JP3104443B2 - 鋼材の熱間接合方法 - Google Patents
鋼材の熱間接合方法Info
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- JP3104443B2 JP3104443B2 JP04312201A JP31220192A JP3104443B2 JP 3104443 B2 JP3104443 B2 JP 3104443B2 JP 04312201 A JP04312201 A JP 04312201A JP 31220192 A JP31220192 A JP 31220192A JP 3104443 B2 JP3104443 B2 JP 3104443B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、圧延ライン上の熱間
鋼材を突き合わせて接合する方法に関する。
鋼材を突き合わせて接合する方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】製鉄工場の圧延工程では歩留りの向上と
生産性の向上などを目的としてラインの連続化が検討さ
れている。その中でも特に、 500〜1000℃といった熱間
鋼材を圧延機の前で接合して連続圧延を行う技術が重要
視されてきている。
生産性の向上などを目的としてラインの連続化が検討さ
れている。その中でも特に、 500〜1000℃といった熱間
鋼材を圧延機の前で接合して連続圧延を行う技術が重要
視されてきている。
【０００３】ライン上の熱間鋼材を冷却することなく接
合する方法として、特開昭61−1489号公報や、特開昭62
−127185号公報には、スケール除去装置を用いるかある
いは酸素ガスを吹付けて脱スケールした後に圧接する方
法が示されている。しかしながら、このような方法で脱
スケールを行っても鋼材は高温なので脱スケール後の鋼
材表面がすぐに再酸化してしまい、十分な接合強度を得
ることができない。
合する方法として、特開昭61−1489号公報や、特開昭62
−127185号公報には、スケール除去装置を用いるかある
いは酸素ガスを吹付けて脱スケールした後に圧接する方
法が示されている。しかしながら、このような方法で脱
スケールを行っても鋼材は高温なので脱スケール後の鋼
材表面がすぐに再酸化してしまい、十分な接合強度を得
ることができない。
【０００４】その他に、本出願人が先に提案した、スケ
ールを還元して圧接する方法（特願平３−222553号）が
ある。この方法によれば脱スケールを行わずに接合する
ことができるが、スケール量が著しく多い場合にはやは
り十分な接合強度が得られない。
ールを還元して圧接する方法（特願平３−222553号）が
ある。この方法によれば脱スケールを行わずに接合する
ことができるが、スケール量が著しく多い場合にはやは
り十分な接合強度が得られない。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、熱間鋼
材の表面は高温であるので脱スケール後も時間の経過と
ともに母材が酸化され、スケールが生成する。接合面に
そのようなスケールが付着したままの状態では、接合し
ても十分な強度を得ることができないので、脱スケール
した接合面が再び酸化する前に接合する技術の開発が望
まれていた。
材の表面は高温であるので脱スケール後も時間の経過と
ともに母材が酸化され、スケールが生成する。接合面に
そのようなスケールが付着したままの状態では、接合し
ても十分な強度を得ることができないので、脱スケール
した接合面が再び酸化する前に接合する技術の開発が望
まれていた。
【０００６】すなわち、本発明は、スケールの厚みに関
係なく熱間鋼材どうしを簡単かつ高能率に接合する技術
の提供を目的とする。
係なく熱間鋼材どうしを簡単かつ高能率に接合する技術
の提供を目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明は次の (1)〜(3)
をその要旨とする。
をその要旨とする。
【０００８】(1) 熱間鋼材どうしを突き合わせた後に、
先行鋼材と後行鋼材とを押しつけながら、その突き合わ
せ部に酸素を吹き付けて溶削しつつ圧接する鋼材の熱間
接合方法。
先行鋼材と後行鋼材とを押しつけながら、その突き合わ
せ部に酸素を吹き付けて溶削しつつ圧接する鋼材の熱間
接合方法。
【０００９】(2) 突き合わせ部近傍を非酸化雰囲気でシ
ールドして圧接する (1)の鋼材の熱間接合方法。
ールドして圧接する (1)の鋼材の熱間接合方法。
【００１０】(3) 非酸化雰囲気が還元炎雰囲気である
(2)の鋼材の熱間接合方法。
(2)の鋼材の熱間接合方法。
【００１１】本発明において、熱間鋼材とは、熱間鋼
板、線材、棒鋼、条鋼、形鋼などをさし、熱間接合と
は、それらの鋼材を例えば圧延ライン上で熱いままの状
態で接合することを意味する。
板、線材、棒鋼、条鋼、形鋼などをさし、熱間接合と
は、それらの鋼材を例えば圧延ライン上で熱いままの状
態で接合することを意味する。
【００１２】
【作用】図１は本発明の熱間接合方法を説明するための
図であり、図1(a)は鋼材の上面から酸素を吹き付けて溶
削しつつ圧接する状態、図1(b)は鋼材の側面から酸素を
吹き付けて同じく溶削しつつ圧接する状態を表してい
る。
