JP3408431B2 - 駆動力伝達装置 - Google Patents

駆動力伝達装置

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JP3408431B2
JP3408431B2 JP27376798A JP27376798A JP3408431B2 JP 3408431 B2 JP3408431 B2 JP 3408431B2 JP 27376798 A JP27376798 A JP 27376798A JP 27376798 A JP27376798 A JP 27376798A JP 3408431 B2 JP3408431 B2 JP 3408431B2
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俊文 酒井
誠 岡田
宏 久志野
聡 溝口
孝 酒井
宏 八杉
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Toyoda Koki KK
ASANO GEAR CO Ltd
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Toyoda Koki KK
ASANO GEAR CO Ltd
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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    • Y02T10/62Hybrid vehicles

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  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駆動力伝達装置に
係り、特に2ウェイクラッチを備えた駆動力伝達装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】正転逆転を切替える方法として、2ウェ
イクラッチを使用する方法がある。このように使用され
る2ウェイクラッチとしては、特開平3−199722
号公報に記載のサブギヤ方式と、特開平9−25959
号公報に記載のスイッチングプレート方式とがある。
【0003】サブギヤ方式は、2ウェイクラッチのメイ
ンギヤに対して、メインギヤと共に回転しながらメイン
ギヤと同じピニオンに噛み合うサブギヤが設けられてい
る。サブギヤは、メインギヤの歯数よりも多い歯数を備
えており、前記メインギヤが回転すると、メインギヤに
対して歯数分回転が遅れるようにされている。そして、
サブギヤが回転すると、サブギヤに圧接された皿バネの
摩擦力によって、スプラグを保持するインナリテーナが
一体的に回転して、スプラグの傾き方向を切り換えるよ
うにされている。このスプラグの傾き方向によって、正
転逆転が決定され、スプラグの傾きに応じて出力軸側が
一体に回動する。すなわち、切替え終了後は、入力ギ
ヤ、スプラグ、インナリテーナ、出力軸が一体回転し、
皿バネはサブギヤ側又はインナリテーナ側において、摺
接する。
【0004】スイッチングプレート方式は、前記サブギ
ヤ方式の構成中、前記サブギヤの代わりに外周上に回り
止めとなる突起を設けたプレートをメインギヤに併設し
たところが異なり、他の構成は略同一に構成されてい
る。そして、2ウェイクラッチを含む歯車軸を軸受を介
して保持するケースに、スイッチングプレートが回転し
ないように前記突起を嵌め込みしている。そして、皿バ
ネのスイッチングプレート側又はインナリテーナ側では
入力ギヤ回転中は、常に滑っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記サブギヤ方式は、
メインギヤとインナリテーナとの回転速度差が小さく、
正転逆転の切替えに時間を要する。これは実際の使用に
おいては、遅れ感として感じられることになる。
【0006】そして、駆動源からの駆動力を複数の減速
部を介して駆動力を伝達する駆動装置に対して、正転逆
転機能を加えたい場合、複数の減速部のうち、より下流
に連結される減速部に上記サブギヤ方式の2ウェイクラ
ッチを連結することが考えられる。ところが、このよう
にすると、上記サブギヤ方式の2ウェイクラッチの問題
点である、正転逆転の切替時の遅れ感がそのまま発生す
る問題がある。
【0007】一方、スイッチングプレート方式は、サブ
ギヤ方式に比較して切替えは瞬時であるため、遅れ感は
感じられないが、皿バネと、スイッチングプレート側又
はインナリテーナ側の摺動面との回転速度差が大きいた
め、皿バネと摺動面との摩耗が大きい。これは、皿バネ
には確実な切替えを行なうため、ある程度以上のバネ力
を持たせており、前記摩耗により間隔が広くなるとバネ
力が低下して、使っているうちに確実に切替えができな
くなるためである。
【0008】そして、駆動源からの駆動力を複数の減速
部を介して駆動力を伝達する駆動装置に対して、正転逆
転機能を加えたい場合、複数の減速部のうち、より上流
に連結される減速部に上記スイッチングプレート方式の
2ウェイクラッチを連結することが考えられる。ところ
が、このようにすると、上流側に位置する減速部ほど、
回転速度が速いため、上記スイッチングプレート方式の
2ウェイクラッチの問題点である、部品の摩耗が大きく
なる問題がある。
【0009】上記は複数の減速部をシリーズに連結した
場合に上記の2ウェイクラッチを連結する際の問題点で
あったが、複数の増速部をシリーズ連結した場合にも上
記の2ウェイクラッチを連結する際には、同様の問題が
発生する。
【0010】なお、本明細書で、駆動源から伝達される
トルクが伝達される方向をいうために、駆動源側を上流
とし、その反対を下流という。本発明は、上記問題点を
解消するためになされたものであって、その目的は、複
数の減速部をシリーズに連結した減速機構と2ウェイク
ラッチを駆動力伝達系として、或いは複数の増速部をシ
リーズに連結した増速機構と2ウェイクラッチを駆動力
伝達系として備えた駆動力伝達装置において、正転逆転
