JP3388088B2 - 多入力多出力競合型増幅回路 - Google Patents

多入力多出力競合型増幅回路

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JP3388088B2
JP3388088B2 JP10046196A JP10046196A JP3388088B2 JP 3388088 B2 JP3388088 B2 JP 3388088B2 JP 10046196 A JP10046196 A JP 10046196A JP 10046196 A JP10046196 A JP 10046196A JP 3388088 B2 JP3388088 B2 JP 3388088B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、並列入力される多
数チャネルのアナログ入力信号から、最大または最小電
圧のチャネルの検出などのために用いられる多入力多出
力競合型増幅回路に関する。
【0002】
【従来の技術】図5で示すような並列入力された多数チ
ャネルNのアナログ入力信号Vin(1),Vin
(2),…,Vin(N)のうち、最大値または最小値
のチャネルの入力信号Vin(i)に対応した出力信号
Vout(i)のみをハイレベルとし、残余のチャネル
の出力信号Vout(j)(j≠i)をローレベルとす
る多入力多出力の競合型アナログ増幅回路は、ニューラ
ルネットワークやベクトル量子化器の基本として重要で
あり、近年、様々な方式での実現方法が考えられてい
る。
【0003】一方、前記多数チャネルNのアナログ入力
信号からの最大値または最小値であるチャネルの判定を
デジタル的に行うためには、入力された各チャネルのア
ナログ入力信号をデジタル変換し、得られたデジタルデ
ータを演算処理する必要がある。したがって、判定すべ
き入力チャネル数が増加すると、演算量が飛躍的に増加
し、演算処理回路に高い処理能力が要求され、回路構成
が複雑になり、また電力消費も増大するという問題があ
る。
【0004】このような不具合を解決するために、入力
された複数チャネルのアナログ入力信号から最大値とな
るチャネルを前記アナログ増幅回路で判定するようにし
た従来技術が、たとえばJ.Choi and B.J.Sheu,“ A Hig
h-Precision VLSI Winner-Take-All Circuit for Self
-Organizing Neural Networks ”, IEEE Journal ofSol
id-State Circuits, Vol.28, No.5, pp.576-584, May 1
993に示されている。
【0005】この従来技術では、CMOSFETで構成
されたNチャネル入力、Nチャネル出力の競合型アナロ
グ増幅回路を用いて、最大値の入力チャネルの検出を行
う技術が述べられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のように多入力の
競合型アナログ増幅回路をCMOSFETによって構成
すると、一般に、回路素子の電気特性のばらつきによっ
て、入力信号にオフセットが生じ、著しい感度低下を招
くという問題がある。
【0007】これを、前記図5で示す競合型増幅回路を
非反転の増幅回路として、以下に説明する。非反転の競
合型であるためには、
【0008】
【数1】
【0009】の関係が成立する必要がある。すなわち、
左式は、入力信号が最も大きいチャネルiのみで増幅動
作が行われ、右式は、残余のチャネルj(j≠i)でレ
ベル抑圧動作が行われることを表している。
【0010】また、この競合型増幅回路が最大入力検出
器として動作するためには、入力信号の最も大きいチャ
ネルiのみで、出力信号Vout(i)が高レベル電圧
となり、残余のチャネルjでは、出力信号Vout
(j)が低レベル電圧となることが望ましい。
【0011】さらにまた、N個の入力信号Vin(1)
〜Vin(N)がすべて等しく、所定の入力レンジWi
nの中間的な値Minとするとき、N個の出力信号Vo
ut(1)〜Vout(N)は、すべて所定の出力レン
ジWoutの中間的な値Moutを取ることが望まし
い。
【0012】したがって、理想的な非反転競合型増幅回
路の入出力特性は、図6のグラフで示すようになる。こ
のグラフは、iチャネル以外のN−1個の入力信号Vi
n(j)をすべて前記値Minに固定して、入力信号V
in(i)を変化させたときの出力信号Vout(i)
