JP3408687B2 - 溶接残留応力の低減装置付き溶接装置 - Google Patents
溶接残留応力の低減装置付き溶接装置Info
- Publication number
- JP3408687B2 JP3408687B2 JP06940396A JP6940396A JP3408687B2 JP 3408687 B2 JP3408687 B2 JP 3408687B2 JP 06940396 A JP06940396 A JP 06940396A JP 6940396 A JP6940396 A JP 6940396A JP 3408687 B2 JP3408687 B2 JP 3408687B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- welding
- residual stress
- welding torch
- reduction device
- torch
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Butt Welding And Welding Of Specific Article (AREA)
- Apparatuses For Generation Of Mechanical Vibrations (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄板鋼板の溶接に
よる板骨構造等の製作に好適な溶接残留応力の低減装置
付き溶接装置に関する。 【0002】 【従来の技術】薄板鋼板の溶接においては、溶接部の熱
により発生する過大な固有ひずみのために残留応力が存
在する。このような溶接部の残留応力は製品の疲労強度
の低下をもたらすことになるので、この種の疲労強度の
低下を防止するために、従来、溶接後に冷間加工や加熱
法により残留応力を除去している。 【発明が解決しようとする課題】 【0003】しかしながら、このような手段では、溶接
後のアフターケアのためにかなりのコスト及び時間を要
するという問題がある。 【0004】本発明はこのような事情に鑑みて提案され
たもので、薄板鋼板の溶接による板骨構造の製作に当た
って、溶接後の冷間加工及び加熱法による作業を不要と
し、しかも溶接残留応力による製品の疲労強度の低下を
防止する長寿命の溶接を可能とする溶接残留応力の低減
装置付き溶接装置を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の溶接残留応力の低減装置付き溶接装
置は、鋼板の板骨構造の溶接に用いる溶接装置におい
て、その溶接トーチの直後に超音波振動子が並設され、
同超音波振動子の下端部が上記溶接トーチの下端部に向
かって前方に屈曲し、その先端が同溶接トーチに当接し
ていることを特徴とする。 【0006】 【発明の実施の形態】 【0007】本発明の実施の形態を図面について説明す
ると、図1はその一実施形態を示し、同図(A)はその
全体的斜視図、同図(B)は同図(A)のB−B矢視縦
断面図である。 【0008】図1に示す実施形態において、1は移動式
溶接装置1aから垂設された溶接トーチであり、溶接ト
ーチ1の後方には超音波振動子2bが溶接トーチ1に平
行的に垂設されている。そして、超音波振動子2bの下
端部は、溶接トーチ1の下端部に向かって前方へ屈曲
し、その先端が同溶接トーチ1に当接している。3は移
動式溶接装置1aに付設された超音波振動子2bの付勢
のための超音波増幅器、4は開先に沿って形成された前
後方向の溶接部である。 【0009】このような装置において、溶接作業中は、
溶接トーチ1は溶接線に沿って一定の速度vで矢印に示
すように、前方へ移動する。超音波振動子2bは増幅器
3により高周波で振動し、その振動を溶接トーチ1に伝
えて、溶接トーチ1を励振することにより、溶融流体に
拡散作用を生じさせるようになり、このようにして溶接
部やその近傍に生じる残留応力を低減することができ
る。 【0010】 【発明の効果】溶接時の残留応力を低減するために、従
来は、予熱・後熱や冷間加工等の処理を実施していた
が、本発明では溶接と同時に熱処理ができ、さらに高温
状態での作用であるため高効率の残留応力の低減が可能
となるのである。 【0011】要するに本発明によれば、鋼板の板骨構造
の溶接に用いる溶接装置において、その溶接トーチの直
後に超音波振動子が並設され、同超音波振動子の下端部
が上記溶接トーチの下端部に向かって前方に屈曲し、そ
の先端が同溶接トーチに当接していることにより、その
溶接トーチ直下の開先中の溶融部を拡散することで、そ
の残留応力を低減することができるから、本発明は産業
上極めて有益なものである。
よる板骨構造等の製作に好適な溶接残留応力の低減装置
付き溶接装置に関する。 【0002】 【従来の技術】薄板鋼板の溶接においては、溶接部の熱
により発生する過大な固有ひずみのために残留応力が存
在する。このような溶接部の残留応力は製品の疲労強度
の低下をもたらすことになるので、この種の疲労強度の
低下を防止するために、従来、溶接後に冷間加工や加熱
法により残留応力を除去している。 【発明が解決しようとする課題】 【0003】しかしながら、このような手段では、溶接
後のアフターケアのためにかなりのコスト及び時間を要
するという問題がある。 【0004】本発明はこのような事情に鑑みて提案され
たもので、薄板鋼板の溶接による板骨構造の製作に当た
って、溶接後の冷間加工及び加熱法による作業を不要と
し、しかも溶接残留応力による製品の疲労強度の低下を
防止する長寿命の溶接を可能とする溶接残留応力の低減