の切替時において、切替え遅れ感がなく、しかも、2ウ
ェイクラッチで使用される部品の摩耗を抑制することが
できる駆動力伝達装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、駆動源と入力側装置との間に配置され、複数の減速
部と、2ウェイクラッチとをシリーズに連結接続した駆
動力伝達装置において、前記2ウェイクラッチは、前記
減速部の出力軸に設けられたギヤに噛合するメインギヤ
と、前記メインギヤに対して相対回動可能に貫通配置さ
れた回転軸と、前記メインギヤと同軸上に配置され、メ
インギヤと相対回転自在に配置されるとともに固定部に
対して固定されたスイッチングプレートと、前記メイン
ギヤの回転中心に沿ってメインギヤ内に配置され、前記
メインギヤの回転とともに一体回動する第1の保持器
と、前記メインギヤの回転中心に沿ってメインギヤ内に
配置されるとともに、前記回転軸の外周に配置され、前
記スイッチングプレートに対して付勢手段の付勢力によ
り摺接するように配置された第2の保持器と、前記第1
の保持器と、第2の保持器のポケット内に配置され、両
保持器の相対的な回転により、傾動することにより、前
記メインギヤの内周と前記回転軸の外周とに両端が係合
するスプラグとを含み、複数の減速部の個数をNとした
とき、Nが偶数の場合は、駆動源側から数えて、(N/
2)+1番目以後のいずれかの減速部の出力側に前記2
ウェイクラッチを連結し、Nが奇数の場合は、中間部に
位置する減速部よりも下流側のいずれかの減速部の出力
側に前記2ウェイクラッチを連結した駆動力伝達装置を
要旨とするものである。
【0012】なお、中間部とは、Nが奇数の場合に、N
/2の値を四捨五入したときに得た数値に相当する、駆
動源側から数えた番号の減速部のことである。例えば、
Nが3のときは、駆動源から数えて第2番目の減速部が
相当する。請求項2の発明は、駆動源と入力側装置との
間に配置され、複数の減速部と、2ウェイクラッチとを
シリーズに連結接続した駆動力伝達装置において、前記
2ウェイクラッチは、前記駆動源又は減速部の出力軸に
設けられたギヤに噛合するメインギヤと、前記メインギ
ヤに対して相対回動可能に貫通配置された回転軸と、前
記メインギヤと同軸上に配置され、前記メインギヤが噛
合する前記減速部の出力軸に設けられたギヤに噛合する
とともに、メインギヤよりも歯数を多く備えたサブギヤ
と、前記メインギヤの回転中心に沿ってメインギヤ内に
配置され、前記メインギヤの回転とともに一体回動する
第1の保持器と、前記メインギヤの回転中心に沿ってメ
インギヤ内に配置されるとともに、前記回転軸の外周に
配置され、前記サブギヤに対して付勢手段の付勢力によ
り摺接するように配置された第2の保持器と、前記第1
の保持器と、第2の保持器のポケット内に配置され、両
保持器の相対的な回転により、傾動することにより、前
記メインギヤの内周と前記回転軸の外周とに両端が係合
するスプラグとを含み、前記2ウェイクラッチを下記の
B又はのいずれかにて連結した駆動力伝達装置を要旨
とするものである。
【0013】. 複数の減速部の個数をNとしたと
き、Nが偶数の場合は、駆動源側から数えて、(N/
2)番目以前のいずれかの減速部の出力側に前記2ウェ
イクラッチを連結する。
【0014】C. Nが奇数の場合は、中間部に位置す
る減速部以前の上流側に位置するいずれかの減速部の出
力側に前記2ウェイクラッチを連結する。請求項3の発
明は、請求項1又は請求項2において、前記入力側装置
は、ディファレンシャルギヤである駆動力伝達装置を要
旨とするものである。
【0015】(作用)請求項1に記載の発明によれば、
複数の減速部が連結された伝達系のうち、複数の減速部
の個数をNとしたとき、Nが偶数の場合、駆動源側から
数えて、(N/2)+1番目以後のいずれかの減速部の
出力側や、Nが奇数の場合、中間部に位置する減速部以
後の下流側のいずれかの減速部の出力側は、上流側に位
置する減速部の出力軸よりも回転速度が遅くなる。
【0016】従って、スイッチングプレート方式の2ウ
ェイクラッチは回転速度が遅くなる下流側の減速部に連
結されるため、部品の摩耗が少なくなり、又、スイッチ
ングプレートは正転逆転の切り換えは速いため、切替時
の遅れ感がない。
【0017】請求項2に記載の発明によれば、複数の減
速部が連結された伝達系のうち、複数の減速部の個数を
Nとしたとき、Nが偶数の場合、駆動源側から数えて、
(N/2)番目よりも上流側に位置するいずれかの減速
部の出力側や、Nが奇数の場合、中間部に位置する減速
部よりも上流側に位置するいずれかの減速部の出力側
は、下流側に位置する減速部の出力側よりも回転速度が
速い。
【0018】ブギヤ方式の2ウェイクラッチは回転速
度の速い上流側の減速部に連結されても、部品の摩耗が
少ない。又、サブギヤ方式の2ウェイクラッチは回転速
度の速い上流側の減速部に連結されるため、正転逆転の
切換え遅れ感がなくなる。
【0019】請求項3に記載の発明によれば、入力側装
置としてディファレンシャルギヤを備えた系において、
請求項1又は請求項2の作用を実現する。
【0020】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)本発明を、ハイ
ブリッド車両の駆動力伝達装置に具体化した第1実施形
態を図1乃至図7を参照して説明する。
【0021】図1は、第1実施形態のハイブリッド車両
の全体構成図、図2は電動モータ及びその周辺構成を示
す要部断面図、図3は同じく要部側面図、図4は同じく
要部断面図、図5は2ウェイクラッチの断面図、図6は
スイスチングプレートの固定部の正面図、図7(a),
図7(b)は2ウェイクラッチの作用を示す断面図であ
る。
【0022】図1に示すようにハイブリッド車両11は
車体前部に主駆動輪(前輪)12、13が左右一対設け
られている。又、車体後部には、補助駆動輪(後輪)1
4,15が左右一対設けられている。前記両主駆動輪1
2,13は内燃機関としてのエンジン16の駆動力がト
ランスミッション17及び入力側装置としてのディファ
レンシャルギヤ18を介して伝達される。一方、両補助
駆動輪14,15は電動モータ20の駆動力が減速機構
