JP3414505B2 - 芳香族ポリカ−ボネ−トの製造方法 - Google Patents

芳香族ポリカ−ボネ−トの製造方法

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JP3414505B2 JP16914994A JP16914994A JP3414505B2 JP 3414505 B2 JP3414505 B2 JP 3414505B2 JP 16914994 A JP16914994 A JP 16914994A JP 16914994 A JP16914994 A JP 16914994A JP 3414505 B2 JP3414505 B2 JP 3414505B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、芳香族ポリカーボネー
トの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、芳香族ポリカーボネートは、耐熱
性、耐衝撃性、透明性などに優れたエンジニアリングプ
ラスチックスとして、多くの分野において幅広く用いら
れている。この芳香族ポリカーボネートの製造方法につ
いては、従来種々の研究が行われ、その中で芳香族ジヒ
ロキシ化合物、例えば2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン(以下、ビスフェノールAという。)
とホスゲンとの界面重縮合法が工業化されている。
【0003】しかしながら、この界面重縮合法において
は、有毒なホスゲンを用いなければならないこと、副生
する塩化水素や塩化ナトリウム及び、溶媒として大量に
用いる塩化メチレンなどの含塩素化合物により装置が腐
食すること、ポリマー物性に悪影響を及ぼす塩化ナトリ
ウムなどの不純物や残留塩化メチレンの分離が困難なこ
となどの問題があった。
【0004】一方、芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリ
ールカーボネートとから、芳香族ポリカーボネートを製
造する方法としては、例えば、ビスフェノールAとジフ
ェニルカーボネートを溶融状態でエステル交換し、副生
するフェノールを抜き出しながら重合する溶融重縮合法
が以前から知られている。溶融重縮合法は、界面重縮合
法と異なり、溶媒を使用しないなどの利点がある一方、
重合が進行すると共にポリマーの粘度が上昇し、副生す
るフェノールなどを効率よく系外に抜き出す事が困難に
なり、重合度を上げにくくなるという本質的な問題があ
った。
【0005】従来、芳香族ポリカーボネートを製造する
ための重合器としては、種々の重合器が知られている。
撹拌機を備えた槽型の重合器を用いる方法は、一般に広
く知られている。しかしながら、撹拌槽型の重合器は容
積効率が高く、シンプルであるという利点を有するが、
小スケールでは効率的に重合を進められるものの、工業
的規模では、上述したように重合の進行と共に副生する
フェノールを効率的に系外に抜き出す事が困難となり、
重合度を上げにくくなるという問題を有している。
【0006】すなわち、大スケールの撹拌槽型の重合器
は、通常、蒸発面積に対する液容量の比率が小スケール
の場合に比べて大きくなり、いわゆる液深が大きな状態
となる。この場合、重合度を高めていくために真空度を
高めていっても、撹拌槽の下部は差圧により実質上高い
圧力で重合される事になり、フェノール等は効率的に抜
けにくくなるのである。
【0007】この問題を解決するため、高粘度状態のポ
リマーからフェノール等を抜き出すための工夫が種々な
されている。例えば特公昭50−19600号公報で
は、ベント部を有するスクリュー型重合器が、また特公
昭53−5718号公報では、薄膜蒸発型反応器、例え
ばスクリュー蒸発器や遠心薄膜蒸発器等が記載されてお
り、さらに特開平2−153923号公報では、薄膜型
蒸発装置と横型撹拌重合槽を組み合わせて用いる方法が
示されている。撹拌槽型も含め、これらの重合器が共通
して有する欠点は、重合器本体に回転駆動部分があり、
高真空下で重合が実施される場合には、この駆動部分を
完全にシールする事ができないため微量の酸素の漏れ込
みを防止できず、製品の着色が避けられない事であっ
た。酸素の漏れ込みを防ぐ為にシール液を使用する場合
には、シール液の混入が避けられず、やはり製品品質の
低下は避けられなかった。また、運転当初のシール性が
高い場合でも、長時間運転を続ける間にシール性は低下
するなど、メンテナンス上の問題も深刻であった。
【0008】ところで、本体に回転駆動部分を有せず、
多孔板から自由落下させながら重合させる方法は、芳香
族ポリカーボネート以外の樹脂の製造法としては知られ
ている。例えば米国特許第3110547号明細書で
は、ポリエステルを真空中へ糸状に自由落下させて、所
望の分子量のポリエステルを製造する方法が開示されて
いる。該明細書では、落下させた糸を再び循環させると
ポリエステルの品質を低下させるため、循環させずにワ
ンパスで重合を完了させている。しかしながら、この様
な方法に関しては多くの欠点が指摘されている。例えば
特公昭48−8355号公報には、紡糸口金から真空中
に紡糸しながら重縮合する方法に関し、次の記載があ
る。繊維形成能が充分大きいものを供給しないと反応器
中で重合中の糸条が切断し易く、重縮合物の品質変動が
激しくなる。糸条から飛散する低分子量の縮合物が口金
面を汚染し、糸条が口金から真下に射出する事が困難と
なり、接触して切れたり集束して太い繊維状に流下して
反応を妨害する。監視窓がくもり易く、監視が困難とな
り、そのため口金の交換時期を失し易い。なお、該公報
では、ポリエステルとポリアミドの製造法として、反応
容器内に垂直に配置した多孔質物体に沿ってポリマーを
流下させながら重合させる方法、すなわち自由落下では
ない方法が好ましいことが記載されているが、芳香族ポ
リカーボネートについては全く記載されていない。
【0009】また、重合法ではないが重合生成物に残存
するモノマーを除去する方法として、ラクタム重合成生
物を多孔板から糸状に落下せしめる方法が米国特許第2
719776号明細書に記載されている。しかしなが
ら、この方法にも多くの欠点が指摘されている。例え
ば、特開昭53−17569号公報では、米国特許第2
719776号明細書の方法について、次の不都合を指
摘されている。揮発分の蒸発が少ない場合は糸状物を形
成させる事ができても、蒸発が多い場合は糸状物が発泡
するようになり、順調な運転は難しい。糸状物を形成さ
せるためには比較的狭い範囲の特定の粘度を有する物質
にしか適用できない。塔内に不活性ガス等を導入する場
合、気流の乱れによって近隣の糸状物同士が接触集合す
る。なお、特開昭53−17569号公報では、これら
の不都合を解決するために、縦方向に線状支持体をもう
け、これに沿わせて高粘度物を流下させる方法、すなわ
ち自由落下でない方法を、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレートの様なポリエステル、
ナイロン6、ナイロン66の様なポリアミドの製造法と
して提案しているが、芳香族ポリカーボネートについて
は記載されていない。
【0010】また、特公平4−14127号公報ではポ
リエステルの連続重縮合法について、自由落下させなが
ら重縮合を行う二つの方法、すなわち、紡糸口金から紡
糸する方法、スリットから膜状にして押し出しながら重
合させる方法のいずれもが重縮合を進行させ難い事が記
載されている。また、該公報には、自由落下させずにス
リット状供給口から少なくとも2本のワイヤ間に薄膜状
に保持して、縦方向にワンパスで移動させることにより
連続重縮合させる方法が提案されている。該公報におい
てももちろん、芳香族ポリカーボネートに関しては全く
記載されていない。
【0011】以上述べたように、多孔板から自由落下さ
せながら重合させる方法は、ポリエステルやポリアミド
の製造法としては知られているものの芳香族ポリカーボ
ネートの製造法としては全く知られていない。また、ポ
リエステルやポリアミドの製造法としては、自由落下さ
せる方法は多くの欠点が指摘され、自由落下でない種々
の方法が提案されていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、溶融重縮合
法により芳香族ポリカーボネートを製造するに際し、高
真空下でのシール性に優れ、かつメンテナンスも容易な
装置で、長期間安定に、着色のない高品質の芳香族ポリ
カーボネートを高い重合速度で製造する方法を提供する
事を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意検討を進めた結果、特定の製造方法
を使って重合を行う事によりその目的を達成できること
を見いだし、本発明を完成させるに至った。すなわち、
本発明は、(1) 芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリ
ールカーボネートとの溶融混合物または芳香族ジヒドロ
キシ化合物とジアリールカーボネートとを反応して得ら
れる重合中間体を、溶融状態で多孔板から自由落下させ
ながら重合させることを特徴とする芳香族ポリカーボネ
ートの製造方法、(2) 芳香族ジヒドロキシ化合物と
ジアリールカーボネートとの溶融混合物または芳香族ジ
ヒドロキシ化合物とジアリールカーボネートとを反応し
て得られる重合中間体を、溶融状態で多孔板から自由落
下させながら重合させ、落下した重合体の一部または全
部を循環させて該多孔板から再び自由落下させながら重
合させることを特徴とする芳香族ポリカーボネートの製
造方法、(3) 芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリー
ルカーボネートとの溶融混合物または芳香族ジヒドロキ
シ化合物とジアリールカーボネートとを反応して得られ
る重合中間体を連続的に供給し、溶融状態で多孔板から
自由落下させながら重合させ、落下した重合体の一部を
循環させて該多孔板から再び自由落下させながら重合さ
せ、芳香族ポリカーボネートを連続的に抜き出すことを
特徴とする芳香族ポリカーボネートの製造方法、(4)
芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリールカーボネート
とのモノマー混合物または芳香族ジヒドロキシ化合物と
ジアリールカーボネートとを反応して得られる重合中間
体を、撹拌槽型重合器を用いて溶融状態で重合する前重
合工程と、前重合工程で得られた重合中間体を溶融状態
で多孔板から自由落下させながら重合させる後重合工程
を含むことを特徴とする芳香族ポリカーボネートの製造
方法、(5) 後重合工程が、前重合工程で得られた重
合中間体を溶融状態で多孔板から自由落下させながら重
合させ、落下した重合体の一部または全部を循環させて
上記多孔板から再び自由落下させながら重合させる方法
である上記(4)記載の芳香族ポリカーボネートの製造
方法、(6) 後重合工程が、前重合工程で得られた重
