JP3417634B2 - ハロゲン化銀乳剤の製造方法 - Google Patents

ハロゲン化銀乳剤の製造方法

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JP3417634B2 JP00366794A JP366794A JP3417634B2 JP 3417634 B2 JP3417634 B2 JP 3417634B2 JP 00366794 A JP00366794 A JP 00366794A JP 366794 A JP366794 A JP 366794A JP 3417634 B2 JP3417634 B2 JP 3417634B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料に関するものであり、特にハロゲン化銀粒子へ吸着性
物質を粒子間で均一に吸着させることにより、化学増感
性能、分光増感性能および被り等の性能を向上させたハ
ロゲン化銀写真感光材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】写真フィルムはハロゲン化銀乳剤粒子が
集合することで写真的機能を発揮するが、感光、記憶、
表示素子としての機能は最小単位である個々の粒子に独
立して備わっている。従ってフィルムを形成する粒子は
全て同一の機能を有していること−すなわち粒子間の分
布の無いこと−が理想である。例えば特開昭63−11
928、特開平2−838、米国特許5,147,77
1、同5,147,772、および同5,147,77
3に記載の単分散平板粒子の調製、特開平1−1869
31に開示されているヨードの粒子間分布のない粒子の
調製、等の特許は、上記“粒子間分布の無い系の構築”
の一環といえる。増感色素に代表される吸着性物質のハ
ロゲン化銀への吸着も、色増感時の階調の制御およびD
maxを固有部のそれと同等まで上げるためには粒子間
分布が無い方が望ましい。しかし色素の溶液あるいはゼ
ラチン分散物を乳剤タンクに送液する現在のシステムで
は、色素の吸着に粒子間で分布が生じてしまい、均質な
乳剤の調製が困難であった。過去に実質タンク式の製造
装置で色素吸着の粒子間分布の改善を意識した特許とし
ては、特開平4−134443を挙げることが出来る。
該特許によればハロゲン化銀個々の粒子の吸着する物質
の反射分光吸収量の変動係数が0.4以下であること、
および吸着性物質が増感色素である場合に総数の60%
以上のハロゲン化銀粒子の最大吸収波長が、平均最大吸
収波長の±10nmの範囲に収まることをクレームして
いる。しかし実用上粒子間分布は変動係数が0.2以下
でないと明らかな効果がない上、その均一吸着を達成さ
せる具体的な方法についてはクレームされておらず、実
施例で吸着性物質の分散物あるいは溶液の添加速度の制
御を挙げる程度に留まっており、実質上開示されていな
い。写真用添加剤の添加方法を工夫した特許としては、
例えば特開平4−145429を挙げることが出来る。
該特許によれば増感色素を分割添加しその際の温度を制
御することで、増感色素の凝集度の規定が可能であるこ
とを開示している。より具体的には以下の手法による。
まず10〜50%の増感色素を添加直前あるいは直後に
70〜80℃に乳剤の温度を上昇させ5〜30分間熟成
させ、色素の凝集体核をハロゲン化銀粒子上に形成させ
る。次に該乳剤を50℃程度に冷却し、残りの増感色素
を添加する。この手法によれば最初に形成された凝集体
核を中心にして低温時に添加した色素が凝集体を更に成
長させることができ、適度に凝集の進んだ色素凝集体が
均一に出来ることを開示している。しかしこの手法で
は、最初の凝集体核の形成時点での粒子間分布が最終的
な色素吸着状態に反映されることになり、その最初の凝
集体核の均一形成の手段に関してはなんら開示がない。
以上のように粒子間分布を改善する具体的な手法はいま
まで確立されていなかった。現在行われているタンクへ
添加する方式では、添加剤が乳剤中に拡散するのに有限
の時間がかかるため、溶液の添加初期には不可避的に添
加剤の濃度が高くなる領域(高濃度部)が生じる。一般
に吸着反応は速いため、吸着剤の拡散より速く高濃度部
で吸着反応が開始する。特に増感色素は他層への拡散を
防止する目的からハロゲン化銀への吸着が強化されるよ
うに設計されている場合があり、その様な系では該高濃
度部で、添加剤の乳剤系全体への拡散より著しく速く吸
着反応が起こり、著しい吸着の粒子間不均一を生じるこ
ととなる。添加剤が粒子間で移動することで上記粒子間
分布は緩和される方向に向かうことが期待されるが、添
加剤の脱着反応が律速となり、特に吸着の強い添加剤で
は製造コストで許容される時間以内に粒子間分布が許容
範囲まで改善されることは不可能に近い。以上の様にタ
ンクに単純に添加する方法では、吸着の粒子間分布が生
じやすかった。すなわち、従来のタンク式の製造装置で
