JPH0550111A - 鋼材の熱間接合方法 - Google Patents

鋼材の熱間接合方法

Info

Publication number
JPH0550111A
JPH0550111A JP21250491A JP21250491A JPH0550111A JP H0550111 A JPH0550111 A JP H0550111A JP 21250491 A JP21250491 A JP 21250491A JP 21250491 A JP21250491 A JP 21250491A JP H0550111 A JPH0550111 A JP H0550111A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hot
flame
oxygen
welding
preheating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP21250491A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiji Okada
誠司 岡田
Yutaka Suzuki
豊 鈴木
Yasuto Fukada
康人 深田
Takao Ko
隆夫 高
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP21250491A priority Critical patent/JPH0550111A/ja
Publication of JPH0550111A publication Critical patent/JPH0550111A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】鋼材の熱間接合を迅速、かつ確実に行う。 【構成】熱間鋼材の接合面のスケールをホットスカーフ
ィングによって除去し、直ちに重ね合わせ圧接、または
突き合わせ圧接を行う方法であって、少なくとも酸素ジ
ェットによる溶削から圧接までの期間、ホットスカーフ
ィングの予熱炎を作る燃料に対する酸素の比を 0.5〜0.
8 として予熱炎を還元炎とし、この還元炎で接合面近傍
を還元雰囲気に保つ。 【効果】スケール除去が迅速に実施でき、しかも接合す
るまでの間に接合面の再酸化がないから、良好な接合が
できる。設備面でも簡易であり、熱間鋼材の連続圧延を
行う場合の接合方法として好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、熱間鋼材(熱間圧延
工程等において高温の状態にある鋼材)を室温まで冷却
することなく、高能率で接合し、高品質の接合部を得る
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】製鉄工場の様々な工程で歩留りと生産効
率の向上、熱エネルギーの節約を目的としたラインの連
続化が進められている。この連続化の中で最近最も重要
視されているのは、例えば 500〜1000℃の熱間鋼材を圧
延機の前で接合して連続圧延を行う技術である。
【0003】従来、鋼板の酸洗ラインや冷間圧延のタン
デムミルの前に接合機を設置し、先行するコイルの後端
と後続するコイルの先端とを接合する技術は知られてお
り、その溶接法としては、フラッシュ溶接、レーザー溶
接、マッシュシーム溶接、アーク溶接等が用いられてい
る。これらの溶接法の対象は全て一旦冷却した材料であ
って、溶接時には高温の状態ではない。
【0004】上記のような溶接法を高温でしかも走行中
の鋼材の接合に用いるのは極めて困難である。例えば、
フラッシュ溶接法では、電極が高温のため損傷し、また
被接合材のスケールのため通電が安定せず、さらにフラ
ッシュの発生が電極その他の装置のメインテナンスの大
きな障害となる。また、レーザー溶接法では高々数mmの
板厚の材料の溶接しかできず、熱間材の場合に要求が多
い厚物の溶接が今の技術では困難である。仮に板厚の薄
いものを対象にしても、熱間鋼材では高い突き合わせ精
度を出すのが不可能であり、溶接機のレンズ、ミラー等
の熱による損傷という問題もある。アーク溶接法も、熱
のためワイヤの送給等が不安定になり、しかも板両端の
溶け落ち、裏ビードの不安定、低能率といって問題があ
る。
【0005】上記のような問題点を解決する方法とし