合中間体を連続的に供給し、溶融状態で多孔板から自由
落下させながら重合させ、落下した重合体の一部を循環
させて該多孔板から再び自由落下させながら重合させ、
芳香族ポリカーボネートを連続的に抜き出す方法である
上記(4)記載の芳香族ポリカーボネートの製造方法、
(7) 芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリールカーボ
ネートとのモノマー混合物または芳香族ジヒドロキシ化
合物とジアリールカーボネートとを反応して得られる重
合中間体を、撹拌槽型重合器を用いて溶融状態で重合さ
せる前重合工程と、前重合工程で得られた重合中間体を
溶融状態で濡れ壁式に落下させながら重合させる中間重
合工程と、中間重合工程で得られた重合中間体を多孔板
から自由落下させながら重合させる後重合工程を含むこ
とを特徴とする芳香族ポリカーボネートの製造方法、
(8) 後重合工程が、中間重合工程で得られた重合中
間体を溶融状態で多孔板から自由落下させながら重合さ
せ、落下した重合体の一部または全部を循環させて該多
孔板から再び自由落下させながら重合させる方法である
上記(7)記載の芳香族ポリカーボネートの製造方法、
(9) 後重合工程が、中間重合工程で得られた重合中
間体を連続的に供給し、溶融状態で多孔板から自由落下
させながら重合させ、落下した重合体の一部を循環させ
て該多孔板から再び自由落下させながら重合させ、芳香
族ポリカーボネートを連続的に抜き出す方法である上記
(7)記載の芳香族ポリカーボネートの製造方法、(1
0) 自由落下させる高さが0.3m以上である上記
(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、
(7)、(8)または(9)の芳香族ポリカーボネート
の製造方法、を提供するものである。
【0014】前記したように、本体に回転駆動部分を有
しないタイプの重合器は、ポリカーボネート以外の樹脂
を製造するための重合器としては種々知られているが、
芳香族ポリカーボネートの溶融重縮合反応は、ポリエス
テルやポリアミドの溶融重縮合反応とは大きく異なるの
で、ポリアミドやポリエステルの製造のための高粘度用
の重合器を芳香族ポリカーボネートの製造法に使用する
ことは難しい。ポリアミド、ポリエステルと芳香族ポリ
カーボネートの大きな相違は次の通りである。第一に、
溶融重縮合の重合器設計において重要な因子となる溶融
粘度が芳香族ポリカーボネートの場合極端に高い。すな
わち、ポリアミド、ポリエステルの重合後期の溶融粘度
が重合温度条件下で通常数百から数千ポイズであり、3
000ポイズを越えることはほとんどないのに対し、芳
香族ポリカーボネートの重合後期の溶融粘度は数万ポイ
ズにまで達する。第二に、ポリアミド、ポリエステル、
芳香族ポリカーボネートの溶融重縮合はいずれも平衡反
応であるが、平衡定数がそれぞれ大きく異なっている。
通常、ポリアミドの平衡定数が102 オーダー、ポリエ
ステルの平衡定数が約1であるのに対し、芳香族ポリカ
ーボネートの平衡定数は10-1オーダーであり、同じ重
縮合反応であっても芳香族ポリカーボネートの平衡定数
が極めて小さい。平衡定数が小さいという事は、副生成
分を系外により効率的に抜かないと重合が進行しなくな
る事を意味する。従って、芳香族ポリカーボネートの反
応は、ポリエステルやポリアミドの反応よりはるかに効
率的に副生成分を系外に抜き出す必要があり、溶融粘度
が高い芳香族ポリカーボネートではこのことは極めて困
難である。
【0015】ところが、本発明によれば驚くべき事に従
来ポリエステルやポリアミドの紡糸等自由落下による重
合方法の問題点を全く生じさせずに芳香族ポリカーボネ
ートを重合できる事が明らかとなった。すなわち、糸条
の切断による品質のばらつきは全くないので、高品質の
芳香族ポリカーボネートが安定に製造できる。その上、
低分子量の縮合物による口金の汚染も全く生じないた
め、糸条が真下に射出するのを阻害することもなく、口
金の交換等のための運転停止をする事もない。従って、
非常に長期間安定に運転する事ができる。
【0016】芳香族ポリカーボネートの反応における現
象とポリエステルやポリアミドの反応における現象との
これらの明かな相違の理由については明確ではない。た
だし、口金の汚染が全く起こらない事については、おそ
らく、芳香族ポリカーボネートの反応においては副生す
るフェノールにより低分子量の縮合物が効果的に洗浄さ
れ、水やエチレングリコール等を副生するポリアミドや
ポリエステルの反応とは根本的に異なるためではないか
と推察されるが、かかる効果はポリエステルやポリアミ
ドの重合反応からは全く予見され得ないものであった。
【0017】さらに驚くべき事に、従来ポリエステルや
ポリアミドの製造法としては自由落下させる方法よりも
自由落下させない方法が優る事が記載されているのに対
し、芳香族ポリカーボネートの製造法としては、自由落
下をさせながら重合させる方法の方が、ガイド等に沿わ
せて落下させながら重合する等の自由落下させない方法
よりも高重合度のポリマーを容易に製造できる事が明ら
かになった。この事実もポリエステルやポリアミドの反
応における知見が芳香族ポリカーボネートの反応には全
く適用できない事を如実に示す。
【0018】また、本発明の多孔板から自由落下させな
がら重合させる方法は、重合器の気相部に回転駆動部を
持つ必要がなく、高真空下でのシール性に優れており、
メンテナンスも容易であり、しかも無色透明の高品質な
芳香族ポリカーボネートを製造できることが明らかにな
った。すなわち、本発明の製造方法を用いる事によっ
て、従来芳香族ポリカーボネートの溶融重縮合を行う際
に生じた、先に述べた如き問題点は全て解決できるので
ある。
【0019】本発明では、多孔板から自由落下させなが
ら重合させる重合器を1基用いて、芳香族ポリカーボネ
ートを製造する方法、多孔板から自由落下させながら重
合させる重合器を複数用いて芳香族ポリカーボネートを
製造する方法、多孔板から自由落下させながら重合させ
る方法と他の重合方法を組み合わせて芳香族ポリカーボ
ネートを製造する方法等が可能である。
【0020】多孔板から自由落下させながら重合させる
方法と他の方法を組合せる方法の好ましい態様として、
前重合工程では撹拌槽型重合器を用いる方法と後重合工
程で多孔板から自由落下させながら重合させる重合器を
用いる方法を組合せる方法がある。この方法により、高
品質の芳香族ポリカーボネートを効率良く製造する事が
できる。前重合工程は通常、高真空で反応を実施する必
要はないため撹拌槽型重合器により品質を損なう事な
く、高い容積効率で重合させる事ができる。重合度を更
に高める後重合工程では、自由落下させながら重合させ
る方法が特に有利である。これらの重合方法を組み合わ
せることで、高品質の芳香族ポリカーボネートを効率よ
く製造することができる。
【0021】さらに、前重合工程で撹拌槽型重合器を用
いて重合させる方法、中間重合工程で濡れ壁式に落下さ
せながら重合させる方法、後重合工程で多孔板から自由
落下させながら重合させる方法を組み合わせる方法も、
本発明の好ましい態様である。重合前半の前重合工程は
通常、高真空で反応を実施する必要はないため撹拌槽型
重合器により品質を損なう事なく、高い容積効率で重合
させる事ができるのは上述の通りである。ポリマーの重
合度がそれほど高まっていない中間重合工程では、濡れ
壁式に落下させながら重合する方法は、伝熱面積を大き
くとれるため芳香族モノヒドロキシ化合物等の蒸発潜熱
を効率的に与えることができ、有利である。重合度を更
に高める後重合工程では、自由落下させながら重合させ
る方法が特に有利である。これらの重合方法を組み合わ
せることで、高品質の芳香族ポリカーボネートを効率よ
く製造することができる。
【0022】以下に本発明について詳細に説明する。本
発明において、芳香族ジヒドロキシ化合物とは、次式で
示される化合物である。 HO−Ar−OH (式中、Arは2価の芳香族基を表す。) 2価の芳香族基Arは、好ましくは例えば、次式で示さ
れるものである。 −Ar1 −Y−Ar2 − (式中、Ar1 及びAr2 は、各々独立にそれぞれ炭素
数5〜70を有する2価の炭素環式又は複素環式芳香族
基を表し、Yは炭素数1〜30を有する2価のアルカン
基を表す。)。
【0023】2価の芳香族基Ar1 、Ar2 において、
1つ以上の水素原子が、反応に悪影響を及ぼさない他の
置換基、例えば、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアル
キル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、フェニル基、
フェノキシ基、ビニル基、シアノ基、エステル基、アミ
ド基、ニトロ基などによって置換されたものであっても
良い。
【0024】複素環式芳香族基の好ましい具体例として
は、1ないし複数の環形成窒素原子、酸素原子又は硫黄
原子を有する芳香族基を挙げる事ができる。2価の芳香
族基Ar1 、Ar2 は、例えば、置換又は非置換のフェ
ニレン、置換又は非置換のビフェニレン、置換または非
置換のピリジレンなどの基を表す。ここでの置換基は前
述のとおりである。2価のアルカン基Yは、例えば、次
式で示される有機基である。
【0025】
【化1】
【0026】(式中、R1 、R2 、R3 、R4 は、各々
独立に水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜
10のアルコキシ基、環構成炭素数5〜10のシクロア
ルキル基、環構成炭素数5〜10の炭素環式芳香族基、
炭素数6〜10の炭素環式アラルキル基を表す。kは3
〜11の整数を表し、R5 およびR6 は、各Xについて
個々に選択され、お互いに独立に、水素または炭素数1
〜6のアルキル基を表し、Xは炭素を表す。また、
1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 において、一つ以
上の水素原子が反応に悪影響を及ぼさない範囲で他の置
換基、例えばハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル
基、炭素数1〜10のアルコキシ基、フェニル基、フェ
ノキシ基、ビニル基、シアノ基、エステル基、アミド
基、ニトロ基等によって置換されたものであっても良
い。) このような2価の芳香族基Arとしては、例えば、次式
で示されものが挙げられる。
【0027】
【化2】
【0028】(式中、R7 、R8 は、各々独立に水素原
子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素
数1〜10のアルコキシ基、環構成炭素数5〜10のシ
クロアルキル基またはフェニル基であって、mおよびn
は1〜4の整数で、mが2〜4の場合には各R7 はそれ
ぞれ同一でも異なるものであってもよいし、nが2〜4
の場合には各R8 はそれぞれ同一でも異なるものであっ
てもよい。) さらに、2価の芳香族基Arは、次式で示されるもので
