JP3407361B2 - 合成ゼオライト結晶およびその製造法 - Google Patents

合成ゼオライト結晶およびその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、合成ゼオライト結晶お
よびその製造法に関する。更に詳しくは、見掛け表面積
を増大させた合成ゼオライト結晶およびその製造法に関
する。
【0002】
【従来の技術】ゼオライトは近年、吸着剤や触媒、洗剤
用ビルダー等の用途に多く用いられており、その使用量
は年々増加している。特に、ZSM-5は、Siリッチなゼオ
ライトであるため耐熱性や強酸点を有し、またMTG(Meth
anol to Gasoline)プロセスに有効な触媒であるため、
注目を集めている。
【0003】触媒として用いる場合、触媒作用により反
応速度を向上させるためには、反応活性が変わらないな
らば、その接触面積を大きくすることが必要であり、ゼ
オライト触媒においても、ゼオライト結晶の単位体積当
たりあるいは単位質量当たりの見掛け表面積を増大させ
なければならない。しかるに、ZSM-5ゼオライト結晶
は、本来球状あるいは板状であって、それの見掛け表面
積は小さいのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、本来
球状あるいは板状であるZSM-5ゼオライト結晶におい
て、見掛け表面積を増大させた合成ゼオライト結晶およ
びその製造法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
合成されたゼオライト結晶が長さ/短径比で規定される
アスペクト比が少くとも250の角柱状で、かつそれがZSM
-5である合成ゼオライト結晶によって達成される。
【0006】このような合成ゼオライト結晶は、SiO 2 /Al 2 O 3 =10〜100 結晶化剤/SiO 2 =0.05〜0.5 アルカリ金属酸化物/SiO 2 =0.1〜1.0 H 2 O/SiO 2 =10〜400 よりなるモル比の水性混合物として用いられ、 (1)酸触媒水溶液中にテトラ低級アルコキシシランを加
えて加水分解反応を行い、SiO2を形成させる (2)この加水分解反応液にアルカリ金属源水溶液を加え
る (3)アルミナ源水溶液に結晶化剤であるテトラプロピル
アンモニウム塩の水溶液を加える (4)上記(2)で調製した液に(3)で調製した液を加え、室
温下で攪拌する 以上の各工程を経て得られた水性混合物を耐圧容器中に
封入し、160〜200℃の水熱合成温度に保持することによ
って製造することができる。
【0007】合成母液を形成する水性混合物(ゾルある
いはゲル)は、シリカ源、アルミナ源、アルカリ金属
源、結晶化剤および水よりなる。シリカ源としてのテト
ラ低級アルコキシシランとしては、テトラメトキシシラ
ン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラ
ン、テトラn-ブトキシシラン等が用いられ、好ましくは
テトラエトキシシランが用いられて、これが加水分解さ
れてSiO2を形成させる。アルミナ源としては、アルミン
酸ナトリウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、
アルミナ粉末等が用いられ、一般にはアルミン酸ナトリ
ウムが用いられて、この場合にはアルカリ金属源を兼ね
ることもできる。アルカリ金属源としては、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウムが一般に用いられる。また、結
晶化剤(構造規制剤)としては、ZSM-5を形成させるのに
適した分子サイズと構造とを有するテトラプロピルアン
モニウム塩、一般にはテトラプロピルアンモニウムブロ
マイドが用いられ、他のテトラ低級アルキルアンモニウ
ム塩ではZSM-5が形成されない。
【0008】これらの各成分および水よりなる合成母液
は、次のような組成比(モル比)の水性混合物として一般
に用いられる。 SiO2/Al2O310〜100 結晶化剤/SiO20.05〜0.5アルカリ金属酸化物 /SiO20.1〜1.0 H2O/SiO210〜400
【0009】これらの各成分を含む合成母液(水性混合
物)の調製は、例えば次のような方法で行うことができ
る。 (1)硝酸、塩酸等の酸触媒を存在させた水溶液中にテト
ラ低級アルコキシシランを加えて撹拌し、加水分解反応
を行い、SiO2を形成させる。 (2)この加水分解反応液に、アルカリ金属源を含む水溶
