JP3340696B2 - 連続熱間圧延における鋼片の接合方法 - Google Patents
連続熱間圧延における鋼片の接合方法Info
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Description
ンの仕上圧延機の入側で先行鋼片と後行鋼片とを接合す
る方法に関する。
ば連続熱間圧延ラインの仕上圧延機の入側で先行鋼片の
尾端と後行鋼片の先端とを互いに非接触で対向配置して
この状態で誘導加熱装置によって先行鋼片の尾端と後行
鋼片の先端とを急速加熱し、次いで、加熱された先行鋼
片の尾端と後行鋼片の先端とを突き合わせて押圧(アッ
プセット)接合する方法が知られている。
連続熱間圧延における鋼片の接合方法においては、大気
雰囲気中で接合を行う際に次に示す問題がある。即ち、
鋼中にCr、Ti、Mn、Al、Si等のように鋼の融
点(1400〜1600°C)より高い融点の酸化物
(Cr酸化物:融点約2000°C)を生成する成分を
含むステンレス鋼や高張力鋼等については、誘導加熱時
に接合面に生成されるこれらの酸化物がアップセット後
も接合部に固相として残って接合強度を著しく低下さ
せ、後工程の仕上圧延にて接合部が破断する等の問題が
生じる。
場合には誘導加熱時に接合面に生成される酸化物は融点
が1350°C程度の酸化鉄であり、鋼の融点(140
0〜1600°C)に比べて低いため接合強度の低下を
招くことはないが、Cの含有量が0.3wt%以上であ
るような高炭素鋼の場合には鋼の融点が下がるので酸化
物の融点が鋼の融点より高くなって上述したステンレス
鋼や高張力鋼等と同様の問題が生じる。
されたものであり、先行鋼片と後行鋼片との接合強度を
大幅に向上させることができる連続熱間圧延における鋼
片の接合方法を提供することを目的とする。
めに、請求項1に係る連続熱間圧延における鋼片の接合
方法は、連続熱間圧延ラインの仕上圧延機の入側で先行
鋼片の尾端と後行鋼片の先端とを互いに非接触で対向配
置してこの状態で先行鋼片の尾端と後行鋼片の先端とを
加熱する加熱工程と、加熱された先行鋼片の尾端と後行
鋼片の先端とを突き合わせて押圧接合する接合工程とを
備え、先行鋼片及び後行鋼片の内の少なくとも一方が鋼
より高い融点の酸化物を生成する元素を含む鋼種である
場合の連続熱間圧延における鋼片の接合方法において、
前記加熱工程で先行鋼片及び後行鋼片の各接合面の温度
が鋼片の液相線温度以上になるようにしたことを特徴と
する。
の接合方法は、請求項1において、接合面から鋼片厚み
の20%の長さ以下の領域を鋼片の液相線温度以上にし
たことを特徴とする。請求項3に係る連続熱間圧延にお
ける鋼片の接合方法は、請求項1又は2において、前記
接合工程におけるアップセット量を鋼片厚みの50%以
上としたことを特徴とする。
参照して説明する。図1は連続熱間圧延ラインのコイル
ボックスから仕上圧延機の第1スタンドまでの設備配列
を示す概略図、図2は高周波誘導加熱装置の概略図、図
3は交番磁界と誘導電流の流れを説明するための説明
図、図4は接合面温度が鋼の液相線温度未満の場合の接
合状態を模式的に示す図、図5は接合面温度が鋼の液相
線温度以上の場合の接合状態を模式的に示す図、図6は
接合面から鋼片厚みの20%を超える長さまでの領域が
鋼片の液相線温度以上の場合の接合面の状態を模式的に
示す図、図7は接合装置の概略断面図、図8は温度と接
合面からの長手方向の距離との関係を示すグラフ図、図
9はアップセット量を鋼片厚みの50%以上とした場合
の接合状態を模式的に示す図、図10はアップセット量
/板厚と母材強度比との関係を示すグラフ図である。
材を巻き取るコイルボックス、2はコイルボックス1か
ら巻き出された先行鋼片S1 の尾端及び後行鋼片S2 の
先端を切断するクロップシャー、3は先行鋼片S1 及び
