JP3096961B2 - 補強高圧ホース - Google Patents

補強高圧ホース

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JP3096961B2
JP3096961B2 JP08102272A JP10227296A JP3096961B2 JP 3096961 B2 JP3096961 B2 JP 3096961B2 JP 08102272 A JP08102272 A JP 08102272A JP 10227296 A JP10227296 A JP 10227296A JP 3096961 B2 JP3096961 B2 JP 3096961B2
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奈須雄 青柳
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、土木機械,建設
機械,産業機械等で使用されるドラム巻取り用の補強高
圧ホースにかかわり、更に詳しくは特に掘削等で引張り
荷重がかかるジエットホース等の補強高圧ホースの改良
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、地盤等の掘削等で使用される補強
高圧ホースは、ホース本体をドラムに巻取ったり、巻き
出す作業が繰返し行われ、ホース本体には曲げ力や、長
手方向に引っ張り力が繰返し作用する上、外面ゴム層に
は摩擦力が作用する。即ち、無加圧時には、引張り荷重
がかかり、引張り荷重が無い時には、内圧がかかるとこ
ろに使用されるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般の補強
高圧ホース(例えば、直径25mmの場合)の構成として
は、例えば、図に示すように内面ゴム層1と外面ゴム
層2との間に、金属ワイヤでスパイラルまたはブレード
で編組された少なくとも2層以上の補強層3a,3b
と、補強層3a,3b間に中間ゴム層4を介在させて構
成され、補強層3a,3bは、静止角度(例えば、109.
5 °) 前後で編組されている。
【0004】然しながら、このような従来の補強高圧ホ
ースでは、上述したように補強層3a,3bが静止角度
前後で編組されているため、引張り荷重に対して伸びが
大きく、耐引張り荷重が小さいとう問題があった。例
えば、編組角度が108°で、2層構造の補強層を備え
た高圧ホースでは、加荷重250Kgf に対して8%以上
の伸びがあり、また2層構造の補強層を備えた高圧ホー
スでは、加荷重1000Kgf に対して40%以上の伸び
があった。
【0005】また従来の補強高圧ホースとして、実公昭
51−42095号公報に開示されているように、補強
層として、内圧負荷を負担するワイヤーブレードと、引
っ張り荷重を負担する糸ブレードとが使用され、内圧を
負担するワイヤーブレード層の編組角度としては、静止
角度の109.5 °,引っ張り荷重を負担する糸ブレード層
の編組角度は、60°〜90°で、糸の切断時の伸びが
8〜14%である。
【0006】然しながら、このような構造の補強高圧ホ
ースは、糸の強力により、耐引張り荷重に限度があり、
糸の伸びが大きいために、加荷重時のホースの伸びが大
きくなるとう問題があった。更に、他の従来の補強高
圧ホースとしては、実公平1-33904 号公報に開示されて
いるように、内面ゴム層と外面ゴム層との間に、金属ワ
イヤで構成された少なくとも2層以上の補強層と、補強
層間に中間ゴム層を介在させて構成され、内面ゴム層側
の補強層は、内圧を負担するもので、静止角度の109.5
°,外面ゴム層側の補強層は、引っ張り荷重を負担する
もので、編組角度は80°〜100°に設定されてい
る。
【0007】然しながら、このような補強高圧ホース
は、柔軟性に富むため、巻取ったりする場合には良い
が、例えば土木機械等で使用される補強高圧ホースで
は、引っ張り荷重が5ton 以上と大きい場合に、ホース
の伸びが大き過ぎ、永久伸びも大きくなってしまうと