とVout(j)との変化を示すものであり、横軸に前
記入力信号Vin(i)の変化を示し、縦軸に出力信号
Vout(i),Vout(j)の変化を示す。
【0013】このように、回路素子のばらつきの影響の
ない理想的な回路では、前記iチャネルの出力信号Vo
ut(i)に対して、残余のすべてのチャネルjの出力
信号Vout(j)が等しくなり、前記最大値または最
小値の入力信号のチャネルのみを正確に判定することが
できる。そして、すべてのチャネルの入力信号Vin
(1)〜Vin(N)が前記値Min付近であるとき
に、最も感度の高い状態になり、前記各入力信号Vin
(1)〜Vin(N)の微少な変化が大きく増幅されて
出力されることになる。
【0014】しかしながら、入力オフセットが生じる
と、各チャネル間の入出力特性に、図7のグラフで示す
ようにずれが生じる。このグラフも前述の図6のグラフ
と同様に、N−1個の入力信号Vin(j)をすべて前
記値Minに固定し、1つのチャネルの入力信号Vin
(i)のみを変化させたときの出力信号Vout
(i),Vout(j)の変化を示している。
【0015】前記入力オフセットのために、すべての入
力信号Vin(1)〜Vin(N)が等しく前記値Mi
nであっても、各出力信号Vout(1)〜Vout
(N)は前記値Moutとならず、多くは出力レンジW
outの最低値に近い値か、または最高値に近い値とな
る。したがって、前記最大値または最小値と判定される
ためには、入力信号Vin(1)〜Vin(N)は、各
チャネル間のオフセット分を超えて、充分に高い値かま
たは充分に低い値となる必要があり、増幅回路としての
感度は極めて低くなる。
【0016】したがって、このような入力オフセットを
持った競合型増幅回路を、該入力オフセット分の補償を
行うことなく、各チャネルの入力信号Vin(1)〜V
in(N)の基準レベルが等しい状態で信号増幅回路と
して使用すると、著しい性能の劣化を招くことになる。
また、このような入力オフセットを有する競合型増幅回
路を最大入力検出回路または最小入力検出回路として用
いる場合も、各入力信号Vin(1)〜Vin(N)間
で最大入力のチャネルとして判定されるべき入力信号V
in(i)に、残余のチャネルの入力信号Vin(j)
に対して、前記入力オフセット分を充分に超えた電位差
がないと誤検出を生じるおそれがある。
【0017】また、各入力信号Vin(1)〜Vin
(N)間で、直流成分のレベルが相互に異なる場合に
も、同様に誤検出が生じる。
【0018】本発明の目的は、高性能な増幅動作を行う
ことができる多入力多出力競合型増幅回路を提供するこ
とである。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る多
入力多出力競合型増幅回路は、相互に競合した動作を行
う複数チャネルのアナログ演算増幅回路を備え、或るチ
ャネルの演算増幅回路の入力端の電圧が増加または減少
のいずれか一方となることによって、その演算増幅回路
の出力端の電圧が前記増加または減少のいずれか一方と
なり、残余の演算増幅回路の出力端の電圧が前記増加ま
たは減少のいずれか他方となる多入力多出力競合型増幅
回路において、前記各入力端に介在され、該入力端に交
流結合によって入力信号を入力するための結合容量と、
前記各チャネル毎に設けられ、出力端の電圧と予め定め
る出力基準レベルとを比較し、両者の差の低周波成分に
応じた帰還信号を前記入力端に負帰還する帰還回路とを
含むことを特徴とする。
【0020】上記の構成によれば、各チャネルの演算増
幅回路の入力端は、フローティングとなり、前記帰還回
路によって、前記出力端の電圧と出力基準レベルとの差
の低周波成分が負帰還されることによって、出力の平均
値がほぼ前記出力基準レベルとなるように制御される。
したがって、各チャネルがどのような入力オフセットを
有していても、かつ各チャネルの入力信号がどのような
直流成分を有していても、その入力オフセットおよび直
流成分に対応した電位差だけ、結合容量によって入力信
号の電位がシフトされ、低周波で現れる各チャネルの前
記入力オフセットおよび直流成分を補償することができ
る。これによって、入力信号のうち、帰還のかからない
交流成分が演算増幅回路のダイナミックレンジ内にシフ
トされ、該交流成分のみに正確に対応した増幅動作を行
うことができる。
【0021】したがって、各チャネルの入力信号間の微
少な差を検出して増幅を行うことができ、感度を向上す
ることができる。また、該多入力多出力競合型増幅回路
が最大値または最小値のチャネルの検出回路として用い
られた場合には、高精度に前記最大値または最小値のチ
ャネルを検出することができる。
【0022】また請求項2の発明に係る多入力多出力競
合型増幅回路は、入力基準レベル発生源と、前記入力信
号として前記入力基準レベル発生源で発生された予め定
める入力基準レベルを入力する第1のスイッチング手段
と、前記帰還回路と入力端との間に介在される第2のス
イッチング手段と、第1および第2のスイッチング手段
の切換制御を行う制御手段とを含むことを特徴とする。
【0023】上記の構成によれば、第2のスイッチング
手段を遮断している状態で、第1のスイッチング手段を
介して、入力信号として入力基準レベルを入力すること
によって、入力信号の直流レベルと入力基準レベルとの
差に対応した電荷が結合容量に蓄積される。
【0024】したがって、第2のスイッチング手段が導
通され、第1のスイッチング手段を介して実際の入力信
号が入力される通常の増幅時には、演算増幅回路には、
前記直流レベルと入力基準レベルとのずれが補償された
入力信号が入力されることになり、さらに精度を向上す
ることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について、
図1および図2に基づいて説明すれば以下のとおりであ
る。
【0026】図1は、本発明の実施の一形態の多入力多
出力競合型増幅回路である最大入力検出回路1の電気的
構成を示す図である。この最大入力検出回路1は、後述
するように、CMOSFETで構成されるNチャネルの
入力および出力を有する多入力多出力非反転競合型のア
ナログ増幅回路2の各入力端A1,A2,…,AN(総
称するときには、以下参照符Aで示す)に、結合容量C
1,C2,…,CN(総称するときには、以下参照符C
で示す)がそれぞれ介在されるとともに、出力端B1,
B2,…,BN(総称するときには、以下参照符Bで示
す)と、前記入力端A1〜ANとの間に、それぞれ帰還
回路F1,F2,…,FN(総称するときには、以下参
照符Fで示す)が介在されて構成されている。
【0027】各帰還回路F1〜FNは、コンパレータC
MP1,CMP2,…,CMPN(総称するときには、
以下参照符CMPで示す)と、抵抗R1,R2,…,R
N(総称するときには、以下参照符Rで示す)とを備え
て構成されている。コンパレータCMP1〜CMPN
は、出力端B1〜BNからの出力信号Vout(1)〜
Vout(N)(総称するときには、以下参照符Vou
tで示す)の電圧と、予め定める出力基準レベルVre
fとの差を反転増幅した帰還信号を発生し、該帰還信号
は抵抗R1〜RNを介して、それぞれ前記入力端A1〜
ANに帰還される。したがって、各入力端A1〜ANへ
の入力信号Vin(1)〜Vin(N)(総称するとき
には、以下参照符Vinで示す)は、出力信号Vout
(1)〜Vout(N)がほぼ前記出力基準レベルVr
efとなるように、負帰還制御されることになる。
【0028】図2は、前記アナログ増幅回路2の具体的
な一構成例を示す電気回路図である。このアナログ増幅
回路2は、N個の増幅回路ユニットU1,U2,…,U
N(総称するときには、以下参照符Uで示す)を備えて
構成されている。各増幅回路ユニットUは、縦続接続さ
れた2段の増幅ユニットUF,URを備えて構成されて
いる。
【0029】前段側の増幅ユニットUFは、N型のMO
SFETQ1,Q4,Q5と、P型のMOSFETQ
2,Q3とを備えるCMOS構成の増幅回路である。増
幅回路ユニットU1において、前記入力信号Vin
(1)は、MOSFETQ1のゲートに入力されてお
り、このMOSFETQ1のドレインは、MOSFET
Q2のドレインおよびゲートに接続されている。
【0030】MOSFETQ2のソースは、ハイレベル
Vddである一方の電源ライン3に接続されている。M
OSFETQ2に対応して、同様のMOSFETQ3が
設けられており、これらのMOSFETQ2,Q3は、
カレントミラー回路を構成する。MOSFETQ3のゲ
ートは前記MOSFETQ2のゲートとともにMOSF
ETQ1のドレインに接続されており、またソースは前
記電源ライン3に接続され、ドレインはMOSFETQ
4のドレインに接続されている。
【0031】MOSFETQ4のゲートには、予め定め
る基準電圧Vb2が印加されており、またソースは、接
地レベルGNDである他方の電源ライン4に接続されて
いる。これらMOSFETQ3,Q4の接続点5から
は、該MOSFETQ3,Q4のインピーダンスに応じ
