JP3416095B2 - 高圧噴射撹拌混合工法と高圧噴射撹拌混合装置 - Google Patents
高圧噴射撹拌混合工法と高圧噴射撹拌混合装置Info
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Description
圧噴射撹拌混合工法と高圧噴射撹拌混合装置に関する。
法には、二重管を用いるいわゆる「JSG工法」と、三
重管を用いる「コラムジェットグラウト工法」とが代表
的である。
つ本発明を説明すると、同工法は、地盤内に挿入したロ
ッドの下部吐出口からセメントミルクなどの硬化材を2
〜5MPaで吐出噴射させるとともに、前記下部吐出口
より基端側の上部吐出口よりエアを同伴させつつ高圧水
を噴射させながら引き上げを行い、地盤に前記硬化材に
よる固結体を造成するものである。
口からエアと共に噴射される高圧水により地盤を切削す
るとともに、その切削スライムを地上側へ排出し、下部
吐出口から硬化材を吐出し、地盤と硬化材との混合およ
び置換を図り、地盤と硬化材との混合体は固結体として
造成することを基本思想としている。
ためには、ロッドと地盤の孔壁との間に切削スライム排
出のための隙間が常に確保されなければならないが、超
軟弱地盤では、施工中にその隙間が縮小したり、排出ス
ライムにより閉塞することがあり、こうなると切削スラ
イムの排出が困難になることが知見された。
抗を減じ、切削効率を高めるうえで重要である。逆に、
切削スライムの円滑な排出が行われないと、切削効率が
低下し、切削に長時間を要することになる。切削に長時
間を要するということは、その間に大量の泥土が排出さ
れることになる。さらに目標の固結強度を得るために
は、所要量の硬化材が必要となるが、従来例では地上へ
の排泥量が多く、しかもその排泥中に硬化材が混入する
割合が高くなるから、予め排泥中への硬化材の混入割合
を見越した硬化材量を設定する必要があり、このために
硬化材使用量の増大に伴うコスト高が著しく、かつ廃棄
処分コストが嵩むこととなっていた。
量およびこれに移行する硬化材の地上への排出を抑制
し、もって、排泥およびその排泥に含まれる硬化材量を
減じ、結果として硬化材の使用量を削減し、しかも排泥
処理コストを低減し、かつ施工能率を高めることにあ
る。
明は次記のとおりである。
噴射させるとともに、前記下部吐出口より基端側の上部
吐出口よりエアを同伴させつつ高圧水を噴射させながら
引き上げを行い、地盤に前記硬化材による固結体を造成
する工法において、前記下部吐出口から硬化材を10〜
40MPaの圧力で噴射するようにし、かつ前記上部吐
出口の上部位置または上部位置を含む範囲に、前記ロッ
ドの外周面より突出状態にあり、ロッド回転方向の進行
に沿って上部側から下部側に向かって傾斜するととも
に、実質的に連続した螺旋羽根からなる排出促進部材を
設け、前記高圧水による切削スライムの地上側への排出
を促進するとともに、前記下部吐出口の上部位置または
上部位置を含む範囲に、前記ロッドの外周面より突出状
態にあり、ロッド回転方向の進行に沿って下部側から上
部側に向かって傾斜するとともに、実質的に連続した螺
旋羽根からなる排出抑制部材を設け、前記硬化材と地盤
の混合材料の地上側への排出を抑制することを特徴とす
る高圧噴射撹拌混合工法である。
への排出促進を行う排出促進部材により、地上側へ切削
スライムが確実に排出されるから、切削効率が高まり、
施工速度を速めることができるようになる。したがっ
て、排泥量およびこれに混じる硬化材の排出を抑制で
き、排泥処理コストが大幅に低減されるようになる。ま
た、切削スライムの確実な排出により、地盤内の切削土
砂の比重が小さくなって硬化材の攪拌効率が高まるこ
と、および後述の排出抑制部材による効果と相まって、
固結体当たりの硬化材の使用量を削減でき、従来例より
引き上げ速度を速めても目的強度の固結体を確実に造成
できるから、施工能率を高めることができる。
イムの地上側への排出流に引き込まれるように、硬化材
と地盤の混合材料の地上側への排出流が生じると推測さ
れるところ、下部吐出口の少なくとも上部に、前記ロッ
ドの外周面より突出して、前記硬化材と地盤の混合材料
の地上側への排出抑制を行う排出抑制部材を設けること
により、その硬化材と地盤の混合材料の地上側への排出
流の生成を防止できると考えられ、実際的にその効果も
確認できた。したがって、切削スライム中に硬化材が混
入される割合が低くなり、結果として硬化材の地上への
排出が抑制される。
高圧、たとえば10〜40MPaの高圧で噴射させる
と、従来の比較的低い圧力(2〜5MPa)の場合よ
り、地盤の撹拌混合効率が高まり、固結体が均質な強度
となり、この点からも硬化材の使用量を減じることがで
きる。なお、低圧の吐出では、硬化材が上部の切削スラ
イムに誘引される傾向があることを知見している。
沿って上部側から下部側に向かって傾斜するとともに、
実質的に連続した螺旋羽根によって形成することによ
り、簡易な構成で、切削スライムの地上側への排出促進
を行うことができる。
転方向に沿って下部側から上部側に向かって傾斜すると
ともに、実質的に連続した螺旋羽根によって形成するこ
とにより、簡易な構成で、硬化材の地上側への排出抑制
を行うことができる。
噴射させるとともに、前記下部吐出口より基端側の上部
吐出口よりエアを同伴させつつ高圧水を噴射させながら
引き上げを行い、地盤に前記硬化材による固結体を造成
する工法に用いられる装置において、前記下部吐出口か
ら硬化材を10〜40MPaの圧力で噴射可能とし、か
つ前記上部吐出口の上部位置または上部位置を含む範囲
に、前記ロッドの外周面より突出状態にあり、ロッド回
転方向の進行に沿って上部側から下部側に向かって傾斜
するとともに、実質的に連続した螺旋羽根からなるとと
もに、前記高圧水による切削スライムの地上側への排出
促進を行う排出促進部材を設けるとともに、前記下部吐
出口の上部位置または上部位置を含む範囲に、前記ロッ
ドの外周面より突出状態にあり、ロッド回転方向の進行
に沿って下部側から上部側に向かって傾斜するととも
に、実質的に連続した螺旋羽根からなるとともに、前記
硬化材と地盤の混合材料の地上側への排出を抑制する排
出抑制部材を設けたことを特徴とする高圧噴射撹拌混合
装置である。
参照しながらさらに詳説する。
圧噴射させるとともに、前記下部吐出口より基端側の上
部吐出口よりエアを同伴させつつ高圧水を噴射させなが
ら引き上げを行うことができる限りにおいて、その構造
は限定されないが、具体的に図1に示される高圧噴射撹
拌混合装置例を説明すると、高圧噴射撹拌混合装置は三
重管ロッド1の先端部に削孔ビット2を有するものであ
る。
び基端側に上部吐出口4を有する。また、上部吐出口4
の上部位置に、高圧水HWによる切削スライムSの地上
側への排出促進を行うために、ロッド1の外周面より突
出して、周方向に沿って所定の長さ範囲で実質的に連続
する上部螺旋羽根5が一体的に設けられている。また、
下部吐出口の上部位置に、硬化材Hと地盤の混合材料の
地上側への排出抑制を行うために、ロッド1の外周面よ
り突出して、周方向に沿って所定の長さ範囲で実質的に
連続する下部螺旋羽根6が一体的に設けられている。
記上部螺旋羽根5は、ロッド1の回転方向に沿って上部
側から下部側に向かって傾斜するとともに、実質的に連
続した螺旋羽根であり、排出抑制部材として設けられた
前記下部螺旋羽根6は、逆にロッド1の回転方向に沿っ
てロッド回転方向に沿って下部側から上部側に向かって
傾斜するとともに、実質的に連続した螺旋羽根である。
ロッド1の外径より大きく、螺旋羽根5および6の外径
と同一か大きい外径を有する筒状部2Bを有し、本体2
Aとの間が連結リブ2C,2C…により連結されてい
る。本体2Aおよび筒状部2B先端には削孔チップを有
する。
内管11内が下端開口に向かう削孔水Wまたは下部吐出
口3を形成する内ノズル3Aに向かう硬化材Hの流路と
され、この流路切り替えは内管下端部のボール受け部に
ロッド1の基端からボール投入により削孔水W流路を閉
塞することにより行われる。なお、図6に示されるよう
に、下部吐出口3からは硬化材Hのみを噴出させるよう
にしている。
4を構成する内ノズル4Aに連通する高圧水HWの流路
とされ、中管12と外管13との間は、外ノズル4Bに
連通するエアAiの流路となっている。
示されるように、地表に排泥ピット21を造成し、ロッ
ド1により所定深度まで削孔する。ロッド1による削孔
に際しては、内管11を通して削孔水Wを送水し、ロッ
ド1の下端および下部吐出口3から吐出させながら、ロ
ッド1を回転させることにより行う。なお、ロッド1に
よる削孔に代えて、ケーシング削孔したのち、その削孔
内にロッド1を挿入し、ケーシングを引き抜くことによ
りロッド1を地盤の所定深度まで挿入するようにしても
よい。この場合には、前記削孔ビットは不要である。
つ引き上げを行う過程において、下部吐出口3から硬化
材Hを高圧噴射させるとともに、基端側の上部吐出口4
