JP3573660B2 - 管内ライニング工法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、配管の内周面を補強する技術に関し、詳しくは、配管の内部に気密層を形成するためのチューブを反転させつつ挿入し、かつ、前記配管の内面と前記チューブとの間に樹脂を介在させて、前記チューブを前記内面に固定する管内ライニング工法に関する。
尚、ここでいう「配管」には、例えば、ガス管や上・下水道配管等の各種の配管が含まれるものとする。特に、前記配管がガス管の場合には、ガス供給元から各家庭へガスを供給するための地中埋設管や、当該地中埋設管に連接される枝管などの各種の配管が含まれるものとする。
【0002】
【従来の技術】
例えば、地中に埋設した後、長期間に亘って使用され、老朽化した配管を更生する方法としては、従来より開削工法がよく知られている。当該開削方法は、埋設管を掘出して除去すると共に、改めて新管を埋設するものである。
しかし、配管の埋設場所がコンクリート打ちされた場所であるなど掘り出しが困難である場合には、非開削工法を用いて老朽管の更生を行うこともある。
このような場合、例えば、(1)補強対象である配管の内部に樹脂を投入し、配管の内周面に塗布して硬化させる方法や、(2)常温で剛性を有する低融点の熱可塑性樹脂からなる樹脂配管を補強対象配管の内部に挿入し、加熱軟化しつつ内部に圧力を加えて拡径させ、その後冷却硬化させて補強対象配管の内部に樹脂製のライニング層を形成する方法などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の(1)の方法による場合には、配管の形状に拘わらず、配管をシールすることで、内部に流通させる流体の漏洩を防止できたとしても、配管の補強効果は期待できない。例えば、地震が生じた場合や、他物が接触あるいは衝突した場合に、外部から強い外力が作用すると配管が損傷するおそれがある。その際、配管の内周面に単に樹脂を塗布してある場合には、前記配管の損傷に伴って当該樹脂も容易に損傷し、配管に開口等が生じることとなるからである。
一方、上記(2)の方法による場合には、高強度の樹脂配管を挿入することで、配管の強度をも高め得ると考えることもできる。しかし、例えば、補強対象の配管が、多数の屈曲部(以下「エルボ」と称する)を介して接続されている場合などには、前記樹脂配管を前記エルボを通過させつつ挿入することは非常に困難である。しかも、仮に、前記樹脂配管を配管の内部に挿通できたとしても、配管の屈曲部において前記樹脂配管も屈曲するから、当該樹脂管の断面が閉塞してしまい、配管の内部に供給する媒体の流通が阻害されるおそれもある。
このように、上記何れの方法においても種々の不都合があり、未だ改善すべき余地があった。
【0004】
そこで、本発明の目的は、上記従来の問題を解決するために、配管の内部空間を閉塞することなく配管を補強し、配管の気密性・耐久性・耐震性・耐衝撃性等を向上させ得る管内ライニング工法を提供する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
〔本発明の特徴手段〕
(手段1)
本発明の管内ライニング工法は、請求項1に示すごとく、長尺状の織布からなる筒状布Nであって、その軸心Y1に対する周方向Xに配設した周方向素線1と、前記軸心Y1に沿った軸心方向素線2とを、前記周方向素線1の単位幅当たりの敷設密度が、前記軸心方向素線2の単位幅当たりの敷設密度よりも小さくなるように構成した前記筒状布Nを前記配管の内部に挿通した後、前記筒状布Nの内部に、縮径変形させた状態の前記チューブTを反転させつつ挿入し、前記チューブTの内部圧力を圧力流体によって増大させて前記チューブTを拡径させ、前記配管の内周面Fに対して、前記筒状布N及び前記チューブTを前記樹脂Jによって接着する点に特徴を有する。
(作用効果)
本手段のごとく、軸心方向素線の敷設密度に対して周方向素線の敷設密度が小さい織布からなる筒状布を用いることで、筒状布の折曲りを容易にすることができる。つまり、仮に、配管途中の屈曲部等において筒状布が折れ曲がり、配管の内方側に盛り上がった場合でも、チューブを挿通・拡径させる後の工程において、当該チューブの拡径力によって配管の内周面の側に容易に押し付けられることとなる。この結果、配管の内部空間を閉塞することなく配管のライニング作業を行うことができる。
しかも、本手段で用いる筒状布は、軸心方向素線によって所定の引張強度を保有するから、配管の補強を確実に行うことができ、配管の気密性・耐久性等を長期に亘って維持することができる。