21、2ウェイクラッチ22、ディファレンシャルギヤ
23を介して伝達される。前記エンジン16は主駆動源
を構成する。
【0023】バッテリ25はエンジン16によって充電
され、前記電動モータ20はバッテリ25により駆動さ
れる。電子制御ユニット24はアクセル開度、サイドブ
レーキスイッチ、シフトポジションスイッチ、車速、エ
ンジン回転数、イグニッションスイッチ及びブレーキ踏
力の各信号に基づいて、トランスミッション17の図示
しない電磁クラッチ(発進用クラッチを含む)のオン/
オフと、補助駆動輪14,15に接続された電動モータ
20の駆動源を制御する。
【0024】次に、補助駆動源である電動モータ20の
駆動力伝達装置19を図2乃至図7を参照して詳細に説
明する。電動モータ20は、本発明の駆動源に相当す
る。電動モータ20は車両のフレーム(図示しない)に
対して固定されている。又、ハウジング26は、図示し
ない車両のフレームに固定され、互いに平行に配置され
た第1回転軸27、及び第2回転軸28を軸受を介して
回動自在に支持している。又、第1回転軸27は、前記
電動モータ20の出力軸20aに対して近接して配置さ
れている。
【0025】図3に示すように第1回転軸27の近端部
に設けた大径のギヤ27aは、電動モータ20の出力軸
20aに設けた小径のギヤ20bと噛合されている。
又、第1回転軸27の遠端部周面には小径のギヤ27b
が形成され、同ギヤ27bは第2回転軸28の近端部に
設けた大径のギヤ28aに噛合されている。又、第2回
転軸28の遠端部周面には小径のギヤ28bが形成さ
れ、2ウェイクラッチ(以下、クラッチという。)22
の入力ギヤ46に噛合されている。入力ギヤ46は、ギ
ヤ28bよりも大径に形成されている。入力ギヤ46
は、本発明のメインギヤに相当する。
【0026】そして、前記電動モータ20の小径のギヤ
20bと、第1回転軸27の大径のギヤ27aにより、
第1減速部21Aが構成され、両ギヤ20b,27aの
歯数比に基づいて入力回転数を所定比で減速する。第1
回転軸27の小径のギヤ27bと、第2回転軸28の大
径のギヤ28aにより、第2減速部21Bが構成され、
両ギヤ27b,28aの歯数比に基づいて入力回転数を
所定比で減速する。又、第2回転軸28の小径のギヤ2
8bと、クラッチ22の大径の入力ギヤ46とにより、
第3減速部21Cが構成され、両ギヤ28b,46の歯
数比に基づいて入力回転数を所定比で減速する。
【0027】又、第1減速部21A,第2減速部21
B、及び第3減速部21Cとにより、減速機構21が構
成されている。次にクラッチ22について説明する。
【0028】本実施形態のクラッチ22はスイッチング
プレート方式の2ウェイクラッチから構成されている。
クラッチ22は、ディファレンシャルギヤ23のケース
34において、取付管部34aに設けられている。前記
ケース34は、ハウジング26に対して一対の軸受3
5,36を介して回動自在に支持されている。クラッチ
22の内輪44は、ケース34の外周に刻設されたスプ
ライン溝に対して相対回動不能にスプライン連結されて
いる。入力ギヤ46は、同内輪44に対してベアリング
45を介して内輪44の軸心の回りに相対回動自在に取
付けされている。
【0029】又、入力ギヤ46、及び内輪44の回転中
心線は後記アクスル40,41の軸心と同軸となるよう
に配置されている。前記内輪44は、本発明のクラッチ
の回転軸を構成している。
【0030】図5に示すように内輪44と入力ギヤ46
との間において、入力ギヤ46の内周面には、等間隔毎
に複数個のアウタリテーナ47が一体に固設されてい
る。アウタリテーナ47は、本発明の第1の保持器を構
成している。
【0031】又、図2及び図4に示すように内輪44と
入力ギヤ46との間において、インナリテーナ48が配
置されている。インナリテーナ48は本発明の第2の保
持器を構成している。インナリテーナ48は外端側が環
状に形成され、ベアリング49を介して内輪44に対
し、内輪44の軸心の回りに相対回動自在に取付けされ
ている。インナリテーナ48はアウタリテーナ47の個
数と同個数となるように分割片48aが形成されてい
る。同分割片48aの円弧長さは、前記アウタリテーナ
47の円弧長さよりも短くされている。そして、図5に
示すように同分割片48aは内輪44とアウタリテーナ
47との間に介在するように配置されている。
【0032】図5に示すようにインナリテーナ48の1
つの分割片48aには規制ピン56が一体に固設されて
いる。又、図5に示すように同分割片48aに対向する
アウタリテーナ47には周方向に延びた長孔57が形成
され、前記規制ピン56の先端部は、同長孔57に対し
て遊嵌されている。そして、インナリテーナ48とアウ
タリテーナ47との相対回転は、規制ピン56が長孔5
7の周方向の両端にそれぞれ係止される範囲内で許容さ
れている。
【0033】図5に示すように互いに隣接するアウタリ
テーナ47間のポケット及び互いに隣接するインナリテ
ーナ48の分割片48a間のポケットに位置するように
複数個のスプラグ52が配置されている。同スプラグ5
2は図7(a)及び図7(b)に示すように入力ギヤ4
6の端面及び内輪44側の端面がそれぞれ円弧状に形成
されることにより、正転側カム面52aと逆転側カム面
52bとを備えた左右対称形状とされ、それぞれ入力ギ
ヤ46の内周面及び内輪44の外周面に対して、それぞ
れのカム面52a,52bが許容する範囲(以下、摺接
許容範囲という)で摺接自在とされている。同正転側カ
ム面52a及び逆転側カム面52bはスプラグ52の両
側面に設けた凹部54に連結されている。又、スプラグ
52において、入力ギヤ46側の端面の周方向の両縁部
はアウタリテーナ47の互いに対向する端面に対して摺
接自在とされている。
【0034】なお、前記摺接許容範囲の全体は、前記規
制ピン56と、長孔57とによりアウタリテーナ47と
インナリテーナ48との相対回転を許容する範囲内に含
まれている。
【0035】前記スプラグ52を挟んで互いに対向した
インナリテーナ48の分割片48aの各端面には板バネ
53がそれぞれ設けられている。同板バネ53は基端が
