JP3414232B2 - 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム - Google Patents
農業用塩化ビニル系樹脂フィルムInfo
- Publication number
- JP3414232B2 JP3414232B2 JP34613897A JP34613897A JP3414232B2 JP 3414232 B2 JP3414232 B2 JP 3414232B2 JP 34613897 A JP34613897 A JP 34613897A JP 34613897 A JP34613897 A JP 34613897A JP 3414232 B2 JP3414232 B2 JP 3414232B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vinyl chloride
- chloride resin
- weight
- resin film
- film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A40/00—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
- Y02A40/10—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
- Y02A40/25—Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor
Landscapes
- Protection Of Plants (AREA)
- Greenhouses (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、農業用塩化ビニル系樹
脂フィルムに関するものである。更に詳しくは、塩化ビ
ニル系樹脂繊維及び/又は塩化ビニリデン系樹脂繊維を
複合した農業用フィルムにおいて、初期強度及び屋外暴
露後の強度が良好な農業用塩化ビニル系樹脂フィルムに
関するものである。
脂フィルムに関するものである。更に詳しくは、塩化ビ
ニル系樹脂繊維及び/又は塩化ビニリデン系樹脂繊維を
複合した農業用フィルムにおいて、初期強度及び屋外暴
露後の強度が良好な農業用塩化ビニル系樹脂フィルムに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、有用植物を効率よく栽培するため
に、ハウス内又は、トンネル内で促進栽培することが盛
んに行われている。このハウス又は、トンネルを被覆す
る資材として耐候性、透明性及び、保温性等が優れてい
る理由で塩化ビニル系樹脂フィルムが多用されている。
ところが、塩化ビニル系樹脂フィルムは、強風時又は、
低温時フィルムが硬くなり破れが発生し易い。その破れ
を防止するために、塩化ビニル系樹脂等の繊維を2枚の
フィルムの間に介在させる方法が採られている。特開平
9−154412号公報では、更に再生再使用を考え
た、特定太さの繊維を相互に交差網目状に配列して介挿
した積層フイルムが提案されている。しかしながら、こ
れらのフィルムは初期強度が十分でなく、被覆材として
長時間屋外暴露すると、フィルムの物性低下をひきおこ
し、長期間使用する上で問題があった。
に、ハウス内又は、トンネル内で促進栽培することが盛
んに行われている。このハウス又は、トンネルを被覆す
る資材として耐候性、透明性及び、保温性等が優れてい
る理由で塩化ビニル系樹脂フィルムが多用されている。
ところが、塩化ビニル系樹脂フィルムは、強風時又は、
低温時フィルムが硬くなり破れが発生し易い。その破れ
を防止するために、塩化ビニル系樹脂等の繊維を2枚の
フィルムの間に介在させる方法が採られている。特開平
9−154412号公報では、更に再生再使用を考え
た、特定太さの繊維を相互に交差網目状に配列して介挿
した積層フイルムが提案されている。しかしながら、こ
れらのフィルムは初期強度が十分でなく、被覆材として
長時間屋外暴露すると、フィルムの物性低下をひきおこ
し、長期間使用する上で問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、初期強度に
優れ、且つ、長期に展張しておいても、物性低下がなく
耐久性の優れた農業用塩化ビニル系樹脂フィルムを提供
することを課題とする。
優れ、且つ、長期に展張しておいても、物性低下がなく
耐久性の優れた農業用塩化ビニル系樹脂フィルムを提供
することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、塩化ビニ
ル系樹脂繊維及び/又は塩化ビニリデン系樹脂繊維に特
定の太さの糸に特定の撚りを入れることで上述の課題を
解決したものである。しかして本発明の要旨とするとこ
ろは、塩化ビニル系樹脂フィルム2枚の間に、塩化ビニ
ル系樹脂繊維及び/又は塩化ビニリデン系樹脂繊維から
なる糸条群を挟着してなる農業用塩化ビニル系樹脂フィ
ルムにおいて、繊維が、1本の太さ10〜200デニー
ルのフィラメントを600〜3000デニールのマルチ
フィラメントとし、撚り数が10〜200/mであり、
且つ、油剤で表面処理されてることを特徴としてなる農
業用塩化ビニル系樹脂フィルムに存する。
ル系樹脂繊維及び/又は塩化ビニリデン系樹脂繊維に特
定の太さの糸に特定の撚りを入れることで上述の課題を
解決したものである。しかして本発明の要旨とするとこ
ろは、塩化ビニル系樹脂フィルム2枚の間に、塩化ビニ
ル系樹脂繊維及び/又は塩化ビニリデン系樹脂繊維から
なる糸条群を挟着してなる農業用塩化ビニル系樹脂フィ
ルムにおいて、繊維が、1本の太さ10〜200デニー
ルのフィラメントを600〜3000デニールのマルチ
フィラメントとし、撚り数が10〜200/mであり、
且つ、油剤で表面処理されてることを特徴としてなる農
業用塩化ビニル系樹脂フィルムに存する。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において塩化ビニル系樹脂とは、塩化ビニル又は
塩化ビニルとこれに共重合可能なコモノマーとの混合物
を懸濁重合法、塊状重合法、微細懸濁重合法又は乳化重
合法等通常の方法によって製造されたものすべてを含む
意味である。コモノマーとしては、例えば、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、ラウリン酸ビニル等のビニル
エステル類、メチルアクリレート、エチルアクリレー
ト、ブチルアクリレート等のアクリル酸エステル類、メ
チルメタクリレート、エチルメタクリレート等のメタク
リル酸エステル類、ジブチルマレエート、ジエチルマレ
エート等のマレイン酸エステル類、ジブチルフマレー
ト、ジエチルフマレート等のフマール酸エステル類、ビ
ニルメチルエーテル、ビニルブチルエーテル、ビニルオ
クチルエーテル等のビニルエーテル類、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル類、エチレ
ン、プロピレン、スチレン等のα−オレフィン類、塩化
ビニリデン、臭化ビニル等の塩化ビニル以外のハロゲン
化ビニリデン又はハロゲン化ビニル類、ジアリルフタレ
ート、エチレングリコールジメタクリレート等の多官能
性単量体があげられ、勿論、コモノマーは、上述のもの
に限定されるものではない。塩化ビニル系樹脂の重合度
は、700〜2500の範囲で選ぶことができ、好まし
くは、700〜1800である。
本発明において塩化ビニル系樹脂とは、塩化ビニル又は
塩化ビニルとこれに共重合可能なコモノマーとの混合物
を懸濁重合法、塊状重合法、微細懸濁重合法又は乳化重
合法等通常の方法によって製造されたものすべてを含む
意味である。コモノマーとしては、例えば、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、ラウリン酸ビニル等のビニル
エステル類、メチルアクリレート、エチルアクリレー
ト、ブチルアクリレート等のアクリル酸エステル類、メ
チルメタクリレート、エチルメタクリレート等のメタク
リル酸エステル類、ジブチルマレエート、ジエチルマレ
エート等のマレイン酸エステル類、ジブチルフマレー
ト、ジエチルフマレート等のフマール酸エステル類、ビ
ニルメチルエーテル、ビニルブチルエーテル、ビニルオ
クチルエーテル等のビニルエーテル類、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル類、エチレ
ン、プロピレン、スチレン等のα−オレフィン類、塩化
ビニリデン、臭化ビニル等の塩化ビニル以外のハロゲン
化ビニリデン又はハロゲン化ビニル類、ジアリルフタレ
ート、エチレングリコールジメタクリレート等の多官能
性単量体があげられ、勿論、コモノマーは、上述のもの
に限定されるものではない。塩化ビニル系樹脂の重合度
は、700〜2500の範囲で選ぶことができ、好まし
くは、700〜1800である。
【0006】更に、本発明に係わる塩化ビニル系樹脂フ
ィルム組成物には、可塑剤、防曇剤、防霧剤、滑剤、熱
安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、有機リン酸金属塩、
無機物、抗酸化剤、安定化助剤、帯電防止剤、防黴剤、
防藻剤及び着色剤等の各種添加剤を配合することができ
る。可塑剤としては、塩化ビニル系樹脂の可塑化に常用
されているものが使用される。例えば、分子量が250
以下の低分子量の多価アルコール、フタル酸誘導体、イ
ソフタル酸誘導体、アジピン酸誘導体、マレイン酸誘導
体、クエン酸誘導体、イタコン酸誘導体、オレイン酸誘
導体、リシノール酸誘導体等があげられる。これらの可
塑剤は1種でも2種以上を組み合わせて配合してもよ
い。これらの可塑剤の配合量は、フィルムの柔軟性、強
度を均衡させるために、塩化ビニル系樹脂100重量部
に対し、30〜60重量部の範囲内から選ぶものとす
る。
ィルム組成物には、可塑剤、防曇剤、防霧剤、滑剤、熱
安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、有機リン酸金属塩、
無機物、抗酸化剤、安定化助剤、帯電防止剤、防黴剤、
防藻剤及び着色剤等の各種添加剤を配合することができ
る。可塑剤としては、塩化ビニル系樹脂の可塑化に常用
されているものが使用される。例えば、分子量が250
以下の低分子量の多価アルコール、フタル酸誘導体、イ
ソフタル酸誘導体、アジピン酸誘導体、マレイン酸誘導
体、クエン酸誘導体、イタコン酸誘導体、オレイン酸誘
導体、リシノール酸誘導体等があげられる。これらの可
塑剤は1種でも2種以上を組み合わせて配合してもよ
い。これらの可塑剤の配合量は、フィルムの柔軟性、強
度を均衡させるために、塩化ビニル系樹脂100重量部
に対し、30〜60重量部の範囲内から選ぶものとす
る。
【0007】その他に、エポキシ系可塑剤、有機リン酸
エステル等があげられる。エポキシ系可塑剤としては、
エポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油等の植物油のエ
ポキシ化されたものとエポキシ樹脂がある。これらエポ
キシ系可塑剤の添加量は、樹脂100重量部に対し0.
01〜10重量部、好ましくは、0.1〜5重量部であ
る。また、有機リン酸エステル系の可塑剤の配合量は、
塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、1〜10重量部
の範囲内、特に、2〜8重量部が適当である。
エステル等があげられる。エポキシ系可塑剤としては、
エポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油等の植物油のエ
ポキシ化されたものとエポキシ樹脂がある。これらエポ
キシ系可塑剤の添加量は、樹脂100重量部に対し0.
01〜10重量部、好ましくは、0.1〜5重量部であ
る。また、有機リン酸エステル系の可塑剤の配合量は、
塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、1〜10重量部
の範囲内、特に、2〜8重量部が適当である。
【0008】防曇剤としては、非イオン系界面活性剤が
好適であり、ポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシ
エチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレ
ンポリオキシプロピレンエーテル等のエーテル型のも
の、多価アルコールとの脂肪酸の部分エステル化物のエ
ステル型のもの、グリセリンエステルのポリオキシエチ
レンエーテル、ソルビタンエステルのポリオキシルエチ
レンエーテル等のエーテルエステル型のものがあげられ
る。以下に、好適な非イオン系界面活性剤を例示する。
好適であり、ポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシ
エチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレ
ンポリオキシプロピレンエーテル等のエーテル型のも
の、多価アルコールとの脂肪酸の部分エステル化物のエ
ステル型のもの、グリセリンエステルのポリオキシエチ
レンエーテル、ソルビタンエステルのポリオキシルエチ
レンエーテル等のエーテルエステル型のものがあげられ
る。以下に、好適な非イオン系界面活性剤を例示する。
【0009】(イ)ソルビタン、ソルビトール、マンニ
タン、マンニトール、グリセリン、ジグリセリン等の多
価アルコールと、炭素数12〜22個の脂肪酸との部分
エステル (ロ)アルキレンオキサイドがエチレンオキサイド又は
プロピレンオキサイドで、その付加モル数が1〜20モ
ル、多価アルコールがソルビタン、ソルビトール、マン
ニタン、マンニトール、グリセリン、ジグリセリンで、
脂肪酸の炭素数が12〜22個であるポリオキシリアル
キレン多価アルコールの脂肪酸エステル (ハ)(イ)と(ロ)の混合物。
タン、マンニトール、グリセリン、ジグリセリン等の多
価アルコールと、炭素数12〜22個の脂肪酸との部分
エステル (ロ)アルキレンオキサイドがエチレンオキサイド又は
プロピレンオキサイドで、その付加モル数が1〜20モ
ル、多価アルコールがソルビタン、ソルビトール、マン
ニタン、マンニトール、グリセリン、ジグリセリンで、
脂肪酸の炭素数が12〜22個であるポリオキシリアル
キレン多価アルコールの脂肪酸エステル (ハ)(イ)と(ロ)の混合物。
【0010】これらの混合物は、多価アルコールのモノ
エステル、ジエステル、トリエステルの混合物として得
られる。一般的には、ジエステル成分の含有割合の高い
組成のエステル混合物が好適である。非イオン系界面活
性剤の配合量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対
し、0.5〜5重量部の範囲内から選ぶものとする。特
に、1.0〜3.0重量部が適当である。
エステル、ジエステル、トリエステルの混合物として得
られる。一般的には、ジエステル成分の含有割合の高い
組成のエステル混合物が好適である。非イオン系界面活
性剤の配合量は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対
し、0.5〜5重量部の範囲内から選ぶものとする。特
に、1.0〜3.0重量部が適当である。
【0011】防霧剤としては、フッ素系界面活性剤があ
げられる。具体的には、通常の界面活性剤の疎水基のC
に結合したHのかわりにその一部または全部をFで置換
した界面活性剤で、特にパーフルオロアルキル基または
パーフルオロアルケニル基を含有する界面活性剤であ
る。フッ素系界面活性剤の配合量は、塩化ビニル樹脂1
00重量部当たり0.01重量部以上、0.5重量部以
下で充分であり、配合量の好適範囲は、0.02〜0.