あっても良い。 −Ar1 −Z−Ar2 − (式中、Ar1 、Ar2 は前述の通りで、Zは単結合又
は−O−、−CO−、−S−、−SO2 −、−SO−、
−COO−、−CON(R1 )−などの2価の基を表
す。ただし、R1 は前述のとおりである。) このような2価の芳香族基Arとしては、例えば、次式
示されるものが挙げられる。
【0029】
【化3】
【0030】(式中、R7 、R8 、mおよびnは、前述
のとおりである。) 本発明で用いられる芳香族ジヒドロキシ化合物は、単一
種類でも2種類以上でもかまわない。芳香族ジヒドロキ
シ化合物の代表的な例としてはビスフェノールAが挙げ
られる。本発明で用いられるジアリールカーボネート
は、次式で表される。
【0031】
【化4】
【0032】( 式中、Ar3 、Ar4 はそれぞれ1価の
芳香族基を表す。) Ar3 及びAr4 は、1価の炭素環式又は複素環式芳香
族基を表すが、このAr3 、Ar4 において、1つ以上
の水素原子が、反応に悪影響を及ぼさない他の置換基、
例えば、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、
炭素数1〜10のアルコキシ基、フェニル基、フェノキ
シ基、ビニル基、シアノ基、エステル基、アミド基、ニ
トロ基などによって置換されたものであっても良い。A
3 、Ar4 は同じものであっても良いし、異なるもの
であっても良い。
【0033】1価の芳香族基Ar3 及びAr4 の代表例
としては、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、ピ
リジル基を挙げる事ができる。これらは、上述の1種以
上の置換基で置換されたものでも良い。好ましいAr3
及びAr4 としては、それぞれ例えば、次式で表される
ものなどが挙げられる。
【0034】
【化5】
【0035】ジアリールカーボネートの代表的な例とし
ては、次式で示されるる。
【0036】
【化6】
【0037】(式中、R9 及びR10は、各々独立に水素
原子、炭素数1〜10を有するアルキル基、炭素数1〜
10を有するアルコキシ基、環構成炭素数5〜10のシ
クロアルキル基又はフェニル基を示し、p及びqは1〜
5の整数で、pが2以上の場合には、各R9 はそれぞれ
異なるものであっても良いし、qが2以上の場合には、
各R10は、それぞれ異なるものであっても良い。) このジフェニルカーボネート化合物の中でも、非置換の
ジフェニルカーボネートや、ジトリルカーボネート、ジ
−t−ブチルフェニルカーボネートのような低級アルキ
ル置換ジフェニルカーボネートなどの対称型ジアリール
カーボネートが好ましいが、特にもっとも簡単な構造の
ジアリールカーボネートであるジフェニルカーボネート
が好適である。
【0038】これらのジアリールカーボネートは単独で
用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても良
い。芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリールカーボネー
トとの使用割合(仕込比率)は、用いられる芳香族ジヒ
ドロキシ化合物とジアリールカーボネートの種類や、重
合温度その他の重合条件によって異なるが、ジアリール
カーボネートは芳香族ジヒドロキシ化合物1モルに対し
て、通常0.9〜2.5モル、好ましくは0.95〜
2.0モル、より好ましくは0.98〜1.5モルの割
合で用いられる。
【0039】本発明の方法で得られる芳香族ポリカーボ
ネートの数平均分子量は、通常、500〜100000
の範囲であり、好ましくは500〜30000の範囲で
ある。本発明において、芳香族ジヒドロキシ化合物とジ
アリールカーボネートの溶融混合物とは、芳香族ジヒド
ロキシ化合物とジアリールカーボネートが加熱状態で混
合されて均一になった状態を意味する。該溶融混合物
は、芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリールカーボネー
トの混合物を、150〜200℃に加熱する事によって
得る事ができる。また重合中間体とは、芳香族ジヒドロ
キシ化合物とジアリールカーボネートとを反応して得ら
れる、本発明で製造する芳香族ポリカーボネートより分
子量の低い重縮合物を意味する。すなわち、本発明で定
義される重合中間体の分子量範囲は、最終的に製造する
芳香族ポリカーボネートの分子量によって異なる。例え
ば、製造する芳香族ポリカーボネートの数平均分子量が
10000の時は、重合中間体の分子量範囲は1000
0未満であり、製造する芳香族ポリカーボネートの数平
均分子量が20000の時は、重合中間体の分子量範囲
は20000未満である。
【0040】本発明では芳香族ジヒドロキシ化合物とジ
アリールカーボネートとの溶融混合物又は芳香族ジヒド
ロキシ化合物とジアリールカーボネートとを反応して得
られる重合中間体を溶融状態で多孔板から自由落下させ
ながら重合させ、芳香族ポリカーボネートを製造する。
本発明おける自由落下とは、ガイドや壁など落下抵抗と
なるものに接触せずに落下している状態を意味する。自
由落下させる際の該溶融混合物又は重合中間体の形状
は、フィルム状、糸状、液滴状、霧状等である。自由落
下の間、重縮合反応により生成したフェノールなどが抜
き出される。
【0041】本発明における多孔板において孔の形状に
特に制限はなく、通常、円状、長円状、三角形状、スリ
ット状、多角形状、星形状などの形状から選ばれる。孔
の断面積は、通常0.01〜100cm2 であり、好ま
しくは0.05〜10cm2であり、特に好ましくは
0.1〜5cm2 の範囲である。また、孔に接続するノ
ズルやガイドを備えていても良いが、その後自由落下で
きることが必要である。孔と孔との間隔は、孔の中心と
中心の距離で通常1〜500mmであり、好ましくは1
0〜100mmであり、特に好ましくは15〜50mm
の範囲である。
【0042】孔の数に特に制限はなく、反応温度や圧力
などの条件、触媒の量、重合する分子量の範囲等によっ
ても異なるが、通常ポリマーを例えば100kg/hr
製造する際、10〜105 個の孔が必要である。孔を通
過した後、自由落下させる高さは、好ましくは0.3〜
50mであり、さらに好ましくは0.5〜20mであ
る。
【0043】孔を通過させる溶融混合物または重合中間
体の流量は、溶融混合物または重合中間体の分子量によ
っても異なるが通常、孔1個当たり、10-4〜104
ットル/hr、好ましくは10-2〜102 リットル/h
r、特に好ましくは、0.1〜50リットル/hrの範
囲である。自由落下に要する時間に特に制限はないが、
通常0.01秒〜1時間の範囲である。
【0044】本発明において、自由落下を終えた重合物
はそのまま抜き出されも構わないが、循環させて、再び
自由落下させながら重合させるのも好ましい方法であ
る。この場合、自由落下した後の液溜部や循環ライン等
で重縮合反応に必要な反応時間に応じて滞留時間を長く
することができる。また、自由落下をさせながら循環を
行うことにより単位時間に形成し得る新規な液表面積が
大きく取れるため、所望の分子量まで充分重合を進行さ
せる事が容易となる。
【0045】本発明の好ましい態様として、芳香族ジヒ
ドロキシ化合物とジアリールカーボネートとの溶融混合
物または重合中間体を連続的に供給し、溶融状態で多孔
板から自由落下させながら重合させ、落下した重合体の
一部は循環させて再び自由落下させながら重合させ、芳
香族ポリカーボネートを連続的に抜き出す方法が挙げら
れる。この際、多孔板が低縮合物等で汚染されず長期間
安定に運転できる事が本発明の大きな利点の一つであ
る。
【0046】本発明において、芳香族ジヒドロキシ化合
物とジアリールカーボネートを反応させて芳香族ポリカ
ーボネートを製造するに当たり、反応の温度は、通常5
0〜350℃、好ましくは100〜290℃の温度の範
囲で選ばれる。反応の進行にともなって、芳香族モノヒ
ドロキシ化合物が生成してくるが、これを反応系外へ除
去する事によって反応速度が高められる。従って、窒
素、アルゴン、ヘリウム、二酸化炭素や低級炭化水素ガ
スなど反応に悪影響を及ぼさない不活性なガスを導入し
て、生成してくる該芳香族モノヒドロキシ化合物をこれ
らのガスに同伴させて除去する方法や、減圧下に反応を
行う方法などが好ましく用いられる。好ましい反応圧力
は、溶融混合物または重合中間体の分子量によっても異
なり、数平均分子量が1000以下の範囲では、50m
mHg〜常圧の範囲が好ましく、数平均分子量が100
0〜2000の範囲では、3mmHg〜80mmHgの
範囲が好ましく、数平均分子量が2000以上の範囲で
は、10mmHg以下、特に5mmHg以下が好まし
い。
【0047】特に好ましい方法は、減圧下で、かつ前述
した不活性ガスを導入しながら反応を行う方法である。
この方法により、気流の乱れによって近隣の糸条物同士
が接触集合する等の不都合もなく、効率的に重合度を高
める事ができるのである。溶融重縮合反応は、触媒を加
えずに実施する事ができるが、重合速度を高めるため、
必要に応じて触媒の存在下で行われる。重合触媒として
は、この分野で用いられているものであれば特に制限は
ないが、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化カルシウムなどのアルカリ金属及びアル
カリ土類金属の水酸化物類;水素化アルミニウムリチウ
ム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素テトラメチ
ルアンモニウムなどのホウ素やアルミニウムの水素化物
のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、第四級アンモ
ニウム塩類;水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素
化カルシウムなどのアルカリ金属及びアルカリ土類金属
の水素化合物類;リチウムメトキシド、ナトリウムエト
キシド、カルシウムメトキシドなどのアルカリ金属及び
アルカリ土類金属のアルコキシド類;リチウムフェノキ
シド、ナトリウムフェノキシド、マグネシウムフェノキ
シド、LiO−Ar−OLi、NaO−Ar−ONa
(Arはアリール基)などのアルカリ金属及びアルカリ
土類金属のアリーロキシド類;酢酸リチウム、酢酸カル
シウム、安息香酸ナトリウムなどのアルカリ金属及びア
ルカリ土類金属の有機酸塩類;酸化亜鉛、酢酸亜鉛、亜
鉛フェノキシドなどの亜鉛化合物類;酸化ホウ素、ホウ
酸、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸トリメチル、ホウ酸トリ
ブチル、ホウ酸トリフェニル、(R1 R 2 R 3 R 4 )NB(R
1 R 2 R 3 R 4 ) または(R1 R 2 R 3 R 4 )PB(R 1 R 2 R
3 R 4 ) で表されるアンモニウムボレート類またはは
ホスホニウムボレート類(R 1 、R 2 、R 3 、R 4 は前
