JP3405023B2 - 芳香族ポリアミド組成物 - Google Patents

芳香族ポリアミド組成物

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JP3405023B2
JP3405023B2 JP27938295A JP27938295A JP3405023B2 JP 3405023 B2 JP3405023 B2 JP 3405023B2 JP 27938295 A JP27938295 A JP 27938295A JP 27938295 A JP27938295 A JP 27938295A JP 3405023 B2 JP3405023 B2 JP 3405023B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、芳香族ポリアミド
組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】芳香族ポリアミドはその高い耐熱性、電
気絶縁性から工業材料として有用な高分子体である。特
に、PPTAに代表されるようなパラ配向性芳香核から
なる芳香族ポリアミドはその剛直性から上記特性に加え
強度、弾性率に優れた成形体を与えるのでその利用価値
は高い。しかしながらPPTAのごときパラ配向性芳香
族ポリアミドは溶媒に対する溶解性が低く、硫酸等極め
て限定された溶媒にしか溶解しないためにプロセス上の
制約が大きく、また、その溶液も光学異方性を与えるた
め繊維を得る場合には大きな問題はないがフィルムなど
2次元以上の成形体とするには、特開昭62-39634号公
報、特開昭62-104714 号公報、特開昭62-115036 号公報
等に記載された特殊な成形法による必要があり、その改
善が求められている。
【0003】一方で、溶解性を改善する手段として、酸
素あるいはメチレン基等のブリッジを有する構造単位の
導入が、特開昭51-76836号公報、特開昭52-98795号公報
等で知られているが、一般にかかる構造単位の導入はパ
ラ配向性芳香族ポリアミド本来のヤング率、強度等の優
れた機械特性を損ねることとなる。また、別な手段とし
て特開昭52-84826号公報、特開昭54-106564 号公報等に
は芳香核に塩素原子を導入した芳香族ポリアミドが提案
されているが、かかる芳香族ポリアミドはモノマが高価
な上に、それから得られる成形物の廃棄、焼却時に塩素
やダイオキシンが生成する懸念があり、地球環境上好ま
しくない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる問題点
を解決し、芳香族ポリアミドの優れた耐熱性、機械特性
等を損なうことなく、かつ溶媒に対する溶解性及び溶液
の安定性に優れ、好ましくは有機溶媒にも可溶である、
繊維、フィルムあるいはシートなどの成形体を得るのに
好適な芳香族ポリアミド組成物を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、一般式
(I)で示される互いに異なった芳香核を有する構造単
位からなるA群、 一般式(I)
【化5】 一般式(II)で示される互いに異なった芳香核を有す
る構造単位からなるB群、 一般式(II)
【化6】 及び、一般式(III)で示される互いに異なった芳香
核を有する構造単位からなるC群、 一般式(III)
【化7】 (ここでAr1、Ar2、Ar3はパラ配向性の芳香核で
あり、各群の化合物はRa、Rb、Rcで示されるニト
ロ基、シアノ基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1
〜3のアルコキシ基、トリアルキルシリル基、オキシア
リール基、チオアリール基から選ばれる官能基で置換さ
れていても構わない。ここで、k、l、mはそれぞれ0
〜4の数である。)から少なくとも3種以上選択される
構造単位(但し、基本芳香核を異にする少なくとも2種
の構造単位は同じ群から選択される。)及び一般式(I
V)で示される構造単位からなるD群、 一般式(IV)
【化8】 (ここでAr4、Ar5はパラ配向性の芳香核であり、
X、Yは互いに同じか異なっていても良い−CO−また
は−NH−基。Zはメチレンまたは2,2−ジメチルプ
ロピレンまたは2、2−ジトリフルオロメチルプロピレ
ンまたはスルフィド基。また、Rd、Reはニトロ基、
シアノ基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜3の
アルコキシ基、トリアルキルシリル基、オキシアリール
基、チオアリール基から選ばれる官能基であり、n、p
はそれぞれ1〜4の整数である。また、X、Yが共に−
CO−の時はA群と(B群、D群)、X、Yが共に−N
H−の時は(A群、D群)とB群、互いに異なるときは
A群、B群は実質的に等モルである。)で示される構造
単位を主たる構造単位とし、分子量1000以下のオリ
