JP4293545B2 - 減速駆動装置 - Google Patents

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正夫 寺岡
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60KARRANGEMENT OR MOUNTING OF PROPULSION UNITS OR OF TRANSMISSIONS IN VEHICLES; ARRANGEMENT OR MOUNTING OF PLURAL DIVERSE PRIME-MOVERS IN VEHICLES; AUXILIARY DRIVES FOR VEHICLES; INSTRUMENTATION OR DASHBOARDS FOR VEHICLES; ARRANGEMENTS IN CONNECTION WITH COOLING, AIR INTAKE, GAS EXHAUST OR FUEL SUPPLY OF PROPULSION UNITS IN VEHICLES
    • B60K1/00Arrangement or mounting of electrical propulsion units

Description

本発明は、電動モータ等を用いた減速駆動装置に関する。
従来の減速駆動装置としては、例えば図14に示すようなものがある。図14の減速駆動装置401は、電動モータ403の出力を減速して左右のアクスルシャフトへ伝達し、例えば左右の後輪を駆動するようになっている。この電動モータ403は、副駆動源として用いられており、前輪側はエンジンが主駆動源として用いられ、該エンジンによって左右前輪を駆動するようになっている。
前記減速駆動装置401には、固定側のハウジング405に電動モータ403の出力を受ける第1伝動軸407が回転自在に支持されている。第1伝動軸407には、第1の減速機構409を構成する減速ギヤ411が設けられている。減速ギヤ411には、第1の減速機構409を構成する他の減速ギヤ413が噛み合っている。減速ギヤ413は、第2伝動軸415に設けられている。第2伝動軸415は第1伝動軸407に対し平行に配置され、ハウジング405に回転自在に支持されている。
前記第2伝動軸415には、第2の減速機構417を構成する減速ギヤ419が設けられている。減速ギヤ419には、第2の減速機構417の他方の減速ギヤ421が噛み合っている。第2の減速機構417の減速ギヤ421は、第3伝動軸423に設けられている。第3伝動軸423は、前記第1,第2伝動軸407,413に対し平行に配置され、前記ハウジング405に回転自在に支持されている。
前記第3伝動軸423には、第3の減速機構425を構成する減速ギヤ427が設けられている。減速ギヤ427には、第3の減速機構425の他方の減速ギヤとして、リングギヤ429が噛み合っている。リングギヤ429は、デファレンシャル装置としてのリヤデファレンシャル431に設けられている。リヤデファレンシャル431の回転軸は、前記第1,第2,第3伝動軸409,415,423に平行に配置されている。リヤデファレンシャル431には、左右のアクスルシャフトを介して、左右の後輪が連動連結されている。
従って、電動モータ403駆動によって、第1電動軸407が回転駆動され、第1の減速機構409を介して第2伝動軸415へトルクが伝達される。第2伝動軸415からは、第2の減速機構417を介して、第3伝動軸423へ伝達され、第3の減速機構425を介して、リヤデファレンシャル431へトルクが伝達される。リヤデファレンシャル431からは左右のアクスルシャフトを介して、左右の後輪へトルク伝達が行われ、電動モータ403による左右後輪の駆動が行われる。
尚、前輪側は主駆動源であるエンジンで駆動される。従って、自動車として、四輪駆動で走行を行うことができる。
また、従来の減速駆動装置としては、図15に示すようなものもある。図15において、説明を簡単にするため図14と対応する構成部分には同符号を付して説明する。図15の減速駆動装置401Aでは、第1伝動軸407と、第2伝動軸415とが同軸上に配置され、第1の減速機構409Aが遊星歯車機構で構成されたものである。
従って、電動モータ403の出力は、第1伝動軸407に伝達され、第1の減速機構409Aで減速されて、第2伝動軸415へ伝達される。第2伝動軸415以後のトルク伝達は、図14の場合と同様である。
しかしながら、図14,図15の構成では、第1の減速機構409,409Aが電動モータ403に近接して設けられているため、電動モータ403の取付誤差が第1の減速機構409,409Aに直接影響し、第1の減速機構409,409Aでの振動、異音発生等により、音振性能向上、耐久性向上にも限界があった。
特開2001−287550号公報
解決しようとする問題点は、振動、異音発生等により、音振性能向上、耐久性向上にも限界を招く点である。
本発明は、振動、異音発生等を抑制するために、駆動力の出力を行う駆動源と、前記駆動力を減速して出力するためにプラネタリキャリヤ、このプラネタリキャリヤに回転自在に支持されたプラネタリギヤ、このプラネタリギヤに噛合うインターナルギヤ及びサンギヤからなる第1の減速機構と、前記駆動源及び第1の減速機構の軸方向間に位置し前記第1の減速機構の出力を減速して被駆動部側に出力する第2の減速機構と、前記第1,第2の減速機構を収容支持するハウジングとを備え、前記第1の減速機構の出力回転部材を中空として前記ハウジングに直接又は前記第1の減速機構を介して一対の軸受けにより回転自在に支持し、前記駆動源の出力を前記第1の減速機構に伝達する伝動軸を前記中空の出力回転部材の軸心部に配置し、前記第2の減速機構を前記一対の軸受け間で前記出力回転部材の外周に連動結合したことを最も主要な特徴とする。
本発明の減速駆動装置は、駆動力の出力を行う駆動源と、前記駆動力を減速して出力するためにプラネタリキャリヤ、このプラネタリキャリヤに回転自在に支持されたプラネタリギヤ、このプラネタリギヤに噛合うインターナルギヤ及びサンギヤからなる第1の減速機構と、前記駆動源及び第1の減速機構の軸方向間に位置し前記第1の減速機構の出力を減速して被駆動部側に出力する第2の減速機構と、前記第1,第2の減速機構を収容支持するハウジングとを備え、前記第1の減速機構の出力回転部材を中空として前記ハウジングに直接又は前記第1の減速機構を介して一対の軸受けにより回転自在に支持し、前記駆動源の出力を前記第1の減速機構に伝達する伝動軸を前記中空の出力回転部材の軸心部に配置し、前記第2の減速機構を前記一対の軸受け間で前記出力回転部材の外周に連動結合したため、電動モータの組付誤差が第1の減速機構に及ぶのを抑制することができ、第1の減速機構での振動、異音の発生を抑制し、音振性能の向上を図ることができると共に、耐久性をも向上することができる。
前記駆動源に結合され前記駆動力を受けて伝達する伝動軸を設け、前記伝動軸を、前記サンギヤに結合した場合は、電動モータの組付誤差が第1の減速機構に及ぶのを伝動軸の撓みや結合隙間等で抑制することができ、第1の減速機構での振動、異音の発生を抑制し、音振性能の向上を図ることができると共に、耐久性をも向上することができる。
前記駆動源に結合され前記駆動力を受けて伝達する伝動軸を設け、前記伝動軸に、前記第2の減速機構の入力回転部が同軸状に外装配置された場合は、電動モータの組付誤差が第1の減速機構に及ぶのを伝動軸の撓みや結合隙間等で抑制することができ、第1の減速機構での振動、異音の発生を抑制し、音振性能の向上を図ることができると共に、耐久性をも向上することができる。また、第2の減速機構へは、伝動軸に外装配置された入力回転部により第1の減速機構側からトルクを入力することができ、軸方向に大型化することなくトルク伝達を確実に行わせることができる。
