JP3522034B2 - ガイドを用いたポリアリレートの製造方法 - Google Patents

ガイドを用いたポリアリレートの製造方法

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JP3522034B2 JP00140996A JP140996A JP3522034B2 JP 3522034 B2 JP3522034 B2 JP 3522034B2 JP 00140996 A JP00140996 A JP 00140996A JP 140996 A JP140996 A JP 140996A JP 3522034 B2 JP3522034 B2 JP 3522034B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリアリレートの
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、エンジニアリングプラスチックス
としてポリアリレートは、その高い機械的特性、良好な
成形性に加え、溶融重合法をはじめとする各種重合法で
重合でき、様々な優れた特性(耐熱性、難燃性、耐衝撃
性、曲げ回復性、紫外線バリヤー性、耐薬品性、電気的
性質など)を発現することから、多くの工業分野におい
て幅広く用いられている。
【0003】このポリアリレートの製造方法としては、
芳香族ジヒドロキシ化合物のアルカリ金属塩またはアル
カリ土類金属塩とジカルボン酸ジクロリドとの界面重縮
合法、芳香族ジヒドロキシ化合物の二酢酸塩とジカルボ
ン酸の脱酢酸重縮合(溶融法)やジカルボン酸のジフェ
ニルエステルと芳香族ジヒドロキシ化合物との脱フェノ
ール重縮合(溶融法)等の方法が知られている。
【0004】しかしながら、界面重縮合法では塩化メチ
レンなどの溶媒を多量に使用し、また反応により生成す
る塩の洗浄、除去を行わなければならず、溶媒などの不
純物がポリマー中に残留するという問題がある。また溶
融重縮合法では、高温で反応を行うため、漏れ込み酸素
などの影響により着色したり、重合末期にポリマーの溶
融粘度が極めて高くなり、モノカルボン酸類やフェノー
ル類などの反応副生物を効率よく系外に抜き出すことが
困難となるため、所望の分子量まで高めるための重縮合
反応を短時間で完結することが難しい等の問題がある。
これらの問題を解決するため、短時間で重縮合を完結す
るための方法が種々提案されている。
【0005】従来、ポリアリレートを製造するに当たっ
ては、種々の重合器が知られている。撹拌機を備えた槽
型の重合器を用いる方法は、一般に広く知られている。
しかしながら、撹拌槽型の重合器は容積効率が高く、シ
ンプルであるという利点を有する一方、小スケールでは
効率的に重合を進められるものの、工業的規模で用いた
場合、上述したように重合の進行と共に副生するモノカ
ルボン酸類やフェノール類等を効率的に系外に抜き出す
事が困難となり、重合度を上げにくくなるという問題を
有している。
【0006】すなわち、大スケールの撹拌槽型の重合器
は、通常、蒸発面積に対する液容量の比率が小スケール
の場合に比べて大きくなり、いわゆる液深が大きな状態
となる。この場合、重合度を高めていくために真空度を
高めていっても、撹拌槽の下部は差圧により実質上高い
圧力で重合される事になり、モノカルボン酸類やフェノ
ール類等は効率的に抜けにくくなるのである。
【0007】この問題を解決するため、高粘度状態のポ
リマーからモノカルボン酸やフェノール等を抜き出すた
めの工夫が種々なされており、例えばドイツ予備出願特
許第2232877号明細書ではぬぐい膜式反応器が、
特開昭57−149327号公報ではぬぐい膜式反応器
と5個の排気口を有する2軸スクリュー水平押し出し機
との組み合わせを用いて連続的に重合を行う方法などが
開示されている。撹拌槽型も含め、これらの重合器が共
通して有する欠点は、重合器本体に回転駆動部分があ
り、高真空下で重合が実施される場合には、この駆動部
分を完全にシールする事ができないため微量の酸素の漏
れ込みを防止できず、製品の着色が避けられない事であ
った。酸素の漏れ込みを防ぐ為にシール液を使用する場
合には、シール液の混入が避けられず、やはり製品品質
の低下は避けられなかった。また、運転当初のシール性
が高い場合でも、長時間運転を続ける間にシール性は低
下するなど、メンテナンス上の問題も深刻であった。
【0008】ところで、本体に回転駆動部分を有せず、
多孔板から落下させながら重合させる方式については、
ポリアリレート以外の樹脂を対象としては知られてい
る。例えば米国特許第3110547号明細書では、ポ
リエチレンテレフタレート類を真空中へ糸条に落下させ
て、所望の分子量のポリエチレンテレフタレート類を製
造する方法が開示されている。該明細書では、落下させ
た糸を再び循環させるとポリエチレンテレフタレートの
品質を低下させるため、循環させずにワンパスで重合を
完了させている。しかしながら、この様な方法に関して
は、多くの欠点が指摘されており、必ずしも好ましい方
法とは言えない。例えば特公昭48−8355号公報に
は、紡糸口金から真空中に紡糸しながら重縮合する方法
に関し次の記載がある。繊維形成能が充分大きいものを
供給しないと反応器中で重合中の糸条が切断し易く、重
縮合物の品質変動が激しくなる事、糸条から飛散する低
分子量の縮合物が口金面を汚染し、糸条が口金から真下
に射出する事が困難となり、接触して切れたり集束して
太い繊維状に流下して反応を妨害する事、監視窓がくも
り易く、監視が困難となり、そのため口金の交換時期を
失し易い事等が記載されている。なお、該公報では、反
応容器内に垂直に配置した多孔質物体に沿ってポリマー
を流下させながら重合させる方法が好ましいことがポリ
エチレンテレフタレート等のポリエステル類とポリアミ
ド類を対象に記載されているが、ポリアリレートについ
ては全く記載されていない。
【0009】また、重合ではないが重合生成物に残存す
るモノマーを除去する方法として、ラクタム重合成生物
を多孔板から糸条に落下せしめる方法が米国特許第27
19776号明細書に記載されている。しかしながら、
この方法にも多くの欠点が指摘されている。例えば、特
開昭53−17569号公報では、米国特許第2719
776号明細書の方法について、揮発分の蒸発が少ない
場合は糸条物を形成させる事ができても、蒸発が多い場
合は、糸条物が発泡するようになり、順調な運転は難し
い事、糸条物を形成させるためには比較的狭い範囲の特
定の粘度を有する物質にしか適用できない事、系内に不
活性ガス等を導入する場合、気流の乱れによって近隣の
糸条物同士が接触集合する等の不都合がある事等が記載
されている。なお、特開昭53−17569号公報で
は、これらの不都合を解決するために、縦方向に線状支
持体をもうけ、これに沿わせて高粘度物を流下させる方
法を、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレートの様なポリエステル類、ナイロン6、ナイロ
ン66の様なポリアミド類を対象に提案しているが、ポ
リアリレートについては記載されていない。
【0010】また、特公平4−14127号公報ではポ
リエチレンテレフタレートの連続重縮合法について記載
されているが、落下させながら重縮合を行う二つの方
法、すなわち、紡糸口金から紡糸する方法、スリットか
ら膜状にして押し出しながら重合させる方法のいずれも
が重縮合を進行させ難い事が記載され、スリット状供給
口から少なくとも2本のワイヤ間に薄膜状に保持して、
縦方向にワンパスで移動させることにより連続重縮合さ
せる方法が提案されている。該公報においてももちろ
ん、ポリアリレートに関しては全く記載されていない。
【0011】以上述べたように、多孔板から落下させな
がら重合させる方式は、ポリエチレンテレフタレート類
やポリアミド類を対象としては知られているもののポリ
アリレートでは全く知られていない。また、ポリエチレ
ンテレフタレート類やポリアミド類の場合、落下させる
方式は多くの欠点が指摘され、実用に耐える方法ではな
かった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、溶融重縮合
法によりポリアリレートを製造するに際し、高真空下で
のシール性に優れ、かつメンテナンスも容易な装置で、
長期間安定に、着色のない高品質のポリアリレートを高
い重合速度で製造する方法を提供する事を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意検討を進めた結果、特定の製造方法
で重合を行う事によりその目的を達成できる事を見いだ
し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明
は、(1) 芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリールカ
ーボネートとジカルボン酸の溶融混合物、またはそれら
を反応させて得られる重合中間体を、溶融状態で多孔板
からガイドに沿わせて落下させながら重合させる事を特
徴とするポリアリレートの製造方法、(2) 芳香族ジ
ヒドロキシ化合物とジアリールカーボネートとジカルボ
ン酸の溶融混合物、またはそれらを反応させて得られる
重合中間体を、溶融状態で多孔板からガイドに沿わせて
落下させながら重合させ、落下させた重合体の一部また
は全部を循環させて上記多孔板から再びガイドに沿わせ
て落下させながら重合させる事を特徴とするポリアリレ
ートの製造方法、(3) 芳香族ジヒドロキシ化合物と
ジアリールカーボネートとジカルボン酸の溶融混合物、
またはそれらを反応させて得られる重合中間体を連続的
に供給し、溶融状態で多孔板からガイドに沿わせて落下
させながら重合させ、落下させた重合体の一部を循環さ
せて上記多孔板から再びガイドに沿わせて落下させなが
ら重合させ、ポリアリレートを連続的に抜き出す事を特
徴とするポリアリレートの製造方法、(4) 芳香族ジ
ヒドロキシ化合物とジアリールカーボネートとジカルボ
ン酸とを反応させてポリアリレートを製造する工程が、
芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリールカーボネートと
ジカルボン酸の溶融混合物、またはそれらを反応させて
得られる重合中間体を、撹拌槽型重合器を用いて溶融状
態で重合させる前重合工程と、前重合工程で得られた重
合中間体を溶融状態で多孔板からガイドに沿わせて落下
させながら重合させる後重合工程を含む事を特徴とする
ポリアリレートの製造方法、(5) 後重合工程が、前
重合工程で得られた重合中間体を溶融状態で多孔板から
ガイドに沿わせて落下させながら重合させ、落下させた
重合体の一部または全部を循環させて上記多孔板から再
びガイドに沿わせて落下させながら重合させる方法であ
る(4)記載のポリアリレートの製造方法、(6) 後
重合工程が、前重合工程で得られた重合中間体を連続的
に供給し、溶融状態で多孔板からガイドに沿わせて落下
させながら重合させ、落下させた重合体の一部を循環さ
せて上記多孔板から再びガイドに沿わせて落下させなが
ら重合させ、ポリアリレートを連続的に抜き出す方法で
ある(4)記載のポリアリレートの製造方法、(7)
芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリールカーボネートと
ジカルボン酸とを反応させてポリアリレートを製造する
工程が、芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリールカーボ
ネートとジカルボン酸との溶融混合物、またはそれらを
反応させて得られる重合中間体を、撹拌槽型重合器を用
いて溶融状態で重合させる前重合工程と、前重合工程で
得られた重合中間体を溶融状態で濡れ壁式に落下させな
がら重合させる中間重合工程と、中間重合工程で得られ
た重合中間体を多孔板からガイドに沿わせて落下させな
がら重合させる後重合工程を含む事を特徴とするポリア
リレートの製造方法、(8) 後重合工程が、中間重合
工程で得られた重合中間体を溶融状態で多孔板からガイ
ドに沿わせて落下させながら重合させ、落下させた重合
体の一部または全部を循環させて上記多孔板から再びガ
イドに沿わせて落下させながら重合させる方法である
(7)記載のポリアリレートの製造方法、(9) 後重
合工程が、中間重合工程で得られた重合中間体を連続的
に供給し、溶融状態で多孔板からガイドに沿わせて落下
させながら重合させ、落下させた重合体の一部を循環さ
せて上記多孔板から再びガイドに沿わせて落下させなが
ら重合させ、ポリアリレートを連続的に抜き出す方法で
ある(7)記載のポリアリレートの製造方法、(10)
多孔板からガイドに沿わせて落下させる高さが、0.
3m以上である(1)、(2)、(3)、(4)、
(5)、(6)、(7)、(8)または(9)記載のポ
リアリレートの製造方法、(11) 芳香族ジヒドロキ
シ化合物(A)とジアリールカーボネート(B)とジカ
ルボン酸(C)の溶融混合物、またはそれらを反応させ
て得られる重合中間体を製造するに際し、各成分の割合
が、モル数に基づき次式 A:C=1:(0.8〜1.2) 及び (A+C):B=1:(0.7〜1.3) を満たす(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、
(6)、(7)、(8)、(9)または(10)記載の
ポリアリレートの製造方法、を提供するものである。
【0014】前記したように、本体に回転駆動部分を有
しないタイプの重合器は、ポリアリレート以外の樹脂を
重合するための重合器としては種々知られているが、ポ
リアリレートの溶融重縮合反応は、ポリエチレンテレフ
タレート類やポリアミド類の溶融重縮合反応とは大きく
異なるので、ポリエチレンテレフタレート類やポリアミ
ド類の製造のための高粘度用の重合器をポリアリレート
の製造法に適用することは難しい。ポリエチレンテレフ
タレート類やポリアミド類とポリアリレートの大きな相
違は次の通りである。第一に、溶融重縮合の重合器設計
において重要な因子となる溶融粘度がポリアリレートの
場合極端に高い。すなわち、ポリエチレンテレフタレー
ト類やポリアミド類における重合後期の溶融粘度が、重
合温度条件下で通常数百から数千ポイズであり、300
0ポイズを越えることはほとんどないのに対し、ポリア
リレートの重合後期の溶融粘度は数万〜数十万ポイズに
まで達する。従って、ポリアリレートの反応は、ポリエ
チレンテレフタレート類やポリアミド類の反応よりはる
かに効率的に副生成分を系外に抜き出す必要があり、溶
融粘度が高いポリアリレートではこのことは極めて困難
である。
【0015】ところが、本発明によれば驚くべき事に、
従来ポリエチレンテレフタレート類やポリアミド類の紡
糸等の落下させながら重合する方法の問題点を全く生じ
させずに、ポリアリレートを重合できる事が明らかとな
った。すなわち、糸条の切断による品質のばらつきは全
くないので、高品質のポリアリレートが安定に製造でき
る。その上、低分子量の縮合物による口金の汚染も全く
生じないため、糸条が真下に射出するのを阻害すること
もなく、口金の交換等のための運転停止をする事もな
い。従って、非常に長期間安定に運転する事ができる。
【0016】ポリアリレートの反応における現象と、ポ
リエチレンテレフタレート類やポリアミド類の反応にお
ける現象とのこれらの明かな相違の理由については明確
ではない。ただし、口金の汚染が全く起こらない事につ
いては、おそらく、ポリアリレートの反応においては副
生する芳香族モノヒドロキシ化合物などにより低分子量
の縮合物が効果的に洗浄され、エチレングリコールや水
等を副生するポリエチレンテレフタレート類やポリアミ
ド類の反応とは根本的に異なるためではないかと推察さ
れるが、かかる効果はポリエチレンテレフタレート類や
ポリアミド類の重合反応からは全く予見され得ないもの
であった。
【0017】また、本発明の、多孔板からガイドに沿わ
せて落下させながら重合させる方法は、重合器の気相部
に回転駆動部を持つ必要がなく、高真空下でのシール性
に優れており、メンテナンスも容易であり、しかも無色
透明の高品質なポリアリレートを製造できることが明ら
かになった。すなわち、本発明の製造方法を用いる事に
よって、従来ポリアリレートの溶融重縮合を行う際に生
じた、先に述べた如き問題点は全て解決できるのであ
る。
【0018】本発明では、多孔板からガイドに沿わせて
落下させながら重合させる方法の重合器を一基用いてポ
リアリレートを製造する方法、多孔板からガイドに沿わ
せて落下させながら重合させる重合器を複数用いてポリ
アリレートを製造する方法、多孔板からガイドに沿わせ
て落下させながら重合させる方式と、他の重合方式を組
み合わせてポリアリレートを製造する方法等が可能であ
る。
【0019】多孔板からガイドに沿わせて落下させなが
ら重合させる方法と他の方法と組み合わせる方法の好ま
しい態様として、前重合工程で撹拌槽型重合器を用いる
方法と、後重合工程で多孔板からガイドに沿わせて落下
させながら重合させる重合器を組み合わせる方法があ
る。この方法により、高品質のポリアリレートを効率良
く製造する事ができる。前重合工程は通常、高真空で実
施する必要はないため撹拌槽型重合器でも品質を損なう
事なく、高い容積効率で重合させる事ができる。重合度
を更に高める後重合工程では、ガイドに沿わせて落下さ
せながら重合させる方法が特に有利である。これらの重
合方法を組み合わせることで、高品質のポリアリレート
を効率よく製造することができる。
【0020】さらに、前重合工程で撹拌槽型重合器を用
いて重合させる方法、中間重合工程で濡れ壁式に落下さ
せながら重合させる方法、後重合工程で多孔板からガイ
ドに沿わせて落下させながら重合させる方法を組み合わ