ゴマが1重量%以下である芳香族ポリアミド組成物であ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】まず、本発明の芳香族ポリアミド
は、上記の一般式(I)、一般式(II)、一般式(III
)の3群から少なくとも3種選択され、かつその内の
少なくとも2種は同一群から選択された基本芳香核(官
能基、置換基を除いた残りの部分として定義する。)を
異にする構造単位からなる。かかる構成とすることでポ
リマの溶解性、ポリマ溶液の安定性が劇的に改善され
る。また、一般式(I)、一般式(II)、一般式(III
)の3群からは少なくとも4種以上、更に好ましくは
5種以上選択されることが好ましく、また、2種以上の
基本芳香核の異なる構造単位が選択される群は2群以上
であることが好ましい。また、2種以上の基本芳香核の
異なる構造単位が選択される群における各基本芳香核の
存在割合(AR)は該群における基本芳香核の種類をN
種とした時、 1/N×0.7≦AR≦1/N×1.3 好ましくは、 1/N×0.8≦AR≦1/N×1.2 更に好ましくは、 1/N×0.9≦AR≦1/N×1.1 であれば組成物の溶解性、溶液の安定性に優れるばかり
か機械特性にも優れた成形体を得ることができる。
【0007】次に、Ar1 、Ar2 及びAr3 は互いに
異なったパラ配向性芳香核である。ここで言うパラ配向
性芳香核とは2価の結合鎖が互いに同軸あるいは平行に
ある芳香核で定義され、例えば、
【化9】 等を挙げることができるが、これに限定されるものでは
ない。また、互いに異なったとは、基本芳香核または置
換基の種類、数を異にすると言う意味である。Ar1
Ar2 及びAr3 のパラ配向性は、力学的要求上必要な
要因である。従って、本発明の芳香族ポリアミドはこの
ような結合単位を60モル%以上、好ましくは70モル
%以上、更に好ましくは75モル%以上含んでいること
が好ましい。60モル%未満であれば、成形物としたと
きに強度、伸度、剛性、耐熱性等の成形体としての十分
な機能を全うできない。
【0008】本発明の芳香族ポリアミドは異なった基本
芳香核を2種以上含有する。好ましくは3種以上、好ま
しくは4種以上である。これらの中でも基本芳香核の組
み合わせとして、フェニレン基、ビフェニレン基、ナフ
チレン基から選ばれる少なくとも2種、特にビフェニレ
ン基とフェニレン基の組み合わせは力学的特性、溶媒へ
の溶解性に優れるので好ましい。
【0009】さらに本発明の芳香族ポリアミドは、一般
式(IV)で示されるD群の構造単位を含有している。
【0010】一般式(IV)
【化10】 (ここでAr4 、Ar5 はパラ配向性の芳香核であり、
X、Yは互いに同じか異なっていても良い−CO−また
は−NH−基。Zはメチレンまたは2,2−ジメチルプ
ロピレンまたは2,2−ジトリフルオロメチルプロピレ
ンまたはスルフィド基。また、Rd、Reはニトロ基、
シアノ基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜3の
アルコキシ基、トリアルキルシリル基、オキシアリール
基、チオアリール基から選ばれる官能基であり、n、p
はそれぞれ1〜4の整数である。また、X、Yが共に−
CO−の時はA群と(B群、D群)、X、Yが共に−N
H−の時は(A群、D群)とB群、互いに異なるときは
A群、B群は実質的に等モルである。) Ar4 、Ar5 はパラ配向性の芳香核であり先述のAr
1 〜Ar3 と同様に定義されまた、芳香核上の水素がニ
トロ基、シアノ基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数
1〜3のアルコキシ基、トリアルキルシリル基、オキシ
アリール基、チオアリール基から選ばれる官能基で置換
されている。
【0011】このD群の構造単位を含有した芳香族ポリ
アミドは、例えば有機溶媒溶液としたときの溶液の安定
性に非常に優れたものとなる。該構造単位を含有しない
場合は重合時にポリマの析出が無かったとしても、重合
後ゲル化等の成形に不都合な現象を生じる。
【0012】しかしながら、先述のようにかかる構造単
位の導入は成形体の機械特性をそこねることもあり、好
ましくは、全芳香族ポリアミド構造単位の2〜40%、
より好ましくは5〜30%、更に好ましくは10〜25
%の範囲内で用いるのが良い。
【0013】また、本発明の芳香族ポリアミドの各芳香
核は、芳香核の水素原子を置換する置換基Ra、Rb、
Rc、Rd、Reとして、ニトロ基、シアノ基、炭素数
1〜4のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、ト
リアルキルシリル基から選ばれる置換基で置換されてい
ると芳香族ポリアミドの溶解性、溶液の安定性に優れた
ものが得られるので好ましく用いられ、置換割合として
上記の一般式(I)、一般式(II)及び一般式(III )
において、1<k+l及び/または1<mであると明ら
