JP3387246B2 - 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム - Google Patents

農業用塩化ビニル系樹脂フィルム

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JP3387246B2
JP3387246B2 JP32067594A JP32067594A JP3387246B2 JP 3387246 B2 JP3387246 B2 JP 3387246B2 JP 32067594 A JP32067594 A JP 32067594A JP 32067594 A JP32067594 A JP 32067594A JP 3387246 B2 JP3387246 B2 JP 3387246B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、農業用塩化ビニル系樹
脂フィルムに関するものである。更に詳しくは、塩化ビ
ニル系樹脂繊維を複合した再生処理可能な農業用塩化ビ
ニル系樹脂フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、有用植物を効率よく栽培するため
に、ハウス内又は、トンネル内で促進栽培することが盛
んに行われている。このハウス又は、トンネルを被覆す
る資材として耐候性、透明性及び、保温性等が優れてい
る理由で塩化ビニル系樹脂フィルムが多用されている。
一方、塩化ビニル系樹脂フィルムは、強風時又は、低温
時フィルムが硬くなり破れが発生し易い。その破れを防
止するために、ポリエステル樹脂製の糸や短冊状テープ
をランダムに交叉すること及び、格子状に接着したもの
にポリ塩化ビニル製フィルムをラミネートすること(特
公昭40−25191、特開平2−100621、特開
平6−62682)が提案されている。
【0003】しかしながら、これらは破れ防止には効果
があるが、一般の廃農業用フィルムを再生処理する方
法、例えば、回収→洗浄→粉砕→押出し(ペレット化)
→成形加工をする工程においては、ポリエステル樹脂製
の糸やテープが塩化ビニル系樹脂に融着し押出機スクリ
ーンでの目詰まり、また、成形加工品の外観不良、物性
低下を招き、実質上再生処理することが困難であった。
【0004】また、疎水性ポリエステル繊維をPVA系
糊剤で糊付けする方法(特公昭61−60196)が提
案されている。しかしながら、これらは製織する場合の
開口性不良や糸切れの欠点を改良し製織効率及び、糊抜
性向上を狙ったものであり、破れを防止することはでき
ず、かつ、塩化ビニル系樹脂フィルムと繊維とを積層し
た場合の融着を防止したものではない。
【0005】また、疎水性アクリル系樹脂の水系エマル
ジョン又は、アクリル系樹脂を塩化ビニル系樹脂フィル
ムに塗布する方法(特開昭59−193172、特公平
6−47668、特公昭50−5733)が提案されて
いる。しかしながら、これらはブロッキング、防曇性、
防塵性を改良したものであり、塩化ビニル系樹脂フィル
ムの破れを防止したものではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、一般の廃農
業用フィルムと同じ工程で再生処理することができ、得
られた成形加工品の物性及び外観が良好で、かつ、長期
に展張しておいても破れの発生がなく、また、繊維とフ
ィルムとの融着を防止した農業用塩化ビニル系樹脂フィ
ルムを提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】しかして本発明の要旨と
するところは、2枚の塩化ビニル系樹脂フィルムが、水
溶性高分子又は、分子(鎖)中に少なくとも1個以上の
ヒドロキシル基を含むアクリル系樹脂で表面処理された
塩化ビニル系樹脂繊維を介して積層されてなる農業用塩
化ビニル系樹脂フィルムに存する。以下本発明を詳細に
説明する。
【0008】本発明において塩化ビニル樹脂とは、ポリ
塩化ビニルのほか、塩化ビニルを主成分とする共重合体
を含む意味である。塩化ビニルと共重合させることがで
きる単量体としては、塩化ビニリデン、エチレン、プロ
ピレン、アクリロニトル、酢酸ビニル、マレイン酸、イ
タコン酸、アクリル酸、アクリル酸エステル類、メタク
リル酸、メタクリル酸エステル類等があげられる。塩化
ビニル系樹脂は、1種でも2種以上の混合物であっても
よい。
【0009】塩化ビニル系樹脂は、懸濁重合法、乳化重
合法、乳化−懸濁重合法、溶液重合法、塊状重合法等の
従来から知られている製造法のいずれによって製造され
たものでもよい。塩化ビニル系樹脂の重合度は、700
〜2500の範囲で選ぶことができる。好ましくは、7
00〜1700である。塩化ビニル系樹脂繊維の製造方
法としては、乾式紡糸法、溶融紡糸法及び、湿式紡糸法
を用いることができる。
【0010】本発明で用いる塩化ビニル系樹脂繊維とし
ては、特に、乾式紡糸法によって製造されたロービル社
製ロービル、帝人(株)社製テビロンが好適である。繊
維の太さは、フィラメント糸300デニールから300
0デニールの範囲が、特に、600デニールから250
0デニールが好ましい。300デニールに満たないと、
繊維の強度が不足して破れの伝播発生が防止できず、他
方、3000デニールを越えると繊維の強度は強くなる
が、透過率が低下するので好ましくない。
【0011】繊維径は、5μmから30μmの範囲が特
に、10μmから40μmが好ましい。繊維の密度は、
3g/m2 から30g/m2 が、特に、5g/m2 から
25g/m2 が好ましい。3g/m2 に満たないと破れ
の発生が防止できず、他方、30g/m2 越えると透過
率が低下するので好ましくない。
【0012】本発明において塩化ビニル系樹脂繊維と
は、繊維あるいは繊維からなる糸をいう。表面処理は、
繊維の段階でも糸としてから行ってもよい。水溶性高分
子としては、ポリビニルアルコール(以下PVAとい
う)、ポリエチレンオキシド、ポリアクリル酸ナトリウ
ム、例えばカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース
等の水溶性セルロース類、あるいはビスコース、例えば
カルボキシメチルでんぷん、ジアルデヒドでんぷん、ば
れいしょでんぷん、小麦でんぷん、コーンスターチ等の
可溶性でんぷん等があげられるが、特にPVA及び水溶
性セルロース類が好ましい。これらの水溶性高分子は単
独で用いても2種以上を併用しても良い。
【0013】塩化ビニル系樹脂繊維に表面処理するに
は、水溶性高分子を水性分散液に溶解して処理するのが
よい。分散媒としては水又は、温水、水とアルコール、
ケトン等の有機溶剤との混合物を用いることができる。
分子(鎖)中に少なくとも1個以上のヒドロキシル基を
含むアクリル系樹脂とは、ヒドロキシアルキル(メタ)
アクリレート5〜40重量%、分子内に1個もしくは2
個以上のカルボキシル基を含むα、β−不飽和カルボン
酸化合物0.5〜20重量%及びこれらと共重合可能な
他のビニル系単量体を含む単量体混合物を共重合して得
られる重合体をいう。
【0014】ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート
としては、ヒドロキシメチルアクリレート、ヒドロキシ
メチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレ
ート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒド
ロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピル
メタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒド
ロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシブチルメタ
クリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−
ヒドロキシブチルメタクリレート、2−ヒドロキシペン
チルアクリレート、2−ヒドロキシペンチルメタクリレ
ート、6−ヒドロキシヘキシルアクリレート、6−ヒド
ロキシヘキシルメタクリレート等があげられる。
【0015】このヒドロキシアルキル(メタ)アクリレ
ートのアクリル系樹脂中で占める割合が、5重量%より
少ない場合は、有機溶媒との溶解性、塩化ビニル系樹脂
繊維との密着性を充分に発揮し得ず、他方、40重量%
より多い場合には、コスト高となりコスト上昇に較べて
得られる効果は大きくないので好ましくない。分子内に
1個もしくは2個以上のカルボキシル基を含むα、β−
不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル
酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、アコニ
ット酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸等があげら
れる。これら化合物を、前記ヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレートと併用すると、アクリル樹脂と塩化ビ
ニル系樹脂繊維との密着性が向上する。これらの使用量
は、0.5〜20重量%が好ましい。これ以上である
と、塩化ビニル系樹脂フィルムとアクリル樹脂が融着す
るので、好ましくない。
【0016】前記ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレ
ート及びα、β−不飽和カルボン酸と共重合可能な他の
ビニル系単量体としては、(メタ)アクリル酸アルキル