図であり、図1(a)は鋼材の上面から酸素を吹き付けて溶
削しつつ圧接する状態、図1(b)は鋼材の側面から酸素を
吹き付けて同じく溶削しつつ圧接する状態を表してい
る。
【００１３】本発明において、接合面の脱スケールは、
この接合面に酸素を吹き付けて行う。熱間鋼材はすでに
高温であるので、酸素を吹き付けるとその近傍は溶融
し、吹き飛ばされるのである。
この接合面に酸素を吹き付けて行う。熱間鋼材はすでに
高温であるので、酸素を吹き付けるとその近傍は溶融
し、吹き飛ばされるのである。
【００１４】このとき、本発明ではあらかじめ先行鋼材
１と後行鋼材２とが突き合わされ、押しつけられている
ので、スケールを挟んで付き合わされている面に酸素を
トーチ６によって吹付けることで、そのスケールが存在
している部分を溶削することができる。すなわち、この
工程は付き合わせ部を酸素ジェットで溶削する工程であ
る。鋼材どうしは押しつけられているので、上記の溶削
が終了した時点で両方の鋼材を接合することができるの
である。
１と後行鋼材２とが突き合わされ、押しつけられている
ので、スケールを挟んで付き合わされている面に酸素を
トーチ６によって吹付けることで、そのスケールが存在
している部分を溶削することができる。すなわち、この
工程は付き合わせ部を酸素ジェットで溶削する工程であ
る。鋼材どうしは押しつけられているので、上記の溶削
が終了した時点で両方の鋼材を接合することができるの
である。
【００１５】ところで、この酸素を吹き付ける工程に用
いるトーチ６の火口形状は、板の全幅あるいは全厚みに
わたって均一に吹き付けることの可能なスリット形状で
あることが望ましい。
いるトーチ６の火口形状は、板の全幅あるいは全厚みに
わたって均一に吹き付けることの可能なスリット形状で
あることが望ましい。
【００１６】また、この工程の脱スケールの効果を保つ
ためには、酸素溶削を非酸化雰囲気で行うのが好まし
い。非酸化雰囲気では、鋼材は酸化されないので脱スケ
ール後に再びスケールが発生することはない。鋼材の温
度が低下しないように、予熱あるいは加熱を行うのであ
れば、直火還元バーナを用いて還元炎雰囲気とするのが
良い。
ためには、酸素溶削を非酸化雰囲気で行うのが好まし
い。非酸化雰囲気では、鋼材は酸化されないので脱スケ
ール後に再びスケールが発生することはない。鋼材の温
度が低下しないように、予熱あるいは加熱を行うのであ
れば、直火還元バーナを用いて還元炎雰囲気とするのが
良い。
【００１７】突き合わせの方法については特に限定され
るものではないが、酸素を鋼材の側面から吹き付ける場
合には、鋼材のトーチ６側とその裏側での溶削量が異な
るので、あらかじめ鋼材の接合面に図２の平面図に示す
ような開先加工を施しておくのが好ましい。この開先量
としては、トーチ６がない側の面が、トーチ６のある側
で溶削される幅＋（２〜４mm）程度離間するように加工
しておくのが良い。
るものではないが、酸素を鋼材の側面から吹き付ける場
合には、鋼材のトーチ６側とその裏側での溶削量が異な
るので、あらかじめ鋼材の接合面に図２の平面図に示す
ような開先加工を施しておくのが好ましい。この開先量
としては、トーチ６がない側の面が、トーチ６のある側
で溶削される幅＋（２〜４mm）程度離間するように加工
しておくのが良い。
【００１８】本発明の方法によれば、熱間鋼材を効率的
に接合することができるが、さらに接合面の形状が平滑
であると、より大きな接合強度を得ることができる。
に接合することができるが、さらに接合面の形状が平滑
であると、より大きな接合強度を得ることができる。
【００１９】
【実施例】試験材として、厚さ15mm、幅 100mm、長さ 5
00mmの鋼板（材質、JIS-SS400)を使用した。図３に示す
ように、この鋼板１、２を、移動台車４の上に設置され
たクランプ台３に固定し、 800℃に加熱した。それぞれ
の移動台車を油圧シリンダー５を用いて近づけ、鋼板１
と２を付き合わせた。なお、図中のストッパー８は押し
過ぎて鋼材が歪むのを防止するための装置である。
00mmの鋼板（材質、JIS-SS400)を使用した。図３に示す
ように、この鋼板１、２を、移動台車４の上に設置され
たクランプ台３に固定し、 800℃に加熱した。それぞれ
の移動台車を油圧シリンダー５を用いて近づけ、鋼板１
と２を付き合わせた。なお、図中のストッパー８は押し
過ぎて鋼材が歪むのを防止するための装置である。
【００２０】この状態で、バーナ７を用いてコークス炉
ガスを燃料とした還元炎を噴出して、接合面およびその
近傍を還元炎雰囲気とした後に、鋼板１と２が互いに押
し付け合うようにした。この時の押しつけ圧力は、１台
当たり 25Tonであり、加圧速度は５mm/secとした。この
押しつけを続けながら、スリット火口形状のトーチ６か
ら約１秒間酸素を吹き付けた。この吹き付けを終了する
とともに、押しつけを停止した。
ガスを燃料とした還元炎を噴出して、接合面およびその
近傍を還元炎雰囲気とした後に、鋼板１と２が互いに押
し付け合うようにした。この時の押しつけ圧力は、１台
当たり 25Tonであり、加圧速度は５mm/secとした。この
押しつけを続けながら、スリット火口形状のトーチ６か
ら約１秒間酸素を吹き付けた。この吹き付けを終了する
とともに、押しつけを停止した。
【００２１】このようにして得られた鋼板の接合強度を
調べるために、圧延ロール間の引張り強度を250N/mm2と