分割片48aの端面の内輪44側に対して一体に止着さ
れ、先端がスプラグ52の側面に当接可能とされてい
る。すなわち、板バネ53は、図7(a)、図7(b)
に示すように前記スプラグ52の凹部54に当接可能と
されている。
【0036】インナリテーナ48の外端周面には図2及
び図4に示すようにフランジ48bが形成されている。
又、インナリテーナ48の外端周面には、スイッチング
プレート50が回動自在に外嵌されて、前記フランジ4
8b及び入力ギヤ46の側面に摺接自在に係合されてい
る。又、スイッチングプレート50はインナリテーナ4
8に止着された皿バネからなる弾性部材51により常時
付勢されることにより、フランジ48b側に圧接されて
いる。弾性部材51は本発明の付勢手段を構成してい
る。
【0037】図6に示すようにスイッチングプレート5
0は、外方に突出した突片50aを備えている。同突片
50aは図6に示すようにハウジング26に凹設された
切欠凹部26a内に係入され、スイッチングプレート5
0がハウジング26に対して相対移動不能とされてい
る。前記突片50a及び切欠凹部26aにより、回り止
め機構59が構成されている。前記回り止め機構30を
備えたハウジング26は本発明の固定部を構成してい
る。
【0038】従って、前記ギヤ28bが回動し、入力ギ
ヤ46が回動した際、スイッチングプレート50は回り
止め機構59により回り止めされ、入力ギヤ46とは相
対回転する。そして、弾性部材51がスイッチングプレ
ート50に押圧接触され、さらに、弾性部材51の付勢
力によりスイッチングプレート50とフランジ48bが
互いに圧接されているため、インナリテーナ48と、入
力ギヤ46(アウタリテーナ47)とは相対回転する。
【0039】そして、アウタリテーナ47とインナリテ
ーナ48とが図7(a)又は図7(b)に示すように相
対回転されたとき、スプラグ52の両側方に位置する板
バネ53のうち一方の板バネ53のみがスプラグ52の
凹部54を押圧して、正転方向に或いは逆転方向へスプ
ラグ52を傾動させる。
【0040】なお、図7(a)は入力ギヤ46が正転時
の場合、図7(b)は入力ギヤ46が逆転時の場合のス
プラグ54の状態を示している。このようにスプラグ5
2が一方の板バネ53によって正転或いは逆転方向に向
かって傾動されて、正転側カム面52a、逆転側カム面
52bの摺接許容範囲内にあるときは、カム面52a,
52bが入力ギヤ46の内周面及び内輪44の外周面に
対して係合可能なスタンバイ状態(入力ギヤ46の回転
が内輪44に伝達されない状態)となる。そして、入力
ギヤ46の回転速度が内輪44の回転速度よりも速い場
合に、正転側カム面52a、逆転側カム面52bが摺接
許容範囲境界に達し、スプラグ52がその状態で傾動ロ
ックされる(図7(a)及び図7(b)参照)。すなわ
ち、スプラグ52が入力ギヤ46の内周面及び内輪44
の外周面に対して係合(噛み込み)し、入力ギヤ46の
回転が内輪44に伝達される。
【0041】なお、入力ギヤ46の回転時、規制ピン5
6が長孔57の端部に当接するまで、アウタリテーナ4
7とインナリテーナ48は互いに円周方向にずれる。そ
して、規制ピン56が長孔57の端部に当接した後は、
フランジ48bとスイッチングプレート50との間で、
滑りが生じ、入力ギヤ46は回転を継続する。
【0042】一方、内輪44(ディファレンシャルギヤ
23のケース34)の出力回転数が入力ギヤ46の入力
回転数よりも大きくなったときは、スプラグ52は内輪
44の外周面に対して追従回転しようするが、その回転
方向側はスプラグ52が板バネ53に押圧されているた
め、結果的に、内輪44へ追従が不能になり、スプラグ
52は内輪44に対して非ロック状態となる。すなわ
ち、クラッチ22のうち、内輪44のみ空転するフリー
ランニングの状態となる。
【0043】上記のようにこのクラッチ22は入力回転
方向へスプラグ52を傾動ロックさせることにより、正
転逆転の回転方向に拘わらずクラッチが繋がった状態と
なり、一方、出力回転数が入力回転数よりも大きいとき
は、空転するものとされた2ウェイクラッチとされてい
る。従って、このクラッチ22は、電動モータ20が正
転(前進)時、逆転(後進)時においてもその両方でそ
の機能を発揮するようにされている。
【0044】前記ギヤ28bの回転方向の切替えによ
り、例えば入力ギヤ46を正転から、逆転させると、ア
ウタリテーナ47の入力ギヤ46と同方向に回転する。
このとき、インナリテーナ48は回り止めされたスイッ
チングプレート50との接触によって制止されているた
め、スプラグ52は入力ギヤ46の回転方向に傾動して
逆転側カム面52bが入力ギヤ46の内周面及び内輪4
4の外周面に対して係合可能なスタンバイ状態となる。
【0045】このように、フランジ48bに圧接された
スイッチングプレート50が回り止めされているため、
入力ギヤ46の回転方向の切替時には、アウタリテーナ
47とインナリテーナ48との間に大きな回転速度差が
生ずる。この結果、このクラッチ22は入力ギヤ46の
回転方向の切替時にスプラグ52の傾動方向を即座に切
替えることができ、スプラグ52を直ちにスタンバイ状
態とすることができる。
【0046】次にディファレンシャルギヤ23について
説明する。ディファレンシャルギヤ23のケース34
は、前記クラッチ22が設けられた取付管部34aとギ
ヤ収納部34bとを備えている。ギヤ収納部34b内に
は一対の差動大歯車37と、この差動大歯車37に噛合
され、ケース34内にピン止めされた歯車軸38に遊嵌
された複数の差動小歯車39とが収納されている。両差
動大歯車37には、各々補助駆動輪14,15の車軸と
してのアクスル40,41が連結固定されている。
【0047】上記のように構成されたハイブリッド車両
の駆動力伝達装置の作用について説明する。このハイブ
リッド車両11において、補助駆動源としての電動モー
タ20は、発進時、登坂走行時、或いは後進時等に使用
される。
【0048】ここでは、前進で発進する時の場合につい
て説明する。イグニッションスイッチがオフであり、エ
ンジン16が停止している状態では、電動モータ20も