エステル又は、これとアルケニルベンゼンとの混合物が
あげられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルとし
ては、例えばアクリル酸メチルエステル、アクリル酸エ
チルエステル、アクリル酸−n−プロピルエステル、ア
クリル酸イソプロピルエステル、アクリル酸−n−ブチ
ルエステル、アクリル酸−2−エチルヘキシルエステ
ル、アクリル酸デシルエステル、メタクリル酸メチルエ
ステル、メタクリル酸エチルエステル、メタクリル酸−
n−プロピルエステル、メタクリル酸イソプロピルエス
テル、メタクリル酸−n−ブチルエステル、メタクリル
酸−2−エチルヘキシルエステル、メタクリル酸デシル
エステル等があげられ、一般には、アルキル基の炭素数
が1〜20個のアクリル酸アルキルエステル及び/又は
アルキル基の炭素数が1〜20個のメタクリル酸のアル
キルエステルが使用される。
【0017】本発明で用いられるアケニルベンゼンとし
ては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルト
ルエン等があげられる。このようなアルケニルベンゼン
と、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの混合物か
らなる単量体を用いる場合には、α、β−エチレン性不
飽和カルボン酸の使用量によっても異なるが、通常(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルの使用割合を10重量
%以上とするのがよい。
【0018】特に、本発明の疎水性アクリル系樹脂は上
記のような(メタ)アクリル酸アルキルエステル、これ
とアルケニルベンゼンの混合物からなる単量体を、40
〜60重量%含有するものが好ましく、40重量%に満
たないときは表面処理した塗膜の密着性が充分でなく、
融着性能を発揮し得ないので好ましくない。
【0019】かかるアクリル系樹脂を、塩化ビニル系樹
脂繊維に表面処理するときに、塗膜の密着性、柔軟性、
耐汚染性、耐候性を改善しようとする目的で、アクリル
系樹脂と相溶性のある他樹脂を混合することが可能であ
る。他樹脂としては、フッ化ビニリデン系樹脂、パーフ
ルオロアルキル基を側鎖にもつアクリル樹脂、セルロー
スアセテートブチレート樹脂、シリコン樹脂等がとくに
効果的である。
【0020】本発明のアクリル系樹脂は、単量体混合物
を所定量組合せて有機溶媒とともに重合缶に仕込み、重
合開始剤、必要に応じて分子量調節剤を加えて、撹拌し
つつ加熱し、重合すればよい。重合方法は、従来から知
られている重合法により製造でき、また、単量体の仕込
方法は回分方式でも、連続送入方式でもよい。また一部
を先に重合したのち、残部を連続的に送入する方式でも
よい。連続的に送入する単量体は、そのままでもよい
が、水と界面活性剤を用いて単量体分散液として送入す
る方式が、きわめて好適である。
【0021】また、アクリル系樹脂を、単量体混合物を
界面活性剤の存在下、水系媒質中で重合された水系エマ
ルジョンとして用いてもよい。得られた水系エマルジョ
ンをそのまま使用しても、これに更に、液状分散媒を加
えて稀釈したものでもよく、また上記のような重合によ
って生じた重合体を分別採取し、これを液状分散媒に再
分散させて水系エマルジョンとしたものでもよい。
【0022】界面活性剤としては、陰イオン系界面活性
剤、陽イオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤のい
ずれであってもよい。これらは単独で用いても併用して
もよいが、無機物を配合する場合は、その種類によって
制限をうける。すなわち、水溶液中で一般に陰電荷に帯
電するシリカゾルと陽イオン系界面活性剤、水溶液中で
一般に陽電荷に帯電するアルミナゾルと陰イオン系界面
活性剤との組合せは避けるべきである。これらの組合せ
は、ゾルのゾル化や水系エマルジョンの凝集・分離を起
こしやすく、表面処理を困難にする。これらの界面活性
剤は、単量体の仕込み合計量に対し0.1〜10重量%
の範囲で使用される。10重量%を超えると乾燥表面処
理塗膜の密着性を低下させるので好ましくない。
【0023】重合開始剤としては、例えば過硫酸アンモ
ニウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩;アセチルパーオ
キサイド、過酸化ベンゾイル等の有機過酸化物等が挙げ
られる。これらは、単量体の仕込み合計量に対して0.
1〜10重量%の範囲で使用される。無機質コロイドゾ
ルとしては、例えばシリカ、アルミナ、水不溶性リチウ
ムシリケート、水酸化鉄、水酸化スズ、酸化チタン、硫
酸バリウム等の無機質水性コロイド粒子を、種々の方法
で、水又は親水性媒体中に分散させた、水性ゾルがあげ
られる。中でも好ましいのは、シリカゾルとアルミナゾ
ルである。これらは、単独で用いても併用してもよい。
【0024】使用する無機質コロイドゾルの平均粒子径
としては、5〜1000nmの範囲のものが好ましい。
この範囲内にあれば平均粒子径の異なる2種以上のコロ
イドゾルを組合せて用いてもよい。平均粒子径が100
0nmを越えると、再生成形品の外観が白く失透する傾
向がでてき、また、5nmに満たないときは、無機質コ
ロイドゾルの安定性に欠ける恐れがあり好ましくない。
【0025】無機質コロイドゾルは、その配合量を固形
分重量比でアクリル系樹脂に対して0.5未満にするこ
とが肝要である。0.5以上のときは、再生成形品の外
観が白く失透するので好ましくない。水系エマルジョン
として使用する場合には更に、架橋剤を配合するのが好
ましい。即ちこの架橋剤によってアクリル系樹脂同志が
架橋し、密着性を向上させることができる。架橋剤とし
ては、フェノール樹脂類、アミノ樹脂類、アミン化合物
類、アジリジン化合物類、アゾ化合物類、イソシアネー
ト化合物類、エポキシ化合物類、シラン化合物類等があ
げられるが、特にアミン化合物類、アジリジン化合物
類、エポキシ化合物類が好適である。
【0026】アミン化合物類としては、ジエチレントリ
アミン、トリエチレンペンタミン、ヘキサメチレンジア
ミン等の脂肪族ポリアミン;3,3′−ジメチル−4,
4′−ジアミノジシクロヘキシルメタン、イソホロンジ
アミン等の脂環式アミン;4,4′−ジアミノジフェニ
ルメタン、m−フェニレンジアミン等の芳香族アミンが
使用される。アジリジン化合物類としては、トリス−
2,4,6−(1−アジリジニル)−1,3,5−トリ
アジン、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジ
ニルプロピオネート、トリス[1−(2−メチル)アジ
リジニリル]ホスフィンオキシド、ヘキサ[1−(2−
メチル)−ジアリジニル]トリホスファトリアジン等が
使用される。
【0027】エポキシ化合物類としては、ビスフェノー
ルA又はビスフェノールFとエピクロルヒドリンとの反
応生成物、フェノール(又は置換フェノール)とホルム
アルデヒドとの樹脂反応生成物とエピクロルヒドリンの
反応により生成されるエポキシ化ノボラック樹脂、エピ
クロルヒドリン及び脂肪族多価アルコール例えばグリセ
ロール、1,4−ブタンジオール、ポリ(オキシプロピ
レン)グリコール又は類似の多価アルコール成分から生
成される樹脂状反応生成物及び過酢酸を用いるエポキシ
化により得られる樹脂等が使用される。エポキシ化合物
類では、さらに三級アミン類や四級アンモニウム塩類を
触媒として併用すると好ましい。これら架橋剤は、その
添加量がアクリル系樹脂固形分に対して0.1〜30重
量%の範囲で使用できる。特に、0.5〜10重量%の
範囲が好ましい。また、必要に応じて更に液状分散媒が
配合される。かかる液状分散媒としては、水を含む親水
性ないし水混合性溶媒が含まれ、水;メチルアルコー
ル、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等の一
価アルコール類;エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、グリセリン等の多価アルコール類;ベンジルア
ルコール等の環式アルコール類:セロソルブアセテート
類;ケトン類等があげられる。
【0028】塩化ビニル系樹脂繊維に形成するアクリル
系樹脂の表面処理塗膜は、アクリル系樹脂を有機溶媒に
溶解して処理するのがよい。アクリル系樹脂を溶解する
ための有機溶媒としては、アクリル系樹脂の製造の際に
使用する溶媒と同じであってもよい。具体的には、アル
コール類が望ましく、例えばメタノール、エタノール、
n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノー
ル、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−
アミルアルコール、イソアミルアルコール、tert−
アミルアルコール、n−ヘキシルアルコール、シクロヘ
キサノール等があげられる。上記アルコール類のほか、
酢酸エチル、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラ
ン、ヘキサン、トルエン、キシレン、クロロホルム等も
使用することができる。これらは1種でも、2種以上を
混合したものであってもよい。
【0029】各種表面処理樹脂には、更に必要に応じ
て、少量の酸ないしアルカリ消泡剤、界面活性剤、帯電
防止剤、酸化防止剤、防黴剤、防藻剤、アルカリ系糊
剤、各種の油剤、平滑剤等の公知の添加剤を混合するこ
とができる。本発明に係わる組成物の水溶性高分子又
は、分子(鎖)中に少なくとも1個以上のヒドロキシル
基を含むアクリル系樹脂を塩化ビニル系樹脂繊維に表面
処理するには、ロールコート法、グラビアコート法、リ
バースコート法、ディップコート法等それ自体公知の如
何なる塗布方法によってもよい。
【0030】塗布した樹脂の乾燥方法は、例えば、自然
乾燥法、熱風乾燥法、赤外線乾燥法等の強制乾燥法が採
用できる。強制乾燥するときの加熱温度は、塗布する樹
脂によって決定されるが、50〜250℃、好ましくは
70〜200℃の範囲である。表面処理樹脂の塩化ビニ
ル系樹脂繊維への付着量は、単位表面積当たり0.2〜
5g/m2 、特に0.4〜3g/m2 の範囲が好まし
い。塩化ビニル系樹脂繊維への付着量が0.2g/m2
より少ないと、糸の両面に積層する軟質塩化ビニル系樹
脂フィルムと融着し、破れを防止することができず、
又、5g/m2 より多いと、再生処理する場合の成形加
工品の物性及び、外観不良が発生し好ましくない。
【0031】本発明に係わる塩化ビニル系樹脂フィルム
組成物には、可塑剤、防曇剤、防霧剤、滑剤、熱安定
剤、有機リン酸金属塩、紫外線吸収剤、光安定剤、無機
物、抗酸化剤、安定化助剤、帯電防止剤、防黴剤、防藻
剤及び着色剤等の各種添加剤を配合することができる。
可塑剤としては、塩化ビニル系樹脂の可塑化に常用され
ているものが使用される。例えば、分子量が250以下
の低分子量の多価アルコール、フタル酸誘導体、イソフ
タル酸誘導体、アジピン酸誘導体、マレイン酸誘導体、
クエン酸誘導体、イタコン酸誘導体、オレイン酸誘導
体、リシノール酸誘導体等があげられる。
【0032】これらの可塑剤は1種でも2種以上を組み
合わせて配合してもよい。これらの可塑剤の配合量は、
フィルムの柔軟性、強度を均衡させるために、塩化ビニ
ル系樹脂100重量部に対し、30〜60重量部の範囲
内から選ぶものとする。その他に、エポキシ系可塑剤、
有機リン酸エステル等があげられる。エポキシ系可塑剤
としては、エポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油等の
植物油のエポキシ化されたものとエポキシ樹脂がある。
【0033】これらエポキシ系可塑剤の添加量は、樹脂
100重量部に対し0.01〜10重量部、好ましく
は、0.1〜5重量部である。また、有機リン酸エステ
ル系の可塑剤の配合量は、塩化ビニル系樹脂100重量
部に対し、1〜10重量部の範囲内、特に、2〜8重量
部が適当である。防曇剤としては、非イオン系界面活性
剤が好適であり、ポリオキシエチレンエーテル、ポリオ
キシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエ
チレンポリオキシプロピレンエーテル等のエーテル型の
もの、多価アルコールとの脂肪酸の部分エステル化物の
エステル型のもの、グリセリンエステルのポリオキシエ
チレンエーテル、ソルビタンエステルのポリオキシルエ
チレンエーテル等のエーテルエステル型のものがあげら
れる。
【0034】以下に、好適な非イオン系界面活性剤を例
示する。 (イ)ソルビタン、ソルビトール、マンニタン、マンニ
トール、グリセリン、ジグリセリン等の多価アルコール
と、炭素数12〜22個の脂肪酸との部分エステル (ロ)アルキレンオキサイドがエチレンオキサイド又は
プロピレンオキサイドで、その付加モル数が1〜20モ
ル、多価アルコールがソルビタン、ソルビトール、マン
ニタン、マンニトール、グリセリン、ジグリセリンで、
脂肪酸の炭素数が12〜22個であるポリオキシリアル
キレン多価アルコールの脂肪酸エステル (ハ)(イ)と(ロ)の混合物。これらの混合物は、多
価アルコールのモノエステル、ジエステル、トリエステ
ルの混合物として得られる。一般的には、ジエステル成
分の含有割合の高い組成のエステル混合物が好適であ
る。
【0035】非イオン系界面活性剤の配合量は、塩化ビ
ニル系樹脂100重量部に対し、0.5〜5重量部の範
囲内から選ぶものとする。特に、1.0〜3.0重量部
が適当である。防霧剤としては、フッ素系界面活性剤が
あげられる。具体的には、通常の界面活性剤の疎水基の
Cに結合したHのかわりにその一部または全部をFで置
換した界面活性剤で、特にパーフルオロアルキル基また
はパーフルオロアルケニル基を含有する界面活性剤であ
る。
【0036】フッ素系界面活性剤の配合量は、塩化ビニ
ル樹脂100重量部当たり0.01重量部以上、0.5
重量部以下で充分であり、配合量の好適範囲は、0.0
2〜0.2重量部である。滑剤ないし熱安定剤として
は、一般的に農業用フィルムに使用される、脂肪酸系滑
剤、脂肪酸アミド系滑剤、エステル系滑剤、ポリエチレ
ンワックス、流動パラフィン、有機ホスファイト化合物
の如きキレーター、フェノール類、β−ジケトン化合物
等があげられる。βジケトン化合物としては、ジベンゾ
イルメタン、メトキシベンゾイル・ベンゾイルメタン、
クロルベンゾイル・ベンゾイルメタン、パルミチルベン
ゾイルメタン等が好適である。
【0037】これら、滑剤、熱安定剤の配合量は、0.
01〜2.0重量部の範囲、特に、0.04〜1.0重
量部が好ましい。有機リン酸金属塩としては、亜鉛、カ
ルシウム、バリウム、マグネシウム、コバルト又はスト
ロンチウムと各種有機リン酸との塩を使用する。具体的
には、特開平2−30529号公報第9頁第9行〜第1
1頁最終行目に記載のある有機リン酸金属塩があげられ
る。
【0038】紫外線吸収剤としては、農業用塩化ビニル
フィルムに通常配合されるものであればよく、ベンゾト
リアゾール系、ベンゾフェノン系、サリチル酸エステル
系、ハイドロキノン系、シアノアクリレート系等各種の
紫外線吸収剤があげられる。具体的には、特公昭62−
38143号公報第7欄第27行〜第9欄第34行目、
特公昭62−53543号公報第7欄第13〜36行目
に記載された紫外線吸収剤である。
【0039】紫外線吸収剤は、単独又は、2種以上を組
み合わせて使用することができる。ベンゾトリアゾール
系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤が、特
に好ましい。その配合量は、塩化ビニル樹脂100重量
部当たり、0.01〜3.0重量部の範囲、特に、0.
02〜2.0重量部が好ましい。光安定剤としては、農
業用フィルムに通常配合される種々の化合物を使用する
ことができ、例えば、ヒンダードアミン系化合物があげ
られ、具体的には、特公昭62−59745号公報第5
欄第37行〜第16欄第18行目、特開平2−3052
9号明細書第20頁第15行〜第38頁第3行目に記載
されているヒンダードアミン系化合物である。これら光
安定剤は1種類、または2種類以上組み合わせて使用し
てもよい。その配合量は、塩化ビニル樹脂100重量部
当たり0.05〜5重量部の範囲、特に、0.1〜2重
量部が好ましい。
【0040】本発明において、赤外域に吸収のある無機
物を保温性向上の目的で配合することができる。具体的
には次のようなものがあげられる。炭酸マグネシウム、
マグネシウム珪酸塩(タルク)、酸化珪素、酸化アルミ
ニウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、水酸化マグネ
シウム、水酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水
酸化カルシウム、リン酸金属塩、ハイドロタルサイト類
(含水−又は無水−アルミニウム/マグネシウム塩基性
炭酸塩);アルミニウム/亜鉛塩基性炭酸塩炭酸リチウ
ム−水酸化アルミニウム包接化合物等があげられ、これ
らのうち、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、
酸化珪素、炭酸マグネシウム、及びハイドロタルサイト
類がフィルムの透明性を低下させることが少なく特に好
ましい。
【0041】これらの無機物は1種でも2種以上添加す
ることができ、その配合量は、塩化ビニル系樹脂100
重量部当たり0.5〜10重量部の範囲、特に、2〜1
0重量部の範囲が好ましい。抗酸化剤として使用可能な
化合物としては、フェノール系及び硫黄系抗酸化剤が使
用でき、具体的には、2,6−ジ−ブチル−4−メチル
フェノール、2,2′−メチレンビス(6−tert−
ブチル−4−エチルフェノール)、ジラウリルチオジプ
ロピオネート等をあげることができる。これらの酸化防
止剤は、単独又は、2種以上を組み合わせて使用するこ
とができる。
【0042】安定化助剤として使用可能な化合物として
は、トリフェニルホスファイト、ジオクチルフェニルフ
ォスファイト、トリス(ノニルフェニル)フォスファイ
ト、ジフェニルイソデシルフォスファイト、トリラウリ
ルトリチオフォスファイト、ジフェニルアシッドフォス
ファイト等をあげることができる。これらの安定化助剤
は、単独又は二種以上を組み合わせて使用することがで
きる。
【0043】帯電防止剤としては、例えばポリオキシエ
チレンアルキルアミン、ポリグリコールエーテル、p−
スチレンスルホン酸ナトリウム等があげられる。防黴
剤、防藻剤としては、一般的に農業用塩化ビニルフィル
ムに配合される種々の化合物を使用することができる。
例えば、有機窒素系化合物があげられ、具体的には、イ
ミダゾール誘導体、アニリド誘導体、尿素誘導体、アン
モニウム誘導体、トリアジン誘導体、フタルイミド誘導
体等がある。
【0044】着色剤として使用可能なものとしては、例
えばフタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、
ハンザイエロー、アリザリンレーキ、酸化チタン、亜鉛
華、パーマネントレッド、キナクリドン、カーボンブラ
ック等をあげることができる。これらの着色剤も、単独
又は2種以上を組み合わせて使用することができる。以
上の各種樹脂添加物はフィルムの性質を悪化させない範
囲、通常は塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、5
重量部以下の範囲で選ぶことができる。塩化ビニル系樹
脂に樹脂添加物を配合するには、各々必要量秤量し、リ
ボンブレンダー、バンバリーミキサー、スーパーミキサ
ーその他の従来から知られている配合機、混合機を使用
すればよい。
【0045】このようにして得られた樹脂組成物をフィ
ルム化するには、それ自体公知の方法、例えば、溶融押
出成形法(T−ダイ法、インフレーション法を含む)、
カレンダー成形法、溶液流延法等の従来から知られてい
る方法によればよい。フィルムの厚さは、余り薄いと強
度が不充分となるので好ましくなく、逆に余り厚すぎる
とフィルム化作業、その後の取扱い(切断、接着、展張
作業等を含む)等に不便をきたすので、0.03〜0.