は粒子間分布が生じ易く、均質な乳剤製造方法という観
点では必ずしも有効な手法とは言い難い。本発明者らは
従来のタンク式(バッチ式)の乳剤の製造方法で添加剤
の吸着の粒子間分布を小さくする研究を続けてきてが、
上記のようなタンク式に本質的な問題に直面するに至り
該手法の限界を悟った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、各ハ
ロゲン化銀粒子において単位面積あたりの写真用添加剤
の吸着量の揃った乳剤を製造する方法を提供することに
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、〜
により達成された。 少なくとも3本の管からなる動的攪拌型混合器にお
いて、該混合器にハロゲン化銀乳剤と吸着性の写真用添
加剤を導入し、該写真用添加剤を吸着させる際、下記の
式で示す時間、混合器内に存在する時間が20秒以内で
あることを特徴とするハロゲン化銀乳剤の製造方法。 t=v/(a+b) ここでtは添加液の混合器における滞留時間を示し、v
は該混合器の体積を示し(ml)、aは添加された乳剤の
流速を示し(ml/min )、bは写真用添加剤溶液の流速
を示す(ml/min )。 混合器より排出される該ハロゲン化銀乳剤が管より
なる熟成器で熟成されることを特徴とするのハロゲン
化銀乳剤の製造方法。 写真用添加剤と接触後のハロゲン化銀乳剤が、熟成
器を通過する間に、の混合器より排出する際の温度以
上(同じ温度を含む)に上昇させ、しかもその温度を、
熟成器を流通する間少なくとも1分以上履歴させること
を特徴とするのハロゲン化銀乳剤の製造方法。 写真用添加剤が分光増感色素であることを特徴とす
るからのハロゲン化銀乳剤の製造方法。 混合器内の滞留時間が長くなる場合、以前のタンク式添
加方法と同じ問題を生じ粒子間分布を生じる原因とな
る。従って該動的混合方法では上式で定義される滞留時
間tは20秒以内(0.1秒以上)が好ましく、より好
ましくは10秒以内(0.1秒以上)、更に好ましくは
5秒以内(0.1秒以上)である。この場合上記短時間
で十分な混合を達成するため混合器内での攪拌を十分に
速く行うことが望ましく、例えば1000rpm 以上で攪
拌すればよく、好ましくは2000rpm 、更に好ましく
は5000rpm 以上である。概念図を図1に示す。図中
のEm、LqおよびPrは、それぞれハロゲン化銀乳
剤、写真用添加剤および攪拌羽根を示す。本発明の好ま
しい実施形態は以下の通りである。 1)において混合器内において攪拌羽根で少なくとも
2000rpm 以上で攪拌混合することを特徴とするハロ
ゲン化銀乳剤の製造方法。 2)混合後該ハロゲン化銀乳剤をタンクに貯蔵し、該タ
ンク内でC管から流出する直後の温度より少なくとも1
℃以上で熟成させることを特徴とするハロゲン化銀乳剤
の製造方法。 3)混合後C管より排出される乳剤が熟成器に導入さ
れ、C管から流出する直後の温度より1℃以上(40℃
以下)温度が上昇し、その温度を少なくとも1分以上履
歴することを特徴とするハロゲン化銀乳剤の製造方法。 4)写真用添加剤が分光増感色素である乳剤の製造方法 本特許においてその効果発現の著しい写真用添加剤は分
光増感色素であるが、ハロゲン化銀への吸着性を示す写
真用添加剤ならば本特許の手法が可能である。例えば硫
黄増感剤、セレン増感剤、テルル増感剤、貴金属増感剤
としての金増感剤等に、本手法を適用することは可能で
あり、好ましい効果をもたらす。更にまた、これら化学
増感剤と分光増感色素等の複数の添加剤に本手法を適用
することも可能である。以下に、写真用添加剤の例を示
す。本発明で用いることのできる写真用添加剤の1つは
分光増感色素であり、シアニン色素、メロシアニン色
素、複合シアニン色素、ホロポーラーシアニン色素、ヘ
ミシアニン色素、スチリル色素およびヘミオキソノール
色素などである。特に有用な色素は、シアニン色素、メ
ロシアニン色素、および複合メロシアニン色素に属する
色素を挙げることができる。
【0005】これらの色素類には、塩基性異節環核とし
てシアニン色素類に通常利用される核のいずれをも適用
できる。すなわち、ピロリン核、オキサゾリン核、チア
ゾリン核、ピロール核、オキサゾール核、チアゾール
核、セレナゾール核、イミダゾール核、テトラゾール
核、ピリジン核など;これらの核に脂環式炭化水素環が
融合した核;およびこれらの核に芳香族炭化水素環が融
合した核、すなわち、インドレニン核、ベンズインドレ
ニン核、インドール核、ベンズオキサドール核、ナフト
オキサゾール核、ベンズチアゾール核、ナフトチアゾー
ル核、ベンゾセレナゾール核、ベンゾイミダゾール核、
キノリン核などが適用できる。これらの核は炭素原子上
に置換されていてもよい。
【0006】メロシアニン色素または複合メロシアニン
色素にはケトメチレン構造を有する核としてピラゾリン
−5−オン核、チオヒダントイン核、2−チオオキサゾ
