JP3417109B2 - 車両用シート - Google Patents

車両用シート

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JP3417109B2
JP3417109B2 JP33777194A JP33777194A JP3417109B2 JP 3417109 B2 JP3417109 B2 JP 3417109B2 JP 33777194 A JP33777194 A JP 33777194A JP 33777194 A JP33777194 A JP 33777194A JP 3417109 B2 JP3417109 B2 JP 3417109B2
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俊介 土方
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Nissan Motor Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の前席に設置され
るシートに係り、特に後席乗員の快適性を追及した車両
用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来の車両用前席シートとし
て、各種のものが知られている。
【0003】図18は実開昭63−120997号公報
に記載された車両用シートを示す。
【0004】このシート210は、シートクッション
(座部)211とシートバック(背もたれ部)212と
からなり、シートバック212が、下部中央にバック中
抜き部213を有したシートバック本体214と、シー
トバック本体214のバック中抜き部213を埋める可
動バック部215とから構成されている。そして、可動
バック部215がその下端部を中心として後席側に開く
ようになっている。
【0005】図19は実開平2−106934号公報に
記載された車両用シートを示す。
【0006】このシート220は、前記バック中抜き部
213を埋める可動バック部を、前部可動バック部22
1と、後部可動バック部222との2つに分割し、前部
可動バック部221をバック中抜き部213内の前部に
配設してバック中抜き部213の上端に回動可能に枢支
し、後部可動バック部222をバック中抜き部213内
の後部に配設してバック中抜き部213の下端に回動可
能に枢支し、これにより前部可動バック部221が前
方、後部バック部222が後方に開くようにしたもので
ある。
【0007】図20は実開平1−145843号公報に
記載の車両用シートを示す。
【0008】このシート230は、シートバック212
の高さ方向中間部を、シートクッション212に連結さ
れた揺動アーム231の先端に、ピン232で回動可能
に連結することにより、後席250から遠い位置に、前
席のシートバック212を折り畳めるようにし、後席2
50の乗員Nが足Nfをシートクッション上に延ばせる
ようにしたものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来の車両用前席シートでは、必要に応じてシートバッ
ク212の下部中央に開口を形成したり、シートバック
212を前方の遠い位置に折り畳んだりすることによっ
て、前席のシートクッション211上に足を投げ出すこ
とができるが、シートクッション部分はそのままの位置
で移動しないようになっているため、後席乗員が自由な
姿勢をとれない場合があった。即ち、後席乗員が靴を履
いたまま足を前方に投げ出そうとしたり、足を組もうと
したりした場合、スペース的に無理があり、そのような
姿勢をとれなかった。
【0010】その点について図17を用いて説明する。
【0011】まず、後席乗員がA姿勢(正規着座姿勢)
をとる場合は、従来シートであっても、足元の不自由さ
はない(○)。次に、B姿勢(足を前方に伸ばしたリラ
ックスな姿勢)をとろうとする場合は、従来シートで
は、足元前方に前席シートのクッション部が存在するの
で、それが邪魔となり、B姿勢をとれなかった(×)。
また、C姿勢(前席シートクッション上に足を投げ出す
姿勢)をとる場合は、従来シートであっても問題はなか
った(○)。また、D姿勢(足を組む姿勢)をとろうと
する場合は、B姿勢の場合と同様に困難であった
(×)。
【0012】そこで、以上の問題を解消するため、次の
ことが考えられる。
【0013】例えば、(1)前席シートのクッション長
を短くして、前席スライド量を増加させる。(2)前席
を取り外す。(3)前席シートをフレームごと前方に折
り畳む。
【0014】しかしながら、このような方法は、レイア
ウト上の制約が大きく、また前席に乗員が乗り込むと
き、元の状態に戻すのに手間がかかり、さらに運転者に
とって違和感がある等、いずれの場合も問題があり実現
性が薄くなる。
【0015】本発明は、上記事情を考慮し、前席不使用
時に、簡易的に前席のシート状態を変更することがで
き、それにより後席乗員の足元前方のスペースを拡大す
ることができて、後席乗員のとる姿勢の自由度が増し、
もって乗員の快適性の向上が図れる車両用シートを提供
することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、シー
トバック及びシートクッションからなり、後席前方に設
置される車両用シートにおいて、前記シートクッション
の後端から前方側へ所定の範囲でスペースを形成するた
めのクッション中抜き部を設け、前記クッション中抜き
部に嵌合し、且つ前記スペースを形成するために略前方
へ移動可能な可動クッション部を設け、前記シートバッ
クの下端から上方側へ所定の範囲でスペースを形成する
ためのバック中抜き部を設け、前記バック中抜き部に嵌
合し、且つ前記スペースを形成するために移動可能な可
動バック部を設けたことを特徴とする。
【0017】
【0018】請求項の発明は、請求項1記載の車両用
シートであって、前記可動クッション部は、跳ね上げ可