せる方法も、本発明の好ましい態様である。重合前半の
前重合工程は通常、高真空で実施する必要はないため撹
拌槽型重合器でも品質を損なう事なく、高い容積効率で
重合させる事ができるのは上述の通りである。ポリマー
の重合度がそれほど高まっていない中間重合工程では、
濡れ壁式に落下させながら重合させる方法は、伝熱面積
を大きくとれるため芳香族モノヒドロキシ化合物等の蒸
発潜熱を効率的に与えることができ、有利である。重合
度を更に高める後重合工程では、ガイドに沿わせて落下
させながら重合させる方法が特に有利である。すなわ
ち、濡れ壁式に落下させる方法は、管の内壁をポリマー
が落下するため、落下するポリマーの粘度が高い場合は
膜厚が厚くなり蒸発面積が減少するが、ガイドに沿わせ
て落下させる方式では粘度が高い場合でもこの様な不利
は生ぜず、むしろ膜厚が厚くなることは蒸発面積の増加
をもたらす。これらの重合方法を組み合わせることで、
高品質のポリアリレートを効率よく製造することができ
る。
【0021】以下に本発明について詳細に説明する。本
発明における(A)成分の芳香族ジヒドロキシ化合物と
は、HO−Ar−OHで示される化合物である(式中、
Arは2価の芳香族基を表す。)。芳香族基Arは、好
ましくは例えば、−Ar1 −Y−Ar2 −で示される2
価の芳香族基である(式中、Ar1 及びAr2 は、各々
独立にそれぞれ炭素数5〜70を有する2価の炭素環式
又は複素環式芳香族基を表し、Yは炭素数1〜30を有
する2価のアルカン基を表す。)。
【0022】2価の芳香族基Ar1 、Ar2 において、
1つ以上の水素原子が、反応に悪影響を及ぼさない他の
置換基、例えば、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアル
キル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、フェニル基、
フェノキシ基、ビニル基、シアノ基、エステル基、アミ
ド基、ニトロ基などによって置換されたものであっても
良い。
【0023】複素環式芳香族基の好ましい具体例として
は、1ないし複数の環形成窒素原子、酸素原子又は硫黄
原子を有する芳香族基を挙げる事ができる。2価の芳香
族基Ar1 、Ar2 は、例えば、置換又は非置換のフェ
ニレン、置換又は非置換のビフェニレン、置換又は非置
換のピリジレンなどの基を表す。ここでの置換基は前述
のとおりである。
【0024】2価のアルカン基Yは、例えば、下記化1
で示される有機基である。
【0025】
【化1】
【0026】(式中、R1 、R2 、R3 、R4 は、各々
独立に水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜
10のアルコキシ基、環構成炭素数5〜10のシクロア
ルキル基、環構成炭素数5〜10の炭素環式芳香族基、
炭素数6〜10の炭素環式アラルキル基を表す。kは3
〜11の整数を表し、R5 およびR6 は、各Xについて
個々に選択され、お互いに独立に、水素または炭素数1
〜6のアルキル基を表し、Xは炭素を表す。また、
1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 において、一つ以
上の水素原子が反応に悪影響を及ぼさない範囲で他の置
換基、例えばハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル
基、炭素数1〜10のアルコキシ基、フェニル基、フェ
ノキシ基、ビニル基、シアノ基、エステル基、アミド
基、ニトロ基等によって置換されたものであっても良
い。) このような2価の芳香族基Arとしては、例えば、下記
化2で示されるものが挙げられる。
【0027】
【化2】
【0028】(式中、R7 、R8 は、各々独立に水素原
子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素
数1〜10のアルコキシ基、環構成炭素数5〜10のシ
クロアルキル基またはフェニル基であって、mおよびn
は1〜4の整数で、mが2〜4の場合には各R7 はそれ
ぞれ同一でも異なるものであってもよいし、nが2〜4
の場合には各R8 はそれぞれ同一でも異なるものであっ
てもよい。) さらに、2価の芳香族基Arは、−Ar1 −Z−Ar2
−で示されるものであっても良い(式中、Ar1 、Ar
2 は前述の通りで、Zは単結合又は−O−、−CO−、
−S−、−SO2 −、−SO−、−COO−、−CON
(R1 )−などの2価の基を表す。ただし、R1 は前述
のとおりである。)。
【0029】このような2価の芳香族基Arとしては、
例えば、下記化3で示されるものが挙げられる。
【0030】
【化3】
【0031】(式中、R7 、R8 、mおよびnは、前述
のとおりである。) さらに、2価の芳香族基Arの具体例としては、置換ま
たは非置換のフェニレン、置換または非置換のナフチレ
ン、置換または非置換のピリジレン等が挙げられる。こ
こでの置換基としては反応に悪影響を及ぼさない、例え
ば、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素
数1〜10のアルコキシ基、フェニル基、フェノキシ
基、ビニル基、シアノ基、エステル基、アミド基、ニト
ロ基などが挙げられる。
【0032】本発明で用いられる芳香族ジヒドロキシ化
合物は、単一種類でも2種類以上でもかまわない。芳香
族ジヒドロキシ化合物の代表的な例としてはビスフェノ
ールAが挙げられる。また、芳香族ジヒドロキシ化合物
の一部を芳香族ジヒドロキシ化合物のハロゲン化物等と
置き換えた混合物などを用いることもできる。本発明に
おける(B)成分のジアリールカーボネートとは、下記
化4で表される。
【0033】
【化4】
【0034】(式中のAr3 は芳香族基を表す。該Ar
3 は置換基を有さないものでも良いし、また1つ以上の
水素原子が反応に悪影響を及ぼさない他の置換基、例え
ばハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数
1〜10のアルコキシ基、フェニル基、フェノキシ基、
ビニル基、シアノ基、エステル基、ニトロ基等によって
置換されたものであっても良い。) このようなジアリールカーボネートとしては、例えばジ
フェニルカーボネート、ジクレジルカーボネート、ジ−
β−ナフチルカーボネート、ビス(2−クロロフェニ
ル)カーボネート、ビス(シアノフェニル)カーボネー
ト、ビス(ニトロフェニル)カーボネートなどが挙げら
れる。
【0035】本発明の方法においては、これらのジアリ
ールカーボネートの1種を用いても良いし、2種以上を
組み合わせて用いても良い。本発明で用いられる(C)
成分のジカルボン酸とは、下記化5で表される。
【0036】
【化5】
【0037】(式中、W1 は2価のアルキル基、2価の
芳香族基Ar4 または−Ar5 −Y2−Ar6 −で示さ
れる2価の芳香族基であり、式中、Ar4 、Ar5 及び
Ar6は、各々独立にそれぞれ炭素数5〜30を有する
2価の炭素環式又は複素環式芳香族基を表し、Y2 は炭
素数1〜30を有する2価のアルキル基を表す。) このような化合物としては、例えばテレフタル酸、メト
キシテレフタル酸、エトキシテレフタル酸、フルオロテ
レフタル酸、クロロテレフタル酸、メチルテレフタル
酸、イソフタル酸、フタル酸、メトキシイソフタル酸、
ジフェニルメタン−3,3′−ジカルボン酸、ジフェニ
ルエーテル−4,4′−ジカルボン酸、ジフェニル−
4,4′−ジカルボン酸、ジフェニルチオエーテル−
4,4′−ジカルボン酸、ジフェニルスルホン−4,
4′−ジカルボン酸、ジフェニルスルホキシド−4,
4′−ジカルボン酸、ベンゾフェノン−4,4′−ジカ
ルボン酸、ベンゾフェノン−3,3′−ジカルボン酸、
ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−1,
5−ジカルボン酸、ナフタレン−1,4−ジカルボン
酸、2,2−ジフェニルプロパン−4,4′−ジカルボ
ン酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、スベリ
ン酸、ドデカンジカルボン酸、3−メチルアゼライン
酸、グルタル酸、コハク酸、シクロヘキサン−1,4−
ジカルボン酸、シクロヘキサン−1,3−ジカルボン
酸、シクロペンタン−1,3−ジカルボン酸等が挙げら
れる。
【0038】本発明方法においては、これらのジカルボ
ン酸の1種を用いても良いし、2種以上を組み合わせて
用いても良い。また、特に好ましいものとしてはイソフ
タル酸単独またはイソフタル酸10モル%以上を含有す
るイソフタル酸とテレフタル酸との混合物を挙げること
ができる。本発明においては、前記(A)、(B)及び
(C)の原料成分の使用割合は、モル数に基づき、次式 A:C=1:(0.8〜1.2) (I) 及び、 B:(A+C)=1:(0.7〜1.3) (II) の関係を満たす範囲で用いることが好ましい。
