JP2002048274A - 高圧ゴムホース - Google Patents

高圧ゴムホース

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JP2002048274A
JP2002048274A JP2000242771A JP2000242771A JP2002048274A JP 2002048274 A JP2002048274 A JP 2002048274A JP 2000242771 A JP2000242771 A JP 2000242771A JP 2000242771 A JP2000242771 A JP 2000242771A JP 2002048274 A JP2002048274 A JP 2002048274A
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reinforcing layer
polyethylene terephthalate
terephthalate fiber
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Tomoya Ishii
友弥 石井
Takashi Ishikawa
隆司 石川
Hisashi Sato
久 佐藤
Hideki Horikoshi
秀樹 堀越
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Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐疲労性及び耐食性を充分に満足すると共
に、耐膨張性にも優れた新規な高圧ゴムホースの提供。 【解決手段】 内層ゴム1の外周に第一補強層2,中間
ゴム3,第二補強層4,外層ゴム5を順次設けてなる高
圧ゴムホースにおいて、上記第一補強層2及び第二補強
層4をそれぞれポリエチレンテレフタレート繊維から形
成すると共に、上記第一補強層2のポリエチレンテレフ
タレート繊維の乾熱収縮率を上記第二補強層4のそれよ
りも小さくする。これによって耐疲労性,耐食性,耐膨
張性のいずれの特性も高次元で実現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種産業機械用の
液圧伝達ホースや自動車用のブレーキホース等として用
いられる高圧ゴムホースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、各種産業機械用の液圧伝達ホース
や自動車用のブレーキホース等として用いられる高圧ゴ
ムホースは、その特性上、確実に液圧を伝達するために
優れた耐膨張性が要求される。
【0003】また、可動部に設けられる高圧ゴムホー
ス、例えば組立機械の液圧伝達ホースや自動車用のブレ
ーキホース等にあっては、屈曲等による過酷な機械的ス
トレスやダメージ等を繰り返し受けることから耐疲労性
にも優れていることが要求される。
【0004】このような特性を満足するための従来の高
圧ゴムホースとしては、例えば、天然ゴムやクロロプロ
ピレンゴム等のゴム材料からなるチューブ状の内層ゴム
の外周に、ポリビニルアルコール繊維やレーヨン繊維等
の強化繊維からなる第一補強繊維層を備えると共に、そ
の第一補強層の周囲に中間ゴム層を介して同じく強化繊
維からなる第二補強層を備え、さらに、その第二補強層
の周囲に外層ゴムを被覆形成した多層構造をしたものが
一般的に多用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この第一及
び第二補強層を構成するポリビニルアルコール繊維やレ
ーヨン繊維は、ある種の作動液(ブレーキ液等)に対し
ては劣化し易く、耐久性に乏しいといった欠点があるこ
とから、最近ではこの第一及び第二補強層を構成する補
強繊維として、優れた耐食性を有するポリエチレンテレ
フタレート繊維を採用することが検討されている。
【0006】しかしながら、このポリエチレンテレフタ
レート繊維は、一般にポリビニルアルコール繊維やレー
ヨン繊維と比較して耐食性の点では格段に優れている
が、繊維の弾性率が小さいものが多いため、高圧ゴムホ
ースの重要特性である耐膨張性の面では不利である。
【0007】すなわち、この第一及び第二補強層として
ポリエチレンテレフタレート繊維を用いた高圧ゴムホー
スにあっては、従来の高圧ゴムホースに比べて耐食性や