た出力電圧Vo(1)が出力される。
【0032】また、前記MOSFETQ1のソースは、
MOSFETQ5のドレインに接続されており、このM
OSFETQ5のソースは、前記電源ライン4に接続さ
れ、ゲートには予め定める基準電圧Vb1が印加されて
いる。各MOSFETQ1〜Q5は、飽和領域で動作す
る。
【0033】後段の増幅ユニットURも前記増幅ユニッ
トUFと同様に構成されており、前記MOSFETQ1
〜Q5がそれぞれMOSFETQ11〜Q15に対応し
ている。MOSFETQ11のゲートには、前記接続点
5からの出力電圧Vo(1)が入力される。また、MO
SFETQ15のゲートには基準電圧Vb3が入力さ
れ、MOSFETQ14のゲートには基準電圧Vb4が
入力される。MOSFETQ13,Q14のドレイン
は、接続点6から前記出力端B1に接続されて、出力信
号Vout(1)を出力する。
【0034】残余の増幅回路ユニットU2〜UNも前記
増幅回路ユニットU1と同様に構成されており、その説
明を省略する。なお、各増幅回路ユニットU間で、MO
SFETQ1,Q5の接続点7は、接線LFによって相
互に同電位に保たれており、同様にMOSFETQ1
1,Q15の接続点8は、接線LRによって相互に同電
位に保たれている。
【0035】したがって、各増幅ユニットUFのMOS
FETQ1は、ソース電位と入力信号の電位との差に対
応した電流をMOSFETQ2から引込む。これによっ
て、基準電圧Vb2によって規定された電流が流れるM
OSFETQ4のインピーダンスと、前記MOSFET
Q2の電流に比例した電流が流れるMOSFETQ3の
インピーダンスとの比に対応した出力電圧Vo(1)〜
Vo(N)が出力される。各増幅ユニットURにおいて
も同様の動作が行われ、こうして各出力信号Vout
(1)〜Vout(N)には、入力信号Vin(1)〜
Vin(N)のレベルが最も高いチャネルiの出力信号
Vout(i)のみがハイレベルとなり、残余のチャネ
ルj(j≠i)の出力信号Vout(j)がローレベル
となって、最大入力のチャネルが判定される。
【0036】上述のように構成された最大入力検出回路
1において、本発明では、MOSFETQ1のゲートに
接続されるべき入力端D1〜DN(総称するときには、
以下参照符Dで示す)と、該ゲートに接続されているア
ナログ増幅回路2の入力端Aとの間に介在される結合容
量Cによって、該入力端Aには、交流結合によって入力
信号Vinが入力される。また、各入力端Aは、フロー
ティング状態にあり、該入力端Aに蓄えられている電荷
量に対応した電位差が結合容量Cの端子間に発生する。
前記電荷量を前記帰還回路Fによって制御して、各入力
端Aに印加される入力信号Vinの直流レベルを制御し
て、入力オフセットおよび直流成分の補償を行う。
【0037】ただし、前記抵抗Rを介してコンパレータ
CMPが入力端Aに接続されるので、各入力端Aは完全
なフローティングノードではなくなるけれども、抵抗R
の抵抗値と結合容量Cの静電容量とで決定される帰還回
路Fの時定数を大きく設定することによって、入力信号
Vinの交流成分の変化速度に比べて、帰還信号の変化
速度を極めて遅くすることができる。このとき、発振を
防止して、負帰還制御を安定させるためには、帰還信号
がユニティゲインとなる周波数での入力信号Vinに対
する該帰還信号の位相遅れを、180°未満の小さな値
に設定する必要がある。前記入力信号Vinの周波数
は、たとえば数百kHz〜数MHzであり、前記結合容
量Cおよび抵抗Rによる時定数は、帰還回路Fを介して
入力端Aに帰還される帰還信号の周波数が数百Hzとな
るように選ばれる。
【0038】したがって、前記帰還信号は、入力信号V
inの時間的な平均値と出力基準レベルVrefとの
差、すなわち前記増幅回路ユニットUの入力オフセット
分に対応した電圧となる。各結合容量Cには、入力信号
Vinの直流成分のレベルと、帰還信号によって定めら
れる入力端Aの電位との差に応じた電荷が誘導される。
【0039】こうして、各増幅回路ユニットUにどのよ
うな入力オフセットが生じていても、かつ各入力端Dへ
の入力信号Vinがどのような直流レベルを有していて
も、前記結合容量Cによって前記入力オフセットおよび
直流成分に対応した電圧だけ、入力信号Vinの電圧が
シフトされることになり、入力端Aには、前記入力オフ
セットおよび直流成分を補償することができる入力信号
が入力される。
【0040】したがって、各チャネルの入力信号Vin
の交流成分が増幅回路ユニットUのダイナミックレンジ
