JP3395325B2 - 半導体加速度センサの製造方法 - Google Patents

半導体加速度センサの製造方法

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JP3395325B2
JP3395325B2 JP3613994A JP3613994A JP3395325B2 JP 3395325 B2 JP3395325 B2 JP 3395325B2 JP 3613994 A JP3613994 A JP 3613994A JP 3613994 A JP3613994 A JP 3613994A JP 3395325 B2 JP3395325 B2 JP 3395325B2
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semiconductor
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は半導体加速度センサの
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体加速度センサの小型化、低
価格化の要望が高まっている。このために、特表平4−
504003号公報にてポリシリコンを電極として用い
た差動容量式半導体加速度センサが示されている。この
種のセンサを図12,13を用いて説明する。図12に
センサの平面を示すとともに、図13に図12のC−C
断面を示す。
【0003】シリコン基板29の上方には所定間隔を隔
てて梁構造の可動部30が配置されている。ポリシリコ
ンよりなる可動部30は、アンカー部31,32,3
3,34と梁部35,36と質量部37と可動電極部3
8とからなる。可動部30のアンカー部31,32,3
3,34から梁部35,36が延設され、この梁部3
5,36に質量部37が支持されている。この質量部3
7の一部に可動電極部38が形成されている。一方、シ
リコン基板29上には、1つの可動電極部38に対し固
定電極39が2つ対向するように配置されている。そし
て、シリコン基板29の表面に平行な方向(図12にG
で示す)に加速度が加わった場合、可動電極部38と固
定電極39との間の静電容量において片側の静電容量は
増え、もう一方は減る構造となっている。
【0004】このセンサの製造は、図14に示すよう
に、シリコン基板29の上にシリコン酸化膜等の犠牲層
40を形成するとともに犠牲層40におけるアンカー部
となる箇所に開口部41を形成する。その後、図15に
示すように、犠牲層40の上に可動部30となるポリシ
リコン膜を堆積し、所望のパターン形状にする。引き続
き、図16に示すように、シリコン基板29における周
辺回路形成領域上にレジスト43を配置する。そして、
図17に示すように、レジスト43をマスクとしてフッ
酸系エッチング液にて可動部30の下の犠牲層40を除
去し、可動部30をシリコン基板29の上方に所定間隔
を隔てて配置する。最後に、図18に示すように、レジ
スト43をエッチング液を用いて除去する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、可動部30
の下の犠牲層40をエッチングする工程において可動部
30の破損を招いてしまうおそれがあった。つまり、図
19に示すように、シリコン基板29をエッチング液4
4に浸し、犠牲層40のエッチングを行った後に、図2
0に示すように、シリコン基板29を純水45に浸し、
シリコン基板29の表面に付いているエッチング液と純
水とを置換する。さらに、シリコン基板29を純水45
の中から取り出し、乾燥する。このとき、図21に示す
ように、シリコン基板29と可動部30との間に純水4
5が残り、この純水の表面張力により可動部30がシリ
コン基板29の表面に引っ張られる。その結果、図22
に示すように、可動部30が破損してしまう。
【0006】又、犠牲層40のエッチング後のレジスト
除去の際に、エッチング液によりレジストを除去したた
めに、このエッチング液を純水と置換し、純水を乾燥さ
せる際に前述したプロセスにて可動部30の破損を招い
てしまうおそれがあった。