て、特開昭61−137691号公報に提案されるような機械的
接合方法もあるが、接合強度が不十分である。接合強度
が足りずに次の圧延工程で接合部の破断が起きると、工
程の乱れやロールの破損などの深刻なトラブルを招くこ
とになる。
【0006】鋼材の接合方法としては、突き合わせまた
は重ね合わせた鋼材端部を圧下して接合する圧接法もあ
る。この圧接法の最大の問題点は、接合部のスケールの
除去である。例えば、特開昭56−122 号公報には、圧延
材の端部を予め切断して新生面を作ってからその新生面
どうしを突き合わせて圧接する方法が提案されている。
しかし、この方法の実施には接合装置の外に切断装置が
必要であり切断による材料歩留りの低下も問題である。
さらに特開昭61−1489号公報には鋼板を重ね合わせて圧
接するに先立って、湿式脱スケールやグラインダーによ
る脱スケールを行うことが提案されているが、熱間接合
の場合は鋼材が高温なので接合工程に入るまでに表面が
再酸化して十分な接合強度が得られない。
【0007】特開昭61−126907号公報および特開昭61−
126983号公報には、ホットスカーファーを、熱間鋼材の
接合の際のスケール除去に利用するという着想が開示さ
れている。しかし、元来ホットスカーファーというの
は、高温の燃焼炎を鋼材表面に当ててその一部を溶解
し、そこへ酸素を噴射して酸化反応を起こさせると同時
に酸化生成物を吹き飛ばすことにより、鋼材表面の疵や
割れ等の欠陥を除去するものである。従って、通常のホ
ットスカーフィングの条件では、スケールが除去できた
としても、その後、接合工程に到るまでの間に接合面の
再酸化が避けられず、十分な強度を持つ良好な接合は困
難である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、圧延工程の
連続化を実現するために必須である熱間鋼材の接合を、
実際の工場で簡単にかつ能率的に行うことができる技
術、しかも後続の圧延工程に障害のない程度に高い接合
強度を得られる技術、の開発を課題としてなされたもの
である。
【0009】本発明の具体的な目的は、前記のホットス
カーファーを利用するという着想を実際に生産現場で利
用できる技術に発展させることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、下記の
鋼材の熱間接合方法にある。
【0011】熱間鋼材の接合面のスケールをホットスカ
ーフィングによって除去し、直ちに重ね合わせ圧接、ま
たは突き合わせ圧接を行う方法であって、少なくとも酸
素ジェットによる溶削から圧接までの期間、ホットスカ
ーフィングの予熱炎を作る燃料に対する酸素の比を 0.5
〜0.8 として予熱炎を還元炎とし、この還元炎で接合面
近傍を還元雰囲気に保つことを特徴とする鋼材の熱間接
合方法。
【0012】ここで、熱間鋼材とは、前記の熱間鋼板を
代表として熱間線材、棒鋼、条鋼、或る種の形鋼などで
ある。熱間接合というのは、上記の鋼材を例えば圧延ラ
イン上で、熱いままの状態で接合することを意味する。
【0013】
【作用】本発明方法の大きな特徴は、ホットスカーファ
ーを用いて熱間鋼材の接合面の脱スケールを高速度で行
い、かつその後は接合部を還元雰囲気に保ったまま直ち
に圧接することにある。言い換えれば、ホットスカーフ
ァーに脱スケール、接合部の加熱、およびその後の圧接
までの還元雰囲気の維持という三つの役割を持たせ、脱
スケールと圧接とを連続的に行うことが特徴である。
【0014】溶製から鋳造、圧延の工程を経てきた鋼材
の表面には、酸化鉄と鋼に含まれているSi、Mn等の酸化
物との複合酸化物からなるスケールが生成している。通
常の大気中で行う圧接では、このようなスケールの存在
は接合を阻害し、十分な接合強度を得ることができない
ため、前記の特開昭61−1489号公報にもあるように、事
前に脱スケールを行って接合面を清浄化しなければなら
ない。本発明では、この脱スケールにホットスカーファ
ーを利用する。
【0015】図1は、本発明の接合方法の概要を説明す
る図で、ホットスカーファーによる被接合材(例えば鋼
板)1のスケール除去の工程を示している。この図によ
って、ホットスカーファーの概要とホットスカーフィン
グの原理を説明する。
【0016】図に要部のみを示すホットスカーファー2