【0039】本発明の方法で得られるポリアリレートの
数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグ
ラフィー(GPC)で測定され、ポリスチレン換算で通
常500〜100000の範囲であり、好ましくは50
0〜50000の範囲である。本発明において、芳香族
ジヒドロキシ化合物とジアリールカーボネートとジカル
ボン酸との溶融混合物とは、それぞれの成分が加熱状態
で混合されて均一になった状態を意味する。該溶融混合
物は、芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリールカーボネ
ートとジカルボン酸との混合物を、150〜250℃に
加熱する事によって得る事ができる。また重合中間体と
は、芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリールカーボネー
トとジカルボン酸とを反応させて得られる、本発明で製
造するポリアリレートより分子量の低い重縮合物を意味
する。すなわち、本発明で定義される重合中間体の分子
量範囲は、最終的に製造するポリアリレートの分子量に
よって異なる。例えば、製造するポリアリレートのポリ
スチレン換算数平均分子量が10000の時は、重合中
間体の分子量範囲は10000未満であり、製造するポ
リアリレートの数平均分子量が20000の時は、重合
中間体の分子量範囲は20000未満である。
【0040】本発明では、芳香族ジヒドロキシ化合物と
ジアリールカーボネートとジカルボン酸との溶融混合
物、又はそれらを反応して得られる重合中間体を、溶融
状態で多孔板からガイドに沿わせて落下させながら重合
させてポリアリレートを製造する。本発明における多孔
板の孔の形状に特に制限はなく、通常、円状、長円状、
三角形状、スリット状、多角形状、星形状などの形状か
ら選ばれる。孔の断面積は通常0.01〜100cm2
であり、好ましくは0.05〜10cm2 であり、特に
好ましくは0.1〜5cm2 の範囲である。孔と孔との
間隔は、孔の中心と中心の距離で通常1〜500mmで
あり、好ましくは5〜100mmである。
【0041】本発明においてガイドとは、断面の外周の
平均長さに対する垂直方向の長さの比率が非常に大きい
材料を表すものである。該比率は、通常10〜1000
000の範囲であり、好ましくは50〜100000の
範囲である。断面の形状に特に制限はなく、通常、円
状、長円状、三角形状、四角形状、多角形状、星形状な
どの形状から選ばれる。断面の形状は長さ方向に同一で
あっても良いし異なっていてもかまわない。また、ガイ
ドは中空状のものであっても良い。ガイドは、針金状等
の単一なものであっても良いが、捩り合わせる等の方法
によって複数組み合わせたものであってもかまわない。
ガイドの表面は平滑であっても凹凸があるものであって
も良く、部分的に突起等を有するものであってもかまわ
ない。ガイドの材質に特に制限はないが、通常、ステン
レススチール製、カーボンスチール製、ハステロイ製、
ニッケル製、チタン製、クロム製、及びその他の合金製
等の金属や、耐熱性の高いポリマー材料等の中から選ば
れる。また、ワイヤの表面は、メッキ、ライニング、不
働態処理、酸洗浄、フェノール洗浄等必要に応じて種々
の処理がなされてもかまわない。
【0042】ガイドは、多孔板の孔に直接接続していて
も良いし、孔から離れていても良い。好ましい具体例と
しては、多孔板の各孔の中心部付近に各ガイドが貫通し
て接続しているもの、多孔板の各孔の外周部分にガイド
が接続しているもの等が挙げられる。ガイドの下端は、
重合器のボトム液面に接していても良いし、離れていて
も構わない。
【0043】この多孔板を通じて、芳香族ジヒドロキシ
化合物とジアリールカーボネートとジカルボン酸との溶
融混合物、またはそれらを反応して得られる重合中間体
をガイドに沿わせて落下させる方法としては、液ヘッド
または自重で落下させる方法、またはポンプなどを使っ
て加圧にすることにより、多孔板から上記溶融混合物ま
たは重合中間体を押し出す等の方法が挙げられる。
【0044】孔の数に特に制限はなく、反応温度や圧力
などの条件、触媒の量、重合させる分子量の範囲等によ
っても異なるが、通常ポリマーを例えば100kg/h
r製造する際、10〜105 個の孔が必要である。孔を
通過した後、ガイドに沿わせて落下させる高さは、好ま
しくは0.3〜50mであり、さらに好ましくは0.5
〜20mである。
【0045】孔を通過させる溶融混合物または重合中間
体の流量は、溶融混合物または重合中間体の分子量によ
っても異なるが通常、孔1個当たり、10-4〜104
ットル/hr、好ましくは10-2〜102 リットル/h
r、特に好ましくは、0.1〜50リットル/hrの範
囲である。ガイドに沿わせて落下させるのに要する時間
は、通常0.01秒〜10時間の範囲である。
【0046】本発明において、ガイドに沿わせて落下さ
せた後の溶融混合物または重合中間体はそのまま液溜部
に落下させてもよく、また巻き取り器等で強制的に液溜
部に取り込んでも良い。さらに、ガイドに沿わせて落下
させた後の重合物はそのまま抜き出されても構わない
が、循環させて、再びガイドに沿わせて落下させながら
重合させるのも好ましい方法である。この場合、ガイド
に沿わせて落下させた後の液溜部や循環ライン等で、重
縮合反応に必要な反応時間に応じて滞留時間を長くする
ことができる。また、ガイドに沿わせて落下させながら
循環を行うことにより単位時間に形成し得る新規な液表
面面積が大きく取れるため、所望の分子量まで充分重合
を進行させる事が容易となる。
【0047】本発明の好ましい態様として、芳香族ジヒ
ドロキシ化合物とジアリールカーボネートとジカルボン
酸との溶融混合物またはそれらを反応して得られた重合
中間体を連続的に供給し、溶融状態で多孔板からガイド
に沿わせて落下させながら重合させ、落下させた重合体
の一部を循環させて再びガイドに沿わせて落下させなが
ら重合させ、ポリアリレートを連続的に抜き出す方法が
挙げられる。この際、多孔板が低縮合物等で汚染されず
長期間安定に運転できる事が本発明の大きな利点の一つ
である。
【0048】本発明において、芳香族ジヒドロキシ化合
物とジアリールカーボネートとジカルボン酸とを反応さ
せてポリアリレートを製造するに当たり、反応の温度
は、通常200〜380℃、好ましくは220〜350
℃の温度の範囲で選ばれる。反応の進行にともなって、
芳香族モノヒドロキシ化合物などの低分子量物が生成し
てくるが、これを反応系外へ除去する事によって反応速
度が高められる。従って、窒素、アルゴン、ヘリウム、
二酸化炭素や低級炭化水素ガスなどの反応に悪影響を及
ぼさない不活性なガスを導入して、生成してくる芳香族
モノヒドロキシ化合物などをこれらのガスに同伴させて
除去する方法や、減圧下に反応を行う方法などが好まし
く用いられる。好ましい反応圧力は、溶融混合物または
重合中間体の分子量によっても異なり、数平均分子量が
1000以下の範囲では50mmHg〜常圧の範囲が好
ましく、数平均分子量が1000〜10000の範囲で
は3mmHg〜80mmHgの範囲が好ましく、数平均
分子量が10000以上の範囲では10mmHg以下、
特に5mmHg以下が好ましい。
【0049】特に好ましい方法は、減圧下で、かつ前述
した不活性ガスを導入しながら反応を行う方法である。
この方法により、気流の乱れによって近隣の糸条物同士
が接触集合する等の不都合もなく、効率的に重合度を高
める事ができるのである。溶融重縮合反応は、触媒を加
えずに実施する事ができるが、重合速度を高めるため、
必要に応じて触媒の存在下で行われる。重合触媒として
は、従来エステル交換法によるポリアリレートの製造に
おいて用いられているものであれば特に制限はないが、
例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、水酸化カルシウムなどのアルカリ金属及びアルカ
リ土類金属の水酸化物類;水素化アルミニウムリチウ
ム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素テトラメチ
ルアンモニウムなどのホウ素やアルミニウムの水素化物
のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、第四級アンモ
ニウム塩類;水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素
化カルシウムなどのアルカリ金属及びアルカリ土類金属
の水素化合物類;リチウムメトキシド、ナトリウムエト
キシド、カルシウムメトキシドなどのアルカリ金属及び
アルカリ土類金属のアルコキシド類;リチウムフェノキ
シド、ナトリウムフェノキシド、マグネシウムフェノキ