う問題がある。また、ホースの伸びを小さくするため
に、最外層の補強層の編組角度を80度以下にすればする
ほど伸びは小さくなるが、ホースの曲げ力が大きくな
り、ドラム等に巻取ったりするには不便であって、使用
し難いとう問題があった。
【0008】また従来の補強高圧ホースの構成として
は、例えば、図に示すように内面ゴム層1と外面ゴム
層2との間に、金属ワイヤでスパイラルまたはブレード
で編組され、中間ゴム層4を介在させて少なくとも2層
以上で構成された内圧負担補強層3A,3Bと、この内
圧負担補強層3A,3Bの外側に外傷防止用の鋼線補強
層3Cとで構成したものが知られているが、このような
従来の補強高圧ホースは、外傷防止用の鋼線補強層3C
の編組角度(αz ) が内圧力を負担する内圧負担補強層
3A,3Bの編組角度(αx ,αy ) よりも大きく形成
されていたため、高圧ホースの製造工程で、マンドレル
を引き抜く時、図10に示すように、外傷防止用の鋼線
補強層3Cが内圧負担補強層3A,3Bを拘束し、マン
ドレルを引き抜き難くし、ホースの生産性を著しく悪化
させていた。
【0009】即ち、従来の高圧ホースの製造工程では、
に示すようにホース本体30からマンドレル31を
引き抜く場合、マンドレル31の一端をクランプ治具3
2によりクランプし、ホース本体30の端末部30aを
ホルダ治具33により矢印方向に移動させながらホース
本体30からマンドレル31を引き抜く作業を行ってい
た。
【0010】然しながら、図10の編組角度の模式図か
ら明らかなように、外傷防止用の鋼線補強層3Cの編組
角度(αz )が内圧力を負担する内圧負担補強層3A,
3Bの編組角度(αx ,αy )よりも大きく形成されて
いると、前記ホルダ治具33によりホース本体30の端
末部30aを圧縮しながら引き抜く際、内圧負担補強層
3A,3Bが拡径するのを外傷防止用の鋼線補強層3C
が拘束して円滑に引き抜くことが出来ないとう問題が
あった。
【0011】即ち、マンドレル31の引抜き時に、ホー
ス本体30の端末部30aは、30a’に移動すること
により外傷防止用の鋼線補強層3Cの編組角度(α z
(α z ’)に変化し、S2 だけ拡径する。一方、内圧
担補強層3Aまたは3Bの編組角度(α x
(α x ' )に変化し、S1 だけ拡径しようとする。とこ
ろが、編組角度は(α x (α z 及び(α x ' )
(α z ’)の関係から、S2<S1 となり、S2 の拡径
が小さく、S1 の量の拡径が起こり難くなり、S1 とS
2 との差(S1 −S2 )だけ、内圧負担補強層3Aまた
は3Bを拘束し、マンドレル31を締付けるため、マン
ドレル31を引抜き難くするとう問題があった。
【0012】この発明は、かかる従来の問題点に着目し
て案出されたもので、引張り荷重に対して抵抗力があ
り、しかも伸びが小さい上に永久伸びも小さく、また柔
軟性に富むため、曲げ力も大きくならず、取扱に便利
で、かつ耐久性を向上させることが出来ると共に外傷に
対して強く、またホースの製造工程においてマンドレル
の引き抜き性を良好にし、ホースの生産性を著しく向上
させることが出来る補強高圧ホースを提供するものであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するため、内面ゴム層と外面ゴム層との間に少なく
とも3層以上の補強層を介在させて一体的に成形してな
る補強高圧ホースにおいて、前記補強層を、内圧を負担
する少なくとも1層以上の内圧負担補強層と、該内圧負
担補強層の外側に設けた引張り荷重を負担する少なくと
も1層以上の引張り荷重負担補強層と、該引張り荷重負
担補強層の外側に設けた外傷防止用の鋼 線補強層とから
構成し、前記内圧負担補強層が鋼線補強層からなり、前
記引張り荷重負担補強層が、切断時の伸びが6%以下
で、デニール当たりの引張り力が15gf/d以上であ
る有機繊維を編組角度(α 2 )30°〜100°に編組し
た層からなり、前記外傷防止用の鋼線補強層の編組角度
(α 3 )が、前記内圧負担補強層の最も大きい編組角度