記と同じ)などのホウ素の化合物類;酸化ケイ素、ケイ
酸ナトリウム、テトラアルキルケイ素、テトラアリール
ケイ素、ジフェニル−エチル−エトキシケイ素などのケ
イ素の化合物類;酸化ゲルマニウム、四塩化ゲルマニウ
ム、ゲルマニウムエトキシド、ゲルマニウムフェノキシ
ドなどのゲルマニウムの化合物類;酸化スズ、ジアルキ
ルスズオキシド、ジアルキルスズカルボキシレート、酢
酸スズ、エチルスズトリブトキシドなどのアルコキシ基
またはアリーロキシ基と結合したスズ化合物、有機スズ
化合物などのスズの化合物類;酸化鉛、酢酸鉛、炭酸
鉛、塩基性炭酸塩、鉛及び有機鉛のアルコキシドまたは
アリーロキシドなどの鉛の化合物;第四級アンモニウム
塩、第四級ホスホニウム塩、第四級アルソニウム塩など
のオニウム化合物類;酸化アンチモン、酢酸アンチモン
などのアンチモンの化合物類;酢酸マンガン、炭酸マン
ガン、ホウ酸マンガンなどのマンガンの化合物類;酸化
チタン、チタンのアルコキシドまたはアリーロキシドな
どのチタンの化合物類;酢酸ジルコニウム、酸化ジルコ
ニウム、ジルコニウムのアルコキシド又はアリーロキシ
ド、ジルコニウムアセチルアセトンなどのジルコニウム
の化合物類などの触媒を挙げる事ができる。
【0048】触媒を用いる場合、これらの触媒は1種だ
けで用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いても
良い。また、これらの触媒の使用量は、原料の芳香族ジ
ヒドロキシ化合物に対して、通常10-8〜1重量%、好
ましくは10-7〜10-1重量%の範囲で選ばれる。本発
明で用いる好ましい重合器の一例を、図に基づき説明す
る。
【0049】図1及び図2は、本発明の方法を達成する
重合器の具体例である。図1では、芳香族ジヒドロキシ
化合物とジアリールカーボネートとの溶融混合物または
芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリールカーボネートを
反応して得られる重合中間体は、原料供給口1より供給
され、多孔板3を通って重合器内部に導入されフィルム
状、糸状、液滴状、霧状の溶融混合物または重合中間体
4になる。重合器内部は、所定の圧力にコントロールさ
れており、溶融混合物または重合中間体から留出した芳
香族モノヒドロキシ化合物などや、必要に応じてガス供
給口5より導入される窒素等の不活性ガスなどはベント
口6より排出される。重合物は、排出ポンプ8により排
出口9から排出される。重合器本体10などはヒーター
またはジャケットにより加熱され、かつ保温されてい
る。
【0050】また、図2では、芳香族ジヒドロキシ化合
物とジアリールカーボネートとの溶融混合物または芳香
族ジヒドロキシ化合物とジアリールカーボネートを反応
して得られる重合中間体は、原料供給口1より循環ライ
ン2に供給され、多孔板3を通って重合器内部に導入さ
れフィルム状、糸状、液滴状、霧状の溶融混合物または
重合中間体4になる。重合器内部は、所定の圧力にコン
トロールされており、溶融混合物または重合中間体から
留出した芳香族モノヒドロキシ化合物などや、必要に応
じてガス供給口5より導入される窒素等の不活性ガスな
どはベント口6より排出される。フィルム状、糸状、液
滴状、霧状で重合器ボトムに達した溶融混合物または重
合中間体は循環ポンプ7を備えた循環ライン2を通じ
て、多孔板3から再び重合器内部に供給される。所定の
分子量に達した重合物は、排出ポンプ8により排出口9
から排出される。重合器本体10や循環ライン2などは
ヒーター又はジャケットにより加熱され、かつ保温され
ている。
【0051】図2の重合器をバッチ式に用いる場合に
は、芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリールカーボネー
トとの溶融混合物または芳香族ジヒドロキシ化合物とジ
アリールカーボネートを反応して得られる重合中間体を
原料供給口1から全て供給した後重合を行い、所定の重
合度に達した後排出口9より抜き出される。連続式に用
いる場合には、芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリール
カーボネートとの溶融混合物または芳香族ジヒドロキシ
化合物とジアリールカーボネートを反応して得られる重
合中間体を原料供給口1から連続的に供給し、重合器内
のポリマー融液量を一定に保つようにコントロールしな
がら所定の分子量に達したポリマーを排出口9より連続
的に抜き出す。本発明の方法に用いる重合器は、重合器
ボトムに撹拌器などを備えることも可能であるが特に必
要ではない。従って、重合器本体での回転駆動部をなく
す事が可能であり、高真空下でも良好にシールされた条
件で重合させる事が可能である。循環ラインに備えられ
た循環ポンプの回転駆動部のシール性は、液ヘッドがあ
るため重合器本体に回転駆動部のシール性に比べ良好で
ある。液ヘッドは、0.3m以上、好ましくは0.5m
以上ある事が好ましい。
【0052】本発明の方法は、重合器1基で行う事も可
能であるが、2基以上で行ってもかまわない。また、1
基の重合器を竪型または横型に仕切って、複数の重合器
とする事も可能である。本発明において、芳香族ジヒド
ロキシ化合物とジアリールカーボネートの溶融混合物か
ら芳香族ポリカーボネートまで分子量を高めていく工程
を、全て多孔板から自由落下させながら重合させる方法
で行う事も可能であるが、他の重合方法と組み合わせて
行うこともできる。
【0053】次に、本発明における、重合方法の好まし
い組み合わせの態様を以下に示すが、本発明はこれらに
限定されるものではない。例えば、自由落下させながら
重合させる方法と、薄膜式重合器、スクリュー型重合
器、横型撹拌重合器等を使って重合させる方法を組み合
わせて芳香族ポリカーボネートを製造することも可能で
ある。 前重合工程:撹拌槽型重合器/後重合工程:多孔板か
ら自由落下させながら重合させる方法 本発明における、重合方法の好ましい組み合わせの具体
例として、前重合工程で撹拌槽型重合器を用いる方法と
後重合工程で多孔板から自由落下させながら重合させる
方法の組合せが挙げられる。撹拌槽型重合器は、一般に
容積効率が高く、低粘度物質の攪拌効率も高いが、液容
量当たりの液表面積が小さく、高粘度物質の攪拌効率は
必ずしも高くない。従って、芳香族ポリカーボネートの
製造を撹拌槽型重合器のみで行った場合、重合の後半、
粘度の高まったポリマー中から芳香族モノヒドロキシ化
合物を効率よく抜き出して重合を進行させることは困難
である。また、気相部に回転駆動部を有するため、高真
空下での重合は酸素の漏れ込みによる製品品質低下の問
題を生ずる。
【0054】しかしながら、前重合工程で撹拌槽型重合
器を用いる方法を、後重合工程で多孔板から自由落下さ
せて重合させる方法と組み合わせる事によって、高品質
の芳香族ポリカーボネートを効率良く製造する事ができ
る。すなわち、前重合工程は通常、高真空で実施する必
要はないため撹拌槽型重合器により品質を損なう事な
く、粘度も低いため高い攪拌効率でかつ高い容積効率で
重合させる事ができ、また後重合工程では、多孔板から
自由落下させながら重合させる方法により、芳香族モノ
ヒドロキシ化合物などを効率的に抜き出して重合を進め
ることができ、高真空下でのシール性にも優れるため、
高品質な芳香族ポリカーボネートを容易に製造できるの
である。
【0055】本具体例における、前重合工程とは、芳香
族ジヒドロキシ化合物とジアリール化合物から、数平均
分子量で通常300から5000の範囲の重合中間体を
製造する工程を意味し、後重合工程とは、前重合工程で
得られた重合中間体より重合度を高めた芳香族ポリカー
ボネートを製造する工程を意味する。撹拌槽型重合器
は、例えば化学装置便覧(化学工学協会編;1989
年)11章等に記載された撹拌槽のいずれも使用する事
ができる。槽の形状に特に制限はなく、通常、縦型や横
型の円筒型が用いられる。また、撹拌翼の形状にも特に
制限はなく、アンカー型、タービン型、スクリュー型、
リボン型、ダブル翼型等が用いられる。前重合工程の反
応温度及び反応時間は、通常50〜350℃、好ましく
は100〜290℃の範囲の温度で、通常1分から10
0時間、好ましくは30分から50時間の範囲で選ばれ
る。
【0056】前重合工程の反応圧力は、溶融混合物また
は重合中間体の分子量によっても異なるが、通常3mm
Hg〜常圧の範囲が好ましく、さらに好ましくは5mm
Hg〜常圧の範囲である。反応の進行にともなって、生
成してくる芳香族モノヒドロキシ化合物を反応系外へ効
率的に除去するため、窒素、アルゴン、ヘリウム、二酸
化炭素や低級炭化水素ガスなど反応に悪影響を及ぼさな
い不活性なガスを導入して、生成してくる該芳香族モノ
ヒドロキシ化合物をこれらのガスに同伴させる方法も好
ましく用いられる。
【0057】前重合工程は、バッチ方式、連続方式のい
ずれでも実施する事ができる。また、前重合工程におい
て、撹拌槽型重合器は1基または2基以上組み合わせて
用いる事が可能である。前重合工程は通常芳香族モノヒ
ドロキシ化合物の発生量が多いので、これを蒸発させる
ためには必要に応じて熱交換器や気化室等を設ける事が
好ましい。
【0058】本具体例における後重合工程、すなわち多
孔板から自由落下させながら重合させる方法の、装置、
重合方法、重合条件等については上述したとおりであ
る。次に、本方式の具体例を、図に基づき説明する。図
3は、本発明の方法を達成するプロセスの例である。図
3では前重合工程に3基、後重合工程に2基の重合器を
用いているが、あくまでも具体例であり、本発明がこれ
に制限されるものではない。図3は、前重合工程では、
芳香族ジヒドロキシ化合物及びジアリールカーボネート
は、原料供給口1、1′より撹拌槽型第1重合器(A)
3、撹拌槽型第1重合器(B)3′に導入される。な
お、撹拌槽型第1重合器(B)3′は、撹拌槽型第1重
合器(A)3と全く同様であり、バッチ的に運転する場
合などに切り替えて使用する事ができる。重合器内部は
窒素などの不活性ガス雰囲気下となっており、通常常圧
付近でコントロールされており、留出する芳香族モノヒ
ドロキシ化合物などはベント口2、2′から排出され
る。撹拌下で所定時間反応して得られた重合中間体4は
排出口5、5′から排出され、移送ポンプ6で移送され
て、供給口7より撹拌槽型第2重合器8に導入される。
【0059】重合器内部は減圧下にコントロールされて
おり、留出する芳香族モノヒドロキシ化合物などはベン
ト口9から排出される。撹拌下で所定時間反応して得ら
れた重合中間体10は排出口11から排出され、移送ポ
ンプ12で後重合工程へ移送される。後重合工程では、
前重合工程で製造された重合中間体10が供給口13よ
り循環ライン14に供給され、多孔板15を通って多孔
板型第1重合器16の内部に導入されフィルム状、糸
状、液滴状、霧状の重合中間体17になる。重合器内部
は、所定の圧力にコントロールされており、重合中間体
から留出した芳香族モノヒドロキシ化合物などや、必要
に応じてガス供給口18より導入される窒素等の不活性