【0007】さらに、犠牲層40のエッチングマスクと
してレジスト43を使用するとともに犠牲層40のエッ
チング時間が長いために、図23に示すように、レジス
ト43の下の犠牲層40(シリコン酸化膜)までエッチ
ングされてしまっていた。
【0008】そこで、この発明の目的は、可動部の破損
を防止するとともに犠牲層のエッチングの際のマスク領
域を確実に保護することができる半導体加速度センサの
製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、半導体基板と、前記半導体基板の上方に所定間隔を
隔てて配置された梁構造の可動部とを備え、加速度の作
用に伴う前記可動部の変位から加速度を検出するように
した半導体加速度センサの製造方法であって、半導体基
板上に犠牲層を形成するとともに犠牲層上に可動部を形
成する第1工程と、前記半導体基板上における所定領域
に、耐酸性があり、かつ乾式で除去可能な材料よりなる
マスク材を配置する第2工程と、前記マスク材によりマ
スクされた状態で酸性エッチング液により可動部の下の
前記犠牲層を除去する第3工程と、前記半導体基板をパ
ラジクロルベンゼンまたはナフタリンである昇華性物質
の中に浸し、前記酸性エッチング液を前記昇華性物質で
置換するとともに、前記昇華性物質を昇華させる第4工
程と、前記マスク材を乾式法にて除去する第5工程とを
備えた半導体加速度センサの製造方法をその要旨とす
る。
【0010】請求項2に記載の発明は、半導体基板と、
前記半導体基板の上方に所定間隔を隔てて配置された梁
構造の可動部とを備え、加速度の作用に伴う前記可動部
の変位から加速度を検出するようにした半導体加速度セ
ンサの製造方法であって、半導体基板上に犠牲層を形成
するとともに犠牲層上に可動部を形成する第1工程と、
前記半導体基板上における所定領域に、耐酸性がある材
料よりなるマスク材を配置する第2工程と、前記マスク
材によりマスクされた状態で酸性エッチング液により可
動部の下の前記犠牲層を除去する第3工程と、前記半導
体基板をパラジクロルベンゼンまたはナフタリンである
昇華性物質の中に浸し、前記酸性エッチング液を前記
華性物質で置換するとともに、前記昇華性物質を昇華さ
せる第4工程と、前記マスク材をエッチング液により除
去する第5工程と、前記半導体基板を前記昇華性物質の
中に浸し、前記エッチング液を前記昇華性物質で置換す
るとともに、前記昇華性物質を昇華させる第6工程とを
備えた半導体加速度センサの製造方法をその要旨とす
る。
【0011】請求項3に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載の発明における前記マスク材をポリイミ
ドとした半導体加速度センサの製造方法をその要旨とす
【0012】
【作用】請求項1に記載の発明は、第1工程により半導
体基板上に犠牲層が形成されるとともに犠牲層上に可動
部が形成される。第2工程により半導体基板上における
所定領域に、耐酸性があり、かつ乾式で除去可能な材料
よりなるマスク材が配置される。第3工程により、マス
ク材によりマスクされた状態で酸性エッチング液により
可動部の下の犠牲層が除去される。このとき、マスク材
は耐酸性があるので、マスク材にてマスクされた領域が
酸性エッチング液から確実に保護される。
【0013】第4工程により半導体基板がパラジクロル
ベンゼンまたはナフタリンである昇華性物質の中に浸さ
れ、酸性エッチング液が昇華性物質で置換されるととも
に、昇華性物質が昇華される。このとき、エッチング液
を純水で置換し純水を乾燥した場合には、可動部と半導
体基板との間に残った純水の表面張力により可動部が半
導体基板に引き寄せられ可動部の破損を招くおそれがあ
る。しかし、エッチング液を昇華性物質で置換して、そ
の昇華性物質を昇華するので、可動部の破損が回避され
る。
【0014】第5工程によりマスク材が乾式法にて除去
される。よって、マスク材の除去を湿式法にて行った場
合には、エッチング液が純水で置換され、純水の乾燥の
時に可動部と半導体基板との間に残った純水の表面張力
により可動部が半導体基板に引き寄せられ可動部の破損
を招くおそれがある。しかし、マスク材が乾式法にて除
去されるので、可動部の破損が回避される。
【0015】請求項2に記載の発明は、第1工程により
半導体基板上に犠牲層が形成されるとともに犠牲層上に
可動部が形成される。第2工程により半導体基板上にお
ける所定領域に、耐酸性がある材料よりなるマスク材が
配置される。第3工程により、マスク材によりマスクさ
れた状態で酸性エッチング液により可動部の下の犠牲層
が除去される。このとき、マスク材は耐酸性があるの
で、マスク材にてマスクした領域が酸性エッチング液か
ら確実に保護される。
【0016】第4工程により半導体基板がパラジクロル
ベンゼンまたはナフタリンである昇華性物質の中に浸さ
れ、酸性エッチング液が昇華性物質で置換されるととも
に、昇華性物質が昇華される。このとき、エッチング液
を純水で置換し純水を乾燥した場合には、可動部と半導
体基板との間に残った純水の表面張力により可動部が半
導体基板に引き寄せられ可動部の破損を招くおそれがあ
る。しかし、エッチング液を昇華性物質で置換して、そ
の昇華性物質を昇華するので、可動部の破損が回避され
る。
【0017】第5工程によりマスク材がエッチング液に
より除去される。第6工程により半導体基板が前記昇華
性物質の中に浸され、エッチング液が昇華性物質で置換
されるとともに、昇華性物質が昇華される。このとき、
エッチング液を純水で置換し純水を乾燥した場合には、
可動部と半導体基板との間に残った純水の表面張力によ
り可動部が半導体基板に引き寄せられ可動部の破損を招
くおそれがある。しかし、エッチング液を昇華性物質で
置換して、その昇華性物質を昇華するので、可動部の破
損が回避される。
【0018】請求項3に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載の発明の作用に加え、マスク材をポリイ
ミドとしたので、耐酸性に優れたものとなる
【0019】
【実施例】
(第1実施例)以下、この発明を具体化した第1実施例
を図面に従って説明する。
【0020】図1は、本実施例の半導体加速度センサの
平面図を示す。又、図2には図1のA−A断面を示し、
図3には図1のB−B断面を示す。本実施例は、MIS
トランジスタ式の半導体加速度センサとなっている。
【0021】半導体基板としてのP型シリコン基板1の
上面には、ポリシリコンよりなる可動部2が設けられて
いる。この可動部2は、アンカー部3,4,5,6と梁
部7,8と質量部9と可動電極部10,11とからな
る。
【0022】より具体的には、シリコン基板1には4つ
のアンカー部3,4,5,6が突設されている。そし
て、アンカー部3とアンカー部4とを結ぶようにシリコ
ン基板1の上方に所定間隔を隔てて帯状の梁部7が延設
されている。又、アンカー部5とアンカー部6とを結ぶ
ようにシリコン基板1の上方に所定間隔を隔てて帯状の
梁部8が延設されている。両梁部7,8の長さ方向にお
ける中央部分には、シリコン基板1の上方に所定間隔を
隔てて方形の質量部9が形成されている。
【0023】又、梁部7の長さ方向における中央部分に
は可動電極部10が突設されている。同様に、梁部8の
長さ方向における中央部分には可動電極部11が突設さ
れている。図3に示すように、シリコン基板1の表面に
おける可動電極部11の両側には不純物拡散層よりなる
固定電極12,13が形成され、この固定電極12,1
3はシリコン基板1にイオン注入等によりN型不純物を
導入することにより形成されたものである。同様に、図
1に示すようにシリコン基板1の表面における可動電極
部10の両側には不純物拡散層よりなる固定電極14,
15が形成されている。
【0024】又、図3に示すように、シリコン基板1に
おける固定電極12,13間には反転層16が形成さ
れ、同反転層16はシリコン基板1と可動電極部11と
の間に電圧を印加することにより生じたものである。同
様に、シリコン基板1における固定電極14,15間に
も反転層(図示略)が形成され、同反転層はシリコン基
板1と可動電極部10との間に電圧を印加することによ
り生じる。
【0025】さらに、図1に示すように、シリコン基板
1には周辺回路17が形成されている。この周辺回路1
7と可動部2とが電気的に接続されるとともに、周辺回
路17と固定電極12〜15とが電気的に接続されてい
る。
【0026】次に、加速度センサの動作を説明する。可
動部2(可動電極部10,11)とシリコン基板1との
間に電圧を印加するとともに、固定電極12,13間、
及び固定電極14,15間に電圧を印加すると、反転層
16が形成され、固定電極12,13間、及び固定電極
14,15間に電流が流れる。本加速度センサが加速度
を受けて、図1に示すX方向(基板1の表面に平行な方
向)に可動部2が変位した場合には、固定電極12,1
3間、及び固定電極14,15間の反転層領域の面積
(トランジスタでいうゲート幅)が変わる。その結果、
固定電極12,13に流れる電流は減少し、固定電極1
4,15に流れる電流は逆に増大する。この固定電極間
の電流を周辺回路17にて測定することにより、加速度
が検出される。
【0027】次に、このように構成した半導体加速度セ
ンサの製造工程を図4〜図10を用いて説明する。図4
に示すように、P型シリコン基板1を用意し、シリコン
基板1の上にCVD法やスパッタ法にてシリコン酸化膜
よりなる犠牲層18を堆積するとともに犠牲層18にお
けるアンカー部となる箇所に開口部19を形成する。そ
の後、図5に示すように、犠牲層18の上に可動部2と
なるポリシリコン膜を堆積し、図1に示した可動部2の
形状にパターニングする。
【0028】引き続き、図6に示すように、シリコン基
板1上にマスク材としてのポリイミド膜21を堆積し、
犠牲層18におけるエッチングしたい箇所を開口し、周
辺回路17の上のポリイミド膜21を残す。そして、図
7に示すように、シリコン基板1をフッ酸系のエッチン
グ液に浸し、可動部2(ポリシリコン膜)の下の犠牲層
18をエッチング除去する。
【0029】ここで、ポリイミド膜21は耐酸性に優れ
ているため長時間(30分〜60分)エッチング液に晒
されていてもポリイミド膜21の下のシリコン酸化膜
(犠牲層18)がエッチングされることはない。
【0030】そして、エッチング液による犠牲層18の
エッチングが終了すると、シリコン基板1を水洗する。
さらに、図8に示すように、融点が50〜60℃で液体
の昇華性物質としてのパラジクロルベンゼン22の中に
シリコン基板1を浸して純水とパラジクロルベンゼン2
2とを置換する。引き続き、シリコン基板1をパラジク
ロルベンゼン22から取り出し、常温にて乾燥させてパ
ラジクロルベンゼンを昇華させる。
【0031】ここで、エッチング液と純水とを置換した
後に純水を乾燥させようとすると、乾燥時において純水
の表面張力により図22に示すように可動部2がシリコ
ン基板1の表面に引っ張られ可動部2が破損するおそれ
がある。しかし、エッチング液を純水を介して昇華性物
質であるパラジクロルベンゼンと置換し、パラジクロル
ベンゼンを昇華させるようにしたので、可動部2の破損
が回避される。
【0032】その結果、図2に示すように可動部2がシ
リコン基板1の上方に所定間隔を隔てて配置される。さ
らに、図9に示すように、ポリイミド膜21をO2 アッ
シングして、図10に示すようにポリイミド膜21を除
去する。ここで、湿式法を用いると、前述したようにエ
ッチング液と純水とを置換した後の乾燥時において純水
の表面張力により図22に示すように可動部2がシリコ
ン基板1の表面に引っ張られ可動部2が破損するおそれ
がある。しかし、乾式にてポリイミド膜21を除去して
いるので、可動部2の破損が回避される。
【0033】このように本実施例では、シリコン基板1
(半導体基板)上に犠牲層18を形成するとともに犠牲
層18上に可動部2を形成し(第1工程)、シリコン基
板1上における所定領域に、耐酸性があり、かつ乾式で
除去可能なポリイミド膜21(マスク材)を配置する。
そして、ポリイミド膜21によりマスクされた状態でフ
ッ酸系エッチング液(酸性エッチング液)により可動部
2の下の犠牲層18を除去する(第3工程)。このと
き、ポリイミド膜21は耐酸性があるので、ポリイミド
膜21でマスクした領域がエッチング液から確実に保護
される。
【0034】そして、フッ酸系エッチング液をパラジク
ロルベンゼン22(昇華性物質)で置換するとともに、
パラジクロルベンゼン22を昇華する(第4工程)。こ
のとき、エッチング液を純水で置換し純水を乾燥した場
合には、可動部2とシリコン基板1との間に残った純水
の表面張力により可動部2がシリコン基板1に引き寄せ
られ可動部2の破損を招くおそれがある。しかし、エッ
チング液をパラジクロルベンゼン22で置換して、その
パラジクロルベンゼン22を昇華するので、可動部2の
破損が回避される。
【0035】さらに、ポリイミド膜21を乾式法にて除
去する(第5工程)。よって、マスク材の除去を湿式法
にて行った場合には、エッチング液を純水で置換し純水
を乾燥した時に、可動部2とシリコン基板1との間に残
った純水の表面張力により可動部2がシリコン基板1に
引き寄せられ可動部2の破損を招くおそれがある。しか
し、ポリイミド膜21が乾式法にて除去されるので、可
動部2の破損が回避される。
【0036】又、マスク材をポリイミドとしたので、耐
酸性に優れたものとなる。さらに、昇華性物質をパラジ
クロルベンゼンとしたので、低い温度で昇華させること
ができる。 (第2実施例)次に、第2実施例を第1実施例との相違
点を中心に説明する。
【0037】第1実施例における半導体加速度センサの
製造方法においては、乾式にてポリイミド膜21を除去
することにより可動部2の破損を回避している。これに
対し本実施例では、ポリイミド膜21を湿式にて除去し
てそのときのエッチング液を水洗し、純水をパラジクロ
ルベンゼン(昇華性物質)で置換し、パラジクロルベン
ゼンを昇華させる。
【0038】このとき、エッチング液を純水で置換し純
水を乾燥した場合には、可動部2とシリコン基板1との
間に残った純水の表面張力により可動部2がシリコン基
板1に引き寄せられ可動部2の破損を招くおそれがあ
る。しかし、エッチング液が純水を介してパラジクロル
ベンゼンで置換され、そのパラジクロルベンゼンが昇華
されるので、可動部2の破損が回避される。
【0039】このように本実施例では、シリコン基板1
(半導体基板)上に犠牲層18を形成するとともに犠牲
層18上に可動部2を形成し(第1工程)、シリコン基
板1上における所定領域に、ポリイミド膜21(耐酸性
がある材料よりなるマスク材)を配置する(第2工
程)。そして、ポリイミド膜21によりマスクされた状
態でフッ酸系エッチング液(酸性エッチング液)により
可動部2の下の犠牲層18を除去する(第3工程)。こ
のとき、ポリイミド膜21は耐酸性があるので、ポリイ
ミド膜21にてマスクした領域がエッチング液から確実
に保護される。
【0040】さらに、エッチング液をパラジクロルベン
ゼン(昇華性物質)22で置換するとともに、パラジク
ロルベンゼンを昇華する(第4工程)。このとき、エッ
チング液を純水で置換し純水を乾燥した場合には、可動
部2とシリコン基板1との間に残った純水の表面張力に
より可動部2がシリコン基板1に引き寄せられ可動部2
の破損を招くおそれがある。しかし、エッチング液をパ
ラジクロルベンゼン22で置換して、そのパラジクロル
ベンゼン22を昇華するので、可動部2の破損が回避さ
れる。
【0041】そして、ポリイミド膜21をエッチング液
により除去し(第5工程)、エッチング液をパラジクロ
ルベンゼン22で置換するとともに、パラジクロルベン
ゼンを昇華する(第6工程)。このとき、エッチング液
を純水で置換し純水を乾燥した場合には、可動部2とシ
リコン基板1との間に残った純水の表面張力により可動
部2がシリコン基板1に引き寄せられ可動部2の破損を
招くおそれがある。しかし、エッチング液をパラジクロ
ルベンゼン22で置換して、そのパラジクロルベンゼン
を昇華するので、可動部2の破損が回避される。
【0042】尚、この発明は上記各実施例に限定される
ものではなく、例えば、昇華性物質として、パラジクロ
ルベンゼンの他にも、ナフタリン(融点;80.5
℃)、を用いてもよい。ナフタリンを昇華性物質として
用いた場合にも、低い温度で昇華させることができる。
【0043】さらに、昇華性物質としては、P−アセチ
ル安息香酸(融点;206℃)、アセナフテンキノン
(融点;260〜261℃)、アトロビン(融点;11
4〜116℃)、m−アミノ安息香酸(融点;177.