(α 1 )より小さい編組角度であり、前記各層の編組角度
の配列を、(α 2 )<(α 3 )<(α 1 )に設定したことを要
旨とするものである。
【0014】上記引張り荷重負担補強層に用いる有機繊
維としては、例えば、ポリパラフェニレンベンゾビスオ
キサゾール(PBO繊維)、全芳香族ポリエステル(ポ
アリレート)、芳香族ポリアミド繊維(アラミド繊
維)等である。
【0015】この発明は、上記のように構成され、補強
層を、内圧を負担する少なくとも一層以上の内圧負担補
強層と、この内圧負担補強層の外側に、引張り荷重を負
担する引張り荷重負担補強層と、この引張り荷重負担補
強層の外側に外傷防止用の鋼線補強層とで構成し、特に
内圧負担補強層を、鋼線補強層により構成し、また、前
記引張り荷重負担補強層は、有機繊維を材料として30
°〜100°の編組角度で編組した補強層を用いること
により、引張り荷重に対して抵抗力があり、しかも伸び
が小さい上に永久伸びも小さい補強高圧ホースを得るこ
とが出来るものである。
【0016】また、引張り荷重負担補強層として、有機
繊維を使用しているために、柔軟性に富み、曲げ力も大
きくならず、取り扱いに便利である。さらにこの引張り
荷重負担補強層の外側に外傷防止用の鋼線補強層を設け
たことにより、外部からの衝撃、打撃に対しては、鋼線
補強層が保護するので、引張り荷重負担補強層の外傷を
有効に防止できるものである。
【0017】また、引張り荷重負担補強層として、有機
繊維を使用しているために、柔軟性に富み、曲げ力も大
きくならず、取扱に便利で、かつ外傷防止鋼線補強層が
あるため、耐久性を向上させることが出来るものであ
る。また、外傷防止用の鋼線補強層の編組角度が、内圧
負担補強層の最も大きい編組角度より小さい編組角度に
設定することにより、ホースの製造工程において外傷防
止用の鋼線補強層が内圧負担補強層の拡径するのを拘束
せず、円滑にマンドレルを引き抜くことが出来、ホース
の生産性を著しく向上させることが出来るものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づきこの発明
の実施形態を説明する。
【0019】図は、この発明の第実施形態を示す土
木機械、産業機械等で使用されるドラム巻き取り用の補
強高圧ホースの一部切欠した断面図を示し、前記補強高
圧ホース本体20は、内面ゴム層21上に、編組角度1
00°〜115°の範囲内で編組したワイヤーブレード
から成る内圧負担補強層22と、層間ゴム23を介して
芳香族ポリアミド繊維により30°〜100°(この実
施形態では30°〜80°の好ましい編組角度のうち、
70°の編組角度)の編組角度で編組した引張り荷重負
担補強層24と、更に層間ゴム25を介して略静止角度
(例えば、109.5°)の編組角度により編組したワ
イヤーブレードから成る鋼線補強層26とが順次積層さ
れ、その外周を外面ゴム層27により被覆している。
【0020】また、図はこの発明の第実施形態を示
す補強高圧ホースの一部切欠した断面図で、この実施形
態は、内圧負担補強層22a(略105°〜115°の
編組角度の鋼線スパイラル4層構造)と引張り荷重負担
補強層24(30°〜100°の編組角度で、好ましい
編組角度30°〜80°)を、芳香族ポリアミド繊維に
より構成し、引張り荷重負担補強層24の外側には、層
間ゴム25を介して略静止角度(例えば109.5°)
以下の編組角度で編組したワイヤーブレードから成る鋼
線補強層26を積層し、その外面にゴム層27を被覆し
て構成している。
【0021】上記、第実施形態と第実施形態とにお
ける引張り荷重負担補強層24は、芳香族ポリアミド繊
維で30°〜100°(この実施形態では30°〜80
°の好ましい編組角度のうち、70°の編組角度)の編
組角度で編組した。前記、編組角度が30°以下の場合
には、編組時のピッチが長くなり、編組が困難になるの
と、引張り荷重に対するホースの伸びは小さくなるが、
曲げた時の力が大きくなり、曲がり難いホースとなり、
使用しくなる。
【0022】また、編組角度が100 °以上の場合は、ホ