リジン−2,4−ジオン核、チアゾリジン−2,4−ジ
オン核、ローダニン核、チオバルビツール酸核などの5
〜6員異節環核を適用することができる。
【0007】例えばリサーチ・ディスクロージャー17
643項、第23頁IV項(1978年12月)に記載さ
れた化合物または引用された文献に記載された化合物を
用いることができる。より具体的には以下の化合物を用
いることができる。5,5’−ジクロロ−3,3’−ジ
エチルチアシアニン臭化物、5,5’−ジクロロ−3,
3’−ジ(4−スルホブチル)−チアシアニンNa塩、
5−メトキシ4,5−ベンゾ−3,3’−ジ(4−スル
ホプロピル)チアシアニンNa塩、5,5’−ジクロロ
−3,3’−ジエチルセレナシアニン沃化物、5,5’
−ジクロロ−9−エチル−3,3’−ジ(3−スルホプ
ロピル)チアカルボシアニンピリジニウム塩、アンヒド
ロ−5,5’−ジクロロ−9−エチル−3−(4−スル
ホブチル)−3’−エチル水酸化物、1,1−ジエチル
−2,2’−シアニン臭化物、1,1−ジペンチル−
2,2’−シアニン過塩素酸、9−メチル−3,3’−
ジ(4−スルホブチル)−チアカルボシアニンピリジニ
ウム塩、5,5’−ジフェニル−9−エチル−3,3’
−ジ(3−スルホエチル)−オキサカルボシアニンNa
塩、5−クロロ−5’−フェニル−9−エチル−3−
(3−スルホプロピル)−3’−(2−スルホエチル)
オキサカルボシアニンNa塩、5,5’−ジクロロ−9
−エチル−3,3’−ジ(3−スルホプロピル)オキサ
カルボシアニンNa塩、5,5’−ジクロロ−6,6’
−ジクロロ−1,1’−ジエチル−3,3’−ジ(3−
スルホプロピル)イミダカルボシアニンNa塩、5,
5’−ジフェニル−9−エチル−3,3’−ジ(3−ス
ルホプロピル)チアカルボシアニンNa塩、このような
色素の添加量は、例えばハロゲン化銀1モル当たり、4
×10-6〜8×10-3モルで用いることができるが、よ
り好ましいハロゲン化銀サイズ0.2〜1.2μmの場
合は約5×10-5〜2×10-3モルがより有効である。
【0008】写真用添加剤として、リサーチ・ディスク
ロージャー誌第307巻866頁、869頁(1989
年)に記載されている含窒素複素環化合物を化学増感補
助剤、カブリ防止剤等として用いることができる。より
具体的には該化合物の含窒素複素環としては、例えば、
ピラゾール環、ピリミジン環、1,2,4−トリアゾー
ル環、1,2,3−トリアゾール環、1,3,4−チア
ジアゾール環、1,2,3−チアジアゾール環、1,
2,4−チアジアゾール環、1,2,5−チアジアゾー
ル環、1,2,3,4−テトラゾール環、ピリダジン
環、1,2,3−トリアジン環、1,2,4−トリアジ
ン環、1,3,5−トリアジン環、ベンゾトリアゾール
環、ベンツイミダゾール環、ベンゾチアゾール環、キノ
リン環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾセレナゾール
環、ナフトチアゾール環、ナフトイミダゾール環、ロー
ダニン環、チオヒダントイン環、オキサゾール環、チア
ゾール環、オキサジアゾール環、セレナジアゾール環、
ナフトオキサゾール環、オキサゾリジンジオン環、トリ
アゾロトリアゾール環、アザインデン環、(例えば、ジ
アザインデン環、トリアザインデン環、テトラザインデ
ン環、ペンタザインデン環)、フタラジン環、インダゾ
ール環などを挙げることができる。
【0009】これらの中で好ましいのはアザインデン環
を有する化合物であり、置換基としてヒドロキシ基を有
するアザインデン化合物、とくに、ヒドロキシテトラア
ザインデン化合物等が好ましい。複素環にはヒドロキシ
基以外の置換基を有してもよい。置換基としては、例え
ば、アルキル基、アルキルチオ基、アミノ基、ヒドロキ
シアミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、
アリールアミノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボ
ニル基、ハロゲン原子、アシルアミノ基、シアノ基、メ
ルカプト基などを有してもよい。以下に本発明に係わる
含窒素複素環化合物の具体例を列記するが、これらに限
定されるものではない。
【0010】1.4−ヒドロキシ−6−メチル−1,
3,3a,7−テトラザインデン 2.4−ヒドロキシ−6−t−ブチル−1,3,3a,
7−テトラザインデン 3.4−ヒドロキシ−6−フェニル−1,3,3a,7
−テトラザインデン 4.4−ヒドロキシ−1,3,3a,7−テトラザイン
デン 5.4−メチル−6−ヒドロキシ−1,3,3a,7−
テトラザインデン 6.2−メチルチオ−4−ヒドロキシ−6−メチル−
1,3,3a,7−テトラザインデン 7.4−ヒドロキシ−5−ブロム−6−メチル−1,
3,3a,7−テトラザインデン 8.4−ヒドロキシ−6−メチル−1,2,3a,7−