前記第2の減速機構が、前記第1の減速機構の出力側に設けられた小径ギヤ及び該小径ギヤに噛み合い前記被駆動部側に設けられた大径ギヤからなる場合は、前記駆動力を、第2の減速機構の小径ギヤ及び大径ギヤによって確実に減速することができ、被駆動部側へ確実に伝達することができる。このため、減速駆動装置を第1,第2の減速機構により構成することができ、伝動軸を減らして全体的に小型化を図ることができ、重量軽減を図ることが可能となる。
前記小径ギヤ及び大径ギヤの噛合いが、前記第1の減速機構の最外径より軸心寄り位置で行われている場合は、軸心に交差する方向で装置の小型化を
確実に図ることができる。
前記プラネタリギヤが、前記サンギヤに噛合う第1段ギヤ及び前記インターナルギヤに噛合う第2段ギヤからなる場合は、大型化を抑制しながらより大きな
減速比を得ることができ、駆動源のより小型化を図ることができる。
前記伝動軸又はサンギヤが、前記プラネタリーキャリヤ側に対して支持されている場合は、全体の大型化を抑
制しながら、伝動軸又はサンギヤを確実に支持し、振動、異音の発生を抑
制し、音振性能の向上を確実に図ることができる。
前記プラネタリキャリアを、ハウジングに相対回転可能に備えると共に、前記
インターナルギヤを、前記ハウジングに相対回転不能に備えた場合は、駆動源の高速回転出力をサンギヤに伝達し、サンギヤの高速回転を、ハウジング
に相対回転可能なインターナルギヤ、サンギヤ及びインターナルギヤに噛
み合うプラネタリギヤを介してプラネタリキャリアへ減速して伝達するこ
とができる。従って、高減速ができながら、支持剛性の向上により噛み合
い時の異音の発生を招き難いものとなる。また、駆動源の高速回転を高減
速するから駆動源を大型化しなくても高出力、高回転を得ることができ、
重量増を抑制することができる。
前記プラネタリキャリアを、ハウジングに相対回転不能に備えると共に、前記
インターナルギヤを、相対回転可能に備えた場合は、駆動源の高速回転出力をサンギヤに伝達し、サンギヤの高速回転を、
ハウジングに相対回転不能なプラネタリキャリア及びプラネタリキャリア
で回転自在に支持されたプラネタリギヤを介してインターナルギヤへ減速
して伝達することができる。従って、高減速ができながら、支持剛性の向
上により噛み合い時の異音の発生を招き難いものとなる。また、駆動源の
高速回転を高減速するから駆動源を大型化しなくても高出力、高回転を得
ることができ、重量増を抑制することができる。
前記ハウジングが、第1,第2の部分構成部で形成され、前記第1の部分構成
部に、前記プラネタリーキャリヤの一端が支持され、前記第2の部分構成部に、前記駆動源が支持されている場合は、プラネ
タリーキャリヤ及び駆動源を、ハウジングへ確実に支持することができ、
振動、異音の発生を抑制し、音振性能の向上を確実に図ることができる。
前記第2の部分構成部に、前記プラネタリーキャリヤの他端が支持されている場合は、プラネタリーキャリヤを介して第1の減速機構をハウジン
グへ確実に支持することができ、振動、異音の発生を抑制し、音振性能の
向上を確実に図ることができる。
前記被駆動部が、前記第2の減速機構の出力を車軸側に分配する分配装置であ
る場合は、電動モータの駆動出力により第1,第2の減速機構及び分配装置を介
して車軸を駆動又は駆動アシストすることができる。
前記分配装置が、前記第2の減速機構及び前記車軸側間のトルク伝達を断続す
るための断続機構を備える場合は、断続機構の断続により、電動モータにより被駆動部を選択的
に減速駆動することができる。
前記駆動源及び断続機構は、互いに平行軸上に配置され少なくとも一部が半径方向視で重なっている場合は、占有容積の少なくとも一部の共用化を図ること
により、軸方向の小型化を無理無く行わせることができる。
前記駆動源を、車両の前後輪の一方を駆動する主駆動源に対して同輪の他方を駆動する副駆動源とした場合は、副駆動源を小型、軽量に形成することがで
きる。また、副駆動源の音振性能の向上を図ることができると共に、耐久
性をも向上することができる。
前記駆動源は、電動モータである場合は、電動モータにより被駆動部を減速駆
動しながら、小型、軽量に形成することができる。また、副駆動源の音振性能の
向上を図ることができると共に、耐久性をも向上することができる。
前記主駆動源が、内燃機関である場合は、副駆動源により内燃機関の駆動アシ
ストを行うことができる。
駆動源の取付誤差の影響が少なく、振動、異音発生を低減し、音振性能、耐久
性をより向上するという目的を電動モータと前記第1の減速機構との間に第2の
減速機構を配置することにより実現した。また、全体的により小型化、軽量化を
図るという目的を減速駆動装置を第1,第2の減速機構により構成することによ
り実現した。
図1は、本発明の実施例1に係る減速駆動装置を適用した自動車のスケルトン
平面図である。図1のように、自動車1は、主駆動源としての内燃機関であるエ
ンジン3と、副駆動源としての電動モータ5とを備えている。エンジン3は本実
施例において、左右の前輪7,9を駆動し、電動モータ5は同左右の後輪11,
13を駆動する駆動源となっている。但し、前輪を副駆動源の電動モータ5で駆
動し、後輪11,13を主駆動源のエンジン3で駆動する構成にすることもでき
る。
前記エンジン3の出力は、トランスミッション15を介してフロントデファレ
ンシャル装置17に入力されるようになっている。フロントデファレンシャル装
置17には、左右のアクスルシャフト19,21を介して、前記前輪7,9が連
動連結されている。
前記電動モータ5の出力は、減速駆動装置23に入力されるようになっている
。減速駆動装置23の出力側には、左右のアクスルシャフト(車軸)25,27
を介して、前記左右の後輪11,13が連動連結されている。
前記電動モータ5は、バッテリ29から給電されるようになっている。また、
電動モータ5は、図示はしないがエンジン3の出力回転時に発電するジェネレー
タによって給電され、車両の減速時等においては、前記ジェネレータの発電がバ
ッテリ29に充電されるようになっている。
従って、通常走行時は、エンジン3の駆動によってトランスミッション15を
介しフロントデファレンシャル装置17にトルクが伝達される。フロントデファ
レンシャル装置17から左右のアクスルシャフト19,21を介して、左右の前
輪7,9にトルク伝達が行われる。
また、エンジン3の回転によるジェネレータの発電によって、電動モータ5に
給電が行われ、電動モータ5の出力が減速駆動装置23に伝達される。減速駆動
装置23からは、左右のアクスルシャフト25,27を介して、左右の後輪11
,13へトルク伝達が行われる。
従って、自動車1は、エンジン3による前輪7,9の駆動と、電動モータ5に
よる後輪11,13の補助的な駆動とによって四輪駆動状態で走行することがで
きる。
なお、電動モータ5への給電は、エンジン3に専用オルタネータを付設し、該
専用オルタネータの駆動による電力をバッテリを介さずコントローラ制御して直
接行わせることもできる。
車両発進走行、車両加速走行時には、バッテリ29から電動モータ5への給電
も加えられ、円滑な発進走行、加速走行を可能とする。車両減速走行時等には、
ジェネレータによる発電によってバッテリ29が充電され、次の発進走行、加速
走行に備えられる。
かかる自動車1の前記減速駆動装置23は、例えば図2のようになっている。
図2は減速駆動装置23の断面図である。
図2のように前記減速駆動装置23は、車体側に支持され固定側であるハウジ
ング31内に第1の減速機構33と、第2の減速機構35と、被駆動部である分
配装置としてのリヤデファレンシャル装置37とを備えている。
前記ハウジング31は、電動モータ5、第1,第2の減速機構33,35及び
リヤデファレンシャル装置37を支持するものであり、第1,第2の部分構成部
である蓋体部41及び本体部39の合わせ構造で形成されている。蓋体部41は
、第1の側壁42を有し、本体部39は、第2の側壁40を有している。本体部
39及び蓋体部41は、図示しないボルトナットによって締結結合されている。
このハウジング31には、入力部側43及び出力部側45が構成されている。
前記ハウジング31の出力部側45左右には、ボス部47,49が設けられて
いる。ボス部47,49には、シール部材51,53が装着されている。ボス部
47,49の奥側には、軸受支持部48,50が設けられている。一方の軸受支
持部50は、円筒形状に形成され端壁52の内周側に形成され、ハウジング31
の内側へ突出している。
前記ハウジング31の入力部側43では、本体部39の第2の側壁40に貫通
部55が設けられ、貫通部55の外周囲に取付フランジ57が設けられている。
取付フランジ57に前記電動モータ5が取り付けられ、図示しないボルトナット
等によって締結固定されている。従って、第2の部分構成部である本体部39に
駆動源である電動モータ5が支持された構成となっている。前記貫通部55には
、シール部材59が装着されている。
前記第1の減速機構33は、前記電動モータ5の駆動力を減速して出力するも
ので、前記ハウジング31の入力部側43に支持されている。第1の減速機構3
3は、入力部側43において電動モータ5に対しハウジング31の本体部39を
挟んで蓋体部41側に配置されている。
前記第1の減速機構33は遊星歯車機構で構成され、プラネタリキャリア63
、プラネタリギヤ65、インターナルギヤ67及びサンギヤ69からなっている
前記プラネタリキャリア63は、左右のキャリアプレート71,73をキャリ
アピン75及びプラネタリギヤ65の円周方向にキャリアプレート71,73を
直結するように延設された図示外のブリッジ部で結合したものである。
前記一方のキャリアプレート71には、中空状の軸部77が一体に設けられて
いる。軸部77は、ボールベアリング79を介して、前記蓋体部41に回転自在
に支持され、第1の部分構成部である蓋体部41にプラネタリキャリア63の一
端である軸部77が支持された構成となっている。すなわち、プラネタリキャリ
ア63は、ハウジング31に相対回転可能に設けられている。
前記他方のキャリアプレート73には、伝動軸として中空状の軸部81が一体
に設けられている。伝動軸である軸部81は、駆動源である電動モータ5及び第
2の減速機構35間のトルク伝達を行うものであり、第1の減速機構33の出力
軸を構成している。
前記軸部81は、ボールベアリング83によって、前記ハウジング31の本体
部39に回転自在に支持されている。従って、プラネタリキャリア63がハウジ
ング31に相対回転可能に支持された構成となっている。軸部81の端部と前記
本体部39の貫通部55との間に、前記シール部材59が介設されている。軸部
81の中間部には、小径ギヤとして第2の減速機構35への入力回転部を構成す
るピニオン85が一体に設けられている。小径ギヤであるピニオン85は、前記
プラネタリキャリヤ63に対して一体回転可能に設けられて第1の減速機構33
の出力側に設けられた構成であり、且つ後述する伝動軸95に同軸状に外装配置
された構成となっている。
なお、小径ギヤは、プラネタリキャリア63とは別の単体部材として形成し、
一体的に回転するようにプラネタリキャリア63に固定されても良い。
前記プラネタリギヤ65は、プラネタリキャリア63の回転周方向に複数個備
えられ、それぞれキャリアピン75に回転自在に支持されている。
前記インターナルギヤ67は、前記ハウジング31側に固定して設けられ、ハ
ウジング31側に対して相対回転不能となっている。すなわち、インターナルギ
ヤ67は、リング部材87の内周面に一体に形成されている。リング部材87は
、ハウジング31の蓋体部41側に嵌合され、外周の噛合歯89が蓋体部41側
の歯部91に噛み合って回り止め及び半径方向の位置決めが行われている。リン
グ部材87の端部には、ストッパ93が設けられ、蓋体部41に対するリング部
材87の軸方向の位置決めが行われている。
前記サンギヤ69は、伝動軸95の端部に一体に設けられている。このサンギ
ヤ69及び前記インターナルギヤ67が、前記プラネタリギヤ65が噛み合って
いる。
前記伝動軸95は、前記電動モータ5の駆動力を受けて伝達するものであり、
前記中空の軸部81内に同軸状に相対回転自在に配置されている。伝動軸95の
一端には、電動モータ5の出力部97がスプライン嵌合等によって連動連結され
、伝動軸95が前記駆動源である電動モータ5に結合された構成となっている。
また、伝動軸95の他端は、前記サンギヤ69に結合されている。伝動軸95及
びサンギヤ69は、プラネタリキャリア63側に支持された構成となっている。
なお、伝動軸95とプラネタリキャリア63との関係においては、中空の軸部
81に伝動軸95を直接支持する構成、ベアリングやブッシュを介在させて軸方
向及び/又は径方向の支持関係を持たせる構成等を取ることもできる。また、伝
動軸としての軸部81は、電動モータ5のロータ側の出力部97と一体形成する
こともできる。
前記第2の減速機構35は、前記駆動源である電動モータ5及び第1の減速機
構33の軸方向間に位置し前記第1の減速機構33の出力を減速して被駆動部で
あるリヤデファレンシャル装置37側に出力する。
前記第2の減速機構35は、前記ピニオン85及び該ピニオン85に噛み合う
リヤデファレンシャル装置37の大径ギヤであるリングギヤ99とからなってい
る。従って、ピニオン85と一体のキャリアプレート73を介してプラネタリキ
ャリア63を、第2の減速機構35に連結した構成となっている。
前記ピニオン85は、ヘリカルピニオンギヤで形成されている。リングギヤ9
9は、前記ピニオン85と同様に、ヘリカルギヤで形成されている。第2の減速
機構35は、ピニオン85、リングギヤ99がヘリカルギヤで形成されているた
め、噛み合い剛性が良好で、異音の発生も抑制することができる。
前記小径ギヤであるピニオン85及び大径ギヤであるリングギヤ99の噛合い
は、前記第1の減速機構33の最外径より軸心寄り位置で行われている。具体的には、ピニオン85及びリングギヤ9
9の噛合いが、キャリアプレート73の側面側で行われている。
なお、前記第1の減速機構33に構成されるインターナルギヤ67の外径側は
、後述するデフケース101のボス部103側に対向する空間に位置するので、
第1の減速機構33自体で回転減速比を大きく採ることができ第2の減速機構3
5と組み合わせて2軸構成でコンパクトな装置を達成することに貢献している。
前記リヤデファレンシャル装置37は、前記第2の減速機構35の出力を車軸
であるアクスルシャフト25,27に分配する分配装置である。
前記リヤデファレンシャル装置37は、前記リングギヤ99を取り付けたデフ
ケース101を備えている。デフケース101には、左右のボス部103,10
5が設けられている。デフケース101は、ボス部103,105がボールベア
リング107,109によって前記ハウジング31の蓋部材41及び本体部39
の軸受支持部48,50に各々回転自在に支持されている。
前記デフケース101内には、インナーケース111が収容支持されている。
インナーケース111は、デフケース101に対し相対回転可能となっている。
インナーケース111は、デフケース101の回転軸心と同心の回転軸心を有し
、概ね円筒形状をなしている。
前記インナーケース111に、ピニオンシャフト113を介しピニオンギヤ1
15が支持されている。ピニオンギヤ115に対し、左右のサイドギヤ117,
119が噛み合い結合されている。サイドギヤ117,119には、前記後輪1
1,13側のアクスルシャフト25,27が連動構成されている。
前記インナーケース111の端部には、他の箇所に比べて薄肉にした結合部1
21が設けられている。前記ボス部105には、結合部121の内周側に位置す
る噛合部123が設けられている。
図3(a)は、結合部121、噛合部123の関係を示す断面図であり、同(