液を加える。 (3)アルミナ源を含む水溶液に、結晶化剤を含む水溶液
を加えて撹拌する。 (4)上記(2)で調製した液に(3)で調製した液を加え、室
温下で約6〜24時間撹拌する。
【0010】合成母液を構成する水性混合物は、テフロ
ン製内筒を有するオートクレーブなどの耐圧容器中に封
入して、例えばオーブンなどで全体を均一に加熱し、16
0〜200℃の水熱合成温度に約24〜60時間程度保持するこ
とにより、角柱状の合成ゼオライトを形成させることが
できる。
【0011】
【発明の効果】本発明により、単位体積当たりの見掛け
表面積の大きい角柱状のZSM-5である合成ゼオライト結
晶が得られる。この角柱状のZSM-5の見掛け表面積は、
板状のものの約2〜5倍、球状のものの約15〜20倍程度と
見積もられる。従って、このような角柱状のZSM-5は、
反応触媒あるいは吸着剤として用いられたとき、反応速
度あるいは吸着速度の増大が達成される。
【0012】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。
【0013】実施例1〜5 テトラエトキシシランに少量の水を加え、硝酸の存在下
に加水分解を行う。この加水分解溶液に、水酸化ナトリ
ウム水溶液を加えて撹拌する。これに、アルミン酸ナト
リウム水溶液とテトラプロピルアンモニウムブロマイド
水溶液の混合物水溶液を加え、室温条件下で12時間撹拌
する。
【0014】このようにして調製された各種組成比の合
成母液をオートクレーブ中に封入し、オートクレーブを
オーブンに入れ、180℃の温度に36時間保持して、水熱
合成を行った。 表1:合成母液の組成比(モル比) 実施例 SiO2/Al2O3 TPABr/SiO2 Na2O/SiO2 H2O/SiO2 1 29.5 0.101 0.240 100 2 39.8 0.100 0.216 120 3 65.5 0.100 0.218 120 4 50.9 0.101 0.209 150 5 57.3 0.100 0.216 200
【0015】得られた合成ゼオライト結晶は、いずれも
ZSM-5であることがX線回析測定の結果から確認され
た。また、SEMによる形態観察の結果、約0.2×0.5μmの
矩形断面を有し、長さが約50〜100μmの角柱状であるこ
とも確認された。
【0016】比較例1〜2 上記実施例において、シリカ源としてけい酸ナトリウム
またはコロイダルシリカ(日産化学製品スノーテックス
S)がそれぞれ用いられた。 表2:合成母液の組成比(モル比) 比較例 SiO2/Al2O3 TPABr/SiO2 Na2O/SiO2 H2O/SiO2 1 69.7 0.100 0.460 118 2 60.1 0.100 0.248 200
【0017】得られた合成ゼオライトは、いずれもZSM-
5であったが、それらは約10×3×1μm(比較例1)または
約2×0.7×0.5μm(比較例2)の板状結晶であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01B 39/00 - 39/54 WPI(DIALOG)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成されたゼオライト結晶が長さ/短径
    比で規定されるアスペクト比が少くとも250の角柱状で
    あり、かつそれがZSM-5である合成ゼオライト結晶。
  2. 【請求項2】SiO 2 /Al 2 O 3 =10〜100 結晶化剤/SiO 2 =0.05〜0.5 アルカリ金属酸化物/SiO 2 =0.1〜1.0 H 2 O/SiO 2 =10〜400 よりなるモル比の水性混合物として用いられ、 (1)酸触媒水溶液中にテトラ低級アルコキシシランを加
    えて加水分解反応を行い、SiO2を形成させる (2)この加水分解反応液にアルカリ金属源水溶液を加え
    る (3)アルミナ源水溶液に結晶化剤であるテトラプロピル
    アンモニウム塩の水溶液を加える (4)上記(2)で調製した液に(3)で調製した液を加え、室
    温下で攪拌する 以上の各工程を経て得られた水性混合物を耐圧容器中に
    封入し、160〜200℃の水熱合成温度に保持することを特
    徴とする、合成されたゼオライト結晶が長さ/短径比で
    規定されるアスペクト比が少くとも250の角柱状で、か
    つそれがZSM-5である合成ゼオライト結晶の製造法。
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