耐疲労性については格段に向上するが、その反面、加圧
時にホースの体積膨張量が大きくなってしまうため、例
えば、これを自動車のブレーキホースとして用いた場合
には、制動時の応答性やブレーキフィーリングが鈍くな
り、いわゆる「ブレーキの利きが悪い」という状態を招
くおそれがある。
【0008】そこで、本発明はこのような課題を有効に
解決するために案出されたものであり、その目的は、耐
疲労性及び耐食性を充分に満足すると共に、優れた耐膨
張性を発揮できる優れた新規な高圧ゴムホースを提供す
るものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、請求項1に示すように、内層ゴムの外周に
第一補強層、中間ゴム、第二補強層、外層ゴムを順次設
けてなる高圧ゴムホースにおいて、上記第一補強層及び
第二補強層がそれぞれポリエチレンテレフタレート繊維
からなっていると共に、上記第一補強層を形成するポリ
エチレンテレフタレート繊維の乾熱収縮率が上記第二補
強層を形成するポリエチレンテレフタレート繊維の乾熱
収縮率よりも小さいことを特徴とする高圧ゴムホースで
ある。
【0010】上述したようにポリエチレンテレフタレー
ト繊維を補強層として採用した高圧ゴムホースにあって
は、耐食性や耐疲労性の点では優れているが、加圧時の
膨張量が比較的大きい。しかしながら、本発明者らが鋭
意研究を重ねた結果、この現象は第一補強層を構成する
ポリエチレンテレフタレート繊維と第二補強層を構成す
るポリエチレンテレフタレート繊維の乾熱膨張率が同じ
か、あるいはその差が大きい場合に現れる現象であり、
ある条件下での組み合わせ、すなわち第一補強層を構成
するポリエチレンテレフタレート繊維の乾熱膨張率が第
二補強層を構成するポリエチレンテレフタレート繊維の
乾熱膨張率よりも一定の範囲で小さく、かつ一定の引張
り強さ及び伸度を備えている場合には、ホース全体とし
ての膨張率を低く抑えることができることを見出し、本
発明に至ったものである。
【0011】従って、本発明のように乾熱収縮率の異な
る2種類のポリエチレンテレフタレート繊維を組み合わ
せることによって、後述する実施例で実証するように耐
疲労性及び耐食性を充分に満足すると同時に優れた低膨
張性を発揮することができる。
【0012】具体的には、請求項2に示すように、第一
補強層が、単位デニール当たりの引張り強さが6.0g
f以上で、単位デニール当たり2.3g荷重時の伸度が
6.0%以下であり、かつ150℃における乾熱収縮率
が0.5〜3.0%のポリエチレンテレフタレート繊維
からなり、上記第二補強層が、単位デニール当たりの引
張り強さが6.0gf以上で、単位デニール当たり2.
3g荷重時の伸度が6.0%以下であり、かつ150℃
における乾熱収縮率が上記第一補強層を構成するポリエ
チレンテレフタレート繊維のそれよりも1.0〜10.
0%高いポリエチレンテレフタレート繊維からなるもの
である。
【0013】さらに、請求項3に示すように、上記内層
ゴム,中間ゴム,外層ゴムとして、天然ゴム(NR),
クロロプレンゴム(CR),スチレンブタジエンゴム
(SBR),エチレンプロピレンジエンゴム(EPD
M),イソブチレンゴム(IIR),クロロスルホン化
ポリエチレン(CSM)のうちいずれかのゴム材料から
構成することにより、優れた特性を兼ね備えた新規な高
圧ゴムホースを容易に得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明を実施する好適一形
態を添付図面を参照しながら説明する。
【0015】図1は本発明に係る高圧ゴムホースの実施
の一形態を示したものである。
【0016】図示するように、この高圧ゴムホースは、
直接作動液を流すべくチューブ状をした内層ゴム1の外
周に第一補強層2が編組されると共に、この第一補強層
2の外周に中間ゴム3を介して第二補強層4が編組さ
れ、さらにこの第二補強層4の外周に外層ゴム5が順次
被覆形成された多層構造となっている。
【0017】そして、本発明の高圧ゴムホースにあって
は、この第一補強層2を構成するポリエチレンテレフタ
レート繊維として、単位デニール当たりの引張り強さが
6.0gf以上で、単位デニール当たり2.3g荷重時
の伸度が6.0%以下であり、かつ150℃における乾
熱収縮率が0.5〜3.0%の範囲のものを用いると共
に、第二補強層2を構成するポリエチレンテレフタレー
ト繊維として、単位デニール当たりの引張り強さが6.
0gf以上で、単位デニール当たり2.3g荷重時の伸
度が6.0%以下であり、かつ150℃における乾熱収
縮率が上記第一補強層2を構成するポリエチレンテレフ
タレート繊維よりも1.0〜10.0%の範囲で高いも
のを組み合わせて用いたものであり、これによって優れ
た耐疲労性,耐食性及び耐膨張性を高次元で両立するこ
とが可能となる。
【0018】すなわち、先ず、第一補強層2に適用する
ポリエチレンテレフタレート繊維として150℃におけ
る熱乾収縮率が0.5〜3.0%のものを用いることに
よって第一補強層2として優れた耐膨張性を発揮するこ
とが可能となる。ここで熱乾収縮率を0.5〜3.0%
と限定した理由は、0.5%以下では、耐膨張性を左右
する体積膨張量の低減効果が不十分であり、反対に3.
0%を越えると、次に述べる第二補強層4の熱乾収縮率
との差が少なくなって同じく体積膨張量の低減効果が不
十分となるからであり、望ましくは1.0〜2.0%程
度である。
【0019】次に、第二補強層4に適用するポリエチレ
ンテレフタレート繊維として、同じくその熱乾収縮率が
第一補強層2のそれよりも1.0〜10.0%の範囲で
上回るものを用いることによってより優れた耐膨張性を
発揮することが可能となる。ここで、その熱乾収縮率の
差を1.0〜10.0%の範囲と限定した理由は、1.
0%以下の差では、第二補強層4としての体積膨張量の
低減効果が殆ど得られず、また、10.0%を越える差
では、量産性に影響を及ぼすマンドレル引抜性が悪化す
るからであり、望ましくは2.0〜5.0%の差であ
る。
【0020】また、これら第一補強層2及び第二補強層
4に適用するポリエチレンテレフタレート繊維として、
これに加えて単位デニール当たりの引張り強さが6.0
gf以上のものを用いることによって優れた破壊強度を
得ることができる。ここで、その引張り強さを6.0g
f以上と限定したのは、6.0gfより小さいと耐圧性
を左右する破壊強度が十分に得られないためであり、望
ましくは8.0gf以上である。さらに、同じく単位デ
ニール当たり2.3g荷重時の伸度が6.0%以下のも
のと限定したのは、6.0%を上回ると同じく体積膨張
量の低減が達成できないからである。
【0021】一方、内層ゴム1,中間ゴム3,外層ゴム
5を構成するゴム材料としては、天然ゴム(NR),ク
ロロプレンゴム(CR),スチレンブタジエンゴム(S
BR),エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM),
イソブチレンゴム(IIR),クロロスルホン化ポリエ
チレン(CSM)等の従来と同様なゴム材料を用いるこ
とが好ましく、これらは各部位の要求特性に応じて最適
なものが用いられる。
【0022】尚、上記第一補強層2及び第二補強層4を
構成するポリエチレンテレフタレート繊維は、必要に応
じRFL等による処理を行っても良く、また、これら第
一補強層2及び第二補強層4、並びに内層ゴム1,中間
ゴム3,外層ゴム5の各層間を接着剤で接合しても良
い。
【0023】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を説明する。
【0024】(実施例1)図1に示す内層ゴム1,中間
ゴム3,外層ゴム5としてそれぞれエチレンプロピエン
ジゴム(EPDM)から形成し、第一補強層2として1
000デニールのポリエチレンテレフタレート繊維を2
本合糸×24打ちの条件で編組したものを用いると共
に、第二補強層4として同じく2000デニールのポリ
エチレンテレフタレート繊維を2本合糸×24打ちの条
件で編組したものを用いた高圧ゴムホースを作製した。
ここで、第一補強層2として用いられるポリエチレンテ
レフタレート繊維は、以下の表1に示すように150℃
における熱乾収縮率が1.3%、単位デニール当たりの
引張り強度が9.0gf、単位デニール当たり2.3g
荷重時の伸度が4.8%のものを用いると共に、第二補
強層4として用いられるポリエチレンテレフタレート繊
維は、150℃における熱乾収縮率が4.7%、単位デ
ニール当たりの引張り強度が9.0gf、単位デニール
当たり2.3g荷重時の伸度が4.8%のものを用い
た。尚、この繊維特性はいずれもJIS−L1013に
準拠して測定したものである。
【0025】そして、このようにして得られた高圧ゴム
ホースについて、体積膨張量,破壊強度及びマンドレル
引抜性を評価し、その結果を以下の表1の下欄に示す。
【0026】尚、体積膨張量の評価方法としては、JI
S−D2601に基づいて行ったものであり、105k
gf/cm2 加圧時の自由長305mmのホースの内容
積変化量を測定することによって行い、合否の目安とし
て変化量が0.25cc以下のものを合格、それ以上の
ものを不合格として評価した。また、破壊強度の評価方
法としては、同じくJIS−D2601に基づいて行
い、同じく合否の目安として900kgf/cm2 以上
のものを合格、それ以下のものを不合格として評価し
た。
【0027】(実施例2)第一補強層2として、150
℃における乾熱収縮率0.8%,単位デニール当たりの
引張強さ7.2gf,単位デニール当たり2.3g荷重
時の伸度5.8%のポリエチレンテレフタレート繊維を
用いると共に、第二補強層4として、150℃における
乾熱収縮率3.0%,単位デニール当たりの引張強さ
7.2gf,単位デニール当たり2.3g荷重時の伸度
5.0%のポリエチレンテレフタレート繊維を用いた他
は実施例1と同様な構造をした高圧ゴムホースを作製
し、実施例1と同様な方法でその特性を評価した。
【0028】(実施例3)第一補強層2として、150
℃における乾熱収縮率2.5%,単位デニール当たりの
引張強さ9.2gf,単位デニール当たり2.3g荷重
時の伸度4.4%のポリエチレンテレフタレート繊維を
用いると共に、第二補強層4として、150℃における
乾熱収縮率11.0%,単位デニール当たりの引張強さ
9.5gf,単位デニール当たり2.3g荷重時の伸度
3.9%のポリエチレンテレフタレート繊維を用いた他
は実施例1と同様な構造をした高圧ゴムホースを作製
し、実施例1と同様な方法でその特性を評価した。
【0029】(比較例1)第一補強層2として、150
℃における乾熱収縮率0.3%,単位デニール当たりの
引張強さ8.5gf,単位デニール当たり2.3g荷重
時の伸度5.4%のポリエチレンテレフタレート繊維を
用いると共に、第二補強層4として、150℃における
乾熱収縮率4.7%,単位デニール当たりの引張強さ
9.0gf,単位デニール当たり2.3g荷重時の伸度
4.8%のポリエチレンテレフタレート繊維を用いた他
は実施例1と同様な構造をした高圧ゴムホースを作製
し、実施例1と同様な方法でその特性を評価した。
【0030】(比較例2)第一補強層2として、150
℃における乾熱収縮率4.0%,単位デニール当たりの
引張強さ9.5gf,単位デニール当たり2.3g荷重
時の伸度4.3%のポリエチレンテレフタレート繊維を
用いると共に、第二補強層4として、150℃における
乾熱収縮率4.7%,単位デニール当たりの引張強さ
9.0gf,単位デニール当たり2.3g荷重時の伸度
4.8%のポリエチレンテレフタレート繊維を用いた他
は実施例1と同様な構造をした高圧ゴムホースを作製
し、実施例1と同様な方法でその特性を評価した。