ガスなどはベント口19より排出される。フィルム状、
糸状、液滴状、霧状で重合器ボトムに達した重合中間体
は循環ポンプ20を備えた循環ライン14を通じて、多
孔板15から再び重合器内部に供給される。所定の分子
量に達した重合中間体21は、移送ポンプ22により排
出口23から排出され、供給口24より供給され、多孔
板26を通って多孔型第2重合器27の内部に導入さ
れ、フィルム状、糸状、液滴状、霧状の重合中間体28
になる。重合器内部は、所定の圧力にコントロールされ
ており、重合中間体から留出した芳香族モノヒドロキシ
化合物などや、必要に応じてガス供給口29より導入さ
れる窒素等の不活性ガスなどはベント口30より排出さ
れる。溶融重合物32は、排出ポンプ33により排出口
34から排出される。なお、前重合工程、後重合工程
共、各重合器、循環ライン、移送ライン、排出ラインな
どはいずれもジャケットまたはヒーター等で加熱され、
かつ保温されている。 前重合工程:撹拌槽型重合器/中間重合工程:濡れ壁
式に落下させながら重合させる方法/後重合工程:多孔
板から自由落下させながら重合させる方法 本発明における重合方法の組み合わせのもう一つの好ま
しい具体例は、前重合工程で撹拌槽型重合器を用いる方
法、中間重合工程で濡れ壁式に落下させながら重合させ
る方法、後重合工程で多孔板から自由落下させながら重
合させる方法の組合せである。
【0060】本具体例の中間重合工程においては、前重
合工程で得られた重合中間体を溶融状態で濡れ壁式に落
下させながら重合させる。濡れ壁式に落下させながら重
合させる方法は、伝熱面積を大きくとれるため芳香族モ
ノヒドロキシ化合物等の蒸発潜熱を効率的に供給するこ
とが容易であり、蒸発面積も大きく取れるため芳香族モ
ノヒドロキシ化合物などを効率的に抜き出して重合を進
行させることができる。
【0061】本具体例における、前重合工程とは、芳香
族ジヒドロキシ化合物とジアリール化合物から、数平均
分子量で通常300から5000の範囲の重合中間体を
製造する工程であり、中間重合工程とは、前重合工程で
得られた重合中間体よりも高分子量の重合中間体、すな
わち通常数平均分子量で上限10000程度までの重合
中間体を製造する工程であり、後重合工程とは、中間重
合工程で製造された重合中間体よりも高分子量の芳香族
ポリカーボネートを製造する工程である。
【0062】前重合工程で用いる攪拌槽型重合器および
前重合工程の重合方法、重合条件等については上述した
とおりである。中間重合工程において、濡れ壁式に落下
させながら重合させる装置としては例えば化学装置便覧
(化学工学協会編;1989年)11章461頁に記載
の反応器などが挙げられる。重合器は多管式にすること
も可能であり、また、落下したポリマーを循環させて再
び濡れ壁式に落下させながら重合させることも可能であ
る。
【0063】中間重合工程の反応温度及び反応時間は、
通常50〜350℃、好ましくは100〜290℃の範
囲の温度で、通常1分から100時間、好ましくは30
分から50時間の範囲で選ばれる。中間重合工程の好ま
しい反応圧力は、溶融混合物または重合中間体の分子量
によっても異なり、数平均分子量が1000以下の範囲
では、50mmHg〜常圧の範囲が好ましく、数平均分
子量が1000〜2000の範囲では3mmHg〜80
mmHgの範囲が好ましく、数平均分子量が2000以
上の範囲では、10mmHg以下、特に5mmHg以下
が好ましい。反応の進行にともなって、生成してくる芳
香族モノヒドロキシ化合物を反応系外へ効率的に除去す
るため、窒素、アルゴン、ヘリウム、二酸化炭素や低級
炭化水素ガスなど反応に悪影響を及ぼさない不活性なガ
スを導入して、生成してくる該芳香族モノヒドロキシ化
合物をこれらのガスに同伴させる方法も好ましく用いら
れる。
【0064】中間重合工程は、バッチ方式、連続方式の
いずれでも実施する事ができる。また、中間重合工程に
おいて、重合器は1基または2基以上組み合わせて用い
る事が可能である。中間重合工程は、通常芳香族モノヒ
ドロキシ化合物の発生量が多く、これを蒸発させるため
には必要に応じて熱交換器や気化室等を設ける事が好ま
しい。
【0065】本具体例における後重合工程、すなわち多
孔板から自由落下させながら重合させる方法の、装置、
重合方法、重合条件等については上述した通りである。
次に、本方法の具体例を、図に基づき説明する。図6
は、本発明の方法を達成するプロセスの例である。図6
では前重合工程に3基、中間重合工程に1基、後重合工
程に2基の重合器を用いているが、あくまでも具体例で
あり、本発明がこれに制限されるものではない。
【0066】図6は、前重合工程では、芳香族ジヒドロ
キシ化合物及びジアリールカーボネートは、原料供給口
1、1′より撹拌槽型第1重合器(A)3、撹拌槽型第
1重合器(B)3′に導入される。なお、撹拌槽型第1
重合器(B)3′は、撹拌槽型第1重合器(A)と全く
同様であり、バッチ的に運転する場合などに切り替えて
使用する事ができる。重合器内部は窒素などの不活性ガ
ス雰囲気下となっており、通常常圧付近でコントロール
されており、留出する芳香族モノヒドロキシ化合物など
はベント口2、2′から排出される。撹拌下で所定時間
反応して得られた重合中間体4は排出口5から排出さ
れ、移送ポンプ6で移送されて、供給口7より撹拌槽型
第2重合器8に導入される。重合器内部は減圧下にコン
トロールされており、留出する芳香族モノヒドロキシ化
合物などはベント口9から排出される。撹拌下で所定時
間反応して得られた重合中間体10は排出口11から排
出され、移送ポンプ12で中間重合工程へ移送される。
【0067】中間重合工程では、前重合工程で製造され
た重合中間体10が供給口13より循環ライン14に供
給され、オーバーフロー口より濡れ壁型重合器16の内
部に導入され薄膜状の重合中間体17になる。重合器内
部は、所定の圧力にコントロールされており、重合中間
体から留出した芳香族モノヒドロキシ化合物などや、必
要に応じてガス供給口18より導入される窒素等の不活
性ガスなどはベント口19より排出される。薄膜状で重
合器ボトムに達した重合中間体は循環ポンプ20を備え
た循環ライン14を通じて、再び重合器内部にオーバー
フローして供給される。所定の分子量に達した重合中間
体21は、排出ポンプ22により排出口23から排出さ
れる。
【0068】後重合工程では、中間重合工程で製造され
た重合中間体21が供給口24より循環ライン25に供
給され、多孔板26を通って多孔板型第1重合器27の
内部に導入されフィルム状、糸状、液滴状、霧状の重合
中間体28になる。重合器内部は、所定の圧力にコント
ロールされており、重合中間体から留出した芳香族モノ
ヒドロキシ化合物などや、必要に応じてガス供給口29
より導入される窒素等の不活性ガスなどはベント口30
より排出される。フィルム状、糸状、液滴状、霧状で重
合器ボトムに達した重合中間体は循環ポンプ31を備え
た循環ライン25を通じて、多孔板26から再び重合器
内部に供給される。所定の分子量に達した重合中間体3
2は、移送ポンプ33により排出口34から排出され、
供給口35より供給され、多孔板37を通って多孔型第
2重合器38の内部に導入され、フィルム状、糸状、液
滴状、霧状の重合中間体39になる。重合器内部は、所
定の圧力にコントロールされており、重合中間体から留
出した芳香族モノヒドロキシ化合物などや、必要に応じ
てガス供給口40より導入される窒素等の不活性ガスな
どはベント口41より排出される。溶融重合物43は、
排出ポンプ44により排出口45から排出される。な
お、前重合工程、中間重合工程、後重合工程での、各重
合器、循環ライン、移送ライン、排出ラインなどはいず
れもジャケットまたはヒーター等で加熱され、かつ保温
されている。
【0069】本発明の方法を達成する重合器の材質に特
に制限はなく、通常ステンレススチールやニッケル、グ
ラスライニング等から選ばれる。重合器内側面にスケー
ルが付着するのを防止するため、循環するポリマーの一
部で重合器内壁面に濡れ壁を形成させるのも本発明の好
ましい実施態様の一つである。
【0070】
【実施例】以下に、実施例を挙げて説明する。なお、分
子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(G
PC)で測定した数平均分子量(以下、Mnと略す。)
である。カラーは、CIELAB法により試験片厚み
3.2cmで測定し、黄色度をb* 値で示した。
【0071】
【実施例1】図1に示すような重合器を用いて反応を行
った。この重合器は、内容積は80リットルで、孔径
7.5mmの孔をピッチ30mmの六方最密配置で50
個有する多孔板を備えており、自由落下する高さは4m
である。この重合器に、ビスフェノールAとジフェニル
カーボネート(対ビスフェノールAモル比1.05)か
ら製造した、Mn2400の重合中間体を5リットル/
hrで供給しながら、反応温度250℃、反応圧力1.
0mmHg、窒素ガス流量2リットル/hrの条件で反
応を行った。その結果、Mn3100の無色透明な芳香
族ポリカーボネート(b* 値 3.1)が得られた。
【0072】
【実施例2】実施例1と同一の装置を用いて、ビスフェ
ノールAとジフェニルカーボネート(対ビスフェノール
Aモル比1.08)から製造した、Mn8900の重合
中間体を2リットル/hrで供給しながら、反応温度2
50℃、反応圧力0.6mmHg、窒素ガス流量1リッ
トル/hrの条件で反応を行った。その結果Mn113
00の無色透明な芳香族ポリカーボネート(b*
3.3)が得られた。
【0073】
【実施例3】図2に示すような重合器を用いて反応を行
った。この重合器は、内容積は80リットルで、孔径
7.5mmの孔をピッチ30mmの六方最密配置で50
個有する多孔板を備えており、自由落下する高さは4m
である。この重合器に、ビスフェノールAとジフェニル
カーボネート(対ビスフェノールAモル比1.05)の
溶融混合物を20リットル仕込み、反応温度250℃、
反応圧力100mmHg、循環流量600リットル/h
r、窒素ガス流量2リットル/hrの条件で1時間バッ
チ反応を行い、さらに反応圧力を10mmHgとして3
0分バッチ反応を行った。その結果、Mn2100の無
色透明な芳香族ポリカーボネート(b* 値3.0)が得
られた。
【0074】
【実施例4】実施例3と同一の装置を用いて、ビスフェ
ノールAとジフェニルカーボネート(対ビスフェノール
Aモル比1.05)から製造した、Mn800の重合中
間体を35リットル仕込み、反応温度250℃、反応圧
力10mmHg、循環流量400リットル/hr、窒素
ガス流量2リットル/hrの条件で、1時間バッチ反応
を行った。その結果、Mn2400の無色透明な芳香族
ポリカーボネート(b * 値 3.0)が得られた。
【0075】
【実施例5】実施例3と同一の装置を用いて、実施例4
で得た芳香族ポリカーボネートと同様のMn2400の
重合中間体を30リットル仕込み、反応温度250℃、
反応圧力1.0mmHg、循環流量100リットル/h