停止している。イグニッションスイッチがオンされる
と、エンジン16が始動される。又、電子制御ユニット
24はアクセル開度、サイドブレーキスイッチ、シフト
ポジションスイッチ、車速、エンジン回転数、イグニッ
ションスイッチ及びブレーキ踏力の各信号に基づいて、
電動モータ20を制御する。すなわち、アクセル開度が
所定値になるまでは、トランスミッション17の発進用
クラッチ(図示しない)は「断」の状態にしている。
【0049】この状態のときにシフトポジションスイッ
チに基づいて電子制御ユニット24は前進が選択され,
サイドブレーキスイッチがOFF,ブレーキ踏力がゼロ
となったことを検知すると、同ユニット24は電動モー
タ20を正転させる。電動モータ20の駆動力は減速機
構21の第1減速部21A,第2減速部21B、及び第
3減速部21Cを介してクラッチ22に伝達される。こ
のクラッチ22は2ウェイクラッチであるため、入力ギ
ヤ46の回転は傾動ロックされたスプラグ52を介して
内輪44及びディファレンシャルギヤ23に伝達され、
後輪が駆動される。
【0050】このようにして車両の発進をエンジン16
の駆動力ではなく、電動モータ20の駆動力によって実
現する。この後、アクセル開度が所定値を越えると、電
子制御ユニット24はアクセル開度信号に基づいてトラ
ンスミッション17の発進用クラッチ(図示しない)を
接続し、エンジン16の駆動力により主駆動輪(前輪)
13を駆動する。そして、補助駆動輪14,15(後
輪)が路面から受ける駆動力にて回転し、アクスル4
0,41、ディファレンシャルギヤ23を介して内輪4
4の回転数(出力回転数)が入力ギヤ46の回転数(入
力回転数)を上回ると、クラッチ22がフリーランニン
グ状態となる。すなわち、電動モータ20の駆動力が補
助駆動輪(後輪)14,15に伝達されなくなる。
【0051】以後、車速が所定値を越えると、電子制御
ユニット24は車速信号に基づいて電動モータ20の駆
動を停止する。この後、補助駆動輪14,15側のトル
ク伝達系においては、前述したように内輪44の回転数
(出力回転数)が入力ギヤ46の回転数(入力回転数)
を上回るため、クラッチ22がフリーランニング状態と
なる。この状態では、クラッチ22と電動モータ20と
の間に設けられた減速機構21の第1減速部21A,第
2減速部21B、及び第3減速部21Cは、回転するこ
とはない。このため、第1減速部21A,第2減速部2
1B、及び第3減速部21Cは回転されないため、減速
機構21の作動によるエンジン16の負荷が軽減され、
燃費の向上を図ることができる。
【0052】なお、上記の説明は前進で発進する場合で
あったが、後進で発進する場合にも同様である。次に、
本実施形態の特徴を以下に記載する。
【0053】(1) 本実施形態では、電動モータ(駆
動源)20とディファレンシャルギヤ(入力側装置)2
3との間に第1減速部21A〜第3減速部21Cを設け
た。そして、減速部の個数Nは奇数である3個であり、
電動モータ(駆動源)20側から数えて、中間部に位置
する減速部(第2減速部21B)よりも下流側である第
3減速部21Cの第2回転軸(出力軸)28にスイッチ
ングプレート方式のクラッチ22を連結した。この結
果、スイッチングプレート方式のクラッチ22は、複数
の減速部が連結された伝達系のうち、回転速度が遅くな
る下流側の第3減速部21Cに連結されるため、スイッ
チングプレート50に圧接した弾性部材51、及びスイ
ッチングプレート50の摩耗が少なくなる。又、スイッ
チングプレート50は正転逆転の切り換えは速いため、
切替時の遅れ感がない。
【0054】(2) 本実施形態では、スイッチングプ
レート方式のクラッチ20は、正転逆転の切替えや、正
転或いは逆転から、クラッチを断とする切替えが速いた
め、本実施形態のように車両の発進をアシストする場合
に用いられる場合、有利である。すなわち、切替えが遅
いと、電動モータ20のアシストによる走行から、車両
のエンジンによる走行への切替え遅れ感が生ずるためで
ある。
【0055】(3) 本実施形態では、2ウェイクラッ
チであるクラッチ22を設けた。この結果、補助駆動輪
14,15側のトルク伝達系においては、内輪44の回
転数(出力回転数)が入力ギヤ46の回転数(入力回転
数)を上回るときは、クラッチ22がフリーランニング
状態となり、クラッチ22と電動モータ20との間に設
けられた減速機構21の各減速部21A〜21Cが回転
されないため、減速機構21の作動によるエンジン16
の負荷が軽減され、燃費の向上を図ることができる。
【0056】(4) 本実施形態では、入力ギヤ46、
及び内輪44の回転中心線を前記アクスル40,41の
軸心と同軸となるように配置した。すなわち、前記クラ
ッチ22を補助駆動輪14,15のアクスル40,41
の軸心に沿って配置し、クラッチ22の占有容積内にア
クスル40,41が一部が入るようにしたため、クラッ
チ22とアクスル40,41との占有容積との一部を共
用することができ、装置のコンパクト化ができる。
【0057】(5) 本実施形態では、クラッチ22は
補助駆動源である電動モータ20から補助駆動輪14,
15側へトルク伝達のみを行なう2ウェイクラッチにて
構成した。この結果、複雑な電磁クラッチよりも部品点
数を少なくすることができるため、低コストにすること
ができるとともに、電磁クラッチと異なり、複雑な制御
システムが不要とすることができる。
【0058】(第2実施形態)次に第2実施形態を図8
乃至図12を参照して説明する。なお、前記第1実施形
態と同一構成又は、相当する構成については同一符号を
付し、その詳細な説明を省略し、第1実施形態と異なる
構成を中心にして説明する。
【0059】第2実施形態では、クラッチ22として、
サブギヤ方式の2ウェイクラッチを使用していることが
異なることと、そのクラッチ22の装着場所が第1実施
形態と大きく異なっている。
【0060】すなわち、クラッチ22は、第1実施形態
のクラッチ22の内輪44が省略され、図9及び図12
に示すように第2回転軸28の外周に対して装着されて
いる。第2実施形態の第2回転軸28は、本発明の回転
軸を構成している。又、クラッチ22は、第1実施形態
