JP3397497B2 - レンズ位置制御装置及びそれを用いた光学機器 - Google Patents

レンズ位置制御装置及びそれを用いた光学機器

Info

Publication number
JP3397497B2
JP3397497B2 JP04359795A JP4359795A JP3397497B2 JP 3397497 B2 JP3397497 B2 JP 3397497B2 JP 04359795 A JP04359795 A JP 04359795A JP 4359795 A JP4359795 A JP 4359795A JP 3397497 B2 JP3397497 B2 JP 3397497B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
lens group
variator
focus
zoom
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP04359795A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08220414A (ja
Inventor
直也 金田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP04359795A priority Critical patent/JP3397497B2/ja
Publication of JPH08220414A publication Critical patent/JPH08220414A/ja
Priority to US08/859,846 priority patent/US5854711A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3397497B2 publication Critical patent/JP3397497B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B7/00Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements
    • G02B7/02Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses
    • G02B7/04Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification
    • G02B7/10Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification by relative axial movement of several lenses, e.g. of varifocal objective lens
    • G02B7/102Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification by relative axial movement of several lenses, e.g. of varifocal objective lens controlled by a microcomputer

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はレンズ位置制御装置及び
それを用いた光学機器に関し、例えば35mmフィルム
用の写真カメラやビデオカメラ等に用いられている物体
側の第1レンズ群以外の変倍系よりも像面側のレンズ群
でフォーカスを行った所謂インナーフォーカス式又はリ
ヤーフォーカス式(以下「リヤーフォーカス式」と称す
る。)のズームレンズを用いた光学機器に好適なもので
ある。
【0002】
【従来の技術】最近、35mmフィルム用の写真用カメ
ラやホームビデオカメラ等ではカメラ全体の小型軽量化
に伴い、それに用いる撮影用のズームレンズとして所定
の変倍比が容易に得られ広画角でかつレンズ全長が短
く、しかも前玉レンズ径の小さなレンズ系全体が小型軽
量であるリヤーフォーカス式のズームレンズが用いられ
ている。リヤーフォーカス式のズームレンズでは変倍系
による変倍動作に伴って同一の物体であってもフォーカ
ス用のレンズ群の光軸方向の位置が異なってくる為に変
倍動作と連動させてフォーカス用レンズ群の位置を調整
する必要がある。このときのフォーカス用のレンズ群の
調整機構を有した光学鏡筒は従来より種々と提案されて
いる。
【0003】図11は従来のリヤーフォーカス式を用い
たズームレンズ鏡筒の要部断面図である。同図のズーム
レンズでは物体側より順に固定の前玉レンズ群(第1
群)111、光軸上移動する変倍用のバリエータレンズ
群(第2群,バリエータともいう。)112、固定のレ
ンズ群(第3群)113、そして変倍に伴う像面変動を
補正すると共にフォーカスを行う為に光軸上移動するレ
ンズ群(第4群,以下「フォーカスレンズ」ともい
う。)114の4つのレンズ群より成っている。
【0004】図中、133は第2群112の回り止め用
の案内棒、134は第2群112を移動させる際のバリ
エ−タ−送り棒、135は固定鏡筒、136は絞りユニ
ット(ここでは紙面と直角に挿入されている)、137
はフォ−カスモ−タ−であり、例えばステップモ−タ−
より成っている。138はステップモ−タ−137の出
力軸であり、その一部には第4群114を移動する為の
オネジ部138aが施されている。139はメネジ部で
あり、オネジ部138aと噛み合っている。第4群11
4の移動枠140と一体となっている。141,142
は各々第4群の移動枠140の案内棒である。143は
案内棒141,142を位置決めして押さえる為の後ろ
板、144はリレ−ホルダ−であり、第3群113を保
持している。145はズ−ムモ−タ−、146はズ−ム
モ−タ−145の減速機ユニットである。147,14
8は各々連動ギアであり、このうち連動ギア148はズ
−ムの為のバリエーター送り棒134に固定されてい
る。
【0005】以上の構成によってステップモ−タ−13
7が駆動すると、フォ−カス用の第4群114は出力軸
138に設けたネジ送りによって光軸方向に移動する。
又、ズ−ムモ−タ−145が駆動するとギア147,1
48が連動し、バリエーター送り棒134が回転するこ
とによって第2群112が光軸方向に移動する。
【0006】図2はこの様なズームレンズにおける第2
群(バリエ−タ−レンズ)112とフォ−カシング用の
第4群114の光軸上の位置関係をいくつかの物体距離
に応じて示した軌跡データである。ここでは例として、
被写体距離が無限(∞),2m,1m,80cm,0c
mの各被写体に対しての合焦位置関係を示している。リ
ヤーフォ−カス式の場合、このように、被写体距離によ
って、バリエ−タ−レンズ112とフォ−カスレンズ1
14の位置関係が異なってくる為に、前玉フォ−カスレ
ンズのカム環の様に簡単なメカ構造で各レンズ群を連動
させることはできない。
【0007】従って、図11の様な構造のもとで単純に
ズ−ムモ−タ−145を駆動しただけでは変倍に伴って
像面変動が生じてしまう。
【0008】そこで従来より図2に示した様なレンズ位
置関係を被写体距離に応じながら最適に制御する様な方
法が種々と提案されている。
【0009】例えば、本出願人は特開平1−28070
9号公報や、特開平1−321416号公報でこの様な
被写体距離に応じた両レンズの光軸上の位置関係の軌跡
トレ−スの方法を提案している。
【0010】図12,図13は特開平1−280709
号公報で提案しているバリエ−タ−レンズとフォ−カス
レンズの光軸上の位置関係を維持する方法の説明図であ
る。
【0011】次に図12のブロック構成図について説明
する。111〜114は図11に示すものと同一のレン
ズ群である。バリエ−タ−レンズ群112の光軸上の位
置はズ−ムエンコ−ダ−149によって位置検出され
る。ここでズームエンコ−ダ−149の種類としては例
えばバリエ−タ−移動環に一体的に取り付けられたブラ
シを抵抗パタ−ンが印刷された基板上をしゅう動する様
に構成されたボリュ−ムエンコ−ダ−がある。150は
絞り値を検出する絞りエンコ−ダ−で例えば絞りメ−タ
−の中に設けられたホ−ル素子からの出力を用いてい
る。151はCCD等の撮像素子、152はカメラ処理
回路であり、撮像素子151で得られる信号のうちY信
号をAF回路153に取り込まれる。AF回路153で
は合焦、非合焦の判別、非合焦の場合はそれがマエピン
かアトピンか、又、非合焦の程度はどれくらいかなどを
判定している。これらの結果はCPU154に取り込ま
れる。
【0012】155はパワ−オンリセット回路で、電源
ON時の各種リセット動作を行う。156はズ−ム操作
回路で、操作者によってズ−ムスイッチ157が操作さ
れた際、その内容をCPU154に伝える。158〜1
60は図2に示した軌跡デ−タのメモリ−部分であり、
方向デ−タ158、速度デ−タ159、境界デ−タ16
0等からなる。161はズ−ムモ−タ−ドライバ−、1
62はステップモ−タ−ドライバ−で、ステップモ−タ
−の入力パルス数は連続してCPU154内にカウント
し、フォ−カスレンズ114の絶対位置のエンコ−ダ−
として用いている。このように構成したものにおいて、
バリエ−タ−レンズ112の位置とフォ−カスレンズ1
14の位置がそれぞれズ−ムエンコ−ダ−149からの
値とステップモ−タ−162からの入力パルス数によっ
て求まるので、図2に示した軌跡データのマップ上の一
点が決定される。
【0013】一方、図2に示したマップは境界デ−タ1
60によって図13に示した様にタンザク状の小領域
I,II,III ,・・・に分割されている。ここで斜線部
分はレンズが配置されることを禁止した領域である。こ
の様にマップ上の一点が決まると小領域のどこにその一
点が属しているかの領域の確定を行なうことが出来る。
【0014】速度デ−タ、方向デ−タはこのそれぞれの
領域の中心を通る軌跡より求めたステップモ−タ−の回
転速度と方向がそれぞれの領域ごとにメモリ−されてい
る。例えば図3の例では、横軸(バリエ−タ−位置)は
10のゾ−ンに分割されている。今、テレ端Tからワイ
ド端Wまでを10秒で動かすよう、ズ−ムモ−タ−の速
度設定がされているとすると、ズ−ム方向の一つのゾ−
ンの通過時間は1秒である。図3の領域III を拡大した
図を図13とすると、この領域III の中央には軌跡16
4、左下は軌跡165、右上は軌跡166が通ってい
て、それぞれ傾きがやや異なっている。ここで中央の軌
跡164はxmm/1secの速度で動けば、ほぼ誤差
なく軌跡の上をたどることができる。
【0015】このようにして求めた速度を、領域代表速
度と称すると、速度メモリ−には小領域の数だけ、領域
に応じてこの値がメモリ−されている。又、この速度を
軌跡168として示すと、自動焦点調節装置の検出結果
によって軌跡167,軌跡169という様に、代表速度
を微調整してステップモ−タ−速度を設定するものであ
る。又、方向デ−タ−は、同じテレ端からワイド端(ワ
イド端からテレ端)のズ−ムでも領域に応じてステップ
モ−タ−の回転方向が変わってくるので、この符号デ−
タがメモリ−されるものである。
【0016】以上のように、バリエ−タ−レンズ112
とフォ−カスレンズ114の位置より求めた領域代表速
度に対して更に自動焦点調節装置の検出結果によってこ
の速度を補正して定めたステップモ−タ−速度を用いて
ズ−ムモ−タ−駆動中にステップモ−タ−137を駆動
してフォ−カスレンズ114の位置を制御すれば、リヤ
ーフォ−カスレンズであっても、ズ−ム中もフォ−カス
の維持が可能となる。
【0017】ここで図13の軌跡168の代表速度以外
に各領域ごとに軌跡167と軌跡169の様な速度もメ
モリ−して自動焦点調節装置の検出結果に応じて3つの
速度を選択していく方法もある。
【0018】以上のべたような速度をメモリ−する以外
に、現在のバリエ−タ−レンズ位置と、ステップモ−タ
−位置から、それによって決まるマップ上の一点を通る
軌跡を算出し、そのマップ上をたどる方法や、複数の軌
跡をいくつかのバリエ−タ−レンズの位置に応じたフォ
−カスレンズの位置としてメモリ−しておく方法などが
用いられる。
【0019】特開平1−321416号公報では複数の
被写体距離に対して、ワイド端からテレ端の間の複数の
バリエ−タ−レンズの位置に対するフォ−カスレンズの
位置を記憶しておき、ズ−ム開始時にはその時点のバリ
エ−タ−レンズの位置とフォ−カスレンズの位置がマッ
プ内のどこにあるかを知り、その点より、同じ焦点距離
でマエピン側に最も近く記憶されたデ−タと、アトピン
側に最も近く記憶されたデ−タから内挿演算し、それぞ
れの焦点距離(バリエ−タ−位置)でのフォ−カスレン
ズの位置を算出する方法が示されている。
【0020】図14はテレ端近傍の軌跡の説明図であ
る。特開平1−321416号公報では記憶されている
デ−タとして、図3の領域Iで示した軌跡(例えば∞合
焦軌跡)に対してはバリエ−タ−レンズの位置Vn (テ
レ端),Vn-1 ,Vn-2 ,Vn-3 に対してはフォ−カス
レンズの位置として、rr1 ,rr4 ,rr7 ,rr9
の情報が記憶されている。即ちマップ内の点P1 ,P
4 ,P7 ,P10を通る軌跡LL1が∞軌跡として記憶さ
れていることになる。同様にVn (テレ端),Vn-1
n-2 ,Vn-3 の位置に対して、フォ−カスレンズの位
置として、rr2 、rr5 、rr8 、rr11の情報がL
L2で示した軌跡(例えば10m合焦軌跡)として記憶
されている。勿論、実際にはテレ端からワイド端までの
全ズ−ム領域に渡ってこのデ−タが作られている。
【0021】ここで(Vn ,rr)即ちマップ内の点P
から変倍する場合、この点Pから同じバリエ−タ−レン
ズの位置でマエピン側の最も近い記憶されたデ−タ、即
ち軌跡LL2のデ−タと、同じくアトピン側に最も近い
デ−タ、即ち軌跡LL1のデ−タを元に、点PA ,P
B ,PC を内挿演算によって求める。ズ−ム中のそれぞ
れの焦点距離V0 (ワイド端),V1 ,V2 ,・・・・
・,Vn-1 ,Vn (テレ端)に対するフォ−カスレンズ
の位置をそれぞれこのように求めることによってズ−ム
中の軌跡が決定するものである。
【0022】ここで内挿演算であるのでP1 とP間の距
離とP2 とP間の距離の比は、例えばPA とP4 間の距
離とPA とP5 間の距離の比と等しくなる。
【0023】このような速度に関するメモリ−もしくは
位置に関するメモリ−は、当然製造誤差を0とした時の
光学設計値に基づいて作られている。
【0024】またこの例ではズ−ム用のアクチュエ−タ
−としてギアヘッド付きのDCモ−タ−を用いている
が、フォ−カスレンズと同様にステップモ−タ−を用
い、バリエ−タ−エンコ−ダ−としてボリュ−ムを用い
ずにフォ−カスと同様にリセット位置基準の入力パルス
数をカウントすることによりレンズ群の絶対位置を知る
方法を採用する方法もある。
【0025】又このようなフォ−カスモ−タ−の使用時
の基準位置はフォトインタラプタを用いる方法もある。
【0026】ここで上述したように光学設計値に基づい
て記憶されたズ−ムトラッキングのデ−タが作られてい
るのに対して、実際には各レンズ群の焦点距離の誤差な
どによってこの軌跡は設計値通りになっていない。この
ために実際のビデオカメラにおいては記憶されたデ−タ
の内、テレ端とワイド端に当たるバリエ−タ−レンズの
位置をズ−ムエンコ−ダ−の出力(あるいはステップモ
−タ−を用いる場合には前述の基準位置からのパルス
数)のどの値(即ちバリエ−タ−のどの位置)に対応さ
せるかを調整し、E2 PROMに書き込むという調整作
業を行っている。
【0027】この方法として従来よりテレ端〜ワイド端
のバリエ−タ−のストロ−クを設計値通りに保ち、更に
調整距離(例えば∞)でのテレ端とワイド端のフォ−カ
スレンズの合焦位置の差(バランス)も設計値となるよ
うな位置を求め、そこをテレ端とワイド端とする方法が
知られている。ここではストロ−ク一定調整と称するこ
ととする。
【0028】又、図2のような軌跡において調整距離
(例えば∞)でのテレ端とワイド端のフォ−カスレンズ
の合焦位置の差(バランス)を設計値とするとともに、
ミドル(中間の焦点距離)で最もフォ−カスレンズがマ
ップ上、上に行く位置とテレ端のフォ−カスレンズ位置
からの移動量が設計値となるようなバリエ−タ−位置を
求め、テレ端とワイド端のバリエ−タ−の位置とする方
法が知られている。ここではテレ−ミドルトラッキング
調整と称する。
【0029】次に図15を用いて移動量のストロ−ク一
定調整とテレ−ミドルトラッキング調整をとった場合の
テレ端位置とワイド端位置を設計値よりミドルでのフォ
−カスレンズのテレ端との位置差が設計値より大きくな
る方向に誤差を持ったレンズ群で行った場合の状況を説
明する。
【0030】図15は図2と同様に、横軸にバリエ−タ
−レンズの位置(即ち焦点距離)を、縦軸はフォ−カス
レンズの位置をとったときを示している。図中、2点鎖
線でしめした軌跡Sbが設計値に相当する。これに対し
て実際のフォーカスレンズが実線のような軌跡Saを示
しているものとする。
【0031】ここでの距離(例えば∞)ではテレ端Ta
とワイド端Waのフォ−カスレンズの合焦位置の差は0
とする。
【0032】仮に軌跡が設計値通りであったとすると、
テレ−ミドルトラッキング調整を行う場合、マップ上の
ポイント’が調整のスタ−ト点となる。ここから設計
値のフォ−カスレンズの移動量Aだけ図中で下方向にフ
ォ−カスレンズを下げる。この位置が位置’となる。
この状態からバリエ−タ−を移動させ、即ち図中で横方
向に移動させ合焦位置を求めると位置となり、ここを
テレ端のバリエ−タ−位置とする。、また、この例では
上述した様にワイド端とテレ端のフォ−カスレンズの合
焦位置の差は0なので、同じくバリエ−タ−を移動させ
合焦する位置がワイド端のバリエ−タ−の位置とな
る。
【0033】尚ストロ−ク一定調整の場合には設計値通
りの軌跡の場合でも、実線で示したある誤差を有した軌
跡の場合でもストロ−クとバランスを所定値に調整する
方法なので、この例の様な誤差の出方の時には、どちら
の場合もテレ端は位置、ワイド端は位置となる。
【0034】一方、実線の軌跡Saを持つレンズでテレ
−ミドルトラッキング調整を行う場合、調整のスタ−ト
の点から、設計値分Aだけ図中で下方向にフォ−カス
レンズを下げると位置となる。ここから上述と同様
に、バリエ−タ−レンズを動かし合焦位置とした結果、
位置がテレ端、位置がワイド端となる。
【0035】以上より図15で示した様に設計値(2点
鎖線)に対して軌跡の「山」の高さが上がった様な誤差
を有した場合(実線)ストロ−ク一定調整を行うとテレ
端は位置、ワイド端は位置に、テレ−ミドルトラッ
キング調整を行った場合にはテレ端が位置、ワイド端
が位置となる。
【0036】即ち、ストロ−ク一定調整の場合、テレ〜
ワイドに要するバリエ−タ−のストロ−クは設計値通り
になるものの、テレ端(もしくはワイド端)のフォ−カ
スレンズの合焦位置からミドル(バリエ−タ−レンズが
位置のとき)での合焦位置までの移動量は設計値A
に対してA+△Aとなり誤差△Aが乗る。
【0037】一方、テレ−ミドルトラッキングの場合に
は、この移動量Aは設計値に一致するもののテレ〜ワイ
ドに要するバリエ−タ−のストロ−クは設計値Sに対
し、△SW と△ST だけ短いストロークS’となってし
まう。
【0038】図16はバリエ−タ−位置と焦点距離の関
係を示している。ストロ−ク一定調整をした場合にも実
際にはある程度の誤差が発生するがここではほぼ設計値
通りの焦点距離を示すと仮定する。そうするとワイド端
の位置では焦点距離は例えば4mmとなる。又、テレ
端の位置では焦点距離は40mmとなる。即ち10倍
のズ−ム比を有するレンズに相当する。
【0039】これに対してテレ−ミドルトラッキングを
行った場合には、ワイド端は位置となり、焦点距離は
5.3mmとなる。又、テレ端は位置となり、焦点距
離は36mmとなる。この結果、ズ−ム比は7倍以下と
なり設計値より極端に低い倍率となる。
【0040】実際にはこの例の数値まで焦点距離がばら
つく様な誤差は発生しない様に各レンズ群の焦点距離や
位置を製造上管理することにより、設計値に対して所定
の目標範囲にワイド端、テレ端の焦点距離、及びズ−ム
比を入れているのが現状である。
【0041】図5は図15の調整をした場合のズ−ムエ
ンコ−ダ−の出力を示したものである。ズ−ムエンコ−
ダ−の出力が例えば電圧出力で得られるものと仮定す
る。
【0042】ストロ−ク一定調整の場合の出力はワイド
端で0.5V、テレ端で3Vとなる。一方、テレ−ミド
ルトラッキング調整の場合、ワイド端で0.88V、テ
レ端で2.96Vとなるここで前述のCPU154内に
設けられた記憶手段に記憶された軌跡に関するデ−タと
してこの調整距離における複数のバリエ−タ−レンズ位
置に対するフォ−カスレンズの位置が記憶されていると
する。この複数のバリエ−タ−位置としてここではテレ
端〜ワイド端を均等に33分割されたデ−タであるとす
る。この場合、エンコ−ダ−からの出力0.5V〜3V
を33分割するので0番地は0.5V、1番地は0.5
+(3−0.5)/33=0.576V、2番地は0.
5+2×(3−0.5)/33=0.652Vといった
ように対応させることとなる。
【0043】テレ−ミドルトラッキングの場合には、0
番地は0.88V、1番地は0.88+(2.96−
0.88)/33=0.943V、2番地は0.88+
2×(2.96−0.88)/33=1.006Vとい
ったように対応させることとなる。
【0044】図15中にこの結果を示してある。図中右
上に示したバリエ−タ−移動量Cがテレ−ミドルトラッ
キング時の1番地の移動量に相当し、移動量Bがストロ
−ク一定調整時の1番地に相当する。又、このピッチよ
りテレ−ミドルトラッキング時の28番地〜33番地の
位置は、図中、軌跡より上側に示した様になり、ストロ
−ク一定調整時の29〜33番地の位置は図中、下側に
示した様になるものである。
【0045】以上、図15に示した例をもとに二つの調
整方法のそれぞれの時の状況を説明してきたが、この結
果発生するズ−ム中のピントズレ量を表1,表2に示
す。
【0046】表1はストロ−ク一定調整を行った時のも
ので、バリエ−タ−の番地0〜33に対するフォ−カス
レンズの取るべき位置の情報は設計値をもとに0番地で
0、1番地で1、2番地で2、・・・・20番地で38
・・・・29番地で36、30番地で32、31番地で
26、32番地で15、33番地で0といった様に記憶
されている(尚、ここでは説明を簡単にするために0〜
33番地としたが、実際にはより細かくデ−タが作られ
ているものが多い)。
【0047】ここでストロ−ク一定調整後の各バリエ−
タ−位置での実際に焦点が合うフォ−カスレンズの位置
は図15から概略読み取ると、表1に示した様に、0番
地で0、1番地で1、2番地で2、・・・・20番地で
40、29番地で41、30番地で36、31番地で3
0、32番地で17、33番地で0となる。
【0048】このことから記憶されたデ−タ通りにズ−
ム中のフォ−カスレンズ位置を制御すると、ズ−ム中に
はズレが発生していることとなる。この量は例えば29
番地で−5、30番地で−4といった数値になる。フォ
−カスレンズをステップモ−タ−で動かす場合にはこの
数値は入力パルス数に関連した数値(あるいはパルス数
そのもの)に相当する。
【0049】表2は同様にテレ−ミドルトラッキング方
法をとった場合を示している。同様にズ−ム中にフォ−
カスレンズの合焦位置と通過位置とのズレが発生する。
例えば29番地で2.7、30番地で2.4となる。
【0050】このずれが許容錯乱円以下のボケにしか起
因しないのであれば撮影者はズ−ム中のボケを問題にし
ない。
【0051】以上より、二つの調整方法をとった結果の
差異として以下のことが言える。 (イ)ストロ−ク一定調整の場合、焦点距離のバラツキ
は押さえられるがズ−ム中間のボケは大きい。 (ロ)逆に、テレ−ミドルトラッキング調整をとった場
合にはズ−ム中間のボケは、ストロ−ク一定調整よりも
小さくなるが、焦点距離のバラツキが発生しやすい。
【0052】
【発明が解決しようとする課題】既に述べたように従来
は製造誤差の管理等により、発生する焦点距離のバラツ
キ又はズ−ム中間で発生するボケの量を問題ないレベル
に押さえていたが、 .ビデオカメラに搭載されるズ−ムレンズのズ−ム比
が年々大きくなる傾向にあり、数年前の標準的なズ−ム
比が8倍程度であったのに対して、すでに12倍、18
倍といった高倍率なズ−ムが製品化されており、今後も
高倍率化のニ−ズが高い。 .に伴い各レンズ群の位置精度、焦点距離のバラツ
キなどによる軌跡への影響が出やすくなってきている。 .撮像素子(CCD)のサイズがその対角寸法で1/
3インチからすでに1/4インチとなってきており、今
後も小型化のニ−ズが高い。小型化の為に各レンズ群の
パワ−を強めると、同様に軌跡への影響が出やすくなる
ことが懸念される。
【0053】などの背景により従来通りの製造誤差の管
理では前述した焦点距離の誤差やズ−ム中間で発生する
ボケの量を目標値内にとどめることが困難となってきて
いる。
【0054】本発明の目的は上述のズ−ム中間のボケの
量を製造誤差を上げることなく調整方法の工夫で除去す
るズームレンズを得ることにある。
【0055】本発明の目的は上述のズ−ム中間のボケの
量を除去するとともに、焦点距離の誤差も効果的に除去
したズームレンズを得ることにある。
【0056】本発明は前述したリヤーフォーカス式のズ
ームレンズにおいて(ズーム範囲全体にわたりボケが少
なく、かつ変倍比の誤差を少なくしつつ)、バリエータ
ーの光軸上の各位置におけるフォーカスレンズの光軸上
の位置を設定することのできるレンズ位置制御装置の提
供を目的とする。
【0057】請求項1の発明のレンズ位置制御装置は光
軸に沿って移動可能な第1レンズ群と、該第1レンズ群
の光軸方向の位置を検出する第1レンズ位置検出手段
と、光軸に沿って移動可能な第2レンズ群と、該第2レ
ンズ群の光軸方向の位置を検出する第2レンズ位置検出
手段と、少なくとも該第1、第2レンズ群を駆動制御す
る駆動制御手段とを備え、該駆動制御手段は記憶部と位
置設定部とを有し、該記憶部には複数の被写体距離に対
して、焦点位置を維持する、複数の第1レンズ群の位置
に対する第2レンズ群の位置に関連する情報が記憶され
ており、該位置設定部は該第1レンズ群の光軸方向の移
動範囲を決めると共に、少なくとも一方の移動範囲の限
界位置Taは、所定被写体距離に対して第1レンズ群を
この一方の移動範囲の限界位置Taに配置した時に焦点
位置を維持できる第2レンズ群位置と他の移動範囲内の
第1レンズ群位置Zaでこの所定被写体距離に対して焦
点位置を維持できる第2レンズ群位置との位置の差の最
大値が、前記記憶部に記憶された最大値の内容と合致す
るような第1レンズ群位置に設定されると共に、この移
動範囲の一方の限界位置Taからあらかじめ定められた
第1レンズ群の移動量を与えた位置を他方の第1レンズ
群の移動範囲限界位置Waとして設定することを特徴と
している。
【0058】請求項2の発明は請求項1の発明において
前記駆動制御手段は、前記第1レンズ群を前記一方の移
動範囲限界位置Taに配置した時に、所定の被写体距離
に対して焦点位置を維持できる第2レンズ群位置TBを
基準とし、あらかじめ定められた移動量だけ第2レンズ
群を移動させた位置で焦点位置を維持できる第1レンズ
群の新たな位置Wa’を求め、この移動範囲の一方の限
界位置に、前記記憶された複数の第1レンズ群位置の内
一方の移動範囲限界に相当する位置を対応させ、前記第
1レンズ群の新たな位置Wa’に、記憶された複数の第
1レンズ群位置の内他方の移動範囲限界に相当する位置
を対応させることを特徴としている。
【0059】請求項3の発明は請求項1または2の発明
において第1レンズ群は変倍の為のバリエ−タ−レンズ
群、第2レンズ群はフォ−カスレンズ群であることを特
徴としている。
【0060】請求項4の発明は請求項1から3のいずれ
か1項の発明において第1レンズ群は変倍の為のバリエ
−タ−レンズ群、第2レンズ群はフォ−カスレンズ群で
あり、一方の移動範囲限界位置は焦点距離が最長となる
位置を示し、他方の移動範囲限界位置は焦点距離は最短
となる位置を示すことを特徴としている。
【0061】請求項5の発明は請求項1から4のいずれ
か1項の発明において前記位置設定部は書き込み可能R
OMを含み、前記設定した各位置に関する情報を記憶す
ることを特徴としている。
【0062】請求項6の発明の光学機器は請求項1から
5のいずれか1項のレンズ位置制御装置によって設定し
た複数のレンズ群を用いて所定面上に物体像を形成する
ようにしたことを特徴としている。
【0063】
【0064】
【実施例】図1は本発明の実施例1の要部ブロック図で
ある。
【0065】同図のズームレンズは、物体側より順に固
定の前玉レンズ群111、光軸上移動する変倍用のバリ
エーターレンズ群(バリエーターともいう。)112、
固定のレンズ群113、そして変倍に伴う像面変動を補
正すると共にフォーカスを行う為に光軸上移動するレン
ズ群(以下「フォーカスレンズ」ともいう。)114の
4つのレンズ群より成っている。
【0066】バリエ−タ−レンズ群(第1レンズ群)1
12の光軸上の位置はズ−ムエンコ−ダ−(第1レンズ