して圧下率50％の圧延ラインを通板させた。その結果、
圧延中の切断は起こらず、接合強度が十分であることが
確認できた。
調べるために、圧延ロール間の引張り強度を250N/mm2と
して圧下率50％の圧延ラインを通板させた。その結果、
圧延中の切断は起こらず、接合強度が十分であることが
確認できた。
【００２２】
【発明の効果】本発明の方法によれば、熱間鋼材を高速
で良好に接合することができる。しかも、鋼材の接合面
のスケールの厚さに関係なく、簡単な設備で実施するこ
とができる。
で良好に接合することができる。しかも、鋼材の接合面
のスケールの厚さに関係なく、簡単な設備で実施するこ
とができる。
【図１】本発明の熱間接合方法を説明するための図であ
り、図1(a)は鋼材の上面から酸素を吹き付けて溶削しつ
つ圧接する状態、図1(b)は鋼材の側面から酸素を吹き付
けて溶削しつつ圧接する状態を表している。
り、図1(a)は鋼材の上面から酸素を吹き付けて溶削しつ
つ圧接する状態、図1(b)は鋼材の側面から酸素を吹き付
けて溶削しつつ圧接する状態を表している。
【図２】突き合わせ前の鋼材に開先加工を施す例を示す
平面図である。
平面図である。
【図３】実施例で用いた圧接装置の概略を示す側面図で
ある。
ある。
１．先行鋼材、 ２．後行鋼材、 ３．ク
ランプ台、４．移動台車、 ５．油圧シリンダ
ー、 ６．トーチ、７．バーナ、 ８．ストッ
パー。
ランプ台、４．移動台車、 ５．油圧シリンダ
ー、 ６．トーチ、７．バーナ、 ８．ストッ
パー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−127185（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−127186（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−268882（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−228207（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B23K 20/00 - 20/14 B21B 1/26 B21B 15/00
Claims (3)
- 【請求項１】熱間鋼材どうしを突き合わせた後に、先行
鋼材と後行鋼材とを押しつけながら、その突き合わせ部
に酸素を吹き付けて溶削しつつ圧接することを特徴とす
る鋼材の熱間接合方法。 - 【請求項２】突き合わせ部近傍を非酸化雰囲気でシール
ドして圧接することを特徴とする請求項１に記載の鋼材
の熱間接合方法。 - 【請求項３】非酸化雰囲気が還元炎雰囲気であることを
特徴とする請求項２に記載の鋼材の熱間接合方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04312201A JP3104443B2 (ja) | 1992-11-20 | 1992-11-20 | 鋼材の熱間接合方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP04312201A JP3104443B2 (ja) | 1992-11-20 | 1992-11-20 | 鋼材の熱間接合方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06155046A JPH06155046A (ja) | 1994-06-03 |
| JP3104443B2 true JP3104443B2 (ja) | 2000-10-30 |
Family
ID=18026428
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP04312201A Expired - Fee Related JP3104443B2 (ja) | 1992-11-20 | 1992-11-20 | 鋼材の熱間接合方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3104443B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| AU2010322186A1 (en) | 2009-11-18 | 2012-05-31 | 3M Innovative Properties Company | Reinforced filter media |
| CN101983821B (zh) * | 2010-10-25 | 2012-08-22 | 天津重钢机械装备股份有限公司 | GS30CrMoV6和Q345E异种钢的焊接方法 |
| CN103658923A (zh) * | 2012-09-20 | 2014-03-26 | 攀钢集团工程技术有限公司 | 异种钢的焊接方法 |
-
1992
- 1992-11-20 JP JP04312201A patent/JP3104443B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06155046A (ja) | 1994-06-03 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |