JP3389283B2 - 分散染料組成物 - Google Patents
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Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリエステル異デニー
ル繊維、とりわけファインデニールポリエステル繊維と
レギュラーデニールポリエステル繊維との混繊・交織繊
維製品の染色に適した分散染料組成物に関する。 【０００２】 【従来の技術】ファインデニールポリエステル繊維、例
えば０．１ｄ〜０．７ｄの繊維とレギュラーデニールポ
リエステル繊維、例えば１ｄ〜５ｄの繊維との異デニー
ル混繊・交織繊維製品の染色は既存分散染料により公知
の染色方法で加工されているが色割れ（つまり同色染め
が劣る）や堅牢度低下が大きい等の問題点を抱えている
のが現状である。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】ポリエステル異デニー
ル繊維は、その表面積比の違いにより、染料の染色挙動
に差が生じ色割れや堅牢度の低下を起こす。 【０００４】 【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
につき鋭意検討した結果、（Ａ）下記一般式（Ｉ）で示
される化合物２０〜６０重量％と下記一般式（II）で示
される化合物８０〜４０重量％（（Ｉ）と（II）の化合
物の和を１００重量％とする）からなる黄色系染料混合
物並びに 【０００５】 【化５】 【０００６】（式中Ｘ1 、Ｘ2 は各々独立にハロゲン原
子を表わし、Ｒ1 は−Ｃ2 Ｈ4 ＣＮ又は−Ｃ2 Ｈ4 ＯＣ
ＯＣ6 Ｈ5 を表わす。） （Ｂ）下記一般式（III ）で示される化合物７５〜９５
重量％と下記一般式（IV）で示される化合物２５〜５重
量％（（III ）と（IV）の和を１００重量％とする。）
からなる青色系染料混合物及び／又は、 【０００７】 【化６】 【０００８】 【化７】 【０００９】（Ｃ）下記一般式（Ｖ）で示される赤色系
染料 【００１０】 【化８】 【００１１】（式中、Ｒ2 、Ｒ3 は各々独立にメチル基
又はエチル基を表わす。）を配合してなる分散染料組成
物を使用することにより上記課題が解決されることを見
出した。以下、本発明について詳細に説明する。（Ａ）
の黄色系染料のうち一般式（Ｉ）で示される染料と一般
式（II）で示される染料の比率は、２０〜６０重量％：
８０〜４０重量％、好ましくは３０〜５０重量％：７０
〜５０重量％である。一般式（II）でＸ1 、Ｘ2 で表わ
されるハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子が例
示され、塩素原子が好ましい。（Ｂ）の青色系染料のう
ち一般式（III ）で示される染料と一般式（IV）で示さ
れる染料の比率は、７５〜９５重量％：２５〜５重量
％、好ましくは、８０〜９０重量％：２０〜１０重量％
である。（１）と（II）の比率又は（III ）と（IV）の
比率が上記範囲外では、色割れが生じるので好ましくな
い。 【００１２】（Ｃ）の赤色系染料の一般式（Ｖ）中のＲ
2 、Ｒ3 としては、好ましくは、メチル基である。
（Ａ）の黄色系染料混合物と（Ｂ）の青色系染料混合物
及び／又は（Ｃ）の赤色系染料の配合比率は、（Ａ）の
黄色系染料混合物１００重量部に対して（Ｂ）の青色系
染料混合物０．１〜１００，０００重量部、好ましくは
１〜１０，０００重量部、（Ｃ）の赤色系染料０．１〜
１００，０００重量部、好ましくは、１〜１０，０００
重量部であり、所望の色となるように選択される。本発
明の分散染料組成物は、（Ａ）の黄色系染料混合物が
（Ｂ）の青色系染料混合物や（Ｃ）の赤色系染料に適合
するように調合されているので、（Ａ）に対する
（Ｂ）、（Ｃ）の比率を変えても色割れが生じることは
ない。 【００１３】 【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
尚、公知の染色方法及び色差（ＣＩＥ Ｌ* ａ
* ｂ* ）、堅牢度評価を実施した。 実施例１ 下記の繊維を表−１に示す処方及び条件で染色した。 【００１４】繊維：ファインデニールポリエステル繊維
（０．１ｄ）５０及びレギュラーデニールポリエステル
繊維（２ｄ）５０からなる。 【００１５】 【表１】【００１６】次いで下記条件にて還元洗浄を実施した。
還元洗浄：Ｈｏｓｔａｐａｌ ＬＦＢｃｏｎｃ（洗浄
剤：ヘキストジャパン社製）１ｇ／リットル、苛性ソー
ダ（フレーク）２ｇ／リットル及びハイドロサルファイ
ト２ｇ／リットルを含有する水溶液を用い浴比１：３０
で８０℃で１０分間洗浄処理した。 【００１７】次いで下記条件にてヒートセットを実施し
た。 ヒートセット：１８０℃×１分 乾熱処理 評価：色割れ：２ｄ繊維を標準としたときの０．１ｄ繊
維のＣＩＥ Ｌ* ａ*ｂ* の相対値を測定し、同色染め
の程度を評価した結果を表−４に示す。 堅牢度：耐光堅牢度はＪＩＳ Ｌ０８４２-1988 （カー
ボンアーク灯光試験、ブルースケールにて判定）及び洗
濯堅牢度は、ＡＡＴＣＣ Ｔｅｓｔ Ｍｅｔｈｏｄ ６
１−１９８９ (試験番号２Ａ，ＷＯＢ標準洗剤，マルチ
ファイバー試験布Ｎｏ．１０Ａ，汚染グレースケールに
て判定）に準拠した結果を表−４に示す。 【００１８】実施例２ 染料処方を表−２に示す。 【００１９】 【表２】【００２０】染料処方を変えた他は、実施例１と同様に
した。結果を表−４に示す。 【００２１】比較例１ 染色処方を表−３に示す。 【００２２】 【表３】 【００２３】染料処方を変えた他は実施例１と同様にし
た。結果を表−４に示す。 【００２４】 【表４】 【００２５】 【発明の効果】本発明の分散染料組成物は異デニールポ
リエステル繊維の混繊、交編織繊維製品を染色したとき
にも色割れの恐れが少なく、良好な染色物を提供するこ
とができる。
ル繊維、とりわけファインデニールポリエステル繊維と
レギュラーデニールポリエステル繊維との混繊・交織繊
維製品の染色に適した分散染料組成物に関する。 【０００２】 【従来の技術】ファインデニールポリエステル繊維、例
えば０．１ｄ〜０．７ｄの繊維とレギュラーデニールポ
リエステル繊維、例えば１ｄ〜５ｄの繊維との異デニー
ル混繊・交織繊維製品の染色は既存分散染料により公知
の染色方法で加工されているが色割れ（つまり同色染め
が劣る）や堅牢度低下が大きい等の問題点を抱えている
のが現状である。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】ポリエステル異デニー
ル繊維は、その表面積比の違いにより、染料の染色挙動
に差が生じ色割れや堅牢度の低下を起こす。 【０００４】 【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
につき鋭意検討した結果、（Ａ）下記一般式（Ｉ）で示
される化合物２０〜６０重量％と下記一般式（II）で示
される化合物８０〜４０重量％（（Ｉ）と（II）の化合
物の和を１００重量％とする）からなる黄色系染料混合
物並びに 【０００５】 【化５】 【０００６】（式中Ｘ1 、Ｘ2 は各々独立にハロゲン原
子を表わし、Ｒ1 は−Ｃ2 Ｈ4 ＣＮ又は−Ｃ2 Ｈ4 ＯＣ
ＯＣ6 Ｈ5 を表わす。） （Ｂ）下記一般式（III ）で示される化合物７５〜９５
重量％と下記一般式（IV）で示される化合物２５〜５重
量％（（III ）と（IV）の和を１００重量％とする。）
からなる青色系染料混合物及び／又は、 【０００７】 【化６】 【０００８】 【化７】 【０００９】（Ｃ）下記一般式（Ｖ）で示される赤色系
染料 【００１０】 【化８】 【００１１】（式中、Ｒ2 、Ｒ3 は各々独立にメチル基
又はエチル基を表わす。）を配合してなる分散染料組成
物を使用することにより上記課題が解決されることを見
出した。以下、本発明について詳細に説明する。（Ａ）
の黄色系染料のうち一般式（Ｉ）で示される染料と一般
式（II）で示される染料の比率は、２０〜６０重量％：
８０〜４０重量％、好ましくは３０〜５０重量％：７０
〜５０重量％である。一般式（II）でＸ1 、Ｘ2 で表わ
されるハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子が例
示され、塩素原子が好ましい。（Ｂ）の青色系染料のう
ち一般式（III ）で示される染料と一般式（IV）で示さ
れる染料の比率は、７５〜９５重量％：２５〜５重量
％、好ましくは、８０〜９０重量％：２０〜１０重量％
である。（１）と（II）の比率又は（III ）と（IV）の
比率が上記範囲外では、色割れが生じるので好ましくな
い。 【００１２】（Ｃ）の赤色系染料の一般式（Ｖ）中のＲ
2 、Ｒ3 としては、好ましくは、メチル基である。
（Ａ）の黄色系染料混合物と（Ｂ）の青色系染料混合物
及び／又は（Ｃ）の赤色系染料の配合比率は、（Ａ）の
黄色系染料混合物１００重量部に対して（Ｂ）の青色系
染料混合物０．１〜１００，０００重量部、好ましくは
１〜１０，０００重量部、（Ｃ）の赤色系染料０．１〜
１００，０００重量部、好ましくは、１〜１０，０００
重量部であり、所望の色となるように選択される。本発
明の分散染料組成物は、（Ａ）の黄色系染料混合物が
（Ｂ）の青色系染料混合物や（Ｃ）の赤色系染料に適合
するように調合されているので、（Ａ）に対する
（Ｂ）、（Ｃ）の比率を変えても色割れが生じることは
ない。 【００１３】 【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
尚、公知の染色方法及び色差（ＣＩＥ Ｌ* ａ
* ｂ* ）、堅牢度評価を実施した。 実施例１ 下記の繊維を表−１に示す処方及び条件で染色した。 【００１４】繊維：ファインデニールポリエステル繊維
（０．１ｄ）５０及びレギュラーデニールポリエステル
繊維（２ｄ）５０からなる。 【００１５】 【表１】【００１６】次いで下記条件にて還元洗浄を実施した。
還元洗浄：Ｈｏｓｔａｐａｌ ＬＦＢｃｏｎｃ（洗浄
剤：ヘキストジャパン社製）１ｇ／リットル、苛性ソー
ダ（フレーク）２ｇ／リットル及びハイドロサルファイ
ト２ｇ／リットルを含有する水溶液を用い浴比１：３０