かな効果が得られる。好ましくは、1.5<k+l、更
に好ましくは、2≦k+lかつ1≦k、1≦lあるいは
2≦k+lかつ(1.5≦k又はl≦1.5)である。
但し、複数の構造単位からなる群ではモル比による相加
平均で求められる。これら置換基を有する芳香族ポリア
ミドは上述の特性を有するため重合あるいは製膜工程を
利する効果をも有する。
【0014】特に有機溶媒系からフィルムあるいはシー
トとすることができる芳香族ポリアミドは優れた表面性
を有するので工業的な利用価値が高く、特に好ましい。
ここで用いられる有機溶媒は、該芳香族ポリアミドが溶
解し、かつ安定な溶液を形成できれば特に制限はない
が、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジ
メチルホルムアミド、ヘキサメチルホスホルアミド等の
非プロトン性有機極性溶媒が好ましく用いられる。もち
ろんこれら有機溶媒は混合溶媒であっても良い。
【0015】また、この他に重合体を構成するアミド結
合中の水素原子を他の置換基によって置換したり、アミ
ド基密度を低下させるため相対的に分子量の大きなモノ
マーを用いても構わない。
【0016】本発明の芳香族ポリアミドは、一般式
(I)、一般式(II)、一般式(III )で表される繰り
返し単位を60モル%以上含むものであるが、目的に合
わせ例えばエステルあるいはイミドの構造を有する構造
単位が共重合、またはブレンドされていても差し支えな
い。もちろんこれら構造単位に含まれる芳香核にも、ニ
トロ基、シアノ基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数
1〜3のアルコキシ基、トリアルキルシリル基などの置
換基を有していても構わない。特に、一般式(V)およ
び/または一般式(VI)で示される芳香族ポリイミド
は、機械特性の改善に効果があり好ましく用いられる。
【0017】一般式(V)
【化11】 一般式(VI)
【化12】 ここでAr6 、Ar8 は少なくとも1個の芳香環を含
み、イミド環を形成する2つのカルボニル基は芳香環上
の隣接する炭素原子に結合している。このAr6 は、芳
香族テトラカルボン酸あるいはこの無水物に由来する。
代表例としては次の様なものが挙げられる。
【0018】
【化13】 ここでZ’は−O−,−CH2 −,−CO−,−SO2
−,−S−,−C(CH3 2 −等から選ばれるが、こ
れに限定されるものではない。
【0019】また、Ar8 は無水カルボン酸あるいはこ
のハライドに由来する。Ar7 、Ar9 は例えば
【化14】 などが挙げられ、X’、Y’は−O−,−CH2 −,−
CO−,−SO2 −,−S−,−C(CH3 2 −等か
ら選ばれるが、これに限定されるものではない。更にこ
れらの芳香環上の水素原子の一部が、ハロゲン基(特に
塩素)、ニトロ基、炭素数1〜4のアルキル基(特にメ
チル基)、炭素数1〜3のアルコキシ基などの置換基で
置換されているものも含み、また、重合体を構成するア
ミド結合中の水素が他の置換基によって置換されている
ものも含む。
【0020】本発明の芳香族ポリアミド組成物は、好ま
しくは分子量1000以下のオリゴマの含有量が1重量
%以下、更に好ましくは0.5重量%以下である。ここ
で言うオリゴマには一般式(I)から一般式(IV)の構
造単位を部分的に含有するものであり、例えば溶媒との
反応物等を含む。このオリゴマの含有量が1重量%を越
えると成形体の機械的、熱的特性を損ねたり、あるいは
使用時の滲み出し等で製品品位を損ねることがある。
【0021】本発明の芳香族ポリアミド組成物には、成
形体の物性を損なわない程度に粒子、滑剤、酸化防止剤
その他の添加剤等がブレンドされていてもよい。
【0022】本発明の芳香族ポリアミド組成物は、良好
な機械特性、耐熱性等の優れた性質を有しており、繊
維、フィルム、シート等の成形体の製造に好ましく用い
られる。特に、本発明の芳香族ポリアミドの有機溶媒溶
液は光学等方性を有するので、フィルムあるいはシート
の製造に好適である。これら成形体を得るための手段と
しては従来公知の方法を用いて差し支えない。
【0023】次に本発明の芳香族ポリアミド組成物の製
造方法や成形体としてフィルムを製造する例を説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。
【0024】芳香族ポリアミドを得る方法は例えば、低
温溶液重合法、界面重合法、溶融重合法、固相重合法な
どが挙げられるが、低温溶液重合法つまり酸クロリドと
ジアミンから得る場合には、N−メチルピロリドン(N
MP)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチル
ホルムアミド(DMF)などの非プロトン性有機極性溶
媒中で合成される。ポリマ溶液は、単量体として酸クロ
リドとジアミンを使用すると塩化水素が副生するが、こ
れを中和する場合には水酸化カルシウム、炭酸カルシウ