テトラザインデン 9.4−ヒドロキシ−6−エチル−1,2,3a,7−
テトラザインデン 10.2,4−ジヒドロキシ−6−フェニル−1,3a,
7−テトラザインデン 11.4−ヒドロキシ−6−フェニル−1,2,3 ,3
a,7−テトラザインデン 12.アデニン 13.グアニジン 14.ベンゾトリアゾール 15.5−メチルベンゾトリアゾール 16.5−ニトロ−ベンゾイミダゾール 17.5−(m−シアノフェニル)テトラゾール 18.1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 19.1−(m−スルホフェニル)−5−メルカプトテト
ラゾール 20.1−(3,5−ジカルボキシフェニル)−5−メル
カプトテトラゾール 21.1−エチル−5−メルカプトテトラゾール 22.1−メチル−2−メルカプト−1,3,5−トリア
ゾール 23.1−フェニル−2−メルカプト−イミダゾール 24.2−メルカプト−5−スルホベンソチアゾール 25.2−メルカプト−5−メチルベンゾイミダゾール 26.1−メルカプト−3−メチルチオチアジアゾール 27.2−エチル−3−メチル−β−ナフトチアゾリウム
p−トルエンスルホネート
【0011】これら化学増感補助剤の添加量は有効量用
いればよいが、ハロゲン化銀1モル当り10-5モル〜1
-1モル、好ましくは10-4モル〜3×10-2モル、よ
り好ましくは2×10-4モル〜10-2モルであり、化学
熟成開始前から途中のいずれの時期に加えてもよいが、
開始前に添加されていることが望ましい。また、ハロゲ
ン化銀への吸着性を示す写真用添加剤として、チオシア
ン酸塩(例えば、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸
アンモニウム等)、チオエーテル化合物(a)例えば、
米国特許3,021,215号、同第4,276,37
4号等に記載の化合物)チオン化合物(b)(例えば、
特公昭59−11892号、同60−11341号、米
国特許第4,221,863号、等に記載の化合物)等
のハロゲン化銀溶剤を用いてもよい。(a)、(b)の
具体的化合物を以下に列挙する。
【0012】
【化1】
【0013】本発明には硫黄増感剤を写真用添加剤とし
て用いることができるが、P.Glafkides 著、 Chimie et
Physique Photographique (Paul Montel社刊、197
7年第4版)、T.H.James 著、The Theory of the Phot
ographic Process(Macmillian 社刊、1997年第4
版)、H.Frieser 著、Die Grunlagen der Photographis
chen Prozesse mit Silverhalogeniden(Akademishe Ver
lagsgeselfshaft ,1968)、に加え、より具体的に
は、米国特許第1574944号、同第1623449
号、同第2278947号、同第2410689号、同
第2440206号、同第2449153号、同第27
28668号、同第3189458号、同第35013
13号、同第3656955号、同第4030928
号、同第4054457号、同第4067740号、同
第4266018号、同第4810626号、ドイツ特
許第1422869号、同第1572260号、同第9
71436号、同第228658号、同第235929
号、英国特許第1129356号、同第997031
号、同第1403980号、欧州特許第61446号、
同第138622号、特開昭63−5335号、同63
−5336号、同58−80634号、特開平1−11
4839号、同1−227140号、特公昭58−30
570号、同60−24457号、同62−17216
号、Research Disclosure誌176巻、No. 17643
(1978.12月)、同187巻No. 18716(1
979.11月)等に記載されている。具体的な化合物
としては、チオ硫酸塩(例えば、チオ硫酸ナトリウム、
p−トルエンチオスルフォネート等)、チオ尿素類(例
えば、アリルチオ尿素、ジフェニルチオ尿素、トリエチ
ルチオ尿素、アセチル尿素、N−エチル−N’−(4−
メチルチアゾリル−2)チオ尿素、カルボキシメチルト
リメチルチオ尿素、N−アリル−N’−ヒドロキシエチ
ルチオ尿素等)、チオアミド類(例えば、チオアセトア
ミド等)、ローダニン類(例えば、ローダニン、N−エ
チルローダニン、5−ベンジリデン−N−エチルローダ
ニン、ジエチルローダニン等)、ジスルフィドやポリス
ルフィド類(例えば、ジモルホリノジスルフィド、1,
2,3,5,6−ペンタチアシクロヘプテン、ヘキサチ
オカン−チオン、シスチン、リポ酸等)、チオスルフォ
ン酸類(例えば、ベンゼンチオ硫酸ナトリウム等)、メ
ルカプト化合物(例えば、システイン等)、ポリチオン