【0006】
(手段2)
本発明の管内ライニング工法は、請求項2に示すごとく、前記周方向素線1の外径と前記軸心方向素線2の外径とを等しいものとし、前記周方向素線1の単位幅当たりの敷設本数が、前記軸心方向素線2の単位幅当たりの敷設本数よりも少なくなるように、前記周方向素線1と前記軸心方向素線2とを編み込んで形成した筒状布Nを用いて行うことができる。
(作用効果)
本手段のごとく、同一外径の素線を用いて構成した筒状布を用いるものであれば、例えば一つの素線についての強度特性等を把握しておけば、軸心方向および周方向への敷設本数を適宜設定するだけで任意の強度を有する筒状布を得ることができるから、所望の特性を有する筒状布を容易に得ることができる。
【0007】
(手段3)
本発明の管内ライニング工法は、請求項3に示すごとく、前記長尺状の筒状布Nとして、複数本の前記周方向素線1を束ねて周方向ストランドS1を構成し、複数本の前記軸心方向素線2を束ねて軸心方向ストランドS2を構成すると共に、前記周方向ストランドS1の外径を前記軸心方向ストランドS2の外径よりも小さく構成したものを、
前記周方向ストランドS1の単位幅当たりの敷設本数が、前記軸心方向ストランドS2の単位幅当たりの敷設本数と等しくなるように、前記周方向ストランドS1と前記軸心方向ストランドS2とを編み込んで形成したものを用いて行うことができる。
(作用効果)
本手段のごとく、周方向ストランドの敷設本数および軸心方向ストランドの敷設本数は同じとし、周方向ストランドの外径を軸心方向ストランドの外径よりも小さくすることで、周方向ストランドの敷設密度を低くすることができ、軸心方向ストランドが屈曲する際に、隣接する周方向ストランドどうしを干渉し難いものにすることができる。
この結果、本手段の場合にも、前記軸心方向ストランドを構成する軸心方向素線の屈曲が容易なものとなり、配管の内部に筒状布が突起したまま残存する等の不都合を防止することができる。
【0008】
(手段4)
本発明の管内ライニング工法は、請求項4に示すごとく、前記長尺状の筒状布Nとして、複数本の前記周方向素線1を束ねて周方向ストランドS1を構成し、複数本の前記軸心方向素線2を束ねて軸心方向ストランドS2を構成すると共に、前記周方向ストランドS1の外径を前記軸心方向ストランドS2の外径よりも小さく構成したものを、
前記周方向ストランドS1の単位幅当たりの敷設本数が、前記軸心方向ストランドS2の単位幅当たりの敷設本数よりも少なくなるように、前記周方向ストランドS1と前記軸心方向ストランドS2とを編み込んで形成したものを用いることができる。
(作用効果)
本手段のごとく、前記周方向ストランドの外径および敷設本数を、前記軸心方向ストランドのそれらよりも低減させることで、隣接する周方向ストランドどうしの干渉程度がさらに緩和されるため、前記手段3の場合と同様に前記軸心方向素線の屈曲性をより高めることができる。
よって、当該筒状布を用いることで、配管の屈曲部の曲率が小さい小口径の配管等に対しても確実にライニング加工を施すことができる。
【0009】
(手段5)
本発明の管内ライニング工法は、請求項5に示すごとく、前記長尺状の筒状布Nとして、前記周方向素線1を、前記軸心Y1の周りに螺旋状に巻き回して形成したものを用いることができる。
(作用効果)
本手段のごとく、周方向素線を螺旋状に巻き回した筒状布は、単に一本の素線を、あるいは、複数の素線を束ねたストランドを、順次螺旋状に巻き回しつつ軸心方向素線に対して編み込んだ簡易な構成であるから、生産性に優れている。
そして、螺旋巻きする際には、筒状布の軸心方向に沿って隣接する周方向素線どうしの間隔を任意に設定することができるため、筒状布の屈曲性を自在に設定することができ、施工性に優れた筒状布を得ることができる。
【0010】
尚、上述のように、図面との対照を便利にするために符号を記したが該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。
【0011】
【発明の実施の形態】
(概要)
本実施形態においては、図1〜図3に示すごとく、配管Pの一つとして例えば地中に埋設したガス本管P2から分岐しているガス管P1の内周面Fをライニングする例を示す。図1は、当該方法に用いる筒状布Nの構成を示すものであり、図2は、当該方法よってライニングしたガス管P1の構成例を示すものであり、さらに、図3は、本発明に係る方法のうち、筒状布Nをガス管P1に引き込む際の作業要領を示すものである。
【0012】