内にそれぞれシフトされ、前述の図6で示すように、各
チャネルの増幅回路ユニットUの入出力特性が相互に等
しくなって、各増幅回路ユニットUを最も感度の高い状
態で使用することができる。
【0041】このようにして、本発明に従う最大入力検
出回路1では、MOSFETQ1〜Q5;Q11〜Q1
5の製造条件等に起因して発生するオフセット電圧およ
び入力信号Vinの直流成分のレベルに対応した直流電
圧をコンパレータCMPで発生し、大きな時定数で入力
端Aに負帰還するので、入力端Dに入力された電圧Vi
nは、前記オフセット電圧および直流成分のレベルが補
償されて入力端Aに入力されることになり、各増幅回路
ユニットUを最も感度の高い状態で使用することができ
る。また、帰還回路Fの時定数は充分大きく、入力信号
Vinの交流成分に対しては帰還がかからず、正常な増
幅動作を行うことができる。
【0042】本発明の実施の他の形態について、図3お
よび図4に基づいて説明すれば以下のとおりである。
【0043】図3は、本発明の実施の他の形態の最大入
力検出回路11の一部分の構成を示す図である。なお、
この図3では、1チャネル分の構成のみを示しており、
残余のチャネルについても同様の構成が設けられてい
る。この最大入力検出回路11は、前述の最大入力検出
回路1に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付
してその説明を省略する。
【0044】注目すべきは、この最大入力検出回路11
では、入力端Dと、結合容量Cとの間に第1のスイッチ
ング素子SWAが介在され、また帰還回路Fにおいて、
コンパレータCMPと抵抗Rとの間に第2のスイッチン
グ素子SWBが介在されている。さらにまた、スイッチ
ング素子SWA,SWBを切換制御するための制御回路
12が設けられている。
【0045】最大入力の検出を行う通常動作時には、制
御回路12は、制御信号CNTをローレベルとし、これ
によってスイッチング素子SWBが遮断して、帰還動作
が休止されるとともに、スイッチング素子SWAが入力
端D側に導通して、結合容量Cには入力信号Vinが入
力されている。これに対して、入力基準レベルの補償時
には、前記制御信号CNTがハイレベルとされ、スイッ
チング素子SWBが導通して、帰還ループが形成される
とともに、スイッチング素子SWAが、図示しない入力
基準レベル発生源から与えられる入力基準レベルVA側
に導通される。
【0046】これによって、前述の最大入力検出回路1
では、帰還回路Fによって、入力信号Vinの直流成分
および低周波成分に対応して出力電圧Voutがほぼ一
定となるように制御されているのに対して、この最大入
力検出回路11では、スイッチング素子SWA,SWB
が制御されて、結合容量Cへの入力信号は所望の入力基
準レベルVAとなり、かつ帰還回路Fが動作状態となる
ために、各出力信号Voutはほぼ所望とする出力基準
レベルVBとなる。こうして、たとえば検出動作の開始
時などにスイッチング素子SWA,SWBが制御され
て、結合容量Cには、前記入力基準レベルVAと入力信
号Vinの直流成分のレベルとの差に対応した電荷が蓄
積される。
【0047】したがって、図4で示すように、入力信号
Vinの直流成分のレベルVDCが入力基準レベルVA
とずれていても、そのずれを補償して、各増幅回路ユニ
ットUの動作点電位と入力基準レベルとが一致するよう
に、入力信号Vinの電位がシフトされる。こうして入
力基準レベルVAに入力信号Vinの直流成分のレベル
VDCを一致させることができ、正確な最大値の検出動
作を行うことができる。
【0048】なお、上述の実施の形態では、アナログ増
幅回路2を非反転型の増幅回路としたけれども、反転型
の増幅回路であってもよく、この場合には、各帰還回路
FにおけるコンパレータCMPへの入力極性を逆、すな
わち出力基準レベルVref,VBを反転入力端子に、
出力信号Voutを非反転入力端子に入力すればよい。
さらにまた、アナログ増幅回路2が非反転の増幅回路で
あるときには、帰還回路Fにおいて、コンパレータCM
Pに代えて、インバータを用いることができる。この場
合、インバータの動作点(反転電圧)が出力基準レベル
Vref,VBとなる。
【0049】また、前記アナログ増幅回路2には、たと
えば本件出願人が先に特願平7−125372号で示し
たような他の構成が用いられてもよい。
【0050】
【発明の効果】請求項1の発明に係る多入力多出力競合
型増幅回路は、以上のように、相互に競合した動作を行
う複数チャネルのアナログ演算増幅回路の入力端を結合
容量によってフローティングとし、該入力端に、帰還回
路によって作成した出力端の電圧と出力基準レベルとの
差の低周波成分を負帰還する。
【0051】それゆえ、各チャネルがどのような入力オ
フセットを有していても、かつ各チャネルの入力信号が
どのような直流成分を有していても、その入力オフセッ
トおよび直流成分に対応した電位差だけ、結合容量によ
って入力信号の電位がシフトされ、低周波で現れる各チ
ャネルの前記入力オフセットおよび直流成分を補償する
ことができる。これによって、入力信号のうち、帰還の
かからない交流成分が演算増幅回路のダイナミックレン
ジ内にシフトされ、該交流成分のみに正確に対応した増
幅動作を行うことができる。
【0052】したがって、各チャネルの入力信号間の微
少な差を検出して増幅を行うことができ、感度を向上す
ることができる。また、該多入力多出力競合型増幅回路
が最大値または最小値のチャネルの検出回路として用い
られた場合には、高精度に前記最大値または最小値のチ
ャネルを検出することができる。
【0053】また請求項2の発明に係る多入力多出力競
合型増幅回路は、以上のように、第1および第2のスイ
ッチング手段を切換制御して、帰還ループを遮断してい
る状態で、入力信号として入力基準レベルを入力して、
実際の入力信号の直流レベルと入力基準レベルとの差に
対応した電荷を結合容量に蓄積する。
【0054】それゆえ、通常の増幅時には、演算増幅回
路には、前記直流レベルと入力基準レベルとのずれが補
償された入力信号が入力されることになり、さらに精度
を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の多入力多出力競合型増
幅回路である最大入力検出回路の電気的構成を示す図で
ある。
【図2】前記最大入力検出回路におけるアナログ増幅回
路の具体的な一構成例を示す電気回路図である。
【図3】本発明の実施の他の形態の多入力多出力競合型
増幅回路である最大入力検出回路の一部分の電気的構成
を示すブロック図である。
【図4】図3で示す最大入力検出回路の動作を説明する
ための波形図である。
【図5】多入力多出力競合型増幅回路の一例を説明する
ための図である。
【図6】図5で示す競合型増幅回路の理想的な入出力特
性を示すグラフである。
【図7】図5で示す競合型増幅回路の実際の入出力特性
を示すグラフである。
【符号の説明】
1 最大入力検出回路(多入力多出力競合型増幅回
路) 2 アナログ増幅回路 3 電源ライン 4 電源ライン 11 最大入力検出回路(多入力多出力競合型増幅回
路) 12 制御回路(制御手段) A 入力端 B 出力端 C 結合容量 CMP コンパレータ D 入力端 F 帰還回路 Q1〜Q5 MOSFET Q11〜Q15 MOSFET R 抵抗 SWA スイッチング素子(第1のスイッチング手
段) SWB スイッチング素子(第2のスイッチング手
段) U 増幅回路ユニット(アナログ演算増幅回路) UF,UR 増幅ユニット

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】相互に競合した動作を行う複数チャネルの
    アナログ演算増幅回路を備え、或るチャネルの演算増幅
    回路の入力端の電圧が増加または減少のいずれか一方と
    なることによって、その演算増幅回路の出力端の電圧が
    前記増加または減少のいずれか一方となり、残余の演算
    増幅回路の出力端の電圧が前記増加または減少のいずれ
    か他方となる多入力多出力競合型増幅回路において、 前記各入力端に介在され、該入力端に交流結合によって
    入力信号を入力するための結合容量と、 前記各チャネル毎に設けられ、出力端の電圧と予め定め
    る出力基準レベルとを比較し、両者の差の低周波成分に
    応じた帰還信号を前記入力端に負帰還する帰還回路とを
    含むことを特徴とする多入力多出力競合型増幅回路。
  2. 【請求項2】入力基準レベル発生源と、 前記入力信号として前記入力基準レベル発生源で発生さ
    れた予め定める入力基準レベルを入力する第1のスイッ
    チング手段と、 前記帰還回路と入力端との間に介在される第2のスイッ
    チング手段と、 第1および第2のスイッチング手段の切換制御を行う制
    御手段とを含むことを特徴とする請求項1記載の多入力
    多出力競合型増幅回路。
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