酸塩、元素状硫黄(α−硫黄)、硫化物(例えば、硫化
ナトリウム)等の多種多様の不安定硫黄を含む化合物を
用いることができる。これらのうち、好ましいのは、チ
オ硫酸塩、チオ尿素類、ローダニン類、チオアミド類、
ジ又はポリスルフィド類、チオスルフォン酸類である。
【0014】本発明にはセレン増感剤を写真用添加剤と
して用いることができるが、米国特許第1574944
号、同第1602592号、同第1623499号、同
第3297446号、同第3297447号、同第33
20069号、同第3408196号、同第34081
97号、同第3442653号、同第3420670
号、同第3591385号、フランス特許第26930
38号、同第2093209号、特公昭52−3449
1号、同52−34492号、同53−295号、同5
7−22090号、特開昭59−180536号、同5
9−185330号、同59−181337号、同59
−187338号、同59−192241号、同60−
150046号、同60−151637号、同61−2
46738号、英国特許第255846号、同第861
984号及び、H.E.Spencer ら著、Journal of Photogr
aphic Science 誌、31巻、158〜169ページ(1
983年)等に記載の化合物等を用いることができる。
特に特願平3−183863に記載のセレン増感剤1〜
38を好ましく用いることができる。
【0015】特に、水溶液中で硝酸銀と反応して銀セレ
ナイドの沈澱を作りうる不安定型セレン化合物が好まし
く用いられる。例えば、米国特許第1574944号、
同1602592、同1623499号、及び同329
7446号に記載のセレン化合物が好ましい。より具体
的には、イソセレノシアネート類(例えば、アリルイソ
セレノシアネート等)、セレノ尿素類(例えば、セレノ
尿素;N,N−ジメチルセレノ尿素、N,N−ジエチル
セレノ尿素、等の脂肪族セレノ尿素;フェニル基等の芳
香族やピリジル基等の複素環基をもつ置換セレノ尿素、
等)、セレノケトン類(例えば、セレノアセトン、セレ
ノアセトフェノン等)、セレノアミド類(例えば、セレ
ノアセトアミド等)、セレノカルボン酸およびエステル
類(例えば、2−セレノプロピオン酸、メチル3−セレ
ノブチレート等)、セレナイド類(例えば、ジエチルセ
レナイド、ジエチルセレナイド、トリフェニルフォスフ
ィンセレナイド等)、セレノフォスフェート類(例え
ば、トリ−p−トリルセレノフォスフェート等) セレン増感剤の使用量は、使用するセレン化合物、ハロ
ゲン化銀粒子、化学熟成条件等により変わるが、一般に
ハロゲン化銀1モル当り10-8〜10-4モル、好ましく
は10-7〜10-5モル程度を用いる。
【0016】本発明にはテルル増感剤を用いることがで
きるが、米国特許第1,623,499号、同3,32
0,069号、同3,772,031号、英国特許第2
35211号、同1121496号、同1295462
号、同1396696号、カナダ特許第800958
号、ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイアティー・ケ
ミカルコミニュケーション(J.Chem.Soc.Chem.Commun.)
635(1980)、ibid1102(1979)、ibid
645(1979)、ジャーナル・オブ・ケミカル・ソ
サイアティー・パーキン・トランザクション(J.Chem.S
oc.Perkin Trans.) 1、2191(1980)等に記載
の化合物を用いることができる。以下に本発明で用いら
れるテルル増感剤の具体例を示すが本発明はこれらに限
定されるものではない。コロイド状テルル、テルロ尿素
類(例えばアリルテルロ尿素、N,N−ジメチルテルロ
尿素、テトラメチルテルロ尿素、N−カルボキシエチル
−N’,N’−ジメチルテルロ尿素、N,N’−ジメチ
ルエチレンテルロ尿素、N,N’−ジフェニルエチレン
テルロ尿素)、イソテルロシアナート類(例えばアリル
イソテルロシアナート)、テルロケトン類(例えばテル
ロアセトン、テルロアセトフェノン)、テルロアミド類
(例えば、テルロアセトアミド、N,N−ジメチルテル
ロベンズアミド)、テルロヒドラジド類(例えばN,
N’,N’−トリメチルテルロベンズヒドラジド)、テ
ルロエステル(例えば、t−ブチル−t−ヘキシルテル
ロエステル)、及び特願平3−232528号の化合物
例IV−1〜IV−22及びV−1〜V−16。また還元増
感剤としては、第1スズ塩、アミン塩、ヒドラジン誘導
体、ホルムアミジンスルフィン酸、シラン化合物、貴金
属増感剤としては、金錯塩の他、白金、イリジウム、パ
ラジウム等の周期律表VIII族の金族の錯塩が用いられ
る。これらの増感剤も、本特許の適用できる対象であ
る。上記化学増感剤の具体例については、例えば、リサ
ーチ・ディスクロージャー誌第307巻866頁(19