r、窒素ガス流量2リットル/hrの条件で1.5時間
バッチ反応を行った。その結果、Mn4700の無色透
明な芳香族ポリカーボネート(b* 値 3.2)が得ら
れた。
【0076】
【実施例6】実施例3と同一の装置を用いて、実施例4
で得た芳香族ポリカーボネートと同様のMn2400の
重合中間体を30リットル仕込み、反応温度250℃、
反応圧力1.0mmHg、循環流量400リットル/h
r、窒素ガス流量2リットル/hrの条件で、1.5時
間バッチ反応を行った。その結果、Mn6000の無色
透明な芳香族ポリカーボネート(b* 値 3.2)が得
られた。
【0077】
【実施例7】実施例3と同一の装置を用いて、実施例4
で得た芳香族ポリカーボネートと同様のMn2400の
重合中間体を30リットル仕込み、反応温度250℃、
反応圧力1.0mmHg、循環流量20リットル/h
r、窒素ガス流量2リットル/hrの条件で、1.5時
間バッチ反応を行った。その結果、Mn4200の無色
透明な芳香族ポリカーボネート(b* 値 3.2)が得
られた。
【0078】
【実施例8】実施例3と同一の装置を用いて、実施例5
で得た芳香族ポリカーボネートと同様のMn4700の
重合中間体を30リットル仕込み、反応温度250℃、
反応圧力1.0mmHg、循環流量25リットル/h
r、窒素ガス流量2リットル/hrの条件で、6時間バ
ッチ反応を行った。その結果、Mn10000の無色透
明な芳香族ポリカーボネート(b* 値 3.3)が得ら
れた。
【0079】
【実施例9】実施例3と同一の装置を用いて、実施例5
で得た芳香族ポリカーボネートと同様のMn4700の
重合中間体を30リットル仕込み、反応温度280℃、
反応圧力0.4mmHg、循環流量25リットル/h
r、窒素ガス流量2リットル/hrの条件で、2時間バ
ッチ反応を行った。その結果、Mn11000の無色透
明な芳香族ポリカーボネート(b* 値 3.3)が得ら
れた。
【0080】
【比較例1】実施例3と同様の装置の50個の口全て
に、孔の中心から鉛直に0.1mmφのSUS316製
ワイヤを重合器下部の液溜まで垂らし、自由落下させな
くした以外は全て同じ条件の装置を用いて、実施例9と
同一の条件で該重合中間体を2時間バッチ反応させた。
その結果、Mn5500の芳香族ポリカーボネート(b
* 値 3.3)が得られた。このときの分子量上昇速度
は、実施例9の約1/8であった。
【0081】
【実施例10】実施例3と同一の装置を用いて、ビスフ
ェノールAとジフェニルカーボネート(対ビスフェノー
ルAモル比1.15)の溶融混合物を50リットル仕込
み、反応温度250℃、反応圧力100mmHg、循環
流量600リットル/hr、窒素ガス流量2リットル/
hrの条件で、1時間バッチ反応を行った後、反応圧力
を10mmHg、循環流量400リットル/hrとする
以外前記と同一の条件で更に1時間バッチ反応を行っ
た。その結果、Mn2300の無色透明な芳香族ポリカ
ーボネート(b* 値 3.0)が得られた。
【0082】
【実施例11】実施例3と同一の装置を用いて、ビスフ
ェノールAとジフェニルカーボネート(対ビスフェノー
ルAモル比1.05)から製造した、Mn2200の重
合中間体を30リットルあらかじめ仕込み、この仕込ん
だものと同様のMn2200の重合中間体を6リットル
/hrで供給し、液レベルを一定に保ちながら、反応温
度250℃、反応圧力1.0mmHg、循環流量100
リットル/hr、窒素ガス流量2リットル/hrの条件
で、1000時間連続で重合反応を行った。結果をまと
めて表1に示す。重合終了後、多孔板への低重合物等の
付着は全く見られなかった。
【0083】
【実施例12〜15】実施例11と同様な方法で、重合
条件を種々変化させて重合を行った。ただし、重合器へ
仕込み、かつ供給する重合中間体は実施例11で100
0時間後に得られた芳香族ポリカーボネートと同様のM
n6000の重合中間体である。結果をまとめて、表1
に示す。いずれも、重合終了後、多孔板への低重合物等
の付着は全く見られなかった。
【0084】
【実施例16〜20】自由落下する高さを0.2m、
0.5m、1m、2m、8mに変えた以外は実施例3と
全く同様の装置を用いて、実施例13と全て同一の条件
で1000時間連続で重合反応を行った。結果を表2に
示す。いずれの場合も重合終了後、多孔板への低重合物
の付着は全く見られなかった。
【0085】
【実施例21】多孔板が孔径4.4mmの孔をピッチ2
0mmの六方最密配置で110個有している以外は、実
施例3と全く同様の装置を用いて、実施例13と全て同
一の条件で重合反応を行った。200時間後、400時
間後、600時間後、800時間後及び1000時間後
に、重合器から連続的に抜き出して得られた芳香族ポリ
カーボネートはいずれも無色透明であり(b* 値 3.
3)、Mnはそれぞれ15500、15600、154
00、15500、15500で安定であった。重合終
了後、多孔板への低重合物等の付着は全く見られなかっ
た。
【0086】
【実施例22】多孔板が幅4mm長さ10mmの長方形
型の孔を50個有している以外は、実施例3と全く同様
の装置を用いて、実施例13と全て同一の条件で重合反
応を行った。200時間後、400時間後、600時間
後、800時間後及び1000時間後に、重合器から連
続的に抜き出して得られた芳香族ポリカーボネートはい
ずれも無色透明であり(b* 値 3.3)、Mnはそれ
ぞれ13000、12900、13100、1300
0、13100で安定であった。重合終了後、多孔板へ
の低重合物等の付着は全く見られなかった。
【0087】
【比較例2】多孔板型重合器の代わりに、横型二軸撹拌
型重合器を用いて芳香族ポリカーボネートを製造した。
但し、横型二軸撹拌型重合器は、内容積は30リット
ル、D/Lは6で、回転直径140mで二軸の撹拌羽根
を有している。この装置を用いて実施例15と同様に連
続で重合反応を行った。但し、横型二軸撹拌型重合器
は、反応温度250℃、反応圧力0.3mmHg、内容
量10リットルの条件にした。この運転条件で1000
時間連続で重合反応を行った結果、200時間後、40
0時間後、600時間後、800時間後及び1000時
間後に、重合器から連続に抜き出して得られた芳香族ポ
リカーボネートのb* 値はそれぞれ3.6、3.7、
3.7、3.8、3.9であり、Mnはそれぞれ850
0、8800、8600、8400、8300であっ
た。このときの分子量上昇速度は、実施例15の約1/
2であった。
【0088】
【実施例23】実施例3と同一の装置を用いて、ビスフ
ェノールAとジフェニルカーボネートの溶融混合物(ジ
フェニルカーボネートの対ビスフェノールAモル比1.
05)にビスフェノールA1モルに対して1×10-6
ルの水酸化ナトリウムと3×10-6モルの水酸化テトラ
メチルアンモニウムを添加したものを50リットル仕込
み、反応温度250℃、反応圧力100mmHg、循環
流量は200リットル/hr、窒素ガス流量2リットル
/hrの条件で、30分間バッチ反応を行った後、続け
て反応圧力10mmHgとする以外前記と同一の条件で
更に30分間バッチ反応を行った。その結果、Mn25
00の無色透明な芳香族ポリカーボネート(b*
3.0)が得られた。
【0089】
【実施例24】実施例3と同一の装置を用いて、実施例
23で得た芳香族ポリカーボネートと同様のMn250
0の重合中間体を30リットル仕込み、反応温度250
℃、反応圧力1.0mmHg、循環流量は100リット
ル/hr、窒素ガス流量2リットル/hrの条件で、1
時間バッチ反応を行った後、続けて循環流量25リット
ル/hrとする以外前記と同一の条件で更に4時間バッ
チ反応を行った。その結果、Mn10500の無色透明
な芳香族ポリカーボネート(b* 値 3.1)が得られ
た。
【0090】
【実施例25】実施例3と同一の装置を用いて、ビスフ
ェノールAのかわりに1,1−ビス−(4−ヒドロキシ
フェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンを
用いる以外は、実施例3と同様の条件にして30分間反
応を行い、更に実施例4と同様の条件で30分間反応を
行った。その結果、Mn2300の着色のない無色透明
な芳香族ポリカーボネートが得られた。この芳香族ポリ
カーボネートを重合中間体として、更に実施例6と同様
の条件で反応を行ったところ、Mn5800の無色透明
な芳香族ポリカーボネート(b* 値 3.3)が得られ
た。
【0091】
【実施例26】図3に示すようなプロセスで、芳香族ポ
リカーボネートを製造した。但し、前重合工程の撹拌槽
型第1重合器は(A)と(B)を切り替えながらバッチ
的に運転し、その他の重合器は連続的に運転した。撹拌
槽型第1重合器(A)、(B)の内容積は100リット
ル、撹拌槽型第2重合器の内容積は50リットルであ
り、撹拌翼はいずれもアンカー型である。
【0092】後重合工程の多孔板型第1重合器及び多孔
板型第2重合器は、内容積は80リットルで、孔径7.
5mmの孔をピッチ30mmの六方最密配置で50個有
する多孔板を備えており、自由落下する高さは4mであ
る。但し、循環ラインは多孔板型第1重合器のみが有し
ている。この前重合工程の撹拌槽型第1重合器は
(A)、(B)ともに、温度180℃、圧力常圧、シー
ル窒素ガス流量1リットル/hrの条件である。撹拌槽
型第1重合器(A)に、ビスフェノールAとジフェニル
カーボネート(対ビスフェノールAモル比1.10)を
80Kg仕込み4Hr溶融混合し、5リットル/hrで
連続に撹拌槽型第2重合器に供給した。撹拌槽型第1重
合器(A)から撹拌槽型第2重合器に供給している間
に、撹拌槽型第1重合器(B)に、撹拌槽型第1重合器
(A)と同様にビスフェノールAとジフェニルカーボネ
ートを溶融混合し、撹拌槽型第1重合器(A)が空にな
った時点で撹拌槽型第1重合器(B)に切り替えた。こ
の後、同様にして撹拌槽型第1重合器(A)、(B)は
バッチ的に切り替えながら撹拌槽型第2重合器に重合中
間体を連続に5リットル/hrで供給し続けた。撹拌槽
型第2重合器は内容量が20リットルに達したら、内容
量20リットルを一定に保つように後重合工程の多孔板
型第1重合器に重合中間体を連続に供給した。撹拌槽型
第2重合器は、反応温度230℃、反応圧力100mm
Hg、窒素ガス流量2リットル/hrの条件である。多
孔板型第1重合器は内容量が10リットルに達したら、
内容量10リットルを一定に保つように多孔板型第2重
合器に重合中間体を連続に供給した。多孔板型第1重合
器は、反応温度250℃、反応圧力2.0mmHg、窒
素ガス流量1リットル/hr、循環量200リットル/
hrの条件である。多孔板型第2重合器は内容量が2リ
ットルに達したら、内容量2リットル一定に保つように
溶融重合体を連続に抜き出した。多孔板型第2重合器
は、反応温度280℃、反応圧力0.3mmHg、窒素
ガス流量2リットル/hrの条件である。この運転条件
で500時間連続で重合反応を行った結果をまとめて表
3に示す。重合終了後、多孔板への低重合物等の付着は
