JP3387991B2 - 給紙装置 - Google Patents

給紙装置

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JP3387991B2
JP3387991B2 JP28254793A JP28254793A JP3387991B2 JP 3387991 B2 JP3387991 B2 JP 3387991B2 JP 28254793 A JP28254793 A JP 28254793A JP 28254793 A JP28254793 A JP 28254793A JP 3387991 B2 JP3387991 B2 JP 3387991B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機やファクシミリ
等の画像形成装置に装着して使用される給紙装置に関
し、特に載置されたシート束に対して接離動作を行い最
上位のシートから順に繰り出すピックアップローラを備
えた給紙装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】画像形成装置本体へ記録シートを給送す
る給紙装置としては、積載載置された同一サイズのシー
ト束を、分離給送機構を用いて1枚ずつ分離しながら画
像形成部へ送り出すものが知られている。そしてこの分
離給送機構へシートを載置位置から繰り出す機構とし
て、積載載置されたシートに対して接離動作を行うピッ
クアップローラを有するものが公知である。
【0003】このピックアップローラは通常、分離給送
機構を構成するフィードローラに同期するように回転駆
動され、接離手段によってシートに対して所定圧で当接
し、積載されたシートの幾枚かを分離給送機構に繰り出
す。この当接圧は、引っ張りスプリング等の付勢手段を
ローラ支持部材と装置本体の固定部分とに架張した上
で、付勢手段支持手段を解除することで、ローラを載置
シートに押し付けることで得られるようになっている。
【0004】一方、給紙動作に伴い逐次減少する積載シ
ートの最上位置については、給紙カセットなどを用いる
場合には、積載シートを支持する底板を次第に持ち上げ
る等して、ピックアップローラに対する位置制御を行
い、上記当接圧が一定になるように構成されている。
【0005】しかしながら、手差し給紙装置のように、
積載シートの最上位置を制御する機構を備えていない給
紙装置も存在する。そのような給紙装置にあっても積載
シートは相当量存在しうるので、給紙に伴い、積載シー
トの最上位置の変動は大きく、そのため、ピックアップ
ローラの接離動作の移動量を大きくする必要がある。そ
して、ピックアップローラのシートに対する当接圧は給
紙分離装置の不送り及び多数枚送りに大きく影響するの
で、積載枚数にかかわらず、当該当接圧をほぼ一定に維
持するためには、付勢手段の付勢力の変化量を小さくす
る必要もある。その結果、付勢手段として用いられる引
っ張りスプリングの長さを長くし、初張力を大きくして
且つバネ定数を小さくする必要がある。
【0006】即ち、底板が昇降する機構を備えていない
給紙装置を示す図4において、ピックアップローラ1は
揺動アーム5に回動自在に支持されるとともに、分離給
送ローラ対を構成するフィードローラ2とリバースロー
ラ3のうちのフィードローラ3とギヤ4を介して同期駆
動されるようになっている。揺動アーム5はフィード軸
7を支点に揺動するようになっており、揺動アーム5が
図で見て時計回りに揺動することで、ピックアップロー
ラ1が手差し台20に載置されたシート21に接し、反
対方向に揺動して離間する。その際、揺動アーム5に植
設されたピン6は、装置本体に備えられた弧状孔9に沿
って往復動する。
【0007】以上の関係を平面的に示す図5から理解さ
れるように、揺動アーム5にそれぞれ支持されているピ
ックアップローラ1とフィードローラ2とは、各々の端
部に備えられた歯車が中間のギヤ4に噛合することで同
期駆動する関係を有するようになっている。フィードロ
ーラ2を揺動アーム5に支持させるためのフィード軸7
は、揺動アーム5を貫通し、装置本体のフレーム100
の軸受8で支持されている。このフレーム100に植設
された軸10を回動支点とする解除レバー12の腕部に
よって、揺動アーム5に植設されたピン6は支えられて
いる。
【0008】図5及び図6(a)に示されるように、解
除レバー12に支えられたピン6には、引っ張りスプリ
ング17の一端が取り付けられ、その他端がフレーム1
00に植設されたピン11につながれていて、ピン6に
連結された揺動アーム5を、したがってピックアップロ
ーラ1をシートに当接させる方向へ付勢している。
【0009】L字状の解除レバー12のピン6を支える
腕部の先端に取り付けられた軸13は、回動自在に連結
したリンク15を介して、ソレノイド16とつながって
いる。一方、解除レバー12の他端側先端には、腕部を
持ち上げる方向に付勢する解除スプリング18が取り付
けられ、この付勢力によって解除レバー12はストッパ
19に突き当たっている。ソレノイド16が作動し、そ
のプランジャー16aを引き込めるように動くと、図6
(b)に示されるように、解除スプリング18のばね力
に抗して解除レバー12が軸10回りに回動する。解除
レバー12の回動により、ピン6の支持点は下がり、引
っ張りスプリング17のばね力もあって、揺動アーム5
は図6(b)の一点鎖線位置から実線位置へ移動する。
この移動により、揺動アーム5に回動自在に支持された
ピックアップローラ1はシートと当接することとなる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、積載
シートの最上位置を制御する機構を備えていない給紙装
置にあっては、積載シートの最上位置の変動は大きく、
それにもかかわらず、ピックアップローラのシートに対
する当接圧をほぼ一定に維持するためには、バネ定数の
小さな引っ張りスプリング17の長さを相当に長くせざ
るをえない。これはとりもなおさず、引っ張りスプリン
グの装置内に占めるスペースを大きくし、装置全体のコ
ンパクト化に反し、コスト高の要因にもなっていた。
【0011】そこで本発明は、上記不具合に鑑み、繰り
出し手段たるピックアップローラの接離動作が大きな給
紙装置においても、その積載シートに対する当接圧をほ
ぼ一定に保つことができる信頼性の高い給紙装置を提供
することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】当該課題は、載置シート
に対して接離し当該シートを繰り出すピックアップロー
ラと、当該ローラを載置シートに付勢するスプリング部
材と、当該スプリング部材の付勢力に抗してピックアッ
プローラを載置シートから離間する引き離し部材とを有
する給紙装置において、引き離し部材がコ字状に形成さ
れ、その一方の折れ曲がり部を回動支点とし、他方を引
き離し動作のオン・オフを受ける回動自在な作用点と
し、並びにスプリング部材の一端が引き離し部材の作用
点側端部で支持されるように構成することによって、解
決される。
【0013】
【0014】載置シートに対して接離し当該シートを繰
り出すピックアップローラと、当該ローラを載置シート
に付勢するスプリング部材と、当該スプリング部材の付
勢力に抗してピックアップローラを載置シートから離間
する引き離し部材とを有する給紙装置において、引き離
し部材がL字状板と当該L字状板の先端と回動自在に連
結する平板との組み合わせからなり、並びにスプリング
部材の一端が平板に支持されるとともに、他端がL字状
板と連結する別の板部材に支持されるように構成して
も、上記課題を解決できる。
【0015】
【実施例】以下に、本発明を、図面に基づく実施例にし
たがい、詳細に説明する。なお、手差し台に積載載置さ
れたシートに対するピックアップローラ、フィードロー
ラ、リバースローラ等の位置関係は、図3に示された従
来例と基本的に同じであり、説明の簡略化のために、当
該位置関係については、上記従来の技術の項での説明に
譲り、また以下の説明において、従来例と同一若しくは
同一と見做される部品、部材には同一の符号を付した。
【0016】平面的に位置関係を示す図1から明らかな
ように、揺動アーム5にそれぞれ支持されているピック
アップローラ1とフィードローラ2とは、各々の端部に
備えられた歯車が中間のギヤ4に噛合することで同期駆
動するようになっている。フィードローラ2及び揺動ア
ーム5に貫通するフィード軸7は、装置本体のフレーム
100の軸受8で支持されている。また別に揺動アーム
5には、ピン6が植設されていて、このピン6はフレー
ム100に設けられた弧状孔9を貫いているとともに、
フレーム100に植設された軸10を回動支点とする解
除レバー12の腕部によって支持されている。
【0017】図2(a)に示されるように、解除レバー
12に支えられたピン6には、引っ張りスプリング17
の一端が取り付けられ、その他端はコ字状に形成された
解除レバー12のリンク15に沿って延在する部分の先
端ピン14につながれている。引っ張りスプリング17
は、ピン6に連結された揺動アーム5を、したがってピ
ックアップローラ1をシートに当接させる方向へ付勢し
ている。
【0018】解除レバー12の軸10側で垂直下側へ延
びる部分の先端には、腕部を持ち上げる方向に付勢する
解除スプリング18が取り付けられ、この付勢力によっ
て解除レバー12はストッパ19に突き当たっている。
【0019】非給紙動作の時、図2(a)に示されるよ
うに、解除スプリング18は、解除レバー12及びソレ
ノイド16に連結されたリンク15に対して、図で見て
反時計回りに回動するように作用して、解除レバー12
をストッパ19に当接する位置に保持している。揺動レ
バー5はピン6を介して解除レバー12によって押し上
げられていて、その結果、ピックアップローラ1はシー
ト21から離間する。
【0020】給紙動作の際、図2(b)に示されるよう
に、ソレノイド16が作動し、そのプランジャー16a
を引き込めるように動く。それによってプランジャーに
連結されたリンク15も引かれ、当該リンクに軸13が
回動自在に連結されていることによって、解除レバー1
2が引かれ、解除スプリング18のばね力に抗しながら
軸10を支点に時計回りに回動する。
【0021】解除レバー12の回動により、ピン6の支
持点は下がる。一端を解除レバー12のピン14に取り
付けられた引っ張りスプリング17のばね力もあって、
揺動アーム5は図2(b)の一点鎖線位置から実線位置
へ移動する。この移動により、揺動アーム5に回動自在
に支持されたピックアップローラ1はシートと当接する
こととなる。当該当接に先立ち、不図示の駆動源によっ
てフィード軸7が駆動され、フィードローラ2及びそれ
に同期してピックアップローラ1が回転駆動されてい
る。この回転と当接とにより、ピックアップローラ1は
シートをフィードローラの方向へ繰り出す。シートの先
端がフィードローラに達するに必要な時間を経過後、ソ
レノイド16の駆動は停止し、解除レバー12は図2
(a)の元の状態に復帰し、ピックアップローラは載置
シートから離間する。シート1枚を給紙する度に上記動
作が繰り返される。
【0022】積載載置されたシートの枚数が減少するに
つれ、ピックアップローラの当接位置は下降していく
が、本発明では、引っ張りスプリング17の一端が、給
紙動作時と非動作時で移動する連動連結部で支持してい
るので、スプリング長の変化が小さく、したがって、ピ
ックアップローラの接離動作の移動量が大きくなっても
ピックアップローラの当接圧がほぼ一定に維持される。
【0023】別の構成を図3に示し、上記実施例と異な
る部分を中心に以下に説明する。
【0024】解除レバー12の軸10と回動支点を共通
にした加圧レバー30が設けられ、揺動アーム5のピン
6に当接している。また引っ張りスプリング17は、こ
の加圧レバー30とリンク15の下端に形成されたフッ
ク部31との間に架張されている。加圧レバー30には
ストッパ32が形成され、解除レバー12と加圧レバー
30との距離が常にピン6の径より小さくならない構成
となっている。このような構成をとることで、分離給送
部及び繰り出し部が装置フレーム100に対して独立し
たユニットとして構成される場合、揺動アーム5がフレ
ーム100の外側、図1で見て上側に配設された部材に
拘束されないので、フレームに対するユニットの取り外
しが容易となる。また当該ユニットを取り付けるにあた
っても、解除レバー12と加圧レバー30の間にピン6
の挿入領域が確保されているので、容易である。また揺
動レバーには、その自重やピックアップローラ1の重量
によって当該ローラ1が載置シート側に回転しない程度
に反時計回り方向に回転力がかかっている。
【0025】次に動作について説明する。図3(a)に
示されるように、非給紙動作の時、解除スプリング18
は、解除レバー12に対して、軸10を支点にして図で
見て反時計回りに回動するように作用して、当該解除レ
バー12をストッパ19に当接する位置に保持してい
る。ストッパ32を介して加圧レバー30及びソレノイ
ド16に連結されたリンク15も解除レバー12によっ
て押し上げられ、解除レバー12と加圧レバー30に挟
まれた揺動レバーもフィード軸7を回動支点にしながら
持ち上げられ、その結果、ピックアップローラはシート
から離間する。
【0026】給紙動作時には、図3(b)に示されるよ
うに、ソレノイド16が駆動され、プランジャーを吸引
する。これによって、プランジャーに連結されたリンク
15が引かれ、更にリンク15に連結された解除レバー
12が引かれ、時計回りに回動する。回動レバー5はピ
ン6での支えを失い、引っ張りスプリング17に引っ張
られた加圧レバー30の付勢により、ピックアップロー
ラをシートに当接するように回動する。以降、上記実施
例と同様に、フィードローラ2と同期回転するピックア
ップローラによって、シートがフィードローラの方向へ
繰り出される。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、ピックアップローラの
接離に伴う付勢手段の付勢力の変化量を小さくでき、ま
た付勢手段を小さく構成することもできる。そのため、
接離動作の大きな給紙装置においても、その積載シート
に対する当接圧を一定に保つことができ、信頼性の高い
給紙装置を実現できる。また装置の小型化、コスト低下
といった効果ももたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る構成を示す平面図で
ある。
【図2】図1に対応する概略正面図で、図2(a)がピ
ックアップローラが載置シートから離間している状態で
あり、図2(b)が当接している状態である。
【図3】第2実施例に係る構成を示す概略正面図であ
り、図3(a)がピックアップローラが載置シートから
離間している状態であり、図3(b)が当接している状
態である。
【図4】ピックアップローラ及び分離給送部を示す概略
図である。
【図5】従来例に係る構成を示す平面図である。
【図6】図5に対応する概略正面図で、図6(a)がピ
ックアップローラが載置シートから離間している状態で
あり、図6(b)が当接している状態である。
【符号の説明】
5 揺動アーム 6 ピン 7 フィード軸 10 軸 12 解除レバー 14 ピン 15 リンク 16 ソレノイド 17 引っ張りスプリング 18 解除スプリング
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65H 3/06 340 G03G 15/00 514

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 載置シートに対して接離し当該シートを
    繰り出すピックアップローラと、当該ローラを載置シー
    トに付勢するスプリング部材と、当該スプリング部材の
    付勢力に抗してピックアップローラを載置シートから離
    間する引き離し部材とを有する給紙装置において、 引き離し部材がコ字状に形成され、その一方の折れ曲が
    り部を回動支点とし、他方を引き離し動作のオン・オフ
    を受ける回動自在な作用点とすること、及びスプリング
    部材の一端が引き離し部材の作用点側端部で支持される
    ことを特徴とする給紙装置。
  2. 【請求項2】 載置シートに対して接離し当該シートを
    繰り出すピックアップローラと、当該ローラを載置シー
    トに付勢するスプリング部材と、当該スプリング部材の
    付勢力に抗してピックアップローラを載置シートから離
    間する引き離し部材とを有する給紙装置において、 引き離し部材がL字状板と当該L字状板の先端と回動自
    在に連結する平板との組み合わせからなること、及びス
    プリング部材の一端が平板に支持されるとともに、他端
    がL字状板と連結する別の板部材に支持されることを特
    徴とする給紙装置。
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JP4793474B2 (ja) 2009-05-29 2011-10-12 ブラザー工業株式会社 シート送り装置及び画像形成装置
JP6958137B2 (ja) * 2017-09-04 2021-11-02 ブラザー工業株式会社 シート搬送装置および画像形成装置

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