89年)の記載、特願平2−333819号、同3−1
31598号等を参照することができる。2種類以上の
写真用添加剤を乳剤に添加する時それらの写真用添加剤
の同時添加が好ましくない場合は、更に別の動的攪拌器
を先に接続し、そこから添加することも可能である。装
置の概念図を図2に示す。図中のEmおよびLqは、そ
れぞれハロゲン化銀乳剤および写真用添加剤を示す。動
的混合器で混合した後、タンクに溜め引き続き熟成を行
っても良いし、そのまま貯蔵させても良い。しかし熟成
過程も履歴を同一にするというコンセプトからパイプ型
の熟成器を使用する方がより望ましく、乳剤がパイプを
通過する間に温度の昇降を行い熟成を完結させることが
好ましい。熟成器内の温度は混合時の温度と同じ温度あ
るいはそれより高い温度が好ましく、その温度を少なく
とも1分以上100分以下、好ましくは10分以上10
0分以下、より好ましくは30分以上60分以下履歴さ
せることが望ましい。パイプ型熟成器の具体的仕様は、
特願平4−152075を参考にすることが出来る。本
特許では写真用添加剤の均一吸着を目的としているが、
その効果をより顕著なものとするためには、基盤である
ハロゲン化銀粒子も均一である方が好ましい。写真用添
加剤の粒子間均一吸着の評価は、例えば写真用添加剤が
分光増感色素の様に吸光係数εが大きな物質ならば顕微
分光光度計を用いて各粒子の吸収スペクトルの測定から
直接行うことが可能である。吸収スペクトル測定の際、
光による吸着物質の分解を抑制するために、低温(例え
ば液体窒素温度)での測定が好ましい。Seなどの特殊
な元素を含む写真用添加剤ならば、走査型電子顕微鏡
(Scanning Electron Microscopy) と電子プローブマイ
クロアナリシス(ElectronProbe Micro Analysis)で評
価が可能である。また、近年京都工芸繊維大学の西条ら
によって開発された分析カラー蛍光電子顕微鏡法を用い
て吸着物質を評価することも可能である。本手法の詳細
は、日本写真学会誌56巻1号(1993年)50ペー
ジから57ページを参照することが出来る。また粒子間
均一吸着が実現されれば特性曲線の階調が硬くなること
が予想されるので、階調から評価することも可能であ
る。本発明に用いる、ハロゲン化銀乳剤中のハロゲン組
成等、ハロゲン化銀粒子の結晶の性質等、粒子サイズ及
びサイズ分布、粒子の構造及び形状等、ハロゲン化銀粒
子の製法、ハロゲン化銀乳剤の調製プロセス、調製時の
写真用添加剤の種類及び添加時期等、調製時の保護コロ
イド、写真用添加剤が増感色素である場合の増感色素と
共に用いられる強色増感を示す物質、写真用添加剤の種
類、本発明の製造方法を用いてつくられる感光材料(カ
ラー等)、感光材料の層構成、層中の添加剤(カプラ
ー、DIR化合物等)、好ましいハロゲン化銀組成、粒
子、粒径、粒子サイズ、粒子サイズ分布等通常用いられ
る写真用添加剤の種類等、上記の感光材料に用いるカラ
ーカプラー(その種類と分散法、分散溶媒等)、その他
の添加剤、適用される感光材料の種類、支持体、感材中
の全親水性コロイドの膜厚等、感光材料の現像処理(発
色現像、反転処理等)、処理槽、現像後の処理(漂白、
定着、漂白定着等)、各処理液の組成物、脱銀工程等、
処理の自動現像機、処理工程(多段向流方式等も含む)
等については特開平5−45760号公報(特願平2−
323550)(8)頁13欄7行目の「本発明」〜
(21)頁40欄2行目の「できる。」までの記載を本
発明に採用することができる。
【0017】
【実施例】以下に本発明を実施例で、より詳細に説明す
る。 <実施例1> 平板粒子の調製 1.2リットルの水に臭化カリウム6.4gと平均分子
量が1万5千以下の低分子量ゼラチン6.2gを溶解さ
せ、30℃に保ちながら16.4%の硝酸銀水溶液8ml
と23.5%の臭化カリウム水溶液7.2mlを10秒に
渡ってダブルジェット法で添加した。次に11.7%の
ゼラチン水溶液を更に添加し75℃に昇温し40分間熟
成させた後、32.2%の硝酸銀水溶液370mlと20
%の臭化カリウム水溶液を、銀電位を−20mVに保ち
ながら50分間に渡って添加し、1分間物理熟成の後温
度を35℃に下げた。このようにして平均投影面積径
2.32μm、厚み0.07μm、直径の変動係数1
5.1%の単分散純臭化銀平板粒子(比重1.15)を
得た。この後凝集沈降法により可溶性塩類を除去した。
再び温度を40℃に保ち、ゼラチン45.6g、1mol
/リットルの濃度の水酸化ナトリウム水溶液を10ml、
水167ml、更に5%フェノール10mlを添加し、pA
gを8.68、pHを6.16に調整し、乳剤Tを得
た。 <比較例>上記のようにして得られた乳剤T2kgを50
℃に保ち500rpm の速度で攪拌しながら、1/100
0mol /リットルの色素D−1の水溶液640mlを瞬時
に添加し、その後速やかに60℃まで昇温しそのまま1
0分間熟成した。