3mmの範囲、好ましくは、0.05〜0.2mmの範
囲とするのがよい。
【0046】又、塩化ビニル系樹脂フィルム表面の防塵
性を改良する目的で、アクリル系樹脂等で被覆処理する
ことができる。2枚の塩化ビニル系樹脂フィルムの間に
挟む表面処理した繊維の配置は、直線状、各種形状の格
子状、特公昭40−25191号公報に記載のようなラ
ンダム状にすればよい。
【0047】繊維とフィルムを積層する方法としては、
従来から知られている公知の方法を採用すればよい。例
えば、上記により作成したフィルムを繊維両面に加熱圧
着する方法、又は、接着剤を介して積層する方法、又
は、樹脂組成物を押出し機で押出しながら、未だ溶融状
態にあるフィルムを繊維の両面に同時に、或いは片面ず
つラミネートして押圧する方法等がある。本発明に係わ
る農業用塩化ビニル系樹脂フィルムは、ハウス(温
室)、トンネル等の被覆用にできるほか、特に強度が強
いことからハウスのサイド、天窓、戸口、妻部等に好適
に使用することができる。
【0048】
【実施例】以下、本発明を実施例にもとずいて説明する
が、本発明はその要旨を超えない限り、以下の例に限定
されるものではない。 実施例1〜15、比較例1〜8、参考例1 (1)塩化ビニル系樹脂フィルムの製造 ポリ塩化ビニル(重合度=1300) 100重量部 ジオクチルフタレート 45重量部 トリクレジルホスフェート 5重量部 エポキシ樹脂(商品名「EP−828」) 1重量部 Ba−Zn系液状安定剤 2重量部 Ba−Zn系粉末安定剤 1重量部 ステアリン酸バリウム 0.2重量部 ステアリン酸亜鉛 0.4重量部 ソルビタンモノパルミテート 1.5重量部 βジケトン化合物(ジベンゾイルメタン) 0.1重量部 ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤 0.05重量部 (商品名「TINUVIN−P」) 以上あげた樹脂原料、樹脂添加物を秤量し、これらをス
ーパーミキサーで10分間撹拌混合したのち、165℃
に加温したロール上で混練し、L型カレンダー装置によ
って、幅100cm、厚さ0.10mmの透明な塩化ビ
ニル系樹脂フィルムを製造した。
【0049】(2)表面処理剤の調整 水溶性高分子 第1表に示した種類及び量の水溶性高分子を水又は温水
に溶解して表面処理剤を得た。 アクリル系樹脂 i)第2表に示した組成物(イソプロピルアルコールを
除く)を重合缶に配合し、窒素ガス気流下、80℃で1
0時間重合反応を行った。得られた共重合体溶液に、イ
ソプロピルアルコールを第2表に示す量を加えて表面処
理剤を得た。
【0050】ii)水系エマルジョン 四ツ口フラスコにポリオキシエチレンラウリルエーテル
2重量部及び、水80重量部を仕込んで窒素ガス気流下
に60℃まで加熱し、ここに加硫酸アンモニウム0.5
重量部を添加し、さらに第3表に示した各単量体の混合
物100重量部を3時間にわたって滴下した。反応温度
を60〜70℃の範囲に保持し、滴下終了後も同温度範
囲に2時間保持してから冷却し、アンモニア水で中和
し、疎水性アクリル系樹脂水系エマルジョン(樹脂A〜
E)を得た。得られた樹脂A〜Eに、第4表に示した種
類及び量の無機質コロイドゾル、液状分散剤、架橋剤を
加え表面処理剤を得た。
【0051】(3)表面処理 塩化ビニル系樹脂繊維として、帝人(株)製テビロン
(ポリ塩化ビニル系合成繊維フィラメント1200デ
ニール/240フィラメント)に上記(2)で調整した
表面処理剤をロールコート法により処理し、水溶性高分
子の場合は70℃の温風中に1分間、i)のアクリル系
樹脂の場合は120℃の温風中に10秒間、ii)の水系
エマルジョンの場合は90℃の温風中に1分間各々滞留
し、溶媒を飛散させて塗膜を形成した。ただし、比較例
3は、ポリエステル樹脂製繊維(120デニール/フ
ィラメント数300本)に水溶性高分子を、比較例4は
該ポリエステル樹脂製繊維にアクリル系樹脂を、比較例
該ポリエステル樹脂製繊維に疎水性アクリル系樹脂
の水系エマルジョン各々表面処理した。
【0052】(4)農業用フィルムの製造 表面処理した繊維を2枚の塩化ビニル系樹脂フィルムの
間にフィルムに平行に3cm毎に配置し、150℃の加
熱条件で、ラミネーターによって熱接着し、農業用フィ
ルムを作成した。得られたフィルムについて、融着試
験、耐候性試験及び、相溶性試験を実施した。
【0053】(融着試験)引裂方向に対して、直角に糸
が入るように試験片を準備し、JIS K6772に準