ム、炭酸リチウムなどの無機の中和剤、またエチレンオ
キサイド、プロピレンオキサイド、アンモニア、トリエ
チルアミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミ
ンなどの有機の中和剤が使用される。また、イソシアネ
ートとカルボン酸との反応は、非プロトン性有機極性溶
媒中、触媒の存在下で行なわれる。
【0025】この重合時において、オリゴマ含有量を本
発明の好ましい範囲とすることができる。高純度の原料
を用い、水などの不純物の除去された溶媒を用いること
はもちろんであるが、特に工業的スケールでの実施に
は、重合時に溶液に適当なせん断応力を与え効率的に混
合することが極めて重要である。芳香族ポリアミドの生
成反応は反応初期において非常な発熱を伴う。この反応
熱によって溶媒分子との反応や活性末端の失活がおこ
り、オリゴマ分子が生成する。従って重合初期には高速
で混ぜ、除熱を図ることが重要である。また、反応に伴
い重合溶液の粘度は上昇するが、かかる状況下で高速に
混合するとかえって不均一な混合状態となり、反応不十
分なオリゴマ成分が生成する。従って重合初期から終了
にかけて溶液の粘度上昇に合わせ混合速度を低下させて
ゆくように制御することが好ましい。
【0026】これらのポリマ溶液はそのまま成形体を得
るための原液として使用してもよく、あるいはポリマを
一度単離してから上記の有機溶媒や、硫酸等の無機溶剤
に再溶解して原液を調製してもよい。
【0027】また、ポリマの固有粘度(ポリマ0.5g
を硫酸中で100mlの溶液として30℃で測定した
値)は、0.5以上であることが好ましい。
【0028】成形体を得るための原液には溶解助剤とし
て無機塩例えば塩化カルシウム、塩化マグネシム、塩化
リチウム、硝酸リチウムなどを添加する場合もある。原
液中のポリマ濃度は好ましくは2〜40重量%、更に好
ましくは5〜35重量%、特に好ましくは10〜25重
量%である。かかる範囲を下回れば吐出を大きく取る必
要があり経済的に不利であり、越えれば吐出量あるいは
溶液粘度の関係で細ものあるいは薄ものを得ようとする
ときの困難性が高い。
【0029】また、必要に応じ例えばSiO2 、TiO
2 、TiN、Al2 3 、ZrO2、ゼオライト、その
他の金属微粉末などの無機粒子や有機粒子等の粒子を含
有量として0.01〜5重量%、好ましくは0.05〜
3重量%添加する。
【0030】粒子の添加方法は特に制限はないが、凝集
度を調整する場合は、例えば、粒子を予め10ポイズ好
ましくは1ポイズ以下の溶媒中に分散させる方法を挙げ
ることができる。溶媒としては、製膜時に用いるものと
同一であることが好ましいが、特に悪影響が見られない
ときには、他の溶媒を用いて差し支えない。また、これ
ら溶媒には分散助剤等の添加物が分散に悪影響を及ぼさ
ない範囲で用いられて構わない。粒子の分散には撹拌分
散器、ボールミル、超音波分散器等を用い、好ましく、
凝集度を調整する。
【0031】この分散された粒子は前記ポリマ溶液に混
合するが、混合にあたっては重合前の溶媒に添加あるい
は重合後に添加あるいはポリマ溶液調整時に添加しても
よく、さらには吐出直前でも構わないが、原液中に均一
に分散されていることが非常に重要である。
【0032】次にフィルム化について説明する。上記の
ように調製された製膜原液は、いわゆる溶液製膜法によ
りフィルム化が行なわれる。溶液製膜法には乾湿式法、
乾式法、湿式法などがありいづれの方法で製膜されても
差し支えないが、ここでは乾湿式法を例にとって説明す
る。
【0033】乾湿式法で製膜する場合は該原液を口金か
らドラム、エンドレスベルト等の支持体上に押し出して
薄膜とし、次いでかかる薄膜層から溶媒を飛散させ薄膜
が自己保持性をもつまで乾燥する。乾燥条件は例えば、
室温〜220℃、60分以内の範囲で行うことができ
る。またこの乾燥工程で用いられるドラム、エンドレス
ベルトの表面はなるだけ平滑であれば表面の平滑なフィ
ルムが得られる。乾式工程を終えたフィルムは支持体か
ら剥離されて湿式工程に導入され、脱塩、脱溶媒などが
行なわれ、さらに延伸、乾燥、熱処理が行なわれてフィ
ルムとなる。
【0034】延伸は延伸倍率として面倍率で0.8〜
8.0(面倍率とは延伸後のフィルム面積を延伸前のフ
ィルムの面積で除した値で定義する。1以下はリラック
スを意味する。)の範囲内にあることが好ましく、より
好ましくは1.3〜8.0である。また、熱処理として
は200℃〜500℃、好ましくは250℃〜400℃
の温度で数秒から数分間熱処理が好ましく実施される。
さらに、延伸あるいは熱処理後のフィルムを徐冷する事
は有効であり、50℃/秒以下の速度で冷却する事が有
効である。
【0035】また、本発明の芳香族ポリアミド組成物
は、フィルムとして20℃、相対湿度60%における少
なくとも一方向の引張りヤング率E20が、E20≧7.8
4GPa、より好ましくはE20≧8.82GPa、更に
