JP3402084B2 - 建築用パネル横目地のシール構造 - Google Patents

建築用パネル横目地のシール構造

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JP3402084B2
JP3402084B2 JP20619496A JP20619496A JP3402084B2 JP 3402084 B2 JP3402084 B2 JP 3402084B2 JP 20619496 A JP20619496 A JP 20619496A JP 20619496 A JP20619496 A JP 20619496A JP 3402084 B2 JP3402084 B2 JP 3402084B2
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は押出成形セメント板
等の建築用パネルの横目地のシール構造に関するもので
あり、詳しくは、重量受け金具が配設された個所の水密
性を向上した建築用パネル横目地のシール構造に関する
ものである。 【0002】 【従来の技術】近年、ビルディング等の大形建造物の外
壁の多くは、工場で予め成形された押出成形セメント
板、PC板、ALC板等の建築用パネルを使用し、これ
を現場で組付け、配列することによって構成されてい
る。そして、縦横に組付けられた建築用パネルの相互の
間隙、つまり、縦目地及び横目地は、雨水等の侵入を防
止するために適切にシールされている。 【0003】図6は建築用パネルとして、例えば、押出
成形セメント板を使用し、これを横張り施行して構成し
た建造物の外壁構造を示す外観図である。また、図7は
図6の建築用パネル横目地の従来のシール構造を示す部
分斜視図である。更に、図8は図7の重量受け部を拡大
して示す断面図である。 【0004】即ち、図6に示すように、ここでは、押出
成形により中空状に形成された幅60cm、長さ4〜6
m、厚さ50〜60mm程度の押出成形セメント板1が建
築用パネル(壁用パネル)として使用され、これを所定
の間隙(通常、8〜12mm)からなる目地2をあけて上
下に多段に、また横方向に多数列組付け、配列すること
によって、建造物の壁面が構成されている。より具体的
には、図7に一部だけ示されるように、この押出成形セ
メント板1は、その長さ方向の両側端面にそれぞれ形成
された凸部1aと凹部1bとの嵌合により相互に位置決
めされた状態で、上下に多段に隣接して積み重ねられて
いると共に、図示しない留付ボルト及びZクリップを含
む取付手段によって、通しアングル等の形鋼材からなる
通し柱3または同様なものに、壁面の前後方向に対して
固定的に組付け、保持されている。なお、図示はされて
いないが、上下の押出成形セメント板1の側端面間に
は、それらの間に所定の間隙からなる目地2を形成する
ために、硬質の樹脂成形物等からなるスペーサが配設さ
れ、また、相互に略半部分嵌合する押出成形セメント板
1の凸部1aと凹部1bとの間には、その微少間隙を充
填し、またそれらの直接的な接触を防止するためにブレ
止め用パッキンが適宜間隔で配設されている。 【0005】また、このように多数の押出成形セメント
板1が上下に組積された場合には、その下端ではかなり
の荷重を受けることになり、また、もし下方の押出成形
セメント板1が破壊すると、その上方の押出成形セメン
ト板1が順次落下することになる。そのため、より高い
安全性を確保するために、組積された押出成形セメント
板1は、例えば3段毎に、通し柱3に固着された重量受
け金具4によって支持されている。詳細には、図7のよ
うに、この重量受け金具4はアングル状の鋼材片からな
り、通しアングルからなる通し柱3に溶接によって固着
され、屋内側から横目地2内に挿入されて、その平坦な
上面によって押出成形セメント板1の下側端面を支持し
ている。なお、この重量受け金具4は横張り施行される
押出成形セメント板1の両側に設けられる。また、重量
受け金具4が固着される通し柱3自体は、図示しない鉄
骨よりなる建造物の基礎柱等にブラケットを介して固定
されている。 【0006】そして、このように組付けられ、配列され
た押出成形セメント板1間の目地2は、シーリング材
(またはコーキング材)と目地用ガスケットとによって
二重にシールされている。即ち、図7のように、上下に
配列された押出成形セメント板1の間の横目地2には、
その屋外側の開口端に、外観性の向上を兼ねてシーリン
グ材(またはコーキング材)5がバックアップ材6を介
して充填されている。なお、バックアップ材6は塩化ビ
ニル樹脂の発泡体等からなり、シーリング材5の施行時
にそれが奥部にまで無制限に入り込むのを防止するもの
である。また、このシーリング材5は風雨の侵入を防止
するものではあるが、屋外環境によって比較的劣化され
易く、長期の間には亀裂等が発生して、風雨の侵入に対
するシール性が失われ、或いは低下する。そのため、劣
化したシーリング材5を通して雨水が侵入した場合でも
それが更に屋内側に侵入するのを防止し、長期間にわた
るメンテナンスフリーの目地シール性を確保するため
に、目地2の屋内側の開口(凸部1aよりも屋内側の目
地部分)には、マウスとも呼ばれるEPDM等の弾性材
料の中空押出成形体からなる目地用ガスケット7が設け
られている。そして、この目地用ガスケット7は、目地
2を形成する下段側の押出成形セメント板1の上側端面
に凸部1aに沿って両面接着テープ等により接合され、
目地2内で適度に圧縮された状態で配置され、対向する
上段の押出成形セメント板1の下側端面に弾接すること
によって目地2をシールする。 【0007】なお、このようなシーリング材5と目地用
ガスケット7による二重のシール構造は、相互に隣接配
置された押出成形セメント板1の縦目地2についても同
様である。そして、この種のシール構造に関しては、本
出願人の出願にかかる特開平6−306961号公報に
開示されている。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に目地用ガスケット7を備えた横目地2のシール構造に
おいて、重量受け金具4が配設された個所(重量受け
部)では、図7及び図8に示すように、重量受け金具4
が3〜5mmの比較的厚い板厚を有するため、その両側端
の角部に小さな楔状の隙間Sが形成される。つまり、重
量受け金具4が上段側の押出成形セメント板1の下側端
面と目地用ガスケット7との間に挿入され、介在された
重量受け部では、厚みのあるその重量受け金具4によっ
て段差が形成されると共に、目地用ガスケット7はその
厚さの分だけより圧縮され、押出成形セメント板1の下
側端面から引き離されるため、それらの間に略直角三角
形の断面形状の楔状の隙間Sが生じる。 【0009】そして、このような小さな楔状の隙間Sは
重量受け金具4の両側端面に沿って形成されるが、通
常、重量受け金具4の挿入長さは目地用ガスケット7の
幅よりも小さく、そして重量受け金具4の先端部では、
目地用ガスケット7がそれに倒れ込むように変形するた
め、その隙間Sは閉塞される。したがって、通常の施行
においては、その楔状の隙間Sが屋内側と屋外側(シー
リング材5側)とを連通する通路となることはなく、目
地用ガスケット7による目地2のシール性は確保され
る。 【0010】しかしながら、この重量受け金具4は押出
成形セメント板1の大きな荷重を支えるものであるか
ら、押出成形セメント板1の下側端面をより広く十分な
接触面積で、より安定的に支持するために、その挿入長
さは出来る限り長く、即ち、出来る限りその先端が奥側
にまで挿入されることが望ましい。しかし、重量受け金
具4を目地用ガスケット7の幅に近い長さ範囲まで挿入
した場合には、上記の楔状の隙間Sが屋外側(凹部1b
側)と連通し、それによって、シーリング材5を通して
侵入した雨水がその隙間Sを介して更に屋内に侵入する
可能性がある。 【0011】また、上記のような重量受け金具4の挿入
長さにかかわらず、その両側端面の角部に形成される楔
状の隙間Sは小さな隙間であるとは言え、僅かでもその
部分の水密性を低下させるものであるから、目地2を他
の部分と同様に完全にシールし、暴風雨等に対しても高