能であることを特徴とする。
【0019】請求項の発明は、請求項記載の車両用
シートであって、前記可動クッション部は、前方上方へ
跳ね上げるために前端部を前記シートクッション部に回
転自在に支持し、可動バック部は、前方上方へ跳ね上げ
るために上端部を前記シートバックに回転自在に支持し
たことを特徴とする。
【0020】請求項の発明は、請求項記載の車両用
シートであって、前記可動クッション部を、前記シート
クッションに前方へスライド自在に支持し、前記可動バ
ック部は、前方上方へ跳ね上げるために上端部を前記シ
ートバックに回転自在に支持したことを特徴とする。
【0021】請求項の発明は、請求項記載の車両用
シートであって、前記可動クッション部が、前記可動バ
ック部の下端に一体的に連動連結され、前記可動バック
部は、前方上方へ跳ね上げるために上端部を前記シート
バックに回転自在に支持したことを特徴とする。
【0022】請求項の発明は、請求項記載の車両用
シートであって、前記可動クッション部を跳ね上げる可
動クッション部跳ね上げ機構を設け、前記可動バック部
を跳ね上げる可動バック部跳ね上げ機構を設けたことを
特徴とする。
【0023】請求項の発明は、請求項記載の車両用
シートであって、前記可動バック部跳ね上げ機構が動作
してから前記可動クッション部跳ね上げ機構を動作させ
る順位機構を設けたことを特徴とする。
【0024】請求項の発明は、請求項記載の車両用
シートであって、前記可動クッション部および前記可動
バック部の動作を操作する操作機構を設け、前記操作機
構が、前記シートバック本体の上端に装備されたヘッド
レストの支持機構に組み込まれ、且つ前記ヘッドレスト
の上下動操作または前傾操作の少なくともいずれかを操
作力とするものであることを特徴とする。
【0025】請求項の発明は、請求項6又は8記載の
車両用シートであって、前記可動バック部跳ね上げ機構
が、前記可動バック部を前方の跳ね上げ位置へ向けて付
勢するリターンスプリングと、前記可動バック部を前記
シートバックのバック中抜き部を埋める位置にロックす
るロック手段とからなることを特徴とする。
【0026】請求項10の発明は、請求項6又は8のい
ずれかに記載の車両用シートであって、前記可動クッシ
ョン部跳ね上げ機構が、前記可動クッション部を前方の
跳ね上げ位置へ向けて付勢するリターンスプリングと、
前記可動クッション部を前記シートクッションのクッシ
ョン中抜き部を塞ぐ位置にロックするロック手段とから
なることを特徴とする。
【0027】請求項11の発明は、請求項記載の車両
用シートであって、前記後席の着座乗員の前方移動を検
知する後席乗員移動検知手段と、該検知手段の出力に応
じて前記可動バック部跳ね上げ機構および可動クッショ
ン部跳ね上げ機構を動作させる制御手段を有することを
特徴とする。
【0028】請求項12の発明は、請求項11記載の車
両用シートであって、前記後席として前後方向へシート
を移動する電動シートが備えられ、該電動シートのスラ
イド量検知手段が、前記後席乗員移動検知手段として用
いられていることを特徴とする。
【0029】請求項13の発明は、請求項11記載の車
両用シートであって、前記後席乗員移動検知手段が、後
席シートクッション内に配設された荷重センサと、該荷
重センサの出力に応じて乗員の重心の移動を推定する重
心移動推定手段とからなることを特徴とする。
【0030】
【作用】上記手段の請求項1の発明によれば、可動クッ
ション中抜き部から可動クッション部を略前方へ移動さ
せると、シートクッション後端から前方側へ所定の範囲
でスペースを形成することができる。バック中抜き部か
ら可動バックを移動させると、シートバックの下端から
上方側へ所定の範囲でスペースを形成することができ、
クッション中抜き部のスペースと合わせて広いスペース
を形成することができる。
【0031】
【0032】請求項の発明では、請求項1の発明の作
用に加え、可動クッション部を跳ね上げることが可能で
ある。
【0033】請求項の発明では、請求項の発明の作
用に加え、可動クッション部は前端部を回転中心として
上方へ跳ね上げることができる。また、可動バック部は
上端部を回転中心として前方上方へ跳ね上げることがで
きる。
【0034】請求項の発明では、請求項の発明の作
用に加え、可動クッション部をシートクッションに対し
て前方へスライド移動させることができる。また、可動
バック部は上端部を回転中心にしてシートバックに対し
て上方へ跳ね上げることができる。
【0035】請求項の発明では、請求項の発明の作
用に加え、可動バック部の上端部を回転中心とし、可動
クッション部と可動バック部とを一体的に上方へ跳ね上
げることができる。
【0036】請求項の発明では、請求項の発明の作
用に加え、可動クッション部跳ね上げ機構によって可動
クッション部を跳ね上げることができる。また、可動バ
ック部跳ね上げ機構によって可動バック部を跳ね上げる
ことができる。
【0037】請求項の発明では、請求項の発明の作
用に加え、順位機構によって可動バック部跳ね上げ機構
が動作してから可動クッション部跳ね上げ機構を動作さ
せることができる。従って、可動バック部を先に跳ね上
げ、その後可動クッション部を跳ね上げることができ
る。
【0038】請求項の発明では、請求項の発明の作
用に加え、ヘッドレストを操作すると、可動バック部や
可動クッション部を跳ね上げることができる。
【0039】請求項の発明では、請求項6又は8の発
明の作用に加え、前席使用時はロック手段によって可動
バック部をバック中抜き部に嵌合した位置でロックする
と、通常のシートとして使用することができる。一方前
席不使用時には、ロック手段によるロックを解除する
と、リターンスプリングの付勢力によって可動バック部
が自動的に跳ね上がり、後席乗員が足を伸ばすスペース
を形成することができる。また、再度前席を使用する場
合は、リターンスプリングの付勢力に抗して可動バック
部を戻し、ロック手段によってロックすれば再び通常に
シートとして利用することができる。