じて、引裂試験を実施する。糸が融着している場合は、
糸が切れ、融着が発生していない場合は、糸が抜ける。
【0054】(耐候性試験)試験フィルムを南面45度
の密閉型ハウスに屋外曝露して、肉眼観察により糸部の
耐候性の評価を行った。耐候性の評価基準は以下の通り
である。 5: 変化なし 4: 僅かに褐斑点あり 3: 褐斑点あり 2: 褐斑点多し 1: 全面褐変
【0055】(相溶性試験)試験フィルムを4cm2
切断した後、165℃に加温したロール上で5分間混練
した後、165℃に加温したプレス成形機で厚さ1mm
のシートを作成し、肉眼観察により異物の有無を評価し
た。相溶性の評価基準は以下の通りである。 5: 異物なし 3: 若干異物あり 1: 異物が著しくあり
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】
【表3】
【0059】
【表4】
【0060】
【発明の効果】本発明に係る農業用塩化ビニル系樹脂フ
ィルムは、次のような顕著な効果を奏し、産業上の利用
価値は極めて大である。 (1)耐候性が良好な為、長期展張が可能であり、張り
替えの手間が省ける。 (2)フィルムが一部破れても、糸部で破れが止まるの
で補修が容易である。 (3)一般廃農業用フィルムと同じ工程で再生処理する
ことができ、且つ得られた再生処理品の外観、物性が良
好なため商品価値が極めて大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B32B 27/30 102 B32B 27/30 102 (72)発明者 大山 加奈子 愛知県名古屋市中村区岩塚町大池2番地 三菱化学エムケーブイ株式会社名古屋 事業所内 (56)参考文献 特開 平6−134939(JP,A) 特開 昭50−109273(JP,A) 特開 昭62−178341(JP,A) 特開 昭58−138644(JP,A) 特開 平8−169089(JP,A) 特公 昭61−60196(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 A01G 9/14 A01G 13/02 D01F 6/10 D06M 15/00 - 15/72

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚の塩化ビニル系樹脂フィルムが、水
    溶性高分子又は、分子(鎖)中に少なくとも1個以上の
    ヒドロキシル基を含むアクリル系樹脂で表面処理された
    塩化ビニル系樹脂繊維を介して積層されてなる農業用塩
    化ビニル系樹脂フィルム。
  2. 【請求項2】 水溶性高分子が、ポリビニルアルコール
    及び/又は水溶性セルロース類である請求項1記載の農
    業用塩化ビニル系樹脂フィルム。
  3. 【請求項3】 アクリル系樹脂が、ヒドロキシアルキル
    (メタ)アクリレート5〜40重量%、1個もしくは2
    個以上のカルボキシル基を含むα、β不飽和カルボン酸
    0.5〜20重量%、及びこれらと共重合可能な他のビ
    ニル系単量体を含む単量体混合物を重合して得られる共
    重合体である請求項1記載の農業用塩化ビニル系樹脂フ
    ィルム。
  4. 【請求項4】 単量体混合物中に共重合可能な他のビニ
    ル単量体として、(メタ)アクリル酸アルキルエステル
    又は、これとアルケニルベンゼンとの混合物を40〜6
    0重量%含有する請求項3記載の農業用塩化ビニル系樹
    脂フィルム。
  5. 【請求項5】 アクリル系樹脂が、単量体混合物を界面
    活性剤の存在下、水系媒質中で重合させて得られた水系
    エマルジョンである請求項1、3又は4のいずれかの項
    に記載の農業用塩化ビニル系樹脂フィルム。
  6. 【請求項6】 水系エマルジョンに、無機質コロイドゾ
    ルを含有させてなる、請求項5記載の農業用塩化ビニル
    系樹脂フィルム。
  7. 【請求項7】 水溶性高分子又は、分子(鎖)中に少な
    くとも1個以上のヒドロキシル基を含むアクリル系樹脂
    の付着量が、塩化ビニル系樹脂繊維の単位表面積当り
    0.2〜5.0g/m2 である請求項1ないし6のいず
    れかの項に記載の農業用塩化ビニル系樹脂フィルム。
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