JP2778038B2 - トロイダル形無段変速装置 - Google Patents

トロイダル形無段変速装置

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    • F16H37/084Combinations of mechanical gearings, not provided for in groups F16H1/00 - F16H35/00 comprising essentially only toothed or friction gearings with a plurality of driving or driven shafts; with arrangements for dividing torque between two or more intermediate shafts with differential gearing with arrangements for dividing torque between two or more intermediate shafts, i.e. with two or more internal power paths at least one power path being a continuously variable transmission, i.e. CVT
    • F16H37/086CVT using two coaxial friction members cooperating with at least one intermediate friction member

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、大きな変速比と高い伝達効率を得ること
ができるトロイダル形無段変速装置に関する。
〔従来の技術〕
従来のトロイダル形無段変速装置としては、米国特許
第4,628,766号明細書に記載されているものがある。
この従来例は、その概略構成を第8図に示すように、
外部のエンジン等からの回転力が伝達される入力軸100
に2つの入力ディスク101が所定間隔を保ち且つ互いに
対向して軸方向に加圧可能に固着され、これら入力ディ
スク101間に出力ディスク102が回転自在に配設され、各
入力ディスク101及び出力ディスク102間に複数のパワー
ローラ103が傾転自在に転接されている。
出力ディスク102には、入力軸100に回転自在に外嵌さ
た外筒104が連結され、この外筒104に第1の遊星歯車組
105のサンギヤ106が固着されている。第1の遊星歯車組
105のプラネタリキャリア107及び固定部(ハウジング)
間には、ブレーキ108が介装されている。
入力軸100には、ダブルピニオン式の第2の遊星歯車
組110のサンギヤ111が固着され、この第2の遊星歯車組
110のプラネタリキャリア112及び前記外筒104間にクラ
ッチ113が介装されている。また、第1の遊星歯車組105
のリングギヤ109と第2の遊星歯車組110のリングギヤ11
4とが一体に連結されている。
そして、第2の遊星歯車組110のプラネタリキャリア1
12が歯車116を固着した回転軸117に連結され、その歯車
116がこれに噛合する歯車118を介して出力軸119に連結
されている。
而して、ブレーキ108を作動状態とし、クラッチ113を
非締結状態とする第1の態様において、出力ディスク10
2が入力軸100と逆方向に最も速く回転する変速機構の最
大増速位置では、第1の遊星歯車組105のリングギヤ109
に一体に連結された第2の遊星歯車組110のリングギヤ1
14が、入力軸100に連結された第2の遊星歯車組110のサ
ンギヤ111よりも早い周速で回転し、第2の遊星歯車組1
10のプラネタリキャリア112及び回転軸117は入力軸100
よりも遅い角速度で入力軸100と同方向に回転する。こ
のため、回転軸117と歯車116及び118を介して連結され
た出力軸119は、入力軸100と逆方向に低速で回転する後
退位置となる。
この状態から無段変速機構が減速側に変速されて出力
ディスク102の角速度が低下すると、これに応じて第1
及び第2の遊星歯車組105及び110のリングギヤ109及び1
14の角速度も低下し、第2の遊星歯車組110におけるリ
ングギヤ114の内歯と周速とサンギヤ111の外歯の周速が
一致するとプラネタリキャリア112の回転が停止し、回
転軸117及び出力軸119の回転も停止する。
この出力軸119の回転停止状態からさらに無段変速機
構が減速側に変速されて第2の遊星歯車組110における
リングギヤ114の周速がサンギヤ111の周速より遅くなる
と、プラネタリキャリア112が入力軸110とは逆方向に回
転を開始し、これに応じて出力軸119が入力軸100と同方
向に回転して前進状態の第1モードとなる。
そして、無段変速機構が最大減速位置となったときに
ブレーキ108を解放すると共に、クラッチ113を締結して
シンクロナスに前進状態の第2モードに切換えると、出
力ディスク102の回転力は、外筒104、クラッチ113及び
プラネタリキャリア112を介して回転軸117に伝達され、
回転軸117は入力軸100と逆方向に入力軸100よりも遅い
速度で回転することになり、出力軸119は入力軸100と同
方向に回転して前進状態を継続し、その入力軸100に耐
する回転軸117の速度比は回転軸117が出力ディスク102
によって直接駆動されるので、無段変速機構の速度比と
同一となる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記従来のトロイダル形無段変速装置
にあっては、前記第1の態様では、無段変速機構と遊星
歯車組の一方とを介して入力軸100から回転軸117に伝達
される動力の一部を他方の遊星歯車組を介して入力軸10
0に戻す動力循環の状態となっている。特に、入力軸100
に対して回転軸117が逆方向に回転する前進状態では、
遊星歯車組で伝達した動力を無段変速機構を介して入力
軸に戻す所謂インバースパワーリジェネレートの状態と
なる。この状態では、回転軸117の回転速度が速い無段
変速機構の最大増速位置近傍では無段変速機構を介して
入力軸100に戻す動力は、入力軸100の動力の一部なの
で、無段変速機構の伝達効率が悪くてもそこでの損失は
少なく、変速装置全体としての効率には余り影響しない
が、回転軸117の回転速度が極遅い無段変速機構の中速
乃至減速位置では入力軸100から第2の遊星歯車組110に
伝達した動力の大半を無段変速機構を介して入力軸100
に戻すことになり、遊星歯車組110及び無段変速機構で
構成される動力伝達機構で伝達する動力は、原動機から
入力軸に加えられる動力よりも著しく大きくなる。この
結果、無段変速機構は歯車に比較して動力伝達効率が低
いので、動力伝達機構で伝達する動力の大半が無段変速
機構内で消費されることになり、無段変速機構に破損、
焼損等を生じるおそれがある問題点がある。
また、無段変速機構が最大増速位置になって、回転軸
117が入力軸100と同方向に回転する後退位置では、無段
変速機構を経て伝達した動力の一部を入力軸100に戻す
所謂パワーリジェネレート状態になり、無段変速機構を
通る動力は原動機の動力より常に大きく、低速で前進位
置にある場合と同様の問題がある。
したがって、前進状態の第1モード及び後退モードに
おいては、無段変速機構の破損,焼損等を防止するため
に、原動機の出力を制限する必要があり、原動機の有す
る能力を最大限に利用することができないと共に、大出
力の原動機を適用することができないという問題点があ
った。
一方、前進状態の第2モードでは、全ての動力を無段
変速機構を介して伝達するので、常に歯車変速機よりも
動力伝達効率が低く、特にトロイダル形無段変速装置を
車両の変速装置として使用した場合には、第1モードよ
りも第2モードの方が使用頻度が高いので、無段変速で
あることによる燃費の向上効果を見込んでも歯車式変速
機より低燃費を期待することは難しいという問題点もあ
った。
そこで、この発明は、上記従来例の問題点に着目して
なされたものであり、動力瞬間状態でのトロキダル形無
段変速機を動力を少なくして動力伝達効率を向上させる