全く見られなかった。
【0093】
【実施例27〜29】実施例26と同一の装置を用いて
重合条件を種々変化させて実施例26と同様の方法で重
合反応を行った。結果をまとめて表3に示す。いずれ
も、重合終了後、多孔板への低重合物等の付着は全く見
られなかった。
【0094】
【実施例30】図4に示すようなプロセスで、芳香族ポ
リカーボネートを製造した。但し、前重合工程は図3の
前重合工程と全く同様であり、後重合工程の多孔板型重
合器は、図3の多孔板型第1重合器と全く同様である。
前重合工程は実施例26と同様の条件で反応を行った。
また、後重合工程は、多孔板型重合器を、反応温度29
0℃、反応圧力0.4mmHg、窒素ガス流量2リット
ル/hr、内容量10リットル、循環量400リットル
/hrの条件とした。この運転条件で500時間連続で
重合反応を行った。その結果、100時間後の、多孔板
型重合器に供給される重合中間体のMnは700であっ
た。100時間後、200時間後、300時間後、40
0時間後及び500時間後の、多孔板型重合器から連続
に抜き出して得られた芳香族ポリカーボネートはいずれ
も無色透明であり(b* 値 3.4)、Mnはそれぞれ
10800、10900、10500、10200、1
0800で安定であった。重合終了後、多孔板への低重
合物等の付着は全く見られなかった。
【0095】
【実施例31】実施例30と同一の装置を用いて、前重
合工程は実施例26と同様の条件で反応を行い、後重合
工程の多孔板型重合器に重合中間体を10リットル供給
した。多孔板型重合器に供給された重合中間体のMnは
700であった。その後、後重合工程の多孔板型重合器
で、反応温度280℃、反応圧力0.4mmHg、窒素
ガス流量2リットル/hr、循環量300リットル/h
rの条件で、3時間バッチ反応を行った。その結果、M
n12400の無色透明な芳香族ポリカーボネート(b
* 値 3.4)が得られた。
【0096】
【実施例32】実施例30と同一の装置を用いて、前重
合工程は実施例26と同様の条件で反応を行い、後重合
工程の多孔板型重合器に重合中間体を10リットル供給
した。多孔板型重合器に供給された重合中間体のMnは
700であった。その後、後重合工程の多孔板型重合器
で、反応温度250℃、反応圧力1.0mmHg、窒素
ガス流量4リットル/hr、循環流量600リットル/
hrの条件で1時間バッチ反応を行った。その結果、M
n6700の無色透明な芳香族ポリカーボネート(b*
値 3.1)が得られた。
【0097】
【実施例33】実施例30と同一の装置を用いて、前重
合工程は実施例28と同様の条件で反応を行い、後重合
工程の多孔板型重合器に重合中間体を10リットル供給
した。多孔板型重合器に供給された重合中間体のMnは
900であった。その後、後重合工程の多孔板型重合器
で、反応温度290℃、反応圧力0.4mmHg、窒素
ガス流量4リットル/hr、循環流量80リットル/h
rの条件で10時間バッチ反応を行った。その結果、M
n23000の無色透明な芳香族ポリカーボネート(b
* 値 3.5)が得られた。
【0098】
【実施例34】図5に示すようなプロセスで、実施例2
6と同様にして連続に芳香族ポリカーボネートを製造し
た。但し、前重合工程及び後重合工程の多孔板型第1重
合器は、それぞれ図3の前重合工程及び後重合工程の多
孔板型第1重合器と全く同様である。また後重合工程の
多孔板型第2重合器は、図3の多孔板型第1重合器と全
く同様である。
【0099】前重合工程は、撹拌槽型第1重合器
(A)、(B)に、ビスフェノールAとジフェニルカー
ボネート(対ビスフェノールAモル比1.04)を仕込
み溶融混合する他は実施例26と全く同様に行った。ま
た後重合工程は、多孔板型第1重合器を、反応温度24
0℃、反応圧力1.5mmHg、窒素ガス流量4リット
ル/hr、内容量10リットル、循環量300リットル
/hrとし、多孔板型第2重合器を、反応温度250
℃、反応圧力0.3mmHg、窒素ガス流量2リットル
/hr、内容量10リットル、循環量100リットル/
hrの条件とした。この運転条件で1000時間連続で
重合反応を行った。その結果、200時間後の、多孔板
型第1重合器に供給される重合中間体のMnは780、
多孔板型第2重合器に供給される重合中間体のMnは5
400であった。200時間後、400時間後、600
時間後、800時間後及び1000時間後に、重合器か
ら連続に抜き出して得られた芳香族ポリカーボネートは
いずれも無色透明であり(b* 値3.2)、Mnはそれ
ぞれ12100、11800、11900、1230
0、12100で安定であった。重合終了後、多孔板へ
の低重合物等の付着は全く見られなかった。
【0100】
【実施例35】実施例34と同一の装置を用いて、前重
合工程を、撹拌槽型第2重合器に撹拌槽型第1重合器
(A)、(B)の重合中間体を10リットル/hrで連
続に供給した以外は実施例34と全く同様の条件で重合
を行った。この運転条件で1000時間連続で重合反応
を行った。その結果、2000時間後の、多孔板型第1
重合器に供給される重合中間体のMnは650、多孔板
型第2重合器に供給される重合中間体のMnは3900
であった。200時間後、400時間後、600時間
後、800時間後及び1000時間後に、重合器から連
続に抜き出して得られた芳香族ポリカーボネートはいず
れも無色透明であり(b* 値 3.1)、Mnはそれぞ
れ6800、6900、7100、6700、7100
で安定であった。重合終了後、多孔板への低重合物等の
付着は全く見られなかった。
【0101】
【実施例36】実施例34と同一の装置を用いて、後重
合工程の多孔板型第2重合器を、反応温度290℃、反
応圧力0.2mmHg、窒素ガス流量2リットル/h
r、内容量10リットル、循環量100リットル/hr
の条件にした以外は実施例34と全く同様の条件で重合
を行った。この運転条件で1000時間連続で重合反応
を行った。その結果、200時間後の、多孔板型第1重
合器に供給される重合中間体のMnは780、多孔板型
第2重合器に供給される重合中間体のMnは5400で
あった。200時間後、400時間後、600時間後、
800時間後及び1000時間後に、重合器から連続に
抜き出して得られた芳香族ポリカーボネートはいずれも
無色透明であり(b* 値 3.5)、Mnはそれぞれ2
1100、21400、21900、22300、21
600で安定であった。重合終了後、多孔板への低重合
物等の付着は全く見られなかった。
【0102】
【実施例37】実施例34と同一の装置を用いて、前重
合工程で、撹拌槽型第1重合器(A)、(B)に、ビス
フェノールAとジフェニルカーボネート(対ビスフェノ
ールAモル比1.04)にビスフェノールA1モルに対
して1×10-6モルの水酸化ナトリウムと3×10-6
ルの水酸化テトラメチルアンモニウムを添加したものを
仕込み溶融混合した以外は実施例34と全く同様に重合
を行った。この運転条件で1000時間連続で重合反応
を行った。その結果、200時間後の、多孔板型第1重
合器に供給される重合中間体のMnは790、多孔板型
第2重合器に供給される重合中間体のMnは5800で
あった。200時間後、400時間後、600時間後、
800時間後及び1000時間後に、重合器から連続に
抜き出して得られた芳香族ポリカーボネートはいずれも
無色透明であり(b* 値 3.4)、Mnはそれぞれ1
3100、12700、13200、13100、13
300で安定であった。重合終了後、多孔板への低重合
物等の付着は全く見られなかった。
【0103】
【実施例38】実施例34と同一の装置を用いて、前重
合工程で、撹拌槽型第1重合器(A)、(B)に、ビス
フェノールAの代わりに1,1−ビス−(4−ヒドロキ
シフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン
を用いた以外は実施例34と全く同様に重合を行った。
この運転条件で1000時間連続で重合反応を行った結
果、200時間後の、多孔板型第1重合器に供給される
重合中間体のMnは590、多孔板型第2重合器に供給
される重合中間体のMnは4300であった。200時
間後、400時間後、6050時間後、800時間後及
び1000時間後に、重合器から連続に抜き出して得ら
れた芳香族ポリカーボネートはいずれも無色透明であり
(b* 値 3.2)、Mnはそれぞれ9800、100
00、10100、9700、9900で安定であっ
た。重合終了後、多孔板への低重合物等の付着は全く見
られなかった。
【0104】
【実施例39】図6に示すようなプロセスで、芳香族ポ
リカーボネートを製造した。但し、前重合工程及び後重
合工程は、それぞれ図3の前重合工程及び後重合工程と
全く同様である。中間重合工程の濡れ壁型重合器は、内
容積は80リットルで、内径130mmの円筒の濡れ壁
を有しており高さは5mで循環ラインを有している。
【0105】前重合工程は実施例34の前重合工程と全
く同様の条件で反応を行った。中間重合工程の濡れ壁型
重合器は、反応温度240℃、反応圧力3.0mmH
g、窒素ガス流量5リットル/hr、内容量10リット
ル、循環量600リットル/hrの条件とした。また、
後重合工程は実施例26の後重合工程と全く同様の条件
で反応を行った。この運転条件で1000時間連続で重
合反応を行った結果をまとめて表4に示す。重合終了
後、多孔板への低重合物等の付着は全く見られなかっ
た。
【0106】
【実施例40〜42】実施例39と同一の装置を用い
て、重合条件を種々変化させる他は実施例39と同様の
方法で重合を行った。1000時間連続で重合反応を行
った結果をまとめて、表4に示す。いずれも、重合終了
後、多孔板への低重合物等の付着は全く見られなかっ
た。
【0107】
【実施例43】図7に示すようなプロセスで、芳香族ポ
リカーボネートを製造した。但し、前重合工程は、図3
の前重合工程と全く同様であり、中間重合工程の濡れ壁
型重合器は、図6の中間重合工程と全く同様である。更
に後重合工程は、図5の後重合工程と全く同様である。
【0108】前重合工程及び中間重合工程は実施例39
と全く同様の条件で反応を行った。後重合工程は多孔板
型第1重合器を、反応温度260℃、反応圧力2.0m
mHg、窒素ガス流量2リットル/hr、内容量10リ
ットル、循環量150リットル/hrとし、多孔板型第
2重合器を、反応温度280℃、反応圧力0.6mmH
g、窒素ガス流量2リットル/hr、内容量10リット
ル、循環量100リットル/hrにした以外は実施例3
6と全く同様の条件とした。この運転条件で1000時
間連続で重合反応を行った結果、200時間後の、濡れ
壁型重合器に供給される重合中間体のMnは780、多
孔板型第1重合器に供給される重合中間体のMnは41
00、多孔板型第2重合器に供給される重合中間体のM
nは10100であった。200時間後、400時間
後、600時間後、800時間後及び1000時間後
に、重合器から連続に抜き出して得られた芳香族ポリカ
ーボネートはいずれも無色透明であり(b* 値 3.
