JP3418304B2 - シリンダヘッドの構造 - Google Patents

シリンダヘッドの構造

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JP3418304B2
JP3418304B2 JP05153197A JP5153197A JP3418304B2 JP 3418304 B2 JP3418304 B2 JP 3418304B2 JP 05153197 A JP05153197 A JP 05153197A JP 5153197 A JP5153197 A JP 5153197A JP 3418304 B2 JP3418304 B2 JP 3418304B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、シリンダヘッドの
前面にチェーンケースを配置する内燃機関におけるシリ
ンダヘッドの構造に関するものである。 【0002】 【従来の技術】一般に、シリンダヘッド11は、図3に
示すように、アルミニウム合金等で鋳造により製造され
ており、そのカム室12や水冷ジャケットは、図4に示
すような中子13により形成されている。また、カム室
12や水冷ジャケットを形成する中子13を鋳型内で支
持するため、中子13には適宜に幅木14が突設されて
おり、鋳造されたシリンダヘッド11には幅木14によ
る穴15が開くことになる。その穴15からの埃の侵入
やオイル漏れを防止するために、従来は穴15の内径を
機械加工し、プラグ16を圧入して閉栓している。 【0003】その一方で、シリンダヘッドの前面にチェ
ーンケースを配置する内燃機関においては、そのシリン
ダヘッドの前面壁にカム室からチェーンケース内にオイ
ルを流出させるオイル落とし穴が設けられており、従来
はシリンダヘッドの前面壁に機械加工によりオイル落と
し穴を形成している。 【0004】なお、前端部にチェーンケース部が一体に
設けられているシリンダヘッド21に関しては、特開平
5−228577号公報において、図5(b)に示すよ
うにチェーンケース形成中子26にカム室形成中子25
の下面に重なるように突出する突部27を設けておき、
鋳造後に、図5(a)に示すように突部27によりカム
室22の底面からチェーンケース23内に連通するオイ
ル落とし穴24が形成されるようにしたものが開示され
ている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところが、図3、図4
の構成では、幅木による穴15を機械加工する必要があ
るとともに閉栓するためのプラグ16を必要とするため
にコスト高になるという問題がある。またオイル落とし
穴を設ける場合にはさらに別途に加工するためさらにコ
スト高になるという問題がある。 【0006】また、図5に開示された技術手段はチェー
ンケース部が一体に設けられているシリンダヘッドに対
して適用可能な手段であるとともに、図3、図4に適用
してその中子に突部を形成すると、中子が複雑になって
一層コスト高になる。 【0007】本発明は、上記従来の問題点に鑑み、カム
室形成中子の幅木穴加工と閉栓用のプラグを不要にし、
かつオイル落とし穴を別途に加工する必要を無くしてコ
スト低下を図ることができるシリンダヘッドの構造を提
供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明のシリンダヘッド
の構造は、シリンダヘッドの前面にチェーンケースを配
置する内燃機関におけるシリンダヘッドにおいて、カム
室を形成する中子の幅木によりカム室の底面に接する位
置で前面壁を貫通するオイル落とし穴を形成したもので
あり、幅木による穴をオイル落とし穴として利用するよ
うにしているので、幅木穴加工と閉栓用のプラグが不要
で、かつオイル落とし穴を別途に加工する必要が無く、
コスト低下を図ることができる。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明のシリンダヘッドの
構造の一実施形態を図1、図2を参照して説明する。 【0010】図2において、1はシリンダブロック、2
はその上に配設されたシリンダヘッドである。これらシ
リンダブロック1とシリンダヘッド2にわたってその前
面にチェーンケース3が配設されている。4はオイルパ
ン、5はシリンダヘッドカバーである。6はシリンダヘ
ッド2のカム室、7は水冷ジャケットである。 【0011】図1、図2において、シリンダヘッド2の
前面壁8には、カム室6内からその底面6aに接する位
置でこの前面壁8を貫通する一対のオイル落とし穴9が
並列して形成されている。このオイル落とし穴9はカム
室6を形成する中子の幅木により形成されたものであ
る。前面壁8の前端接合面8aは機械加工されてチェー
ンケース3の接合面3aを接合するように構成されてお
り、かつオイル落とし穴9のチェーンケース3側の開口
部の周囲を取り囲む前端面もこの前端接合面8aと同一
面とされて、前端接合面8aの加工時にオイル落とし穴
9の開口縁部のバリ除去も同時に行われるように成され
ている。10はカム軸の軸受部で、その前端面10aは
前端接合面8aより若干突出しており、別途に機械加工
される。 【0012】以上の構成によれば、カム室形成用中子の
幅木によりシリンダヘッド2の前面壁8に形成された穴
をオイル落とし穴9として利用しているので、従来のよ
うに幅木により形成された穴を機械加工した後椀形プラ
グを圧入して閉栓する必要がなく、加工コスト及び椀形
プラグの部品コストを無くすことができる。 【0013】しかも、オイル落とし穴9を別途に加工す
る必要も無いので、大幅にコスト低下を図ることができ
る。 【0014】 【発明の効果】本発明のシリンダヘッドの構造によれ
ば、以上のようにシリンダヘッドの前面にチェーンケー
スを配置する内燃機関におけるシリンダヘッドにおい
て、カム室を形成する中子の幅木によりカム室の底面に
接する位置で前面壁を貫通するオイル落とし穴を形成
し、幅木による穴をオイル落とし穴として利用するよう
にしているので、幅木穴加工と閉栓用のプラグが不要と
なるとともにオイル落とし穴を別途に加工する必要が無
く、コスト低下を図ることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施形態のシリンダヘッドの構造を
示し、(a)は前面側から見た正面図、(b)はチェー
ンケースを配置した状態での(a)のA−A矢視断面図
である。 【図2】同実施形態の内燃機関の概略配置構成を示す部
分断面正面図である。 【図3】従来例のシリンダヘッドを前面側から見た正面
図である。 【図4】同従来例に用いられるカム室形成中子の概略構
成を示す斜視図である。 【図5】シリンダヘッドの前端部にチェーンケースを一
体的に設けたシリンダヘッドにおける従来例を示し、
(a)は縦断面図、(b)は鋳造時の状態を示す縦断面
図である。 【符号の説明】 2 シリンダヘッド 3 チェーンケース 6 カム室 6a 底面 8 前面壁 9 オイル落とし穴
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−228577(JP,A) 特開 平7−286508(JP,A) 特開 平5−312099(JP,A) 特開 平4−313446(JP,A) 特開 平7−293323(JP,A) 実開 平2−85803(JP,U) 実開 平7−35741(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02F 1/00 F02F 1/24 F01M 1/06

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 シリンダヘッドの前面にチェーンケース
    を配置する内燃機関におけるシリンダヘッドにおいて、
    カム室を形成する中子の幅木によりカム室の底面に接す
    る位置で前面壁を貫通するオイル落とし穴を形成したこ
    とを特徴とするシリンダヘッドの構造。
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JP4329774B2 (ja) 2006-03-15 2009-09-09 トヨタ自動車株式会社 シリンダヘッドの製造方法およびシリンダヘッド
JP5892992B2 (ja) * 2013-11-08 2016-03-23 本田技研工業株式会社 ドライサンプエンジンの油路構造、及び、v型ドライサンプエンジンの油路構造

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