で８０℃で１０分間洗浄処理した。 【００１７】次いで下記条件にてヒートセットを実施し
た。 ヒートセット：１８０℃×１分 乾熱処理 評価：色割れ：２ｄ繊維を標準としたときの０．１ｄ繊
維のＣＩＥ Ｌ* ａ*ｂ* の相対値を測定し、同色染め
の程度を評価した結果を表−４に示す。 堅牢度：耐光堅牢度はＪＩＳ Ｌ０８４２-1988 （カー
ボンアーク灯光試験、ブルースケールにて判定）及び洗
濯堅牢度は、ＡＡＴＣＣ Ｔｅｓｔ Ｍｅｔｈｏｄ ６
１−１９８９ (試験番号２Ａ，ＷＯＢ標準洗剤，マルチ
ファイバー試験布Ｎｏ．１０Ａ，汚染グレースケールに
て判定）に準拠した結果を表−４に示す。 【００１８】実施例２ 染料処方を表−２に示す。 【００１９】 【表２】【００２０】染料処方を変えた他は、実施例１と同様に
した。結果を表−４に示す。 【００２１】比較例１ 染色処方を表−３に示す。 【００２２】 【表３】 【００２３】染料処方を変えた他は実施例１と同様にし
た。結果を表−４に示す。 【００２４】 【表４】 【００２５】 【発明の効果】本発明の分散染料組成物は異デニールポ
リエステル繊維の混繊、交編織繊維製品を染色したとき
にも色割れの恐れが少なく、良好な染色物を提供するこ
とができる。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 田宮 俊和
北九州市八幡西区黒崎城石１番１号 三
菱化成ヘキスト株式会社テクニカルセン
ター内
(72)発明者 吉良 久仁子
北九州市八幡西区黒崎城石１番１号 三
菱化成ヘキスト株式会社テクニカルセン
ター内
(56)参考文献 特開 昭61−207681（ＪＰ，Ａ)
特開 昭59−51950（ＪＰ，Ａ)
特開 昭55−127463（ＪＰ，Ａ)
特開 平４−164968（ＪＰ，Ａ)
特開 昭58−84860（ＪＰ，Ａ)
特開 昭54−42481（ＪＰ，Ａ)
特開 平３−281666（ＪＰ，Ａ)
特公 昭48−8319（ＪＰ，Ｂ１)
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
C09B 67/22
D06P 3/54
D06P 3/87
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 （Ａ）下記一般式（Ｉ）で示される化合
物２０〜６０重量％と下記一般式（II）で示される化合
物８０〜４０重量％からなる黄色系染料混合物に 【化１】 【化２】 （式中Ｘ1 、Ｘ2 は各々独立にハロゲン原子を表わし、
Ｒ1 は−Ｃ2 Ｈ4 ＣＮ又は−Ｃ2 Ｈ4 ＯＣＯＣ6 Ｈ5 を
表わす。） （Ｂ）下記一般式（III ）で示される化合物７５〜９５
重量％と下記一般式（IV）で示される化合物２５〜５重
量％からなる青色系染料混合物及び／又は、 【化３】（Ｃ）下記一般式（Ｖ）で示される赤色系染料 【化４】 （式中、Ｒ2 、Ｒ3 は各々独立にメチル基又はエチル基
を表わす。）を配合してなる分散染料組成物。
Priority Applications (6)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11534093A JP3389283B2 (ja) | 1993-04-19 | 1993-04-19 | 分散染料組成物 |
| TW083102221A TW266220B (ja) | 1993-04-19 | 1994-03-15 | |
| US08/210,299 US5433754A (en) | 1993-04-19 | 1994-03-18 | Disperse dye composition and dyeing method employing it |
| ES94105717T ES2130300T3 (es) | 1993-04-19 | 1994-04-13 | Composicion de colorantes dispersados y procedimiento de teñido que la utiliza. |
| DE69416336T DE69416336T2 (de) | 1993-04-19 | 1994-04-13 | Dispersionsfarbstoffzubereitung und ein diese verwendendes Färbeverfahren |
| EP94105717A EP0621320B1 (en) | 1993-04-19 | 1994-04-13 | Disperse dye composition and dyeing method employing it |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11534093A JP3389283B2 (ja) | 1993-04-19 | 1993-04-19 | 分散染料組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06299083A JPH06299083A (ja) | 1994-10-25 |
| JP3389283B2 true JP3389283B2 (ja) | 2003-03-24 |
