JP3393948B2 - エッチング方法 - Google Patents

エッチング方法

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JP3393948B2
JP3393948B2 JP05588895A JP5588895A JP3393948B2 JP 3393948 B2 JP3393948 B2 JP 3393948B2 JP 05588895 A JP05588895 A JP 05588895A JP 5588895 A JP5588895 A JP 5588895A JP 3393948 B2 JP3393948 B2 JP 3393948B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置の表面配線金
属や電極材料として用いられる貴金属薄膜の微細加工技
術に関する。
【0002】
【従来の技術】LSI、VLSI、ULSIといった半
導体集積回路の高集積化、高性能化への進歩は急速であ
り、例えば揮発性メモリとして代表的なMOS・ダイナ
ミックRAM(DRAM)の開発は、3年で4倍の高集
積化を続けており、ますます広がるニーズに支えられて
今後も同様な傾向が続くと考えられる。DRAMに代表
される半導体記憶装置は世代を追うごとに微細化が進
み、いわゆる“プロセス・ドライバー”としての役割を
果たしてきている。このようなLSI等の高集積化が行
われてきた背景には、種々の技術革新が行われてきたこ
とがあり、今後もこのような進展なくしては半導体装置
の発展はあり得ない。半導体記憶装置のセル構造につい
ては、1MbDRAMから4MbDRAMへの世代にプ
レーナ型からスタック型あるいはトレンチ型というよう
に電荷蓄積層(キャパシタ部)が3次元化された。すな
わち、1MbDRAMまでは10nm程度の薄いシリコ
ン酸化膜(SiO2 )でも十分な信頼性を持ってキャパ
シタ絶縁膜に使うことができ、プレーナ構造を維持する
ことができた。4MbDRAMではセルサイズの縮小化
によりキャパシタ面積が平面構造では確保できなくな
り、穴を掘ってこの中にキャパシタを埋め込むトレンチ
型や2層構造のキャパシタをトランジスタの上に積み上
げるスタック型の大きく2種類の3次元キャパシタ構造
を採用せざるを得なくなったのである。しかし、256
MbDRAMあるいは1GbDRAMにおいてはこれら
の構造を用いても、SiO2 膜をキャパシタ絶縁膜とす
ることは極めて困難な状況である。SiO2 膜以外の従
来一般的に用いられていたSi3 4膜やAl2 3
にしても誘電率は高々10程度であり、事情は同様であ
った。一方、ペロブスカイト型酸化物であるSrTiO
3 、BaTiO3 、PbTiO3 、PbZrO3 などは
単一組成ならびに相互の固液体組成で、100以上10
00にもおよぶ誘電率を有する事が知られており、半導
体装置とは異なる分野であるセラミック・コンデンサの
分野では広く用いられている。これらの材料の薄膜化は
上述の薄膜キャパシタの小型化に極めて有効であり、半
導体装置以外の分野ではかなり以前から研究が行われて
比較的良好な特性が得られているが、LSI、VLS
I、ULSI等の微細加工が要求される半導体装置の分
野ではまだごくわずかの試みがあるにすぎない。これは
これらのペロブスカイト型酸化物の膜質の問題もある
が、他の主なる原因は電極として用いる貴金属薄膜の微
細加工ができないという加工技術上の問題である。
【0003】また貴金属薄膜は現在集積回路の主配線金
属として用いられているAlやAl合金よりも比抵抗が
小さく伝搬遅延時間を短縮化できるため、集積密度が高
くなるほど重要となってくる。またAlとシリコンとの
コンタクト抵抗改善のためにもAlとSiとの界面にP
tSi2 層を形成する等の貴金属電極材料が重要になっ
てくる。
【0004】すなわち、LSI等の半導体装置の分野で
は、いわゆるフォトリソグラフィー技術を併用した種々
のマスク材を用いた選択エッチングにより、サブミクロ
ンオーダーにわたる超微細加工が実現し、1GbDRA
M等の登場することとなったわけであるが、1GbDR
AM以上の高集積密度を有する半導体装置にとって期待
される貴金属薄膜のエッチング技術等の加工技術はまだ
未開発であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般の半導体プロセス
においては、フォトリソグラフィ技術は、具体的には以
下のごときプロセスに沿って行われる。すなわち、まず
シリコン単結晶ウェハ等の基板上に例えばスピンコーテ
ィング法により感光性組成物であるフォトレジスト膜
(以下レジストと略す)を形成する。次いで、この感光
性膜に対して、紫外線、電子線、エックス線などにより
露光を行った後、現像、リンス等の処理を施してレジス
トパターンを形成する。続いて、レジストパターン膜を
耐エッチングマスクとして用い、露出している基板表面
にエッチング処理を行うことにより微細な幅の線や窓を
開孔し、所望のパターンを基板上に転写する。なお、感
光性組成物の塗布工程においては、均一に作業性よく基
板表面全体に塗布できるとしてスピンコーティング法が
主に用いられている。そしてこのレジストをマスクにし
ててRIEやECRイオンエッチング等のドライエッチ
ング、あるいはその他のウェットエッチングにより目的
とする薄膜の微細加工を行っている。
【0006】しかしながら、上記のようなSrTiO3
等の高誘電率薄膜は、通常は高誘電率薄膜作製時に酸化
性雰囲気かつ高温を必要とするために、いずれも白金
(Pt)、パラジウム(Pd)、金(Au)などの貴金