【0040】請求項10の発明では、請求項6又は8
いずれかの発明の作用に加え、前席使用時はロック手段
によって可動クッション部をクッション中抜き部に嵌合
する位置でロックすると、通常のシートとして使用する
ことができる。一方、前席不使用時にはロック手段によ
るロックを解除すると、リターンスプリングの付勢力に
よって可動クッション部が前方位置へ跳ね上がり、後席
乗員が足を伸ばすスペースを作ることができる。また、
再度前席を使用する場合は、リターンスプリングの付勢
力に抗して可動クッション部を戻し、ロック手段によっ
てロックすると再び通常のシートとして使用することが
できる。
【0041】請求項11の発明では、請求項の発明の
作用に加え、後席乗員移動検知手段が後席乗員の前方へ
の移動を検知すると、可動バック部跳ね上げ機構および
可動クッション部跳ね上げ機構が動作し、自動的に乗員
の足元前方に後席乗員が足を自由に伸ばせるスペースが
できる。
【0042】請求項12の発明では、請求項11の発明
の作用に加え、後席が電動シートの場合、電動シートを
前方へ移動させると、自動的に可動バック部が跳ね上が
ったり、可動クッション部が前方に移動したりして、後
席乗員の足元前方のスペースが広がり、足を自由に伸ば
せるようになる。
【0043】請求項13の発明では、請求項11の発明
の作用に加え、後席乗員が前方に移動したり、体を伸ば
して腰を前方にずり出すと、その重心の移動によって乗
員の移動が推定され、それに応じて自動的に可動バック
部が跳ね上がったり、可動クッション部が前方に移動し
たりして、後席乗員の足元前方のスペースが広がり、足
を自由に伸ばせるようになる。
【0044】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。
【0045】図1は実施例の車両用シートの概略構成を
示す斜視図であり、まずこの図に基づいて実施例のシー
トの概略構成を述べる。 〔実施例の概略説明〕このシートは車両の前席用シート
であり、シートクッション(座部)SCと、ヘッドレス
ト1を備えたシートバック(背もたれ部)SBとからな
る。
【0046】シートバックSBは、中央から下端にかけ
て矩形のバック中抜き部2Aを有したシートバック本体
2と、前記バック中抜き部2Aに嵌合するように配設さ
れた可動バック部3とから構成されている。前記バック
中抜き部2AによってシートバックSBの下端から上方
側へ所定の範囲でスペースを形成する。
【0047】また、シートクッションSCは、中央から
後部にかけて矩形のクッション中抜き部5Aを有したシ
ートクッション本体5と、前記クッション中抜き部5を
埋めるように配設された可動クッション部4とから構成
されている。前記クッション中抜き部5Aによってシー
トクッションSCの後端から前方へ所定の範囲でスペー
スを形成する。
【0048】シートバック本体2のバック中抜き部2A
と、シートクッション本体5のクッション中抜き部5は
相互に連続しており、可動バック部3と可動クッション
部4を各中抜き部2A,5Aから移動した状態では、シ
ートの後部下方に、中抜き部2A,5Aによる大きな空
きスペースが確保されるようになっている。
【0049】シートバック本体2は、その下端がシート
クッション本体5の後端に枢支されており、バックアン
グルレバー6を操作することにより、シートバックSB
とシートクッションSCとの間で、バックアングル調整
が可能となっている。
【0050】可動バック部3は、上端がシートバック本
体2のバック中抜き部2Aの上端にヒンジ結合されてお
り、図示のように、バック中抜き部2Aに嵌合された位
置から前方上方へ跳ね上げ可能となっている。また、可
動クッション部4は、前端がシートクッション本体5の
クッション中抜き部5の前端にヒンジ結合されており、
図示のように、クッション中抜き部5に嵌合された位置
から前方上方へ跳ね上げ可能になっている。
【0051】跳ね上げの順番は、最初に可動バック部
3、次いで可動クッション部4となるように予め設定さ
れており、両方がこの順番で跳ね上がったとき、図示の
ように、可動バック部3の前部下方に、可動クッション
部4の跳ね上がった後端部が位置するような寸法関係に
なっている。
【0052】なお、可動クッション部4の後端両側に
は、シートバック本体2の下部に嵌まるよう切欠4a,
4bが設けられている。 〔実施例の詳細説明〕次に、図2〜図10を用いて実施
例のシートの詳細を説明する。
【0053】図2は実施例のシートの全体構成を示す分
解斜視図である。まず、シートバックSB側について説
明する。図2に示すように、シートバック本体2は、下
端開放コ字状に成形されたシートバック本体フレーム1
3を主体に構成され、可動バック部3は、Sバネ30を
設けたシートバック可動フレーム31を主体に構成され
ている。
【0054】シートバック可動フレーム31は、上端開
放コ字状に成形されており、シートバック本体フレーム
13の内側に配設されて、上端がシートバック本体フレ
ーム13にピン12で連結されることにより、前方上方
に跳ね上げ可能に回転自在に支持されている。
【0055】図3は同連結部(ヒンジ結合部)の詳細を
示す。
【0056】ピン12にはリターンスプリング41が装
着され、このリターンスプリング41によって、シート
バック可動フレーム31は跳ね上がり方向に付勢されて
いる。
【0057】また、図2に示すように、シートバック本
体フレーム13には、シートバック可動フレーム31を
シートバック本体フレーム13内に収容したとき、シー
トバック可動フレーム31を受けるためのフレーム支持
台29が設けられると共に、該フレーム支持台29にシ
ートバック可動フレーム31を押し付けた状態で、シー
トバック可動フレーム31に設けたカム17と噛み合
い、シートバック可動フレーム31を動かないようロッ
クするフック28が設けられている。
【0058】このフック28とカム17は、可動バック
部3をシートバック本体2のバック中抜き部2Aを塞ぐ
位置にロックするロック手段L1を構成しており、この
ロック手段L1と図3のリターンスプリング41は、可
動バック部3をバック中抜き部2Aを埋める位置から前
方へ跳ね上げる可動バック部跳ね上げ機構Sを構成して
いる。
【0059】図4は可動バック部3のロック手段L1の
詳細を示す。
【0060】前記フック28は、図中斜線で示すシート
バック本体フレーム13に、シャフト46によって回動
可能に連結されており、リターンスプリング47によっ
てロック方向に付勢されている。そして、このフック2
8は、フレーム支持台29にシートバック可動フレーム
31が押し付けられているとき、カム17と噛み合い、
シートバック可動フレーム31をロックするようになっ
ている。
【0061】このフック28には、ロック解除用の第1
のワイヤ11が連結されており、該第1のワイヤ11を
引くことによって、フック28をロック解除方向に動か
せるようになっている。通常は、第1のワイヤ11は緩
んだ状態に保たれている。また、シートバック本体フレ
ーム13には、第1のワイヤ11が緩んだときに、フッ
ク28を所定位置で止めるフックストッパ48が設けら
れている。
【0062】このように構成されたロック手段は、左右
対称に配されている。
【0063】なお、フック28とカム17の関係は次の
ようになっている。
【0064】すなわち、シートバック可動フレーム31
がロック位置に戻されて、図7(1)に示すように、カ
ム17がロック位置に向かって移動(矢印イ方向へ移
動)してきたとき、移動するカム17の外周縁17a
が、(2)に示すように、フックストッパ48で止めら
れているフック28の外周縁28aに摺接することで、
フック28を反ロック方向(矢印ロ方向)へ動かす。そ
して、(3)に示すように、カム17がロック位置に達
したとき、フック28がロック位置へ戻り、フック28
がカム17と噛み合うようになっている。
【0065】次にシートクッション側について説明す
る。
【0066】図2に示すように、シートクッション本体
5は、左右一対のシートクッション本体フレーム19を
主体に構成され、可動クッション部4は、Sバネ23を
設けた四角形のシートクッション可動フレーム22を主
体に構成されている。
【0067】シートクッション可動フレーム22は、シ
ートクッション本体フレーム19の内側に配設されて、
前端がシートクッション本体フレーム19にピン21で
連結されることにより、前方上方に跳ね上げ可能に回転
自在に支持されている。
【0068】図5は同連結部(ヒンジ結合部)の詳細を
示す。
【0069】ピン21にはリターンスプリング42が装
着されており、このリターンスプリング42によって、
シートクッション可動フレーム22は跳ね上がり方向に
付勢されている。
【0070】また、図2に示すように、シートクッショ
ン本体フレーム19には、シートクッション可動フレー
ム22をシートクッション本体フレーム19内に収容し
たとき、シートクッション可動フレーム19を受けるた
めのフレーム支持台25が設けられると共に、該フレー
ム支持台25にシートクッション可動フレーム22を押
し付けた状態で、シートクッション可動フレーム22に
設けたカム18と噛み合い、シートクッション可動フレ
ーム22を動かないようロックするフック24が設けら
れている。
【0071】このフック24とカム18は、可動クッシ
ョン部4をシートクッション本体5のクッション中抜き
部5Aを塞ぐ位置にロックするロック手段L2を構成し
ており、このロック手段L2と前記リターンスプリング
42は、可動クッション部4をクッション中抜き部5を
埋める位置から前方へ跳ね上げる可動クッション部跳ね
上げ機構Rを構成している。
【0072】図6は可動クッション部4のロック手段L
2の詳細を示す。
【0073】前記フック24は、図中斜線で示すシート
クッション本体フレーム19に、シャフト44によって
回動可能に連結されており、リターンスプリング43に
よって、ロック方向に付勢されている。そして、このフ
ック24は、フレーム支持台25にシートクッション可
動フレーム22が押し付けられているとき、カム18と
噛み合い、シートクッション可動フレーム22をロック
するようになっている。
【0074】このフック24には、ロック解除用の第2
のワイヤ10が連結されており、該第2のワイヤ10を
引くことによって、フック24をロック解除方向に動か
せるようになっている。通常は、第2のワイヤ10は緩
んだ状態に保たれている。また、シートクッション本体
フレーム19には、第2のワイヤ10が緩んだときに、
フック24を所定位置で止めるフックストッパ45が設
けられている。
【0075】このように構成されたロック手段L2は、
左右対称に配されている。
【0076】なお、フック24とカム18の関係は前述
した場合と同様であり、シートクッション可動フレーム
22がロック位置に戻されて、図7(1)に示すよう
に、カム8がロック位置に向かって移動(矢印イ方向へ
移動)してきたとき、移動するカム18の外周縁18a
が、(2)に示すように、フックストッパ45で止めら
れているフック24の外周縁24aに摺接することで、
フック24を反ロック方向(矢印ロ方向)へ動かす。そ
して、(3)に示すように、カム18がロック位置に達
したとき、フック24がロック位置へ戻り、フック24
がカム18と噛み合うようになっている。
【0077】上記のようにシートバック可動フレーム3
1を取り付けたシートバック本体フレーム13と、シー
トクッション可動フレーム22を取り付けたシートクッ
ション本体フレーム19とは、図2に示すように、バッ
クアングル調整のための軸14で相互に連結されてお
り、この軸14に設けたバックアングルレバーを操作す
ることにより、バックアングルを調整できるようになっ
ている。
【0078】次に、可動バック部3および可動クッショ
ン部4を跳ね上げるための操作機構について説明する。
【0079】操作機構は、この実施例ではヘッドレスト
1の支持機構に組み込まれている。図8はヘッドレスト
1の詳細を示し、図9はヘッドレストの支持機構を示
す。
【0080】図示のように、ヘッドレスト1の下端に固
定されたヘッドレストパイプ7は、シートバック本体フ
レーム13に固定されたヘッドレスト支持パイプ9内に
挿入されている。そして、これによりヘッドレスト1が
支持されている。ヘッドレストパイプ7は、長さ方向の
途中にヒンジ34を有しており、このヒンジ34によ
り、ヘッドレスト1を前傾させられるようになってい
る。
【0081】ヘッドレストパイプ7には、同パイプ7を
上下方向に動かした際に、適当な位置でロックピン8と
噛み合う第1〜第3の切欠35,36,37が間隔をも
って形成されている。上端の第1の切欠35はヒンジ3
4より上にあり、下の第2,第3の2つの切欠36,3
7はヒンジ34より下にある。
【0082】ヘッドレストパイプ7の下端には、前述し
た可動バック部3のロック手段を解除するための第1の
ワイヤ11の先端と、可動クッション部4のロック手段
を解除するための第2のワイヤ10の先端が連結されて
いる。
【0083】ヘッドレスト1のロックピン8は、図10
に示すように、ヘッドレスト支持パイプ9に固定された
ロックピン外筒38内に挿入され、リターンスプリング
39によりロック方向へ付勢されている。そして、ロッ
クピン21を引いて、切欠35,36,37に対する噛
み合いを外すことにより、ヘッドレストパイプ7を上下
に移動できるようになっている。
【0084】ロックピン8と、ヘッドレスト1と、第
1,第2のワイヤ11,10の関係は次のようになって
いる。
【0085】ロックピン8をヘッドレストパイプ7の上
端の第1の切欠35に噛み合わせたとき、ヒンジ34
は、ヘッドレスト支持パイプ9内に位置する。従って、
ヘッドレスト1は、前傾不可能で、直立状態にある。こ
のとき、第1,第2のワイヤ11,10は共に緩んた状
態にある。
【0086】また、ロックピン8を第2の切欠36に噛
み合わせたとき、ヒンジ34は、ヘッドレスト支持パイ
プ9の外に位置する。従って、ヘッドレスト1を前傾さ
せることができる。このとき、第1のワイヤ11は緊張
状態となり、第2のワイヤ10は緩んだ状態にある。
【0087】また、ロックピン8を第3の切欠37に噛
み合わせたとき、ヒンジ34は、ヘッドレスト支持パイ
プ9の外に位置する。従って、ヘッドレスト1を前傾さ
せることができる。このとき、第1のワイヤ11、第2
のワイヤ10共に緊張状態になる。
【0088】このように、ヘッドレスト1の上方への引
き出し位置に応じて、第1のワイヤ11、第2のワイヤ
10を順番に緊張させることができる。従って、これに
より1段目に操作したとき可動バック部3のロック手段
を解除し、さらに2段目に操作したとき可動クッション
部4のロック手段を解除する順位機構Tが構成されてい
る。
【0089】そして、図2のように以上の構成のシート
バック本体フレーム13のサイドに、シートバックサイ
ドウレタン15,27が取り付けられ、クッション本体
フレーム19のサイドに、シートクッションサイドウレ
タン16,26が取り付けられ、シートバック可動フレ
ーム31に、グリップ40の付いた可動バックウレタン
32が取り付けられ、シートクッション可動フレーム2
2に、可動クッションウレタン33が取り付けられるこ
とにより、実施例の車両用シートが構成されている。ま
た、クッション本体フレーム19が、車両本体に固定さ
れたシートレール20上に前後方向スライド自在に取り
付けられることにより、実施例のシートが車両に設置さ
れている。
【0090】次に作用を説明する。
【0091】通常時は、図1において可動バック部3で
シートバック本体2のバック中抜き部2Aを塞ぎ、可動
クッション部4でシートクッション本体5のクッション
中抜き部5を塞ぐ。これにより、通常のシートと同様に
利用することができる。
【0092】この初期状態のとき、図9,図10に示す
ヘッドレスト1のロックピン8は、第1の切欠35に噛
み合っており、ヘッドレスト1は直立状態にある。ま
た、第1,第2のワイヤ11,10が共に緩んでいるこ
とにより、可動バック部3および可動クッション部4の
ロック手段L1.L2が、共にロック位置にあり、可動
バック部3および可動クッション部4を定位置にロック
している。
【0093】この状態から、ロックピン8を第1の切欠
35から抜きながら、ヘッドレスト1を引き上げ、前方
に倒すことにより、ロックピン8を第2の切欠36の位
置で固定する。そうすると、第2のワイヤ10は弛んだ
ままであるが、第1のワイヤ11が引っ張られ、それに
より、可動バック部3のロック手段のフック28がロッ
ク解除方向に引かれて、ロックが解除される。そして、
フック28が外れることにより、シャフト12に固定さ
れたリターンスプリング41の反力で、可動バック部3
が図11に示すように前方へ跳ね上がる。
【0094】この状態では、シートバックSBのバック
中抜き部2Aのみが開くので、従来と同様に、そのバッ
ク中抜き部2Aを通して、後部乗員が足をシートクッシ
ョンSC上に伸ばすことができる。このとき、姿勢を崩
すことにより前方が見えにくくなるが、この実施例で
は、ヘッドレスト1を前に倒すので、それを解消するこ
とができる。
【0095】ついで、図9,図10でさらにヘッドレス
ト1を引き上げて、ロックピン8を第3の切欠37の位
置で固定すると、第2のワイヤ10も引っ張られること
により、可動クッション部4のロック手段のフック24
がロック解除方向に引かれて、ロックが解除される。そ
して、フック24が外れることにより、シャフト21に
固定されたリターンスプリング42の反力で、可動クッ
ション部4が図1に示すように前方へ跳ね上がり、シー
トクッション本体5のクッション中抜き部5が、シート
バック本体2のバック中抜き部2Aと連なって大きく開
き、後席乗員の足元前方に、靴を履いたまま足を伸ばし
たり、組んだまま足を伸ばしたりすることのできるスペ
ースが確保される。従って、図17のA〜Dの姿勢をど
