JP3353927B2 - 補強ホース - Google Patents
補強ホースInfo
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Description
流体の流路に用いられ、ゴム層の中間に補強糸層が編組
された補強ホースに関する。
られるホースには、高圧に耐え得る強度が要求される。
そのためゴムや樹脂などホース基体だけでは強度面で不
十分な場合が多く、中間に補強糸が編組された補強糸層
をもつホースが一般に用いられている。また単層の補強
糸層でも不十分な場合があり、そのような場合は複数の
補強糸層をもつ補強ホースが用いられている。
は、ビニロン、ポリエステル、レーヨン、アラミド繊維
などが用いられ、用途に応じてそれぞれの特性を生かし
ながら用いられている。
なる補強糸を用いた補強ホースは、それぞれ特性が異な
ることがわかっている。その特性の差異を耐疲労性と体
積膨張量についてまとめ、表1に示す。なお、耐疲労性
は高温下で高圧を繰り返し付与しつつ繰り返し曲げを付
与したときの耐久性を示し、体積膨張量は高圧流体を供
給したときの内容積変化を示し、体積膨張量は一般的に
小さいことが望ましい。
足する補強糸は今までのところ存在せず、両特性は背反
事象と考えられている。そのため複数の補強糸層をもつ
ホースでは、下糸層と上糸層の材質を変えたりして両特
性のバランスを取っているが、充分とはいえなかった。
ものであり、耐疲労性と体積膨張量の両特性を満足させ
ることを目的とする。
強糸の種々の物性値と耐疲労性及び体積膨張量との関係
を鋭意研究したところ、特定種類のポリエステル製補強
糸が両特性を満足することを発見した。またそのポリエ
ステル製補強糸を下糸層に用いた場合に特性が向上し、
その際上糸層にもそのポリエステル製補強糸を用いるこ
とで特に特性が向上することを発見した。さらに、下糸
層の打込み数を増すことによりその特性が益々向上する
ことを見出して本発明を完成したものである。
層とカバーゴム層とを備え、それぞれのゴム層間の中間
層に上糸層と下糸層からなる少なくとも2層の補強糸層
をもつ補強ホースにおいて、下糸層及び上糸層を構成す
る糸は、単位デニール当たりの引張り強さが8g以上、
伸度が10±1.5%、単位デニール当たり3g荷重時
の伸度が2.7±1.0%の特性値をもつポリエステル
糸であり、少なくとも下糸層はポリエステル糸が2本合
糸−24打、3本合糸−20打及び3本合糸−24打か
ら選ばれる打込み条件で編組されていることを特徴とす
る。
糸は、単位デニール当たりの引張り強さが8gより小さ
いと補強ホースに充分な破裂強さが得られず、伸度が
8.5%より小さいと充分な耐疲労性が得られない。ま
た単位デニール当たり3g荷重時の伸度が3.7%より
大きいと体積膨張量が大きくなり好ましくない。また、
伸度が11.5%を越えたり、単位デニール当たり3g
荷重時の伸度が1.7%より小さいと、補強糸の他の特
性値が上記範囲から外れて補強ホースに同様の不具合が
生じるようになる。
記ポリエステル糸の打込み条件は、2本合糸−24打、
3本合糸−20打及び3本合糸−24打から選ばれる。
打込み糸量がこれより少ないと耐疲労性などが不十分と
なり、これより多くなると糸量が多過ぎて補強糸層表面
の凹凸が激しくなりホースの性能も低下する。上糸層の
打込み条件は特に制限されないが、下糸層と同様に2本
合糸−24打、3本合糸−20打及び3本合糸−24打
から選ぶのが最適である。この上糸層にも上記高強度の
ポリエステル糸を用いることにより、優れた耐疲労性が
得られる。
構成する糸は、単位デニール当たりの引張り強さが8g
以上、伸度が10±1.5%、単位デニール当たり3g
荷重時の伸度が2.7±1.0%の特性値をもつポリエ
ステル糸であり、少なくとも下糸層は2本合糸−24
打、3本合糸−20打及び3本合糸−24打から選ばれ
る打込み条件で編組されている。
の補強ホースは優れた耐疲労性と小さな体積膨張量の両
特性を両立させることができる。
体的に説明する。 (実施例1)図1に本発明の一実施例の補強ホースを口
金とともに示す。この補強ホースは自動車用高圧ホース
であり、最内層のチューブゴム層1と、チューブゴム層
1表面に編組された下糸層2と、下糸層2表面に被覆さ
れた中間ゴム層3と、中間ゴム層3表面に編組された上
糸層4と、上糸層4表面に被覆されたカバーゴム層5と
から構成され、端部に口金6が加締めにより締結されて
いる。
れている。下糸層2は、1500デニールのポリエステ
ル糸が、2本合糸−24打の条件で編組されて形成され
ている。このポリエステル糸は、引張り強さが9.0
g、伸度が10.0%、単位デニール当たり3g荷重時
の伸度が2.7%の特性値を有している。以下、このポ
リエステル糸の材質を強化PEという。
る。上糸層4も上記強化PEから構成され、3本合糸−
24打の条件で編組されて形成されている。そしてカバ
ーゴム層5は、EPDMから形成されている。上記のよ
うに構成された本実施例の補強ホースについて、体積膨
張量及び耐疲労性を測定し、結果を表2に示す。なお体
積膨張量はJIS2601に基づき、105kgf/c
m2 で加圧したときの、305mmの自由長のホースの
内容積変化量を測定した。耐疲労性は、100℃におい
て100kgf/cm2 の圧力で加圧しつつ繰り返し曲
げる試験を繰り返し行い、ホースが破裂した時の繰り返
し曲げ回数を測定した。 (実施例2)下糸層2を3本合糸−20打で形成したこ
と以外は実施例1と同様である。この補強ホースについ
ても実施例1と同様に性能試験が行われ、その結果を表
2に示す。 (実施例3)下糸層2を3本合糸−24打で形成したこ
と以外は実施例1と同様である。この補強ホースについ
ても実施例1と同様に性能試験が行われ、その結果を表
2に示す。 (比較例1)実施例1と同様の強化PEからなるポリエ
ステル糸が、2本合糸−20打の条件で編組されて下糸
層2が形成されていること以外は実施例1と同様の構成
である。この補強ホースについても実施例1と同様に性
能試験が行われ、その結果を表2に示す。 (比較例2)引張り強さ8.7g、伸度14.0%、単
位デニール当たり3g荷重時の伸度4.0%で、150
0デニールのポリエステル糸(通常PE)が、2本合糸
−20打の条件で編組されて下糸層2が形成されている
こと、同糸が3本合糸−24打の条件で編組されて上糸
層4が形成されていること以外は実施例1と同様の構成
である。この補強ホースについても実施例1と同様に性
能試験が行われ、その結果を表2に示す。 (比較例3)1200デニールのビニロン糸が2本合糸
−20打の条件で編組されて下糸層2が形成され、この
ビニロン糸が3本合糸−24打の条件で編組されて上糸
層4が形成されていること以外は実施例1と同様の構成
である。この補強ホースについても実施例1と同様に性
能試験が行われ、その結果を表2に示す。
膨張量ともに良好な特性を示し、高圧ホースとして充分
な性能を有していることがわかる。これは下糸層に所定
の特性値をもつポリエステル糸を所定打込み数で編組し
て用い、かつ上糸層にもそのポリエステル糸を用いたこ
とによるものであることが明らかである。
繰り返し加圧・繰り返し曲げ時の耐疲労性に優れるので
耐久性が向上するとともに、加圧時の体積変化が小さい
ので流体圧力を確実に伝達することができる。
ある。
ゴム層 4:上糸層 5:カバーゴム層
Claims (1)
- 【請求項1】 内管ゴム層とカバーゴム層とを備え、そ
れぞれのゴム層間の中間層に上糸層と下糸層からなる少
なくとも2層の補強糸層をもつ補強ホースにおいて、 該下糸層及び該上糸層を構成する糸は、単位デニール当
たりの引張り強さが8g以上、伸度が10±1.5%、
単位デニール当たり3g荷重時の伸度が2.7±1.0
%の特性値をもつポリエステル糸であり、少なくとも該
下糸層は該ポリエステル糸が2本合糸−24打、3本合
糸−20打及び3本合糸−24打から選ばれる打込み条
件で編組されていることを特徴とする補強ホース。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34853992A JP3353927B2 (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | 補強ホース |
US08/026,057 US5660210A (en) | 1992-03-05 | 1993-03-03 | Layered rubber hose with reinforcing |
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AU34017/93A AU651924B2 (en) | 1992-03-05 | 1993-03-04 | Reinforced hose |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP34853992A JP3353927B2 (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | 補強ホース |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06201076A JPH06201076A (ja) | 1994-07-19 |
JP3353927B2 true JP3353927B2 (ja) | 2002-12-09 |
Family
ID=18397695
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34853992A Expired - Fee Related JP3353927B2 (ja) | 1992-03-05 | 1992-12-28 | 補強ホース |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3353927B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6626211B2 (en) | 2001-11-27 | 2003-09-30 | Toyoda Gosei Co., Ltd. | Brake hose |
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-
1992
- 1992-12-28 JP JP34853992A patent/JP3353927B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06201076A (ja) | 1994-07-19 |
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