よりエアAiを同伴させつつ高圧水HWを噴射させ、地
盤に硬化材Hによる固結体を造成する。ここで、引き上
げ開始初期においては、高圧水による切削領域に硬化材
を噴射させるために、高圧水HWのみを噴射させつつ引
き上げ、その後、高圧水による切削領域に達したなら
ば、下部吐出口3からも硬化材Hを高圧噴射させる態様
を採るのが望ましい。
0〜30MPaで30〜200リットル/分の条件で噴
射させ、上部吐出口4の外ノズル4BよりエアAiを
0.3〜1.5MPaで1〜5m3/分の条件で同伴さ
せつつ、内ノズル3Aより高圧水HWを20〜60MP
aで50〜180リットル/分の条件で噴射させる形態
が好ましい。
高圧水HWを噴射させると、地盤を切削し、かつ地盤を
緩めることができる。この切削により発生するスライム
Sは、前述のように、上部螺旋羽根(排出促進部材)5
のロッド1の回転に伴う回転により、地上側(排泥ピッ
ト21)への排出が促進される。かくして、エアAiの
同伴によるエアリフト効果に加えて、上部螺旋羽根5に
より機械的な強制排出を行うことにより、地上側への切
削スライムSの排出が円滑に行われる。超軟弱地盤で
は、ロッド1の上部吐出口4より上部近傍において隙間
の閉塞が生じがちであるところ、その隙間の閉塞を上部
螺旋羽根5により防止できるので、切削スライムSの排
出路を常時確保できる。
円滑に行いながら、下部吐出口3からすでに緩んだ地盤
に対して硬化材Hを高圧噴射させると、地盤粒子と硬化
材Hとが撹拌混合され、対象地盤領域において硬化材H
による固結体が造成される。このとき、噴射される硬化
材Hは、下部吐出口3と上部吐出口4とが離間している
(この離間距離は20〜100cmが望ましい)ととも
に、上方側に下部螺旋羽根6が存在しているため、排出
流の生成が防止され、上方側の切削領域に入り込む割合
が極めて少なくなる。
7に示されるように、螺旋羽根が周方向位置を変えつつ
段状に配置された排出促進部材5Aおよび排出抑制部材
6Aを用いることもできる。
して示すように、同一高さ位置において複数の螺旋羽根
が周方向位置を変えたものでもよい。
は、それぞれ上部吐出口4および下部吐出口3より下方
まで延在させることもできる。
地質のポイントP5、ならびに粘土混じりの細砂のポイ
ントA2で、それぞれ立坑を造成するために、従来のC
JG工法(コラムジェットグラウト工法)と、本発明の
工法とで、施工条件を変えながら、固結体の造成を行っ
た。この施工条件を表1に示す。
について調べた結果を表2および表3に示した。
材(セメントミルク)中のセメントが排泥および改良体
(固結体)にどのように移行したものか調べた結果を、
表4および表5に示すとともに、目標改良径2.0mに
おける各ケースについて固結体の圧縮強度の結果を表6
に示した。
トミルク)中のセメントが排泥および改良体(固結体)
にどのように移行したものかを調べてまとめた結果を図
9に示した。
果が明らかとなった。 (1)硬化材の使用量を減じながらも目標の強度の固結
体を得ることができる。 (2)ロッドの引き上げ速度を高めて短時間の施工が可
能となる。 (3)排泥量自体を少なくすることができる。 (4)排泥量に対してこれに含まれるセメント量の割合
を著しく減じることができる。 (5)硬化材としてのセメントミルク中の使用セメント
量に対して、固結体中に含まれるセメント量の割合を著
しく高めることができる。
びこれに混じる硬化材の地上への排出を抑制し、もって
硬化材の使用量を削減し、しかも排泥処理コストを低減
し、かつ施工能率を高めることができるなどの利点がも
たらされる。
ある。
視)である。
視)である。
図である。
図である。
および改良体(固結体)にどのように移行したものかを
調べたまとめの結果である。
出口、4…上部吐出口、5…上部螺旋羽根、6…下部螺
旋羽根
Claims (2)
- 【請求項1】地盤内に挿入したロッドの下部吐出口から
硬化材を高圧噴射させるとともに、前記下部吐出口より
基端側の上部吐出口よりエアを同伴させつつ高圧水を噴
射させながら引き上げを行い、地盤に前記硬化材による
固結体を造成する工法において、前記下部吐出口から硬化材を10〜40MPaの圧力で
噴射するようにし、かつ 前記上部吐出口の上部位置また
は上部位置を含む範囲に、前記ロッドの外周面より突出
状態にあり、ロッド回転方向の進行に沿って上部側から
下部側に向かって傾斜するとともに、実質的に連続した
螺旋羽根からなる排出促進部材を設け、前記高圧水によ