れでも自由にとれるようになり、快適性が著しく向上す
る。
【0096】次に、可動バック部3や可動クッション部
4を元の位置に戻す場合には、図9,図10でロックピ
ン8を引き抜き、ヘッドレスト1及びヘッドレストパイ
プ7を元の位置に押し込み、ロックピン8を第1の切欠
35の位置で固定する。すると、第1,第2のワイヤ1
0,11が共に弛んだ状態となるため、ロック手段のリ
ターンスプリング47,43の作用で、フック28,2
4がフックストッパ48,45の位置に戻る。この状態
で、後席乗員が可動バック部3の可動バックウレタン3
2に取り付けられたシートバックグリップ40を、手前
に引き戻す。そうすると、図1に示すように上になって
いる可動バック部3が、下方に引っ張られることによ
り、その下の可動クッション部4が下方に押されて、シ
ートクッション本体5のクッション中抜き部5に嵌ま
る。さらに、可動バック部3が後方に引かれて、シート
バック本体2のバック中抜き部2Aに嵌まる。
【0097】そして、各ロック手段L1,L2のカム1
7,18の外周縁17a,18aが、フック28,24
の外周縁28a,24aに摺接することによって、図7
の(1)→(2)→(3)の順に、フック28,24が
カム17,18と噛み合い、可動バック部3および可動
クッション部4が初期位置に固定される。
【0098】以上はヘッドレスト1を手動操作すること
により、可動バック部3と可動クッション部4を動かす
場合を示したが、各ロック手段L1,L2のフック2
8,24を解除操作する機構を、電気的に構成し、スイ
ッチ等の操作信号により、ロック解除することもでき
る。
【0099】また、その場合、ある条件を満足したとき
に、自動的にロックを解除して、シート(可動バック部
3および可動クッション部4)を跳ね上げるようにして
もよい。
【0100】また、可動バック部3および可動クッショ
ン部4を、ロック解除操作によりリターンスプリングの
力で動かす方式ではなく、跳ね上げと、戻しを電気的な
駆動機構によって、自動的に行うようにすることもでき
る。
【0101】例えば、後席乗員の前方への移動を後席乗
員移動検知手段で検知し、検知したときに、制御手段が
シートの跳ね上げ動作を実行するように構成することが
できる。
【0102】具体的には、後席に自動で前後移動できる
電動シートが備えられている場合、その電動シートの前
方への移動量を検出した信号に応じて、前席シートの跳
ね上げ動作を実行するようなことが考えられる。
【0103】図12はその場合の概念説明図である。
【0104】リアシート49がパワーシート(電動シー
ト)の場合、後席乗員がパワーシートを動作させたとき
に、その前後移動量P1を検出する。そして、それに応
じてヒール点移動量P2を算出し、その値がある基準を
超えた場合、シート(可動バック部3および可動クッシ
ョン部4)を跳ね上げる。
【0105】リアシートが電動シートでない場合は、例
えば図13に示すように、リアシートに荷重センサを設
置し、これらの信号から、マイコン(重心移動推定手
段)により乗員の重心位置50,51の移動量を推定す
る。そして、その移動量P1に対応するヒール移動量P
2を算出して、その値が基準を超えた場合、シート(可
動バック部3および可動クッション部4)を跳ね上げ
る。
【0106】また、後席乗員が足を組もうとしたのを検
出したとき、自動的にシート(可動バック部3および可
動クッション部4)を跳ね上げるようにすることもでき
る。
【0107】足を組もうとしたことを検出する方法とし
ては、例えば次の方法をとることができる。図14に示
すように、後席シートクッション55の前端部54上に
配置した荷重センサ(図示略)で、乗員着座時の左足大
腿部荷重点52、右足大腿部荷重点53の初期荷重を計
測する。次いで、前記荷重点52,53の荷重変化を測
定し、両荷重点の大小関係が変化した場合には、足を組
む等の必要が生じたと判断し、シートを自動的に跳ね上
げる。
【0108】なお、このような自動でシートの跳ね上げ
制御を行う場合は、前席の使用状態を検知手段で検知し
ておき、前席不使用時にのみ、シートの跳ね上げが行わ
れるようにするのは言うまでもない。
【0109】次に、本発明の他の実施例を説明する。
【0110】図15を示す実施例のシートは、可動クッ
ション部4を跳ね上げ式とせずに、前方へスライドする
方式にしたものである。このシートでは、予めシートク
ッション本体5に可動クッション部4のスライドガイド
(図示せず)を設けておき、このスライドガイドに可動
クッション部4を装着している。
【0111】従って、この実施例でも、中抜き部2A,
5Aによって大きなスペースを確保し、上記実施例と同
様な作用効果を奏することができる。また、この実施例
では、可動クッション部4がスライド式であるため、中
抜き部2Aの前方へストレートなスペースを形成するこ
とができ、長尺物の収容等も可能となる。
【0112】また、図16に示す実施例のシートは、可
動バック部3の下端に、可動クッション部4の後端を屈
曲機構を介して連結しておき、可動バック部3を跳ね上
げたときに、一緒に可動クッション部4が跳ね上がるよ
うにしたものである。
【0113】なお、屈曲機構Qは、シートバック可動フ
レームとシートクッション可動フレームとを連結してい
る。従って、この実施例でも、中抜き部2A,5Aによ
って大きなスペースを確保し、上記実施例と同様な作用
効果を奏することができる。
【0114】また、この実施例では可動バック部3と可
動クッション部4とが一体的に上方に跳ね上げられるの
で、図15の実施例と略同様にしてバック中抜き部2A
の前方へストレートなスペースを形成することができ、
長尺物の収容等も可能となる。
【0115】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、可動クッション部を移動させると、シートクッ
ションの後端から前方側へ所定の範囲でスペースが形成
され、その部分に後席乗員が靴を履いたまま足を伸ばし
たりすることができる。従って、後席乗員の姿勢の自由
度が広がり、快適性が著しく向上する。可動バック部を
移動させると、シートバックの下端から上方側へ所定の
範囲でスペースが形成され、シートクッションに形成さ
れたスペースと合わせて大きなスペースが形成される。
従って、このスペース部分に後席乗員が靴を履いたまま
足を伸ばしたり、組んだまま足を伸ばすことができる。
従って、後席乗員の姿勢がさらに自由となり、より快適
性が向上する。
【0116】
【0117】請求項の発明では、請求項1の発明の効
果に加え、可動クッション部を跳ね上げることによって
シートクッションにスペースを形成することができ、ス
ペースの形成が容易である。
【0118】請求項の発明では、請求項の発明の効
果に加え、可動クッション部は前端部を回転中心として
上方へ跳ね上げることができ、可動バック部は上端部を
回転中心として前方上方へ跳ね上げることができる。従
って、可動クッション部および可動バック部の簡単な移
動によって広いスペースを容易かつ迅速に形成すること
ができる。
【0119】請求項の発明では、請求項の発明の効
果に加え、跳ね上げ機構は可動バック部側に設けるだけ
でよく、構造が簡単となる。また、バック中抜き部の前
方にストレートなスペースが形成され、長尺物の収容等
も可能となる。
【0120】請求項の発明では、請求項の発明の効
果に加え、可動クッション部と可動バック部とは一体的
に跳ね上げられるため、跳ね上げ機構を簡単にすること
ができる。また、バック中抜き部の前方にスペースを形
成することができ、長尺物の収容等も可能となる。
【0121】請求項の発明では、請求項3の発明の効
果に加え可動クッション部跳ね上げ機構と可動バック部
跳ね上げ機構とにより、可動クッション部と可動バック
部と簡単に跳ね上げることができ、操作が極めて容易と
なる。
【0122】請求項の発明では、請求項の発明の効
果に加え、可動バック部と可動クッション部との跳ね上
げ順序を規制することによって、動作を円滑かつ確実に
行わせることができる。
【0123】請求項の発明では、請求項の発明の効
果に加え、ヘッドレストを操作するだけで、簡単に後席
乗員が足を伸ばすスペースを確保することができるの
で、後席乗員自身が容易に自分の足元のスペースを広げ
るための操作を行うことができる。
【0124】請求項の発明では、請求項6又は8の発
明の効果に加え、ロック手段によるロックを解除してや
れば、自動的に可動バック部を跳ね上げることができ
る。また、可動バック部をバック中抜き部を塞ぐ位置に
戻して、ロック手段でロックしてやれば、通常のシート
として利用することができる。従って、操作が簡単にで
きる上、機構も単純でコストがかからない。
【0125】請求項10の発明では、請求項6又は8
発明の効果に加え、ロック手段によるロックを解除して
やれば、自動的に可動クッション部を前方に移動させる
ことができる。また、可動クッション部をクッション中
抜き部を塞ぐ位置に戻して、ロック手段でロックしてや
れば、通常のシートとして利用することができる。従っ
て、操作が簡単にできる上、機構も単純でコストがかか
らない。
【0126】請求項11の発明では、請求項の発明の
効果に加え、後席乗員が前方へ移動すると、自動的に前
席のシートが動いて、後席乗員の足元の前方に、足を伸
ばせるスペースが広がる。よって、何の操作も要らな
い。
【0127】請求項12の発明では、請求項11の発明
の効果に加え、後席の電動シートを前方へ移動すると、
自動的に可動バック部および可動クッション部が動い
て、後席乗員の足元前方のスペースが広がり、足を自由
に伸ばせるようになる。よって、何の操作も要らずに、
快適性を向上させることができる。
【0128】請求項13の発明では請求項11の発明の
効果に加え、後席の乗員が重心を前に移動させると、自
動的に可動シートバックおよび可動シートクッションが
動いて、後席乗員の足元前方のスペースが広がり、足を
自由に伸ばせるようになる。よって、何の操作も要らず
に、快適性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の車両用シートのある使用態
様における概略構成を示す斜視図である。
【図2】同実施例のシートの内部構造を示す分解斜視図
である。
【図3】同実施例のシートにおけるシートバック可動フ
レームのヒンジ結合部の詳細を示す正面図である。
【図4】同実施例のシートにおけるシートバック可動フ
レームのロック手段の詳細を示す側面図である。
【図5】同実施例のシートにおけるシートクッション可
動フレームのヒンジ結合部の詳細を示す正面図である。
【図6】同実施例のシートにおけるシートクッション可
動フレームのロック手段の詳細を示す図で、(a)は側
面図、(b)は正面図である。
【図7】同実施例のシートにおける可動フレームのロッ
ク手段の動作説明図である。
【図8】同実施例のシートにおけるヘッドレストの詳細
を示す側面図である。
【図9】同実施例のシートにおけるヘッドレストの支持
機構の詳細を示す側面図である。
【図10】同実施例のシートにおけるヘッドレストのロ
ック手段の詳細を示す側断面図である。
【図11】同実施例のシートの別の使用態様を示す斜視
図である。
【図12】本発明の他の実施例における制御系統の概念
説明図である。
【図13】本発明の他の実施例における制御系統の他の
例の概念説明図である。
【図14】本発明の他の実施例における制御系統のさら
に他の概念説明図である。
【図15】本発明のさらに他の実施例の概略構成を示す
斜視図である。
【図16】本発明のさらに他の実施例の概略構成を示す
斜視図である。
【図17】本発明の車両用シートと従来の車両用シート
の機能比較図である。
【図18】従来例1の車両用シートの斜視図である。
【図19】従来例2の車両用シートの斜視図である。
【図20】従来例3の車両用シートの使用状態を示す側
面図である。
【符号の説明】