と共に、大きな変速比を得ることが可能て且つ低燃費を
達成することができるトロイダル形無段変速装置を提供
することを目的としている。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、この発明は、入力軸に連
結された入力ディスクと出力ディスクとの間にパワーロ
ーラが傾転自在に転接されたトロイダル形無段変速機
と、その出力ディスクに接続された遊星歯車機構とを備
えたトロイダル形無段変速装置において、前記遊星歯車
機構は、サンギヤが前記出力ディスクに連結された第1
及び第2の遊星歯車組と、前記第1の遊星歯車組の所定
の要素を固定して前記出力ディスクと逆方向の回転力を
選択的に取出して前記第2の遊星歯車組及び出力軸に伝
達する第1の動力伝達機構と、前記第2の遊星歯車組の
所定の要素を前記入力軸に連結して前記出力ディスクと
逆方向の回転力を選択的に取出して前記出力軸に伝達す
る第2の動力伝達機構と、前記第1の遊星歯車組の所定
の要素を前記入力軸に連結して前記出力ディスクと逆方
向の回転力を選択的に取り出して前記第2の遊星歯車組
及び出力軸に伝達する第3の動力伝達機構とを備えてい
ることを特徴としている。
ここで、第1及び第2の遊星歯車組をシングルピニオ
ン形に構成したときには、第1の動力伝達機構を、第1
の遊星歯車組のプラネタリキャリアと固定部との間に介
挿したクラッチ,ブレーキ等の締結部材と、第1の遊星
歯車組のリングギヤ、第2の遊星歯車組のプラネタリキ
ャリア及び出力軸を連結する連結部材とで構成し、第2
の動力伝達機構を、第2の遊星歯車組のリングギヤと入
力軸との間に介挿したクラッチ等の締結部材で構成し、
第3の動力伝達機構を、第1の遊星歯車組のプラネタリ
キャリアと入力軸との間に介挿したクラッチ等の締結部
材で構成する。
また、第1の遊星歯車組をダブルピニオン形に構成
し、第2の遊星歯車組をシングルピニオン形に構成した
ときには、第1の動力伝達機構を第1の遊星歯車組のリ
ングギヤと固定部との間に介挿したクラッチ、ブレーキ
等の締結部材と、第1の遊星歯車組のプラネタリキャリ
ア、第2の遊星歯車組のプラネタリキャリア及び出力軸
を連結する連結部材とで構成し、第2の動力伝達機構
を、第2の遊星歯車組のリングギヤと入力軸との間に介
挿したクラッチ等の締結部材で構成し、第3の動力伝達
機構を、第1の遊星歯車組のリングギヤと入力軸との間
に介挿したクラッチ等の締結部材で構成する。
さらに、第1及び第2の遊星歯車組をそれぞれダブル
ピニオン形に構成したときには、第1の動力伝達機構
を、第1の遊星歯車組のリングギヤと固定部との間に介
挿したクラッチ,ブレーキ等の締結部材と、第1の遊星
歯車組のプラネタリキャリア、第2の遊星歯車組のリン
グギヤ及び出力軸とを連結する連結部材とで構成し、第
2の動力伝達機構を第2の遊星歯車組のプラネタリキャ
リア及び入力軸間に介挿したクラッチ等の締結部材で構
成し、第3の動力伝達機構を、第1の遊星歯車組のリン
グギヤと入力軸との間に介挿したクラッチ等の締結部材
で構成する。
またさらに、入力軸、トロイダル形無段変速機構、第
1及び第2の遊星歯車組及び出力軸は、同一軸線上に配
置してもよく、入力軸及びトロイダル形無段変速機構を
同一軸線上に配置し、この軸線と平行な軸線上に第1及
び第2の遊星歯車組及び出力軸を配置するようにしても
よい。
〔作用〕
この発明において、第1の動力伝達機構を作動させて
第1の遊星歯車組の所定の要素(シングルピニオン形で
はプラネタリキャリア、ダブルピニオン型ではリングギ
ヤ)を固定することにより、入力軸とは逆方向に回転す
るトロイダル形無段変速機構の出力ディスクの回転駆動
力を第1の遊星歯車組を介して出力軸に入力軸と同方向
回転となるように伝達して前進状態の第1モードを得る
ことができる。
また、この第1モードにおいて、トロイダル形無段変
速機を最大増速位置とした状態で、第1の動力伝達機構
を非作動状態とし、これに代えて第2の動力伝達機構を
作動させて第2の遊星歯車組の所定の要素(シングルピ
ニオン形ではリングギヤ、ダブニピニオン形ではプラネ
タリキャリア)を入力軸に連結することにより、入力軸
の回転駆動力をトロイダル形無段変速機を介さずに直接
第2の遊星歯車組を介して出力軸に伝達すると共に、そ
の一部を第2の遊星歯車組及びトロイダル形無段変速機
を介して入力軸に戻す所謂インバースパワージェネレー
ト状態となる前進状態の第2モードを得ることができ
る。この第2モードでトロイダル形無段変速機を減速側
に変速することにより、出力軸の回転速度が増加する。
この第2モードでは、トロイダル形無段変速機を通る動
力は入力軸から伝達される駆動力と略同程度もしくはそ
れ以下に抑えることができ、トロイダル形無段変速機内
での動力損失を極めて少なくすることができ、高い動力
伝達率と第1モード及び第2モードの組合わせにより大
きな変速比と低燃費とを達成することができる。
さらに、第2モードにおいて、トロイダル形無段変速
機を最大減速位置とした状態で、第2の動力伝達機構を
非作動状態とし、これに代えて第3の動力伝達機構を作
動させて第1の遊星歯車組の所定要素(シングルピニオ
ン形ではプラネタリキャリア、ダブルピニオン型ではリ
ングギヤ)を入力軸と連結することにより、第1の遊星
歯車組に、入力軸からトロイダル形無段変速機を介して
第1の遊星歯車組に伝達される動力と、入力軸から第3
の動力伝達機構を介して伝達される動力とが加わって伝
達され、所謂トルクスプリット状態となる。この状態で
も、入力軸からトロイダル形無段変速機を介して第1の
遊星歯車に伝達される動力は、常に入力軸に加えられる
動力よりも小さい。この第3モードでトロイダル形無段
変速機を増速側に変速することにより、出力軸の回転速
度がさらに増加し、第1,第2及び第3モードの組合わせ
により更に大きな変速比が得られる。
〔実施例〕
以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図はこの発明の第1実施例を示す系統図である。
図中、1はトロイダル形無段変速装置であって、トロ
イダル形無段変速機10と遊星歯車機構20とを備えてる。
トロイダル形無段変速機10は、固定部にベアリング11
を介して回転自在に支持され、且つエンジン等の原動機
に連結された入力軸12と、この入力軸12に加圧機構13を
介して連結された入力ディスク14と、この入力ディスク
14に対向して固定部にベアリング15を介して回転自在に
支持された出力ディスク16と、入力ディスク14及び出力
ディスク16間に傾転自在に転接する複数のパワーローラ
17と、出力ディスク16に連結された出力軸18とを備えて
いる。このトロイダル形無段変速機10は、入力軸12に伝
達された回転駆動力が入力ディスク14、パワーローラ17
及び出力ディスク16を介して出力軸18に伝達され、その
速度比即ち出力ディスク16の回転速度を入力ディスク14
の回転速度で除した値がパワーローラ17の傾転角によっ
て決定される。すなわち、パワーローラ17が水平状態に
あるときに、速度比が1の中立状態となり、これより各
パワーローラ17の右端側が入力軸12から離れる方向に傾
転することこれに応じて速度比が低下し、逆に各パワー
ローラ17の左端側が入力軸12から離れる方向に傾転する
とこれに応じて速度比が増加する。なお、この実施例に
おいては、パワーローラ17が最大減速位置にある状態で
の最小速度比VMINが0.45に、最大増速位置にある状態で
の最大速度比VMAXが2.25に選定されて変速比(=VMAX
VMIN)が5.0に設定されている。
遊星歯車機構20は、第1の遊星歯車組21A及び第2の
遊星歯車組21bと、これら遊星歯車組21A,21bの作動を制
御する第1の動力伝達機構22A、第2の動力伝達機構22B
及び第3の動力伝達機構22Cと、第2の遊星歯車組21Bの
所定要素を固定部に選択的に固定する締結部材23とを備
えている。
第1の遊星歯車組21Aには、トロイダル形無段変速機1
0の出力軸18に連結されたサンギヤ25と、これに噛合す
る複数のピニトンギヤ26と、各ピニトンギヤ26を連繋す
るプラネタリキャリア27と、ピニオンギヤ26に噛合する