後行鋼片S2 の切断面(接合面)同士を接合する接合装
置、4はレベラー、5a〜5cはピンチロール、6は脱
スケール装置、7は仕上圧延機の第1スタンドである。
プシャー2によって後端のクロップが切り落とされた先
行鋼片S1 及び先端のクロップが切り落とされた後行鋼
片S 2 の各切断端を接合面同士が互いに非接触で対向配
置されるように把持する左右のクランプ装置8,9と、
該クランプ装置8,9によって把持された先行鋼片S 1
及び後行鋼片S2 の各切断端を加熱する誘導加熱装置1
0と、クランプ装置8をクランプ装置9側に押圧移動さ
せて誘導加熱装置10によって加熱された先行鋼片S1
及び後行鋼片S2 の各切断端の接合面同士を突き合わせ
てアップセット接合する押圧シリンダ11と、該アップ
セット接合時に先行鋼片S1 と後行鋼片S2 とが上下方
向にずれることを防止する目違い防止板20とを備え
る。
所定長さだけ延在するレール19上を走行可能な台車1
7上に設置されており、また、該台車17の走行可能範
囲の鋼片搬送用テーブルローラ18は昇降式のテーブル
ローラとなっており、接合装置3の位置に相当する搬送
用テーブルローラ18は台車17により押し下げられる
ようになっている。接合装置3をこのような構成とする
ことにより、鋼片の搬送を停止させることなく先行鋼片
S1 と後行鋼片S2 との接合を行うことができる。
鋼片S2 の各切断端の板厚方向に交番磁界を貫通させる
ためのものであり、図2に示すように、先行鋼片S1 及
び後行鋼片S2 の各切断端の上下に配設された一対の磁
極芯13と、これらの磁極芯13に上下方向に連続して
巻回されたコイル14と、電源15とを備える。かかる
構成の誘導加熱装置10を用いて、図3に示すように、
先行鋼片S1 及び後行鋼片S2 の各切断端の板厚方向に
交番磁界を貫通させることにより、各切断端に渦電流が
発生して接合面同士が優先的に加熱されるようになって
いる。なお、この実施の形態では、加熱・接合処理を鋼
片の走行と同期させるいわゆるトランスバース方式の接
合装置3を採用したが、接合装置3を停止した状態で加
熱・接合処理を行う場合には図1に破線で示すルーパ1
6を用いることになる。
1 及び後行鋼片S2 の内の少なくとも一方が鋼より高い
融点の酸化物を生成する元素、例えばCr、Ti、M
n、Al、Si等を単独又は合計で1wt%以上含む鋼
種である場合に、上述した誘導加熱装置10によって先
行鋼片S1 及び後行鋼片S2 の各切断端を加熱する際
に、先行鋼片S1 及び後行鋼片S2 の各接合面の温度が
鋼片の液相線温度以上になるようにしている。
手方向の温度分布を示す。図中2は接合面の温度が鋼の
液相線温度未満の場合であり、この条件では、図4に示
すように、アップセット後に接合部に鋼の融点より高い
融点のCr酸化物(スケール)が固相として残って接合
強度を著しく低下させ、仕上圧延機の第4スタンド出側
にて接合部が分離した。
液相線温度以上の場合であり、この条件では、図5に示
すように、アップセット後に鋼の融点より高い融点のC
r酸化物(スケール)が液相となった鋼と共に接合面か
ら排出され、7スタンドからなる仕上圧延機により板厚
2mmまで圧延を施したが、接合部が分離することなく
良好な連続圧延を継続できた。
域は接合面から鋼片厚みの20%以下の長さまでが好ま
しく、また、図9に示すように、アップセット量を鋼片
厚みの50%以上とするのが好ましい。図8中の3は接
合面から鋼片厚みの20%を超える長さまで鋼の液相線
温度以上に加熱した場合であり、この条件では、図6に
示すように、加熱完了時に接合面の鋼が融け落ちて融け
落ちた後の面にCr酸化物(スケール)が再生成されて
接合強度の低下を招くことがあり、一方、アップセット
量が50%未満では、せっかく接合面の温度を鋼の液相
線温度以上にしてもアップセット後にCr酸化物(スケ