属、あるいはそれらの酸化物からなる下部電極の上に作
成されることが一般的である。この様な貴金属材料の電
極は、現在そのほとんどがシリコン基板を用いて作成さ
れている記憶素子を始めとする各種の集積回路には特殊
な場合を除き適合するのが困難である。その理由として
挙げられるのは、これら貴金属の信頼性の高い微細加工
技術が確立されていないことによる。すなわち白金等の
貴金属は化学的に安定なため、良く知られている王水な
どを利用してウェットエッチングによりエッチングを行
うと耐エッチング膜として形成した感光性組成物および
高誘電率膜を共にエッチングしてしまうため、電極のパ
ターン形成ができないことにある。また、これら貴金属
のハロゲン化物の蒸気圧が著しく小さいため、RIE等
のドライエッチングも困難であることが理由である。結
局のところ、これらの貴金属のドライエッチングのエッ
チャント、ウェットエッチングのエッチャントに関する
知見はほとんどなく、またこれらのエッチャントに適合
するレジストやその他のマスク材も知られていないため
信頼性、歩留りの高い、微細加工技術が未開発であると
いう問題があった。
【0007】例えば、この様な高誘電体薄膜をキャパシ
タ膜として使用した公知の製造方法として、素子分離絶
縁膜やビット線、ワード線上に形成した層間絶縁膜に沿
って下部電極、高誘電率薄膜、上部電極を順番に堆積す
ることにより薄膜キャパシタを形成する方法(特開平0
4−80952号公報)、あるいは平坦化した絶縁膜上
に薄膜キャパシタを形成する方法(特開平03−256
358号公報)、更には下部電極の上面を平坦化して薄
膜キャパシタを形成する方法(特開平04−20656
9号公報)などが挙げられるが、いずれも下部電極に貴
金属ないしはそれらの酸化物を使用した場合には信頼
性、歩留まりなども考慮すると集積回路としての作成が
困難であるという問題があった。
【0008】また、将来的にさらに高集積化を進めるた
めには、これらの高誘電率材料の薄膜キャパシタを使用
しても蓄積容量を稼ぐためには、立体構造にする必要が
あるが、その際にますます下部電極の微細加工技術がネ
ックになる。
【0009】本発明は、Pt,Pdなどの貴金属薄膜の
選択エッチング技術を提供し、これによりSrTiO3
やBaTiO3 などに代表される高誘電率薄膜を使用し
た薄膜キャパシタを具備した半導体記憶装置等の信頼性
の高い種々の半導体装置を高歩留りで実現することを目
的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の特徴は、ハロゲン単体と、ハロゲン化塩と、
有機溶媒とを少なくとも含むエッチング液を用いて図
1,図7に例示するような半導体装置の電極、電極用材
料もしくは配線層として用いられる貴金属薄膜を所定の
マスク材を用いて選択的にエッチングし、所望の貴金属
薄膜のパターンを得ることができるエッチング方法であ
ることである。すなわち、この貴金属薄膜のパターンと
は、図1,図7に示すような半導体記憶装置の電荷蓄積
容量部の少なくとも一方の電極242,342,344
や、オーミックコンタクト用の電極材料、あるいは配線
用の金属材料からなるパターンであることである。
【0011】好ましくは、貴金属薄膜は白金(Pt)薄
膜であることである。
【0012】また、好ましくは、所定のマスク材は酸化
物、窒化物、炭化物、無機薄膜、金属薄膜、および感光
性組成物からなるグループから選択した前記エッチング
液に対して不要なマスク材であることである。酸化物と
してはSiO2 ,窒化物としてはSi3 4 やTiN,
炭化物としてはWC,TaC,SiC等,無機薄膜とし
ては多結晶シリコン等,金属膜としてはAl,Ti,N
b,Mo,Ta,W等が代表的である。
【0013】
【作用】貴金属薄膜のエッチング法が半導体装置製造プ
ロセスに適用可能となるためには、単にそのエッチング
液が貴金属薄膜を溶かすというだけでは不十分である。
すなわち、半導体装置に必須な微細パターンが実現でき
るためには、フォトリソグラフィープロセスとの適合
性、具体的にはエッチング用のマスク材との選択比、お
よびその貴金属薄膜の下地の物質との選択比が十分高い
ことがまず第1に要求される。また、再現性の高い、し
かも実用に適したある程度大きなエッチング速度が、前
述した選択比の高い状態で得られるかという点か第2の
要求される点である。本発明の特徴はこれらの要求を満
足させるものである。
【0014】Ptは王水に溶けるが、これは硝酸により
表面のPtを酸化(PtO)し、溶解しやすい形態にし
た後、塩酸により溶解させ、水溶液中で安定なヘキサク
ロロ白金酸(H2 [PtCl6 ])を生成するためであ
る。本発明のエッチング液の場合、すなわち,ベンゼン
10g及びCPB1mmolの中に、酸化力のあるBr2
を1mmol、2mmol、5mmolを添加した場合のPt板のエ
ッチング速度はエッチング温度50℃においてそれぞれ
0.8nm/hr 、2.2nm/hr 、3.5nm/hr である。
【0015】また、ベンゼンは有機系の溶媒として、種
々の有機物を良く溶かす。溶解時の温度が高い方が溶解
速度が早くなる。Pt板のBr2 :5mmol、CPB:1
mmol、ベンゼン:10gからなるエッチング液によるエ
ッチング速度は室温(20℃)では0.6nm/hr 、50
℃では3.5nm/hr 、75℃では37nm/hr ,エッチン
グ液の沸騰温度(80℃)では、430nm/hr とエッチ
ング温度により、桁違いに速度が変わる。
【0016】本発明におけるエッチング液を使用するこ
とにより、酸化物、窒化物、炭化物、シリコンなどの無
機薄膜、金属薄膜あるいは感光性組成物からなるマスク
材および下地である酸化膜やバリア金属膜などは溶解せ
ず、容易にPt,Au,Ag,Pd等の貴金属のみを溶
解することが可能なため、製造方法が簡便になり、低コ
スト化が可能である。
【0017】エッチング液の有機溶媒として、ハロゲン
と反応しない有機溶媒が好ましく、芳香族炭化水素、ア
ルコール、エステル、ニトリル、ニトロ化合物ハロゲン
化炭化水素などが適し、例えば、アセトニトリル、キシ
レン、トルエンおよびベンゼン等が良い。また、ハロゲ
ン化塩は、界面活性剤的な性質を持つもの、例えばよう
化セチルピリジニウムなどが良く、また陽イオンがアル
カリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、4級アンモ
ニアイオンなどのハロゲン化塩でも良い。ハロゲン単体
は、電気陰性度が高い方が好ましく、さらに有機溶媒と
反応しない成分が適する。3種の組み合わせにより、選
択的な貴金属膜,マスク材および高誘電率膜のエッチン
グレートの選定をすることが可能である。さらに、触媒
等の効果により、特性を向上させるため、金等その他の
成分を混合しても良い。この時、試料とエッチング液の
接触方法として、試料をエッチング液中に浸したり、エ
ッチング液を蒸気化したり、スピンコータ、霧吹き、超
音波、圧力等を利用しても良い。
【0018】次に、感光性組成物として、上記有機溶媒
系エッチング液に溶解あるいは剥離しないものを選ぶこ
とを特徴とする。具体的には、ポジ型レジストとしてア
ルカリ可溶性化合物をベースポリマーとし、キノンジア
ジド化合物を感光剤とするレジストおよび化学増幅型ポ
ジ型レジストなどが挙げられる。ポジ型レジストを使用
する場合はUVキュアと呼ばれる紫外線照射による硬化
処理を行うことが望ましい。照射温度および時間は、レ
ジストの種類に応じて例えば約100℃から250℃、
30秒から20分の範囲から適宜選択することができ
る。
【0019】一方、ネガ型レジストとして、例えばアジ
ド型加工物を感光剤とするイソプレン系レジスト、フェ
ノール系レジストなどが挙げられる。ネガ型レジストで
は、一般に有機溶剤に対する耐性がポジ型レジストより
大きいが、有機溶剤に対する耐性をさらに良くするため
に、現像後ポストベークを行っても良い。必要ならば、
紫外線を照射し硬化させる。紫外線照射時間は、30分
未満がよく、更に好ましくは15分未満がよく、さらに
好ましくは5分未満がよい。
【0020】ポジ型、およびネガ型レジストのいずれの
場合も高ドーズ量のイオン注入により硬化は完全にな
り、耐エッチング性が増す。11+ 31+ 75As+
等通常MOSプロセスで使われているイオンでかまわな
いが加速電圧100〜200KeVでドーズ量Φ=1×
1015cm-2〜1×1016cm-2で行なえばレジストの
硬化が進み耐エッチング性が極めて強固となる。また、
ポジ型およびネガ型レジストの組成は上述した系に限定
されるものではない。また、感度が低いという欠点は有
するが、無機系レジストが本発明のエッチング用マスク
として耐性が優れている。
【0021】また本発明の特徴におけるマスク材として
は、この他に上記有機溶媒系エッチング液に溶解あるい
は剥離しない、酸化物、窒化物、炭化物などの無機薄膜
あるいは金属薄膜を微細加工のマスクとして使用するこ
とができる。例えば、上記有機溶媒系エッチング液とし
てBr2 /CPB(臭化セチルピリジニウム)/ベンゼ
ン系を使用すると、Pt、Au、Pdなどの貴金属はよ
く溶解するが酸化物や窒化物はほとんど溶解しないた
め、反応性イオンエッチングによる加工性に優れた酸化
ケイ素や窒化チタンなどをマスクとして、Pt下部電極
膜を加工することができる。また、高誘電率キャパシタ
材料として使用されるペロブスカイト結晶系の酸化物高
誘電体薄膜も、Br2 /CPB/ベンゼン系エッチング
液に耐性があり、酸化物高誘電体薄膜そのものをマスク
として下部電極を微細加工することも可能である。
【0022】また、Br2 /CPB/ベンゼン系はT
i、W、Ta、Alなどの金属は溶解しないため、やは
りこれらの金属をマスクとして、Pt下部電極膜を加工
することができる。これらの金属膜は、電荷蓄積容量の
上部電極や、配線材料としても使用可能であり、上部電
極をマスクとして下部電極や誘電体膜を微細加工するこ
とも可能である。
【0023】そして重要な点は上記有機溶媒系エッチン
グ液は単結晶シリコン,多結晶シリコン(ポリシリコ
ン)およびシリコン酸化膜(SiO2 )を全くエッチン
グしないということである。この事実が上記エッチング
液のシリコンプロセスへの適合性を極めて高いものにし
ている。
【0024】また、すでに述べたように、これらの無機
薄膜や金属薄膜は特異的な選択溶解性を持つ上記有機溶
媒系エッチング液には耐性があるが、公知のリソグラフ
ィー技術およびプラズマエッチングあるいは湿式エッチ
ング技術を使用して微細加工することができる。
【0025】さらに、エッチング液の洗浄方法として、
酸性溶液として硫酸、過酸化水素水の混合酸溶液、硝
酸、塩酸、フッ化水素酸等、アルカリ溶液として水酸化
アルカリ、コリン、MABTなど及びアルコールを用
い、電気素子に不具合が起らないように、洗浄する。こ
の時、蒸気状で行ったり、超音波及び圧力をかけたり、
減圧にしたり、加熱しても良い。
【0026】最後に、キャパシタ膜中にハロゲン単体が
残存しているかは、オージェ電子分光分析または熱水抽
出の後イオンクロマトグラフ分析などにより確認できる
が、これらの洗浄方法によれば、ハロゲンの残留は0.
1ppm以下にできる。
【0027】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図2は本発明の第1の実施例に係るDRAMの平
面図で、図1は、図2のA−A方向の断面図である。本
発明の第1の実施例のDRAMは図3に等価回路を示す
ように1セル1トランジスタの構造で、各セルの蓄積容
量部(キャパシタ部)にチタン酸バリウム・ストロンチ
ウム(BST)243を上部電極となるタングステン
(W)層244および下部電極となる白金(Pt)層2
42で挟んだ構造となっている。図1に示すように、本
発明の第1の実施例に係るDRAMは、n基板12の表
面に形成された不純物密度1×1016〜5×1017cm
-3のpウェル19の表面にスイッチ用MOSトランジス
タ(選択トランジスタ)とキャパシタ部が形成され、図
2に示すようなX−Yマトリクスを形成している。図2
においてワード線251はA1配線であり、ビット線2
32はn+ 埋め込み拡散層である。すなわち、図1に示
すように、選択トランジスタはpウェル19の表面に形
成された不純物密度1×1019〜5×1021cm-3のn
+ 領域231をソース領域、ビット線を兼ねるn+領域
232をドレイン領域とし厚さ30〜50nmのゲート
酸化膜29の上部に形成されれた厚さ300〜500n
mの砒素(As)をドーピングしたポリシリコン(ドー
プドポリシリコン;DOPOS)をゲート電極25とし
て構成されている。この選択トランジスタのn+ ソース
領域231の上部に形成されたSiO2 /PSGあるい
はBPSG等の層間絶縁膜167,168の開孔部にキ
ャパシタ部が形成されている。すなわち、n+ ソース領
域231の上部にAsをドープしたDOPOS層とTi
/TiNバリアメタル層からなる複合膜層(以下DOP
OS・バリアメタル層という)255が一部を層間絶縁
膜167の上にまで延長して形成され、その上に厚さ5
0nmのPt膜からなる下部電極膜242、厚さ30n
mのBST膜243、厚さ150nmの蓄積電極となる
W膜からなる上部電極244が連続的に堆積され、キャ
パシタ部の蓄積容量を形成している。DOPOS・バリ
アメタル層は下層に厚さ200nmのDOPOS層が形
成され、その上に厚さ50nmのTi/TiN層が形成
され、Pt膜242とDOPOS膜との反応を防止して
いる。すなわち下部電極242はDOPOS・バリアメ
タル層255を介してスイッチ用MOSトランジスタ
(選択トランジスタ)のn+ ソース領域231と電気的
に接続され、上部電極244はDOPOSあるいはWS
2 ,MoSi2 ,TiSi2 等のシリサイド膜からな
るプレート電極245に電気的に接続されている。A
l,Al−Si,あるいはAl−Cu−Si膜等からな
るワード線251は、DOPOSゲート電極25の上部
に形成された層間絶縁膜167,168,169の開口
部(コンタクトホール)を介してゲート電極25と電気
的に接続されている。本発明によれば従来のシリコン酸
化膜(SiO2 )を用いたキャパシタの100倍以上の
容量が得られるので、0.5μm×0.5μmあるいは
0.2μm×0.2μm程度のコンタクトホールの内部
にのみキャパシタを形成しても256MbDRAM、1
GbDRAM等に必要な容量が容易に得られる。
【0028】本発明の第1の実施例のDRAMは図4〜
図6に示すような方法で製造できる。
【0029】(1)まず通常のMOSプロセスによりn
基板中にpウェルを形成し、LOCOS法等により素子
分離領域(FOX)形成し、ポリシリコンゲート電極2
5のパターンを用いたセルフアライメント法によりn+
ソース領域231,n+ ドレイン領域232を形成す
る。たとえばDOPOSとなるポリシリコン層25の厚
さを300nmとし、75As+ を加速電圧50KeV、
ドーズ量Φ=3×1015〜1×1016cm-2イオン注入
すればn+ ソース領域231、n+ ドレイン領域232
が形成できる。図1,2から明らかなようにn+ ドレイ
ン領域232はDRAMのビット線として動作する。こ
の後SiO2 /PSG膜をCVD法により厚さ300n
m堆積し、層間絶縁膜167とし、図4(a)に示す形
状を得る。なお、必要に応じてp+ チャネルストップ領
域形成、チャネルドープイオン注入等を行うことは、標
準的MOSDRAMのプロセスと同様であり、ここでは
説明を省略する。
【0030】(2)次にSiO2 /PSG膜167に図
4(b)に示すようなコンタクトホールを開孔し、その
上に厚さ200nmのAsをドープしたn+ DOPOS
層をCVD法により堆積し、その上にTi/TiN層を
RFスパッタリングにより堆積し、DOPOS・バリア
メタル層255を形成しフォトリソグラフィー法を用い
てキャパシタ部に対応するDOPOS・バリアメタル層
255の上にフォトレジスト51を形成する。
【0031】(3)このフォレジストをマスクとしてB
Cl3 ,CF4 ,SF6 、あるいはCCl4 等を用いた
RIEによりDOPOS・バリアメタル層255を図5
(a)に示すようにパターニングする。次いでこのフォ
トレジストを除去、洗浄後、図5(a)に示すように、
厚さ50nmのPt膜242、厚さ30nmのBST膜
243,厚さ150nmのW膜244を連続的にRFス
パッタリング法により形成する。RFスパッタリングの
かわりにCVD法を用いてもよい。なお、BSTはチタ
ン酸バリウム(BaTiO3 )とチタン酸ストロンチウ
ム(SrTiO3 )の固溶体である。なお、別の方法と
してDOPOS層のみを図5(a)に示すようにn+
ース領域231の上に局部的に形成し、Ti/TiN層
をPt膜242の下に全面に形成してもよい。全面に形
成した方がPtとSiO2 /PSG膜167との密着が
良くなる。次に図5(a)に示すようにフォトレジスト
膜51をフォトリソグラフィー法により形成する。
【0032】(4)次にこのフォトレジスト膜51をマ
スクとしてCF4 を用いた反応性イオンエッチ(RI
E)によりW膜244を図5(b)に示すようにエッチ
ングする。
【0033】(5)次いで図5(c)に示すように、上
部電極となるW膜244をマスク層として、過酸化水
素、アンモニア水およびEDTAの混合水溶液等の所定
のエッチング液により、PZT層243をエッチング
し、パターニングを行う。
【0034】(6)次に、この工程で形成されたBST
層243をマスクとして、図5(d)に示すように、エ
ッチング液として、ハロゲン単体にヨウ素、ハロゲン化
塩にヨウ化セチルピリジニウム、有機溶媒にベンゼンを
用い、このエッチング液を60℃に加熱して、下部電極
となる白金層242のパターニングを行う。このように
処理した後、Si基板1をアルコール中に浸しエッチン
グ液を洗浄する。ついで水酸化アルカリとしてコリンを
用い、エッチング液を完全に洗浄する。コリンとしては
商品名シカクリーンとして知られているような洗浄液を
用いればよい。この様に処理することにより、低コスト
で簡便にn+ ソース領域231上にPt下部電極24
2,高誘電体膜243およびW上部電極244を使用し
た図5(d)に示すような、キャパシタセルを形成する
ことができる。なお、エッチング液の洗浄にはコリン以
外の水酸化アルカリ、MABTあるいは種々のアルコー
ルを用いてもよい。このとき、蒸気状で行うか、超音波
及び圧力をかけて行うことが好ましい。洗浄液を蒸気状
すなわち気体として用い、減圧下で加熱すればドライ洗
浄が可能となる。
【0035】(7)次に、SiO2 、PSGあるいはB
PSG膜等の層間絶縁膜168をCVD法により堆積
し、W上部電極244の上部にコンタクトホールを開孔
し、DOPOS膜あるいはWSi2 膜等をCVD法で形
成し、フォトリソグラフィーとRIE法により図6
(a)に示すようなプレート電極245のパターニング
を行う。
【0036】(8)その後図6(b)に示すようなSi
2 /PSG、あるいはSi3 4膜等の層間絶縁膜1
96を形成し、さらにその上部にAl,Al−Si、あ
るいはAl−Cu−Si等を用いてワード線251を形
成すれば、図1に示すような断面形状となる。
【0037】図7および図8は本発明の第2の実施例に
係る不揮発性メモリの断面図およびその等価回路であ
る。
【0038】本発明の第2の実施例においては、図7に
示される通りLOCOS等の方法で形成したSiの熱酸
化膜からなる素子分離領域103で互いに分離された複
数のMOSトランジスタが、n型基板12の上に形成さ
れたpウェル19の表面上にマトリックス状に作製され
る。図7は図8に示すドライブ線222に沿った断面図
である。図7のMOSトランジスタは、素子分離領域1
03上のゲート酸化膜29及びゲート電極25、pウェ
ル19内のn+ 領域からなるソース領域231及びドレ
イン領域232等から形成される。なおここでゲート電
極25は、ワード線の一部を成すものである。また、ド
レイン領域232上にはビット線233が形成され、ソ
ース領域231はプラグ形状のコンタクト部355を介
して、薄膜キャパシタとの接続用の取り出し電極341
と接続される。なお図中167,168は層間絶縁膜、
169は平坦化用層間絶縁膜である。コンタクト部35
5はたとえばDOPOS又はW等の高融点金属の選択C
VDで行なえばよい。取り出し電極341はTi/Ti
N等の高融点金属を用いれば良い。取り出し電極341
はバリア金属として働くと同時に、Pt下部電極342
と層間絶縁膜169との密着性を良くする働きをする。
取り出し電極235の上に厚さ200nmのPt膜から
なる下部電極342、厚さ300nmのジルコン・チタ
ン酸鉛膜(PZT膜)343、厚さ200nmのPt膜
からなる上部電極344が形成され、キャパシタ部を形
成している。なお、PZTはジルコン酸鉛(PbZrO
3 )とチタン酸鉛(PbTiO3 )の固溶体である。
【0039】図8は本発明の第2の実施例の不揮発性メ
モリの等価回路図である。図示されるように、ここでは
1ビットのメモリセルが1つのスイッチングトランジス
タ901と1つの薄膜キャパシタ902とからなり、マ
トリックス状に配置される。スイッチングトランジスタ
901のゲート電極25はワード線251と結合し、ド
レイン領域232がビット線233に結合する。さらに
薄膜キャパシタ902の一対の電極が、それぞれスイッ
チングトランジスタ901のソース領域231及びドラ
イブ線222と接続される。このとき、ワード線251
とドライブ線222とが互いに直交して、それぞれワー
ド線選択回路26及びドライブ線駆動回路27と結合
し、ビット線233は2本で一組でビット線対を形成し
1本のドライブ線222を挟んでその両側に配置される
と共に、センスアンプ28と結合している。
【0040】この半導体記憶装置の書き込みに際して
は、例えばワード線選択回路26により所定のロウアド
レスのワード線251を選択し、選択されたワード線2
51を活性化してこれと結合するスイッチングトランジ
スタ901をON状態にした後、所定のカラムアドレス
についてビット線233に“1”あるいは“0”の情報
に対応する電位を付与するとともに、ドライブ線駆動回
路27によりドライブ線222を活性化して書き込み信
号を伝達する。次いで、ワード線251の活性化を停止
してスイッチングトランジスタ901をOFF状態に戻
せば、上述したようなロウアドレス及びカラムアドレス
の積によって選択されるメモリセル内の薄膜キャパシタ
902に、“1”あるいは“0”の情報が蓄積、保持さ
れて情報の書き込みが行なわれる。この後は、情報が書
き込まれたメモリセルのスイッチングトランジスタ90
1や薄膜キャパシタ902と結合するワード線251及
びドライブ222の一方が活性化されても、書き込まれ
た情報が消失することはない。
【0041】一方半導体記憶装置の読み出しに当って
は、まずワード線選択回路26により所定のロウアドレ
スのワード線251を選択し、選択されたワード線25
1を活性化してこれと結合するスイッチングトランジス
タ901をON状態にする。続いて、所定のカラムアド
レスについてビット線対をプリチャージしてフローティ
ング状態とした、ドライブ線駆動回路27によりドライ
ブ線222を活性化して所定の電位を付与する。ここ
で、上述したようなロウアドレス及びカラムアドレスの
積によって選択されるメモリセルの薄膜キャパシタ90
2に蓄積、保持されていた情報は、スイッチングトラン
ジスタ901を通してプリチャージされたビット線対の
うちの一方のビット線251に取り出され、取り出され
た情報に応じた微小な電位差がビット線251に取り出
され、取り出された情報に応じた微小な電位差がビット
線対間に形成される。従って、この電位差をセンスアン
プ28で増幅することで、メモリセル内の薄膜キャパシ
タ902に蓄積、保持されていた情報の読み出しを行な
うことが可能となる。さらに、上述したようにして情報
の取り出されたメモリセル内の薄膜キャパシタ902に
対しては、その後所定の動作によって読み出す前と同じ
情報が書き込まれて、情報の書き込みが行われる。
【0042】ここで図7の不揮発性メモリの製造方法に
ついて図9を用いて説明する。図9(a)におけるpウ
ェル19上にn+ ドレイン領域232,DOPOSゲー
ト電極25等からなるMOSFETを形成する工程は、
本発明の第1の実施例と同様に通常の標準的MOSプロ
セス、例えばDOPOSゲーテ電極を用いた自己整合プ
ロセスで行えばよいので説明を省略する。ここでは、こ
れらのMOSFETがほぼ形成され、その上に厚さ1μ
mのPSG、SiO2 、あるいはBPSG膜等からなる
層間絶縁膜169が蓄積された後から説明する。
【0043】(1)層間絶縁膜169をCVD法等によ
り堆積後、n+ ソース領域231上部にコンタクトホー
ルを開孔し、その開口部にW,Ti等の高融点金属又は
DOPOSの選択CVDを行ないコンタクト部355を
形成する。そしてこのコンタクト部355および層間絶
縁膜169の上に通常のスパッタ成膜法により厚さ50
nmのチタンおよび窒化チタン薄膜からなるバリア金属
層341およびキャパシタの下部電極となる厚さ200
nm白金層342を形成し、次に通常のプラズマCVD
法により厚さ300nmのシリコン酸化膜59を形成
し、さらに通常のフォトリソグラフィーによりレジスト
51を所望の場所にカバーし、このレジスト51をマス
クとしてCF4 /H2 等によるプラズマエッチング法に
よりシリコン酸化膜51を図9(a)に示すようにエッ
チングしパターニングする。
【0044】(2)プラズマエッチングの後レジスト5
1を除去し、基板19を洗浄し、次にこのシリコン酸化
膜59をマスクにしてハロゲン単体、ハロゲン化塩およ
び有機溶媒を含むエッチング液で、図9(b)に示すよ
うに白金層342をエッチングする。たとえばこの時の
エッチング液とし、ハロゲン単体に臭素、ハロゲン化塩
に臭素セチルピリジニム、有機溶媒にベンゼンを用い、
このエッチング液を30℃に加熱して白金層342をエ
ッチングする。このように処理した後、Si基板19を
アルコール中に浸しエッチング液を洗浄する。ついで、
酸性溶液による洗浄として硫酸と過酸化水素水の混合酸
素溶液に浸し、エッチング液を完全に洗浄する。なお、
エッチング液には、少なくともハロゲン単体、ハロゲン
化塩及び有機溶媒の3種が必須であるが、さらに、触媒
等の効果により、特性を向上させるため、金等その他の
成分を混合しても良い。この時、試料とエッチング液の
接触方法として、試料をエッチング液中に浸したり、エ
ッチング液を蒸気化したり、スピンコータ、霧吹き、超
音波、圧力等を利用しても良い。
【0045】(3)次にたとえばCF4 /H2 等を用い
た通常のプラズマエッチングにより、白金下部電極34
2上のシリコン酸化膜59を除去する。さらにプラズマ
エッチングによりバリア金属層であるチタンおよび窒化
チタン層341を白金下部電極342をマスクとして図
9(c)に示すようにエッチング除去する。
【0046】(4)この後、スパッタ法により厚さ30
0nmの強誘電率薄膜であるPZT膜343および厚さ
200nmの白金の上部プレート電極344を形成する
ことにより強誘電体キャパシタ部を有した不揮発性メモ
リを作成することができる。なお、上部白金電極344
はプレート電極であるために一般に微細加工の必要はな
いが、必要に応じて下部電極342をエッチングした場
合と同様の方法を使用して加工を行うことが可能であ
る。
【0047】図10は本発明の第3の実施例を説明する
ための図で、本発明の第2の実施例で説明した不揮発性
メモリ(図7)の他の製造方法に係るものである。本発
明の第2の実施例と同様MOSFETがほぼ形成され、
その上に厚さ1μmのPSG、SiO2 、あるいはBP
SG膜等からなる層間絶縁膜169が蓄積された後から
説明する。
【0048】(1)層間絶縁膜169をCVD法等によ
り堆積後、n+ ソース領域231上部にコンタクトホー
ルを開孔し、その開口部にW,Ti等の高融点金属又は
DOPOSの選択CVDを行ないコンタクト部355を
形成する。そしてこのコンタクト部355および層間絶
縁膜169の上に通常のスパッタ成膜法によりチタンお
よび窒化チタン薄膜からなるバリア金属層341および
キャパシタの下部電極となる白金層342を形成した
後、ポジ型レジストとしてキノンジアジド誘導体を感光
剤とするノボラック樹脂51を塗布し、通常のプリベー
マ後、所定のフォトマスクを用いて露光、現像工程を経
て、図10(a)に示すようなレジストパターンとし1
70℃3分間のUVキュアを行う。次に31+ あるいは
11+ を加速電圧150keV、ドーズ量1×1015
8×1015cm-2で、レジスト表面および白金層342
表面に全面イオン注入をする。このイオン注入によりレ
ジストの硬化が進み、耐エッチング特性が改善される。
【0049】(2)図10(b)はこのイオン注入レジ
スト52をマスクとして用いてエッチングした場合のエ
ッチング後の断面図である。この時のエッチング液は、
ハロゲン単体に臭素、ハロゲン化塩に臭素セチルピリジ
ニム、有機溶媒にベンゼンを用い、30℃に加熱して白
金層3をエッチングした。このように処理した後、Si
基板をアルコール中に浸しエッチング液を洗浄する。つ
いで、酸性溶液による洗浄として硫酸と過酸化水素水の
混合酸素溶液に浸し、エッチング液を完全に洗浄する。
エッチング液は、少なくともハロゲン単体、ハロゲン化
塩及び有機溶媒の3種で構成されているが、その他に触
媒としての効果を上げるため他の成分を混合しても良
い。この触媒としては、金等その他の成分を混合しても
良い。この時、試料とエッチング液の接触方法として、
試料をエッチング液中に浸したり、エッチング液を蒸気
化したり、スピンコータ、霧吹き、超音波、圧力等を利
用しても良い。
【0050】(3)図10(c)は、その後、引き続き
イオン注入レジスト52のパターンをマスク層として、
通常の反応性イオンエッチング(RIE)によりバリア
金属層であるチタンおよび窒化チタン層341を除去し
たところである。RIEのエッチャントとしてはCCl
4 あるいはCF4 を用いればよい。
【0051】(4)その後、イオン注入レジスト52は
酸素プラズマを用いて除去し、スパッタ法により強誘電
率薄膜であるジルコン・チタン酸鉛(PZT)膜343
および白金の上部プレート電極344を形成することに
より、図10(d)に示す高誘電体キャパシタを有した
不揮発メモリを作成することができる。なお、上部白金
電極344はプレート電極であるために一般に微細加工
の必要はないが、必要に応じて上述した工程と全く同様
の方法を使用して加工を行うことが可能である。
【0052】更に、キャパシタ膜中にハロゲン単体が残
存しているかは、オージェ電子分光分析または熱水抽出
の後イオンクロマトグラフ分析などにより確認でき、上
記洗浄法によればハロゲンの残留は0.1ppm とするこ
とができる。
【0053】図11は本発明の第4の実施例に係る誘電
体キャパシタセルの製造方法を示す工程順模式断面図で
ある。本発明の第4の実施例のキャパシタセルは図11
(e)に示すようにSi基板468上にSiの熱酸化膜
469を形成し、その上にTiおよびTiNからなるバ
リア金属層442を形成し、さらにその上に白金の下部
電極242、PZTからなる強誘電体あるいはSTOか
らなる高誘電体からなる誘電体薄膜(以下誘電体薄膜と
いう)243、および白金の上部電極444からなるキ
ャパシタを形成したものである。
【0054】本発明の第4の実施例の誘電体キャパシタ
セルは、次のような工程で製造される。
【0055】(1)まず、Si基板468上に熱酸化法
等により酸化膜469を形成する。次にこのSi熱酸化
膜469上に、通常のスパッタ成膜法によりTi/Ti
N層442、キャパシタの下部電極となる白金層24
2、誘電体薄膜243および上部電極となる白金444
を順次形成した後、シリコン系の無機レジストを塗布
し、フォトリソグラフィー工程を行う。つまり通常のプ
リベーク、所定のマスクを用いた露光、現像工程を経
て、130℃30分間のポストベークを行い図11
(a)のような断面形状を得る。
【0056】(2)次に、エッチング液として、ハロゲ
ン単体にヨウ素、ハロゲン化塩にヨウ化セチルピリジニ
ム、有機溶媒にベンゼンを用い、60℃に加熱して、図
11(b)に示すように上部電極444の白金層のパタ
ーニングを行う。
【0057】(3)その後、引き続き、図11(c)に
示すように、無機レジストパターン53をマスク層とし
て、過酸化水素水、アンモニア水およびEDTA(エチ
レンジアミン酢酸)の混合水溶液等の所定のエッチング
液により、誘電体薄膜243のパターニングを行う。
【0058】(4)再びエッチング液としてヨウ素、ヨ
ウ化セチルピリジニム、およびベンゼンを用い、エッチ
ング液を60℃に加熱して、下部電極の白金層242の
エッチングによるパターニングを行う。最後にCCl4
あるいはCF4 のRIEを用いてTi/TiN層442
を図11(d)に示すようにエッチングする。
【0059】(5)このように処理した後、Si基板を
アルコール中に浸しエッチング液を洗浄する。さらに、
水酸化アルカリ、コリン、MABTを用い、エッチング
液を完全に洗浄する。この時超音波洗浄、好ましくは2
周波超音波洗浄を行う。マスクとして残っているレジス
トを、アッシャーにより灰化して除去すれば、図11
(e)に示すようなキャパシタセルが完成する。
【0060】この様に処理することにより、低コストで
簡便にSiO2 膜上に強誘電体膜や高誘電体膜を使用し
たキャパシタセルを形成することができる。
【0061】本発明の第1〜第4の実施例においてはキ
ャパシタの電極として貴金属薄膜を用いる例を示した
が、本発明はこれらの実施例に限られるのではなく、個
別デバイス(ディスクリートデバイス)や論理集積回路
等の種々の貴金属薄膜を用いた半導体装置に用いること
が可能である。本発明によれば、貴金属薄膜をフォトリ
ソグラフィーを用いてパターニングが可能なので、貴金
属薄膜自身を配線金属として用いることができ、従来主
に用いられていたAl、Al−Siに比してはるかに抵
抗の小さい配線が可能となる。配線抵抗が小さいという
ことは、1GbDRAM等のメモリーや、これに相当す
る論理集積回路等の集積密度の高い半導体装置におい
て、動作速度の高速化が可能となる。また貴金属をシリ
サイドの原材料として使う場合、たとえばPtSi2
リサイドを配線材料、又は電極コンタクト部に使う場合
も、Pt膜をシリコン表面に形成後本発明のPtのエッ
チング法を用いて所望のパターンに形成し、その後熱処
理をすればシリサイド膜となる。このPt膜のエッチン
グの際に、下地のシリコン表面は全くエッチングされな
い。さらに種々のオーミックコンタクト、ショットキー
コンタクト等の金属・半導体界面の特性改善のために貴
金属を用いる場合、例えばバリアメタルとして用いる場
合においても本発明のエッチング方法を用いれば容易に
貴金属層のパターニングができる。
【0062】本発明の第1の実施例の説明において図5
(d)ではMOSトランジスタのn+ ソース領域231
にBST243からなるキャパシタ部を形成したDRA
Mの構造を示したが、化合物半導体装置のソース電極、
ドレイン電極等のコンタクト電極金属,たとえば化合物
半導体では極めて一般的な金一ゲルマニウム合金(Au
−Ge合金)と金(Au)膜からなる複合膜をパターニ
ングする場合も本発明のエッチング技術を用いることが
できる。たとえばGaAs−MESFETのAu−Ge
/Auコンタクト電極のパターニングは以下のようにす
ればよい。
【0063】(1)まずCVD法等により所定のフィー
ルド酸化膜を活性領域以外のp型GaAs基板表面に形
成し、TiW/Tiからなるゲート電極25のパターン
を用いたセルフアライメント法によりn+ ソース領域2
31,n+ ドレイン領域232を図4(a)と同様に形
成する。p型GaAs基板のかわりに半絶縁性GaAs
基板でもよい。図4(a)のpウェル部19がGaAs
基板に相当する。たとえば79Se+ あるいは32+ を加
速電圧50KeV、ドーズ量Φ=3×1015〜1×10
16cm-2でイオン注入すればn+ ソース領域231、n
+ ドレイン領域232が形成できる。耐圧が必要な時
は、ゲート電極25の両側にSiO2 等のサイドウォー
ルを形成してからイオン注入をすればよい。(MESF
ETであるから図4(a)のゲート酸化膜29は無いの
はもちろんである。またゲート電極下部のGaAs基板
表面にはn型チャンネル層が形成されている。)この後
SiO2 膜をCVD法により厚さ300nm堆積し、層
間絶縁膜167とし、図4(a)に示すものと同様な形
状を得る。
【0064】(2)次にSiO2 膜167に図4(b)
に示すと同様なコンタクトホールをn+ ソース領域23
1,n+ ドレイン領域232の上部のみに開孔し、その
上に、通常のEB蒸着法により200nmの厚さのAu
−Ge合金および金膜、からなるコンタクト電極層を形
成し、さらに5nmの厚さのTi膜を形成する。図4
(b)ではDOPOS・バリアメタル層255が形成さ
れているが、本実施例ではこのDOPOS・バリアメタ
ル層255のかわりにAu−Ge合金,金膜およびTi
膜からなる複合膜を形成する。
【0065】(3)次に図4(b)に示すと同様なよう
に,通常のフォトリソグラフィーにより、すなわちフォ
トレジスト51をマスクとしてBCl3 系のガスを用い
たプラズマエッチング法によりTi膜のみをコンタクト
ホール周辺部のみに残るようパターニングする。
【0066】(4)次にTi膜をマスクとしてAu−G
e合金,金膜をエッチングする。この時のエッチング液
は、ハロゲン単体に臭素、ハロゲン化塩に臭化セチルピ
リジニム、有機溶媒にベンゼンを用いたものを使用す
る。エッチング液は30℃に加熱して用いる。このエッ
チング液はコンタクト電極である金や金一ゲルマニウム
合金を溶解する能力があるが、マスク材としたチタン、
シリコン酸化膜、さらにゲート電極であるタングステン
は溶解しない。したがってマスクに覆われた部分のみを
残して選択的にエッチング除去することが可能である。
図4(b)ではTiW/Tiゲート電極25はSiO2
膜167でカバーされているが,ゲート電極25が露出
していてもエッチングされない。なお、マスクとして使
用したチタン層はさらに配線を形成するときの接着層と
して使用することができる。また、化合物半導体基板の
エッチング液による溶解を防ぐため、基板裏面にはシリ
コン酸化膜を予め形成しておけばよい。このようにして
+ ソース・ドレイン領域の表面のコンタクトホールの
内部のみ,あるいは内部とその周辺のみにAu−Ge/
Auコンタクト電極層が形成できる。なお、MESFE
Tを例に説明したが、HEMTやHBT等の他の化合物
半導体装置のコンタクト電極層のパターニングに本発明
のエッチング技術を用いることができるのはもちろんで
ある。また化合物半導体装置の各種配線層のパターニン
グにも用いることができることは以上の説明で明らかで
あろう。またコンタクト電極はAu−Ge/Auのみに
限られるのでなくTi/Pt/Au,AuGe/Ni/
Ti/Au,TiWSix /Au,あるいはPd/Ge
等でもよく,これらの各種貴金属の選択エッチングによ
るパターン形成が、リフトオフ工程を使わなくても可能
となる。
【0067】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば,従
来ウェットエッチング,ドライエッチングのいずれにお
いても微細加工が困難であった貴金属電極と高誘電率膜
からなる薄膜キャパシタを有する高集積化半導体記憶素
子やその他の貴金属薄膜を配線材料や電極材料として用
いる種々の半導体装置を実現でき、本発明の工業的価値
は極めて高い。
【0068】本発明によれば、貴金属薄膜を配線層とし
て用いることが容易となり、配線層の抵抗に寄因する遅
延が小さくなり、半導体集積回路の高速化が可能とな
る。半導体集積回路の集積化が進むと、各セルが微細化
され、セル自身の動作速度は極めて速くなるが、各セル
間を接続する配線による伝搬遅延は極めて重大な問題と
なる。本発明の貴金属のエッチング方法を用いれば、貴
金属薄膜を配線金属として用いることが可能となり、半
導体集積回路の高集積化,高速動作化が可能となる。
【0069】本発明によれば貴金属薄膜を金属・半導体
界面に形成することが容易となり、金属・半導体界面の
安定化・高信頼性化が可能となる。このためオーミック
コンタクト抵抗の低減化も容易となり半導体装置の高速
化、高周波化および低ノイズ化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るDRAMの断面
図。
【図2】本発明の第1の実施例に係るDRAMの平面
図。
【図3】本発明の第1の実施例に係るDRAMの等価回
路図。
【図4】本発明の第1の実施例に係るDRAMの製造工
程を示す図(その1)。
【図5】本発明の第1の実施例に係るDRAMの製造工
程を示す図(その2)。
【図6】本発明の第1の実施例に係るDRAMの製造工
程を示す図(その3)。
【図7】本発明の第2の実施例に係る不揮発性メモリの
断面図。
【図8】本発明の第2の実施例に係る不揮発性メモリの
等価回路図。
【図9】本発明の第2の実施例に係る不揮発性メモリの
製造工程を示す図。
【図10】本発明の第3の実施例に係る不揮発性メモリ
の製造工程を示す図。
【図11】本発明の第4の実施例に係る強誘電体キャパ
シタの製造工程を示す図。
【符号の説明】
12 n基板 19 pウェル 25,251 ワード線 26 ワード線選択回路 27 ドライブ線駆動回路 28 センスアップ 29 ゲート酸化膜 51 フォトレジスト 52 イオン注入レジスト 53 無機レジスト 59 CVDSiO2 103,196 絶縁膜 166,167,168,169 層間絶縁膜 231 ソース領域 232 ドレイン領域 222 ドライブ線 233 ビット線 242 下部Pt電極 243 誘電体層(誘電体薄膜) 244 上部W電極 245 プレート電極 255 DOPOS層とTi/TiNバリアメタル層か
らなる複合膜層 342 下部Pt電極 343 誘電体層(誘電体薄膜) 344 上部Pt電極 355 コンタクト部 442 Ti/TiN層 444 上部Pt電極 468 Si基板 469 酸化膜 901 スイッチングトランジスタ 902 キャパシタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢吹 元央 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式 会社東芝 研究開発センター内 (56)参考文献 特開 平7−201849(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/3213 H01L 21/28 H01L 21/306 H01L 21/8242 H01L 27/108

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン単体と、ハロゲン化塩と、有機
    溶媒とを少なくとも含むエッチング液を用いて半導体装
    置の表面に形成された貴金属薄膜を所定のマスク材を用
    いて選択的にエッチングし、所望の貴金属薄膜のパター
    ンを得ることを特徴とするエッチング方法。
  2. 【請求項2】 前記貴金属薄膜は、半導体記憶装置の電
    荷蓄積容量部の少なくとも一方の電極であることを特徴
    とする請求項1記載のエッチング方法。
  3. 【請求項3】 前記貴金属薄膜は白金(Pt)薄膜であ
    ることを特徴とする請求項1記載のエッチング方法。
  4. 【請求項4】 前記所定のマスク材は酸化物、窒化物、
    炭化物、無機薄膜、金属薄膜、および感光性組成物から
    なるグループから選択した前記エッチング液に対して不
    溶なマスク材であることを特徴とする請求項1記載のエ
    ッチング方法。
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