1 ヘッドレスト 2 シートバック本体 2A バック中抜き部 3 可動バック部 4 可動クッション部 5 シートクッション本体 5A クッション中抜き部 13 シートバック本体フレーム 31 シートバック可動フレーム 19 シートクッション本体フレーム 22 シートクッション可動フレーム L1 ロック手段 L2 ロック手段 S 可動バック部跳ね上げ機構 R 可動クッション部跳ね上げ機構 T 順位機構
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−73447(JP,A) 特開 昭59−14530(JP,A) 実開 昭64−36236(JP,U) 実開 昭60−149432(JP,U) 実開 昭55−27159(JP,U) 実開 平3−19345(JP,U) 実開 平4−91522(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60N 3/06

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートバック及びシートクッションから
    なり、後席前方に設置される車両用シートにおいて、 前記シートクッションの後端から前方側へ所定の範囲で
    スペースを形成するためのクッション中抜き部を設け、 前記クッション中抜き部に嵌合し、且つ前記スペースを
    形成するために略前方へ移動可能な可動クッション部を
    設け、前記シートバックの下端から上方側へ所定の範囲でスペ
    ースを形成するためのバック中抜き部を設け、 前記バック中抜き部に嵌合し、且つ前記スペースを形成
    するために移動可能な可動バック部を設け たことを特徴
    とする車両用シート。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車両用シートであって、前記可動クッション部は、跳ね上げ可能であることを特
    徴とする車両用シート。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の車両用シートであって、前記可動クッション部は、前方上方へ跳ね上げるために
    前端部を前記シートクッション部に回転自在に支持し、
    可動バック部は、前方上方へ跳ね上げるために上端部を
    前記シートバックに回転自在に支持した ことを特徴とす
    る車両用シート。
  4. 【請求項4】 請求項記載の車両用シートであって、前記可動クッション部を、前記シートクッションに前方
    へスライド自在に支持し、 前記可動バック部は、前方上方へ跳ね上げるために上端
    部を前記シートバックに回転自在に支持した ことを特徴
    とする車両用シート。
  5. 【請求項5】 請求項記載の車両用シートであって、前記可動クッション部が、前記可動バック部の下端に一
    体的に連動連結され、 前記可動バック部は、前方上方へ跳ね上げるために上端
    部を前記シートバックに回転自在に支持した ことを特徴
    とする車両用シート。
  6. 【請求項6】 請求項記載の車両用シートであって、前記可動クッション部を跳ね上げる可動クッション部跳
    ね上げ機構を設け、 前記可動バック部を跳ね上げる可動バック部跳ね上げ機
    構を設けた ことを特徴とする車両用シート。
  7. 【請求項7】 請求項記載の車両用シートであって、前記可動バック部跳ね上げ機構が動作してから前記可動
    クッション部跳ね上げ機構を動作させる順位機構を設け
    ことを特徴とする車両用シート。
  8. 【請求項8】 請求項記載の車両用シートであって、前記可動クッション部および前記可動バック部の動作を
    操作する操作機構を設け、 前記操作機構が、前記シートバック本体の上端に装備さ
    れたヘッドレストの支持機構に組み込まれ、且つ前記ヘ
    ッドレストの上下動操作または前傾操作の少なくともい
    ずれかを操作力とするものである ことを特徴とする車両
    用シート。
  9. 【請求項9】 請求項6又は8記載の車両用シートであ
    って、前記可動バック部跳ね上げ機構が、 前記可動バック部を前方の跳ね上げ位置へ向けて付勢す
    るリターンスプリングと、 前記可動バック部を前記シートバックのバック中抜き部
    を埋める位置にロックするロック手段とからなる ことを
    特徴とする車両用シート。
  10. 【請求項10】 請求項6又は8のいずれかに記載の車
    両用シートであって、前記可動クッション部跳ね上げ機構が、 前記可動クッション部を前方の跳ね上げ位置へ向けて付
    勢するリターンスプリングと、 前記可動クッション部を前記シートクッションのクッシ
    ョン中抜き部を塞ぐ位置にロックするロック手段とから
    なる ことを特徴とする車両用シート。
  11. 【請求項11】 請求項記載の車両用シートであっ
    て、前記後席の着座乗員の前方移動を検知する後席乗員移動
    検知手段と、 該検知手段の出力に応じて前記可動バック部跳ね上げ機
    構および可動クッション部跳ね上げ機構を動作させる制
    御手段を有する ことを特徴とする車両用シート。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の車両用シートであっ
    て、前記後席として前後方向へシートを移動する電動シート
    が備えられ、 該電動シートのスライド量検知手段が、前記後席乗員移
    動検知手段として用いられている ことを特徴とする車両
    用シート。
  13. 【請求項13】 請求項11記載の車両用シートであっ
    て、前記後席乗員移動検知手段が、 後席シートクッション内に配設された荷重センサと、 該荷重センサの出力に応じて乗員の重心の移動を推定す
    る重心移動推定手段とからなる ことを特徴とする車両用
    シート。
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