ースを曲げた時に曲げ易くなる半面、引張り荷重に対し
てホースが伸び易く、使用し難く、また耐引張荷重も小
さくなり,寿命も短くなる。従って、100 °以下の編組
角度で、30°〜80°の編組角度の範囲が好ましいの
である。また引張り荷重負担補強層24を構成する芳香
族ポリアミド繊維は、切断時の伸びが6%以下で、デニ
ール当たりの引張り力が15gf/d以上であり、好ましく
は、伸びが4%以下で、デニール当たりの引張り力が2
0gf/d以上の芳香族ポリアミド繊維である。
【0023】前記伸びが6%より大きい場合には、引張
り荷重がかかった時に、糸自身も伸びるので、ホースと
しては角度変化による伸びと、糸の伸びがプラスされ、
ホース伸びが大きくなり、使用しくなる。また、デニ
ール当たりの引張り力が15gf/d未満の場合には、糸の
引張り力が小さいと、大きな引張り力に耐えるのが難し
く、また耐えるためには、多量の糸を打ち込む必要が生
じ、ホース径が太くなり、それにつられて曲げ力も大き
くなり、使用し難くなるものである。
【0024】また、前記層間ゴム25は、必ずしも介在
させなくてもよい。上記の各実施例では、芳香族ポリア
ミド繊維による補強層が1層設けてあるが、2層以上設
けることも可能である。次に、この発明の実施例におけ
る、引張り荷重負担補強層の編組角度を変化させた時の
引張り荷重とホース伸びとの関係を示すグラフ(図
と、引張り荷重負担補強層の編組角度を変化させた時の
曲げ半径と曲げ力との関係を示すグラフ(図)とにつ
いて説明する。
【0025】このグラフにおける実施例ホースは、図
に示す構造ホースである。つまり、ホース内径31.
8mmで、内圧負担補強層22aは、0.5mmの鋼線
4層スパイラル巻き構造で、引張り荷重負担補強層24
は、1500d/4の芳香族ポリアミド繊維1層構造
で、編組角度を、30°、40°、50°、70°、8
0°、90°、100°、105°の8通りとし、外傷
防止の鋼線補強層26は、0.25ワイヤーを使用した
8通りのホースを製作した。
【0026】この8通りのホースを、500mmに切断
し、両端に金具を取付け、引張り試験機で引張試験を行
った。その結果、図に示すごとく、引張り荷重負担補
強層24の編組角度が小さくなるにつれて、引張り荷重
に対するホースの伸びは、従来ホースに比較して飛躍的
に小さくなることが判明した。また、上記8通りのホー
スを曲げた時の反力を測定したのが図である。図
示す曲げ半径と曲げ力との関係については、引張り荷重
負担補強層14の編組角度を30°以上とすれば、比較
的小さい曲げ力で曲げることができ、ドラムに巻付ける
ことが出来ることが判明した。
【0027】次に、図は高圧ホースの製造工程におい
て、補強高圧ホース本体20からのマンドレル31の引
き抜き性を良好としたこの発明の第実施形態を示す補
強高圧ホースの一部切欠した断面図を示している。この
実施形態は、内面ゴム層21上に、層間ゴム23aを介
在させた編組角度107°〜110°の範囲で編組した
ワイヤーブレードから成る2層の内圧負担補強層22
A,22Bと、層間ゴム23bを介して芳香族ポリアミ
ド繊維により約70°の編組角度で編組した引張り荷重
負担補強層24と、更に層間ゴム25を介して94°〜
116°の範囲の編組角度により編組したワイヤーブレ
ードから成る外傷防止用の鋼線補強層26とが順次積層
され、その外周を外面ゴム層27により被覆して構成さ
れている。
【0028】この第実施形態では、外傷防止用の鋼線
補強層26の編組角度を、内圧負担補強層22A,22
Bの最も大きい編組角度より小さい編組角度に設定して
構成するものである。即ち、図に示す編組角度の模式
図からも明らかなように、外傷防止用の鋼線補強層26
の編組角度(α3 )を、内圧負担補強層22A,22B
の最も大きい編組角度(α1 より小さい編組角度に設
定することにより、ホースの製造工程において外傷防止
用の鋼線補強層26が内圧負担補強層22A,22Bの
拡径するのを拘束せず、図6において、円滑にマンドレ