で説明したクラッチ22の構成部材中、スイッチングプ
レート50の代わりに、サブギヤ60が配置されてい
る。
【0061】サブギヤ60はインナリテーナ48の外端
部に対して回動自在に外嵌されて、フランジ48b及び
入力ギヤ46の側面に摺接自在に係合されている。サブ
ギヤ60はインナリテーナ48に止着された皿バネから
なる弾性部材51によりフランジ48b側に常時付勢さ
れている。サブギヤ60はギヤ27bと噛合され、その
歯数が入力ギヤ46の歯数よりも多くされている。又、
入力ギヤ46も、ギヤ27bと噛合されている。
【0062】従って、ギヤ27bが回動すると、サブギ
ヤ60は入力ギヤ46の回転よりも常に遅れて入力ギヤ
46と同方向に回転する。そして、弾性部材51がサブ
ギヤ60に押圧接触しているため、この回転はサブギヤ
60と弾性部材51間に作用する摩擦により弾性部材5
1を介してインナリテーナ48のフランジ48bに伝え
られるようにされている。すなわち、入力ギヤ46(ア
ウタリテーナ47)と、インナリテーナ48とは相対回
転するようにされている。
【0063】第2回転軸28の小径のギヤ28bは、デ
ィファレンシャルギヤ23のケース34に対してボルト
61にて締結された大径のギヤ62に噛合されている。
第2実施形態では、減速機構21は、図9に示すよう
に、第1減速部21A、第2減速部21B、第3減速部
21Cから構成されている。第1減速部21Aは、電動
モータ20の出力軸20aに設けられた小径のギヤ20
bから構成され、両ギヤ20b,27aの歯数比に基づ
いて入力回転数を所定比で減速する。第1回転軸27の
小径のギヤ27bと、クラッチ22の大径の入力ギヤ4
6により、第2減速部21Bが構成され、両ギヤ27
b,46の歯数比に基づいて入力回転数を所定比で減速
する。又、第2回転軸28の小径のギヤ28bと、ディ
フアレンシャルギヤ23のケース34に設けられた大径
のギヤ62とにより、第3減速部21Cが構成され、両
ギヤ28b,62の歯数比に基づいて入力回転数を所定
比で減速する。
【0064】さて、上記のように構成されたハイブリッ
ド車両の駆動力伝達装置の作用について説明する。この
第2実施形態のハイブリッド車両11においても、第1
実施形態と同様に補助駆動源としての電動モータ20及
び主駆動源の駆動力伝達系(トランスミッション17
等)が、電子制御ユニット24にて制御されて、発進
時、登坂走行時、或いは後進時等に使用される。
【0065】そして、第1実施形態と同様に電動モータ
20が正転駆動されと、電動モータ20の駆動力は減速
機構21の第1減速部21A,第2減速部21Bを介し
てクラッチ22に伝達される。
【0066】このクラッチ22は2ウェイクラッチであ
るため、入力ギヤ46の回転は傾動ロックされたスプラ
グ52を介して第2回転軸28、第3減速部21cを介
してディファレンシャルギヤ23に伝達され、後輪が駆
動される。
【0067】このようにして車両の発進をエンジン16
の駆動力ではなく、電動モータ20の駆動力によって実
現する。そして、第1実施形態と同様に、アクセル開度
が所定値を越えると、電子制御ユニット24はアクセル
開度信号に基づいてトランスミッション17の発進用ク
ラッチ(図示しない)を接続し、エンジン16の駆動力
により主駆動輪(前輪)13を駆動する。そして、補助
駆動輪14,15(後輪)が路面から受ける駆動力にて
回転し、アクスル40,41、ディファレンシャルギヤ
23、第3減速部21Cを介して第2回転軸28の回転
数(出力回転数)が入力ギヤ46の回転数(入力回転
数)を上回ると、クラッチ22がフリーランニング状態
となる。すなわち、電動モータ20の駆動力が補助駆動
輪(後輪)14,15に伝達されなくなる。
【0068】以後、車速が所定値を越えると、電子制御
ユニット24は車速信号に基づいて電動モータ20の駆
動を停止する。この後、補助駆動輪14,15側のトル
ク伝達系においては、前述したように第2回転軸28の
回転数(出力回転数)が入力ギヤ46の回転数(入力回
転数)を上回るため、クラッチ22がフリーランニング
状態となる。この状態では、クラッチ22と電動モータ
20との間に設けられた減速機構21の第1減速部21
A及び第2減速部21Bは、回転することはない。
【0069】このため、第1減速部21A及び第2減速
部21Bが回転されないため、減速機構21の作動によ
るエンジン16の負荷が軽減され、燃費の向上を図るこ
とができる。
【0070】なお、上記の説明は前進で発進する場合で
あったが、後進で発進する場合にも同様である。次に、
第2実施形態の特徴を以下に記載する。
【0071】(1)本実施形態では、電動モータ20と
ディファレンシャルギヤ23との間に第1減速部21A
〜第3減速部21Cを設けた。そして、減速部の個数N
は奇数である3個であり、電動モータ(駆動源)20側
から数えて、中間部に位置する第2減速部21Bの出力
側に、サブギヤ方式のクラッチ22を連結した。
【0072】サブギヤ方式の2ウェイクラッチ22は回
転速度の速い第2減速部21Bの出力側に連結されて
も、クラッチ連結時において、サブギヤ60は入力ギヤ
46の回転よりも常に遅れて入力ギヤ46と同方向に回
転し、スイッチングプレート方式のクラッチに比較し
て、その摩擦度合いが少ない。このため、弾性部材5
1、サブギヤ60、インナリテーナ48の互いに摩擦す
る面の摩耗、スイッチングプレート方式のクラッチより
も軽減することができる。
【0073】又、サブギヤ方式のクラッチ22は回転速
度の速い第2減速部21Cの出力側に連結されているた
め、正転逆転の切換え遅れ感がなくなる。 (2) 第2実施形態においては、サブギヤ方式のクラ
ッチ22は、メインギヤ46が回動したとき、サブギヤ
60が遅れて回転し、スイッチングプレート方式よりも
摩擦が少ないため、電動モータ20を使用する駆動源の
場合には、特に有利である。すなわち、電動モータ20
は、エンジンの場合に比較して、パワーが小さいため、
サブギヤ方式のクラッチ20を使用する場合、スイッチ
ングプレート方式よりも余分な摩擦力が働かないため、
パワーロスが少なくなる利点がある。
【0074】(3) 第2実施形態においても、2ウェ