好ましくはE20≧9.80GPaであることが好まし
い。
【0036】本発明の発明の芳香族ポリアミド組成物は
優れた機械特性を有しているので特に薄もののフィルム
としたときに他素材には見られない優れた効果を発揮す
る。好ましい厚みは0.5〜50μm、より好ましくは
1〜20μm、更に好ましくは2〜10μmである。
【0037】本発明の芳香族ポリアミド組成物から得ら
れるフィルムはもちろん単層フィルムでも、積層フィル
ムであっても良い。積層フィルムとする時は、本発明
ィルムと基層部(積層された本発明のフィルム以外の
フィルム構成部分)は同じ種類でも異なるものでも良
い。例えば2層の場合には、重合した芳香族ポリアミド
溶液を二分し、それぞれ異なる粒子を添加した後、積層
する。さらに3層以上の場合も同様である。これら積層
の方法としては、周知の方法たとえば、口金内での積
層、複合管での積層や、一旦1層を形成しておいてその
上に他の層を形成する方法などがある。
【0038】また、成形体に含有される金属イオンとし
ては好ましくは3000ppm以下、更に好ましくは1
00ppm以下、特に好ましくは30ppm以下であれ
ば接触部材の腐蝕等の影響を及ぼさない優れた成形体と
できる。
【0039】これは例えば溶媒を含めた原料の純度を高
くすることはもちろんであるが、成形体化の際重合溶媒
及び無機塩を抽出する工程において表面に急激に緻密な
層が形成されないようすることが好ましく、例えば重合
溶媒と同種の溶媒が凝固溶媒に対しある傾斜比をもって
配合されてなる抽出槽を用いたり、抽出温度の調整例え
ば複数の抽出層で温度勾配を設けたりすること等は好適
な方法である。
【0040】
【実施例】本発明の物性の測定方法、効果の評価方法は
次の方法による。
【0041】(1)強度、伸度、ヤング率 オリエンテック社製テンシロンを用い、試長50mm、
引張速度300mm/分で実施した。
【0042】(2)オリゴマの重量分率 ゲル浸透クロマトグラフ(GPC)に低角度レーザー光
散乱光度計(LALLS)及び示差屈折率計(RI)を
組み入れ、GPC装置でサイズ分別された分子鎖溶液の
光散乱強度及び屈折率差を溶出時間を追って測定するこ
とにより、溶質の分子量とその含有率を順次計算し、最
終的には高分子量物質の絶対分子量分布を求め算出し
た。絶対分子量の校正にはジフェニルメタンを用いた。
【0043】簡便な方法としては、単にサイズ分別され
た溶液の分子量1000以下のフラクションを集め、溶
媒を除去して求めることもできる。
【0044】(3)金属イオン含有量 試料である芳香族ポリアミド繊維またはフィルム2gを
燃焼、灰化させ、硝酸、フッ化水素酸に溶解し、ついで
希硝酸で定溶化した。
【0045】次に、原子吸光分析装置を用い、予め作成
した検量線に基づいて定量した。ここで、単位ppmは
(μg/g)である。
【0046】実施例1〜8、比較例1〜4 以下の実施例あるいは比較例で用いた各原料の略記号は
それぞれ次の通りである。
【0047】芳香族ジアミン成分: PPD:パラフェニレンジアミン DPX:2,5-ジメチルパラフェニレンジアミン DMB:3,3'- ジメチルベンジジン DOB:3,3'- ジメトキシベンジジン DBA:4,4'- ジアミノベンズアニリド MDM:3,3'- ジメチル-4,4' −ジアミノジフェニルメ
タン TDM:3,3',5,5'-テトラメチル-4,4'-ジアミノジフェ
ニルメタン 酸クロリド成分: TPC:テレフタル酸ジクロリド MPC:2-メチルテレフタル酸ジクロリド NPC:2,6-ナフタレンジカルボン酸ジクロリド BPC:4,4'- ビフェニルジカルボン酸ジクロリド 酸無水物成分: PAH:ピロメリット酸無水物
【0048】実施例1 アンカー型撹拌翼を具した槽径1.8mの冷却ジャケッ
ト付き重合槽を用い、脱水したN−メチルピロリドン
(以下NMPと略す)に50モル%のDOB、30モル
%のPPD、20モル%のMDMを溶解させ、溶液を冷
却する。ついで、100モル%のTPCを添加し、線速
度を4m/秒から2m/秒に制御しながら2時間撹拌後
水酸化リチウムで中和して重合物を得た。ポリマ濃度は
12重量%であり、重合物は透明な溶液として得られ
た。また、2週間放置後も安定な溶液であった。この溶
液のオリゴマ含有量は0.2重量%であった。
【0049】また、線速度4.5m/秒または1.5m
/秒の一定速度で撹拌する以外は上記と同様に重合を行
った。ポリマ濃度はいずれも10重量%で、重合物は透
明な溶液として得られた。また、2週間放置後も安定な
溶液であった。しかしながら、分子量分布のブロード
化、溶媒との反応生成物と見られる成分の増加により、
両者とも分子量1000以下のオリゴマ含有量は1重量
%を越えるものであった。
【0050】参考例1 実施例1で得た芳香族ポリアミド溶液を孔径0.15m
m、孔数40コのキャップを備えたシリンダにとり、8
0℃に保った飽和塩化カルシウム水溶液からなる凝固浴