装置付き溶接装置を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の溶接残留応力の低減装置付き溶接装
置は、鋼板の板骨構造の溶接に用いる溶接装置におい
て、その溶接トーチの直後に超音波振動子が並設され、
同超音波振動子の下端部が上記溶接トーチの下端部に向
かって前方に屈曲し、その先端が同溶接トーチに当接し
ていることを特徴とする。 【0006】 【発明の実施の形態】 【0007】本発明の実施の形態を図面について説明す
ると、図1はその一実施形態を示し、同図(A)はその
全体的斜視図、同図(B)は同図(A)のB−B矢視縦
断面図である。 【0008】図1に示す実施形態において、1は移動式
溶接装置1aから垂設された溶接トーチであり、溶接ト
ーチ1の後方には超音波振動子2bが溶接トーチ1に平
行的に垂設されている。そして、超音波振動子2bの下
端部は、溶接トーチ1の下端部に向かって前方へ屈曲
し、その先端が同溶接トーチ1に当接している。3は移
動式溶接装置1aに付設された超音波振動子2bの付勢
のための超音波増幅器、4は開先に沿って形成された前
後方向の溶接部である。 【0009】このような装置において、溶接作業中は、
溶接トーチ1は溶接線に沿って一定の速度vで矢印に示
すように、前方へ移動する。超音波振動子2bは増幅器
3により高周波で振動し、その振動を溶接トーチ1に伝
えて、溶接トーチ1を励振することにより、溶融流体に
拡散作用を生じさせるようになり、このようにして溶接
部やその近傍に生じる残留応力を低減することができ
る。 【0010】 【発明の効果】溶接時の残留応力を低減するために、従
来は、予熱・後熱や冷間加工等の処理を実施していた
が、本発明では溶接と同時に熱処理ができ、さらに高温
状態での作用であるため高効率の残留応力の低減が可能
となるのである。 【0011】要するに本発明によれば、鋼板の板骨構造
の溶接に用いる溶接装置において、その溶接トーチの直
後に超音波振動子が並設され、同超音波振動子の下端部
が上記溶接トーチの下端部に向かって前方に屈曲し、そ
の先端が同溶接トーチに当接していることにより、その
溶接トーチ直下の開先中の溶融部を拡散することで、そ
の残留応力を低減することができるから、本発明は産業
上極めて有益なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る溶接装置を示し、同
図(A)はその溶接中の状態を示す全体的斜視図であ
り、同図(B)はそのB−B矢視縦断面図である。 【符号の説明】 1 溶接トーチ 1a 移動式溶接装置 2b 超音波振動子 3 超音波増幅器 4 溶接ビード(溶接部) 5 鋼板
図(A)はその溶接中の状態を示す全体的斜視図であ
り、同図(B)はそのB−B矢視縦断面図である。 【符号の説明】 1 溶接トーチ 1a 移動式溶接装置 2b 超音波振動子 3 超音波増幅器 4 溶接ビード(溶接部) 5 鋼板
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 鋼板の板骨構造の溶接に用いる溶接装置
において、その溶接トーチの直後に超音波振動子が並設
され、同超音波振動子の下端部が上記溶接トーチの下端
部に向かって前方に屈曲し、その先端が同溶接トーチに
当接していることを特徴とする溶接残留応力の低減装置
付き溶接装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06940396A JP3408687B2 (ja) | 1996-02-29 | 1996-02-29 | 溶接残留応力の低減装置付き溶接装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06940396A JP3408687B2 (ja) | 1996-02-29 | 1996-02-29 | 溶接残留応力の低減装置付き溶接装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09234585A JPH09234585A (ja) | 1997-09-09 |
JP3408687B2 true JP3408687B2 (ja) | 2003-05-19 |
Family
ID=13401613
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06940396A Expired - Fee Related JP3408687B2 (ja) | 1996-02-29 | 1996-02-29 | 溶接残留応力の低減装置付き溶接装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3408687B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102046135B1 (ko) * | 2018-05-14 | 2019-11-18 | 두산중공업 주식회사 | 진공 챔버를 갖는 자동 용접 장치 |
Families Citing this family (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4189201B2 (ja) | 2002-10-30 | 2008-12-03 | 新日本製鐵株式会社 | 鋼材の溶接継手における熱影響部の靭性向上方法 |
JP4441166B2 (ja) * | 2002-10-31 | 2010-03-31 | 新日本製鐵株式会社 | 鋼構造製品の環境助長割れ抵抗性向上方法 |
JP4351433B2 (ja) * | 2002-11-06 | 2009-10-28 | 新日本製鐵株式会社 | 液体金属脆化抵抗性の優れた鉄構製品およびそれらの製造方法 |