イクラッチであるクラッチ22を設けた。この結果、補
助駆動輪14,15側のトルク伝達系においては、第2
回転軸28の回転数(出力回転数)が入力ギヤ46の回
転数(入力回転数)を上回るときは、クラッチ22がフ
リーランニング状態となり、クラッチ22と電動モータ
20との間に設けられた減速機構21の各減速部21
A,21Bが回転されないため、減速機構21の作動に
よるエンジン16の負荷が軽減され、燃費の向上を図る
ことができる。
【0075】(4) 第2実施形態においても、第1実
施形態の(4)の作用効果奏する。なお、本発明の実施
形態は、上記実施形態に限定されるものではなく、下記
のように実現してもよい。
【0076】○ 前記第1実施形態では、減速機構21
はシリーズに連結された3つの減速部21A〜21Cに
て構成したが、2つの減速部にて構成してもよい。この
場合、減速部は2個(偶数)となるため、スイッチング
プレート方式のクラッチは、電動モータ20から最も下
流側である減速部の出力軸に連結するものとする。
【0077】○ 前記第1実施形態の構成中、減速機構
21をシリーズ連結された4つの減速部にて構成しても
よい。この場合、減速部は4個(偶数)となるため、ス
イッチングプレート方式のクラッチは電動モータから数
えて、第3番目或いは第4番目の減速部の出力軸に連結
するものとする。
【0078】
【0079】○ 前記第2実施形態において、第2減速
部21Bの出力側に連結する代わりに、第1減速部21
Aの出力側の下流側にサブギヤ方式のクラッチを接続し
てもよい。
【0080】○ 前記第2実施形態では、減速機構21
は、3つの減速部にて構成したが、2つの減速部にて構
成してもよい。この場合、サブギヤ方式のクラッチは
1減速部21aの出力側の下流側に接続するものとす
る。
【0081】○ 前記各実施形態では、主駆動源は前輪
である主駆動輪を駆動するようにし、補助駆動源は後輪
である補助駆動輪を駆動するようにしたが、主駆動源を
後輪である主駆動輪を駆動するようにし、補助駆動源は
前輪である補助駆動輪を駆動するようにしてもよい。
又、この場合、主駆動源からみて、FR車又はRR車の
いずれに実現してもよい。
【0082】○ 前記各実施形態では、ハイブリッド車
両の駆動力伝達装置として構成したが、車両の駆動力伝
達装置に限定するものではなく、他の分野の駆動力伝達
装置として具体化してもよい。
【0083】○ 前記各実施形態では、複数の減速部を
駆動力伝達系に含むようにしたが、複数の増速部を駆動
力伝達系に含む場合は、逆の関係としてもよい。すなわ
ち、上記各減速部のギヤの大小関係を逆にすることによ
り、各減速部が増速部に変更される。そして、この複数
の増速部をシリーズに連結した増速機構のうち、上記第
1実施形態のスイッチングプレート方式のクラッチを連
結する場合は下記のように連結するものとする。
【0084】(I ) 駆動源の出力軸にクラッチを連結
する。 (II)複数の増速部の個数をNとしたとき、Nが偶数の
場合は、駆動源側から数えて、(N/2)番目以前のい
ずれかの増速部の出力側にクラッチを連結する。
【0085】(III ) Nが奇数の場合は、中間部に位
置する増速部以前の上流側に位置するいずれかの増速部
の出力側にクラッチを連結する。このようにすることに
より、複数の増速部をシリーズ連結した増速機構におい
て、スイッチングプレート方式のクラッチを上記の(I
)〜(III )のいずれかに示す連結構成によって、ス
イッチングプレート方式の2ウェイクラッチは回転速度
が遅い上流側の増速部に連結されるため、部品の摩耗が
少なくなり、又、スイッチングプレートは正転逆転の切
り換えは速いため、切替時の遅れ感がない。
【0086】○ 又、上記実施形態の構成中、各減速部
のギヤの大小関係を逆にすることにより、各減速部が増
速部に変更される。この複数の増速部をシリーズに連結
した増速機構のうち、上記第2実施形態のサブギヤ方式
のクラッチを連結する場合は下記のように連結してもよ
い。
【0087】(I ) 複数の増速部の個数をNとしたと
き、Nが偶数の場合は、駆動源側から数えて、(N/
2)+1番目以後のいずれかの増速部の出力側にクラッ
チを連結する。
【0088】(II) Nが奇数の場合は、中間部に位置
する増速部よりも下流側のいずれかの増速部の出力側に
前記2ウェイクラッチを連結する。こうすることによ
り、サブギヤ方式の2ウェイクラッチは回転速度の速い
下流側の増速部に連結されても、部品の摩耗が少ない。
又、サブギヤ方式の2ウェイクラッチは回転速度の速い
下流側の増速部に連結されるため、正転逆転の切換え遅
れ感がなくなる。
【0089】次に、上記実施形態から把握できる特許請
求の範囲に記載された発明以外の技術的思想をその効果
とともに記載する。 (1) 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の駆動
力伝達装置を、車両走行用の駆動力伝達装置として備え
た車両。こうすることにより、この車両を前進又は後進
に切り換える際に、前進、後進の切替時の遅れ感がな
く、又、部品の摩耗が抑制されるため、摩耗部品の交換
時期を延ばすことができる。
【0090】
【発明の効果】請求項1乃至請求項3の発明によれば、
複数の減速部をシリーズに連結した減速機構と2ウェイ
クラッチを駆動力伝達系として、或いは複数の増速部を
シリーズに連結した増速機構と2ウェイクラッチを駆動
力伝達系として備えた駆動力伝達装置において、正転逆
転の切替時に、切替え遅れ感がなく、しかも、2ウェイ
クラッチで使用される部品の摩耗を抑制することができ
る。
【0091】請求項3の発明によれば、入力装置として
ディファレンシャルギヤを備えた系において、請求項1
又は請求項2の効果を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のハイブリッド車両の全体構成
図。
【図2】同じく電動モータ及びその周辺構成を示す要部
断面図。
【図3】同じく要部側面図。
【図4】同じく要部断面図。
【図5】2ウェイクラッチの断面図。
【図6】スイスチングプレートの固定部の正面図。