は、プレミックス(予熱用火炎を作る燃料と酸素とを、
バーナーノズルの前で混合する)方式のホットスカーフ
ァーである。この外に、ポストミックス方式のものもあ
り、本発明ではどちらでも使用できる。ホットスカーフ
ァーは図1に示すように、酸素噴射ノズル3を挟んで上
予熱チップ4と下予熱チップ5を有し、これらから噴射
された燃料と酸素の混合ガスが燃焼して予熱炎となる。
燃料としてはLPG、COG(コークス炉ガス)等が使
用される。この予熱炎によって鋼材を発火点(900〜950
℃) に加熱した後、酸素噴射ノズル3から高純度の酸素
(溶削酸素)を噴射し鋼材(この場合は被接合熱間鋼
材)1の表面に吹きつける。そうすると鋼材の鉄分の酸
化反応によって急激に温度が上がり、鋼材表面は溶融し
て吹き飛ばされ、いわゆる溶削がなされ、表面のスケー
ルが除去される。鋼材とホットスカーファーとを相対的
に移動させていけば、必要な面積の溶削 (この場合は脱
スケール) が行われる。
【0017】ところで、ホットスカーファーの通常の使
用方法であれば、溶削された後の表面はすぐに酸化され
圧接には不適当な状態になる。そこで、本発明方法では
前記の予熱炎を溶削後の表面付近に還元雰囲気を作るの
に利用する。即ち、予熱炎を接合部分を還元雰囲気に保
つシールドガスとするのである。なお、溶削を行う前の
予熱炎は必ずしも還元性である必要はない。むしろ、通
常の完全燃焼炎である方が加熱能力が大きく、予熱時間
を短縮するのに有利である。
【0018】予熱炎は前記のとおり、LPG等の燃料を
酸素で燃焼させたものであるが、このとき燃料と酸素の
流量比を調整すれば、火炎を還元性にすることができ
る。燃料を完全燃焼させるのに必要な酸素量に対する実
際に使用する(供給する)酸素量の比、即ち、酸素比を
mとすれば、理論上はm<1.0 の場合に還元炎となる。
【0019】しかし、大気開放下での燃焼の場合、周囲
からの大気の巻き込みがあるので実質的な酸素比は高く
なる。従って、確実に還元雰囲気を作るための予熱炎で
は酸素比mを 0.8以下とするのが望ましい。一方、余り
に酸素比が小さいと煤が発生し、接合面の介在物となっ
て接合強度の低下を招く。また、酸素比が小さすぎると
火炎温度が下がって加熱能力が落ちる。従って、酸素比
の下限は 0.5とするのがよい。
【0020】上記のような燃焼条件で得られる火炎を少
なくとも溶削完了の直後から圧接が終わるまでの期間、
シールドガスとして利用し、接合部周辺を還元性の雰囲
気に保つ。なお、予熱というのは元来溶削前の加熱を意
味するのであるが、それに使用する火炎を本発明では酸
素比を変えて溶削後のシールドに使用するので、その場
合も便宜上予熱炎と呼ぶことにする。
【0021】本発明方法における脱スケールの工程は、
前述のとおり溶削と同じであるから接合面のスケールが
分厚いものであってもきわめて短時間に除去される。そ
の後、酸素の噴射を止め、予熱炎を還元性にして維持す
れば接合部の近辺は還元雰囲気に保たれるから、スケー
ルが除去されて清浄化された面の再酸化は防止され、ま
た残留する酸化物も還元されることになる。この状態で
直ちに圧接を行う。
【0022】図2は、本発明の方法を実施する場合の燃
料および酸素の供給量の経時変化を示すダイヤグラムの
一例である。この例は、スカーフィング (溶削) の時に
は予熱炎を小さくし、スカーフィングの後に酸素比を小
さくして予熱炎を還元炎とする場合である。
【0023】図示のとおり、予熱のときは、燃料(LP
G)の流量 4.0 Nm3/hour に対して20.0 Nm3/hour の酸
素を供給して燃焼を行わせる。このときの酸素比mは
1.0で、周囲からの大気の巻き込みもあって火炎は酸化
炎になる。この予熱に要する時間 (T2) は、鋼材を発火
温度まで上げるのに要する時間である。溶削のときは、
燃料流量を 0.2Nm3/hour (点火した炎を維持できる程
度) に落とし、酸素流量もそれに応じて下げる。次いで
19.0 Nm3/hour の溶削用酸素を噴射してスケールを吹き
飛ばす。その後、予熱用の燃料と酸素を再び増量して予
熱炎を形成させるのであるが、この場合は燃料流量 4.0
Nm3/hour に対して酸素流量を12.0 Nm3/hour とする。
このときの酸素比は 0.6であり、火炎は完全な還元炎で
ある。この還元炎で接合面付近をシールドした状態で圧
接を行う。
【0024】図3は、本発明の方法の他の実施態様を示
す図2と同様のダイヤグラムである。これは、スカーフ
ィングの時から還元性の予熱炎でシールドする例であ
る。図示のように、予熱のときの燃焼条件は図2の例と
同じであるが、溶削の際には、4.0Nm3/hour の燃料に対
して12.0 Nm3/hour の酸素 (酸素比0.6)を供給して予熱
炎を還元炎とし、その雰囲気下で溶削用酸素を19.0 Nm3
/hour 噴射する。
【0025】酸素噴射による溶削の終了後も同じ還元炎
を維持して溶削面の酸化を防止しながら圧接を行う。
【0026】上記のように、本発明方法では、スカーフ
ィングによる溶削で鋼材表面のスケールを強制的に除去
するので、スケールがSiやMnの酸化物を含む強固なもの
であっても短時間で除去される。しかも、スカーフィン
グの後も、還元雰囲気に保たれるから、残留したスケー
ルがあってもさらに還元されて、圧接は清浄な面間で行
われることになる。従って、厚い強固なスケールが着い
たままの鋼材であってもそのまま処理することが可能で
ある。なお、図1には、ホットスカーファーを接合部の
上方だけに置いた図を示したが、被接合材の下面を溶削
するするためのホットスカーファーを下方において、
上、下両向きの溶削を行うのが望ましい。
【0027】突き合わせ接合の場合も同じである。
【0028】溶削に要する時間 (図2、3のT3) は溶削
すべき接合面の長さと、溶削の速度に依存する。通常の
鋼材のスケール厚みは、製造履歴にもよるが、およそ数
千Åから 500μm 程度であり、この程度のスケールが付
着した鋼板を長さ 100mm程度重ねて圧接する場合、接合
面の溶削に必要な時間は 0.8秒程度である。溶削終了後
は、できるだけ早く圧接を行うのが望ましい。図4に示
すように、ホットスカーファーと圧接用治具(加圧ロー
ル)をほぼ同じ位置に設置すれば、溶削完了後、直ちに
圧接を行うことができる。
【0029】圧接の際の被接合材の温度は高い方が望ま
しい。この温度は、溶削の際の発熱で十分に確保でき
る。
【0030】圧接は次のようにして行う。即ち、重ね合
わせの場合には、図4に示すように、ラインの上下に配
置した一対の加圧ロール6により、板端からもう一方の
板端までを所定の圧力で圧下して行く。被接合材が小さ
い場合には、図5に示すように被接合材1と同等または
それ以上の幅の加圧治具7で上下から加圧して1回で全
幅を圧接してもよい。
【0031】突き合わせ接合の場合は、図6に示すよう
に被接合材を把持し加圧する治具8を使用して、被接合
材の端面どうしを押しつける。
【0032】圧接は、接合部を静止させて行う場合と、
移動させながら行う場合とがある。
【0033】熱延鋼板のような帯状の鋼材を静止させて
接合する場合は、接合部の前後にルーパーを設ける必要
がある。被接合材を移動させつつ接合する場合は、ホッ
トスカーファーと圧接装置が一体となって被接合材と同
期して移動するような設備にすればよい。
【0034】本発明方法は、スケールが付着したままの
鋼材を接合工程に送って、ホットスカーファーによるス
ケールの除去、接合部の加熱および接合を短時間のうち
に行うのが特徴である。即ち、接合工程に付す前に予め
機械的または化学的なデスケールを行う必要がないこと
が大きな利点である。
【0035】以上、主に板材を例にして説明したが、本
発明方法は棒鋼その他の熱間接合にも適用できることは
言うまでもない。
【0036】
【実施例】板厚15mm、幅 300mm、長さ 500mmの鋼板
(C:0.1 %、Si: 0.5%、Mn: 1.2%) の端部25mmを
重ね合わせて接合する試験を行った。
【0037】表1にホットスカーフィングの条件と圧接
時の接合材温度、並びに接合部の曲げ試験における割れ
率を示す。鋼板はすべて 800℃まで大気中で誘導加熱
し、通常の熱間鋼材と同じスケール付着状態とした。こ
れらの鋼板の接合面を、図2または図3に示すダイヤグ
ラムに従って溶削し圧接した。それぞれの条件は下記の
とおりである。
【0038】(a)ホットスカーフィングの条件:図1
に示すようなプレミックス方式のホットスカーファーを
使用し、図2または図3のダイヤグラムに従って行っ
た。これらの図中のT1〜T7の値は下記のとおりである。
【0039】T1 =4秒 T2 =5秒 ( 800℃から発火温度の 900〜950 ℃までの
昇温時間 ) T3 =0.2 秒 (125mm/秒で25mmを溶削した。) T4 =3秒 T5 =1秒 T6 =1秒 T7 =1秒 予熱炎の燃料としてはLPGを使用し、図2、図3のV
L 、VO を表1に示すように変えて予熱炎の酸素比を調
整した。
【0040】(b)圧下率:25%(即ち、重ね合わせた
板厚30mmが22.5mmになるように加圧) (c)圧接方法:図4に示すように上下一対の加圧ロー
ル6を板幅方向に回転移動させつつ圧接。圧接時の接合
材の温度は表1に示すとおり。
【0041】上記の条件で得られた接合部を最も厳しい
といわれる長手方向の常温曲げ試験(曲げ半径15mm) に
より評価した。割れは接合面に生じる。この割れを鋼板
側面から観察して、その長さの総計と接合線の長さとか
ら割れ率を下記の式で算出した。
【0042】割れ率=(割れ長さの総計/接合線の全
長)×100 (%) 表1に参考例として示すのは、通常のホットスカーフィ
ング条件(予熱炎は終始m=1の完全燃焼炎)で溶削
し、その後は還元炎によるシールドを行わずに圧接した
例である。この場合は、溶削した接合面の酸化が激しい
ため、接合部はきわめて弱い。
【0043】溶削後、または溶削から引き続いて予熱炎
の酸素比mを下げ、還元炎として接合部をシールドした
場合は、割れ率は小さくなっている。しかし、No.6と N
o.12のようにmが 0.9と比較的大きい場合は割れ率が高
い。これは、周囲からの空気の巻き込みで実際の酸素比
が1を超えて、還元雰囲気にならないためである。ま
た、酸素比mが 0.4と小さすぎるNo.1と No.7 の場合に
は、不完全燃焼の度合いが大きく煤が多量に発生して接
合面に付着し良好な圧接ができていない。これら以外の
例では、割れの発生は、後続する連続圧延に実操業上支
障のない10%以下になっている。以上の結果から、mは
0.5〜0.8 とするのが望ましいと言える。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】本発明方法によれば、接合部の脱スケー
ルをホットスカーファーで迅速に行うことができるだけ
でなく、脱スケール後の接合面の再酸化を防いで良好な
圧接を行うことができる。ホットスカーファー自体は、
従来のものを使用することができ、接合部分をシールド
ボックスで覆うようなことも不必要であるから、設備面
での負担も小さい。
【図面の簡単な説明】
【図1】ホットスカーファーを用いて鋼板の重ね合わせ
接合を行う本発明の接合方法の脱スケール工程を説明す
る図である。
【図2】本発明方法の一つの実施態様においてホットス
カーファーの予熱炎を作る燃料と酸素、および溶削用酸
素の流量調整のパターンを示すダイヤグラムである。
【図3】本発明方法の他の実施態様おける図2と同様の
ダイヤグラムである。
【図4】重ね合わせ接合の場合のロールによる圧接方法
を示す図である。
【図5】重ね合わせ接合の場合の加圧治具による圧接方
法を示す図である。
【図6】突き合わせによる圧接の加圧方法を説明する図
である。
フロントページの続き (72)発明者 高 隆夫 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号住 友金属工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱間鋼材の接合面のスケールをホットスカ
    ーフィングによって除去し、直ちに重ね合わせ圧接、ま
    たは突き合わせ圧接を行う方法であって、少なくとも酸
    素ジェットによる溶削から圧接までの期間、ホットスカ
    ーフィングの予熱炎を作る燃料に対する酸素の比を 0.5
    〜0.8 として予熱炎を還元炎とし、この還元炎で接合面
    近傍を還元雰囲気に保つことを特徴とする鋼材の熱間接
    合方法。
JP21250491A 1991-08-26 1991-08-26 鋼材の熱間接合方法 Pending JPH0550111A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21250491A JPH0550111A (ja) 1991-08-26 1991-08-26 鋼材の熱間接合方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21250491A JPH0550111A (ja) 1991-08-26 1991-08-26 鋼材の熱間接合方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0550111A true JPH0550111A (ja) 1993-03-02