AU2003280852A1 (en) * | 2002-11-18 | 2004-06-15 | Nippon Steel Corporation | Method of increasing fatigue strength of cut face of metal by ultrasonic shock treatment and long life metal product |
JP4319828B2 (ja) * | 2002-11-18 | 2009-08-26 | 新日本製鐵株式会社 | 超音波衝撃処理による冷間加工部の強度向上方法およびその金属製品 |
JP4261879B2 (ja) * | 2002-11-18 | 2009-04-30 | 新日本製鐵株式会社 | 疲労強度に優れた長寿命回転体の製造方法 |
JP4195601B2 (ja) * | 2002-11-19 | 2008-12-10 | 新日本製鐵株式会社 | 金属材料の超音波衝撃処理条件の設定方法 |
JP4112952B2 (ja) | 2002-11-19 | 2008-07-02 | 新日本製鐵株式会社 | 表層部をナノ結晶化させた金属製品の製造方法 |
JP2004167519A (ja) * | 2002-11-19 | 2004-06-17 | Nippon Steel Corp | 鋼構造物の遅れ破壊防止方法および鋼構造物の製造方法 |
KR101388306B1 (ko) * | 2012-03-29 | 2014-04-22 | 현대제철 주식회사 | 폭발을 이용한 잔류응력저감장치 |
CN103692063B (zh) * | 2013-12-16 | 2016-02-24 | 华侨大学 | 一种新型焊接装置 |
CN105203625B (zh) * | 2015-09-11 | 2018-12-04 | 中国特种设备检测研究院 | 焊后热处理消除残余应力效果的磁评价方法 |
KR101910467B1 (ko) * | 2016-11-11 | 2019-01-04 | 선문대학교 산학협력단 | 국부가열 및 초음파 나노크리스탈 표면개질을 이용한 표면처리방법 |
CN112646971A (zh) * | 2020-12-21 | 2021-04-13 | 五河县俊宝钢结构有限公司 | 一种改善钢结构焊接处应力集中的处理方法 |
-
1996
- 1996-02-29 JP JP06940396A patent/JP3408687B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102046135B1 (ko) * | 2018-05-14 | 2019-11-18 | 두산중공업 주식회사 | 진공 챔버를 갖는 자동 용접 장치 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09234585A (ja) | 1997-09-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3408687B2 (ja) | 溶接残留応力の低減装置付き溶接装置 | |
CN105728930B (zh) | 超声波振动辅助焊接方法 | |
US5699950A (en) | Ultrasonic vibration welder | |
JP5494065B2 (ja) | スポット溶接方法及びスポット溶接継手 | |
US6558491B2 (en) | Apparatus for ultrasonic welding | |
JPH10305372A (ja) | 溶接装置 | |
JPS63295061A (ja) | 超音波加振による溶接欠陥防止方法 | |
JPH10296461A (ja) | 超音波加振溶接方法 | |
DE69701711T2 (de) | Verfahren und Vorrichtung zum kontinuierlichen Walzen von Knüppeln | |
JP3326245B2 (ja) | レーザービームにより金属シートを突合せ溶接する方法及びその装置 | |
JP3129042B2 (ja) | 熱間圧延材の接合方法及び装置 | |
JPS59179279A (ja) | スポツト溶接方法 | |
JPH10305373A (ja) | シーム溶接方法および装置 | |
JP3600431B2 (ja) | 超音波溶接装置 | |
JPH03180214A (ja) | ワークの軸線曲げ方法および装置 | |
JP3104443B2 (ja) | 鋼材の熱間接合方法 | |
JPH0569120A (ja) | アルミニウム材の超音波ろう接方法 | |
JP3485414B2 (ja) | 熱間突合せ接合方法 | |
JP3663102B2 (ja) | 消耗電極式アーク溶接の溶接方法 | |
JPH07299570A (ja) | 銅部材の抵抗溶接方法 | |
JPH09220671A (ja) | バット溶接方法及びバット溶接装置 | |
JPH0246313B2 (ja) | ||
JPH0732194A (ja) | 金属の管、棒の突合せ接合方法および装置 | |
JPH07100795A (ja) | 超音波シート切断方法 | |
JPH07284923A (ja) | 加振溶接方法及び装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20030205 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |