JP3402516B2 - 電力ケーブル用接続部 - Google Patents

電力ケーブル用接続部

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JP3402516B2
JP3402516B2 JP16870994A JP16870994A JP3402516B2 JP 3402516 B2 JP3402516 B2 JP 3402516B2 JP 16870994 A JP16870994 A JP 16870994A JP 16870994 A JP16870994 A JP 16870994A JP 3402516 B2 JP3402516 B2 JP 3402516B2
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reinforcing insulator
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Tokyo Electric Power Co Inc
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
Tokyo Electric Power Co Inc
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電力ケーブルの中間接
続部を構成する装置に関し、特に、ケーブル導体接続部
の周囲に配置する補強絶縁体に高圧シールド電極を設け
ずに、補強絶縁体の構成を簡素化できるとともに、ケー
ブル接続部を形成する際に補強絶縁体の変形を防止し
て、高圧シールド電極と補強絶縁体の間に隙間等が形成
されないようにする電力ケーブル用接続部に関する。
【0002】
【従来の技術】CVケーブル等のように、大容量の電力
ケーブルの接続を行うためには、従来よりスリップオン
型導体接続手段を用いることが行われており、前記接続
装置としては、例えば、特開平2−155415号公報
や実開平2−77868号公報等に示されるような技術
手段が知られている。前述したようなケーブル接続手段
においては、ケーブル導体の先端部に銅製の導体接続子
を固定しておき、接続する2本のケーブル導体の先端部
に取り付けた導体接続子を、銅製の導体継手に対向させ
る状態で挿入して、ケーブルの導通を得るようにしてい
る。また、前記従来例においては、前記導体継手に対し
て挿入する2つの導体接続子のそれぞれには、導体継手
との間での係止手段を設けており、導体継手に対して導
体接続子を挿入した状態で、導体継手の内側に形成した
段部と、導体接続子の先端部に形成した段部とを係止さ
せ、導体接続子が導体継手から外れないようにする手段
を構成している。なお、前記導体継手は、短冊型の部材
を組み合わせて円筒状に構成しているもので、その外周
部に配置したスプリング等により、導体接続子に対する
押圧と係止作用を行い、2つのケーブルの間の導通を得
ることができるように構成されている。
【0003】前記従来例に示されるようなケーブル接続
部は、例えば、図10に示されるように構成されるもの
で、ケーブル接続部20は、2本のケーブル1、1aの
導体2、2aの先端部に、導体接続子8、8aをそれぞ
れ一体に設けている。そして、前記導体接続子8、8a
を円筒状導体継手10に挿入して、円筒状導体継手を介
して導体相互の導通状態を設定する手段を構成してい
る。前記ケーブル接続部20においては、円筒状導体継
手10に対応する位置に高圧シールド電極15を配置
し、その周囲に補強絶縁体16を所定の長さでコーン状
に一体に形成したものを配置する。前記補強絶縁体16
は、架橋剤を添加した未架橋ポリエチレン樹脂等のゴム
・プラスチック材料を用いて一体に成型したもので構成
される。
【0004】前記ケーブル接続部では、補強絶縁体16
の周囲に遮蔽層21を配置し、その外周部に防水混和物
22を所定の厚さで形成し、防水混和物22の外周部に
金属製の保護管23を配置する。また、前記保護管23
に対して所定の位置に絶縁筒24を配置するとともに、
保護管に対して端子座25を配置して、アースに接続す
る手段を設けている。さらに、前記絶縁筒24の両端部
と、ケーブル外装との接続部をカバーする状態で防水層
26を配置し、前記防水層26を絶縁テープを巻き付け
る等の手段により構成し、保護管23の内部に湿気等が
入り込むことを防止する手段を構成している。なお、本
発明のケーブルは、コルゲート外装を施したものとして
構成しているが、前記ケーブルとしては、任意の高圧送
電用のCVケーブルを対象にして、ケーブル接続部を構
成することができる。前記ケーブル接続部20におい
て、ケーブルの導体に取り付けた導体接続子を接続する
導体継手10と、補強絶縁体16に配置する高圧シール
ド電極15の2つの導電性を有する導電性円筒部材は、
銅等の金属で形成された円筒部材として構成される。
【0005】前述したようなケーブル接続部を形成する
場合には、導体の先端部に導体接続子を取り付け、導体
継手に対して接続するようにしているもので、ケーブル
1に対して外装管6を所定の長さだけ除去し、導体2と
絶縁体3を接続部の構造に対応させた長さだけ露出させ
る状態にして、ケーブルの曲りを矯正する。次いで、導
体2を所定の長さだけ露出させるように絶縁体3を剥離
し、絶縁体3の先端部をテーパ状に削ってペンシリング
の作業を行い、2つのケーブルの導体2、2aの先端部
に銅製の導体接続子8、8aをそれぞれ取り付けて、締
め付けることにより固定する。そして、一方の導体接続
子8aを導体継手10に挿入してから、補強絶縁体16
の貫通孔に導体接続子8aを挿入し、導体継手10が補
強絶縁体16の高圧シールド電極15に接する位置でケ
ーブル1aを固定する。次いで、補強絶縁体16の貫通
孔の他方から別のケーブル1を挿入して、導体接続子8
を導体継手10に挿入して固定することにより、導体継
手10を介して2つのケーブルの間での電気的な接続が
行われる状態となる。その後で、前記補強絶縁体16と
ケーブルの周囲を絶縁部材で被覆して、ケーブル接続部
の外周部の処理を行うようにしている。
【0006】ところが、前記図10に示されるように、
ケーブルの端部に取り付けた導体接続子を補強絶縁体の
内部に挿入する場合には、一方のケーブルの先端部に補
強絶縁体を取り付けた後で、他方のケーブルを大きく曲
げてから先端部を補強絶縁体の挿入孔に対応させて位置
決めして挿入することが必要となる。また、前記他方の
ケーブルの先端部を補強絶縁体に挿入する際には、最初
にケーブルを大きく湾曲させて補強絶縁体の挿入孔に対
して位置決めしてから、ケーブルの曲り状態を矯正しな
がら補強絶縁体の内部に導体接続子を挿入する作業を行
う。そして、先に挿入して固定している導体接続子に突
き当てる状態で位置決めするので、ケーブルに対する曲
げと曲りの修正作業を洞道内等で実施することが必要と
なる。しかしながら、ケーブルの通電容量が大きいもの
では、ケーブル導体の断面積が大きくなることと、外径
が大きくなることにより、ケーブルを曲げて移動する作
業が必要となる。
【0007】そこで、前述したように、ケーブルを曲げ
て移動する作業を行うことの問題を解消するために、図
11に示すように、ケーブル導体2、2aの先端部を導
体接続子30を用いて直接接続する手段を用いることが
提案されている。また、前記実施例では、ケーブル導体
を接続する前に、一方のケーブル1aに補強絶縁体16
を装着しておき、導体2、2aを導体接続子30に対し
て固定した後で、図12に示すようにして、導体接続子
に対応する位置に補強絶縁体16を移動させて位置決め
し、熱と圧力を加える状態で、補強絶縁体を導体接続部
に一体に固定するようにしている。さらに、前記図1
1、12に示される例では、補強絶縁体16の内部に一
体に設ける高圧シールド電極15を、ケーブル外径とほ
ぼ同じに構成し、導体接続子の外径を小さく構成してい
るので、高圧シールド電極と導体接続子の間の導通を得
るために、カラー45を配置している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述したようにしてケ
ーブル導体の接続を行い、ケーブル接続部を形成する場
合には、導体接続子に対してケーブル導体を接続する際
に、ケーブルを大きく曲げたり、移動する必要がなく、
導体断面積の大きなケーブルに対しても、接続部を形成
する作業を容易に行うことが可能になる。しかしなが
ら、前記図11、12に示すように、導体接続子を用い
て導体を接続した部分に対応させて、高圧シールド電極
を一体に設けた補強絶縁体を装着することは、カラー等
の導通手段を別体に設けるので、余分な部材を用意する
必要があり、作業性にも若干の問題が発生する。そこ
で、前述したような問題を解消するために、例えば、図
13に示すように、ケーブル導体を導体接続子により接
続した後で、ケーブル外径と同じ外径の高圧シールド電
極35を取り付け、その周囲を補強絶縁体40で覆うよ
うにして固定する手段を用いることも考えられている。
【0009】また、前記図13に示される例では、図1
4に示されるような導体接続子30を用いてケーブル導
体の接続を行い、導体接続子の周囲に高圧シールド電極
35を配置している。前記高圧シールド電極35は、例
えば、導電性の円筒部材を2つ割り状にしたものを、導
体接続子の周囲に固定することにより、高圧シールド電
極としての機能を持たせるようにすることができる。そ
して、前記高圧シールド電極35の外径がケーブルの外
周の径とほぼ同じに設定されていることにより、導体の
接続部に対して補強絶縁体を移動させて位置決めを行う
ことが容易に行われ得るものとなる。
【0010】ところが、前記図13に示されるような導
体接続子と高圧シールド電極を用いて導体接続部を構成
する場合に、高圧シールド電極の周囲に補強絶縁体のゴ
ム・プラスチック材料を加熱、加圧して一体に成型する
際に、図14に説明するように、補強絶縁体の周囲の空
気が閉じ込められて残る状態が発生し、気泡39が絶縁
体の内部に形成されるという問題が発生しやすい。そし
て、高圧シールド電極の外周面と補強絶縁体の間に気泡
が形成されることは、補強絶縁体の絶縁性にも大きな問
題となるものであり、ケーブル接続部の性能に大きな影
響を与えるという問題につながる。
【0011】
【発明の目的】本発明は、前述したようなケーブル接続
部を構成する際の問題を解消するもので、導体接続子に
対して高圧シールド電極を一体に取り付けた状態で、ゴ
ム・プラスチック材料により構成した補強絶縁体を装着
して、熱と圧力を付与してゴム・プラスチック材料を架
橋させて一体に成型する際に、高圧シールド電極の周囲
に気泡が閉じ込められることを防止して、ケーブル接続
部の絶縁特性を良好に発揮できるとともに、導体接続部
の形成作業を容易に行い得るような電力ケーブル用接続
部を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、接続するCV
ケーブルの導体端部を導体接続子を介して接続し、導体
の間に電気的な導通を得る手段を構成し、前記導体接続
子による接続部の外周部に高圧シールド電極を配置し、
さらに、前記接続部の外周部に補強絶縁体を配置してな
るケーブル接続部に関する。本発明においては、前記導
体接続子の外周部に所定の長さに亘って高圧シールド電
極を配置し、前記高圧シールド電極はケーブル外径より
も小さな径のものとして構成し、前記高圧シールド電極
の長さ方向の中央部の径を大径に、両端部に至るにした
がって小径に構成するとともに、高圧シールド電極の長
さ方向の断面を円弧状に形成し、前記導体接続部の外周
部に配置する補強絶縁体は、架橋剤を添加した未架橋ポ
リエチレンの筒として構成し、ケーブルの接続部に補強
絶縁体を位置決めした後で、加熱と加圧の処理を施して
ポリエチレンを架橋させて、接続部の外周部に一体に装
着する手段を構成している。また、本発明において、前
記ケーブル接続部に配置する補強絶縁体は、高圧シール
ド電極の端部に該当する位置の外周部に外周突起部を設
け、前記外周突起部は補強絶縁体に対して加熱と加圧を
行う際に、内部の隙間に流入する樹脂材料の量に対応す
るものとして構成し、補強絶縁体に対して熱と圧力を加
えて成型する際に、補強絶縁体の外周部の変形を防止す
る手段を構成することが可能である。
【0013】
【作用】本発明の電力ケーブル用接続部は、前述したよ
うにして構成するものであるから、補強絶縁体をゴム・
プラスチック材料で構成することができるとともに、導
体接続子に対応させて半割り状の高圧シールド電極を取
り付けるので、接続部での導電部材の構成を簡素化する
ことができる。また、ケーブル絶縁体の補強絶縁体に挿
入する部分に、先端部の径が小さくなるようなテーパ部
を形成し、高圧シールド電極の外周部にも円弧面を形成
しているので、補強絶縁体に対して加熱しながら圧縮作
用を付与する際に、ゴム・プラスチック材料が流動して
密着させることができ、補強絶縁体の内周面に気泡等が
残留することを防止できる。さらに、補強絶縁体の内部
の隙間を充填するための余分な材料を、外周突起部とし
て設けておく場合には、特に、高圧シールド電極の端部
の隙間を埋める作用によって、補強絶縁体の外形が変化
することを防止でき、ケーブル導体接続部での補強絶縁
体の絶縁特性が変化することを防止できるものとなる。
【0014】
【実施例】図示される例にしたがって、本発明の電力ケ
ーブル用接続部を説明する。図1ないし図5に示される
例は、本発明のケーブル接続部を構成する際にケーブル
導体の接続を行うとともに、その接続部の周囲に導体継
手と高圧シールド電極を一体化し、高圧シールド電極と
しての作用を有する電極部材を配置し、補強絶縁体を装
着して固定する動作の順序にしたがって説明している。
図1に示される例は、一般のケーブル接続部を構成する
場合と同様にして、ケーブルの曲り状態を矯正して真っ
直ぐに成型した後で、導体2aの先端部を所定の長さだ
け露出させ、絶縁体3aの切断端部に段部52を形成し
た状態を示している。前述したようにして、絶縁体3a
の端部に対する処理を行った後で、補強絶縁体40の内
部貫通孔にケーブルを挿入して、図2に示すように補強
絶縁体40を保持させる。前記図1のようにケーブル導
体の端部の処理を行う場合には、接続する他方のケーブ
ルに対しても同様な処理を行うが、補強絶縁体はその2
本のケーブルの一方に取り付けるようにする。
【0015】前述したようにして、ケーブルの処理を行
った後で、図3に示されるように、2つのケーブル導体
2、2aを導体接続子30に対して挿入し、締め付け手
段を用いて導体を導体接続子に固定させることにより、
導体接続子30を介して導体を導通させるようにする。
その後で、図4に示されるようにして、前記導体接続子
の外側に半円筒状の電極部材を装着して固定することに
より、高圧シールド電極35を構成する。そして、図5
に示されるように、導体接続部に対して一方のケーブル
に支持させていた補強絶縁体40を移動させて位置決め
を行い、補強絶縁体の外側に加熱と加圧を行う装置を取
り付けて、補強絶縁体に対する加熱と加圧の作用を付与
し、補強絶縁体を構成するゴム・プラスチック材料を架
橋するとともに、内側に向けて押圧して接続部を強固に
締め付けて固定保持させるようにする。
【0016】さらに、前記補強絶縁体40としては、架
橋剤を添加した未架橋ポリエチレンの筒として構成し、
前記補強絶縁体の周囲には外部半導電層を一体に設けて
構成したものを用いることができる。
【0017】前記図1ないし図5に示されるような工程
を経て、ケーブル接続部の内部に配置する構造部材を固
定するに際して、本発明においては、導体接続子30を
銅や銅合金等の導電性の良好な材料を用いて構成し、ケ
ーブル導体の固定を行うとともに、2つの接続するケー
ブル導体の間の導通性を良好に設定する。また、導体接
続子の外側に配置する電極部材としては、銅等のような
材料を用いて半円筒状に構成した電極片を装着すること
により、導体接続子の周囲を覆うことができるようにし
ている。そして、ケーブルの接続部に位置決めした後
で、加熱と加圧の処理を施してポリエチレンを架橋させ
ることにより、内部に配置する部材と一体化でき、補強
絶縁体による接続部の補強作用を良好に発揮させること
が可能である。
【0018】図6に示す接続部は、前記図5に示される
接続部を拡大して示すもので、2つの対向するケーブル
導体2、2aを導体接続子30に挿入し、その周囲を覆
うようにして高圧シールド電極35を一体に取り付け、
導体接続子と高圧シールド電極とを直接接触させる状態
で両部材の導通を得るようにする。また、前記高圧シー
ルド電極35の長さ方向の両端部37、37aは、ケー
ブル絶縁体の段部52、52aに対応させて位置決めを
行うように設け、導体接続子に対して固定した状態を維
持させるようにする。さらに、前記接続部に対応させ
て、ケーブル絶縁体3、3aには、先端部に向けてテー
パ部51、51aを形成しており、段部52、52aに
対応する先端部を細く、補強絶縁体40の端部に対応す
る位置では大径に構成している。そして、補強絶縁体4
0の貫通孔の内面42とケーブル絶縁体の外周部との間
には、所定の間隔を持った隙間53、53aを形成する
が、前記高圧シールド電極35の外周部の最大径の部分
は補強絶縁体の貫通孔の内面に接触する状態にされる。
【0019】また、前記補強絶縁体40の内部で導体接
続子の外周部を覆う状態に配置する高圧シールド電極3
5は、図7に示すように、外周面36を長さ方向の円弧
面として構成しており、長さ方向の中央部が大径で、端
部に至る程小径に構成される。したがって、前記図6に
示される導体接続部では、高圧シールド電極の外周部と
ケーブル絶縁体の外周部、および、絶縁体に形成した段
部には、所定の間隔の隙間が連続した状態で形成されて
おり、導体接続部に対して補強絶縁体を装着し、熱と圧
力を付与して補強絶縁体を一体化する作用を加えること
により、前記隙間を埋めて接続部の内部に気泡等が閉じ
込められずに、一体形成できるようにすることが必要と
なる。
【0020】前述したようにして、導体接続部に対して
補強絶縁体を装着し、熱を加えて補強絶縁体のゴム・プ
ラスチック材料を溶融させて圧縮する際に、補強絶縁体
では図8に示す等温線のような状態で、外周部から内面
に向けて熱が伝達される。そして、前記補強絶縁体40
に対する加熱作用により、補強絶縁体40の先端部4
1、41aではゴム・プラスチック材料が早期に溶融さ
れ、ケーブル絶縁体に対して圧縮されるような状態が発
生する。また、高圧シールド電極の外周部では補強絶縁
体が厚く形成されているために、内部まで加熱されるの
に時間を長く必要とするが、所定の温度まで内部が加熱
される状態では、補強絶縁体の貫通孔の内面が、接続部
の周囲の隙間を埋める状態で密着され、補強絶縁体の内
面に隙間が残らないような状態で、補強絶縁体と内部の
部材が一体化される。また、本発明においては、高圧シ
ールド電極の外周面の中央部が大径で、端部に至るほど
小径に形成されているので、補強絶縁体を溶融させて圧
縮する際に、高圧シールド電極の表面の隙間は中央部か
ら圧縮される状態で、空気が段部52、52aに向けて
逃げるようになる。したがって、高圧シールド電極の外
周面に対しては、補強絶縁体の内周面との間で気泡が閉
じ込められたりすることがなくなり、補強絶縁体による
絶縁特性を良好に発揮させることが可能になる。
【0021】前記補強絶縁体に対する圧縮成型を行う際
に、補強絶縁体の端部が先に溶融されて内部の空気が逃
げることができないような状態が生じても、内部に閉じ
込められる空気は、ケーブル導体の間の隙間を通って外
部に排出される。したがって、前記補強絶縁体に対して
熱と圧力を付与する際に、補強絶縁体の貫通孔の内周面
が、ケーブル導体の外周面と高圧シールド電極の外周面
に密着される状態で、両部材の間に気泡が閉じ込められ
ないように密着させることができる。さらに、前記実施
例では、溶融された補強絶縁体のゴム・プラスチック材
料の一部が、絶縁体の段部52、52aと高圧シールド
電極の端部との間の隙間にも流入して、両部材の間にも
隙間が残らないように一体に成型することができる。
【0022】前記図8に示すようにして、補強絶縁体に
熱と圧力を付与することにより、補強絶縁体を外側から
圧縮して成型する際に、高圧シールド電極の両端部の隙
間が大きいと、ゴム・プラスチック材料の隙間に流れ込
む量が多くなり、補強絶縁体の外形がいびつになる等の
問題が発生するおそれがある。そこで、前述したような
問題を解消するためには、図9に示すように、高圧シー
ルド電極の両端部に対応する位置で、補強絶縁体の外周
部に外周突起部43、43aをそれぞれ設けておき、補
強絶縁体の変形が生じないようにする手段を用いること
ができる。前記図9に示すように、補強絶縁体の外周部
に外周突起部43、43aを一体に設ける際には、高圧
シールド電極の両端部とテーパ状に形成した絶縁体の周
囲との間の隙間を補強絶縁体の材料により埋めるように
して成型しても、補強絶縁体の外形状が変化する等の問
題が生じないようにすることができる。したがって、補
強絶縁体の周囲に設ける外周突起部としては、補強絶縁
体の変形の度合いを予測して、必要とされるゴム・プラ
スチック材料を計算して求めた量だけ、余分に設けるこ
とによって容易に解決することができる。
【0023】前記図9に示されるように、補強絶縁体に
対して外周突起部を配置し、内部に流入するゴム・プラ
スチック材料の量に対応させる量を補強絶縁体の外側に
確保する場合には、成型後の補強絶縁体の形状を、本来
の補強絶縁体が絶縁特性を十分に発揮できるものとして
構成することができる。また、前記図9に示されるよう
に、外周部に余分な突起を形成することにより、補強絶
縁体に対して熱と圧力を付与して接続部を一体に成型す
る際に、補強絶縁体の内部での温度分布が前記図8とは
若干異なる状態となっても、補強絶縁体を軟化させて高
圧シールド電極の外周部に密着させる作用には影響が生
じないものとすることができる。また、前述したように
構成した本発明のケーブル接続部は、その外周部に対し
て、前記図9に示されたようにして、外側の補強と絶縁
処理を施して、接続部を構成することができる。
【0024】
【発明の効果】本発明の電力ケーブル用接続部は、前述
したようにして構成するものであるから、補強絶縁体を
ゴム・プラスチック材料で構成することができるととも
に、導体接続子に対応させて半割り状の高圧シールド電
極を取り付けるので、接続部での導電部材の構成を簡素
化することができる。そして、本発明のケーブル導体接
続部では、導体を導体接続子に挿入する際に、ケーブル
本体を大きく曲げたりする必要がないので、狭い場所で
の接続作業を容易に行うことができる。また、ケーブル
絶縁体の補強絶縁体に挿入する部分に、先端部の径が小