る切削スライムの地上側への排出を促進するとともに、
前記下部吐出口の上部位置または上部位置を含む範囲
に、前記ロッドの外周面より突出状態にあり、ロッド回
転方向の進行に沿って下部側から上部側に向かって傾斜
するとともに、実質的に連続した螺旋羽根からなる排出
抑制部材を設け、前記硬化材と地盤の混合材料の地上側
への排出を抑制することを特徴とする高圧噴射撹拌混合
工法。 - 【請求項2】地盤内に挿入したロッドの下部吐出口から
硬化材を高圧噴射させるとともに、前記下部吐出口より
基端側の上部吐出口よりエアを同伴させつつ高圧水を噴
射させながら引き上げを行い、地盤に前記硬化材による
固結体を造成する工法に用いられる装置において、前記下部吐出口から硬化材を10〜40MPaの圧力で
噴射可能とし、かつ 前記上部吐出口の上部位置または上
部位置を含む範囲に、前記ロッドの外周面より突出状態
にあり、ロッド回転方向の進行に沿って上部側から下部
側に向かって傾斜するとともに、実質的に連続した螺旋
羽根からなるとともに、前記高圧水による切削スライム
の地上側への排出促進を行う排出促進部材を設けるとと
もに、前記下部吐出口の上部位置または上部位置を含む
範囲に、前記ロッドの外周面より突出状態にあり、ロッ
ド回転方向の進行に沿って下部側から上部側に向かって
傾斜するとともに、実質的に連続した螺旋羽根からなる
とともに、前記硬化材と地盤の混合材料の地上側への排
出を抑制する排出抑制部材を設けたことを特徴とする高
圧噴射撹拌混合装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000086474A JP3416095B2 (ja) | 1999-08-24 | 2000-03-27 | 高圧噴射撹拌混合工法と高圧噴射撹拌混合装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23625799 | 1999-08-24 | ||
JP11-236257 | 1999-08-24 | ||
JP2000086474A JP3416095B2 (ja) | 1999-08-24 | 2000-03-27 | 高圧噴射撹拌混合工法と高圧噴射撹拌混合装置 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002377134A Division JP2003176531A (ja) | 1999-08-24 | 2002-12-26 | 高圧噴射撹拌混合工法と高圧噴射撹拌混合装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001131954A JP2001131954A (ja) | 2001-05-15 |
JP3416095B2 true JP3416095B2 (ja) | 2003-06-16 |
Family
ID=26532575
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000086474A Expired - Lifetime JP3416095B2 (ja) | 1999-08-24 | 2000-03-27 | 高圧噴射撹拌混合工法と高圧噴射撹拌混合装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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Families Citing this family (3)
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JP4693102B2 (ja) * | 2004-06-22 | 2011-06-01 | ライト工業株式会社 | 地盤改良装置及びそれを用いた地盤改良工法 |
CN112609664B (zh) * | 2020-12-14 | 2022-04-26 | 浙江大学 | 一种固化/氧化污染土的多孔喷浆双向立体搅拌协同装置及方法 |
-
2000
- 2000-03-27 JP JP2000086474A patent/JP3416095B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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