b)はローラの配列を示す簡略展開図である。
図3(a)のように、噛合部123の外周は、多角形に形成され、複数の平坦
な噛合面125が設けられている。結合部121及び各噛合面125間には、そ
れぞれローラ127が介設されている。図3(a)、(b)のように配列された
ローラ127は、支持部材129によってそれぞれ回転自在に支持されている。
支持部材129は、デフケース101の貫通穴131からデフケース101外へ
伸びており、ブレーキシュー133に係合している。
前記ブレーキシュー133の外周には、リング状のスプリング135が円周方
向に掛け回されている。スプリング135によってブレーキシュー133は内周
側に押し付けられている。ブレーキシュー133の内周側には、スライドプレー
ト137が設けられている。このスライドプレート137にブレーキシュー13
3が押し付けられている。スライドプレート137は、ハウジング31の軸受支
持部50の外周面にに回転自在に支持されている。スライドプレート137に対
して、ハウジング31の端壁52外には電磁石139が配置されている。電磁石
139はビス141によってハウジング31外に締結固定されている。そのため
、電磁石139の組付けやリード線の取り回しが容易であると共に放熱性に優れ
、ブレーキ性能が安定する。なお、ハウジング31の端壁52(半径方向面)と
ベアリング109の軸受支持部50とを含む部分をハウジング31と分割構造に
してスチール製部材を用いボルト等で一体化することで、ハウジング31をアル
ミ合金製材を用いることが可能となり、軽量化を達成することができる。
前記結合部121、噛合部123、ローラ127、支持部材129、ブレーキ
シュー133、スプリング135、スライドプレート137、電磁石139によ
って、断続機構143が構成されている。すなわち、分配装置であるリヤデファ
レンシャル装置37は、前記第2の減速機構35及び車軸であるアクスルシャフ
ト25,27側間のトルク伝達を断続するための断続機構143を備えた構成と
なっている。
前記電動モータ5及び断続機構143は、互いに平行軸上に配置され少なくと
も一部が半径方向視で重なった構成となっている。
次に作用を説明する。前記電動モータ5の回転によって、電動モータ5の出力
部から伝動軸95に駆動力が伝達される。これによって、サンギヤ69が一体に
回転し、プラネタリギヤ65が回転する。プラネタリギヤ65は、自転しながら
インターナルギヤ67との噛み合いで公転し、キャリアピン75を介してキャリ
アプレート71,73が伝動軸95に対して減速回転する。
前記キャリアプレート73の減速回転によってピニオン85が一体に回転し、
リングギヤ95へトルク伝達が行われる。ピニオン85、リングギヤ99間の噛
み合回転によっても回転が減速され、減速された回転でデフケース101へトル
ク伝達が行われる。
前記断続機構143が接続状態となっているときには、デフケース101から
インナーケース111へトルク伝達が行われ、ピニオンシャフト113、ピニオ
ンギヤ115、サイドギヤ117,119を介して、アクスルシャフト25,2
7側へトルク伝達が行われ、後輪11,13が駆動される。
前記後輪11,13の差動回転時には、ピニオンギヤ115の自転を介して、
サイドギヤ117,119が差動回転し、後輪11,13間の差動回転を許容す
ることができる。
前記断続機構143が遮断状態にあるときには、インナーケース111が回転
しても、デフケース101へトルクが伝達されず、デフケース101に対しイン
ナーケース111は相対回転する。
前記断続機構143の断続は、電磁石139への通電制御によって行う。電磁
石139が通電されると、スライドプレート137が電磁石139側へ引き付け
られ、ハウジング131内面に密着する。この密着で、ブレーキシュー133が
スライドプレート137に対して摩擦抵抗を発揮し、該摩擦抵抗を支持部材12
9に及ぼす。
前記支持部材129に支持されている各ローラ127は、支持部材129によ
ってデフケース101の回転方向に回転規制を受ける。このときデフケース10
1がさらに回転すると、インナーケース111に対してデフケース101の回転
が先行しローラ127が噛合面125に噛み合う。
前記ローラ127が噛合面125に噛み合うと噛合部123に対する反力がロ
ーラ127を介して結合部121に作用する。この反力の作用により結合部12
1が弾性変形の範囲内で拡径変形し、デフケース101の内面に回転半径に沿っ
た方向外側への押圧力を付与する。
この押圧力によって、結合部121外面とデフケース101内面との間が摩擦
係合する。
従って、前記ローラ127が噛合面125に噛み合うことによる噛合部123
及び結合部121間の係合に、結合部121外面及びデフケース101内面間の
摩擦係合が付加され、デフケース101とインナーケース111は一体に回転し
、前記のように後輪11,13側へトルク伝達を行うことができる。
前記電磁石139への通電を遮断すると、スライドプレート137がハウジン
グ31の軸受支持部50に対して相対回転自在となる。
従って、スライドプレート137、ブレーキシュー133、支持部材129が
一体に回転するため、各ローラ127は回転規制を受けることがなく、噛合面1
25に噛み合うことがない。また、結合部121は、デフケース101内面に押
し付けられることがなく、インナーケース111がデフケース101に摩擦係合
することもない。このため、インナーケース111はデフケース101に対して
相対回転自在となる。
この相対回転自在の状態では、前記電動モータ5が停止している時、後輪11
,13側からアクスルシャフト25,27、サイドギヤ117,119へトルク
が伝達されても、サイドギヤ117,119からピニオンギヤ115、ピニオン
シャフト113を介して、インナーケース111が回転するだけであり、デフケ
ース101へは回転が伝達されることはない。
このため、第2の減速機構35は停止したままとすることができ、後輪11,
13の回転によって、第2の減速機構35、第1の減速機構33、電動モータ5
が回転することはない。このため、減速機構35,33を逆方向から駆動するこ
とによる大きなエネルギーロス、停止された電動モータ5を後輪25,27側で
駆動することによるエネルギーロスを確実に抑制し、燃費向上を図ることができ
、電動モータ5の耐久性も向上することができる。
このように、前記電動モータ5と前記第1の減速機構33との軸方向間に第2
の減速機構35を配置し、リヤデファレンシャル装置37によって前記第2の減
速機構35の出力を後輪25,27側に分配する構成としたため、リヤデファレ
ンシャル装置37の他に第1の減速機構33側に1本の伝動軸95が存在する構
成にすることができ、全体的に小型化を図ることができ、重量軽減を図ることが
可能となる。
また、電動モータ5と第1の減速機構33との間に第2の減速機構35を配置
し、第1の減速機構33を電動モータ5に対し距離を置いたため、電動モータ5
の組付誤差が第1の減速機構33のサンギヤ69の位置精度に及ぶのを抑制する
ことができ、第1の減速機構33での振動、異音の発生を抑制し、音振性能の向
上を図ることができると共に、耐久性をも向上することができる。
すなわち、自動車1において後輪11,13へ動力を伝動する減速駆動装置2
3を小型、軽量に構成することができる。また、該減速駆動装置23の音振性能
の向上を図ることができると共に、耐久性をも向上することができる。
しかも、電動モータ5側において、リヤデファレンシャル装置37にスペース
的な余裕ができるため、リヤデファレンシャル装置37にフリーデフの機能を付
加する断続機構143の設定が極めて容易となる。
前記プラネタリキャリア63は、ハウジング31に回転自在に支持され、支持
剛性が良好で、構造が簡単となり、音の発生が少なく、信頼性を高くすることが
できる。
図4,図5は本発明の実施例2に係り、図4は減速駆動装置の断面図、図5(