い水密性を確保すると言う点では、いずれにしても好ま
しいものではない。 【0012】そこで、本発明は、重量受け金具が配設さ
れた個所の高い水密性を確保し、雨水の侵入をより確実
に防止することができる建築用パネル横目地のシール構
造の提供を課題とするものである。 【0013】 【課題を解決するための手段】この課題は、基本的に
は、重量受け金具によって建築用パネルの下端面と目地
用ガスケットとの間に形成される上記の楔状の隙間S
に、弾性材料からなるシール用パッドを介在させ、その
隙間Sを充填することによって解決される。 【0014】即ち、本発明にかかる建築用パネル横目地
のシール構造は、上下に所定の間隙からなる目地をあけ
て隣接配置された上段側及び下段側の建築用パネルと、
弾性材料の押出成形体からなり、下段側の建築用パネル
の上側端面にその長さ方向に沿って接合され、上段側の
建築用パネルの下側端面に弾接してそれらの間に形成さ
れる横目地をシールする目地用ガスケットと、通し柱に
一体的に固着され、かつ、目地用ガスケットと上段側の
建築用パネルの下側端面との間に挿入されて、上段側の
建築用パネルの下側端面を支持しその荷重を受ける重量
受け金具と、弾性材料からなり、重量受け金具に対する
装着部と、重量受け金具によって上段側の建築用パネル
の下側端面と目地用ガスケットとの間に形成される楔状
の隙間に配置され、その隙間を充填する隙間充填部とを
備える隙間シール用パッドとを具備するものである。 【0015】したがって、この建築用パネル横目地のシ
ール構造によれば、厚みのある重量受け金具によってそ
の両側端面に形成される楔状の隙間は、装着部により重
量受け金具に装着された隙間シール用パッドの隙間充填
部によって充填される。そのため、建築用パネル横目地
における重量受け金具が配設された個所では、目地用ガ
スケットに加えてそのシール用パッドによって隙間のな
い構造が形成されるので、重量受け金具の挿入長さ等に
かかわらず、他の部分と同様に、高い水密性が確保され
る。そして、それによって雨水の侵入をより確実に防止
することができる。 【0016】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を説明す
る。 【0017】図1は本発明の一実施形態の建築用パネル
横目地のシール構造を示す斜視図である。また、図2は
図1における隙間シール用パッドを単独で示す斜視図、
図3は図2の隙間シール用パッドを重量受け金具に装着
した状態で示す斜視図である。更に、図4は図1の重量
受け部を拡大して示す断面図である。 【0018】なお、これらの図において、従来技術に関
連して説明した図6乃至図8と同一または相当する部分
には、同一の符号を使用している。そして、図1はその
図7に対応するものである。 【0019】即ち、図1のように、本実施の形態は具体
的には、建築用パネルとして押出成形により中空形状に
形成され、軽量でありながら高い強度を有する押出成形
セメント板1を使用し、これを横張り施行して構成した
建造物の外壁における横目地のシール構造に関してい
る。そして、従来と同様に、この押出成形セメント板1
は、その長さ方向の両側端面の中央にそれぞれ形成され
た位置決めのための凸部1aと凹部1bとが互いに略半
分嵌合された状態で、所定の間隙からなる目地2をあけ
て上下に多段に積み重ねられている。なお、この押出成
形セメント板1の組付けは、図示しない留付ボルト及び
Zクリップを含む取付手段により、通しアングル等の通
し柱3または同様なものに、壁面の前後方向に対して固
定的に保持することによってなされている。なおまた、
図示はされていないが、上下の押出成形セメント板1の
側端面間には、それらの間に所定の間隙の目地2を形成
するための硬質の樹脂成形物等からなるスペーサが、ま
た、相互に嵌合する凸部1aと凹部1bとの間には、そ
の微少な隙間を充填するブレ止め用パッキンが、それぞ
れ適宜間隔で配置されている。 【0020】また、このように組積された押出成形セメ
ント板1は、例えば3段毎に、通しアングル等の通し柱
3に固着された重量受け金具4によって支持されてい
る。詳細には、この重量受け金具4は、図3に示される
ように、支持部4aと固着部4bとを備えたアングル状
(断面L字状)の厚手の鋼材片からなり、通し柱3の所
定の位置にその固着部4bを溶接することにより一体的
に固着されている。そして、横目地2内において、この
重量受け金具4(詳しくは、その支持部4a)は屋内側
から挿入され、押出成形セメント板1の下側端面をその
平坦な上面によって支持し、それの荷重を受けている。
なお、この重量受け金具4は、一般に押出成形セメント
板1の両側に配設される。 【0021】そして、上下の押出成形セメント板1間の
横目地2は、風雨の屋内への侵入を防止するために、シ
ーリング材(またはコーキング材)5からなる外部シー
ルと目地用ガスケット7からなる内部シールとによって
二重にシールされている。即ち、横目地2の屋外側(凸
部1aよりも屋外側の開口部)には、塩化ビニル樹脂の
発泡体等からなるバックアップ材6を介して、シーリン
グ材(またはコーキング材)5が充填施工されている。
また、横目地2の屋内側(凸部1aよりも屋内側の開口
部)には、EPDM等の弾性材料の中空押出成形体から
なる目地用ガスケット7が設けられている。具体的に
は、この目地用ガスケット7は略四角形の中空の断面形
状を備え、下段側の押出成形セメント板1の上側端面に
両面接着テープ等により接合され、対向する上段側の押
出成形セメント板1の下側端面との間で適度に圧縮され
た状態で配置されている。そのため、横目地2の屋内側
の開口部は、押出成形セメント板1の下側端面に十分な
接触面積と接触圧で弾接するこの目地用ガスケット7に
よって、高い水密性でシールされる。そして、この目地
用ガスケット7による二重のシール構造によって、シー
リング材5が経年的に劣化し、そのシール性が低下した
場合でも、目地2のシール性を確保し、風雨の侵入を防
止できるようにされている。 【0022】ところで、このような押出成形セメント板
1の横目地2のシール構造において、重量受け金具4が
配設された個所、即ち、重量受け金具4が押出成形セメ
ント板1の下側端面と目地用ガスケット7との間に挿入
され、介在された重量受け部では、図7及び図8によっ
て既に説明したように、その重量受け金具4の両側端面
に沿って小さな楔状の隙間Sが形成される。そして、こ
の楔状の隙間Sは、その部分の水密性を僅かでも低下さ
せるだけでなく、重量受け金具4が出来るだけ奥部にま
で挿入された場合には、シーリング材5側と連通して、
雨水等の侵入通路となる可能性がある。 【0023】そこで、本実施の形態においては、その楔
状の隙間Sに隙間シール用パッド10を介在させ、その
隙間Sを充填し塞ぐようにしている。つまり、押出成形
セメント板1の組付後、最終的にそのような楔状の隙間
Sが形成されないようにしている。 【0024】図2及び図3のように、この隙間シール用
パッド10は、重量受け金具4(詳しくは、支持部4
a)に対する装着部11と、その重量受け金具4の両側
端面に沿って形成される上記の楔状の隙間Sに配置さ
れ、その隙間を充填する隙間充填部12とを備え、全体
が弾性材料から一体に形成されている。 【0025】具体的には、その装着部11は上皮11a
と下皮11bとを備え、両側の隙間充填部12と共同し
て、それらの間に重量受け金具4よりも小さ目の重量受
け金具挿入孔11cが形成されるように構成されてい
る。したがって、この隙間シール用パッド10は、その
挿入孔11cを広げて重量受け金具4に差込み、これを
覆うように装着することによって、重量受け金具4に密
着して摩擦力により保持されるようになっている。ま
た、隙間充填部12は、楔状の隙間Sと対応する先細の
楔状の形状に形成されているが、その隙間Sを確実に充
填することができるように、その楔状の隙間Sよりも十
分に大き目に形成されている。なお、押出成形セメント
板1の下側端面と当接することになるこの隙間充填部1
2の上側表面は、装着部11の両側において上皮11a
表面と面一になるように一体に形成されている。また、
目地用ガスケット7の表面と面接触することになるその
下側表面も、新たな段差が形成されないように、挿着部
11の下皮11bの表面と滑らかに連続するものとされ
ている。 【0026】また、このような装着部11と隙間充填部
12とを備える隙間シール用パッド10は、十分な変
形、特に圧縮変形ができるように、EPDM(エチレン
−プロピレン−ジエンエラストマ)或いはシリコンゴ
ム、クロロプレンゴム等の発泡体、即ち、スポンジゴム
から形成されている。更に、本実施の形態において、こ
の隙間シール用パッド10は、具体的には、重量受け金
具挿入孔11cを有する装着部11とその両側の隙間充
填部12とを備える長尺の成形体を押出成形によって形
成した後、その押出成形体を重量受け金具4に対応する
長さに切断することによって、簡易に製造されている。 【0027】そして、この隙間シール用パッド10を使
用して、押出成形セメント板1の組付けと横目地2のシ
ールは、予めそのパッド10を重量受け金具4に装着す
る他は、従来と同様に行うことができる。即ち、図1に
おいて、上段及び下段の押出成形セメント板1を組付け
る前に、その隙間シール用パッド10を重量受け金具4
に予め装着する。この場合、本実施の形態の隙間シール
用パッド10は重量受け金具挿入孔11cを有する装着
部11を備えるので、その装着は挿入孔11cを広げて
重量受け金具4に差込むだけで簡単に行うことができ、
また、それによって、隙間充填部12を重量受け金具4
の両側端面に正確に位置付けることができる。そしてこ
の状態で、予め目地用ガスケット7を上側端面に取付け
た下段側の押出成形セメント板1を横張り施工して、図
示の状態に組付ける。なおこのとき、重量受け金具4が
配設された個所では、目地用ガスケット7を下方側に圧
縮して、隙間シール用パッド10を装着した重量受け金
具4が目地用ガスケット7の上側に適正に位置付けられ
るようにする。次いで、この下段側の押出成形セメント
板1の上に上段側の押出成形セメント板1を組付け、そ
の下側端面を重量受け金具4によって支持させる。これ
により、その押出成形セメント板1の下側端面によっ
て、目地用ガスケット7と隙間シール用パッド10は重
量受け金具4の上面の高さまで圧縮される。なお、その
後、全部の押出成形セメント板1の組付けが完了した後
に、目地2の屋外側の開口端にシーリング材(またはコ
ーキング材)5が施工される。 【0028】こうして形成された横目地2の重量受け部
での構造は、図8の従来の構造と対応する図4におい
て、より明瞭に示される。図4のように、隙間シール用
パッド10が重量受け金具4に装着されて組付けられた
本実施の形態では、重量受け金具4の周囲にこの隙間シ
ール用パッド10が密接する一方、図8に示す楔状の隙
間Sの部分に隙間充填部12が配置され、そして、この
隙間充填部12はその隙間Sよりも大きく形成されてい
るため、目地用ガスケット7の上側表面と上段側の押出
成形セメント板1の下側表面との間で圧縮された状態と
なっている。そのため、本来であれば楔状の隙間Sが形
成される押出成形セメント板1の下側表面と重量受け金
具の端面との角部が、隙間充填部12によって隙間なく
充填され、埋められている。なお、重量受け金具4の上
面を覆う装着部11の上皮11aは押出成形セメント板
1の大きな荷重により最少膜厚まで圧縮される一方、重
量受け金具4の下面を覆う下皮11aは目地用ガスケッ
ト7の弾性力の大きさに応じた力を受けて圧縮されてい
る。そして、これらの部分はその楔状の隙間Sを充填す
るものではないが、隙間充填部12と重量受け金具4ま
たは目地用ガスケット7との間に新たな段差または隙間
が形成されるのを防止している。こうして、重量受け金
具4を含む横目地2は目地用ガスケット7と共に隙間シ
ール用パッド10とで隙間なく充填され、また、これら
の表面と押出成形セメント板1の上下の側端面及び重量
受け金具4の表面とは相互に弾接しまたは接合されてい
るため、水密性の高いシール構造が形成される。 【0029】このように、本実施の形態の建築用パネル
横目地のシール構造は、具体的には、建築用パネルとし
て押出成形セメント板1を使用し、これを横張り施工し
て構成した外壁の横目地のシール構造であって、上下に
所定の間隙からなる目地2をあけて隣接配置された上段
側及び下段側の押出成形セメント板1と、弾性材料の中
空押出成形体からなり、下段側の押出成形セメント板1
の上側端面にその長さ方向に沿って接合され、上段側の
押出成形セメント板1の下側端面に弾接してそれらの間
に形成される横目地2をシールする目地用ガスケット7
と、通し柱3に一体的に固着され、かつ、目地用ガスケ
ット7と上段側の押出成形セメント板1の下側端面との
間に挿入されて、この上段側の押出成形セメント板1の
下側端面を支持しその荷重を受ける重量受け金具4と、
弾性材料からなり、重量受け金具4に対する装着部11
と、重量受け金具4によって上段側の押出成形セメント
板1の下側端面と目地用ガスケット7との間に形成され
る楔状の隙間Sに配置され、その隙間Sを充填する隙間
充填部12とを備える隙間シール用パッド10とを具備
するものである。 【0030】したがって、このシール構造によれば、隙
間シール用パッド10を備え、それの隙間充填部12に
より、重量受け金具4によって上段側の押出成形セメン
ト板1の下側端面と目地用ガスケット7との間に形成さ
れる楔状の隙間Sを充填するようにしているので、その
重量受け金具4が配設された個所(重量受け部)に隙間
のないシール構造を形成することができる。即ち、重量
受け部の高い水密性を確保することができ、雨水の侵入
をより確実に防止することができる。 【0031】また、このシール構造によれば、隙間シー
ル用パッド10を重量受け金具4に予め装着するだけで
あるから、特別な手間等を要することなく、簡易に実施
できる。即ち、重量受け部での楔状の隙間Sをなくすだ
けの手段としては、例えば、その楔状の隙間Sにシーリ
ング材またはコーキング材を施工してその隙間Sを充填
する方法、或いは、重量受け金具4の下面に十分なテー
パ等を設けてそのような隙間S自体が形成されないよう
にする方法等が考えられる。しかし、前者の方法では、
そのシーリング材またはコーキング材の施工に手間がか
かると共に、通し柱3の配置によっては施工ができない
場合もある。また、後者の方法では、重量受け金具4の
強度の確保が問題となる。これらの方法に対して、本実
施の形態のシール構造によれば、はるかに容易にまた確
実に、重量受け部の高い水密性を確保することができ
る。更に、隙間シール用パッド10自体も、上記のよう
に押出成形体として形成したものを適宜長さに切断する
ことによって、低コストで得ることができる。 【0032】ところで、隙間シール用パッド10を形成
する弾性材料としては、上記のように、圧縮変形も可能
な発泡EPDM等のスポンジゴム(発泡ゴム)が好まし
い。これによれば、微細な隙間も埋めることができる。
しかし、図4に示される隙間シール用パッド10の最終
的な状態のように、特に、隙間充填部12が重量受け金
具4の端面に密着し、それらの間に隙間が形成されない
こと、また、その隙間シール用パッド10によって新た
な隙間が形成されないこと、例えば、隙間充填部12の
先端は十分に先細であること、の条件を満たす限りにお
いて、その材料はEPDM、シリコンゴム、クロロプレ
ンゴム等のゴム材料の非発泡体、即ち、ソリッドゴムで
あることもできる。そしてこの場合、その硬さ(JIS
A硬度)は一般に20〜40度程度が好ましい。更
に、その材料としては、ゴム材料だけでなく、十分な柔
軟性を有する限り、軟質塩化ビニル樹脂等の軟質合成樹
脂も使用することができ、また、上記の条件が満足され
る限り、その硬さも40〜50度程度であることもでき
る。 【0033】また、上記実施の形態の隙間シール用パッ
ド10おいて、重量受け金具4に対する装着部11は、
具体的には、重量受け金具挿入孔11cを形成する上皮
11aと下皮11bとを備えたものとして形成されてい
るが、この装着部11は、隙間シール用パッド10をこ
の部分を介して重量受け金具4に装着し、取付けること