9℃)、2−アミノアントラキノン(融点;302
℃)、β−アミノイソ吉草酸(融点;217℃)、α−
アミノイソ吉草酸(融点;305〜306℃)、2−ア
ミノ−p−クレゾール(融点;135℃)、3−アミノ
−p−クレゾール(融点;157〜159℃)、4−ア
ミノ−o−クレゾール(融点;174〜175℃)、5
−アミノ−o−クレゾール(融点;159〜161
℃)、8−アミノ−2−ナフトール(融点;205〜2
07℃)、o−アミノフェノール(融点;177℃)、
p−アミノフェノール(融点;189.6〜190.2
℃)、アリザリンブルー(融点;268〜270℃)、
1−アントラセンカルボン酸(融点;246℃)、イサ
チン(融点;203.5℃)、キニーネ(融点;177
℃)、2−キノリルアミン(融点;131.5℃)、キ
ンヒドロン(融点;171℃)、グリオキシム(融点;
178℃)を使用してもよい。
【0044】又、犠牲層の材料としては、シリコン酸化
膜の他にも、PSGやBSGやBPSGであってもよ
い。又、可動部の材料としては、ポリシリコンの他に
も、アモルファスシリコンや非晶質シリコンや単結晶シ
リコンであってもよい。さらに、エッチング液として
は、フッ酸系エッチング液の他にもその他の酸性エッチ
ング液であってもよい。
【0045】さらに、上記実施例ではMISトランジス
タ式の半導体加速度センサに具体化したが、図12で示
した差動容量式半導体加速度センサに具体化してもよ
い。さらには、上記実施例では酸性エッチング液を純水
を介してパラジクロルベンゼン(昇華性物質)で置換し
たが、酸性エッチング液を直接、昇華性物質で置換して
もよい。
【0046】又、前記実施例では図3に示すようにNチ
ャネルMOSトランジスタとしたが、図11に示すよう
に、PチャネルMOSトランジスタに具体化してもよ
い。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1および請求
項2に記載の発明によれば、可動部の破損を防止すると
ともに犠牲層のエッチングの際のマスク領域を確実に保
護することができる。また、昇華性物質を低い温度で昇
華させることができる。そして、請求項3に記載の発明
によれば、請求項1または請求項2に記載の発明の効果
に加えマスク材を耐酸性に優れたものにできる
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の半導体加速度センサの平面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1のB−B断面図である。
【図4】半導体加速度センサの製造工程を説明するため
の断面図である。
【図5】半導体加速度センサの製造工程を説明するため
の断面図である。
【図6】半導体加速度センサの製造工程を説明するため
の断面図である。
【図7】半導体加速度センサの製造工程を説明するため
の断面図である。
【図8】半導体加速度センサの製造工程を説明するため
の断面図である。
【図9】半導体加速度センサの製造工程を説明するため
の断面図である。
【図10】半導体加速度センサの製造工程を説明するた
めの断面図である。
【図11】別例の半導体加速度センサの断面図である。
【図12】従来技術を説明するための半導体加速度セン
サの平面図である。
【図13】図12のC−C断面図である。
【図14】従来の半導体加速度センサの製造工程を説明
するための断面図である。
【図15】従来の半導体加速度センサの製造工程を説明
するための断面図である。
【図16】従来の半導体加速度センサの製造工程を説明
するための断面図である。
【図17】従来の半導体加速度センサの製造工程を説明
するための断面図である。
【図18】従来の半導体加速度センサの製造工程を説明
するための断面図である。
【図19】従来の半導体加速度センサの製造工程を説明
するための断面図である。
【図20】従来の半導体加速度センサの製造工程を説明
するための断面図である。
【図21】従来の半導体加速度センサの製造工程を説明
するための断面図である。
【図22】従来の半導体加速度センサの製造工程を説明
するための断面図である。
【図23】従来の半導体加速度センサの製造工程を説明
するための断面図である。
【符号の説明】
1 半導体基板としてのシリコン基板 2 可動部 18 犠牲層 21 マスク材としてのポリイミド膜 22 昇華性物質としてのパラジクロルベンゼン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 康利 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装 株式会社 内 (56)参考文献 特開 平4−282831(JP,A) 特開 平3−270131(JP,A) 特開 平4−196306(JP,A) 特開 平5−332852(JP,A) 特開 昭64−42817(JP,A) 特開 昭62−169420(JP,A) 特表 平4−504003(JP,A) 特表 平3−502268(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/84 H01L 21/306 G01P 15/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板と、 前記半導体基板の上方に所定間隔を隔てて配置された梁
    構造の可動部とを備え、加速度の作用に伴う前記可動部
    の変位から加速度を検出するようにした半導体加速度セ
    ンサの製造方法であって、 半導体基板上に犠牲層を形成するとともに犠牲層上に可
    動部を形成する第1工程と、 前記半導体基板上における所定領域に、耐酸性があり、
    かつ乾式で除去可能な材料よりなるマスク材を配置する
    第2工程と、 前記マスク材によりマスクされた状態で酸性エッチング
    液により可動部の下の前記犠牲層を除去する第3工程
    と、前記半導体基板をパラジクロルベンゼンまたはナフタリ
    ンである昇華性物質の中に浸し、 前記酸性エッチング液
    前記昇華性物質で置換するとともに、前記昇華性物質
    を昇華させる第4工程と、 前記マスク材を乾式法にて除去する第5工程とを備えた
    ことを特徴とする半導体加速度センサの製造方法。
  2. 【請求項2】 半導体基板と、 前記半導体基板の上方に所定間隔を隔てて配置された梁
    構造の可動部とを備え、加速度の作用に伴う前記可動部
    の変位から加速度を検出するようにした半導体加速度セ
    ンサの製造方法であって、 半導体基板上に犠牲層を形成するとともに犠牲層上に可
    動部を形成する第1工程と、 前記半導体基板上における所定領域に、耐酸性がある材
    料よりなるマスク材を配置する第2工程と、 前記マスク材によりマスクされた状態で酸性エッチング
    液により可動部の下の前記犠牲層を除去する第3工程
    と、前記半導体基板をパラジクロルベンゼンまたはナフタリ
    ンである昇華性物質の中に浸し、 前記酸性エッチング液
    前記昇華性物質で置換するとともに、前記昇華性物質
    を昇華させる第4工程と、 前記マスク材をエッチング液により除去する第5工程
    と、前記半導体基板を前記昇華性物質の中に浸し、 前記エッ
    チング液を前記昇華性物質で置換するとともに、前記
    華性物質を昇華させる第6工程とを備えたことを特徴と
    する半導体加速度センサの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記マスク材はポリイミドである請求項
    1または請求項2に記載の半導体加速度センサの製造方
    法。
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