Family

ID=16623764

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21250491A Pending JPH0550111A (ja) 1991-08-26 1991-08-26 鋼材の熱間接合方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0550111A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5509600A (en) * 1993-05-27 1996-04-23 Sumitomo Metal Industries, Ltd. Hot pressure welding of hot steel stock
JP2009233689A (ja) * 2008-03-26 2009-10-15 Kobe Steel Ltd 溶削装置を用いた鋼鋳片の溶削方法
KR101482266B1 (ko) * 2008-06-13 2015-01-15 주식회사 포스코 브라운 가스를 이용하는 스카핑 장치
CN113560366A (zh) * 2021-07-30 2021-10-29 洛阳富兴管业有限公司 一种铜包铝排复合工艺

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5509600A (en) * 1993-05-27 1996-04-23 Sumitomo Metal Industries, Ltd. Hot pressure welding of hot steel stock
JP2009233689A (ja) * 2008-03-26 2009-10-15 Kobe Steel Ltd 溶削装置を用いた鋼鋳片の溶削方法
KR101482266B1 (ko) * 2008-06-13 2015-01-15 주식회사 포스코 브라운 가스를 이용하는 스카핑 장치
CN113560366A (zh) * 2021-07-30 2021-10-29 洛阳富兴管业有限公司 一种铜包铝排复合工艺

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR950011312B1 (ko) 강재의 열간 접합방법
KR100261204B1 (ko) 강재의 열간 접합 방법
JPH0550111A (ja) 鋼材の熱間接合方法
JPH067970A (ja) 鋼材の熱間接合方法
JP3104443B2 (ja) 鋼材の熱間接合方法
JP2864804B2 (ja) 鋼材の熱間接合方法
JPH07178416A (ja) 熱間鋼材の接合方法
JP2979837B2 (ja) 鋼材の熱間接合方法
JP3087468B2 (ja) 鋼材の熱間接合方法
JP2689803B2 (ja) 鋼材の熱間接合方法
JPH09295011A (ja) 鋼板端面の接合方法
JP2938689B2 (ja) 熱間圧延における鋼片の接合方法
JPH0515902A (ja) 熱延鋼板の熱間接合方法
JPH06269806A (ja) 鋼材の熱間接合方法
JPH04200907A (ja) 鋼材の熱間接合方法
JP3090496B2 (ja) 熱間圧延材の接合方法及び装置並びに連続熱間圧延設備
JP3210542B2 (ja) 鋼片の接合におけるレーザ仮付溶接方法
JP2979899B2 (ja) 熱間鋼材の接合方法
JP2000117305A (ja) 鋼材の熱間圧接方法およびその装置
JPH0994657A (ja) 片面突合せ溶接における終端割れ防止方法
JP3307860B2 (ja) ビレット圧延装置
JPH06312277A (ja) 鋼材の熱間接合方法
JP2000051906A (ja) 熱間接合方法およびその装置
JPH05245507A (ja) 熱間鋼材の接合方法
JPH04305365A (ja) 鋼材のガス切断方法