【0031】(比較例3)第一補強層2として、150
℃における乾熱収縮率1.3%,単位デニール当たりの
引張強さ9.0gf,単位デニール当たり2.3g荷重
時の伸度4.8%のポリエチレンテレフタレート繊維を
用いると共に、第二補強層4として、150℃における
乾熱収縮率1.3%,単位デニール当たりの引張強さ
8.7gf,単位デニール当たり2.3g荷重時の伸度
5.5%のポリエチレンテレフタレート繊維を用いた他
は実施例1と同様な構造をした高圧ゴムホースを作製
し、実施例1と同様な方法でその特性を評価した。
【0032】(比較例4)第一補強層2として、150
℃における乾熱収縮率1.3%,単位デニール当たりの
引張強さ9.0gf,単位デニール当たり2.3g荷重
時の伸度4.8%のポリエチレンテレフタレート繊維を
用いると共に、第二補強層4として、150℃における
乾熱収縮率14.0%,単位デニール当たりの引張強さ
9.6gf,単位デニール当たり2.3g荷重時の伸度
3.7%のポリエチレンテレフタレート繊維を用いた他
は実施例1と同様な構造をした高圧ゴムホースを作製
し、実施例1と同様な方法でその特性を評価した。
【0033】(比較例5)第一補強層2として、150
℃における乾熱収縮率1.5%,単位デニール当たりの
引張強さ5.0gf,単位デニール当たり2.3g荷重
時の伸度5.0%のポリエチレンテレフタレート繊維を
用いると共に、第二補強層4として、150℃における
乾熱収縮率4.5%,単位デニール当たりの引張強さ
5.0gf,単位デニール当たり2.3g荷重時の伸度
5.4%のポリエチレンテレフタレート繊維を用いた他
は実施例1と同様な構造をした高圧ゴムホースを作製
し、実施例1と同様な方法でその特性を評価した。
【0034】(比較例6)第一補強層2として、150
℃における乾熱収縮率1.3%,単位デニール当たりの
引張強さ9.0gf,単位デニール当たり2.3g荷重
時の伸度8.0%のポリエチレンテレフタレート繊維を
用いると共に、第二補強層4として、150℃における
乾熱収縮率5.3%,単位デニール当たりの引張強さ
8.2gf,単位デニール当たり2.3g荷重時の伸度
8.0%のポリエチレンテレフタレート繊維を用いた他
は実施例1と同様な構造をした高圧ゴムホースを作製
し、実施例1と同様な方法でその特性を評価した。
【0035】
【表1】
【0036】この結果、表1からも明らかなように、本
発明に係る実施例1〜3の高圧ゴムホースにあっては、
体積膨張量,破裂強度のいずれも十分な性能を発揮し、
また、マンドレル引抜性も良好であった。
【0037】これに対し、先ず、第一補強層の熱乾収縮
率が本発明の規定値(0.3〜5.0%)を下回る比較
例1にあっては、体積膨張量が0.27ccとなってし
まい、体積膨張量の合格ライン(0.25cc以下)を
越えてしまった。
【0038】次に、第一及び第二補強層の熱乾収縮率の
差が1%以下である比較例2にあっては、体積膨張量及
び破壊強度のいずれも合格したが、マンドレルの引抜性
が悪く、量産性に適しないことがわかった。また、第一
及び第二補強層の熱乾収縮率に差がない比較例3にあっ
ては、体積膨張量が0.30ccと大きくなってしま
い、さらに、この差が10%を越える比較例4にあって
は、マンドレルの引抜性が悪化してしまった。
【0039】また、第一及び第二補強層の単位デニール
当たりの引張り強度が本発明の規定値(6.0gf以
上)以下である比較例5にあっては、体積膨張量は良好
であったものの破壊強度が大きく劣ってしまった。
【0040】さらに、第一及び第二補強層の単位デニー
ル当たり2.3g荷重時の伸度が本発明の規定値(6.