本発明に係る管内ライニング工法は、長尺状であって、その軸心Y1に対する周方向Xに配設した周方向素線1と、前記軸心Y1に沿った軸心方向素線2とで構成する筒状布Nと、可撓性を有してなるチューブTとを、例えば前記ガス管P1の内部に挿通し、これら筒状布NとチューブTとを拡径変形させつつ、樹脂を用いて前記筒状布Nと前記チューブTとを前記ガス管P1の内周面Fに接着するものである。
【0013】
(筒状布)
当該筒状布Nは、図2に示すごとく、前記ガス管P1の内部に挿入し、前記ガス管P1の補強層を形成するためのものである。
当該筒状布Nは、図3に示すごとく、牽引用のワイヤW等によって前記ガス管P1の内部に引き込むが、通常、ガス管P1は、「ストリートエルボ」または「エルボ」と呼ばれる屈曲部Eを有している。よって、前記筒状布Nの引込作業を容易にするためには、筒状布Nが前記屈曲部Eを容易に通過できなければならず、筒状布Nは適度な柔軟性を有していることが必要である。
さらに、前記筒状布Nは、牽引に耐え、ライニング作業が終了した後においてガス管P1の強度を維持するものであって、ガス管P1内部の流路を確実に確保できるものであることも必要である。
【0014】
前記軸心方向素線2は、筒状布Nの引張強度を確保する。一方、前記周方向素線1は、主に補強層の保形性を確保し、補強層の強度向上に寄与する。例えば、32Aあるいは25Aサイズのガス管P1に適用する筒状布Nは、全体で4〜5トンの引張強度を有するものを用いる。
本構成のごとく織布で構成した当該筒状布Nは、折り畳んだ状態で前記ガス管P1の内部に引込み可能である。よって、当該引込み作業に際しての牽引力を軽減することができ、作業性を向上させることができる。
【0015】
また、ガス管P1の途中に多数の屈曲部Eが存在する場合でも、折れ曲がり自在であるから容易に牽引することができる。特に、前記軸心方向素線2は、筒状布Nの軸心方向Yに沿って略並行であるから、筒状布Nを牽引する際に筒状布Nが引き延ばされることがない。つまり、筒状布Nを挿通した状態においては、筒状布Nには引張力が残留しない。この結果、後に筒状布Nを拡径する際にも当該拡径が阻害されることがなく、確実にガス管P1の内周面Fに当接させることができる。よって、ガス管P1の屈曲部Eにおいても管路の閉塞を防止することができ、例えば、五カ所以上の多数の屈曲部を有する通常のガス管P1等に対しても、ライニング加工を良好に施すことができる。
【0016】
図1に示すごとく、本実施形態に係る筒状布Nは、前記周方向素線1の単位幅当たりの敷設密度を、前記軸心方向素線2の単位幅当たりの敷設密度よりも小さくなるように構成してある。本構成によれば、ガス管P1の屈曲部Eにおいても筒状布Nが屈曲し易いものとなり、管路の断面積が縮小するのを防止することができる。
本発明の筒状布Nであれば、例えば、図4(イ)に示すごとく、後のチューブの反転挿入に際して、チューブの押圧力によって充分に筒状布Nが屈曲し易いものとなる。つまり、図4(ロ)に示すごとくガス管P1の屈曲部Eにおいて、筒状布Nがガス管P1の内方側に突出しようとする場合でも、隣接する周方向素線1どうしが干渉し難くなるのである。
この結果、軸心方向素線2の曲率が縮まろうとする際に抵抗力が軽減されるため、筒状布Nは鋭角に折れ曲がることができる。当該筒状布Nは後の工程においてチューブTによって拡径されるが、その際に大きな拡径力を要することなく容易に折れ曲がるから、ガス管P1の断面積を縮小するおそれが極めて少なくなる。
【0017】
本発明に係る筒状布Nは、周方向素線1と軸心方向素線2とを種々に組み合わせて構成することができる。その組合せの例を表1に示す。
【0018】
【表1】
Figure 0003573660
【0019】
表1に示したごとく、現実の前記筒状布Nは、複数本の前記周方向素線1、あるいは、複数本の前記軸心方向素線2を束ねたストランドを用いて構成することが多い。この場合には、筒状布Nの構成を表現する方法として、(デニール数×ストランド数)を用いる。
【0020】
ここで、「デニール」とは、ナイロン糸・絹糸等の連続糸に用いられる単位であって、長さ450m、重さ50mgの糸の太さ(繊度)を1デニールという。つまり、糸が太いほどデニール数は大きくなる。例えば、1200デニールの糸では、長さが450mである場合に、重さが50mgの1200倍の60gとなる。
一方、「ストランド」とは、ここでは素線を束ねた糸のことであり、その太さ(断面積)はデニール数で示す。
例えば、表1の「組合せ1」のごとく(2000デニール×36ストランド)/inch という場合には、用いる素線が1デニールであるとして、2000本の素線を束ねた1本のストランドが、1インチの幅に36本敷設してあることを意味する。
【0021】
前記筒状布Nの具体的な構成としては、例えば、表1における「組合せ1」のごとく、前記周方向ストランドS1の外径を前記軸心方向ストランドS2の外径よりも小さく構成し、前記周方向ストランドS1の単位幅当たりの敷設本数も、前記軸心方向ストランドS2の単位幅当たりの敷設本数よりも少なくなるように、前記周方向ストランドS1と前記軸心方向ストランドS2とを編み込んで形成することができる。つまり、本構成の場合には、前記周方向ストランドS1のデニール数およびストランド数が、前記軸心方向ストランドS2のデニール数およびストランド数よりも少なくなるように設定する。この場合には、前記周方向素線1の敷設密度と前記軸心方向素線2の敷設密度との比率は、1 : 0.50である。
【0022】
前記筒状布Nを構成する繊維としては、例えば、ポリエチレン繊維を用いる。中でも、超強力ポリエチレン繊維は、良好な補強効果を得ることができるばかりでなく、優れた耐久性(耐薬品性)を有している。
【0023】
前記超強力ポリエチレン繊維の強度は30g/デニールであり、素線の繊度は1デニールである。例えば、25Aサイズのガス管P1を補強するために、前記超強力ポリエチレン繊維を用いて前記表1の「組合せ4」に係る筒状布Nを構成した場合を考える。24ストランド/inch の条件で25A管の内周に軸心方向ストランドS2を敷設すると、80ストランド必要となる。よって、当該筒状布Nの理論強度は、30g×2400本×80ストランド=5,760kgとなる。寄与率を0.7とすると、筒状布Nは約4,000kgの強度を有する。
尚、前記ポリエチレン繊維は、樹脂Jとの濡れ性を向上させるために、コロナ放電処理等の表面処理を施した繊維であればより好ましい。
【0024】
また、上記の構成の他に、表1の「組合せ2」のごとく、前記周方向ストランドS1の外径を前記軸心方向ストランドS2の外径よりも小さいものとし、前記周方向ストランドS1の単位幅当たりの敷設本数を、前記軸心方向ストランドS2の単位幅当たりの敷設本数と等しくなるように構成した筒状布Nを用いてもよい。前記「組合せ2」の場合には、前記周方向素線1の敷設密度と前記軸心方向素線2の敷設密度との比率は、1 : 0.60である。
この場合にも、上記の「組合せ1」に係る場合と同様に、軸心方向素線2が屈曲する際に、隣接する周方向素線1どうしの干渉を抑制するという効果を期待できる。よって、軸心方向素線2の屈曲が容易なものとなり、ガス管P1の内部に筒状布Nが突起したまま残存する不都合を防止することができる。
【0025】
尚、表1の「組合せ3」および「組合せ4」の場合には、前記周方向ストランドS1の敷設本数を、前記軸心方向ストランドS2の単位幅当たりの敷設本数よりも多く設定してある。この場合には、前記「組合せ1」および「組合せ2」の場合と比較すれば、軸心方向素線2の屈曲性が劣ることは否めない。しかし、周方向素線1の敷設密度が、軸心方向素線2の敷設密度よりも小さく構成してあるから、軸心方向素線2は良好な屈曲性を発揮することができる。
即ち、前記周方向素線1の敷設密度と前記軸心方向素線2の敷設密度との比率が、1 : 0.5 〜 1 : 0.8 程度であれば、良好な屈曲性を有する筒状布Nを構成することができる。
【0026】
上記実施形態では、複数の素線を束ねたストランドを用いて筒状布Nを構成する例を示したが、必ずしも予めストランドを構成しておく必要はない。
即ち、前記周方向素線1と前記軸心方向素線2とは、筒状布Nを構成する最小の単位であり、夫々の一本づつを取り扱いの対象として筒状布Nを構成するものであってもよい。
この場合にも、前記軸心方向素線2と前記周方向素線1との敷設密度は、1 : 0.5 〜 1 : 0.8 程度となるように設定する。
例えば、前記周方向素線1と前記軸心方向素線2と太さが同じ場合には、筒状布Nの単位幅当たりの前記軸心方向素線2の敷設本数と、前記周方向素線1の同敷設本数との比を、1 : 0.5 〜 1 : 0.8 程度に設定する。
【0027】
(樹脂)
前記ガス管P1の内部に挿通した筒状布Nには樹脂Jを含浸させる。当該樹脂Jは、ガス管P1の内周面Fにおいて、補強層であるFRP層を形成すると共に、前記ガス管P1と前記筒状布Nとを、および、前記筒状布Nと後述するチューブTとを接着する機能を有する。
前記樹脂Jとしては、常温硬化性を有するものが好ましい。中でも強度・耐薬品性・耐久性等に優れたエポキシ樹脂が好適である。当該エポキシ樹脂は、例えば、常温で30,000cP(30Pa・s)程度の粘度を有するものを使用する。前記エポキシ樹脂の硬化剤としては変性脂肪族ポリアミン等を用いる。配合比は、例えばエポキシ樹脂300ccに対して、変性脂肪族ポリアミン180cc程度である。
【0028】
筒状布Nに対して樹脂Jを含浸させる方法としては、例えば、ガス管P1に筒状布Nを挿通する際に、筒状布Nに樹脂Jを含浸させつつガス管P1の内部に引き込む方法がある。
また、前記筒状布Nをガス管P1の内部に引き込んだ後に筒状布Nの内部に樹脂J及びピグを挿通させ、当該ピグによって樹脂Jを順次送りながら筒状布Nに含浸させる方法がある。
さらに、ガス管P1に挿入した筒状布Nの内部に圧縮空気などによって樹脂Jを圧送し、次いで、前記チューブTを挿通させたのち当該チューブTの内圧を高めてチューブTを拡径させることにより、チューブTの押圧力によって樹脂Jを筒状布Nに含浸させる方法がある。
【0029】
尚、樹脂Jとしては、エポキシ樹脂の他にフェノール樹脂・尿素樹脂・ビニルエステル樹脂・ジアリルフタレート樹脂・ウレタン樹脂・不飽和ポリエステル樹脂・ポリイミド樹脂等を用いることができる。
【0030】
(気密層形成用のチューブ)
前記樹脂Jを筒状布Nに含浸させたのち、筒状布Nの内部に最内層を形成するチューブTを反転させつつ挿入する。
当該チューブTは、図2に示すごとく、前記筒状布Nによって形成する補強層のさらに内側に接着して気密層を形成するためのものである。即ち、ライニングを施したガス管P1の最内層が当該チューブTによって形成されることとなる。当該チューブTによる気密層を形成することで、仮に、地震・振動・腐食等によってガス管P1に亀裂が生じた場合でも、内部のガスが漏洩するのを阻止することができる。
【0031】
前記チューブTは、後述するごとく圧力流体によって反転させつつ筒状布Nの内部に挿通・展開するから、圧力流体を供給する際に当該圧力に対抗できるだけの強度を有していることが必要であり、反転挿入後に、前記筒状布Nの内周面Fに確実にフィットできるよう良好な変形性能を備えていることが必要である。
【0032】
表2には、本発明の管内ライニング工法に用いることのできる各種のチューブTを示す。
【0033】
【表2】
Figure 0003573660
【0034】
この中でも、特に、エーテル型ポリウレタン系熱可塑性エラストマ製のチューブTを用いると、ライニング処理部の信頼性を高めることができる。
即ち、前記チューブTが備える強度および変形性能は、JIS K7311 によって求まる100%引張応力との間で相関関係がある。例えば、100%引張応力が45〜55kgf/cm(4.41〜5.39MPa)(100%引張応力)であれば、前記チューブTを反 転させて筒状紐Nを拡径する際に、適切な強度および変形性能、特に、屈曲部Eにおいて良好な形状追随性能を発揮することが期待できる。
この点、表2に示したごとく、ポリウレタン系エラストマの引張強度が高く好適に用いられるが、中でも特に、酸アルカリ水溶液に対して耐性を有するエーテル型のエラストマが最も適している。
【0035】
前記チューブTのサイズとしては、例えば、前記ガス管P1が比較的小口径である JIS 25Aである場合、筒状布Nによる補強層の厚みを考慮して、外径23mm、内径22mm、厚み0.5mmのものを用いるのが好ましい。
また、前記ガス管P1が32Aである場合には、外径31mm、内径30mm、厚み0.5mmのものを用いるのが好ましい。
【0036】
(ライニング方法)
図3および図5〜図11に、本発明の管内ライニング工法に係る作業工程を示す。ここでは、地中に埋設したガス本管P2から分岐しているガス管P1の内部をライニングする場合について示す。
先ず、図3に示すごとく、ライニングを行うガス管P1の基端側にピット3を掘削して、ガス管P1の基端部側を本管から分離する。
通線具等を利用して牽引用のワイヤWを、前記ピット3内の基端側端部4から挿通し、地上に露出した側の露出側端部5に貫通させる。
図5に示すごとく、前記ワイヤWの先端にパラシュート等の挿通手段6を取り付けておき、圧縮空気等によって前記露出側端部5向けて挿通させる。
前記ワイヤWの後端側には、長尺状の牽引具Bを取り付ける。当該牽引具Bは、前記筒状布Nの引込みに際して、前記ワイヤWに筒状布N自身を固定するためのものであり、当該固定部が屈曲部E等に引っ掛かるのを防止して引込み作業を円滑に行うためのものである。
前記牽引具Bは、例えば、前記ワイヤWに対し、複数の球状体B1を数珠状に連結して間隔保持部材B2を構成してある。また、夫々の球状体B1の中間には、間隔保持部材B2を設けて、隣接する球状体B1どうしが近接し過ぎないように構成してある。
つまり、前記牽引具Bは、屈曲部E等を円滑に通過できなければならないから、小さな曲率で屈曲し得る必要がある。仮に、隣接する球状体B1どうしが接近し過ぎていると、ワイヤWが屈曲しようとする際に球状体B1どうしが干渉してワイヤWの曲率半径が一定以上に小さくならないという不都合が生じる。このため、前記間隔保持部材B2を設けて隣接する球状体B1どうしの間に一定の距離を設けておくのである。
また、前記球状体B1は、所定の直径を有することが必要である。つまり、球状体B1の直径をワイヤWに対する筒状布Nの固定部よりも大きくしておくことで、この固定部が屈曲部E等に引っ掛かるのを抑制することができる。そして、前記球状体B1が存在する結果、ガス管P1の軸心Y1に対してワイヤWを同軸心上に位置させることができる。よって、ガス管P1の内面に対して筒状布Nの固定部が引っ掛かり難いものとなる。前記球状体B1は、例えば各種の樹脂Jで構成することができ、その個数は任意である。
【0037】
尚、前記牽引具Bの後端部には、図5に示すごとく、例えば「たこ糸」等の糸状体Yを取り付けておく。当該糸状体Yは、後に前記チューブTを筒状布Nの内部に引き込む際に用いる。
【0038】
前記挿通に際し、筒状布Nは折り畳み状態で或いは縮径させた状態にしておく。本実施形態では、例えば、筒状布Nには樹脂Jを含浸させずに前記ガス管P1に挿通する。ライニングを行うガス管P1のサイズが25Aの場合には、このように縮径等した筒状布Nの引込みに要する力はおよそ20kg程度にしか過ぎず、筒状布Nの挿通は極めて容易である。
【0039】
図6に示すごとく、筒状布Nの挿通を終了した後、前記露出側端部5において前記筒状布Nの端部を切断するとともに、筒状布Nの当該端部を前記ガス管P1の露出側端部5に固定する。当該固定は、接続金具7を用いて行う。
筒状布Nの内部に挿通している糸状体Yの端部も、露出側端部5に固定しておく。この後の樹脂Jの注入に際して、糸状体Yがガス管P1の内部に押し戻されるのを防止するためである。尚、前記基端側端部4においては筒状布Nを長めに切断しておく。
【0040】
次に、図7に示すごとく、前記露出側端部5において樹脂注入装置8を取り付け、前記筒状布Nの内部に樹脂Jを注入する。樹脂Jは、圧力流体である空気によって圧送する。このため、前記樹脂注入装置8にはエアコンプレッサ9を接続してある。樹脂Jを含浸させる際には、ガス管P1の総延長が7〜10mである場合、通常、空気を約5〜10分間供給して行う。
【0041】
樹脂Jの注入を終了した後、前記筒状布Nに対して樹脂Jを確実に含浸させるため、前記エアコンプレッサ9を用いて前記ガス管P1の内部の圧力を断続的に高める。ガス管P1の内圧を断続的に高めることで、樹脂Jに衝撃力を与え、筒状布Nへの樹脂Jの含浸を促進するのである。これにより、筒状布Nに樹脂Jを確実に含浸させることができると共に、ガス管P1と筒状布Nとの間にも樹脂Jを充填することができる。
このように、本実施形態では、筒状布Nを挿通した後で筒状布Nの内部に樹脂Jを圧送するから、樹脂Jによって作業者の手を汚すことがなく、ライニングの作業効率を向上させることができる。
【0042】
筒状布Nに対する樹脂Jの含浸が終了したのち、前記筒状布Nの内部に前記チューブTを挿通する。当該チューブTによりガス管P1の内面に気密層を形成するのである。前記チューブTは、前記露出側端部5から挿通させる。図8に示すごとく、ガス管P1の露出側端部5にチューブ挿通装置10を取り付ける。当該チューブ挿通装置10は、前記チューブTを反転させながら前記筒状布Nの内部に挿通させるものである。
【0043】
前記チューブTは、前記糸状体Yを用いて前記露出側端部5から前記基端側端部4の側へ引き込む。
図8および図9に示すごとく、前記チューブTには、前記筒状布Nの内部への引込みを容易にするために、予め牽引用のテープ11をチューブTの内部に挿通した状態に取り付けてある。当該テープ11は、例えば、ポリプロピレン等によって構成する。当該テープ11の幅は7mm程度である。
テープ11の長さは、前記チューブT長さの約3倍に設定し、その幅は5〜10mm程度とする。前記チューブTは、前記テープ11の略中央位置に位置させておく。つまり、チューブTの長さをLとすると、両端部からは、夫々、長さLのテープ11が露出した状態となる。そして、チューブTの両端部のうち、チューブ挿通装置10の側の端部を、クリップ12等によってテープ11に固定する。
【0044】