a)は結合部及び噛合部の関係を示す断面図、図5(b)はローラの配列を示す
簡略展開図である。尚、基本的な構成は実施例1と同様であり、対応する構成部
分には同符号又は同符号にAを付して説明する。
本実施例の減速駆動装置23Aは、断続機構143Aの結合部121A、噛合
部123Aを変更したものである。本実施形態の結合部121Aは、インナーケ
ース111Aに一体に設けられている。噛合部123Aは、デフケース101A
に設けられている。多角の噛合面125Aはデフケース101Aの内面に形成さ
れている。ローラ127は、結合部121Aと噛合部123Aとの間に介設され
ている。
従って、本実施例では、ローラ127が支持部材129を介して回転規制を受
けると、デフケース101Aの回転に対し、各ローラ127が噛合面125Aに
噛み合い、デフケース101Aとインナーケース111Aとが一体に回転する。
前記支持部材129によるローラの回転規制が解除されると、ローラ127の
噛合面125Aに対する噛み合いが解除され、デフケース101Aに対しインナ
ーケース111A側は相対回転可能となる。
従って、本実施例でも実施例1と同様に電動モータ5停止時において、第1,
第2減速機構33,35が後輪11,13側によって強制回転されることがなく
、燃費向上を図ることができる。
図6は、本発明の実施例3に係る減速駆動装置を適用した四輪駆動車のスケルトン平面図である。図6のように、自動車201は、主駆動源としての内燃機関であるエンジン203と、駆動源である副駆動源としての電動モータ205とを備えている。エンジン203は本実施例において、左右の前輪207,209を駆動し、電動モータ205は同左右の後輪211,213を駆動する駆動源となっている。但し、前輪を副駆動源の電動モータ205で駆動し、後輪211,213を主駆動源のエンジン203で駆動する構成にすることもできる。
前記エンジン203の出力は、トランスミッション215を介してデファレンシャル装置であるフロントデファレンシャル装置217に入力されるようになっている。フロントデファレンシャル装置217には、左右のアクスルシャフト219,221を介して、前記前輪207,209が連動連結されている。
前記電動モータ205の出力は、減速駆動装置223に入力されるようになっている。減速駆動装置223の出力側には、左右のアクスルシャフト225,227を介して、前記左右の後輪211,213が連動連結されている。
前記減速駆動装置223の出力側には、左右のアクスルシャフト225,227を介して、前記左右の後輪211,213が連動連結されている。
前記電動モータ205は、バッテリ229から給電され又はエンジン203の出力回転時に発電するジェネレータから直接的に給電されるようになっている。車両の減速時等においては、前記ジェネレータの発電がバッテリ229に充電されるようになっている。
通常走行時には、エンジン203の駆動によってトランスミッション215を介しフロントデファレンシャル装置217にトルクが伝達される。フロントデファレンシャル装置217から左右のアクスルシャフト219,221を介して、左右の前輪207,209にトルク伝達が行われる。
また、電動モータ205に給電が行われ、電動モータ205の出力が減速駆動装置223に伝達される。減速駆動装置223からは、左右のアクスルシャフト225,227を介して、左右の後輪211,213へトルク伝達が行われる。
従って、自動車201は、エンジン203による前輪207,209の駆動と、電動モータ205による後輪211,213の補助的な駆動とによって四輪駆動状態で走行することができる。
車両発進走行、車両加速走行時には、バッテリ229から電動モータ205への給電も加えられ、円滑な発進走行、加速走行を可能とする。車両減速走行時等には、ジェネレータによる発電によって、バッテリ229が充電され、次の発進走行、加速走行に備えられる。
かかる自動車201の前記減速駆動装置223は、例えば図7,図8のようになっている。図7は減速駆動装置223の断面図、図8は同要部拡大断面図である。
図7,図8のように前記減速駆動装置223は、車体側に支持され固定側であるハウジング231内に減速機構としての第1の減速機構233と、第2の減速機構235と、被駆動部である分配装置としてリヤデファレンシャル装置237とを備えている。
前記ハウジング231は、電動モータ205、第1,第2の減速機構233,235及びリヤデファレンシャル装置237を支持するものであり、第1,第2の部分構成部である蓋体部241、本体部239、及び両者間の第3の部分構成部である中間部240の合わせ構造で形成されている。蓋体部241は、第1の側壁242を有し、本体部239は、第2の側壁295を有している。本体部239、中間部240、及び蓋体部241は、図示しないボルトナットによって一体的に締結結合されている。このハウジング231の中間部240及び本体部239には、入力部側243及び出力部側245が一体的に構成されている。
前記ハウジング231の出力部側245左右には、中間部240に形成されたボス部247,本体部241に形成されたボス部249が設けられている。ボス部247,249には、シール部材251,253が装着されている。ボス部247,249の奥側には、軸受支持部248,250が設けられている。一方の軸受支持部250は、円筒形状に形成され端壁252の内周側に形成され、ハウジング231の内側へ突出している。
前記ハウジング231の入力部側243では、本体部239に貫通部255が設けられ、貫通部255の外周囲に取付フランジ257が設けられている。取付フランジ257に前記電動モータ205が取り付けられ、図示しないボルトナット等によって締結固定されている。従って、第2の部分構成部である本体部239に駆動源である電動モータ205が支持された構成となっている。前記貫通部255には、シール部材259が装着されている。
前記第1の減速機構233は、前記電動モータ205の駆動力を減速して出力するもので、前記ハウジング231の蓋体部241側に配置されている。
前記第1の減速機構233は、遊星歯車機構で構成され、プラネタリキャリア263、プラネタリギヤ265、インターナルギヤ267及びサンギヤ269からなっている。
前記プラネタリキャリア263は、前記ハウジング231に一体に設けられている。具体的には、プラネタリキャリア263の左右のキャリアプレートの一方は、前記蓋体部241で構成されている。蓋体部241に対し他方のキャリアプレート273が対向配置されている。左右のキャリアプレートである蓋体部241及びキャリアプレート273は円周方向に所定間隔で設けられた図示外のブリッジ部で結合されている。蓋体部241及びキャリアプレート273には、キャリアピン275が支持されている。キャリアピン275は、プラネタリキャリア263の周方向に複数設けられている。すなわち、プラネタリキャリア263は、ハウジング231に相対回転不能に備えられている。
前記蓋体部241には、中空状の軸支持部277が一体に設けられている。軸支持部277には、伝動軸278の一端部279がニードルベアリング280を介して回転自在に支持されている。伝動軸278は、プラネタリキャリアを構成する蓋体部241側に支持された構成となっている。
前記伝動軸278は、前記電動モータ205の駆動力を受けて伝達するものであり、前記中空のボス部291内に同軸状に相対回転自在に配置されている。伝動軸278の他端部281側は、前記伝動モータ205側へ延設されている。伝動軸278の他端部281は、電動モータ205の出力軸282にスリーブ283で結合されている。伝動軸278が前記駆動源である電動モータ5に結合された構成となっている。伝動軸278の中間部284は、両端部に対し径が細く必要以上の剛性を省くように形成されている。