中へ押し出した。この時キャップ面と凝固浴面との距離
は10mmとした。紡糸した繊維は水洗、乾燥後熱板上で
300℃及び450℃で総延伸倍率として5.0倍延伸
して繊維を得た。この繊維の強度、伸度、ヤング率はそ
れぞれ19.0g /d 、3.8%、760g /d であっ
た。また、金属イオン含有量は200ppmであった。
【0051】また、上記オリゴマ含有量が1重量%を越
えたポリマ溶液を用いて、同様に繊維を得た。この溶液
では、曳糸性が低下し、得られた繊維も強度が3g/d
以上低下した。また、繊維に着色が認められ外観の悪い
ものであった。
【0052】実施例2 実施例1と同様にNMPに40モル%のDMB、40モ
ル%のPPD、20モル%のMDMを溶解させ、溶液を
冷却する。ついで、100モル%のTPCを添加し2時
間撹拌後水酸化リチウムで中和して重合物を得た。ポリ
マ濃度は14重量%であり、重合物は透明な溶液として
得られた。また、2週間放置後も安定な溶液であった。
この溶液中のオリゴマ含有量は0.2重量%であった。
【0053】参考例2 実施例2の芳香族ポリアミド溶液を5μmカットのフィ
ルターを通した後、ステンレスベルト上に流延し、乾燥
器中で溶媒を蒸発後、自己支持性を得たフィルムをベル
トから剥離して水浴中に導入して残存溶媒等を抽出し、
ついで、テンターで乾燥、熱処理を行った。この時長手
方向に1.25倍、幅方向に1.3倍延伸して、厚み8
μmのフィルムを得た。このフィルムの強度、伸度、ヤ
ング率はそれぞれ、500MPa、38%、12.25
GPaであった。また、金属イオン含有量は120pp
mであった。該フィルムにアルミを0.06μm蒸着
し、40℃、80%RHの恒温恒湿槽中においた所、数
日で酸化された。
【0054】実施例3 実施例1と同様にNMPに40モル%のDOB、45モ
ル%のPPD、15モル%のMDMを溶解させ、溶液を
冷却する。ついで、100モル%のMPCを添加し撹拌
速度を制御しながら2時間撹拌後水酸化リチウムで中和
して重合物を得た。ポリマ濃度は14重量%であり、重
合物は透明な溶液として得られた。また、2週間放置後
も安定な溶液であった。この溶液中のオリゴマ含有量は
0.2重量%であった。
【0055】参考例3 実施例3の芳香族ポリアミド溶液を5μmカットのフィ
ルターを通した後、ステンレスベルト上に流延し、乾燥
器中で溶媒を蒸発後、自己支持性を得たフィルムをベル
トから剥離して、NMP/水比がそれぞれ40/60、
25/75、10/90、0/100の抽出浴中に順次
導入して残存溶媒等を抽出し、ついで、テンターで乾
燥、熱処理を行った。この時長手方向に1.25倍、幅
方向に1.3倍延伸し厚み4.5μmのフィルムを得
た。このフィルムの強度、伸度、ヤング率はそれぞれ、
550MPa、34%、12.55GPaであった。ま
た、金属イオン含有量は20ppmであった。該フィル
ムにアルミを0.06μm蒸着し、40℃、80%RH
の恒温恒湿槽中においた所、2週間たっても酸化は進行
していなかった。
【0056】実施例4 実施例1と同様にNMPに60モル%のDOB、20モ
ル%のPPD、20モル%のMDMを溶解させ、溶液を
冷却する。ついで、100モル%のTPCを添加し、撹
拌速度を制御しながら2時間撹拌後水酸化リチウムで中
和して重合物を得た。ポリマ濃度は10重量%であり、
重合物は透明な溶液として得られた。また、2週間放置
後も安定な溶液であった。この溶液中のオリゴマ含有量
は0.2重量%であった。
【0057】参考例4 実施例4の芳香族ポリアミド溶液を用い参考例3と同様
の方法で厚み4.5μmのフィルムを得た。このフィル
ムの強度、伸度、ヤング率はそれぞれ、480MPa、
35%、8.14GPaであった。また、金属イオン含
有量は18ppmであった。
【0058】実施例5 実施例1と同様にNMPに40モル%のDOB、40モ
ル%のDPX、20モル%のTDMを溶解させ、溶液を
冷却する。ついで、100モル%のTPCを添加し、撹
拌速度を制御しながら2時間撹拌後水酸化リチウムで中
和して重合物を得た。ポリマ濃度は16重量%であり、
重合物は透明な溶液として得られた。また、2週間放置
後も安定な溶液であった。この溶液中のオリゴマ含有量
は0.2重量%であった。
【0059】参考例5 実施例5の芳香族ポリアミド溶液を用い参考例3と同様
の方法で厚み4.5μmのフィルムを得た。このフィル
ムの強度、伸度、ヤング率はそれぞれ、559MPa、
38%、12.7GPaであった。また、金属イオン含
有量は17ppmであった。
【0060】実施例6 実施例1と同様にNMPに80モル%のPPD、20モ
ル%のTDMを溶解させ、溶液を冷却する。ついで、5
0モル%のTPC、50モル%のBPCを添加し撹拌速
度を制御しながら2時間撹拌後水酸化リチウムで中和し
て重合物を得た。ポリマ濃度は14重量%であり、重合
物は透明な溶液として得られた。また、2週間放置後も
安定な溶液であった。この溶液のオリゴマ含有量は0.