ール)の一部が接合面に残存して接合強度の低下を招く
ことがある。
0mm、厚み30mmになるシートバー(11wt%C
r鋼)を図1に示した連続熱間圧延ラインに供した。ま
た、接合装置3内で先行シートバーと後行シートバーの
各接合面を5mmの間隙を隔てて対向配置した後、誘導
加熱装置10(幅方向の寸法1300mm、長手方向の
寸法240mm)によって各接合面を加熱した。このと
きの加熱条件は投入電力が1000kW、周波数100
0Hzで12.5秒間加熱し、接合面から5mm(鋼片
厚みの20%以下)までの領域が鋼の液相線温度以上に
なるようにした。引き続き接合面同士を突き合わせて押
圧シリンダ11によって押圧力2kg/mm2 で押圧し
て接合を完了させた。このときのアップセット量は20
mm(鋼片厚みの50%以上)とした。
により板厚2mmまで圧延を施したが、その際に接合部
が分離することなく良好な連続圧延を継続することがで
きた。また、高張力鋼(ハイテン:Cr+Ti+Si=
1.0wt%含有)及びSUS430(16wt%Cr
含有)についても、誘導加熱装置10の投入電力、周波
数、加熱時間を変更して、接合面から鋼片厚みの20%
以下までの領域が鋼の液相線温度以上になるようすると
共に、アップセット量を鋼片厚みの50%以上とし、そ
れ以外は上記と同じ条件で連続圧延を行ったところ、接
合部が分離することなく良好な連続圧延を継続すること
ができた。
までの領域を鋼の液相線温度以上にした場合のアップセ
ット量と接合部熱間引張強度(900°C)との関係を
低炭素鋼(SPCC相当)、高張力鋼(ハイテン:Cr
+Ti+Si=1.0wt%含有)、11wt%Cr鋼
及びSUS430(16wt%Cr含有)について示し
たものである。図から明らかなように、本発明では低炭
素鋼と同様に母材の80%以上の接合部強度が得られる
ことが判る。
方式として高周波誘導加熱装置を用いた場合を説明した
が、これに代えて、レーザー加熱装置や高周波直接通電
加熱装置を用いて接合面を加熱してもよい。
によれば、先行鋼片及び後行鋼片の内の少なくとも一方
が鋼より高い融点の酸化物を生成する元素を含む鋼種で
ある場合の連続熱間圧延における鋼片の接合方法におい
て、先行鋼片と後行鋼片との接合強度を大幅に向上させ
ることができるという効果が得られる。
圧延機の第1スタンドまでの設備配列を示す概略図であ
る。
明図である。
状態を模式的に示す図である。
状態を模式的に示す図である。
の領域が鋼片の液相線温度以上の場合の接合面の状態を
模式的に示す図である。
示すグラフ図である。
場合の接合状態を模式的に示す図である。
を示すグラフ図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 連続熱間圧延ラインの仕上圧延機の入側
で先行鋼片の尾端と後行鋼片の先端とを互いに非接触で
対向配置してこの状態で先行鋼片の尾端と後行鋼片の先
端とを加熱する加熱工程と、加熱された先行鋼片の尾端
と後行鋼片の先端とを突き合わせて押圧接合する接合工
程とを備え、先行鋼片及び後行鋼片の内の少なくとも一
方が鋼より高い融点の酸化物を生成する元素を含む鋼種
である場合の連続熱間圧延における鋼片の接合方法にお
いて、 前記加熱工程で先行鋼片及び後行鋼片の各接合面の温度
が鋼片の液相線温度以上になるようにしたことを特徴と
する連続熱間圧延における鋼片の接合方法。 - 【請求項2】 接合面から鋼片厚みの20%の長さ以下
の領域を鋼片の液相線温度以上にしたことを特徴とする
請求項1記載の連続熱間圧延における鋼片の接合方法。 - 【請求項3】 前記接合工程におけるアップセット量を
鋼片厚みの50%以上としたことを特徴とする請求項1
又は2記載の連続熱間圧延における鋼片の接合方法。
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