シド、LiO−Ar−OLi、NaO−Ar−ONa
(Arはアリール基)などのアルカリ金属及びアルカリ
土類金属のアリーロキシド類;酢酸リチウム、酢酸カル
シウム、安息香酸ナトリウムなどのアルカリ金属及びア
ルカリ土類金属の有機酸塩類;酸化亜鉛、酢酸亜鉛、亜
鉛フェノキシドなどの亜鉛化合物類;酸化ホウ素、ホウ
酸、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸トリメチル、ホウ酸トリ
ブチル、ホウ酸トリフェニル、(R1 R2 R3 R4)NB(R1 R2R
3 R4)または(R1 R2 R3 R4)PB(R1 R2 R3 R4)で表される
アンモニウムボレート類またはホスホニウムボレート類
(R1、R2、R3、R4は前記化3の説明通り)などのホウ素
の化合物類;酸化ケイ素、ケイ酸ナトリウム、テトラア
ルキルケイ素、テトラアリールケイ素、ジフェニル−エ
チル−エトキシケイ素などのケイ素の化合物類;酸化ゲ
ルマニウム、四塩化ゲルマニウム、ゲルマニウムエトキ
シド、ゲルマニウムフェノキシドなどのゲルマニウムの
化合物類;酸化スズ、ジアルキルスズオキシド、ジアル
キルスズカルボキシレート、酢酸スズ、エチルスズトリ
ブトキシドなどのアルコキシ基またはアリーロキシ基と
結合したスズ化合物、有機スズ化合物などのスズの化合
物類;酸化鉛、酢酸鉛、炭酸鉛、塩基性炭酸塩、鉛及び
有機鉛のアルコキシドまたはアリーロキシドなどの鉛の
化合物;第四級アンモニウム塩、第四級ホスホニウム
塩、第四級アルソニウム塩などのオニウム化合物類;酸
化アンチモン、酢酸アンチモンなどのアンチモンの化合
物類;酢酸マンガン、炭酸マンガン、ホウ酸マンガンな
どのマンガンの化合物類;酸化チタン、チタンのアルコ
キシドまたはアリーロキシドなどのチタンの化合物類;
酢酸ジルコニウム、酸化ジルコニウム、ジルコニウムの
アルコキシド又はアリーロキシド、ジルコニウムアセチ
ルアセトンなどのジルコニウムの化合物類などの触媒を
挙げる事ができる。
【0050】これらの触媒は1種用いても良いし、2種
以上を組み合わせて用いてもよく、その使用量は芳香族
ジヒドロキシ化合物に対し、通常0.005モル%〜2
モル%、好ましくは0.01モル%〜1モル%の範囲で
選ばれる。また、該触媒は反応系にそのまま添加しても
良いし、適当な溶剤に溶解または分散して添加しても良
い。
【0051】本発明で用いる好ましい重合器の一例を、
図に基づき説明する。図1及び図2は、本発明の方法を
達成する重合器の具体例である。図1では、芳香族ジヒ
ドロキシ化合物とジアリールカーボネートとジカルボン
酸との溶融混合物またはそれらを反応させて得られる重
合中間体は、原料供給口1より供給され、多孔板3を通
って重合器内部に導入されガイド4に沿って落下する。
重合器内部は、所定の圧力にコントロールされており、
溶融混合物または重合中間体から留出した芳香族モノヒ
ドロキシ化合物類などや、必要に応じてガス供給口5よ
り導入される窒素等の不活性ガスなどはベント口6より
排出される。重合物は、排出ポンプ8により排出口9か
ら排出される。重合器本体10などはヒーター又はジャ
ケットにより加熱され、かつ保温されている。
【0052】また、図2では、芳香族ジヒドロキシ化合
物とジアリールカーボネートとジカルボン酸との溶融混
合物またはそれらを反応して得られる重合中間体は、原
料供給口1より循環ライン2に供給され、多孔板3を通
って重合器内部に導入されガイド4に沿って落下する。
重合器内部は、所定の圧力にコントロールされており、
溶融混合物または重合中間体から留出した芳香族モノヒ
ドロキシ化合物類などや、必要に応じてガス供給口5よ
り導入される窒素等の不活性ガスなどはベント口6より
排出される。重合器ボトムに達した溶融混合物または重
合中間体は循環ポンプ7を備えた循環ライン2を通じ
て、多孔板3から再び重合器内部に供給される。所定の
分子量に達した重合物は、排出ポンプ8により排出口9
から排出される。重合器本体10や循環ライン2などは
ヒーター又はジャケットにより加熱され、かつ保温され
ている。
【0053】図2の重合器をバッチ式に用いる場合に
は、芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリールカーボネー
トとジカルボン酸との溶融混合物またはそれらを反応し
て得られる重合中間体を原料供給口1から全て供給した
後重合を行い、所定の重合度に達した後排出口9より抜
き出される。連続式に用いる場合には、芳香族ジヒドロ
キシ化合物とジアリールカーボネートとジカルボン酸と
の溶融混合物またはそれらを反応して得られる重合中間
体を原料供給口1から連続的に供給し、重合器内のポリ
マー融液量を一定に保つようにコントロールしながら所
定の分子量に達したポリマーを排出口9より連続的に抜
き出す。
【0054】本発明の方法に用いる重合器は、重合器ボ
トムに撹拌器などを備えることも可能であるが特に必要
ではない。従って、重合器本体での回転駆動部をなくす
事が可能であり、高真空下でも良好にシールされた条件
で重合させる事が可能である。循環ラインに備えられた
循環ポンプの回転駆動部のシール性は、液ヘッドがある
ため重合器本体に回転駆動部がある場合に比べ良好であ
る。
【0055】本発明の方法は、重合器1基で行う事も可
能であるが、2基以上で行ってもかまわない。また、1
基の重合基を竪型または横型に仕切って、多段の重合器
とする事も可能である。本発明において、芳香族ジヒド
ロキシ化合物とジアリールカーボネートとジカルボン酸
の溶融混合物からポリアリレートまで分子量を高めてい
く工程を、全て多孔板からガイドに沿わせて落下させな
がら重合させる方法で行う事も可能であるが、他の重合
方法と組み合わせて行う事も可能である。
【0056】次に、本発明における、重合方法の好まし
い組み合わせの態様を以下に示すが、これらに限定され
るものではない。例えば、ガイドに沿わせて落下させな
がら重合させる方式と、薄膜式重合器、スクリュー型重
合器、横型撹拌重合器等を使って重合させる方式や、固
相重合法、多孔板から自由に落下させながら重合させる
方式等を組み合わせてポリアリレートを製造することも
可能である。 前重合工程:撹拌槽型重合器/後重合工程:多孔板か
らガイドに沿わせて落下させながら重合させる方法 本発明における、重合方法の好ましい組み合わせの具体
例として、前重合工程で撹拌槽型重合器を用いる方法
と、後重合工程で多孔板からガイドに沿わせて落下させ
ながら重合させる方法の組み合わせが挙げられる。撹拌
槽型重合器は、一般に容積効率が高く、低粘度物質の攪
拌効率も高いが、液容量当たりの液表面積が小さく、高
粘度物質の攪拌効率は必ずしも高くない。従って、ポリ
アリレートの製造を撹拌槽型重合器のみで行った場合、
重合の後半、粘度の高まったポリマー中から芳香族モノ
ヒドロキシ化合物などを効率よく抜き出して重合を進行
させることは困難である。また、気相部に回転駆動部を
有するため、高真空下での重合は酸素の漏れ込みによる
製品品質低下の問題を生ずる。しかしながら、前重合工
程で撹拌槽型重合器を用いる方法を、後重合工程で多孔
板からガイドに沿わせて落下させながら重合させる方法
と組み合わせる事によって、高品質のポリアリレートを
効率良く製造する事ができる。すなわち、前重合工程は
通常、高真空で実施する必要はないため撹拌槽型重合器
により品質を損なう事なく、粘度も低いため高い攪拌効
率でかつ高い容積効率で重合させる事ができ、また後重
合工程では、多孔板からガイドに沿わせて落下させなが
ら重合させる方法により、芳香族モノヒドロキシ化合物
などを効率的に抜き出して重合を進めることができ、高
真空下でのシール性にも優れるため、高品質なポリアリ
レートを容易に製造できるのである。
【0057】本具体例における、前重合工程とは、芳香
族ジヒドロキシ化合物とジアリールカーボネートとジカ
ルボン酸から、数平均分子量がポリスチレン換算で通常
300から10000の範囲の重合中間体を製造する工
程を意味し、後重合工程とは、前重合工程で得られた重
合中間体より重合度を高めたポリアリレートを製造する
工程を意味する。
【0058】撹拌槽型重合器は、例えば化学装置便覧
(化学工学協会編;1989年)11章等に記載された
撹拌槽のいずれも使用する事ができる。槽の形状に特に
制限はなく、通常、縦型や横型の円筒型が用いられる。
また、撹拌翼の形状にも特に制限はなく、アンカー型、
タービン型、スクリュー型、リボン型、ダブル翼型等が
用いられる。
【0059】前重合工程の反応温度及び反応時間は、通
常200〜380℃、好ましくは220〜350℃の範
囲の温度で、通常1分から100時間、好ましくは30
分から50時間の範囲で選ばれる。前重合工程の反応圧
力は、溶融混合物または重合中間体の分子量によっても
異なるが、通常3mmHg〜常圧の範囲が好ましく、さ
らに好ましくは5mmHg〜常圧の範囲である。反応の
進行にともなって、生成してくる芳香族モノヒドロキシ
化合物などを反応系外へ効率的に除去するため、窒素、
アルゴン、ヘリウム、二酸化炭素や低級炭化水素ガスな
ど反応に悪影響を及ぼさない不活性なガスを導入して、
生成してくる芳香族モノヒドロキシ化合物などをこれら
のガスに同伴させる方法も好ましく用いられる。
【0060】前重合工程は、バッチ方式、連続方式のい
ずれでも実施する事ができる。また、前重合工程におい
て撹拌型重合器は1基または、2基以上組み合わせて用
いる事が可能である。前重合工程は、通常芳香族モノヒ
ドロキシ化合物などの発生量が多いので、これを蒸発さ
せるためには必要に応じて熱交換器や、気化室等を設け
る事が好ましい。
【0061】本具体例における後重合工程、すなわち多
孔板からガイドに沿わせて落下させて重合させる方法
の、装置、重合方法、重合条件等については前述したと
おりである。次に、本方式の具体例を、図に基づき説明
する。図3は、本発明の方法を達成するプロセスの一例
である。図3では前重合工程に3基、後重合工程に2基
の重合器を用いている。
【0062】図3は、前重合工程では、芳香族ジヒドロ
キシ化合物とジアリールカーボネートとジカルボン酸
は、原料供給口1、1’より撹拌槽型第1重合器(A)
3、撹拌槽型第1重合器(B)3’に導入される。な
お、撹拌槽型第1重合器(B)3’は、撹拌槽型第1重
合器(A)3と全く同様であり、バッチ的に運転する場
合などに切り替えて使用する事ができる。重合器内部は
窒素などの不活性ガス雰囲気下となっており、通常常圧
付近でコントロールされており、留出する芳香族モノヒ
ドロキシ化合物などはベント口2、2’から排出され
る。撹拌下で所定時間反応して得られた重合中間体4は
排出口5、5’から排出され、移送ポンプ6で移送され
て、供給口7より撹拌槽型第2重合器8に導入される。
【0063】重合器内部は減圧下にコントロールされて
おり、留出する芳香族モノヒドロキシ化合物などはベン
ト口9から排出される。撹拌下で所定時間反応して得ら
れた重合中間体10は排出口11から排出され、移送ポ
ンプ12で後重合工程へ移送される。後重合工程では、
前重合工程で製造された重合中間体10が供給口13よ
り循環ライン14に供給され、多孔板15を通って多孔
板型第1重合器16の内部に導入されガイド17に沿わ
せて落下させる。重合器内部は、所定の圧力にコントロ
ールされており、重合中間体から留出した芳香族モノヒ
ドロキシ化合物などや、必要に応じてガス供給口18よ
り導入される窒素等の不活性ガスなどはベント口19よ
り排出される。重合器ボトムに達した重合中間体は循環
ポンプ20を備えた循環ライン14を通じて、多孔板1
5から再び重合器内部に供給される。所定の分子量に達
した重合中間体21は、移送ポンプ22により排出口2
3から排出され、供給口24より供給され、多孔板26
を通って多孔型第2重合器27の内部に導入され、ガイ
ド28に沿って落下する。重合器内部は、所定の圧力に
コントロールされており、重合中間体から留出した芳香
族モノヒドロキシ化合物などや、必要に応じてガス供給
口29より導入される窒素等の不活性ガスなどはベント
口30より排出される。溶融重合物32は、排出ポンプ
33により排出口34から排出される。なお、前重合工
程、後重合工程共、各重合器、循環ライン、移送ライ
ン、排出ラインなどはいずれもジャケットまたはヒータ
ー等で加熱され、かつ保温されている。 前重合工程:撹拌槽型重合器/中間重合工程:濡れ壁
式に落下させながら重合させる方法/後重合工程:多孔
板からガイドに沿わせて落下させながら重合させる方法 本発明における重合方法の組み合わせのもう一つの好ま
しい具体例は、前重合工程で撹拌槽型重合器を用いる方
法、中間重合工程で濡れ壁式に落下させながら重合させ
る方法、後重合工程で多孔板からガイドに沿わせて落下
させながら重合させる方法の組み合わせである。
【0064】本具体例の中間重合工程においては、前重
合工程で得られた重合中間体を溶融状態で濡れ壁式に落
下させながら重合させる。濡れ壁に落下させながら重合
させる方法は、伝熱面積を大きくとれるため芳香族モノ
ヒドロキシ化合物などの蒸発潜熱を効率的に供給するこ
とが容易であり、蒸発面積も大きく取れるため芳香族モ
ノヒドロキシ化合物などを効率的に抜き出して重合を進
行させることができる。
【0065】本具体例における、前重合工程とは、芳香
族ジヒドロキシ化合物とジアリールカーボネートとジカ
ルボン酸から、数平均分子量がポリスチレン換算で通常
300から10000の範囲の重合中間体を製造する工
程であり、中間重合工程とは、前重合工程で得られた重
合中間体よりも高分子量の重合中間体、すなわち通常数
平均分子量で上限20000程度までの重合中間体を製
造する工程であり、後重合工程とは、中間重合工程で製
造された重合中間体よりも高分子量のポリアリレートを
製造する工程である。
【0066】前重合工程で用いる攪拌槽型重合器、およ
び前重合工程の重合方法、重合条件等については前述し
たとおりである。中間重合工程において、濡れ壁式に落
下させながら重合させる装置としては例えば化学装置便
覧(化学工学協会編;1989年)11章461頁に記
載の反応器などが挙げられる。重合器は多管式にするこ
とも可能であり、また、落下させたポリマーを循環させ
て再び濡れ壁式に落下させながら重合させることも可能
である。
【0067】中間重合工程の反応温度及び反応時間は、
通常200〜380℃、好ましくは220〜350℃の
範囲の温度で、通常1分から100時間、好ましくは3
0分から50時間の範囲で選ばれる。中間重合工程の好
ましい反応圧力は、溶融混合物または重合中間体の分子
量によっても異なり、数平均分子量がポリスチレン換算
で2000以下の範囲では50mmHg〜常圧の範囲が
好ましく、数平均分子量が2000〜10000の範囲
では3mmHg〜80mmHgの範囲が好ましく、数平
均分子量が10000以上の範囲では10mmHg以
下、特に5mmHg以下が好ましい。反応の進行にとも
なって、生成してくる芳香族モノヒドロキシ化合物など
を反応系外へ効率的に除去するため、窒素、アルゴン、
ヘリウム、二酸化炭素や低級炭化水素ガスなど反応に悪
影響を及ぼさない不活性なガスを導入して、生成してく
る芳香族モノヒドロキシ化合物などをこれらのガスに同
伴させる方法も好ましく用いられる。
【0068】中間重合工程は、バッチ方式、連続方式の
いずれでも実施する事ができる。また、中間重合工程に
おいて重合器は1器または2器以上組み合わせて用いる
事が可能である。中間重合工程は通常芳香族モノヒドロ
キシ化合物等の発生量が多く、この芳香族モノヒドロキ
シ化合物等を蒸発させるために、必要に応じて熱交換器
や気化室等を設ける事も好ましい。
【0069】本具体例における後重合工程、すなわち多
孔板からガイドに沿わせて落下させて重合させる方法
の、装置、重合方法、重合条件等については前述した通
りである。次に、本方式の具体例を、図に基づき説明す
る。図6は、本発明の方法を達成するプロセスの一例で
ある。図6では前重合工程に3基、中間重合工程に1
基、後重合工程に2基の重合器を用いている。
【0070】図6は、前重合工程では、芳香族ジヒドロ
キシ化合物とジアリールカーボネートとジカルボン酸
は、原料供給口1、1’より撹拌槽型第1重合器(A)
3、撹拌槽型第1重合器(B)3’に導入される。な
お、撹拌槽型第1重合器(B)3’は、撹拌槽第1重合
器(A)3と全く同様であり、バッチ的に運転する場合
などに切り替えて使用する事ができる。重合器内部は窒
素などの不活性ガス雰囲気下となっており、通常常圧付
近でコントロールされており、留出する芳香族モノヒド
ロキシ化合物などはベント口2、2’から排出される。
撹拌下で所定時間反応して得られた重合中間体4は排出
口5、5’から排出され、移送ポンプ6で移送されて、
供給口7より撹拌槽型第2重合器8に導入される。重合
器内部は減圧下にコントロールされており、留出する芳
香族モノヒドロキシ化合物などはベント口9から排出さ
れる。撹拌下で所定時間反応して得られた重合中間体1
0は排出口11から排出され、移送ポンプ12で中間重
合工程へ移送される。
【0071】中間重合工程では、前重合工程で製造され
た重合中間体10が供給口13より循環ライン14に供
給され、オーバーフロー口より濡れ壁型重合器16の内
部に導入され薄膜状の重合中間体17になる。重合器内
部は、所定の圧力にコントロールされており、重合中間
体から留出した芳香族モノヒドロキシ化合物などや、必
要に応じてガス供給口18より導入される窒素等の不活
性ガスなどはベント口19より排出される。薄膜状で重
合器ボトムに達した重合中間体は循環ポンプ20を備え
た循環ライン14を通じて、再び重合器内部にオーバー
フローして供給される。所定の分子量に達した重合中間
体21は、排出ポンプ22により排出口23から排出さ
れる。
【0072】後重合工程では、中間重合工程で製造され
た重合中間体21が供給口24より循環ライン25に供
給され、多孔板26を通って多孔板型第1重合器27の
内部に導入されガイド28に沿って落下する。重合器内
部は、所定の圧力にコントロールされており、重合中間
体から留出した芳香族モノヒドロキシ化合物などや、必
要に応じてガス供給口29より導入される窒素等の不活
性ガスなどはベント口30より排出される。重合器ボト
ムに達した重合中間体は循環ポンプ31を備えた循環ラ
イン25を通じて、多孔板26から再び重合器内部に供
給される。所定の分子量に達した重合中間体32は、移
送ポンプ33により排出口34から排出され、供給口3
5より供給され、多孔板37を通って多孔型第2重合器
38の内部に導入され、ガイド39に沿って落下する。
重合器内部は、所定の圧力にコントロールされており、
重合中間体から留出した芳香族モノヒドロキシ化合物な
どや、必要に応じてガス供給口40より導入される窒素
等の不活性ガスなどはベント口41より排出される。溶
融重合物43は、排出ポンプ44により排出口45から
排出される。なお、前重合工程、中間重合工程、後重合
工程共、各重合器、循環ライン、移送ライン、排出ライ
ンなどはいずれもジャケットまたはヒーター等で加熱さ
れ、かつ保温されている。
【0073】本発明の方法を達成する重合器の材質に特
に制限はなく、通常ステンレススチールやニッケル、グ
ラスライニング等から選ばれる。重合器内側面にスケー
ルが付着するのを防止するため、循環するポリマーの一
部で重合器内壁面に濡れ壁を形成させるのも本発明の好
ましい実施態様の一つである。
【0074】
【発明の実施の形態】以下に、実施例を挙げて説明す
る。なお、分子量は、東ソー製ゲルパーミエーションク
ロマトグラフ(GPC)システムで、重合中間体及びポ
リマーをジクロロメタン0.5%溶液とし、ポリスチレ
ン標準サンプルを使って校正した検量線を元に測定し
た、ポリスチレン換算の数平均分子量(以下、Mnと略
す。)である。カラーは、CIELAB法により試験片
厚み3.2mmで測定し、黄色度をb*値で示した。
【0075】
【実施例1】 (1)ポリアリレート重合中間体の製造 ビスフェノールA59.3kg(260モル)とジフェ
ニルカーボネート128.4kg(599モル)、イソ
フタル酸12.5kg(75.2モル)、テレフタル酸
29.1kg(175モル)を、ガス導入口、ガス排出
口を備えたグラスライニング製の400リットル重合器
に仕込み、窒素雰囲気で撹拌して、生成する二酸化炭素
とフェノールを系外に留出しながら、室温から250℃
まで2時間かけて昇温し、その後1時間かけて5mmH
gまで減圧にした。その結果、Mn7000の無色透明
なポリアリレート重合中間体が得られた。 (2)ポリアリレートの製造 図1に示すような重合器を用いて反応を行った。この重
合器は、孔径7.5mmの孔を50個有する多孔板を備
えており、各孔には1mm径のSUS316L製ワイヤ
状ガイドが孔を貫通して設置されている。ガイドに沿わ
せて落下させる高さは4mである。この重合器に、上記
(1)記載の方法で製造したポリアリレートの重合中間
体を2リットル/hrで供給しながら、反応温度295
℃、反応圧力0.6mmHg、窒素ガス流量1リットル
/hrの条件で、反応を行った。その結果、Mn930
0の無色透明なポリアリレート(b*値 3.4)が得
られた。
【0076】
【実施例2】 (1)ポリアリレート重合中間体の製造 仕込み時にテレフタル酸20.8kg(125モル)、
イソフタル酸20.8kg(125モル)とする以外は
実施例1の(1)記載の方法と同様にポリアリレート重
合中間体を製造した。その結果、Mn6000の無色透
明なポリアリレート重合中間体を得られた。 (2)ポリアリレートの製造 図2に示すような重合器を用いて反応を行った。この重
合器は、孔径7.5mmの孔を50個有する多孔板を備
えており、各孔には1mm径のSUS316L製ワイヤ
状ガイドが孔を貫通して設置されている。ガイドに沿わ
せて落下させる高さは4mである。この重合器に、本実
施例の(1)で製造したポリアリレート重合中間体を1
5ットル仕込み、反応温度320℃、反応圧力0.8m
mHg、循環流量30リットル/hr、窒素ガス流量1
リットル/hrの条件で3時間バッチ反応を行った。そ
の結果、Mn13800の無色透明なポリアリレート
(b * 値 3.5)が得られた。
【0077】
【実施例3】実施例2と同一の装置を用いて、実施例2
の(1)で製造したのと同様のポリアリレート重合中間
体を15リットルあらかじめ仕込み、この仕込んだもの
と同様のポリアリレート重合中間体を4リットル/hr
で供給し、液レベルを一定に保ちながら、反応温度32
0℃、反応圧力0.5mmHg、循環流量30リットル
/hr、窒素ガス流量2リットル/hrの条件で、50
0時間連続で重合反応を行った。結果をまとめて表1に
示す。重合終了後、多孔板への低重合物等の付着は全く
見られなかった。
【0078】
【実施例4〜7】実施例3と同様な方法で、重合条件を
種々変化させて重合を行った。結果をまとめて表1に示
す。いずれも、重合終了後、多孔板への低重合物等の付
着は全く見られなかった。
【0079】
【実施例8〜12】ガイドに沿わせて落下させる高さを
0.2m、0.3m、1m、2m、8mに変えた以外は
実施例2と全く同様の装置を用いて、実施例5と全て同
一の条件で500時間連続で重合反応を行った。結果を
表2に示す。いずれの場合も重合終了後、多孔板への低
重合物の付着は全く見られなかった。
【0080】
【実施例13】多孔板が孔径4.4mmの孔を110個
有しており、各孔には2mm径のSUS316L製ワイ
ヤ状ガイドが孔を貫通して設置されている以外は、実施
例2と全く同様の装置を用いて、実施例5と全て同一の
条件で重合反応を行った。100時間後、200時間
後、300時間後、400時間後及び500時間後に、
重合器から連続的に抜き出して得られたポリアリレート
はいずれも無色透明であり(b* 値 3.6)、Mnは
それぞれ20500、20600、20500、206
00、20400で安定であった。重合終了後、多孔板
への低重合物等の付着は全く見られなかった。
【0081】
【実施例14】多孔板が幅4mm長さ10mmの長方形
型の孔を50個有しており、各孔には幅8mm、厚さ1
mmのSUS316L製平板状ガイドが孔を貫通して設
置されている以外は、実施例2と全く同様の装置を用い
て、実施例5と全て同一の条件で重合反応を行った。1
00時間後、200時間後、300時間後、400時間
後及び500時間後に、重合器から連続的に抜き出して
得られたポリアリレートはいずれも無色透明であり(b
* 値 3.5)、Mnはそれぞれ17300、1740
0、17500、17400、17500で安定であっ
た。重合終了後、多孔板への低重合物等の付着は全く見
られなかった。
【0082】
【比較例1】多孔板型重合器の代わりに、横型二軸撹拌
型重合器を用いて実施例7と全く同様にポリアリレート
を製造した。但し、横型二軸撹拌型重合器は、内容積は
30リットル、L/D=6で、回転直径140mmの二
軸の撹拌羽根を有しており、反応温度250℃、反応圧
力0.2mmHg、内容量10リットル、ポリアリレー
トプレポリマーの供給流量は2リットル/hrの条件と
した。この運転条件で500時間連続で重合反応を行っ
た結果、100時間後、200時間後、300時間後、
400時間後及び500時間後に、重合器から連続に抜
き出して得られたポリアリレートのb* 値はそれぞれ
3.8、3.8、3.7、3.9、4.0であり、Mn
はそれぞれ12100、11800、11500、11
300、11500であった。このときの分子量上昇速
度は、実施例7の約1/2であった。
【0083】
【実施例15】ビスフェノールAのかわりに1,1−ビ
ス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメ
チルシクロヘキサン75kg(243モル)を用いる以
外は、実施例1と全く同様にポリアリレートプレポリマ
ーを製造した。得られたポリアリレートプレポリマーを
用いて、実施例6と全く同様に重合反応を行ったとこ
ろ、同様の条件で反応を行ったところ、Mn16500
の無色透明なポリアリレート(b* 値 3.5)が得ら
れた。
【0084】
【表1】
【0085】
【表2】
【0086】
【発明の効果】高真空下でのシール性に優れ、メンテナ
ンスも容易な装置で、長期間安定に、着色のない高品質
のポリアリレートを高い重合速度で製造する事ができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いる重合器の一例を示す模式図であ
る。
【図2】本発明で用いる重合器の一例を示す模式図であ
る。
【図3】本発明の方法を達成するプロセスの一例を示す
模式図である。
【図4】本発明の方法を達成するプロセスの一例を示す
模式図である。
【図5】本発明の方法を達成するプロセスの一例を示す
模式図である。
【図6】本発明の方法を達成するプロセスの一例を示す
模式図である。
【図7】本発明の方法を達成するプロセスの一例を示す
模式図である。
【図8】本発明の方法を達成するプロセスの一例を示す
模式図である。
【符号の説明】
図1及び図2において 1 原料供給口 2 循環ライン 3 多孔板 4 ガイド 5 ガス供給口 6 ベント口 7 循環ポンプ 8 排出ポンプ 9 排出口 10 重合器本体 図3、図4及び図5において 1 原料供給口 1’ 原料供給口 2 ベント口 2’ ベント口 3 撹拌槽第1重合器(A) 3’ 撹拌槽第1重合器(B) 4 重合中間体 5 排出口 5’ 排出口 6 移送ポンプ 7 供給口 8 撹拌槽第2重合器本体 9 ベント口 10 重合中間体 11 排出口 12 移送ポンプ 13 供給口 14 循環ライン 15 多孔板 16 多孔板型第1重合器 16’ 多孔板型重合器 17 ガイド 18 ガス供給口 19 ベント口 20 循環ポンプ 21 重合中間体 22 移送ポンプ 23 排出口 24 供給口 25 循環ライン 26 多孔板 27 多孔板型第2重合器 28 ガイド 29 ガス供給口 30 ベント口 31 循環ポンプ 32 溶融重合物 33 排出ポンプ 34 排出口 図6及び図7において 1 原料供給口 1’ 原料供給口 2 ベント口 2’ ベント口 3 撹拌槽第1重合器(A) 3’ 撹拌槽第1重合器(B) 4 重合中間体 5 排出口 5’ 排出口 6 移送ポンプ 7 供給口 8 撹拌槽第2重合器本体 9 ベント口 10 重合中間体 11 排出口 12 移送ポンプ 13 供給口 14 循環ライン 15 オーバーフロー口 16 濡れ壁型重合器 17 薄膜状の重合中間体 18 ガス供給口 19 ベント口 20 循環ポンプ 21 重合中間体 22 移送ポンプ 23 排出口 24 供給口 25 循環ライン 26 多孔板 27 多孔板型第1重合器 28 ガイド 29 ガス供給口 30 ベント口 31 循環ポンプ 32 重合中間体 33 移送ポンプ 34 排出口 35 供給口 36 循環ライン 37 多孔板 38 多孔板型第2重合器 39 ガイド 40 ガス供給口 41 ベント口 42 循環ポンプ 43 溶融重合物 44 排出ポンプ 45 排出口 図8において 1 原料供給口 1’ 原料供給口 2 ベント口 2’ ベント口 3 撹拌槽第1重合器(A) 3’ 撹拌槽第1重合器(B) 4 重合中間体 5 排出口 5’ 排出口 6 移送ポンプ 7 供給口 8 循環ライン 9 オーバーフロー口 10 濡れ壁型重合器 11 薄膜状の重合中間体 12 ガス供給口 13 ベント口 14 循環ポンプ 15 重合中間体 16 移送ポンプ 17 排出口 18 供給口 19 循環ライン 20 多孔板 21 多孔板型第1重合器 22 ガイド 23 ガス供給口 24 ベント口 25 循環ポンプ 26 重合中間体 27 移送ポンプ 28 排出口 29 供給口 30 循環ライン 31 多孔板 32 多孔板型第2重合器 33 ガイド 34 ガス供給口 35 ベント口36 循環ポンプ 37 溶融重合物 38 排出ポンプ 39 排出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 63/00 - 63/91

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリール
    カーボネートとジカルボン酸の溶融混合物、またはそれ
    らを反応させて得られる重合中間体を、溶融状態で多孔
    板からガイドに沿わせて落下させながら重合させる事を
    特徴とするポリアリレートの製造方法。
  2. 【請求項2】 芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリール
    カーボネートとジカルボン酸の溶融混合物、またはそれ
    らを反応させて得られる重合中間体を、溶融状態で多孔
    板からガイドに沿わせて落下させながら重合させ、落下
    させた重合体の一部または全部を循環させて上記多孔板
    から再びガイドに沿わせて落下させながら重合させる事
    を特徴とするポリアリレートの製造方法。
  3. 【請求項3】 芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリール
    カーボネートとジカルボン酸の溶融混合物、またはそれ
    らを反応させて得られる重合中間体を連続的に供給し、
    溶融状態で多孔板からガイドに沿わせて落下させながら
    重合させ、落下させた重合体の一部を循環させて上記多
    孔板から再びガイドに沿わせて落下させながら重合さ
    せ、ポリアリレートを連続的に抜き出す事を特徴とする
    ポリアリレートの製造方法。
  4. 【請求項4】 芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリール
    カーボネートとジカルボン酸とを反応させてポリアリレ
    ートを製造する工程が、芳香族ジヒドロキシ化合物とジ
    アリールカーボネートとジカルボン酸の溶融混合物、ま
    たはそれらを反応させて得られる重合中間体を、撹拌槽
    型重合器を用いて溶融状態で重合させる前重合工程と、
    前重合工程で得られた重合中間体を溶融状態で多孔板か
    らガイドに沿わせて落下させながら重合させる後重合工
    程を含む事を特徴とするポリアリレートの製造方法。
  5. 【請求項5】 後重合工程が、前重合工程で得られた重
    合中間体を溶融状態で多孔板からガイドに沿わせて落下
    させながら重合させ、落下させた重合体の一部または全
    部を循環させて上記多孔板から再びガイドに沿わせて落
    下させながら重合させる方法である請求項4記載のポリ
    アリレートの製造方法。
  6. 【請求項6】 後重合工程が、前重合工程で得られた重
    合中間体を連続的に供給し、溶融状態で多孔板からガイ
    ドに沿わせて落下させながら重合させ、落下させた重合
    体の一部を循環させて該多孔板から再びガイドに沿わせ
    て落下させながら重合させ、ポリアリレートを連続的に
    抜き出す方法である請求項4記載のポリアリレートの製
    造方法。
  7. 【請求項7】 芳香族ジヒドロキシ化合物とジアリール
    カーボネートとジカルボン酸とを反応させてポリアリレ
    ートを製造する工程が、芳香族ジヒドロキシ化合物とジ
    アリールカーボネートとジカルボン酸との溶融混合物、
    またはそれらを反応させて得られる重合中間体を、撹拌
    槽型重合器を用いて溶融状態で重合させる前重合工程
    と、前重合工程で得られた重合中間体を溶融状態で濡れ
    壁式に落下させながら重合させる中間重合工程と、中間
    重合工程で得られた重合中間体を多孔板からガイドに沿
    わせて落下させながら重合させる後重合工程を含む事を
    特徴とするポリアリレートの製造方法。
  8. 【請求項8】 後重合工程が、中間重合工程で得られた
    重合中間体を溶融状態で多孔板からガイドに沿わせて落
    下させながら重合させ、落下させた重合体の一部または
    全部を循環させて上記多孔板から再びガイドに沿わせて
    落下させながら重合させる方法である請求項7記載のポ
    リアリレートの製造方法。
  9. 【請求項9】 後重合工程が、中間重合工程で得られた
    重合中間体を連続的に供給し、溶融状態で多孔板からガ
    イドに沿わせて落下させながら重合させ、落下させた重
    合体の一部を循環させて上記多孔板から再びガイドに沿
    わせて落下させながら重合させ、ポリアリレートを連続
    的に抜き出す方法である請求項7記載のポリアリレート
    の製造方法。
  10. 【請求項10】 多孔板からガイドに沿わせて落下させ
    る高さが、0.3m以上である請求項1、2、3、4、
    5、6、7、8または9記載のポリアリレートの製造方
    法。
  11. 【請求項11】 芳香族ジヒドロキシ化合物(A)とジ
    アリールカーボネート(B)とジカルボン酸(C)の溶
    融混合物、またはそれらを反応させて得られる重合中間
    体を製造するに際し、各成分の割合が、モル数に基づき
    次式 A:C=1:(0.8〜1.2) 及び (A+C):B=1:(0.7〜1.3) を満たす請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9ま
    たは10記載のポリアリレートの製造方法。
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