2重量%であった。
【0061】参考例6 実施例6の芳香族ポリアミド溶液を参考例3と同様な方
法を用いて厚み4.5μmのフィルムを得た。このフィ
ルムの強度、伸度、ヤング率はそれぞれ、490MP
a、37%、12.25GPaであった。また、金属イ
オン含有量は20ppmであった。
【0062】実施例7 実施例1と同様にNMPに40モル%のDOB、45モ
ル%のDBA、15モル%のTDMを溶解させ、溶液を
冷却する。ついで、50モル%のTPC、50モル%の
BPCを添加し撹拌速度を制御しながら2時間撹拌後水
酸化リチウムで中和して重合物を得た。ポリマ濃度は1
6重量%であり、重合物は透明な溶液として得られた。
また、2週間放置後も安定な溶液であった。この溶液中
のオリゴマ含有量は0.3重量%であった。
【0063】参考例7 実施例7の芳香族ポリアミド溶液を参考例3と同様な方
法を用いて厚み4.5μmのフィルムを得た。このフィ
ルムの強度、伸度、ヤング率はそれぞれ、539MP
a、38%、12.75GPaであった。また、金属イ
オン含有量は21ppmであった。
【0064】実施例8 実施例1と同様にNMPに47モル%のDOB、47モ
ル%のPPD、6モル%のMDMを溶解させ、溶液を冷
却する。ついで、50モル%のTPC、50モル%のB
PCを添加し撹拌速度を制御しながら2時間撹拌後水酸
化リチウムで中和して重合物を得た。重合物は透明な溶
液として得られたが、ポリマ濃度は8重量%以下にする
ことで、2週間放置後も安定な溶液であった。この溶液
中のオリゴマ含有量は0.3重量%であった。
【0065】参考例8 実施例8の芳香族ポリアミド溶液を参考例3と同様な方
法を用いて厚み4.5μmのフィルムを得た。このフィ
ルムの強度、伸度、ヤング率はそれぞれ、539MP
a、20%、13.24GPaであった。また、金属イ
オン含有量は20ppmであった。
【0066】実施例9 実施例1と同様にNMPに45モル%のDMB、45モ
ル%のPPD、10モル%のTDMを溶解させ、ついで
6モル%のPAHを加え30分間撹拌し、ついで溶液を
冷却する。次に、47モル%のTPC、47モル%のB
PCを添加し撹拌速度を制御しながら2時間撹拌後水酸
化リチウムで中和して重合物を得た。ポリマ濃度は12
重量%であり、重合物は透明な溶液として得られた。ま
た、2週間放置後も安定な溶液であった。この溶液中の
オリゴマ含有量は0.3重量%であった。
【0067】参考例9 実施例9の芳香族ポリアミド溶液を参考例3と同様な方
法を用いて厚み4.5μmのフィルムを得た。また、こ
の時熱環化も行った。このフィルムの強度、伸度、ヤン
グ率はそれぞれ、549MPa、30%、13.73G
Paであった。また、金属イオン含有量は20ppmで
あった。
【0068】比較例1 NMPにポリマあたり50重量%の臭化リチウムを溶解
させ、次にPPD100モル%を溶解し、溶液を冷却す
る。ついでTPC100モル%を添加し反応を行った。
生成物は重合開始後まもなく沈殿を生じ、成形体を得る
ことができないものであった。
【0069】比較例2 NMPにポリマあたり50重量%の臭化リチウムを溶解
させ、次にDOB100モル%を溶解し、溶液を冷却す
る。ついでTPC100モル%を添加し反応を行った。
生成物は重合開始後まもなく沈殿を生じ、成形体をえる
ことができないものであった。
【0070】比較例3 実施例1と同様にNMPにDMB50モル%、PPD5
0モル%を溶解し溶液を冷却する。ついで100モル%
のTPCを添加し撹拌速度を制御しながら2時間撹拌後
水酸化リチウムで中和して重合物を得た。重合時におい
て沈殿の生成なく重合を終了できたが、ポリマ濃度を5
%としてもこの溶液は2週間放置後はゲル化する不安定
な溶液であった。
【0071】参考例10 比較例3の重合直後の溶液を用い参考例3と同様の方法
で厚み9μmのフィルムを得た。このフィルムの強度、
伸度、ヤング率はそれぞれ539MPa、8%、12.