ル31を引き抜くことが出来、ホースの生産性を著しく
向上させることが出来るものである。
【0029】つまり、マンドレル31の引き抜き時に、
ホース本体の端末部30aは30a’に移動することに
より、図において、外傷防止用の鋼線補強層26の編
組角度(α 3 (α 3 ')に変化し、S3 だけ拡径す
る。一方、内圧負担補強層22Aまたは22Bの編組角
(α 1 (α 1 ') に変化し、S1 だけ拡径しよう
とする。
【0030】外傷防止用の鋼線補強層26の編組角度
(α 3 は、内圧負担補強層22Aまたは22Bの最も
大きい編組角度(α1 )より小さく設定されているの
で、拡径S3 はS1 より大きくなるので、その結果、内
圧負担補強層3Aまたは3Bを拘束するということがな
いため、マンドレル31を締付けることがなく、マンド
レル31を円滑に引き抜くことが出来るものである。
【0031】即ち、上述したように、高圧ホースの製造
工程では、図に示すようにホース本体30からマンド
レル31を引き抜く場合、マンドレル31の一端をクラ
ンプ治具32によりクランプし、ホース本体30の端末
部30aをホルダ治具33により矢印方向に移動させな
がらホース本体30からマンドレル31を引き抜く作業
を行っているが、この引き抜きの際、上記のように外傷
防止用の鋼線補強層26の編組角度を、内圧負担補強層
22A,22Bの最も大きい編組角度より小さい編組角
度に設定することにより、鋼線補強層26が内圧負担補
強層22A,22Bの拡径するのを拘束せず、円滑にマ
ンドレル31を引き抜くことが出来るものである。
【0032】なお、上記のマンドレル31の引き抜き性
を良好にすると共に、外傷に対して強く、引張り荷重に
対して抵抗力があり、しかも伸びが小さい上に永久伸び
も小さくなるため、内圧負担補強層22A,22B、引
張り荷重負担補強層24、外傷防止用の鋼線補強層26
の編組角度の配列を、内圧負担補強層の編組角度を(α
1 )、引張り荷重負担補強層の編組角度を(α2 )、外
傷防止用の鋼線補強層の編組角度を(α3 )とした場
合、(α2)<(α3)(α1)に設定するのが好ましい。
【0033】以下の表は、この発明の第実施形態にお
ける実施例を示し、直径25mm、長さ20mの高圧ホ
ースで、ワイヤーブレードから成る2層の内圧負担補強
層と、芳香族ポリアミド繊維で編組した1層の引張り荷
重負担補強層と、ワイヤーブレードから成る1層の外傷
防止用の鋼線補強層で構成されている。内圧負担補強層
のワイヤ径は、0.3mm、外傷防止用の鋼線補強層ワ
イヤ径は、0.25mmを使用し、実験結果以下の通
りである。 〔試験方法〕 引抜き性:圧縮力700kgfにて20m のマンドレルを引き抜
いた。
【0034】破壊圧力:JIS K 6330 に準拠した。 インパルステスト :圧力150Kgf/cm2の台形波 曲げ半径250mmの条件でJIS K 6330に準拠した。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】この発明は、上記のように内面ゴム層と
外面ゴム層との間に少なくとも3層以上の補強層を介在
させて一体的に成形してなる補強高圧ホースにおいて、
前記補強層を、内圧を負担する少なくとも1層以上の内
圧負担補強層と、該内圧負担補強層の外側に設けた引張
り荷重を負担する少なくとも1層以上の引張り荷重負担
補強層と、該引張り荷重負担補強層の外側に設けた外傷
防止用の鋼線補強層とから構成し、前記内圧負担補強層
が鋼線補強層からなり、前記引張り荷重負担補強層が、
切断時の伸びが6%以下で、デニール当たりの引張り力
が15gf/d以上である有機繊維を編組角度(α 2 )3
0°〜100°に編組した層からなり、前記外傷防止用
の鋼線補強層の編組角度(α 3 )が、前記内圧負担補強層
の最も大きい編組角度(α 1 )より小さい編組角度であ
り、前記各層の編組角度の配列を、(α 2 )<(α 3 )<
(α 1 )に設定したので、以下のような優れた効果を奏す
るものである。 .引張り荷重に対して抵抗力があり、しかも伸びが小