4)、Mnはそれぞれ18300、17900、184
00、18200、18000で安定であった。重合終
了後、多孔板への低重合物等の付着は全く見られなかっ
た。
【0109】
【実施例44】実施例43と同一の装置を用いて、前重
合工程で、撹拌槽型第1重合器(A)、(B)の重合中
間体を撹拌槽型第2重合器に10リットル/hrで連続
に供給した以外は実施例43と全く同様に重合を行っ
た。この運転条件で1000時間連続で重合反応を行っ
た結果、200時間後の、濡れ壁型重合器に供給される
重合中間体のMnは650、多孔板型第1重合器に供給
される重合中間体のMnは3400、多孔板型第2重合
器に供給される重合中間体のMnは7900であった。
200時間後、400時間後、600時間後、800時
間後及び1000時間後に、重合器から連続に抜き出し
て得られた芳香族ポリカーボネートはいずれも無色透明
であり(b* 値 3.2)、Mnはそれぞれ1180
0、12100、11900、12300、12200
で安定であった。重合終了後、多孔板への低重合物等の
付着は全く見られなかった。
【0110】
【実施例45〜48】芳香族ジヒドロキシ化合物とし
て、ビスフェノールAのかわりに、ビスフェノールAと
ビスフェノールA以外の種々の芳香族ジヒドロキシ化合
物との混合物を用いる他は実施例44と全く同様にして
重合を行った。ただし、ビスフェノールAとビスフェノ
ールA以外の芳香族ジヒドロキシ化合物の比率はモル比
で1:1とし、その合計量は実施例44のビスフェノー
ルAと当モルとした。結果をまとめて表5に示す。
【0111】
【実施例49】実施例43と同一の装置を用いて、後重
合工程の多孔板型第2重合器を、反応温度290℃、反
応圧力0.2mmHg、窒素ガス流量2.5リットル/
hr、内容量10リットル、循環量75リットル/hr
とした以外は実施例43と全く同様に重合を行った。こ
の運転条件で1000時間連続で重合反応を行った結
果、200時間後の、濡れ壁型重合器に供給される重合
中間体のMnは780、多孔板型第1重合器に供給され
る重合中間体のMnは4100、多孔板型第2重合器に
供給される重合中間体のMnは10100であった。2
00時間後、400時間後、600時間後、800時間
後及び1000時間後に、重合器から連続に抜き出して
得られた芳香族ポリカーボネートはいずれも無色透明で
あり(b* 値3.5)、Mnはそれぞれ23800、2
4100、23900、24800、24200で安定
であった。重合終了後、多孔板への低重合物等の付着は
全く見られなかった。
【0112】
【実施例50】実施例43と同一の装置を用いて、前重
合工程、中間重合工程及び後重合工程の多孔板型第1重
合器は実施例43と同様の条件で反応を行い、後重合工
程の多孔板型第2重合器に重合中間体を連続に10リッ
トル供給した。多孔板型第2重合器に供給された重合中
間体のMnは10100であった。その後、後重合工程
の多孔板型重合器で、反応温度280℃、反応圧力0.
4mmHg、窒素ガス流量2リットル/hr、循環量1
00リットル/hrの条件で、7時間バッチ反応を行っ
た。その結果、Mn24900の無色透明な芳香族ポリ
カーボネート(b * 値 3.5)が得られた。
【0113】
【実施例51】図8に示す様なプロセスで、芳香族ポリ
カーボネートを製造した。図8は、図7の前重合工程か
ら撹拌槽型第2重合器を除いた以外は、図7と全く同様
である。撹拌槽型第2重合器以外の条件は、濡れ壁型重
合器の反応温度を230℃、反応圧力を100mmHg
とし、多孔板型第1重合器の反応圧力を5mmHgとす
る他は実施例43と全く同様とした。この運転条件で1
000時間連続で重合反応を行った結果、200時間
後、400時間後、600時間後、800時間後及び1
000時間後に、重合器から連続に抜き出して得られた
芳香族ポリカーボネートはいずれも無色透明であり(b
* 値 3.3)、Mnはそれぞれ14800、1460
0、14900、14800、14700で安定であっ
た。重合終了後、多孔板への低重合物等の付着は全く見
られなかった。
【0114】
【表1】
【0115】
【表2】
【0116】
【表3】
【0117】
【表4】
【0118】
【表5】
【0119】
【発明の効果】本発明の方法によれば、高真空下のシー
ル性に優れ、メンテナンスも容易な装置で、長期間安定
に、着色のない高品質の芳香族ポリカーボネートを高い
重合速度で製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いる多孔板型重合器の一例を示す模
式図である。
【図2】本発明で用いる多孔板型重合器の一例を示す模
式図である。
【図3】本発明の方法を達成するプロセスの一例を示す
模式図である。
【図4】本発明の方法を達成するプロセスの一例を示す
模式図である。
【図5】本発明の方法を達成するプロセスの一例を示す
模式図である。
【図6】本発明の方法を達成するプロセスの一例を示す
模式図である。
【図7】本発明の方法を達成するプロセスの一例を示す
模式図である。
【図8】本発明の方法を達成するプロセスの一例を示す
模式図である。
【符号の説明】
図1及び図2において、 1 原料供給口 2 循環ライン 3 多孔板 4 フィルム状、糸状、液滴状、霧状の溶融混合物ま
たは重合中間体 5 ガス供給口 6 ベント口 7 循環ポンプ 8 排出ポンプ 9 排出口 10 重合器本体 図3、図4及び図5において、 1 原料供給口 1′ 原料供給口 2 ベント口 2′ ベント口 3 撹拌槽型第1重合器(A) 3′ 撹拌槽型第1重合器(B) 4 重合中間体 5 排出口 5′ 排出口 6 移送ポンプ 7 供給口 8 撹拌槽型第2重合器 9 ベント口 10 重合中間体 11 排出口 12 移送ポンプ 13 供給口 14 循環ライン 15 多孔板 16 多孔板型第1重合器 16′多孔板型重合器 17 フィルム状、糸状、液滴状、霧状の重合中間体 18 ガス供給口 19 ベント口 20 循環ポンプ 21 重合中間体 22 移送ポンプ 23 排出口 24 供給口 25 循環ライン 26 多孔板 27 多孔板型第2重合器 28 フィルム状、糸状、液滴状、霧状の重合中間体 29 ガス供給口 30 ベント口 31 循環ポンプ 32 溶融重合物 33 排出ポンプ 34 排出口 図6及び図7において、 1 原料供給口 1′ 原料供給口 2 ベント口 2′ ベント口 3 撹拌槽型第1重合器(A) 3′ 撹拌槽型第1重合器(B) 4 重合中間体 5 排出口 5′ 排出口 6 移送ポンプ 7 供給口 8 撹拌槽型第2重合器 9 ベント口 10 重合中間体 11 排出口 12 移送ポンプ 13 供給口 14 循環ライン 15 オーバーフロー口 16 濡れ壁型重合器 17 薄膜状の重合中間体 18 ガス供給口 19 ベント口 20 循環ポンプ 21 重合中間体 22 移送ポンプ 23 排出口 24 供給口 25 循環ライン 26 多孔板 27 多孔板型第1重合器 28 フィルム状、糸状、液滴状、霧状の重合中間体 29 ガス供給口 30 ベント口 31 循環ポンプ 32 重合中間体 33 移送ポンプ 34 排出口 35 供給口 36 循環ライン 37 多孔板 38 多孔板型第2重合器 39 フィルム状、糸状、液滴状、霧状の重合中間体 40 ガス供給口 41 ベント口 42 循環ポンプ 43 溶融重合物 44 排出ポンプ 45 排出口 図8において、 1 原料供給口 1′ 原料供給口 2 ベント口 2′ ベント口 3 撹拌槽型第1重合器(A) 3′ 撹拌槽型第1重合器(B) 4 重合中間体 5 排出口 5′ 排出口 6 移送ポンプ 7 供給口 8 循環ライン 9 オーバーフロー口 10 濡れ壁型重合器 11 薄膜状の重合中間体 12 ガス供給口 13 ベント口 14 循環ポンプ 15 重合中間体 16 移送ポンプ 17 排出口 18 供給口 19 循環ライン 20 多孔板 21 多孔板型第1重合器 22 フィルム状、糸状、液滴状、霧状の重合中間体 23 ガス供給口 24 ベント口 25 循環ポンプ 26 重合中間体 27 移送ポンプ 28 排出口 29 供給口 30 循環ライン 31 多孔板 32 多孔板型第2重合器 33 フィルム状、糸状、液滴状、霧状の重合中間体 34 ガス供給口 35 ベント口 36 循環ポンプ 37 溶融重合物 38 排出ポンプ 39 排出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 64/00 - 64/42

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリール
    カーボネートとの溶融混合物または芳香族ジヒドロキシ
    化合物とジアリールカーボネートとを反応して得られる
    重合中間体を、溶融状態で多孔板から自由落下させなが
    ら重合させることを特徴とする芳香族ポリカーボネート
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリール
    カーボネートとの溶融混合物または芳香族ジヒドロキシ
    化合物とジアリールカーボネートとを反応して得られる
    重合中間体を、溶融状態で多孔板から自由落下させなが
    ら重合させ、落下した重合体の一部または全部を循環さ
    せて該多孔板から再び自由落下させながら重合させるこ
    とを特徴とする芳香族ポリカーボネートの製造方法。
  3. 【請求項3】 芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリール
    カーボネートとの溶融混合物または芳香族ジヒドロキシ
    化合物とジアリールカーボネートとを反応して得られる
    重合中間体を連続的に供給し、溶融状態で多孔板から自
    由落下させながら重合させ、落下した重合体の一部を循
    環させて該多孔板から再び自由落下させながら重合さ
    せ、芳香族ポリカーボネートを連続的に抜き出すことを
    特徴とする芳香族ポリカーボネートの製造方法。
  4. 【請求項4】 芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリール
    カーボネートとのモノマー混合物または芳香族ジヒドロ
    キシ化合物とジアリールカーボネートとを反応して得ら
    れる重合中間体を、撹拌槽型重合器を用いて溶融状態で
    重合させる前重合工程と、前重合工程で得られた重合中
    間体を溶融状態で多孔板から自由落下させながら重合さ
    せる後重合工程を含むことを特徴とする芳香族ポリカー
    ボネートの製造方法。
  5. 【請求項5】 後重合工程が、前重合工程で得られた重
    合中間体を溶融状態で多孔板から自由落下させながら重
    合させ、落下した重合体の一部または全部を循環させて
    上記多孔板から再び自由落下させながら重合させる方法
    である請求項4記載の芳香族ポリカーボネートの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 後重合工程が、前重合工程で得られた重
    合中間体を連続的に供給し、溶融状態で多孔板から自由
    落下させながら重合させ、落下した重合体の一部を循環
    させて該多孔板から再び自由落下させながら重合させ、
    芳香族ポリカーボネートを連続的に抜き出す方法である
    請求項4記載の芳香族ポリカーボネートの製造方法。
  7. 【請求項7】 芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリール
    カーボネートとのモノマー混合物または芳香族ジヒドロ
    キシ化合物とジアリールカーボネートとを反応して得ら
    れる重合中間体を、撹拌槽型重合器を用いて溶融状態で
    重合させる前重合工程と、前重合工程で得られた重合中
    間体を溶融状態で濡れ壁式に落下させながら重合させる
    中間重合工程と、中間重合工程で得られた重合中間体を
    多孔板から自由落下させながら重合させる後重合工程を
    含むことを特徴とする芳香族ポリカーボネートの製造方
    法。
  8. 【請求項8】 後重合工程が、中間重合工程で得られた
    重合中間体を溶融状態で多孔板から自由落下させながら
    重合させ、落下した重合体の一部または全部を循環させ
    て該多孔板から再び自由落下させながら重合させる方法
    である請求項7記載の芳香族ポリカーボネートの製造方
    法。
  9. 【請求項9】 後重合工程が、中間重合工程で得られた
    重合中間体を連続的に供給し、溶融状態で多孔板から自
    由落下させながら重合させ、落下した重合体の一部を循
    環させて該多孔板から再び自由落下させながら重合さ
    せ、芳香族ポリカーボネートを連続的に抜き出す方法で
    ある請求項7記載の芳香族ポリカーボネートの製造方
    法。
  10. 【請求項10】 多孔板から自由落下させる高さが、
    0.3m以上である請求項1、2、3、4、5、6、
    7、8または9記載の芳香族ポリカーボネートの製造方
    法。
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