0%以下)を越える比較例6にあっては、破壊強度は良
好であったものの、体積膨張量が大きく劣ってしまっ
た。
【0041】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、耐疲労性
は勿論、作動液に対する耐食性も向上するため、ブレー
キ液による劣化のおそれもなくなり、優れた信頼性と長
寿命を獲得することができる。また、加圧時(作動時)
の体積膨張率も小さくなるため、鋭敏に液圧を伝達する
ことが可能となり、応答性やブレーキフィーリング等を
大幅に向上することができる等といった優れた効果を発
揮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高圧ゴムホースの実施の一形態を
示す破断斜視図である。
【符号の説明】
1 内層ゴム 2 第一補強層 3 中間ゴム 4 第二補強層 5 外層ゴム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 久 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社総合技術研究所内 (72)発明者 堀越 秀樹 茨城県日立市助川町3丁目1番1号 日立 電線株式会社電線工場内 Fターム(参考) 3H111 AA02 BA11 BA25 BA34 CA52 CB06 CC03 CC18 DA08 DA26 DB12 4F100 AK04A AK04C AK04E AK04K AK09A AK09C AK09E AK09K AK28A AK28C AK28E AK28K AK42B AK42D AK73A AK73C AK73E AK75A AK75C AK75E AL06A AL06C AL06E AN00A AN00C AN00E AN01A AN01C AN01E AN02A AN02C AN02E BA05 BA06 BA10A BA10E BA13 DA11 DD31 DG13B DG13D GB32 GB51 JA03B JA03D JB02 JB07 JK02B JK02D JK04 JK08B JK08D JL00 YY00B YY00D 4L035 EE01 FF01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内層ゴムの外周に第一補強層,中間ゴ
    ム,第二補強層,外層ゴムを順次設けてなる高圧ゴムホ
    ースにおいて、上記第一補強層及び第二補強層がそれぞ
    れポリエチレンテレフタレート繊維からなると共に、上
    記第一補強層を形成するポリエチレンテレフタレート繊
    維の乾熱収縮率が上記第二補強層を形成するポリエチレ
    ンテレフタレート繊維の乾熱収縮率よりも小さいことを
    特徴とする高圧ゴムホース。
  2. 【請求項2】 内層ゴムの外周に第一補強層、中間ゴ
    ム、第二補強層、外層ゴムを順次設けてなる高圧ゴムホ
    ースにおいて、上記第一補強層が、単位デニール当たり
    の引張り強さが6.0gf以上で、単位デニール当たり
    2.3g荷重時の伸度が6.0%以下であり、かつ15
    0℃における乾熱収縮率が0.5〜3.0%のポリエチ
    レンテレフタレート繊維からなり、上記第二補強層が、
    単位デニール当たりの引張り強さが6.0gf以上で、
    単位デニール当たり2.3g荷重時の伸度が6.0%以
    下であり、かつ150℃における乾熱収縮率が上記第一
    補強層を構成するポリエチレンテレフタレート繊維のそ
    れよりも1.0〜10.0%の範囲で高いポリエチレン
    テレフタレート繊維からなることを特徴とする高圧ゴム
    ホース。
  3. 【請求項3】 上記内層ゴム,中間ゴム,外層ゴムは、
    天然ゴム(NR),クロロプレンゴム(CR),スチレ
    ンブタジエンゴム(SBR),エチレンプロピレンジエ
    ンゴム(EPDM),イソブチレンゴム(IIR),ク
    ロロスルホン化ポリエチレン(CSM)のうちいずれか
    のゴム材料から構成されていることを特徴とする請求項
    1又は2に記載の高圧ゴムホース。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006105358A (ja) * 2004-10-08 2006-04-20 Hitachi Cable Ltd 高圧ゴムホース及び車両用ブレーキホース
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JP2014034128A (ja) * 2012-08-07 2014-02-24 Sakura Rubber Co Ltd ゴムシート、ゴムホース及びゴム袋
CN110734612A (zh) * 2019-09-30 2020-01-31 德州玲珑轮胎有限公司 一种耐疲劳的氯磺化聚乙烯橡胶组合物及其制法和应用

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