前記キャリアプレート273には、ボス部285が一体に設けられている。ボス部285には、ボールベアリング286によって前記伝動軸278の中間部が支持されている。従って、伝動軸278は、前記ニードルベアリング280及びボールベアリング286によりプラネタリキャリア263側に対して支持された構成となっている。
前記プラネタリギヤ265は、前記プラネタリキャリア263の回転周方向に複数個備えられ、それぞれ前記キャリアピン275にボールベアリング287を介して回転自在に支持されている。
前記インターナルギヤ267は、段付き筒状の回転部材288に設けられている。回転部材288は、リング部289及びボス部291からなっている。インターナルギヤ267は、前記リング部289の内周面に形成されている。ボス部291は、段付き状に形成され、前記伝動軸278の外周に遊嵌し、前記電動モータ205側へ延設されている。ボス部291は、一端側が前記キャリアプレート273のボス部285にボールベアリング293を介して回転自在に支持され、同他端側が前記ハウジング231の第2の側壁295にボールベアリング297を介して回転自在に支持されている。この支持により前記インターナルギヤ267が、前記プラネタリキャリア263及び前記ハウジング231に相対回転可能に支持された構成となっている。ボス部191は、駆動源である電動モータ205及び第2の減速機構235間のトルク伝達を行うものであり、第1の減速機構233の出力軸を構成している。
前記サンギヤ269は、前記伝動軸278の一端部側に一体に設けられ、前記電動モータ205に連動連結された構成となっている。このサンギヤ269と前記インターナルギヤ267とに、前記プラネタリギヤ265が噛み合っている。
前記第2の減速機構235は、前記駆動源である電動モータ205及び第1の減速機構233の軸方向間に位置し前記第1の減速機構233の出力を減速して被駆動部であるリヤデファレンシャル装置237側に出力する。
前記第2の減速機構235は、前記小径ギヤとして第2の減速機構235への入力回転部を構成するピニオン298及び該ピニオン298に噛み合う大径ギヤであるリングギヤ299とからなっている。具体的には、ピニオン298は、第1の減速機構233の出力側に設けられ、前記ボールベアリング293,297間で前記回転部材288のボス部291に設けられている。従って、ピニオン298は、伝動軸78に同軸状に外装配置された構成となっている。また、前記インターナルギヤ267は、前記第2の減速機構235に連結した構成となっている。
前記ピニオン298は、ヘリカルピニオンギヤで形成されている。リングギヤ299は、前記ピニオン298と同様に、ヘリカルギヤで形成されている。第2の減速機構235は、ピニオン298、リングギヤ299がヘリカルギヤで形成されているため、噛み合い剛性が良好で、異音の発生も抑制することができる。
前記小径ギヤであるピニオン298及び大径ギヤであるリングギヤ299の噛合いは、前記第1の減速機構233の最外径より軸心寄り位置で行われている。具体的には、ピニオン298及びリングギヤ
299の噛合いが、インターナルギヤ267よりも内周側で行われている
前記リヤデファレンシャル装置237は、前記リングギヤ299を取り付けたデフケース301を備えている。デフケース301には、左右のボス部303,305が設けられている。デフケース301は、ボス部303,305がボールベアリング307,309によって
前記ハウジング231の軸受支持部248,250に回転自在に支持されている。
前記デフケース301内には、インナーケース311が収容支持されている。インナーケース311は、デフケース301に対し相対回転可能となっている。インナーケース311は、デフケース301の回転軸心と同心の回転軸心を有し、概ね円筒形状をなしている。
前記インナーケース311に、ピニオンシャフト313を介しピニオンギヤ315が支持されている。ピニオンギヤ315に対し、左右のサイドギヤ317,319が噛み合い結合されている。サイドギヤ317,319には、前記後輪211,213側のアクスルシャフト225,227が連動構成されている。
前記インナーケース311の端部には、他の箇所に比べて径を小さくした結合部321が設けられている。前記デフケース301には、前記結合部321の外周側に位置する噛合部323が設けられている。噛合部323の内周面は、図4のようになっている。
図9は、結合部321、噛合部323の関係を示す断面図である。
図9のように、噛合部323の内周は、多角形に形成され、複数の平坦な噛合面325が設けられている。結合部321及び各噛合面325間には、それぞれローラ327が介設されている。配列されたローラ327は、支持部材329によってそれぞれ回転自在に支持されている。支持部材329は、デフケース301の貫通穴331からデフケース301外へ伸びており、ブレーキシュー333に係合している。
前記ブレーキシュー333の外周には、リング状のスプリング335が掛け回されている。スプリング335によってブレーキシュー333は内周側に押し付けられている。ブレーキシュー333の内周側には、スチール製のスライドプレート337が設けられている。このスライドプレート337にブレーキシュー333が押し付けられている。スライドプレート337は、ハウジング231の軸受支持部250の外周面にに回転自在に支持されている。スライドプレート337は、例えばアルミニュームなどの軽金属で形成されたハウジング231に対しライニングの機能を奏している。
前記結合部321、噛合部323、ローラ327、支持部材329、ブレーキシュー333、スプリング335、スライドプレート337によって、断続機構343が構成されている。すなわち、分配装置であるリヤデファレンシャル装置237は、前記第2の減速機構235及び車軸であるアクスルシャフト225,227側間のトルク伝達を断続するための断続機構343を備えた構成となっている。
前記電動モータ205及び断続機構243は、互いに平行軸上に配置され少なくとも一部が半径方向視で重なった構成となっている。
次に作用を説明する。前記電動モータ205の回転によって、電動モータ205の出力軸282から伝動軸284に駆動力が伝達される。この伝達によって、サンギヤ269が一体に回転し、プラネタリギヤ265が回転する。プラネタリギヤ265は、固定側のキャリアピン275を中心に自転はするが公転はしない。プラネタリギヤ265の自転によりインターナルギヤ267が減速回転し、この回転により回転部材288が回転する。
前記回転部材288の回転によってピニオン298が一体に回転し、リングギヤ299へトルク伝達が行われる。ピニオン298、リングギヤ299間の噛み合回転によっても回転が減速され、減速された回転でデフケース301へトルク伝達が行われる。
前記支持部材329は、ブレーキシュー333を介してスライドリング337側に摩擦係合する。この摩擦係合により支持部材329の回転がデフケース301に対して遅れる。この遅れにより前記ローラ327が噛合面325に噛み合い、デフケース301とインナーケース311とが一体に回転し、前記のように後輪21,213側へトルク伝達を行うことができる。
前記伝動モータ205の回転出力が停止すると、前記デフケース301の回転も停止する。このとき左右後輪211,213側から回転入力があり、サイドギヤ317,319、ピニオンギヤ315、ピニオンシャフト313を介してインナーケース311が回転しても、ローラ327が噛合面325間の谷部に入り込んで空転するため、噛合面325に噛み合うことがない。このため、インナーケース311はデフケース301に対して相対回転自在となる。
この相対回転自在の状態では、前記電動モータ5が停止している時、後輪21,213側からアクスルシャフト225,227、サイドギヤ317,319へトルクが伝達されても、サイドギヤ317,319からピニオンギヤ315、ピニオンシャフト313を介して、インナーケース311が回転するだけであり、デフケース301へは回転が伝達されることはない。
このため、第2の減速機構35は停止したままとすることができ、後輪21,213の回転によって、第2の減速機構235、第1の減速機構233、電動モータ205が回転することはない。従って、減速機構235,233を逆方向から駆動することによる大きなエネルギーロス、停止された電動モータ205を後輪225,227側で駆動することによるエネルギーロスを確実に抑制し、燃費向上を図ることができ、電動モータ205の耐久性も向上することができる。
このようにして、電動モータ205の高速回転出力をサンギヤ269に伝動し、サンギヤ269の高速回転を、プラネタリギヤ265を介してインターナルギヤ267から減速伝動することができる。従って、高減速ができながら、異音の発生を招き難いものとなる。また、電動モータ5の高速回転を高減速するから電動モータ205を大型化しなくても高出力を得ることができ、重量増を抑制することができる。
しかも、キャリア265は固定側に支持され、このキャリア265のボス部285及びハウジング231の第2の側壁295にインターナルギヤ267を支持する構成となっているため、インターナルギヤ267の支持剛性が高く、インターナルギヤ267とプラネタリギヤ265との噛み合いを、がたつき無く、或いはがたつき少なく確実に行わせることができる。
前記サンギヤ269と電動モータ205の出力軸282とが、取り付け誤差などにより多少芯ずれしても、前記電動モータ205側まで延設した伝動軸278の撓みにより前記芯ずれを吸収することができる。この場合、伝動軸278の中間部284は、両端部に対し径が細く形成されているため、その撓みを促進することができる。
従って、前記芯ずれがサンギヤ269及びプラネタリギヤ265間の噛み合い部に及び難く、特にサンギヤ269の両側がニードルベアリング280とボールベアリング286及びプラネタリキャリア263とにより固定側に支持されているため、サンギヤ269とプラネタリギヤ265との噛み合いを確実に行わせることができる。
これらにより、第1の減速機構233での噛み合いにがたつきが無く、或いはがたつきが少ないため、低速回転から高速回転に至るまで、異音発生を確実に抑制することができる。また、がたつきが無いか、少ないため、装置の耐久性も向上することができる。
前記第2の減速機構235では、ピニオン298の一側がボールベアリング293及びプラネタリキャリア263を介してハウジング31側に支持され、同他側がボールベアリング297を介してハウジング231側に支持されているため、支持剛性が高く、ピニオン298とリングギヤ299との噛み合いを、がたつき無く、或いはがたつき少なく確実に行わせることができる。
このため、低速回転から高速回転に至るまで、第2の減速機構35での異音発生を確実に抑制することができる。また、がたつきが無いか、少ないため、装置の耐久性も向上することができる。
異音発生等を抑制できるため、伝動モータ205を高回転にすることが可能となり、減速駆動装置223として小型の電動モータ205により高出力、高回転が可能となる。
前記電動モータ205と前記第1の減速機構233との間に第2の減速機構235を配置し、リヤデファレンシャル装置237によって前記第2の減速機構
35の出力を後輪225,227側に分配する構成としたため、リヤデファレンシャル装置237の他に第1の減速機構233側に1本の伝動軸278が存在する構成にすることができ、全体的に小型化を図ることができ、重量軽減を図ることが可能となる。
すなわち、自動車1において後輪211,213へ動力を伝動する減速駆動装置223を小型、軽量に構成することができる。また、該減速駆動装置23の音振性能の向上を図ることができると共に、耐久性をも向上することができる。
しかも、電動モータ205側において、リヤデファレンシャル装置237にスペース的な余裕ができるため、リヤデファレンシャル装置237にフリーデフの機能を付加する断続機構の定が極めて容易となる。
前記電動モータ205を他のエンジン203に対して副駆動源としたため、電動モータ205を小型、軽量に形成することができる。
前記第1の減速機構233は、蓋体部241と共にハウジング231から一体に取り外すことができる。この一体の取り外しにより、第1の減速機構233の組み付け、分解修理等を容易に行わせることができる。
図10,図11は本発明の実施例4に係り、図10は減速駆動装置の断面図、図11は同要部の拡大断面図である。尚、基本的な構成は実施例3と同様であり、対応する構成部分には同符号又は同符号にAを付して説明する。
本実施例の減速駆動装置223Aは、プラネタリギヤ265Aを、第1段ギヤ265aA及び第2段ギヤ265bAの2段で構成した。なお、プラネタリギヤ265Aを、2段以上の複数段に形成することもできる。プラネタリギヤ265Aは、ニードルベアリング287Aを介してキャリアピン275に回転自在に支持されている。サンギヤ269は第1段ギヤ265aAに噛み合い、インターナルギヤ267は第2段ギヤ265bAに噛み合っている。
前記電動モータ205からの回転入力はサンギヤ269及び第1段ギヤ265aAとインターナルギヤ267及び第2段ギヤ265bAとの間で2段に減速され、より高減速を行わせることができる。
従って、本実施例では、実施例3と同様な効果を奏するほか、より小型の電動モータ205により高出力が可能となる。
前記実施例3,4において、前記プラネタリキャリア263は、前記キャリアプレート273及びキャリアプレートを構成する蓋体部241により構成したが、蓋体部241に代えてキャリアプレート273に対向する外側のキャリアプレートをハウジング231とは別体に形成し、該キャリアプレートをハウジング231の蓋体部241等にボルトなどにより締結固定する構造にすることも可能である。
図12は、本発明の実施例5に係り、減速駆動装置のスケルトン断面図である。尚、基本的な構成は実施例1と同様であり、対応する構成部分には同符号又は同符号にBを付して説明する。
本実施例の減速駆動装置23Bは、断続機構143Bを第1の減速機構33の同軸上に配置したものである。断続機構143Bは、2ウエイクラッチ、摩擦クラッチなどで構成されている。断続機構143Bの一方の部材145は、第1の減速機構33側のキャリアピン75側に結合され、同他方の部材147は、第2の減速機構35のピニオン85側に結合されている。
従って、本実施例では、実施例1と同様な効果を奏することができる他、断続機構143Bにより第1,第2の減速機構33,35間でトルク伝達を断続することができる。また、断続機構143Bを電動モータ5及び第1の減速機構33間のスペースを利用して無理なく配置することができる。
図13は、本発明の実施例6に係り、減速駆動装置のスケルトン断面図である。尚、基本的な構成は実施例3と同様であり、対応する構成部分には同符号又は同符号にBを付して説明する。
本実施例の減速駆動装置223Bは、断続機構343Ba、343Bbを左右の車軸であるアクスルシャフト225,227に対して設けたものである。断続機構343Ba、343Bbは、2ウエイクラッチ、摩擦クラッチなどで構成されている。断続機構343Ba、343Bbの一方の部材355,357は、左右のアクスルシャフト225,227に結合され、同他方の部材351,353は、分配軸359に結合されている。分配軸359は、その左右中央が第2の減速機構235のリングギヤ299Bに直結されている。分配軸359は、第2の減速機構235の出力を左右アクスルシャフト225,227に等配分する分配装置を構成している。
従って、本実施例では、実施例3と同様な効果を奏することができる他、断続機構343Ba、343Bbによりアクスルシャフト225,227側でトルク伝達を断続することができる。