さい上に永久伸びも小さい補強高圧ホースを得ることが
出来る。 .引張り荷重負担補強層に、切断時の伸びが6%以下
で、デニール当たりの引張り力が15gf/d以上であ
る有機繊維を使用するため、柔軟性に富み、曲げ力も大
きくならず、取扱に便利である。この結果、引張り荷重
負担補強層がワイヤー補強層と同等以上の耐引張り力及
び耐伸び性を有し、糸補強層と同等の柔軟ホースを得る
ことが出来る。 .引張り荷重負担補強層は、繊維糸の太さ,本数,編
組角度を組合わせることにより、必要とする耐引張り荷
重及び伸びを任意に設定することが出来る。外傷防止
用鋼線補強層を有するため、外傷に対して強く、耐久性
を向上させることが出来る。外傷防止用の鋼線補強層
の編組角度を、内圧負担補強層の最も大きい編組角度よ
り小さい編組角度に設定するので、ホースの製造工程に
おいてマンドレルの引き抜き性を良好にし、ホースの生
産性を著しく向上させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態における引張り荷重負担補
強層の編組角度と引張り荷重とホース伸びとの関係を示
すグラフ説明図である。
【図2】この発明の実施形態における引張り荷重負担補
強層の編組角度と曲げ半径と曲げ力との関係を示すグラ
フ説明図である。
【図3】この発明の第1実施形態を示す補強高圧ホース
の一部切欠した断面図である。
【図4】この発明の第2実施形態を示す補強高圧ホース
の一部切欠した断面図である。
【図5】この発明の第3実施形態を示す補強高圧ホース
の一部切欠した断面図である。
【図6】マンドレルの引き抜き工程を示す説明図であ
る。
【図7】この発明のマンドレル引き抜き時における内圧
負担補強層の編組角度と、鋼線補強層の編組角度との関
係を示す説明図である。
【図8】従来の補強高圧ホースの一部切欠した断面図で
ある。
【図9】従来の他の補強高圧ホースの一部切欠した断面
図である。
【図10】従来のマンドレル引き抜き時における内圧負
担補強層の編組角度と、鋼線補強層の編組角度との模式
図を示す説明図である。
【符号の説明】
20 補強高圧ホース本体 21 内面ゴム層 22 内圧負担補強層 23 層間ゴム 24 引張り荷重負担補強層 25 層間ゴム 26 鋼線補強層 27 外面ゴム層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16L 11/08 B32B 1/08 B32B 5/26 B32B 25/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内面ゴム層と外面ゴム層との間に少なく
    とも3層以上の補強層を介在させて一体的に成形してな
    る補強高圧ホースにおいて、前記補強層を、内圧を負担
    する少なくとも1層以上の内圧負担補強層と、該内圧負
    担補強層の外側に設けた引張り荷重を負担する少なくと
    も1層以上の引張り荷重負担補強層と、該引張り荷重負
    担補強層の外側に設けた外傷防止用の鋼線補強層とから
    構成し、前記内圧負担補強層が鋼線補強層からなり、前
    記引張り荷重負担補強層が、切断時の伸びが6%以下
    で、デニール当たりの引張り力が15gf/d以上であ
    る有機繊維を編組角度(α 2 )30°〜100°に編組し
    た層からなり、前記外傷防止用の鋼線補強層の編組角度
    (α 3 )が、前記内圧負担補強層の最も大きい編組角度
    (α 1 )より小さい編組角度であり、前記各層の編組角度
    の配列を、(α 2 )<(α 3 )<(α 1 )に設定した補強高圧
    ホース。
  2. 【請求項2】 前記引張り荷重負担補強層に用いられる
    有機繊維が、ポリパラフェニレンビスオキサゾール繊
    維、全芳香族ポリエステル繊維又は芳香族ポリアミド繊
    維から選ばれるものである、請求項1に記載の補強高圧
    ホース。
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