Family
ID=14660123
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11534093A Expired - Fee Related JP3389283B2 (ja) | 1993-04-19 | 1993-04-19 | 分散染料組成物 |
Country Status (6)
| Country | Link |
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| EP (1) | EP0621320B1 (ja) |
| JP (1) | JP3389283B2 (ja) |
| DE (1) | DE69416336T2 (ja) |
| ES (1) | ES2130300T3 (ja) |
| TW (1) | TW266220B (ja) |
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| JP4449012B2 (ja) * | 2003-07-04 | 2010-04-14 | ダイスタージャパン株式会社 | 高耐光堅牢度を有する分散染料混合物 |
| ATE556119T1 (de) * | 2007-09-18 | 2012-05-15 | Lanxess Deutschland Gmbh | Rote farbstoffmischung |
| CN104448928B (zh) * | 2014-12-01 | 2017-04-12 | 浙江长征化工有限公司 | 一种分散蓝染料组合物、分散染料、制备方法及应用 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE1280805B (de) * | 1963-07-23 | 1968-10-24 | Hoechst Ag | Verfahren zum Faerben von synthetischem Fasermaterial |
| US4427413A (en) * | 1981-12-24 | 1984-01-24 | Ciba-Geigy A.G. | Dye mixture, and its use in transfer printing |
| JPS5951950A (ja) * | 1982-09-17 | 1984-03-26 | Mitsubishi Chem Ind Ltd | 超耐光性配合染料組成物 |
| JPS60239577A (ja) * | 1984-05-10 | 1985-11-28 | 住友化学工業株式会社 | 繊維材料の染色法 |
| DD280537A1 (de) * | 1989-03-09 | 1990-07-11 | Bitterfeld Chemie | Dispersionsfarbstoffpraeparate zum faerben und bedrucken von polyestermaterialien ii |
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1993
- 1993-04-19 JP JP11534093A patent/JP3389283B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1994
- 1994-03-15 TW TW083102221A patent/TW266220B/zh active
- 1994-03-18 US US08/210,299 patent/US5433754A/en not_active Expired - Fee Related
- 1994-04-13 EP EP94105717A patent/EP0621320B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1994-04-13 ES ES94105717T patent/ES2130300T3/es not_active Expired - Lifetime
- 1994-04-13 DE DE69416336T patent/DE69416336T2/de not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| DE69416336T2 (de) | 1999-07-15 |
| ES2130300T3 (es) | 1999-07-01 |
| EP0621320A1 (en) | 1994-10-26 |
| EP0621320B1 (en) | 1999-02-03 |
| JPH06299083A (ja) | 1994-10-25 |
| TW266220B (ja) | 1995-12-21 |
| DE69416336D1 (de) | 1999-03-18 |
| US5433754A (en) | 1995-07-18 |
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