前記各実施例の減速駆動装置は、駆動力伝達のための中間ギヤ、インターナルギヤ、サンギヤを用いているが、実施例に詳述された構成以外としては、中間ギヤ、インターナルギヤ、サンギヤを摩擦駆動式の接触式ローラ(トロダイル式とも称す)とし、各接触式ローラを接触駆動可能に組み合わせた構成も本発明の均等の範囲である。
また、各実施例の分配装置は、デファレンシャル装置に限らず駆動力の割合を変化させない左右直結の左右等配分の構造とすることもでき、デファレンシャル装置についても実施例に記載されたギヤ式の差動装置に限られることなく、駆動力が入力されるケースから各車輪との間に介在させる粘性流体式などのカップリングを用いることもできる。
断続機構は、実施例5,6でも説明したが、他の構造、例えば摩擦クラッチ、磁性流体の粘性抵抗を用いたクラッチ、噛み合いクラッチなど種々適用できる。
断続機構の配置箇所は限定されず、第1,第2の減速機構間に中間軸を設けて第3の減速機構を備え、この第3の減速機構と同軸上に配置しても良い。
本発明の減速駆動装置は、前輪側に配置することも可能である。また、四輪駆動車にのみならず、他の装置に適用することも可能である。
減速駆動装置を適用した自動車のスケルトン平面図である(実施例1)。 減速駆動装置の断面図である(実施例1)。 (a)は結合部と噛合部との関係を示す断面図、(b)はローラの配列を示す簡略展開図である(実施例1)。 減速駆動装置の断面図である(実施例2)。 (a)は結合部と噛合部との関係を示す断面図、(b)はローラの配列を示す簡略展開図である(実施例2)。 減速駆動装置を適用した自動車のスケルトン平面図である(実施例3)。 減速駆動装置の断面図である(実施例3)。 減速駆動装置の要部拡大断面図である(実施例3)。 結合部と噛合部との関係を示す断面図である(実施例3)。 減速駆動装置の断面図である(実施例4)。 減速駆動装置の要部拡大断面図である(実施例4)。 減速駆動装置のスケルトン断面図である(実施例5)。 減速駆動装置のスケルトン断面図である(実施例6)。 減速駆動装置の断面図である(従来例)。 減速駆動装置の断面図である(他の従来例)。
符号の説明
1,201 自動車
3,203 エンジン(内燃機関、主駆動源)
5,205 電動モータ(駆動源、副駆動源)
23,23A,223,223A 減速駆動装置
25,27,225,227 アクスルシャフト(車軸)
33,233 第1の減速機構
35,235 第2の減速機構
37,237 リヤデファレンシャル装置(被駆動部、分配装置)
40,295 第1の側壁
42,242 第2の側壁
63,263 プラネタリキャリア
65,265,265A プラネタリギヤ
67,267 インターナルギヤ
69,269 サンギヤ
85,298 ピニオン(小径ギヤ、入力回転部)
99,299 リングギヤ(大径ギヤ)
265aA 第1段ギヤ
265bA 第2段ギヤ
359 分配軸(分配装置)

Claims (17)

  1. 駆動力の出力を行う駆動源と、
    前記駆動力を減速して出力するためにプラネタリキャリヤ、このプラネタリキャリヤに回転自在に支持されたプラネタリギヤ、このプラネタリギヤに噛合うインターナルギヤ及びサンギヤからなる第1の減速機構と、
    前記駆動源及び第1の減速機構の軸方向間に位置し前記第1の減速機構の出力を減速して被駆動部側に出力する第2の減速機構と、
    前記第1,第2の減速機構を収容支持するハウジングとを備え、
    前記第1の減速機構の出力回転部材を中空として前記ハウジングに直接又は前記第1の減速機構を介して一対の軸受けにより回転自在に支持し、
    前記駆動源の出力を前記第1の減速機構に伝達する伝動軸を前記中空の出力回転部材の軸心部に配置し、
    前記第2の減速機構を前記一対の軸受け間で前記出力回転部材の外周に連動結合した、
    ことを特徴とする減速駆動装置。
  2. 請求項1記載の減速駆動装置であって、
    前記駆動源に結合され前記駆動力を受けて伝達する伝動軸を設け、
    前記伝動軸を、前記サンギヤに結合した
    ことを特徴とする減速駆動装置。
  3. 請求項1記載の減速駆動装置であって、
    前記駆動源に結合され前記駆動力を受けて伝達する伝動軸を設け、
    前記伝動軸に、前記第2の減速機構の入力回転部が同軸状に外装配置された
    ことを特徴とする減速駆動装置。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の減速駆動装置であって、
    前記第2の減速機構は、前記第1の減速機構の出力側に設けられた小径ギヤ及び該小径ギヤに噛み合い前記被駆動部側に設けられた大径ギヤからなる
    ことを特徴とする減速駆動装置。
  5. 請求項4記載の減速駆動装置であって、
    前記小径ギヤ及び大径ギヤの噛合いは、前記第1の減速機構の最外径より軸心寄り位置で行われている
    ことを特徴とする減速駆動装置。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載の減速駆動装置であって、
    前記プラネタリギヤは、前記サンギヤに噛合う第1段ギヤ及び前記インターナルギヤに噛合う第2段ギヤからなる
    ことを特徴とする減速駆動装置。
  7. 請求項2〜6の何れかに記載の減速駆動装置であって、
    前記伝動軸又はサンギヤは、前記プラネタリーキャリヤ側に対して支持されている
    ことを特徴とする減速駆動装置。
  8. 請求項1〜7の何れかに記載の減速駆動装置であって、
    前記プラネタリキャリアを、ハウジングに相対回転可能に備えると共に、前記
    インターナルギヤを、前記ハウジングに相対回転不能に備え、
    前記プラネタリキャリアを、前記第2の減速機構に連結した
    ことを特徴とする減速駆動装置。
  9. 請求項1〜7の何れかに記載の減速駆動装置であって、
    前記プラネタリキャリアを、ハウジングに相対回転不能に備えると共に、前記インターナルギヤを、相対回転可能に備え、
    前記インターナルギヤを、前記第2の減速機構に連結した
    ことを特徴とする減速駆動装置。
  10. 請求項8又は9記載の減速駆動装置であって、
    前記ハウジングは、第1,第2の部分構成部で形成され、
    前記第1の部分構成部に、前記プラネタリーキャリヤの一端が支持され、
    前記第2の部分構成部に、前記駆動源が支持されている
    ことを特徴とする減速駆動装置。
  11. 請求項10記載の減速駆動装置であって、
    前記第2の部分構成部に、前記プラネタリーキャリヤの他端が支持されている
    ことを特徴とする減速駆動装置。
  12. 請求項1〜11の何れかに記載の減速駆動装置であって、
    前記被駆動部は、前記第2の減速機構の出力を車軸側に分配する分配装置であ

    ことを特徴とする減速駆動装置。
  13. 請求項12記載の減速駆動装置であって、
    前記分配装置は、前記第2の減速機構及び前記車軸側間のトルク伝達を断続するための断続機構を備える
    ことを特徴とする減速駆動装置。
  14. 請求項13記載の減速駆動装置であって、
    前記駆動源及び断続機構は、互いに平行軸上に配置され少なくとも一部が半径方向視で重なっている
    ことを特徴とする減速駆動装置。
  15. 請求項1〜14の何れかに記載の減速駆動装置であって、
    前記駆動源は、車両の前後輪の一方を駆動する主駆動源に対して同輪の他方を駆動する副駆動源とした
    ことを特徴とする減速駆動装置。
  16. 請求項1〜15の何れかに記載の減速駆動装置であって、
    前記駆動源は、電動モータである
    ことを特徴とする減速駆動装置。
  17. 請求項15又は16記載の減速駆動装置であって、
    前記主駆動源は、内燃機関である
    ことを特徴とする減速駆動装置。
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