リングギヤ28とを備えたシングルピニオン形に構成され
ており、リングギヤ28が第2の遊星歯車組21Bのプラネ
タリキャリア32を介して出力軸34に連結されている。
第2の遊星歯車組21Bは、トロイダル形無段変速機10
の出力軸18に連結されたサンギヤ30と、これに噛合する
複数のピニトンギヤ31と、各ピニトンギヤ31を連繋する
プラネタリキャリア32と、各ピニオンギヤ31に噛合する
リングギヤ33を備えたシングルピニオン形に構成されて
いる。
第1の動力伝達機構22Aは、第1の遊星歯車組21Aのプ
ラネタリキャリア27とハウジング等の固定部との間に介
装された締結部材としてのクラッチ35を備えている。
第2の動力伝達機構22Bは、トロイダル形無段変速機1
0の入力軸12に歯車36及び37を介して連結された副回転
軸38と、これに固着された歯車39に噛合する歯部を外周
面に形成し、出力軸34と同軸的にベアリング40を介して
回転自在に指示された回転筒体41と、この回転筒体41及
び第2の遊星歯車組21Bのリングギヤ33間に介装された
締結部材としてのクラッチ42とを備えている。
第3の動力伝達機構22Cは、前記第1の遊星歯車組21A
のプラネタリキャリア27に連結されて一体に回転する歯
車43と、この歯車43に噛合し、前記第2の動力伝達機構
22Bの副回転軸38にベアリング44を介して回転自在に支
持された歯車45と、この歯車45と副回転軸38に固着され
た回転筒体46との間に介挿されたクラッチ47とを備えて
いる。
締結部材23は、第2の遊星歯車組21Bのリングギヤ33
とハウジング等の固定部との間に介装されたブレーキ48
を備えている。
なお、49は、トロイダル形無段変速機10の出力軸18、
出力ディスク16及び第1の遊星歯車組21Aのサイギヤ25
との間とハウジング等の固定部との間に介装されたワン
ウェイクラッチであり、出力軸18の入力軸12と逆方向の
回転のみを許容し、入力軸12と同方向の回転を阻止す
る。
次に、上記第1実施例の動作を説明する。
今、入力軸12が停止しており、且つトロイダル形無段
変速機10が最大減速位置にあると共に、クラッチ35,42,
47及びブレーキ48が解放状態にあるものとする。
この状態で、入力軸12が所定方向に回転開始される
と、この入力軸12の回転に伴ってトロイダル形無段変速
機10の入力ディスク14が入力軸12と同方向に同一回転速
度で回転する。このとき、パワーローラ17が最大減速位
置にあるので、入力ディスク14の回転がパワーローラ17
を介して出力ディスク16に入力軸12と逆方向回転で且つ
入力軸12より低速回転となるように伝達され、出力軸18
も入力軸12と逆方向で且つ低速回転される。しかしなが
ら、この状態では、クラッチ35,42,47及びブレーキ48が
解放状態であり、出力軸18に連結されている第1及び第
2の遊星歯車組21A,21Bは、プラネタリキャリア27,32及
びリングギヤ28,33が自由回転するので、サンギヤ25,30
が回転してその回転力が出力軸34に伝達されることはな
く、出力軸34は回転停止状態を維持する。
この出力軸34の回転停止状態からクラッチ35のみを作
動させて締結状態とすると、これにより第1の遊星歯車
組21Aのプラネタリキャリア27が固定部に固定されるこ
とになるので、そのリングギヤ28が出力軸18と逆方向に
回転を開始し、その回転力が第2遊星歯車組21Bのプラ
ネタリキャリア32を介して出力軸34に伝達され、出力軸
34が入力軸12と同方向に回転する前進状態の第1モード
が得られる。このとき、トロイダル形無段変速機10の最
大速度比VMAXより第1の遊星歯車組21Aの歯数比(リン
グギヤ28の歯数/サンギヤ25の歯数)を大きく選定すれ
ば、リングギヤ28従って出力軸34は、トロイダル形無段
変速機10のパワーローラ17が最大増速位置にある状態で
も入力軸12よりも遅い速度で回転する。
この第1モードでは、第2の遊星歯車組21Bは、その
リングギヤ33が解放されているので、動力伝達に何ら関
与しておらず、この第2の遊星歯車組21B及び出力軸18
を通じてトロイダル形無段変速機10に動力が戻される動
力循環状態が発生することはない。
そして、第1モードを維持しながらトロイダル形無段
変速機10を増速側即ちパワーローラ17をその左端が入力
軸12から離れる方向に傾転させると、その傾転に応じて
出力軸18の回転速度が速くなり、これに伴って第1の遊
星歯車組21Aのリングギヤ28及び第2の遊星歯車組21Bの
プラネタリキャリア32の回転速度が増加して出力軸34の
回転速度が増加し、第2図に示すように、トロイダル形
無段変速装置1全体の速度比が、トロイダル形無段変速
機10の速度比が0.45であるときの速度比0.111から次第
に増加する。この場合、第2の遊星歯車組21B及び歯車3
6,37,39及び41の歯数比を所定値に選定することによ
り、トロイダル形無段変速機10のパワーローラ17が最大
増速位置となったときに、第2の遊星歯車組21Bのリン
グギヤ33の周速と入力軸12に副回転軸38を介して連結さ
れている歯車41のクラッチ42との接続部における周速と
を一致させることができる。
したがって、トロイダル形無段変速機10のパワーロー
ラ17が最大増速位置にある状態で、クラッチ35を解放
し、これに代えてクラッチ42を接続することにより、前
進状態の第2モードにシンクロナスチェンジすることが
できる。
この第2モードとなると、見掛け上入力軸12の回転駆
動力の一部が歯車36,37を介して副回転軸38に伝達さ
れ、この副回転軸38の回転駆動力が歯車39,41及びクラ
ッチ42を介して第2の遊星歯車組21Bのリングギヤ33に
直接伝達され、リングギヤ33が入力軸12と同方向に回転
すると共に、入力軸12の回転駆動力の他部がトロイダル
形無段変速機10を介して第2の遊星歯車組21Bのサンギ
ヤ30に伝達され、サンギヤ30が入力軸12と逆方向に回転
する。このとき、第1の遊星歯車組21Aは、クラッチ35
が非締結状態であるので、プラネタリキャリア24が解放
状態となり、動力伝達には関与しない。
この第2モードでは、第2の遊星歯車組21Bのリング
ギヤ33に直接入力軸12の回転駆動力が伝達され、サンギ
ヤ30はリングギヤ33によるプラネタリキャリア32の回転
を減速する方向に回転するので、リングギヤ33に入力さ
れる回転駆動力の一部がピニオン31、サンギヤ30、出力
軸18、出力ディスク16、パワーローラ17、入力ディスク
14及び加圧機構13を介して入力軸12に戻される所謂イン
バースパワーリジェネレート状態となる。このとき、出
力軸34の回転速度は、第2図及び第3図に示すように、
無段変速装置の速度比が約0.56〜1.0の範囲であること
から、最低でも入力軸12の回転速度の半分程度あるの
で、トロイダル形無段変速機10を介して戻される動力は
エンジンから入力軸12に伝達される動力と略同程度もし
くはそれ以下に抑えることができる。
そして、この状態からトロイダル形無段変速機10のパ
ワーローラ17を減速側に傾転させると、これに伴って出
力ディスク16従って出力軸18の回転速度が低下し、第2
の遊星歯車組21Bのサンギヤ30の回転速度が低下するの
で、この分プラネタリキャリア32の回転速度が増加し、
出力軸34の回転速度も増加し、トロイダル形無段変速装
置1全体の速度比も第2図に示すように増加する。この
ため、第2の遊星歯車組21Bのサンギヤ30からトロイダ
ル形無段変速機10を介して入力軸12に伝達される動力が
さらに小さくなる。
さらにパワーローラ17を減速側に傾転させて最大減速
位置に達すると、第2図に示すように、トロイダル形無
段変速機10の速度比が最小値VMINとなり、これに応じて
第2の遊星歯車組21Bのプラネタリキャリア32の回転速
度が増加する。そして、トロイダル形無段変速機10のパ
ワーローラ17が最大減速位置にあるとき出力軸34の回転
速度が入力軸12の回転速度と略等しくなり、変速装置全
体の速度比が1.0となるようにした第2図の場合には、
結局、変速比「5.0」のトロイダル形無段変速機10を使
用して、最小速度比VTMINが0.111で最大速度比VTMAX
1.0となるVTMAX/VTMAXで表される変速比「9.0」(≒1.
0/0.111)のトロイダル形無段変速装置1を得ることが
できる。
したがって、第2モードでは、トロイダル形無段変速
機10のパワーローラ17が最大増速位置にある状態で、ト
ロイダル形無段変速機10の伝達動力比即ちトロイダイル
形無段変速機10を通る動力を入力軸12に加わる動力で除
した値が、第3図に示すように、第1モードでの入力軸
12の回転駆動力が全てトロイダル形無段変速機10を経由
して伝達される場合の伝達動力比と等しい1.0となって
おり、この状態からトロイダル形無段変速機10のパワー
ローラ17を減速側に傾転させてトロイダル形無段変速装
置1全体の速度比を大きくすると、その速度比の増加に
応じてトロイダル形無段変速機10の伝達動力比が減少
し、トロイダル形無段変速機10のパワーローラ17が最大
減速位置となってトロイダル形無段変速装置1の速度比
が1.0となったときには、トロイダル形無段変速機10の
伝達動力比は第1モードにおける伝達動力比の約11%に
低下する。
この第2モードで、第1の遊星歯車組21Aのプラネタ
リキャリア27に連結された歯車43及びこれに噛合する歯
車45の歯数比を所定値に選定することにより、トロイダ
ル形無段変速機10のパワーローラ17が最大減速位置とな
ったときに、第1の遊星歯車組21Aのプラネタリキャリ
ア27と一体に回転する歯車43と噛合って回転する歯車45
の回転速度と副回転軸38の回転速度とを一致させること
ができる。
したがって、トロイダル形無段変速機10のパワーロー
ラ17が最大減速位置にある状態で、クラッチ42を解放
し、これに代えてクラッチ47を接触することにより、前
進状態の第3モードにシンクロナスチェンジすることが
できる。
この第3モードとなると、見掛け上入力軸12の回転駆
動力の一部が歯車36,37を介して副回転軸38に伝達さ
れ、この副回転軸38の回転駆動力が回転筒体46、クラッ
チ47及び歯車45,43を介して第1の遊星歯車組21Aのプラ
ネタリキャリア27に伝達され、プラネタリキャリア27が
入力軸12と同方向に回転すると共に、入力軸12の回転駆
動力の他部がトロイダル形無段変速機10を介して第1の
遊星歯車組21Aのサンギヤ25に伝達され、サンギヤ25が
入力軸12と逆方向に回転し、所謂トルクスプリット状態
となる。
したがって、この第3モードでも、トロイダル形無段
変速機10を介して第1の遊星歯車組21Aに伝達される動
力は常に入力軸12に加えられる動力より小さくなる。
そして、この状態からトロイダル形無段変速機10のパ
ワーローラ17を増速側に傾転させるとこれに伴って出力
ディスク16の回転速度が増加し、第1の遊星歯車組21A
におけるプラネタリキャリア27の回転数は変化しないの
で、出力軸34の回転速度も増加し、トロイダル形無段変
速装置1全体の速度比も第2図に示すように増加する。
これと同時にトロイダル形無段変速機10を介して第1の
遊星歯車組21Aに伝達される動力も第3図に示すように
増加する。
さらにパワーローラ17を増速側に傾転させて最大増速
位置に達すると、第2図に示すように、トロイダル形無
段変速機10の速度比が最大値VMAXとなり、これに応じて
第2の遊星歯車組21Bのプラネタリキャリア32及び出力
軸34の回転速度が入力軸12の回転速度の1.444倍とな
り、変速装置全体の速度比が1.444となるようにした第
2図の場合には、結局、変速比「5.0」のトロイダル形
無段変速機10を使用して最小変速比0.111で最大速度比V
TMAXが1.444となるVTMAX/VTMINで表される変速比「13.
0」(≒1.444/0.111)のトロイダル形無段変速装置1を
得ることができる。
したがって、第3モードでは、トロイダル形無段変速
機10のパワーローラ17が最大減速位置にある状態で、ト
ロイダル形無段変速機10の伝達動力比即ちトロイダル形
無段変速機10を通る動力を入力軸12に加わる動力で除し
た値が、第3図に示すように、第2モードでの入力軸12
の回転駆動力が副回転軸38を介して伝達される場合の伝
達動力比と等しい0.11となっており、この状態からトロ
イダル形無段変速機10のパワーローラ17を増速側に傾転
させてトロイダル形無段変速装置1の全体の速度比を大
きくすると、その速度比の増加に応じてトロイダル形無
段変速機10の伝達動力比が増加し、トロイダル形無段変
速機10のパワーローラ17が最大増速位置となってトロイ
ダル形無段変速装置10の速度比が1.444となったときに
は、トロイダル形無段変速機10の伝達動力比は第1モー
ドにおける伝達動力比の38.5%となり、第2モードにお
けるトロイダル形無段変速機10の速度比0.8に相当す
る。
通常、車両特に自動車に用いる変速機は、小型軽量で
あると共に、十分な耐久性を要求されているので、単に
トロイダル形無段変速機10のみで変速を行う場合には、
変速比を余り大きくとることができないうえ、動力伝達
効率も最高で90〜95%程度を得るのが限度となるが、上
記第1の実施例では、第3図に示すように、トロイダル
形無段変速装置10の速度比が0.8〜1.444の範囲におい
て、トロイダル形無段変速装置10を通る動力が全動力の
11〜38.5%となるので、仮令トロイダル形無段変速機10
の動力伝達効率が90%であって10%の動力損失があると
しても、トロイダル形無段変速機10内での動力損失は全
動力の1.1〜3.9%に過ぎないことになる。したがって、
効率の高い遊星歯車装置の使用と相俟って使用頻度の高
い第2モード及び第3モードにおいて通常の主動変速機
に近い高効率が得られ、大きな変速比範囲を連続的に変
えて燃費の低いエンジン回転数で運転する無段変速効果
も加わって手動変速機よりも優れた車両燃費を達成する
ことができる。また、車両用として使用頻度の高い第2
モード及び第3モードでトロイダル形無段変速機10を通
る動力が小さいのでトロイダル形無段変速機10の寿命か
長くなる利点もある。さらに、第1〜第3モードの全て
のモードで、トロイダル形無段変速機10の伝達動力比が
1.0以下即ちエンジンの動力を越える動力がトロイダル
形無段変速機10を通ることはなく、エンジン出力を制限
する必要がなく、全てのモードにおいてエンジン出力を
十分に活用することができる。そのうえ、変速比を10以
上の大きな値に設定できるので、燃費効率の高い回転数
範囲が狭いディーゼルエンジンやガスタービンを用いた
車両にも適用可能となる。
さらに、停車状態からクラッチ35,42,47を非締結状態
に維持し、ブレーキ48を作動させると、第2の遊星歯車
組21Bのリングギヤ33が固定部に固定されることにな
り、トロイダル形無段変速機10の出力軸18からの回転力
が第2の遊星歯車組21Bのサンギヤ30に伝達されている
ので、プラネタリキャリア32従って出力軸34が出力軸18
と同方向即ち入力軸12と逆方向に回転することことにな
り、後退モードとすることができる。
この後退モードでは、前記第1のモードと同様に、入
力軸12に伝達される回転力の全てがトロイダル形無段変
速機10を通じて伝達されることになり、伝達動力の一部
を入力軸12に戻す動力循環が生じることはない。
また、上記第1の実施例では、トロイダル形無段変速
機10の出力軸18における出力ディスク16及び第1の遊星
歯車組21A間と固定部との間にワンウェイクラッチ49が
介装されているので、出力軸18が入力軸12と同方向に回
転することが阻止される。これは、トロイダル形無段変
速機10の変速原理は、そのパワーローラ17の傾転角度
が、入力ディスク14及び出力ディスク16の回転方向と、
パワーローラ17の入力ディスク14及び出力ディスク16に
対する入力ディスク14及び出力ディスク16の中心軸と直
交する方向での接触位置とによって変更されることを利
用しているので、出力ディスク16の回転方向が逆方向に
なると、変速動作も意図する動作とは逆の変速動作を行
うことになり、制御不能に陥ることを防止するためであ
る。因に、ワンウェイクラッチ49が介装されていないも
のとすると、車両が第1のモードとして上り坂発進をす
るときに、出力軸34のトルクが不足すれば、車両は後端
することになり、これが出力軸34、第1の遊星歯車組21
A及びトロイダル形無段変速機10の出力軸18を介して出
力ディスク16に伝達され、出力ディスク16が入力軸12と
同方向に回転することになり、パワーローラ17の傾転方
向が本来の傾転方向と逆方向になる。同様のことが後退
モードで下り坂発進する場合にも言える。上記第1実施
例のように、ワンウェイクラッチ49を出力軸18の出力デ
ィスク16及び第1の遊星歯車組21A間に設けることによ
り、出力ディスク16の入力軸12と同方向への回転を防ぎ
意図する方向と逆方向に変速することかなくなると共
に、坂道発進の失敗による車両後ずさりを防止すること
ができる。また、このワンウェイクラッチ49の出力側に
クラッチ35が配設されることになって、坂道発進失敗時
における出力軸34の逆回転駆動力がクラッチ35で一部吸
収されることになるので、ワンウェイクラッチ49に掛か
る逆方向回転力を小さくすることができ、ワンウェイク
ラッチ49を小型のものとして引きずりトルクを低減し、
動力損失を小さくすると共に、コストを低くすることが
できる。そして、ワンウェイクラッチ49は、クラッチ35
を解放することによって係合が解除される。
なお、ワンウェイクラッチ49は、出力軸18と固定部と
の間に設ける場合に限らず、出力ディスク16と固定部と
の間に設けることもできる。
また、上記第1実施例においては、クラッチ35,42及
びブレーキ48を遊星歯車機構20と同一軸線上に配置し、
クラッチ47を副回転軸38上に配置した場合について説明
したが、クラッチ47を歯車43及びプラネタリキャリア27
間に設けてもよく、逆に歯車39を歯車45と同様に副回転
軸38上に回転自在に設け、この歯車39と副回転軸38との
間にクラッチ42を介装し、クラッチ42と歯車39との間と
固定部との間にブレーキ23を設けるようにしてもよい。
さらに、第1の遊星歯車組21Aとしてはシングルピニ
オン型に限定されるものではなく、第4図に示すよう
に、ダブルピニオン型の遊星歯車を適用することもで
き、この場合にはリングギヤ28と固定部との間にクラッ
チ35を介装し、且つ2組のピニオン26を連繋するプラネ
タリキャリア27を第2の遊星歯車組21Bのプラネタリキ
ャリア32に連結するようにすれば、上記第1実施例と同
様の作用効果を得ることができる。
次に、この発明の第2実施例を第5図について説明す
る。
この第2実施例は、第1の遊星歯車組21A及び第2の
遊星歯車組21Bの配置関係が前記第1実施例とは逆関係
とされていると共に、両遊星歯車組21A,21Bとしてダブ
ルピニオン型の遊星歯車が適用されている。そして、第
1の遊星歯車組21Aの2組のピニオン26を連繋するプラ
ネタリキャリア27が直接出力軸34に連結されていると共
に、第2の遊星歯車組21Bのリングギヤ33に接続され、
リングギヤ28と固定部との間に第1の動力伝達機構22A
を構成するブレーキ50が介装され、第2の遊星歯車組21
Bの2組のピニオン31を連繋するプラネタリキャリア32
がトロイダル形無段変速機10の出力軸18と同軸的にベア
リング51によって回転自在に支持された歯車52に固定さ
れ、この歯車52に副回転軸38と同軸的にベアリング53に
よって回転自在に支持された歯車54か噛合され、この歯
車54と副回転軸38との間に第2の動力伝達機構22Bを構
成するクラッチ59が介装されている。また、第1の遊星
歯車組21Aのリングギヤ28に固着された外歯歯車と副回
転軸38にベアリング55によって回転自在に支持された歯
車56とが噛合され、この歯車56と副回転軸38との間に第
3の動力伝達機構22Cを構成するクラッチ57が介挿され
ている。さらに、歯車52と固定部との間に後退動力伝達
機構23を構成するクラッチ58が介装されている。ここ
で、ブレーキ50を作動状態とし且つトロイダル形無段変
速機10のパワーローラ17を最大増速位置としたときに、
クラッチ59の相対速度が零となるように、第2の遊星歯
車組21Bの歯数比、歯車52,54の歯数比及び歯車36,37の
歯数比が選定され、同様にクラッチ59を作動状態とし且
つトロイダル形無段変速10のパワーローラ17を最大減速
位置としたときにクラッチ57の相対速度が零となるよう
に、第1の遊星歯車組21Aのリングギヤ28に固着された
外歯歯車及び歯車56の歯数比か選定されている。
この第2実施例によると、ブレーキ50を作動状態とす
ると、第1の遊星歯車組21Aのリングギヤ28が固定され
るので、プラネタリキャリア27が出力軸18と逆方向即ち
入力軸12と同方向に回転し出力軸34も入力軸12と同方向
に回転して第1モードを得ることができる。
また、第1モードでトロイダル形無段変速機10のパワ
ーローラ17を最大増速位置に傾転させたときに、クラッ
チ59の相対速度が零となるので、この状態でブレーキ50
を非作動状態とすると同時にクラッチ59を締結状態とす
ると、入力軸12の回転駆動力が歯車36,37、副回転軸3
8、クラッチ59及び歯車54,52を介して第2の遊星歯車組
21Bのプラネタリキャリア32にトロイダル形無段変速機1
0を介さずに直接伝達され、これが入力軸12と同方向に
回転される第2モードにシンクロナスチェンジすること
ができる。
さらに、第2モードでトロイダル形無段変速機10のパ
ワーローラ17を最大減速位置に傾転させたときに、クラ
ッチ57の相対速度が零となるので、この状態でクラッチ
59を非作動状態とすると同時にクラッチ57を締結状態と
すると、入力軸12の回転駆動力が歯車36,37、副回転軸3
8、クラッチ57及び歯車56を介して第1の遊星歯車組21A
のリングギヤ28に伝達されると共に、トロイダル形無段
変速機10を介して第1の遊星歯車組21Aのサンギヤ25に
伝達される第3モードにシンクロナスチェンジすること
ができる。
なおさらに、クラッチ58のみを締結状態とすると、第
2の遊星歯車組21Bのプラネタリキャリア32が固定状態
となり、リングギヤ33がトロイダル形無段変速機10の出
力軸18と同一方向即ち入力軸12と逆方向に回転すること
になり、その回転力が第1の遊星歯車組21Aのプラネタ
リキャリア27を介して出力軸34に伝達され、出力軸34が
入力軸12と逆方向に回転されて後退モードを得ることが
できる。
この第2実施例においても、第1モードにおいては、
入力軸12に加えられる動力の全てがトロイダル形無段変
速機10及び第1の遊星歯車組21Aを介して出力軸34に伝
達され、第2モードにおいては、入力軸12に加えられる
動力が副回転軸38及び第2の遊星歯車組21Bを介して出
力軸34に伝達され、一部の動力が第2の遊星歯車組21B
及びトロイダル形無段変速機10を介して入力軸12に戻さ
れる所謂インバースパワーリジェネレートの状態とな
り、第3モードにおいては、入力軸に加えられる動力が
トロイダル形無段変速機10及び副回転軸38を介して第1
の遊星歯車組21Aに伝達さるさトルクスプリットの状態
となり、後退モードにおいては、入力軸12に加えられる
動力の全てがトロイダル形無段変速機10及び第2の遊星
歯車組21Bを介して出力軸34に伝達される。したがっ
て、前記第1実施例と同様に、第2及び第3モードでの
トロイダル形無段変速機10の動力損失を少なくして車両
の燃費の向上を図ることができる。
次に、この発明の第3実施例を第6図について説明す
る。
この第3実施例は、入力軸12とトロイダル形無段変速
機10の出力軸18とが互いに平行に配設され、入力軸12と
加圧機構13とが歯車60,61を介して連結されていると共
に、加圧機構13を支持するベアリング15と出力ディスク
16を支持するベアリング19とがベアリング19を外側とす
る関係で近接して固定部に配設され、このベアリング19
の外側にワンウェイクラッチ62が配設され、且つ入力軸
12に加えられる動力が第2の動力伝達機構22Bとしての
クラッチ63及び歯車64,41を介して第2の遊星歯車組21B
のリングギヤ33に伝達され、さらに入力軸12に加えられ
る動力が第3の動力伝達機構22Cとしてのクラッチ65及
び歯車66を介して第1の遊星歯車組21Aのプラネタリキ
ャリア27に連結された歯車43に伝達され、また出力軸34
が歯車67及び68を介して最終出力軸69に連結されている
ことを除いては、前記第1実施例と同様の構成を有し、
第1図との対応部分には同一符号を付してその詳細説明
はこれを省略する。
この第3実施例によると、第1の動力伝達機構22Aと
してのクラッチ35のみを締結状態とすることにより、入
力軸12に加えられる回転駆動力が歯車60及び61を介して
トロイダル形無段変速機10の加圧機構13に伝達され、入
力ディスク14、パワーローラ17及び出力ディスク16を介
して出力軸18に伝達され、出力軸18が入力軸12と同一方
向に回転する。そして、第1の遊星歯車組21Aのプラネ
タリキャリア27が固定されているので、リングギヤ28が
入力軸12と逆方向に回転し、その回転力が第2の遊星歯
車組21Bのプラネタリキャリア32を介して出力軸34に伝
達され、さらに歯車67及び68を介して最終出力軸69に伝
達されて、この最終出力軸69が入力軸12と同一方向に回
転駆動されて第1モードが得られる。
この第1モードからトロイダル形無段変速機10のパワ
ーローラ17を最大増速位置とすることにより、入力軸12
と第2の遊星歯車組21Bのリングギヤ33に連結された歯
車64との間に介装されたクラッチ63の相対回転速度が零
となり、この状態でのクラッチ35を非締結状態とすると
同時にクラッチ63を締結状態とすることにより、入力軸
12に加えられる回転駆動力がクラッチ63及び歯車64,41
を介して第2の遊星歯車組21Bのリングギヤ33に伝達さ
れ、リングギヤ33が入力軸12と逆方向に回転駆動され、
一方サンギヤ30が入力軸12と同一方向に回転しているの
で、第2の遊星歯車組21Bの歯数比と歯車60,61,64,41の
歯数比とを適宜選定することにより、プラネタリキャリ
ア32が入力軸12と逆方向に回転駆動され、その回転駆動
力が出力軸34、歯車67及び68を通じて最終出力軸69に伝
達されるので、最終出力軸69が入力軸12と同一方向に回
転し、且つリングギヤ33に伝達された回転駆動力の一部
が第2の遊星歯車組21Bのサンギヤ30、出力軸18、トロ
イダル形無段変速機10及び歯車61,60を介して入力軸12
に戻されるインバースパワーリジェネレート状態となる
第2モードに移行する。
この第2モードからトロイダル形無段変速機10のパワ
ーローラ17を最大減速位置とすることにより、入力軸12
と第1の遊星歯車組21Aのプラネタリキャリア27に連結
された歯車66との間介装されたクラッチ65の相対回転速
度が零となり、この状態でクラッチ63を非締結状態とす
ることにより、入力軸12に加えられる回転駆動力がクラ
ッチ65及び歯車66を介して第1の遊星歯車組21Aのプラ
ネタリキャリア27に伝達され、プラネタリキャリア27が
入力軸12と逆方向に回転駆動され、一方サンギヤ25に入
力軸12,歯車60,61及びトロイダル形無段変速機10を介し
て入力軸12の動力が伝達されてサンギヤ25が入力軸12と
同一方向に回転されるので、リンクギヤ28が入力軸12と
逆方向に回転駆動されることにより、これに連結された
プラネタリキャリア32も入力軸12と逆方向に回転駆動さ
れ、その回転駆動力が出力軸34、歯車67及び68を通じて
最終出力軸69に伝達されて、最終出力軸69が入力軸12と
同一方向に回転するトルクスプリッド状態となる第3モ
ードに移行する。
また、ブレーキ50のみを締結状態とすると、第2の遊
星歯車組21Bのリングギャ33が固定部に固定されるの
で、プラネタリキャリア32がトロイダル形無段変速機10
の出力18と同一方向即ち入力軸12と同一方向に回転し、
その回転力が出力軸34及び歯車67,68を介して最終出力
軸69に伝達され、この最終出力軸69が入力軸12と逆方向
に回転駆動されて後退モードに移行する。
この第3実施例においても、第1モード及び後退モー
ドでは、入力軸12に加えられる回転駆動力が全てトロイ
ダル形無段変速機10及び遊星歯車組21A又は21Bを介して
最終出力軸69に伝達されるので、動力循環状態となるこ
とがなく、しかも第2のモードでは、第2の遊星歯車組
21Bに伝達された回転駆動力の一部がサンギヤ30、トロ
イダル形無段変速機10並びに、歯車61及び60を介して入
力軸12に戻され、第3モードでは入力軸12の動力がトロ
イダル形無段変速機10及び第3の動力伝達機構22Cを介
して第1の遊星歯車組21Aに伝達されるので、第1の実
施例と同様に、トロイダル形無段変速機10内での動力損
失を少なくして、燃費を向上させることができる。さら
に、この第3実施例においては、トロイダル形無段変速
機10の入力ディスク14を加圧機構13を介して支持するベ
アリング15と出力ディスク16を支持するベアリング19と
をトロイダル形無段変速機10の一方側に集めているの
で、入力ディスク14及び出力ディスク16に生じる互いに
逆方向のスラスト荷重が両ベアリングに作用してこれら
が相殺されることになり、ハウジングに掛かる荷重が軽
減される利点がある他、出力軸34の回転方向が入力軸12
とは逆方向となるので、一組の歯車67,68によって反転
させて入力軸12と同一の正転方向とすると共に、両歯車
67,68の歯数比を選択することによって最終出力軸69の
回転速度を所望の値とすることができる利点がある。
次に、この発明の第4実施例を第7図について説明す
る。
この第4実施例は、トロイダル形無段変速機10と遊星
歯車機構20とを並列に配設したものであり、以下述べる
構成を除いては前記第1実施例と同様の構成を有し、第
1図との対応部分には同一符号を付してその詳細説明は
これを省略する。
すなわち、トロイダル形無段変速機10の出力ディスク
16に歯車70が一体回転可能に取出けられ、この歯車70に
噛合する歯車71を有する出力軸18が連結されている。ま
た、入力軸12に固着された歯車72に、これに噛合する歯
部73aを有する回転筒体73が連結され、この回転筒体73
及び第2の遊星歯車組21Bのリングギヤ33間に第2の動
力伝達機構22Bとしてのクラッチ74が介装されている。
さらに、回転筒体73に噛合する歯車75を有する副回転軸
76が出力軸18と平行に配設され、この副回転軸76に固着
された歯車77に出力軸18にベアリング78によって回転自
在に支持された歯車79が噛合され、この歯車79と第1の
遊星歯車組21Aのプラネタリキャリア27との間に第3の
動力伝達機構22Cを構成するクラッチ80が介挿されてい
る。またさらに、第2の遊星歯車組21Bのリングギヤ33
及びハウジング等の固定部間に後退動力伝達機構23とし
てのクラッチ81が介装され、さらに第2の遊星歯車組21
Bのプラネタリキャリア32に連結された出力軸34が歯車8
2を介して終減速装置83の終減速歯車83aに連結されてい
る。
この第4実施例によっても、クラッチ35のみを締結状
態とすることにより、第1の遊星歯車組21Aのプラネタ
リキャリア27が固定部に固定されるので、リングギヤ28
が出力軸18と逆方向即ち入力軸12と逆方向に回転し、こ
の回転力が第2の遊星歯車組21Bのプラネタリキャリア3
2を介して出力軸34に伝達され、さらに歯車82を介して
終減速装置83の終減速歯車83aに伝達され、この終減速
歯車83aが入力軸12と同一方向に回転駆動されて第1モ
ートが得られる。
また、第1モードにおいて、トロイダル形無段変速機
10のパワーローラ17を最大増速位置とすることにより、
クラッチ74の相対回転速度が零となり、この状態でクラ
ッチ35を非締結状態とすると同時にクラッチ74を締結状
態とすると、入力軸12に加えられる回転駆動力が第2の
遊星歯車組21Bのリングギヤ33に直接伝達される第2モ
ードに移行する。
さらに、第2モードにおいて、トロイダル形無段変速
機10のパワーローラ17を最大減速位置とすることによ
り、クラッチ80の相対回転速度が零となり、この状態で
クラッチ74を非締結状態とすると同時にクラッチ80を締
結状態とすると、入力軸12に加えられる回転駆動力がト
ロイダル形無段変速機10及び第3の動力伝達機構22Cを
介して第1の遊星歯車組21Aに伝達される第3モードに
移行する。
なおさらに、クラッチ81のみを締結状態とすると、第
2の遊星歯車組21Bのリングギヤ33が固定部に固定され
るので、そのプラネタリキャリア32が出力軸18と同一方
向即ち入力軸12と同一方向に回転し、差動装置83の終減
速歯車83aが入力軸12と逆方向に回転して後退モードが
得られる。
したがって、上記第4実施例においても、第1モード
及び後退モードでは、入力軸12に加えられる回転駆動力
が全てトロイダル形無段変速機10を介して伝達され、そ
の回転駆動力を越える駆動力がトロイダル形無段変速機
10に作用することはない。しかも第2モードでは、入力
軸12に加えられる回転駆動力が直接第2の遊星歯車組21
Bに伝達され、その一部がトロイダル形無段変速機10を
経て入力軸12に戻されるインバースパワーリジェネレー
ト状態となるが、トロイダル形無段変速機10を通る回転
駆動力は、入力軸12に加えられる回転駆動力と略同程度
もしくはそれ以下に抑えることができ、同様に第3モー
ドでも入力軸12に加えられる回転駆動力がトロイダル形
無段変速機10及び第3の動力伝達機構22Cを介して第1
の遊星歯車組21Aに伝達されるトルクスプリット状態と
なり、トロイダル形無段変速機10を通る回転駆動力は入
力軸12に加えられる回転駆動力を越えることはなく、ト
ロイダル形無段変速機10内での動力損失を軽減して、ト
ロイダル形無段変速機の損傷、焼付等を防止することが
できると共に、燃費を向上させることができ、そのうえ
トロイダル形無段変速機10と遊星歯車機構20とが並列配
置されているので、変速装置の全長を短くすることがで
き、また出力軸34の出力側と入力軸12の入力側とが同一
方向であり、出力軸34から直接終減速装置83の歯車83a
を駆動する3軸構成とすることができ、横置きエンジン
の前輪駆動車用として小型化することができると共に、
従来の手動変速機や自動変速機との互換性のある高効率
の無段変速機構を構成することができる利点がある。
なお、上記各実施例においては、入力軸12とこれと平
行な軸との間の動力伝達を歯車を介して行う場合につい
て説明したが、これに限定されるものではなく、チェー
ン、摩擦車等の他の動力伝達機構を適用することも可能
であり、チェーンを適用する場合には、第3実施例及び
第4実施例において出力軸34の回転方向が逆方向となる
ことを除いては同様の作用効果を得ることができる。
また、上記各実施例においては、全てトロイダル形無
段変速機として、入力ディスク14及び出力ディスク16が
1組のシングルキャビティ形のトロイダル形無段変速機
10を適用した場合について説明したが、2組の入力ディ
スク14及び出力ディスク16を機構的に並列に配設したダ
ブルキャビティ形のトロイダル形無段変速機を適用する
こともできる。
さらに、上記各実施例においては、第1の動力伝達機
構22A及び後退動力伝達機構23のクラッチを単に締結状
態及び非締結状態にする場合について説明したが、これ
らを発進クラッチとして使用することもできる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、この発明によれば、第1の動力
伝達機構を作動状態としたときには、入力軸に加えられ
る回転駆動力の全てがトロイダル形無段変速機及び第1
の遊星歯車組を介して出力軸に伝達され、第2の動力伝
達機構を作動状態としたときには、入力軸に加えられる
回転駆動力が直接第2の遊星歯車組に伝達され、この第
2の遊星歯車組からトロイダル形無段変速機の変速状態
に応じた回転駆動力が出力軸に伝達されると共に、第2
の遊星歯車組からトロイダル形無段変速機を介して入力
軸側に戻され、第3の動力伝達機構を作動状態としたと
きには、入力軸に加えられる回転駆動力がトロイダル形
無段変速機及び第3の動力伝達機構を介して第1の遊星
歯車組に伝達される。そして、これらの何れのモードで
もトロイダル形無段変速機を通る回転駆動力は、入力軸
に加えられる回転駆動力と略同程度もしくはそれ以下に
抑えることができ、トロイダル形無段変速機内での動力
損失を大幅に低減することができ、効率の高い遊星歯車
組の使用と相俟って通常の手動変速機に近い高効率が得
られる。しかも、大きな変速比範囲を連続的に変えて燃
費効率の高いエンジン回転数で運転する無段変速の効果
も加わって手動変速機より優れた車両燃費を達成するこ
とができると共に、トロイダル形無段変速機を通る回転
駆動力が小さいので、トロイダル形無段変速機の寿命を
長期化することができ、しかも原動機からの回転駆動力
に何ら制限がなく、原動機が有する能力を十分に活用す
ることができる等の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の第1実施例を示す概略構成図、第2
図は変速装置全体の速度比とトロイダル形無段変速機の
速度比との関係を示すグラフ、第3図は変速装置全体の
速度比とトロイダル形無段変速機の伝達動力比との関係
を示すグラフ、第4図は第1実施例の変形例を示す概略
構成図、第5図はこの発明の第2実施例を示す概略構成
図、第6図はこの発明の第3実施例を示す概略構成図、
第7図はこの発明の第4実施例を示す概略構成図、第8
図は従来例を示す概略構成図である。 図中、1はトロイダル形無段変速装置、10はトロイダル
形無段変速機、12は入力軸、14は入力ディスク、16は出
力ディスク、17はパワーローラ、18は出力軸、20は遊星
歯車機構、21Aは第1の遊星歯車組、21Bは第2の遊星歯
車組、22Aは第1の動力伝達機構、22Bは第2の動力伝達
機構、22Cは第3の動力伝達機構、25,30はサンギヤ、2
6,31はピニオンギヤ、27,32はプラネタリキャリア、28,
33はリングギヤ、34は出力軸、35,42,47,55,57,58,63,6
5,80,81はクラッチ、38は副回転軸、48,50はブレーキで
ある。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−131456(JP,A) 特開 昭61−31761(JP,A) 特開 昭61−244961(JP,A) 特開 昭62−255655(JP,A) 特開 平1−169169(JP,A) 特開 昭56−28343(JP,A) 米国特許3406597(US,A) 仙波 正荘「歯車第10巻」(昭42−11 −30)日刊工業新聞社 P.3809− 3836,4054−4062 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 37/02 F16H 15/38

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力軸に連結さた入力ディスクと出力ディ
    スクとの間にパワーローラが傾転自在に転接されたトロ
    イダル形無段変速機と、その出力ディスクに接続された
    遊星歯車機構とを備えたトロイダル形無段変速装置にお
    いて、前記遊星歯車機構は、サンギヤが前記出力ディス
    クに連結された第1及び第2の遊星歯車組と、前記第1
    の遊星歯車組の所定の要素を固定して前記出力ディスク
    と逆方向の回転力を選択的に取出して前記第2の遊星歯
    車組及び出力軸に伝達する第1の動力伝達機構と、前記
    第2の遊星歯車組の所定の要素を前記入力軸に連結して
    前記出力ディスクと逆方向の回転力を選択的に取出して
    前記出力軸に伝達する第2の動力伝達機構と、前記第1
    の遊星歯車の所定の要素を前記入力軸に連結して前記出
    力ディスクと逆方向の回転力を選択的に取り出して前記
    第2の遊星歯車組及び出力軸に伝達する第3の動力伝達
    機構とを備えていることを特徴とするトロイダル形無段
    変速装置。
  2. 【請求項2】前記第1及び第2の遊星歯車組はシングル
    ピニオン形に構成され、第1の動力伝達機構は、第1の
    遊星歯車組のプラネタリキャリアと固定部との間に介装
    された締結部材と、第1の遊星歯車組のリングギヤ、第
    2の遊星歯車組のプラネタリキャリア及び出力軸を連結
    する連結部とを備えている請求項(1)記載のトロイダ
    ル形無段変速装置。
  3. 【請求項3】前記第1の遊星歯車組はダブルピニオン形
    に、第2の遊星歯車組はシングルピニオン形にそれぞれ
    構成され、前記第1の動力伝達機構は、第1の遊星歯車
    組のリングギヤと固定部との間に介挿された締結部材
    と、第1及び第2の遊星歯車組のプラネタリキャリア及
    び出力軸を連結する連結部とを備えている請求項(1)
    記載のトロイダル形無段変速装置。
  4. 【請求項4】前記第1及び第2の遊星歯車組は、ダブル
    ピニオン形に構成され、前記第1の動力伝達機構は、第
    1の遊星歯車組のリングギヤと固定部との間に介装され
    た締結部材と、第1の遊星歯車組のプラネタリキャリ
    ア、第2の遊星歯車組のリングギヤ及び出力軸を連結す
    る連結部とを備えている請求項(1)記載のトロイダル
    形無段変速装置。
  5. 【請求項5】前記第2の動力伝達機構は、第2の遊星歯
    車組の出力軸に連結された要素及びサンギヤ以外の要素
    と入力ディスクとの間を接続する締結部材を備えている
    請求項(1)乃至(4)の何れかに記載のトロイダル形
    無段変速装置。
  6. 【請求項6】前記第3の動力伝達機構は、第1の遊星歯
    車組における固定部との間に締結部材が介挿された部材
    と入力軸との間を接続する締結部材を備えている請求項
    (2)乃至(5)の何れかに記載のトロイダル形無段変
    速装置。
  7. 【請求項7】入力軸、トロイダル形無段変速機、第1及
    び第2の遊星歯車組及び出力軸が同一軸線上に配設さ
    れ、第2及び第3の動力伝達機構が前記軸線と平行で一
    端が入力軸に連結された中間軸と第2及び第1の遊星歯
    車組との間に配設されている請求項(1)乃至(6)の
    何れかに記載のトロイダル形無段変速装置。
  8. 【請求項8】入力軸とトロイダル形無段変速機とが同一
    軸線上に配設され、該軸線と平行な軸線上に第1及び第
    2の遊星歯車組及び出力軸が配設されている請求項
    (1)乃至(6)の何れかに記載のトロイダル形無段変
    速装置。
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