【図7】(a),(b)は2ウェイクラッチの作用を示
す断面図。
【図8】第2実施形態のハイブリッド車両の全体構成
図。
【図9】同じく電動モータ及びその周辺構成を示す要部
断面図。
【図10】同じく要部断面図。
【図11】同じく要部断面図。
【図12】2ウェイクラッチの断面図。
【符号の説明】
11…ハイブリッド車両、12,13…主駆動輪、1
4,15…補助駆動輪、16…エンジン、19…駆動力
伝達装置、20…電動モータ(駆動源を構成する。)、
21…減速機構、21A…第1減速部、21B…第2減
速部、21C…第3減速部、22…クラッチ(2ウェイ
クラッチを構成する。)、23…ディファレンシャルギ
ヤ(入力側装置を構成する。)、26…ハウジング(固
定部を構成する。)、28…第2回転軸(回転軸を構成
する。)、44…内輪(回転軸を構成する。)、46…
入力ギヤ(メインギヤを構成する。)、47…アウタリ
テーナ(第1の保持器を構成する。)、48…インナリ
テーナ(第2の保持器を構成する。)、50…スイッチ
ングプレート、51…弾性部材(付勢手段を構成す
る。)、52…スプラグ、60…サブギヤ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 酒井 俊文 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田 工機株式会社内 (72)発明者 岡田 誠 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田 工機株式会社内 (72)発明者 久志野 宏 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田 工機株式会社内 (72)発明者 溝口 聡 大阪府池田市桃園2丁目1番1号 ダイ ハツ工業株式会社内 (72)発明者 酒井 孝 大阪府池田市桃園2丁目1番1号 ダイ ハツ工業株式会社内 (72)発明者 八杉 宏 大阪府大阪狭山市東池尻4丁目1402番地 の1 株式株式会社浅野歯車工作所内 (56)参考文献 特開 平9−301002(JP,A) 特開 平3−199722(JP,A) 特開 平8−300964(JP,A) 特開 平8−300965(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16D 41/00 - 47/06 B60K 6/02 - 6/06 B60K 17/356

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動源と入力側装置との間に配置され、複
    数の減速部と、2ウェイクラッチとをシリーズに連結接
    続した駆動力伝達装置において、 前記2ウェイクラッチは、 前記減速部の出力軸に設けられたギヤに噛合するメイン
    ギヤと、 前記メインギヤに対して相対回動可能に貫通配置された
    回転軸と、 前記メインギヤと同軸上に配置され、メインギヤと相対
    回転自在に配置されるとともに固定部に対して固定され
    たスイッチングプレートと、 前記メインギヤの回転中心に沿ってメインギヤ内に配置
    され、前記メインギヤの回転とともに一体回動する第1
    の保持器と、 前記メインギヤの回転中心に沿ってメインギヤ内に配置
    されるとともに、前記回転軸の外周に配置され、前記ス
    イッチングプレートに対して付勢手段の付勢力により摺
    接するように配置された第2の保持器と、 前記第1の保持器と、第2の保持器のポケット内に配置
    され、両保持器の相対的な回転により、傾動することに
    より、前記メインギヤの内周と前記回転軸の外周とに両
    端が係合するスプラグとを含み、 複数の減速部の個数をNとしたとき、Nが偶数の場合
    は、駆動源側から数えて、(N/2)+1番目以後のい
    ずれかの減速部の出力側に前記2ウェイクラッチを連結
    し、 Nが奇数の場合は、中間部に位置する減速部よりも下流
    側のいずれかの減速部の出力側に前記2ウェイクラッチ
    を連結したことを特徴とする駆動力伝達装置。
  2. 【請求項2】 駆動源と入力側装置との間に配置され、
    複数の減速部と、2ウェイクラッチとをシリーズに連結
    接続した駆動力伝達装置において、 前記2ウェイクラッチは、 前記駆動源又は減速部の出力軸に設けられたギヤに噛合
    するメインギヤと、 前記メインギヤに対して相対回動可能に貫通配置された
    回転軸と、 前記メインギヤと同軸上に配置され、前記メインギヤが
    噛合する前記減速部の出力軸に設けられたギヤに噛合す
    るとともに、メインギヤよりも歯数を多く備えたサブギ
    ヤと、 前記メインギヤの回転中心に沿ってメインギヤ内に配置
    され、前記メインギヤの回転とともに一体回動する第1
    の保持器と、 前記メインギヤの回転中心に沿ってメインギヤ内に配置
    されるとともに、前記回転軸の外周に配置され、前記サ
    ブギヤに対して付勢手段の付勢力により摺接するように
    配置された第2の保持器と、 前記第1の保持器と、第2の保持器のポケット内に配置
    され、両保持器の相対的な回転により、傾動することに
    より、前記メインギヤの内周と前記回転軸の外周とに両
    端が係合するスプラグとを含み、 前記2ウェイクラッチを下記のB又はのいずれかにて
    連結したことを特徴とする駆動力伝達装置 B. 複数の減速部の個数をNとしたとき、Nが偶数の
    場合は、駆動源側から数えて、(N/2)番目以前のい
    ずれかの減速部の出力側に前記2ウェイクラッチを連結
    する。 C. Nが奇数の場合は、中間部に位置する減速部以前
    の上流側に位置するいずれかの減速部の出力側に前記2
    ウェイクラッチを連結する。
  3. 【請求項3】 前記入力側装置は、ディファレンシャル
    ギヤである請求項1又は請求項2に記載の駆動力伝達装
    置。
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