さくなるようなテーパ部を形成し、高圧シールド電極の
外周部にも円弧面を形成しているので、補強絶縁体に対
して加熱しながら加圧作用を付与する際に、ゴム・プラ
スチック材料が流動して密着させることができ、補強絶
縁体の内周面に気泡等が残留することを防止できる。さ
らに、補強絶縁体の内部の隙間を充填するための余分な
材料を、外周突起部として設けておく場合には、特に、
高圧シールド電極の端部の隙間を埋める作用によって、
補強絶縁体の外形が変化することを防止でき、ケーブル
導体接続部での補強絶縁体の絶縁特性が変化することを
防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のケーブル接続におけるケーブルの端
部の成型状態を示す説明図である。
【図2】 一方のケーブルに対して補強絶縁体を取り付
けた状態を示す説明図である。
【図3】 2つの導体を対向させて導体接続子に取り付
けた状態を示す説明図である。
【図4】 導体接続子に対応させて高圧シールド電極を
取り付ける状態を示す説明図である。
【図5】 接続部に対応させて補強絶縁体を装着する状
態を示す説明図である。
【図6】 図5の接続部の構成を詳細に示す説明図であ
る。
【図7】 図6の接続部に使用する導体接続子と高圧シ
ールド電極の構成を示す説明図である。
【図8】 図6の接続部での加熱温度の分布を示す説明
図である。
【図9】 本発明の補強絶縁体の別の実施例の説明図で
ある。
【図10】 一般的なケーブル接続部の構成を示す説明
図である。
【図11】 導体を導体接続子を用いて直接接続する手
段の説明図である。
【図12】 図11の接続部に補強絶縁体を装着した状
態を示す説明図である。
【図13】 図11と異なるケーブル接続部の構成を示
す説明図である。
【図14】 図13に用いる高圧シールド電極の構成を
示す説明図である。
【符号の説明】
1 ケーブル、 2 導体、 3 絶縁体、 8
導体接続子、10 導体継手、 15 高圧シ
ールド電極、 16 補強絶縁体、20 ケーブル
接続部、 30 導体接続子、35 高圧シールド
電極、 40 補強絶縁体、 43 外周突起部、
53 隙間。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大高 巖 埼玉県熊谷市新堀1008番地 三菱電線工 業株式会社 熊谷製作所内 (56)参考文献 特開 平2−51306(JP,A) 特開 平3−52506(JP,A) 特開 平5−146024(JP,A) 特開 平4−145823(JP,A) 実開 平5−25938(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01R 43/00 H02G 1/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接続するCVケーブルの導体端部を導体
    接続子を介して接続し、導体の間に電気的な導通を得る
    手段を構成し、 前記導体接続子による接続部の外周部に高圧シールド電
    極を配置し、さらに、前記接続部の外周部に補強絶縁体
    を配置してなるケーブル接続部において、 前記導体接続子の外周部に所定の長さに亘って高圧シー
    ルド電極を配置し、前記高圧シールド電極はケーブル外
    径よりも小さな径のものとして構成し、前記高圧シール
    ド電極の長さ方向の中央部の径を大径に、両端部に至る
    にしたがって小径に構成するとともに、高圧シールド電
    極の長さ方向の断面を円弧状に形成し、 前記導体接続部の外周部に配置する補強絶縁体は、架橋
    剤を添加した未架橋ポリエチレンの筒として構成し、ケ
    ーブルの接続部に補強絶縁体を位置決めした後で、加熱
    と加圧の処理を施してポリエチレンを架橋させて、接続
    部の外周部に一体に装着することを特徴とする電力ケー
    ブル用接続部。
  2. 【請求項2】 前記ケーブル接続部に配置する補強絶縁
    体は、高圧シールド電極の端部に該当する位置の外周部
    に外周突起部を設け、 前記外周突起部は補強絶縁体に対して加熱と加圧を行う
    際に、内部の隙間に流入する樹脂材料の量に対応するも
    のとして構成し、 補強絶縁体に対して熱と圧力を加えて成型する際に、補
    強絶縁体の外周部の変形を防止する手段を構成すること
    を特徴とする請求項1に記載の電力ケーブル用接続部。
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