位置検出手段)149によって位置検出される。ここで
ズームエンコ−ダ−149の種類としては例えばバリエ
−タ−移動環に一体的に取り付けられたブラシを抵抗パ
タ−ンが印刷された基板上をしゅう動する様に構成され
たボリュ−ムエンコ−ダ−がある。150は絞り値を検
出する絞りエンコ−ダ−で例えば絞りメ−タ−の中に設
けられたホ−ル素子からの出力を用いている。151は
CCD等の撮像素子、152はカメラ処理回路であり、
撮像素子151で得られる信号のうちY信号をAF回路
153に取り込まれる。AF回路153では合焦、非合
焦の判別、非合焦の場合はそれがマエピンかアトピン
か、又、非合焦の程度はどれくらいかなどを判定してい
る。これらの結果はCPU154に取り込まれる。
【0067】155はパワ−オンリセット回路で、電源
ON時の各種リセット動作を行う。156はズ−ム操作
回路で、操作者によってズ−ムスイッチ157が操作さ
れた際、その内容を駆動制御手段158の一要素のCP
U154に伝える。159は位置設定部であり、後述す
る方法によりバリエーターレンズ群112とフォーカス
レンズ群(第2レンズ群)114の移動範囲を設定して
いる。160は記憶部であり、フォーカスレンズ群11
4の軌跡データを記憶している。
【0068】161はズ−ムモ−タ−ドライバ−、16
2はステップモ−タ−ドライバ−で、ステップモ−タ−
の入力パルス数は連続してCPU154内にカウント
し、フォ−カスレンズ114の絶対位置のエンコ−ダ−
として用いている。このように構成したものにおいて、
バリエ−タ−レンズ112の位置とフォ−カスレンズ1
14の位置がそれぞれズ−ムエンコ−ダ−149からの
値とステップモ−タ−162からの入力パルス数によっ
て求まるので、図2に示した軌跡データ4のマップ上の
一点が決定される。
【0069】光学設計値に基づいて記憶部160に記憶
されたズ−ムトラッキングのデ−タが作られているのに
対して、実際には各レンズ群の焦点距離の誤差などによ
ってズーミング及びフォーカスの各レンズ群の軌跡は設
計値通りになっていない。
【0070】本実施例では、図2のような軌跡において
調整距離(例えば∞)でのテレ端とワイド端のフォ−カ
スレンズの合焦位置の差(バランス)を設計値とすると
ともに、ミドル(中間の焦点距離)で最もフォ−カスレ
ンズがマップ上、上に行く位置とテレ端のフォ−カスレ
ンズ位置からの移動量が設計値となるようなバリエ−タ
−位置を求め、テレ端とワイド端のバリエ−タ−の位置
とする、所謂テレ−ミドルトラッキング調整を利用して
いる。
【0071】次に本実施例の構成上の特徴について説明
する。
【0072】本実施例では変倍に伴うコンペンセーター
及びフォーカス用のレンズ群(第2レンズ群)の光軸上
の位置決めを行う際、まずテレ端TaとミドルM間との
トラッキング調整(以下「テレ−ミドルトラッキング調
整」という。)に準じてテレ端Taとワイド端Waの位
置を定める。次いで、このテレ端Ta位置からワイド側
Waへ、およそ実測値である軌跡Saの山の頂上に相当
する位置Zaまでの領域M−Tではバリエ−タ−位置に
関して記憶部に記憶されたデ−タのバリエ−タ−の1番
地に対応させるバリエ−タ−の移動量として、設計値相
当の数値を与えると共に、テレ端Taからワイド端Wa
の上記テレ−ミドルトラッキング調整で定まったストロ
−クに対して記憶されたデ−タを対応させる為に、残り
の、軌跡の山の頂上付近(ズーム位置Za)のバリエ−
タ−位置からワイド端Waまでの領域W−Mでは、バリ
エ−タ−の1番地に対応させる移動量を定めることを特
徴としている。
【0073】図4は設計値の軌跡(2点鎖線)Sbに対
して実際に製作したズームレンズの軌跡Saが実線で示
したような状況にあるとしている。ここで本発明の実施
例1では、まず前述のテレ−ミドルトラッキング方法に
よりテレ端Taのバリエーターの位置とワイド端Waの
バリエーターの位置を決める。そして、テレ端Taの位
置はメモリ−された軌跡の情報の内33番地に相当す
る。
【0074】次に実施例1の特徴として、33番地から
山の頂上付近、図1の例ではズーム位置Zaの25番地
までは設計値の刻みでそれぞれの番地のバリエ−タ−位
置を決めていく。例えば設計値のテレ−ワイド間のバリ
エ−タ−レンズの移動量が33mmであったとすると、
この例のようにデ−タが33番地分で作られている時に
は、設計値のバリエ−タ−の1番地に相当する移動量は
1mmになる。実際には、図5に示すようにズ−ムエン
コ−ダ−の特性がバリエ−タ−の1mmの移動で出力が
△V(V)変化するものであるとするとテレ端でのズ−
ムエンコ−ダ−からの出力がVT (図5の例では2.9
6V)とすると、32番地では出力VT−△V、31番
地では出力VT −2×△V・・・となる。
【0075】尚、実際にはこのように移動量1mmで出
力△Vの移動を示すようにズ−ムエンコ−ダ−を作るこ
とになるが、ズームエンコ−ダ−の出力ゲインがばらつ
く時には事前にそれぞれのエンコ−ダ−に固有の出力△
Vを測定しておき、その数値を用いるのが良い。
【0076】また、前述したようにズ−ムエンコ−ダ−
としてステップモ−タ−を用いる場合には出力△Vに相
当するのは所定のパルス数になるので、この様な事前の
測定は不要となる。
【0077】このように25〜33番地の1番地に相当
するバリエ−タ−の移動量を定めた後、ワイド端(0番
地)〜25番地はテレ端〜ワイド端が全体として33番
地になるような刻みで1番地に相当するバリエ−タ−の
移動量を設定している。
【0078】尚、ここで述べた例は、記憶されたデ−タ
はすべて設計値のテレ端〜ワイド端を均等に分割した複
数のバリエ−タ−位置に対するフォ−カスレンズの光軸
上の位置デ−タとして作られているもので示している
が、例えばテレ側で細かくワイド側で荒く作られたよう
なデ−タの場合でも本件の適用が可能である。即ち、本
実施例の主旨としては、軌跡に誤差にある場合、設計値
に基づいて作られたデ−タに対して、バリエ−タ−位置
に応じて、ズ−ム1番地に相当する実際の移動量の比を
変更することによってズ−ム中間のボケを除去すること
にある。
【0079】又、図4の例では25番地を選んで、テレ
端〜ワイド端の間の刻みを変更する境界番地としたが、
この位置Zaはミドル付近であれば極端に性能に影響す
るものではない。
【0080】図4では領域M〜Tとした範囲は設計値に
基づく刻み間隔で番地が振り分けられ、領域M〜Wとし
た範囲はストロ−クの誤差を吸収するように設定された
範囲になる。
【0081】図6は本発明の実施例1に基づく調整のフ
ロ−の説明図である。
【0082】ステップ1でスタ−トする。ステップ2で
バリエ−タ−の光軸上の位置をフォーカスレンズ群の軌
跡が山形になる山の頂上付近に相当するズーム位置Za
に設定する。次にステップ3でフォ−カスモ−タ−によ
りフォーカスレンズ群を移動させピント合わせを行う。
尚、ここで被写体距離は調整距離に設定されているもの
であり、何らかの調整の為のチャ−トなどの被写体を配
置している。
【0083】ステップ4でピントが合ったか否かをチェ
ックしピントが合うまでフォ−カスレンズを移動する。
実際には被写体のコントラストに関係する焦点電圧信号
とフォーカスレンズの移動方向の相関を調べることによ
ってピントの合う移動方向を決定しながらピント位置を
捜しているが簡単のためにこのフロ−では詳細は省略し
た。
【0084】ステップ4でピントが合ったことが確認さ
れるとステップ5にてフォ−カスレンズを設計値に基づ
きAだけ下げる(下げるという表現は図4に照らし合わ
せて図上、下に持ってくることを示したもので、実際に
はズームレンズのズームタイプによって、被写体側に繰
り出す場合もあるし、像面側に繰り込む場合もある)。
ステップ6にてこの状態からバリエ−タ−レンズをテレ
側Taへ向けて駆動する。同時にステップ7で、例えば
上述したような焦点電圧を評価し、ピントが合った状態
か否かを判別していく。バリエーターレンズの移動が完
了し、その位置でピントが合うとそのバリエ−タ−位置
がテレ端のバリエ−タ−位置に相当する。そしてステッ
プ8でその状態のズ−ムエンコ−ダ−からの出力Vをテ
レ端の位置を規定する出力VT として格納する。
【0085】尚、バリエ−タ−をステップモ−タ−で駆
動する場合には、このフロ−のステップ1の前段でまず
基準位置にバリエ−タ−レンズを配置し(基準位置出し
は例えばフォトインタラプタなどをの基準位置センサ−
を別途設けて行うのが一般的である)その位置を所定数
とした後に入力パルスを連続的にカウントして絶対位置
とする。従ってこの場合には出力VT としてこの絶対位
置が規定される。
【0086】ステップ9にてテレ端とワイド端の調整距
離でのフォ−カスレンズの合焦位置の差に相当するバラ
ンス分だけフォ−カスレンズを光軸方向に移動する。但
し、図4の例の様にこのバランスが0の場合には移動す
る必要はない。
【0087】ステップ10、11でテレ端を決めたのと
同じ様にバリエ−タ−レンズを移動することでワイド端
のバリエ−タ−位置を決める。ステップ12でこのバリ
エ−タ−位置のズ−ムエンコ−ダ−の出力Vをワイド端
の位置を規定する出力VW として格納する。以上までで
テレ端とワイド端のバリエ−タ−位置及びそれに対する
フォーカスレンズの光軸上の位置を決めている。
【0088】ステップ13ではズーム位置Zaでのズ−
ムエンコ−ダ−からの出力V25を算出する。設計上の記
憶されたデ−タのズ−ム1番地に相当するバリエ−タ−
の移動量がズ−ムエンコ−ダ−からの出力差として△V
であるとする。そうすると出力値V25は、V25=VT
△V×8で算出される。但し、8はこの例で記憶デ−タ
を33分割で例示したので33−25=8より用いる数
字であり、実際、本発明の実施に当たっては、例えばよ
り細かい記憶されたデ−タが作られている場合には、よ
り大きな数値となる。ステップ14では出力V25〜VT
間の各番地のエンコ−ダ−出力を算出、格納する。但し
構成によってはこの各番地の出力値はその都度演算によ
って求めることもできるので、必ずしもステップ14の
動作が必要ではない。
【0089】ステップ15ではこの例では△V’=(V
25−VW )/25にて領域W−Mでの残りの出力VW
25のズ−ム1番地に相当するズ−ムエンコ−ダ−から
の出力差を定める。以上よりテレ端〜ワイド端を記憶さ
れたデ−タに相当する数(この例では33)に分割し、
しかも設計値に対して分割の比を変更し、これによりズ
−ム中間のボケのほとんどないフォーカスレンズの駆動
を可能としている。
【0090】前述の「分割の比」とは、この例では設計
値に基づくズ−ム1番地に相当する実際のバリエ−タ−
の移動量がテレ端からワイド端の間のどの位置でも等し
い均等分割であるので設計上は△V/△V’=1とな
る。これに対して本実施後はレンズ側に誤差を有する場
合には、△V/△V’≠1となることを示している(誤
差のない場合は結果として△V/△V’=1となる)。
【0091】表3は図4から読み取った本実施例の適用
後のズ−ム中間ボケを示す。表に示したように誤差は全
て0となった。(実際には小数点以下のオ−ダ−では若
干の誤差が発生している)表1、2に示した本発明の適
用前に発生してしまう誤差と比較して本調整方法の効果
が明らかとなっている。
【0092】次に本発明の実施例2について説明する。
【0093】実施例1では、テレ端〜ミドル間とミドル
〜ワイド端間の二つの領域にバリエ−タ−の移動範囲を
分けて、それぞれのズ−ム1番地に対応させる実際のバ
リエ−タ−移動量を求めている。この方法はここで例示
した様なビデオレンズで一般的なインナ−フォ−カスレ
ンズの軌跡に対しては十分な効果を有している。また図
6で説明したフロ−での調整も従来の調整に対してステ
ップ13〜16が追加となるだけでほとんど工数のアッ
プには繋がらない。又、従来の調整でもテレ端とワイド
端のズ−ムエンコ−ダ−の出力はE2 PROMに書き込
まれており、従って更に△V’を書き込むことも特に負
担にはならないものである。
【0094】本実施例ではフォーカスレンズ群の移動軌
跡が複雑な軌跡形状であったり、又フォーカスレンズ群
の焦点距離の製作上のばらつきに対する軌跡への影響の
出方がさらに厳しくなる場合であっても良好に対処でき
るようにしている。
【0095】実施例1の考え方の基本は記憶されたデ−
タに対して実際の軌跡を合わせ込む為にバリエ−タ−の
1番地に相当するバリエ−タ−の移動量を設計値から変
更して行くものである。
【0096】実施例2はこの基本的考え方に基づき、さ
らに精度を向上するものである。
【0097】図7で横軸はバリエ−タ−の光軸上の位置
を縦軸はフォ−カスレンズの光軸上の位置を示す。図7
では同じ設計値に基づいて製造した3つのズームレンズ
で軌跡A〜Cに示すように、フォーカスレンズの変倍に
伴う光軸上の位置、即ち軌跡がばらついている場合を示
している。このうち軌跡Bは設計値通りの場合である。
記憶されたデ−タは図4で説明したものと同じとする
と、バリエ−タ−のテレ端の33番地でフォ−カスレン
ズの位置は0、32番地で15、31番地で26といっ
た内容である。実施例2ではこの記憶されたデ−タに基
づきフォ−カスレンズを移動していき、それぞれのフォ
−カスレンズ位置で、バリエ−タ−レンズを移動してピ
ント合わせを行い、その時のバリエ−タ−位置をそれぞ
れの番地に対応させて記憶していくものである。図7の
下のグラフはバリエ−タ−位置に応じたズ−ムエンコ−
ダ−からの出力を示している。表4はこの図7からこの
方法で読み取った、それぞれの番地に対応すべきバリエ
−タ−の位置をズ−ムエンコ−ダ−の出力で示してい
る。表4中で軌跡Bで示したものは設計値通りであるこ
とから、当然、各番地間の差は一定である。(この例で
は0.25V)。一方、軌跡Aと軌跡Cでは表5に示す
様に番地間のバリエ−タ−移動量は一定にはならない。
【0098】図8は本実施例の実際の調整フロ−であ
る。ステップ18でスタ−トする。ステップ19で記憶
されたデ−タのバリエ−タ−の位置の最大数を設定す
る。ここで述べてきた例では33となる。次にこの番地
nの時に通過するフォ−カスレンズ位置をメモリ−から
読み出してくる。この例では33番地では0、32番地
では15といった数値である。次にステップ21でこの
数値に基づいてフォ−カスレンズの位置を設定する。但
し最初のテレ端のバリエ−タ−位置はテレ−ミドルトラ
ッキング方法により決まるのでテレ端(この例では33
番地)のフォ−カスレンズ位置はピントの合う位置とし
その位置に所定のステップ数(この例では0)を与える
こととなる。以後、この位置のステップ数を基準にフォ
−カスレンズ位置の設定を行う。
【0099】ステップ22と23では図6でも説明した
ようにバリエ−タ−レンズを移動させて合焦位置を求め
る。ステップ24で合焦した位置のズ−ムエンコ−ダ−
からの値をVn として格納する。ステップ25でn=n
−1を算出しステップ26でnが0かどうかを判別す
る。即ちnが0になるまで全番地に対応するバリエ−タ
−エンコ−ダ−の位置をバリエ−タ−でピント合わせし
ながら求めていったこととなる。
【0100】この方法はテレ−ミドルトラッキング調整
終了後に、記憶されたデ−タ−通りに軌跡をトレ−スす
る様に全デ−タの位置合わせを行うこととなる。従って
精度的には実施例1以上のものとなる。
【0101】しかしながら、この様に全番地に対するバ
リエ−タ−位置を測定する方法は測定時間が多くなる。
この点に関しては、必ずしもここで説明した様に全ポイ
ントに対する測定を行わずとも、例えば5番地毎に測定
しその間を5等分して振り分けるという中間的な方法を
用いても良い。
【0102】特に33番地から25番地の間でこの実施
例2を実施すると、まずテレ−ミドルトラッキング調整
で定まったテレ端のバリエ−タ−位置(その時のズ−ム
エンコ−ダ−出力はVT )での合焦しているフォ−カス
レンズ位置から25番地での記憶されたデ−タ−による
フォ−カスレンズ位置43にフォ−カスレンズを移動さ
せ、この状態でバリエ−タ−を移動させ合焦させ、その
時のズ−ムエンコ−ダ−からの出力V25を用いて、25
〜33番地間の出力△V(1番地に相当するズ−ムエン
コ−ダ−の出力変化)を△V=(VT −V25)/8とす
ることになる。
【0103】実施例1と実施例2の誤差は図15で示し
たこの間の1番地間のバリエ−タ−移動量で△ST /8
だけ差が出ることになるが、発明者らの検討によると2
0倍程度のズ−ムレンズではどちらの場合も得られるズ
−ム中のボケに関しては差は認められなかった。
【0104】また25番地のように軌跡の傾きがほとん
どない位置ではバリエ−タ−でのピント合わせの精度は
期待できず、ここで述べてきた図4のような軌跡の例で
は実施例1の方法の方が、得られる結果が良いこともあ
る。
【0105】次に本発明の実施例3について説明する。
【0106】実施例1、2を用いれば、ズ−ム中でのピ
ントのズレのほとんど発生しないズ−ムトラッキング調
整が可能となる。実施例1、2では、バリエ−タ−のテ
レ端からワイド端の移動量(バリエ−タ−ストロ−ク)
が設計値と異なってくる為、テレ端、ワイド端の焦点距
離およびズ−ム比の誤差が発生してくる場合がある。
【0107】実施例3ではこの点に鑑みて、実施例1、
2に対して更にバリエ−タ−ストロ−クが設計値相当に
なるようにワイド端に相当するバリエ−タ−レンズ位置
をテレ−ミドルトラッキング調整で決まったワイド端の
相当位置から微調整する考えを導入することにより、こ
の問題に対しても解決を測っている。
【0108】図9、10、そして表6、7により実施例
3に関して説明する。
【0109】図9は図4と同様、横軸にバリエ−タ−レ
ンズ位置を、縦軸にフォ−カスレンズ位置をとった説明
図である。図15にて説明したテレ−ミドルトラッキン
グ調整方法にてバリエ−タ−のワイド端とテレ端の位置
を決めると、それぞれズーム位置501、502とな
る。この間、記憶されたデ−タを、デ−タのズ−ム1番
地に相当するバリエ−タ−移動量として設計値にほぼ一
致させた移動量とする範囲(図中、領域505で示した
領域M〜Tの範囲)と、テレ端からワイド端の間を所定
の番地に振り分ける為に、デ−タのズ−ム1番地に相当
するバリエ−タ−移動量を可変とする範囲(図中、領域
504で示した領域W〜Mの範囲)に分けられる。そし
て、ト−タルのバリエ−タ−移動量は、各レンズ群の焦
点距離、肉厚、屈折率の誤差の出方などに応じて、設計
値通りの場合以外に、この例の様に設計値より短くなる
場合や、逆に、設計値より長くなる場合も発生してく
る。
【0110】実施例3では、この様に決まるテレ−ミド
ルトラッキング調整によるワイド端とテレ端の位置か
ら、次にこの間のバリエ−タ−レンズ群のストロ−クを
測定し、その量が設計値と異なる場合(実際には設計値
に対して与えられたある所定範囲内にない場合)、テレ
−ミドルトラッキング調整方法で決まったワイド端位置
を用いずに、ストロ−クが設計値(所定範囲内)になる
新たなワイド端を設定し直すものである。更にこの際、
このワイド端位置の変更に伴って、ワイド端〜テレ端の
番地を設計基準番地(この例では0〜33番地)とはせ
ずにテレ−ミドルトラッキング調整によるワイド端と、
変更後のワイド端との差により増減させるものである。
【0111】例えば、図9の例では設計値のバリエ−タ
−ストロ−クはストローク503で示した量であるので
テレ端からこの量のストロ−クを与えるとバリエ−タ−
レンズ位置は位置506となる。この位置は、領域W〜
Mでの記憶されたデ−タ−のバリエ−タ−1番地に相当
するバリエ−タ−移動量づつで番地を振り分けていくと
−7番地になる。従ってこの例では最終のワイド端位置
を−7番地そしてテレ端を33番地として、デ−タ−を
振り分ける。尚、テレ−ミドルトラッキング調整で決ま
ったワイド端〜テレ端間のデ−タは従来例1、2で示し
たものと同一である。
【0112】この方法を採用するに当たって記憶された
ズ−ムトラッキング調整のデ−タとしては表6に示す様
に設計値通りの範囲に対してワイド側で延長した情報も
準備しておく必要がある。表6の例では−1〜−7の範
囲のデ−タが用意されており、図9の例ではこの内−7
番地がワイド端位置となる様に決まる。図9の様に種々
の誤差要因によりテレ−ミドルトラッキング調整による
ワイド端〜テレ端のバリエ−タ−ストロ−クが設計値よ
り小さくなった場合には表6で0〜−7の範囲に最終の
ワイド端位置が来る。逆に、設計値より大きくなった場
合にはワイド端が、例えば+2番地となる場合もある。
【0113】表7はこの実施例3を実施した場合の記憶
されたデ−タ−の1番地に相当するバリエ−タ−移動量
の決め方の一例を示している。
【0114】図10は実施例3の調整のフロ−チャ−ト
である。図6の実施例1のフロ−のステップ16から続
くものである。
【0115】ステップ28でテレ−ミドルトラッキング
調整による、テレ端〜ワイド端のバリエ−タ−ストロ−
クVS を算出する。ステップ29で、このストロ−クV
S が設計値VS ’±△VS ’内にあるかどうか判別され
る。その範囲にあれば、調整は終了する。
【0116】その範囲にない場合、ステップ30にて設
計値との誤差量△VS が算出され、ステップ31でn=
△VS /△V’が算出される。(小数点以下の処理は種
々考えられるがここでは問題にしない)テレ−ミドルト
ラッキング調整の結果のストロ−クが設計値より小さい
場合にはnはマイナスに、長い場合にはプラスとなる。
nがプラスの場合にはステップ32の判別がイエスとな
り、ステップ33にてステップ16で一度決まっていた
エンコ−ダ−値VW をV0 からVn に変更する。
【0117】nがマイナスの場合にはステップ34でV
n 〜V0 間の境界値を算出格納する。更にステップ35
でワイド端のエンコ−ダ−の値VW を値Vn に変更す
る。但しワイド端近傍ではバリエ−タ−所定の移動に伴
う焦点距離の変化はテレ端に比べて少なくズ−ムトラッ
キングカ−ブも各被写体距離ごとにバリエ−タ−位置に
対してフォ−カスレンズ位置はほとんどリニアな変化と
なる。このことから、ここで記した方法をとらなくとも
テレ−ミドルトラッキング調整によるワイド端位置と最
終のワイド端位置の間のデ−タは簡単な算出によって補
充しても構わない。
【0118】又、本実施例では−7番地といったように
マイナス番地で説明したが、実際の構成上、マイナス番
地の構成が困難な場合、勿論、全て+番地で処理できる
ような記憶デ−タの作成をしておけばよい。
【0119】この場合、例えば設計値通りの場合にはワ
イド端が例えば+k番地となるようにしておき、図10
のステップ32の判定をn≧kとすることになる。
【0120】実施例1、3で領域M〜T間はバリエ−タ
−1番地に相当するバリエ−タ−移動量を設計値通りに
振り分けるとしたが、バリエ−タ−移動用のモ−タ−と
してステップモ−タ−を用い、そのパルス数をエンコ−
ダ−とする際には必ずしも設計値通りの移動量が整数パ
ルス数になるとは限らない。この場合に小数点以下のパ
ルス数を切り捨て、切り上げ、四捨五入するなどで丸め
たとしても、本発明の主旨を逸脱するものではない。
【0121】又、これらの実施例で定められたたテレ
端、ワイド端のバリエ−タ−レンズ群の位置(ズ−ムエ
ンコ−ダ−出力あるいは基準位置からのステップMO
パルス数)あるいは位置に関する情報はE2 PROM
(書き込み可能ROM)内に記憶されることが望まし
い。尚、本発明の実施例は、前述した4群構成のリヤ−
フォ−カスレンズで第2群がバリエ−タ−、第4群がフ
ォ−カスレンズとするレンズ構成例の他、他の構成例
(例えば特開平3−27011号公報中の第5図、第7
図、第8図の構成や、あるいは5群構成で同じく2群が
バリエ−タ−、4群をフォ−カスレンズとする構成な
ど)でも適応できるものである。
【0122】
【表1】
【0123】
【表2】
【0124】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、 (2−1)中間焦点距離で所定被写体距離に対して合焦
するフォ−カスレンズの位置が他のバリエ−タ位置での
その位置に対して最も端となる位置から設計値通りの量
だけフォ−カスレンズ位置を移動し、このフォ−カスレ
ンズ位置で所定被写体距離に対して合焦するバリエ−タ
−位置をテレ端のバリエ−タ−位置とすると共に、この
ようにして決まったテレ端位置から、前記フォ−カスレ
ンズが端となる中間焦点距離付近までの間を、設計値通
りのバリエ−タ−移動量をもって、記憶された設計値に
基づくズ−ムトラッキングの為のデ−タのバリエ−タ−
の番地に対応させることによりズ−ム中間で発生するピ
ントのボケを除去することができる。
【0125】(2−2)(2−1)と同様の方法で決ま
ったテレ端位置にバリエ−タ−レンズを配置し、このバ
リエ−タ−レンズ位置で所定被写体距離に対して合焦す
るフォ−カスレンズ位置から、設計上ワイド端での所定
被写体距離に合焦するフォ−カスレンズ位置にフォ−カ
スレンズを移動させ、このフォ−カスレンズ位置で所定
被写体距離に合焦するバリエ−タ−位置をワイド端のバ
リエ−タ−位置とすると共に、ワイド端位置から(2−
1)で設定した中間焦点距離付近までの間を、テレ端か
らワイド端で記憶されたバリエ−タ−のテレ端からワイ
ド端の番地数が守られる様なバリエ−タ−移動量をもっ
て、記憶された設計値に基づくズ−ムトラッキングの為
のデ−タのバリエ−タ−の番地に対応させることにより
ズ−ム中間で発生するピントのボケを除去することがで
きる。
【0126】(2−3)記憶された設計値に基づくズ−
ムトラッキングの為のデ−タのズ−ム番地に対応するフ
ォ−カスレンズ位置がデ−タ通りとなるようなバリエ−
タ−位置を求め、この位置をデ−タ−に対応させていく
ことによりズ−ム中間で発生するピントのボケを除去す
るものである。
【0127】(2−4)(2−1),(2−2),(2
−3)と同様の方法で決定したテレ端のバリエ−タ−位
置から略設計値に相当するバリエ−タ−のテレ〜ワイド
ストロ−ク分だけバリエ−タ−レンズ位置を移動させた
バリエ−タ−位置をワイド端のバリエ−タ−位置にする
ことで、テレ端、ワイド端の焦点距離及びズ−ム比のば
らつきを極力押さえるようにすることができる。
【0128】(2−5)(2−4)において更にテレ端
での所定被写体距離に対して合焦するフォ−カスレンズ
位置から、設計上のワイド端でのフォ−カスレンズ位置
に相当する移動量分だけフォ−カスレンズを移動させ、
このフォ−カスレンズ位置で合焦するバリエ−タ−レン
ズ位置を求め、仮にこのバリエ−タ−レンズ位置をAと
すると、Aとテレ端のバリエ−タ−レンズ位置間で、記
憶された設計値に基づくズ−ムトラッキングの為のデ−
タのワイド端〜テレ端のデ−タを対応させることによ
り、ズ−ム中間で発生するピントのボケを除去すると共
に、テレ端、ワイド端の焦点距離及びズ−ム比のばらつ
きを極力おさえることができる。
【0129】(2−6)本発明はビデオカメラ等に用い
るズ−ムレンズに適用するものである。
【0130】尚、以上の説明は全てバリエ−タ−レンズ
とフォ−カスレンズの間に関して説明したが、二つ以上
の移動するレンズ群の間の位置関係を電子的に制御する
ものであれば本発明の実施はバリエ−タ−、フォ−カス
レンズといったレンズ群の機能に制限を受けるものでは
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の要部ブロック図
【図2】本発明を適応するに適したレンズのバリエ−タ
−レンズとフォ−カスレンズの位置関係を示す図
【図3】ズ−ムトラッキングの為のデ−タに対応させる
領域構成を示す図
【図4】実施例1による実際の軌跡とそれに対して対応
つけられた記憶デ−タのバリエ−タ−位置を示す図
【図5】ズ−ムトラッキング調整方法を示す図
【図6】実施例1を実行する為の、デ−タに対応させる
バリエ−タ−レンズ位置の決め方を示すフロ−チャ−ト
【図7】本発明の実施例2の記憶されたデ−タに対応さ
せるバリエ−タ−レンズ位置の決め方を示す図
【図8】本発明の実施例2を実行する為の、デ−タに対
応させるバリエ−タ−レンズ位置の決め方を示すフロ−
チャ−ト
【図9】本発明の実施例3による実際の軌跡とそれに対
して対応つけられた記憶デ−タのバリエ−タ−位置を示
す図
【図10】本発明の実施例3を実行する為の、デ−タに
対応させるバリエ−タ−レンズ位置の決め方を示すフロ
−チャ−ト
【図11】本発明を適応するに適したレンズの主断面図
【図12】本発明を適応するに適したレンズ駆動システ
ムのブロック構成図
【図13】ズ−ムトラッキングの為のデ−タの従来例を
示す図
【図14】ズ−ムトラッキングの為のデ−タの従来例を
示す図
【図15】従来のズ−ムトラッキング調整方法を示す図
【図16】ズームトラッキング調整方法を示す図
【符号の説明】
112 第1レンズ群 114 第2レンズ群 149 第1レンズ群位置検出手段 158 駆動制御手段 159 位置設定部 160 記憶部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−350890(JP,A) 特開 平6−141220(JP,A) 特開 平1−321416(JP,A) 特開 平1−280709(JP,A) 特開 平6−324251(JP,A) 特開 平6−67078(JP,A) 特開 平7−154667(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 7/04 - 7/10

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光軸に沿って移動可能な第1レンズ群
    と、 該第1レンズ群の光軸方向の位置を検出する第1レンズ
    位置検出手段と、 光軸に沿って移動可能な第2レンズ群と、 該第2レンズ群の光軸方向の位置を検出する第2レンズ
    位置検出手段と、 少なくとも該第1、第2レンズ群を駆動制御する駆動制
    御手段とを備え、 該駆動制御手段は記憶部と位置設定部とを有し、 該記憶部には複数の被写体距離に対して、焦点位置を維
    持する、複数の第1レンズ群の位置に対する第2レンズ
    群の位置に関連する情報が記憶されており、 該位置設定部は該第1レンズ群の光軸方向の移動範囲を
    決めると共に、少なくとも一方の移動範囲の限界位置T
    aは、所定被写体距離に対して第1レンズ群をこの一方
    の移動範囲の限界位置Taに配置した時に焦点位置を維
    持できる第2レンズ群位置他の移動範囲内の第1レン
    ズ群位置Zaでこの所定被写体距離に対して焦点位置を
    維持できる第2レンズ群位置との位置の差の最大値が、
    前記記憶部に記憶された最大値の内容と合致するような
    第1レンズ群位置に設定されると共に、この移動範囲の
    一方の限界位置Taからあらかじめ定められた第1レン
    ズ群の移動量を与えた位置を他方の第1レンズ群の移動
    範囲限界位置Waとして設定することを特徴とするレン
    ズ位置制御装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動制御手段は、前記第1レンズ群
    を前記一方の移動範囲限界位置Taに配置した時に、所
    定の被写体距離に対して焦点位置を維持できる第2レン
    ズ群位置TBを基準とし、あらかじめ定められた移動量
    だけ第2レンズ群を移動させた位置で焦点位置を維持で
    きる第1レンズ群の新たな位置Wa’を求め、この移動
    範囲の一方の限界位置に、前記記憶された複数の第1レ
    ンズ群位置の内一方の移動範囲限界に相当する位置を対
    応させ、前記第1レンズ群の新たな位置Wa’に、記憶
    された複数の第1レンズ群位置の内他方の移動範囲限界
    に相当する位置を対応させることを特徴とした請求項1
    に記載されたレンズ位置制御装置。
  3. 【請求項3】 第1レンズ群は変倍の為のバリエ−タ−
    レンズ群、第2レンズ群はフォ−カスレンズ群であるこ
    とを特徴とする請求項1または2のいずれか1項記載の
    レンズ位置制御装置。
  4. 【請求項4】 第1レンズ群は変倍の為のバリエ−タ−
    レンズ群、第2レンズ群はフォ−カスレンズ群であり、
    一方の移動範囲限界位置は焦点距離が最長となる位置を
    示し、他方の移動範囲限界位置は焦点距離は最短となる
    位置を示すことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1
    項記載のレンズ位置制御装置。
  5. 【請求項5】 前記位置設定部は書き込み可能ROMを
    含み、前記設定した各位置に関する情報を記憶すること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のレンズ
    位置制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれか1項のレンズ
    位置制御装置によって設定した複数のレンズ群を用いて
    所定面上に物体像を形成するようにしたことを特徴とす
    る光学機器。
JP04359795A 1995-02-08 1995-02-08 レンズ位置制御装置及びそれを用いた光学機器 Expired - Lifetime JP3397497B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04359795A JP3397497B2 (ja) 1995-02-08 1995-02-08 レンズ位置制御装置及びそれを用いた光学機器
US08/859,846 US5854711A (en) 1995-02-08 1997-05-21 Lens position control device and optical apparatus with driving and controlling of first and second lenses

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04359795A JP3397497B2 (ja) 1995-02-08 1995-02-08 レンズ位置制御装置及びそれを用いた光学機器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08220414A JPH08220414A (ja) 1996-08-30
JP3397497B2 true JP3397497B2 (ja) 2003-04-14

Family

ID=12668225

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04359795A Expired - Lifetime JP3397497B2 (ja) 1995-02-08 1995-02-08 レンズ位置制御装置及びそれを用いた光学機器

Country Status (2)

Country Link
US (1) US5854711A (ja)
JP (1) JP3397497B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180024498A (ko) * 2016-08-30 2018-03-08 한화테크윈 주식회사 광학 기기 및 이를 이용한 플랜지 백 조정 방법

Families Citing this family (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09311265A (ja) 1996-05-17 1997-12-02 Sanyo Electric Co Ltd 撮像装置のオートフォーカス装置およびズームトラッキングカーブの補正方法
US5926322A (en) * 1997-08-04 1999-07-20 Fuji Photo Film Co., Ltd. Zoom lens device with zooming position detector
JP3726440B2 (ja) * 1997-08-28 2005-12-14 ソニー株式会社 レンズ制御装置、撮像装置およびレンズ制御方法
TW556038B (en) * 2001-06-29 2003-10-01 Arc Design Inc Control system of zoom lens for digital still cameras
JP4986346B2 (ja) * 2001-08-09 2012-07-25 パナソニック株式会社 撮像装置のレンズ駆動方法及び撮像装置並びにカメラシステム
JP4692980B2 (ja) 2003-10-02 2011-06-01 キヤノン株式会社 光学装置
US20050094021A1 (en) * 2003-11-03 2005-05-05 Demitry Gorlik Auto focus camera optical system
CN1694263A (zh) * 2004-05-07 2005-11-09 松下电器产业株式会社 半导体装置及其制造方法
JP2006154373A (ja) * 2004-11-30 2006-06-15 Sharp Corp レンズ駆動装置およびカメラモジュールおよび携帯電子機器
JP4833561B2 (ja) * 2005-02-18 2011-12-07 株式会社リコー 撮影レンズ駆動制御装置
JP4445458B2 (ja) * 2005-11-24 2010-04-07 シャープ株式会社 レンズ駆動装置およびそれを用いた撮像装置
DE102008018930A1 (de) * 2007-04-17 2008-11-20 C2Cure Inc., Wilmington Bildgebende Systeme und Verfahren, insbesondere zur Verwendung mit einem bei offener Chirurgie verwendeten Instrument
KR100890590B1 (ko) * 2008-10-02 2009-03-25 주식회사 세코닉스 카메라 모듈 및 그의 구동 방법
JP2010243697A (ja) * 2009-04-03 2010-10-28 Hoya Corp 樹脂製リードスクリューを用いたフォーカシング装置
CA2763369A1 (en) * 2009-06-01 2010-12-09 Bio-Rad Laboratories, Inc. Calibration of imaging device for biological/chemical samples
JP5839786B2 (ja) * 2010-07-12 2016-01-06 キヤノン株式会社 撮像装置およびトラッキングデータの調整方法
JP5751803B2 (ja) 2010-11-15 2015-07-22 キヤノン株式会社 トラッキング曲線の調整方法および撮像装置
JP5750694B2 (ja) * 2011-03-25 2015-07-22 オリンパス株式会社 交換レンズ
JP5537539B2 (ja) * 2011-12-28 2014-07-02 オリンパスイメージング株式会社 光学機器
CN103973156B (zh) * 2013-01-31 2016-04-27 新思考电机有限公司 直线驱动装置、照相装置及电子设备
JP6063347B2 (ja) * 2013-05-22 2017-01-18 株式会社 日立産業制御ソリューションズ 撮像装置およびバックフォーカス調整方法
US10154189B2 (en) * 2013-12-04 2018-12-11 Asahi Kasei Microdevices Corporation Adjusting method of camera module, lens position control device, control device of linear movement device, and controlling method of the same
TWI802537B (zh) * 2017-04-14 2023-05-21 光芒光學股份有限公司 變焦鏡頭
CN109240022B (zh) * 2017-07-11 2021-09-28 光芒光学股份有限公司 变焦镜头
CN111220362B (zh) * 2020-01-19 2022-03-22 Oppo广东移动通信有限公司 测试方法和测试系统

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4534624A (en) * 1981-07-14 1985-08-13 Canon Kabushiki Kaisha Construction of lens barrel operated by electromagnetic induction
JP2763002B2 (ja) * 1987-04-13 1998-06-11 オリンパス光学工業株式会社 フオーカシングレンズ駆動装置
US4920369A (en) * 1988-05-06 1990-04-24 Canon Kabushiki Kaisha Lens position control device
JP2904491B2 (ja) * 1988-05-06 1999-06-14 キヤノン株式会社 レンズ位置制御方法及び同装置
JP2790812B2 (ja) * 1988-06-23 1998-08-27 キヤノン株式会社 レンズ位置制御方法及び光学機器
JPH0823616B2 (ja) * 1989-01-11 1996-03-06 キヤノン株式会社 レンズ位置制御装置
JPH07119881B2 (ja) * 1989-06-23 1995-12-20 キヤノン株式会社 レンズ位置制御方法
US5172276A (en) * 1989-08-29 1992-12-15 Minolta Camera Kabushiki Kaisha Structure for stabilizing image in optical system
JPH03257410A (ja) * 1990-03-08 1991-11-15 Konica Corp 可変焦点カメラ
US5325140A (en) * 1990-12-28 1994-06-28 Olympus Optical Co., Ltd. Camera
JPH05188267A (ja) * 1992-01-10 1993-07-30 Canon Inc 光学機器
US5463443A (en) * 1992-03-06 1995-10-31 Nikon Corporation Camera for preventing camera shake

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180024498A (ko) * 2016-08-30 2018-03-08 한화테크윈 주식회사 광학 기기 및 이를 이용한 플랜지 백 조정 방법
KR102619111B1 (ko) 2016-08-30 2023-12-28 한화비전 주식회사 광학 기기 및 이를 이용한 플랜지 백 조정 방법

Also Published As

Publication number Publication date
US5854711A (en) 1998-12-29
JPH08220414A (ja) 1996-08-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3397497B2 (ja) レンズ位置制御装置及びそれを用いた光学機器
JP2644530B2 (ja) レンズ位置制御装置
JP2728943B2 (ja) レンズ制御装置
US7463429B2 (en) Optical apparatus
JP2006301193A (ja) ズームレンズ及びそれを有する撮像装置
JPH09211304A (ja) ズームレンズ
US5276318A (en) Optical apparatus with lens position detection and control
JP2790812B2 (ja) レンズ位置制御方法及び光学機器
US7957071B2 (en) Focus adjustment method of zoom lens system
US5173807A (en) Optical instrument
JP2005062771A (ja) ズームレンズ及びそれを用いたカメラ
JPH01280709A (ja) 光学機器におけるレンズ位置制御装置
JP2548307B2 (ja) 光学機器におけるレンズ位置制御装置
JP2795439B2 (ja) 光学機器
JP2000330017A (ja) ズームレンズ
JPH03200907A (ja) ズームレンズ
JP3244773B2 (ja) 光学機器
JP6588794B2 (ja) ズームレンズ及びそれを有する撮像装置
JP3210488B2 (ja) レンズ位置制御装置および光学機器
JPH0943483A (ja) レンズ制御装置及びそのレンズ位置調整方法
KR100211775B1 (ko) 줌 렌즈의 초점 거리 보상 장치 및 그 방법
JP2018205332A (ja) ズームレンズ及びそれを有する撮像装置
JP3185985B2 (ja) 焦点調節装置
JP2832376B2 (ja) コンパクトな高倍率4群ズームレンズ
JPH08286096A (ja) レンズ制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080214

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090214

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100214

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100214

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110214

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120214

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130214

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140214

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term