前記基端側端部4から前記糸状体Yを引き出し、これと共に前記テープ11を引き出したのち、ガス管P1の露出側端部5に近接したチューブTの端部を露出側端部5に接続する。即ち、筒状布Nの端部を露出側端部5の外周面側に折り返し、その上にチューブTの端部を重ね合わせる。そして、これら筒状布NおよびチューブTの外側に接続金具7を取り付けて両者を把持する。当該接続金具7はチューブ挿通装置10に接続可能である。
【0045】
この状態では、前記テープ11の端部は前記基端側端部4から引き出された状態となっている。この後のガス管P1に対するチューブTの反転挿入に際して、当該テープ11に引張力を付与することができるから、空気の供給だけではチューブTが引掛かってうまく反転しないような場合でも、前記チューブTの挿通作業を極めて円滑に行うことができる。
【0046】
尚、前記チューブTには、前記ガス管P1の内部に挿入する前の状態において、その外表面にタルク等の粉末状個体潤滑剤を塗布しておくとよい。つまり、前記チューブTを反転しつつ挿通する際には、既に反転してガス管P1に係る径方向Zの内方側に面したチューブTの表面と、未だ反転されておらず前記径方向Zの外方側に面するチューブTの表面とが当接する。その際に、チューブTの外表面に潤滑剤を塗布しておけば、チューブTどうしの摩擦を低減させることができ、チューブTの引掛かりを防止することができるから、チューブTの反転・挿通作業を円滑に行うことができる。
反転挿入するチューブTは折り畳んでおき、前記クリップ12による固定部分ではチューブTを密封しておく。
このチューブTは、前記クリップ12で密封した側の端部が最後に繰り出されるように、チューブ挿通装置10に内装したチューブ用ドラム13に巻き付けておく。
【0047】
露出側端部5に対してチューブTを接続したのち、図10および図11に示すごとく、前記チューブ挿通装置10を露出側端部5に接続する。チューブ挿通装置10は、前記接続金具7に接続する。
チューブ挿通装置10の一方の面には、チューブ挿通装置10の内部に空気を供給するための空気供給口14を備えている。当該空気供給口14には、図示は省略するが前記エアコンプレッサ9を接続してある。また、チューブ挿通装置10には、前記空気供給口14とは別の位置に前記ガス管P1に対する接続部15を設けてある。前記接続金具7に対しては当該接続部15を接続する。
【0048】
次に、前記チューブ挿通装置10の内部に圧力流体としての常温の空気16を供給する。当該空気16の圧力が前記接続部15に位置する前記チューブTに作用し、前記チューブTは反転・拡径しながら前記筒状布Nの内部に繰り出される。このとき、前記空気16の圧力によってチューブTが筒状布Nに押し付けられるから、樹脂Jを含浸した筒状布Nと当該チューブTとの当接度が高まり、筒状布NとチューブTとの間に樹脂Jが確実に充填されると共に、余分な樹脂Jが順次ガス管P1の基端側端部4の側に送り出される。そして、空気16の供給と同時にテープ11を牽引するから、チューブTの挿通・拡径を確実かつ円滑に行うことができる。
【0049】
チューブTの挿通・拡張が終了したのち、前記チューブTの気密性を確認する。当該確認は、例えば前記チューブTの内部圧力を高めた後、前記基端側端部4と露出側端部5とをそれぞれ密封し、所定の時間に亘って当該圧力が維持されるか否かを測定すること等によって行う。
気密性が維持されることを確認した後、チューブTの両端部のうち、前記基端側端部4に対応する側の端部を閉塞処理する。このあと、チューブTの内部に対して、1.0kgf/cm(9.8×10Pa)程度の空気圧を断続的に付加してチューブTの拡径を補助し、さらに、0.2kgf/cm(2.0×10Pa)の内圧を約1時間保持して樹脂Jを硬化させた。
【0050】
樹脂Jが硬化したのち、前記チューブ挿通装置10および接続金具7を撤去する。そして、筒状布NとチューブTとをガス管P1の端部位置で切断する。さらに、チューブTの両端部において、ガス管P1、および、筒状布N、チューブTの当接状態を確実に維持するために、図2に示したごとくチューブTの両端部に拡径付勢リング17を内装する。
【0051】
最後に、ライニングを施したガス管P1の基端側端部4を本管に接続し、露出側端部5に端末継手を取付ける。
ライニング作業を終えたのち、ガス管P1の内部にガスを5m/hrで供給し、ガスの 動圧を測定した。その結果、管内ライニング作業の前後における圧力損失は僅かに10mmHO(98Pa)であり、ライニングによる圧力損失が極めて少ないことを確認した。
【0052】
(効果)
以上のごとく、本発明の管内ライニング工法であれば、配管を開削することなく容易に補強作業を行うことができ、ガス管等の配管に、気密性・耐久性等を長期に亘って維持することができる。