ができ、また、それによって押出成形セメント板1を組
付ける間、隙間充填部12を楔状の隙間Sが形成される
重量受け金具4の両側端面に位置付けて保持できる形態
のものであればよく、その他の任意の形態に形成するこ
とができる。例えば、それらの上皮11aと下皮11b
のうちの一方を除いて、その装着部11を上皮11aの
みからなるもの、または下皮11bのみからなるものと
して構成することができる。そして、前者の場合、その
上皮11aからなる装着部11を備えた隙間シール用パ
ッド10の装着は、両面接着テープまたは接着剤を使用
し、その装着部11を重量受け金具4の上面に接合する
ことによって行うことができる。また、後者の下皮11
bからなる装着部11を備えた隙間シール用パッド10
の場合は、上記と同様に重量受け金具4の下面に予め接
合するか、または、下段側の押出成形セメント板1を組
付け、重量受け金具4が目地用ガスケット7の上面に位
置付けされた後に、それらの間にその装着部11を挟み
込むことによって、装着することができる。 【0034】また、このような装着部11は、その他に
も更に種々の形態で具体化することができる。 【0035】図5は本発明の更に別の実施の形態の隙間
シール用パッドを、図3と同様に重量受け金具に装着し
た状態で示す斜視図である。 【0036】図5のように、10′で示す本実施の形態
の隙間シール用パッドは、図2及び図3の隙間シール用
パッド10と同様に、重量受け金具4に対する装着部1
1とその両側の隙間充填部12とを備え、また、その装
着部11は重量受け金具挿入孔11cを形成する上皮1
1aと下皮11bとを備えたものとして形成されてい
る。そして更に、この隙間シール用パッド10′は、そ
の装着部11の先端に、重量受け金具挿入孔11cを閉
塞する頭部11dを備えて形成されている。 【0037】したがって、この隙間シール用パッド1
0′によれば、その頭部11dによって、重量受け金具
4(詳しくは、その支持部4a)とその挿入孔11cと
の間に多少の隙間がある場合でも、その隙間から雨水が
侵入することを完全に防止することができる。また、こ
の頭部11dは、これをテーパ形状の案内部として形成
することもでき、それによって、重量受け金具4が目地
用ガスケット7の上面側に相対的に挿入されるとき、そ
の挿入を容易にすることができる。 【0038】なお、上述の実施の形態おいては、建築用
パネルとして押出成形セメント板を用い、これを横張り
施行した場合を前提として説明したが、本発明を実施す
る場合には、これに限定されるものではなく、その建築
用パネルはPC板、ALC板等のその他の建築用パネル
であることができ、また、これらは縦張り施行されたも
のであることもできる。ただし、ALC板の場合には、
目地を形成するそれの側端面に防水シートを貼付するこ
とが好ましく、また、押出成形セメント板を縦張り施行
した場合には、それの中空孔を伝って流下する雨水を下
方に案内するために、一般に上段側の押出成形セメント
板の下側端面にステンレス板等からなるフラッシュ板が
介在されることになる。 【0039】また、上述の実施の形態おいては、建築用
パネルの目地を外部シールとしてのシーリング材と目地
用ガスケットとによって二重にシールした場合を前提と
して説明したが、本発明を実施する場合には、これに限
定されるものではなく、上下に隣接配置された建築用パ
ネル間の目地に目地用ガスケットが設けられ、またその
目地用ガスケットと上段側の建築用パネルの下側端面と
の間に重量受け金具が配設された目地(横目地)構造で
あれば、同様に適用することができる。更に、このよう
な横目地構造は、出入り口或いは窓等の枠または既設の
枠部とその上に隣接配置される建築用パネルとの間に形
成される場合もあるが、この場合、その枠または既設の
枠部を下段側の建築用パネルとみなして、隙間シール用
パッドを用いた本発明の技術を同様に適用することがで
きる。 【0040】 【発明の効果】以上のように、本発明にかかる建築用パ
ネル横目地のシール構造は、上下に所定の間隙からなる
目地をあけて隣接配置された上段側及び下段側の建築用
パネルと、弾性材料の押出成形体からなり、下段側の建
築用パネルの上側端面にその長さ方向に沿って接合さ
れ、上段側の建築用パネルの下側端面に弾接してそれら
の間に形成される横目地をシールする目地用ガスケット
と、通し柱に一体的に固着され、かつ、目地用ガスケッ
トと上段側の建築用パネルの下側端面との間に挿入され
て、上段側の建築用パネルの下側端面を支持しその荷重
を受ける重量受け金具と、弾性材料からなり、重量受け
金具に対する装着部と、重量受け金具によって上段側の
建築用パネルの下側端面と目地用ガスケットとの間に形
成される楔状の隙間に配置され、その楔状の隙間を充填
する隙間充填部とを備える隙間シール用パッドとを具備
するものである。 【0041】したがって、この建築用パネル横目地のシ
ール構造によれば、比較的厚みのあある重量受け金具に
よって上段側の建築用パネルの下側端面と目地用ガスケ
ットとの間に形成される楔状の隙間が、隙間シール用パ
ッドの隙間充填部によって充填されるので、隙間のない
シール構造が得られる。そのため、重量受け金具が配設
された個所の高い水密性を他の部分と同様に確保し、雨
水の侵入をより確実に防止することができる。しかも、
この建築用パネル横目地のシール構造によれば、建築用
パネルの組付け前にその隙間シール用パッドを重量受け
金具に装着するだけであるため、その水密性の高いシー
ル構造を容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 図1は本発明の一実施の形態の建築用パネル
横目地のシール構造を示す部分斜視図である。 【図2】 図2は図1における隙間シール用パッドを単
独で示す斜視図である。 【図3】 図3は図2の隙間シール用パッドを重量受け
金具に装着した状態で示す斜視図である。 【図4】 図4は図1の重量受け部を拡大して示す断面
図である。 【図5】 図5は隙間シール用パッドの別の実施の形態
を重量受け金具に装着した状態で示す斜視図である。 【図6】 図6は建築用パネル(押出成形セメント板)
を横張り施行して構成した建造物の外壁構造を示す外観
図である。 【図7】 図7は図6の建築用パネル横目地の従来のシ
ール構造を示す部分斜視図である。 【図8】 図8は図7の重量受け部を拡大して示す断面
図である。 【符号の説明】 1 建築用パネル(押出成形セメント板) 2 目地(横目地) 3 通し柱(通しアングル) 4 重量受け金具 5 シーリング材(コーキング材) 6 バックアップ材 7 目地用ガスケット 10 隙間シール用パッド 11 挿着部 11c 重量受け金具挿入孔 11d 頭部 12 隙間充填部 S 楔状隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 1/684 E04B 2/94 E04F 13/08

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 上下に所定の間隙からなる目地をあけて
    隣接配置された上段側及び下段側の建築用パネルと、 弾性材料の押出成形体からなり、前記下段側の建築用パ
    ネルの上側端面にその長さ方向に沿って接合され、前記
    上段側の建築用パネルの下側端面に弾接してそれらの間
    に形成される横目地をシールする目地用ガスケットと、 通し柱に一体的に固着され、かつ、前記目地用ガスケッ
    トと前記上段側の建築用パネルの下側端面との間に挿入
    されて、前記上段側の建築用パネルの下側端面を支持し
    その荷重を受ける重量受け金具と、 弾性材料からなり、前記重量受け金具に対する装着部
    と、前記重量受け金具によって前記上段側の建築用パネ
    ルの下側端面と前記目地用ガスケットとの間に形成され
    る楔状の隙間に配置され、その隙間を充填する隙間充填
    部とを備える隙間シール用パッドとを具備することを特
    徴とする建築用パネル横目地のシール構造。
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