75GPaであり、フィルムの形状とできるものの伸度
が低く取り扱いの困難なものであった。
【0072】比較例4 実施例1と同様にNMPにPPD70モル%、MDM3
0モル%を溶解し溶液を冷却する。ついで100モル%
のTPCを添加し撹拌速度を制御しながら2時間撹拌後
水酸化リチウムで中和して重合物を得た。重合時におい
て沈殿の生成なく重合を終了するにはDPEの使用量は
最低30モル%必要であった。また、ポリマ濃度は8%
としたもののこの溶液は2週間放置後はゲル化する不安
定な溶液であった。
【0073】参考例11 比較例4の重合直後の溶液を用い参考例3と同様の方法
で厚み4.5μmのフィルムを得た。このフィルムの強
度、伸度、ヤング率はそれぞれ373MPa、30%、
6.86GPaであった。フィルムとすることはできた
が、パラ配向性芳香族ポリアミド本来の機械特性を喪失
していた。
【0074】
【発明の効果】本発明の芳香族ポリアミド組成物はその
本来の優れた機械特性、耐熱性等の種々の性能を維持し
つつ、溶解性、溶媒の安定性に優れるため、繊維、フィ
ルム、シート等の成形体として得易い。従って、種々の
用途における工業的利用価値は極めて高いものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 69/00 - 69/50

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I)で示される互いに異なった芳
    香核を有する構造単位からなるA群、 一般式(I) 【化1】 一般式(II)で示される互いに異なった芳香核を有す
    る構造単位からなるB群、 一般式(II) 【化2】 及び、一般式(III)で示される互いに異なった芳香
    核を有する構造単位からなるC群、 一般式(III) 【化3】 (ここでAr1、Ar2、Ar3はパラ配向性の芳香核で
    あり、各群の化合物はRa、Rb、Rcで示されるニト
    ロ基、シアノ基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1
    〜3のアルコキシ基、トリアルキルシリル基、オキシア
    リール基、チオアリール基から選ばれる官能基で置換さ
    れていても構わない。ここで、k、l、mはそれぞれ0
    〜4の数である。)から少なくとも3種以上選択される
    構造単位(但し、基本芳香核を異にする少なくとも2種
    の構造単位は同じ群から選択される。)及び一般式(I
    V)で示される構造単位からなるD群、 一般式(IV) 【化4】 (ここでAr4、Ar5はパラ配向性の芳香核であり、
    X、Yは互いに同じか異なっていても良い−CO−また
    は−NH−基。Zはメチレンまたは2,2−ジメチルプ
    ロピレンまたは2、2−ジトリフルオロメチルプロピレ
    ンまたはスルフィド基。また、Rd、Reはニトロ基、
    シアノ基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜3の
    アルコキシ基、トリアルキルシリル基、オキシアリール
    基、チオアリール基から選ばれる官能基であり、n、p
    はそれぞれ1〜4の整数である。また、X、Yが共に−
    CO−の時はA群と(B群、D群)、X、Yが共に−N
    H−の時は(A群、D群)とB群、互いに異なるときは
    A群、B群は実質的に等モルである。)で示される構造
    単位を主たる構造単位とし、分子量1000以下のオリ
    ゴマが1重量%以下である芳香族ポリアミド組成物。
  2. 【請求項2】一般式(I)〜一般式(III)の芳香核
    に置換する置換基が下式を充たすことを特徴とする請求
    1に記載の芳香族ポリアミド組成物。 1<k+l及び/または1<m
  3. 【請求項3】2種以上の構造単位が選択される群におい
    て、パラ配向性の基本芳香核としてフェニレン基、ビフ
    ェニレン基、ナフチレン基のうち少なくとも2種が用い
    られる請求項1または2に記載の芳香族ポリアミド組成
    物。
  4. 【請求項4】請求項1からのいずれかに記載の芳香族
    ポリアミド組成物の有機溶媒溶液。
  5. 【請求項5】請求項1からのいずれかに記載の芳香族
    ポリアミド組成物からなる繊維。
  6. 【請求項6】請求項1からのいずれかに記載の芳香族
    ポリアミド組成物からなるフィルム。
  7. 【請求項7】請求項1からのいずれかに記載の芳香族
    ポリアミド組成物からなるシート。
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