しかも、本発明に係る筒状布は軸心方向素線を有しているため、当該筒状布の引込みに際して筒状布が伸びるおそれがない。そして、周方向素線には何ら応力が作用していないから、引込み後の拡径が阻害されることなく当該拡径が確実に行われる。この結果、多数の屈曲部を有する配管に対しても、その内周面に筒状布を確実に当接させることができる。
さらに、本発明に係る筒状布は、軸心方向素線の敷設密度に対して周方向素線の敷設密度を小さくしてあるから、折曲り容易である。よって、仮に、配管途中の屈曲部等において筒状布が折れ曲がり、配管の内方側に盛り上がった場合でも、チューブを挿通・拡径させる後の工程において、当該チューブの拡径力によって配管の内周面の側に容易に押し付けられることとなる。この結果、配管の内部空間を閉塞することなく配管のライニング作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の管内ライニング工法に用いる筒状紐の構成を示す説明図
【図2】本発明の管内ライニング工法によりライニングを行った配管を示す説明図
【図3】本発明の管内ライニング工法に係る作業概要を示す説明図
【図4】配管の屈曲部における筒状布の挿通状態を示す説明図
【図5】筒状布の挿通態様を示す説明図
【図6】配管の露出側端部の詳細を示す説明図
【図7】樹脂注入装置の使用態様を示す説明図
【図8】チューブの反転挿通作業の準備状態を示す説明図
【図9】挿通させるチューブの構成を示す説明図
【図10】チューブの反転挿通作業の初期状態を示す説明図
【図11】チューブの反転挿通作業の後期状態を示す説明図
【符号の説明】
1 周方向素線
2 軸心方向素線
F 配管の内周面
J 樹脂
N 筒状布
S1 周方向ストランド
S2 軸心方向ストランド
T チューブ
X 周方向
Y1 軸心

Claims (5)

  1. 配管の内部に気密層を形成するためのチューブを反転させつつ挿入し、かつ、前記配管の内面と前記チューブとの間に樹脂を介在させて、前記チューブを前記内面に固定する管内ライニング工法において、
    長尺状の織布からなる筒状布であって、その軸心に対する周方向に配設した周方向素線と、前記軸心に沿った軸心方向素線とを、前記周方向素線の単位幅当たりの敷設密度が、前記軸心方向素線の単位幅当たりの敷設密度よりも小さくなるように構成した前記筒状布を前記配管の内部に挿通した後
    前記筒状布の内部に、縮径変形させた状態の前記チューブを反転させつつ挿入し、
    前記チューブの内部圧力を圧力流体によって増大させて前記チューブを拡径させ、
    前記配管の内周面に対して、前記筒状布及び前記チューブを前記樹脂によって接着してなる管内ライニング工法。
  2. 前記長尺状の筒状布として、
    前記周方向素線の外径と前記軸心方向素線の外径とを等しいものとし、
    前記周方向素線の単位幅当たりの敷設本数が、前記軸心方向素線の単位幅当たりの敷設本数よりも少なくなるように、前記周方向素線と前記軸心方向素線とを編み込んで形成したものを用いる請求項1に記載の管内ライニング工法。
  3. 前記長尺状の筒状布として、
    複数本の前記周方向素線を束ねて周方向ストランドを構成し、複数本の前記軸心方向素線を束ねて軸心方向ストランドを構成すると共に、前記周方向ストランドの外径を前記軸心方向ストランドの外径よりも小さく構成したものを、
    前記周方向ストランドの単位幅当たりの敷設本数が、前記軸心方向ストランドの単位幅当たりの敷設本数と等しくなるように、前記周方向ストランドと前記軸心方向ストランドとを編み込んで形成したものを用いる請求項1に記載の管内ライニング工法。
  4. 前記長尺状の筒状布として、
    複数本の前記周方向素線を束ねて周方向ストランドを構成し、複数本の前記軸心方向素線を束ねて軸心方向ストランドを構成すると共に、前記周方向ストランドの外径を前記軸心方向ストランドの外径よりも小さく構成したものを、
    前記周方向ストランドの単位幅当たりの敷設本数が、前記軸心方向ストランドの単位幅当たりの敷設本数よりも少なくなるように、前記周方向ストランドと前記軸心方向ストランドとを編み込んで形成したものを用いる請求項1に記載の管内ライニング工法。
  5. 前記長尺状の筒状布として、
    前記周方向素線を、前記軸心の周りに螺旋状に巻き回して形成したものを用いる請求項1〜4の何れかに記載の管内ライニング工法。
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