【0018】
【化2】
【0019】<本発明1> 動的混合 動的混合装置として、チャンバー容積200mlのダイノ
ミル攪拌混合装置に100ml/sec の速度で乳剤を、3
6.7ml/sec の速度で1/1000mol /リットルの
濃度のD−1水溶液を流通させ、8000rpm の速度で
50℃で攪拌し、C管より流出した乳剤をタンクに溜
め、60℃で10分間熟成した。得られた乳剤をスライ
ドガラス上に極く薄く塗布し、それぞれの粒子の吸収ス
ペクトルを、カールツァイス株式会社製UMSP80を
使用して以下のように測定した。まず粒子の存在しない
部分に直径1μmのアパーチャーを移動させ(アパーチ
ャーが実際に吸収スペクトルを測定する部位に相当す
る)リファレンスを測定した。次に平板粒子の輪郭がア
パーチャーを覆うようにその位置を調整し、550nm
から700nmまでの波長範囲の吸収スペクトルを測定
した。この際、光照射による色素の損傷を最小限にする
ため、一次側のモノクロメーターを使用し、照射光の電
圧を7V、スリット幅を2.5nmに設定した。色素吸
着量は、極大吸収波長における吸光度と半値幅(cm-1
の積(=振動子強度)から見積もった。色素吸着の粒子
間分布は、100個以上の粒子の吸収スペクトルを測定
し、その振動子強度の変動係数より評価した。以下にそ
の式を示す。 振動子強度の平均値Aν=(ΣAi×νi)/n Ai:粒子iの極大吸収波長での吸光度 νi:粒子iのスペクトルの半値幅 標準偏差σ=(Σ(Ai×νi−Aν)2 /n)1/2 変動係数CV=σ/Aν また得られた乳剤にゼラチン硬化剤および塗布助剤を添
加し、塗布銀量が4.2g/m2になるように、セルロー
ストリアセテートフィルム支持体上に、ゼラチン保護層
とともに同時塗布した。得られたフィルムをタングステ
ン電球(色温度2856K)に対して連続ウェッジと色
フィルターを通して1秒間露光した。色フィルターとし
ては、ハロゲン化銀を励起する青露光として東芝ガラス
(株)製UVD33SフィルターとV40フィルターを
組み合わせることで波長範囲330nm〜400nmの
光を試料に照射した。また色素側を励起するマイナス青
露光として、富士ゼラチンフィルターSC−52(富士
写真フィルム(株)製)を通すことで、520nm以下
の波長の光を遮断し、試料に照射した。露光した試料
は、下記の表面現像液を用いて20℃で10分間現像し
た。 表面現像液 メトール 2.5g L−アスコルビン酸 10g ナボックス(富士写真フイルム(株)) 35g 臭化カリウム 1g 水を加えて 1リッ
トル pH 9.8 現像したフィルムは富士写真フイルム(株)製自記濃度
計で光学濃度を測定し、被りは未露光部の濃度として、
感度は被り+0.2の光学濃度を与えるのに要した光量
の逆数の相対値として表した。階調は、特性曲線の中間
濃度付近の傾きより求めた。表1に結果を示す。このよ
うに本発明の添加法を用いることで、増感色素の吸着の
粒子間分布が改善され、硬調な乳剤が得られた。
【0020】
【表1】
【0021】<実施例2>実施例1で使用した動的混合
器の先に内径75mmのテトロンブレードホースをステン
レス製のジョイントを用いてつなげ、4.07mを螺旋
状に巻き60℃に保った恒温槽に浸した。次に実施例1
に準じて、ダイノミル攪拌混合器より150ml/sec の
速度で実施例1で使用したT乳剤を、1/1000mol
/リットルの濃度のD−1を55ml/sec の速度で流通
させた。ホースの終端より流出する乳剤は、60℃で2
分熟成されていた。これを適宜採取し、実施例1と同様
に色素吸着の変動係数とマイナス青露光時の階調を測定
した。比較例として、乳剤T2kgを50℃に保ち500
rpm の速度で攪拌しながら、1/1000mol /リット
ルの色素をD−1の水溶液640mlを瞬時に添加し、そ
の後速やかに60℃に昇温しそのまま2分間熟成した。
表2に示すように、本発明の添加装置及び熟成器を用い
ることで、色素吸着の粒子間分布が改善され硬調な乳剤
が、流出時間に依存せず得られた。
【0022】
【表2】
【0023】<実施例3>実施例1で使用したダイノミ
ル攪拌装置を使用し、50℃でA管より乳剤Tを100
ml/sec の速度で、塩化金酸を0.002%およびチオ
シアン酸カリウムを0.04%含む水溶液をB管より1
0ml/sec の速度で添加し、8000rpmの速度で攪拌
した後C管より流出した乳剤をタンクに溜めた。次に同
じダイノミル攪拌装置を使用して、50℃でA管より塩
化金酸およびチオシアン酸カリウムを添加した上記乳剤
を100ml/sec の速度でA管より通液し、B管より
0.003%のチオ硫酸ナトリウム水溶液を10ml/se
c の速度で添加し、8000rpm の速度で攪拌した後C
管より流出した乳剤をタンクに溜め、得られた乳剤を速
やかに60℃に昇温し、そのまま60分間熟成した。こ
れを実施例1と同じ条件で塗布し、その写真性を評価し
た。また比較例として、乳剤T2リットルに、50℃で
塩化金酸を0.002%およびチオシアン酸カリウムを
0.04%含む水溶液を200ml、更に0.003%の
チオ硫酸ナトリウム水溶液を200ml添加した後速やか
に60℃に昇温しそのまま60分間熟成した。表3に示
すように本発明の添加装置を用いることで、被りが低く
しかも硬調な化学増感が可能となった。
【0024】
【表3】
【0025】<実施例4>実施例1と同じダイノミル攪
拌混合装置を用いて、A管より100ml/sec の速度で
50℃でT乳剤を流し、B管より36.7ml/sec の速
度で1/400mol /リットルの濃度のD−1水溶液を
添加した。ダイノミル攪拌混合装置を通過してきた乳剤
をタンクに溜め、60℃で10分間熟成した。次に同じ
仕様の動的混合装置を作製し、ゴム管で2つをつなげ
た。装置のイメージは、図2と同じである。これを用い
て、A管より100ml/sec の速度で50℃で増感色素
を吸着させた乳剤を通液し、B管より塩化金酸を0.0
02%およびチオシアン酸カリウムを0.04%含む水
溶液をB管より10ml/sec の速度で、D管より0.0
03%のチオ硫酸ナトリウム水溶液を10ml/sec の速
度で添加し、流出した乳剤をタンクに溜め、60℃で6
0分間熟成した。比較例として以下の乳剤を調製した。
乳剤T2リットルに50℃で1/400mol /リットル
の濃度のD−1水溶液を734ml添加した後速やかに6
0℃に昇温し10分間熟成し、再び速やかに50℃に降
温した。次に塩化金酸を0.002%およびチオシアン
酸カリウムを0.04%含む水溶液を200ml、更に
0.003%のチオ硫酸ナトリウム水溶液を200ml添
加し再び60℃に昇温しそのまま60分間熟成した。得
られた乳剤を実施例1と同様に塗布し、写真性を評価し
た。表4に示すように、本発明の添加装置を用いること
で、被りが低くしかも硬調な化学増感が可能で、更に増
感色素の吸着の粒子間分布も改善された。
【0026】
【表4】
【0027】
【発明の効果】本発明によれば動的混合器を用いること
により、写真用添加剤の個々のハロゲン化銀粒子への均
一な吸着が実現でき、その結果被りが低く、階調の硬い
乳剤の製造が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】動的混合装置のダイノミル攪拌装置の概念図で
ある。
【図2】動的混合装置をいくつか連結したものの概念図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 占部 茂治 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写 真フイルム株式会社内 (72)発明者 阿部 雅則 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写 真フイルム株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−293341(JP,A) 特開 平4−125633(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03C 1/015 G03C 1/00 G03C 1/06 502

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも3本の管からなる動的攪拌混
    合器において、該混合器にハロゲン化銀乳剤と吸着性の
    写真用添加剤を導入し、該写真用添加剤を吸着させる
    際、下記の式で示す時間、すなわち混合器内に存在する
    時間が20秒以内であることを特徴とするハロゲン化銀
    乳剤の製造方法。 t=v/(a+b) ここでtは添加液の混合器における滞留時間を示し、v
    は該混合器の体積を示し(ml)、aは添加された乳剤の
    流速を示し(ml/min )、bは写真用添加剤溶液の流速
    を示す(ml/min )。
  2. 【請求項2】 混合器より排出される該ハロゲン化銀乳
    剤が管よりなる熟成器で熟成されることを特徴とする請
    求項1のハロゲン化銀乳剤の製造方法。
  3. 【請求項3】 写真用添加剤と接触後のハロゲン化銀乳
    剤が、管状の熟成器を通過する間に、請求項1の混合器
    より排出する際の温度以上(同じ温度を含む)に上昇さ
    せ、しかもその温度を、熟成器を流通する間少なくとも
    1分以上履歴させたことを特徴とする請求項1のハロゲ
    ン化銀乳剤の製造方法。
  4. 【請求項4】 写真用添加剤が分光増感色素であること
    を特徴とする請求項1から3のハロゲン化銀乳剤の製造
    方法。
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