2重量部である。
げられる。具体的には、通常の界面活性剤の疎水基のC
に結合したHのかわりにその一部または全部をFで置換
した界面活性剤で、特にパーフルオロアルキル基または
パーフルオロアルケニル基を含有する界面活性剤であ
る。フッ素系界面活性剤の配合量は、塩化ビニル樹脂1
00重量部当たり0.01重量部以上、0.5重量部以
下で充分であり、配合量の好適範囲は、0.02〜0.
2重量部である。
【0012】滑剤ないし熱安定剤としては、一般的に農
業用フィルムに使用される、脂肪酸系滑剤、脂肪酸アミ
ド系滑剤、エステル系滑剤、ポリエチレンワックス、流
動パラフィン、有機ホスファイト化合物の如きキレータ
ー、フェノール類、β−ジケトン化合物等があげられ
る。βジケトン化合物としては、ジベンゾイルメタン、
メトキシベンゾイル・ベンゾイルメタン、クロルベンゾ
イル・ベンゾイルメタン、パルミチルベンゾイルメタン
等が好適である。これら、滑剤、熱安定剤の配合量は、
0.01〜2.0重量部の範囲、特に、0.04〜1.
0重量部が好ましい。
業用フィルムに使用される、脂肪酸系滑剤、脂肪酸アミ
ド系滑剤、エステル系滑剤、ポリエチレンワックス、流
動パラフィン、有機ホスファイト化合物の如きキレータ
ー、フェノール類、β−ジケトン化合物等があげられ
る。βジケトン化合物としては、ジベンゾイルメタン、
メトキシベンゾイル・ベンゾイルメタン、クロルベンゾ
イル・ベンゾイルメタン、パルミチルベンゾイルメタン
等が好適である。これら、滑剤、熱安定剤の配合量は、
0.01〜2.0重量部の範囲、特に、0.04〜1.
0重量部が好ましい。
【0013】紫外線吸収剤としては、農業用塩化ビニル
フィルムに通常配合されるものであればよく、ベンゾト
リアゾール系、ベンゾフェノン系、サリチル酸エステル
系、ハイドロキノン系、シアノアクリレート系等各種の
紫外線吸収剤があげられる。例えば、特公昭62−38
143号公報第7欄第27行〜第9欄第34行目、特公
昭62−53543号公報第7欄第13〜36行目に記
載された紫外線吸収剤であり、特にベンゾトリアゾール
系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤が好ま
しい。具体的には、以下のようなものがあげられる。
フィルムに通常配合されるものであればよく、ベンゾト
リアゾール系、ベンゾフェノン系、サリチル酸エステル
系、ハイドロキノン系、シアノアクリレート系等各種の
紫外線吸収剤があげられる。例えば、特公昭62−38
143号公報第7欄第27行〜第9欄第34行目、特公
昭62−53543号公報第7欄第13〜36行目に記
載された紫外線吸収剤であり、特にベンゾトリアゾール
系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤が好ま
しい。具体的には、以下のようなものがあげられる。
【0014】ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤であ
る、2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾ
ール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5
−メチルフェニル)−5−カルボン酸ブチルエステルベ
ンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メ
チルフェニル)−5,6−ジクロルベンゾトリアゾー
ル、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)
−5−エチルスルホンベンゾトリアゾール、2−(2’
−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)−5−クロ
ロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’
−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−5’−アミノフェニル)ベンゾト
リアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ
メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒ
ドロキシ−3’,5’−ジメチルフェニル)−5−メト
キシベンゾトリアゾール、2−(2’−メチル−4’−
ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’
−ステアリルオキシ−3’,5’−ジメチルフェニル)
−5−メチルベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロ
キシ−5−カルボン酸フェニル)ベンゾトリアゾールエ
チルエステル、2−(2’−ヒドロキシ−3’−メチル
−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2
−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフ
ェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’
−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニ
ル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒ
ドロキシ−5’−メトキシフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブ
チルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−5’−シクロヘキシルフェニル)
ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’,
5’−ジメチルフェニル)−5−カルボン酸ベンゾトリ
アゾールブチルエステル、2−(2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ジクロルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−4’,5’−ジクロルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ジメチルフェニル)−5−エチルスルホン
ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−
オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’
−ヒドロキシ−5’−メトキシフェニル)−5−メチル
ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−
メチルフェニル)−5−カルボン酸エステルベンゾトリ
アゾール、2−(2’−アセトキシ−5’−メチルフェ
ニル)ベンゾトリアゾール等。
る、2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾ
ール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5
−メチルフェニル)−5−カルボン酸ブチルエステルベ
ンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メ
チルフェニル)−5,6−ジクロルベンゾトリアゾー
ル、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)
−5−エチルスルホンベンゾトリアゾール、2−(2’
−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)−5−クロ
ロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’
−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−5’−アミノフェニル)ベンゾト
リアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ
メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒ
ドロキシ−3’,5’−ジメチルフェニル)−5−メト
キシベンゾトリアゾール、2−(2’−メチル−4’−
ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’
−ステアリルオキシ−3’,5’−ジメチルフェニル)
−5−メチルベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロ
キシ−5−カルボン酸フェニル)ベンゾトリアゾールエ
チルエステル、2−(2’−ヒドロキシ−3’−メチル
−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2
−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフ
ェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’
−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニ
ル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒ
ドロキシ−5’−メトキシフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブ
チルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−5’−シクロヘキシルフェニル)
ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’,
5’−ジメチルフェニル)−5−カルボン酸ベンゾトリ
アゾールブチルエステル、2−(2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ジクロルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−4’,5’−ジクロルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ジメチルフェニル)−5−エチルスルホン
ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−
オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’
−ヒドロキシ−5’−メトキシフェニル)−5−メチル
ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−
メチルフェニル)−5−カルボン酸エステルベンゾトリ
アゾール、2−(2’−アセトキシ−5’−メチルフェ
ニル)ベンゾトリアゾール等。
【0015】ベンゾフェノン系紫外線吸収剤である、2
−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−
ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n
−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メ
トキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2,2’−
ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−ベンゾイルオキシベンゾフェノ
ン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェ
ノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホンベ
ンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシ
ベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−
ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−5−クロ
ルベンゾフェノン、ビス−(2−メトキシ−4−ヒドロ
キシ−5−ベンゾイルフェニル)メタン等。
−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−
ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n
−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メ
トキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2,2’−
ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−ベンゾイルオキシベンゾフェノ
ン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェ
ノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホンベ
ンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシ
ベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−
ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−5−クロ
ルベンゾフェノン、ビス−(2−メトキシ−4−ヒドロ
キシ−5−ベンゾイルフェニル)メタン等。
【0016】紫外線吸収剤は、単独又は、2種以上を組
み合わせて使用することができる。その配合量は、塩化
ビニル樹脂100重量部当たり、0.01〜3.0重量
部の範囲、特に、0.02〜2.0重量部が好ましい。
み合わせて使用することができる。その配合量は、塩化
ビニル樹脂100重量部当たり、0.01〜3.0重量
部の範囲、特に、0.02〜2.0重量部が好ましい。
【0017】光安定剤としては、農業用フイルムに通常
配合される種々の化合物を使用することができ、例え
ば、ヒンダードアミン系化合物があげられ、具体的に
は、特開平6−155680号公報第5〜19頁等に記
載の化合物である。これら光安定剤は一種類、または二
種類以上組み合わせて使用してもよい。その配合量は、
塩化ビニル樹脂100重量部当たり、0.05〜5.0
重量部の範囲、特に、0.1〜2重量部が好ましい。
配合される種々の化合物を使用することができ、例え
ば、ヒンダードアミン系化合物があげられ、具体的に
は、特開平6−155680号公報第5〜19頁等に記
載の化合物である。これら光安定剤は一種類、または二
種類以上組み合わせて使用してもよい。その配合量は、
塩化ビニル樹脂100重量部当たり、0.05〜5.0
重量部の範囲、特に、0.1〜2重量部が好ましい。
【0018】有機リン酸金属塩としては、亜鉛、カルシ
ウム、バリウム、マグネシウム、コバルト又はストロン
チウムと各種有機リン酸との塩を使用する。具体的に
は、特開平2−30529号公報第9頁第9行〜第11
頁最終行目に記載のある有機リン酸金属塩があげられ
る。これら有機リン酸金属塩は一種類、または二種類以
上組み合わせて使用してもよい。その配合量は、塩化ビ
ニル樹脂100重量部当たり、0.05〜5.0重量部
の範囲、特に、0.1〜2重量部が好ましい。
ウム、バリウム、マグネシウム、コバルト又はストロン
チウムと各種有機リン酸との塩を使用する。具体的に
は、特開平2−30529号公報第9頁第9行〜第11
頁最終行目に記載のある有機リン酸金属塩があげられ
る。これら有機リン酸金属塩は一種類、または二種類以
上組み合わせて使用してもよい。その配合量は、塩化ビ
ニル樹脂100重量部当たり、0.05〜5.0重量部
の範囲、特に、0.1〜2重量部が好ましい。
【0019】本発明において、赤外域に吸収のある無機
物を保温性向上の目的で配合することができる。具体的
には次のようなものがあげられる。炭酸マグネシウム、
マグネシウム珪酸塩(タルク)、酸化珪素、酸化アルミ
ニウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、水酸化マグネ
シウム、水酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水
酸化カルシウム、リン酸金属塩、ハイドロタルサイト類
(含水−又は無水−アルミニウム/マグネシウム塩基性
炭酸塩);アルミニウム/亜鉛塩基性炭酸塩炭酸リチウ
ム−水酸化アルミニウム包接化合物等があげられ、これ
らのうち、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、
酸化珪素、炭酸マグネシウム、及びハイドロタルサイト
類がフィルムの透明性を低下させることが少なく特に好
ましい。これらの無機物は1種でも2種以上添加するこ
とができ、その配合量は、塩化ビニル系樹脂100重量
部当たり0.5〜10重量部の範囲、特に、2〜10重
量部の範囲が好ましい。
物を保温性向上の目的で配合することができる。具体的
には次のようなものがあげられる。炭酸マグネシウム、
マグネシウム珪酸塩(タルク)、酸化珪素、酸化アルミ
ニウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、水酸化マグネ
シウム、水酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水
酸化カルシウム、リン酸金属塩、ハイドロタルサイト類
(含水−又は無水−アルミニウム/マグネシウム塩基性
炭酸塩);アルミニウム/亜鉛塩基性炭酸塩炭酸リチウ
ム−水酸化アルミニウム包接化合物等があげられ、これ
らのうち、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、
酸化珪素、炭酸マグネシウム、及びハイドロタルサイト
類がフィルムの透明性を低下させることが少なく特に好
ましい。これらの無機物は1種でも2種以上添加するこ
とができ、その配合量は、塩化ビニル系樹脂100重量
部当たり0.5〜10重量部の範囲、特に、2〜10重
量部の範囲が好ましい。
【0020】抗酸化剤として使用可能な化合物として
は、フェノール系及び硫黄系抗酸化剤が使用でき、具体
的には、2,6−ジ−ブチル−4−メチルフェノール−
2,2′−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−
エチルフェノール)、ジラウリルチオジプロピオネート
等をあげることができる。これらの酸化防止剤は、単独
又は、2種以上を組み合わせて使用することができる。
は、フェノール系及び硫黄系抗酸化剤が使用でき、具体
的には、2,6−ジ−ブチル−4−メチルフェノール−
2,2′−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−
エチルフェノール)、ジラウリルチオジプロピオネート
等をあげることができる。これらの酸化防止剤は、単独
又は、2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0021】安定化助剤として使用可能な化合物として
は、トリフェニルホスファイト、ジオクチルフェニルフ
ォスファイト、トリス(ノニルフェニル)フォスファイ
ト、ジフェニルインデシルフォスファイト、トリラウリ
ルトリチオフォスファイト、ジフェニルアシッドフォス
ファイト等をあげることができる。これらの安定化助剤
は、単独又は二種以上を組み合わせて使用することがで
きる。
は、トリフェニルホスファイト、ジオクチルフェニルフ
ォスファイト、トリス(ノニルフェニル)フォスファイ
ト、ジフェニルインデシルフォスファイト、トリラウリ
ルトリチオフォスファイト、ジフェニルアシッドフォス
ファイト等をあげることができる。これらの安定化助剤
は、単独又は二種以上を組み合わせて使用することがで
きる。
【0022】帯電防止剤としては、例えばポリオキシエ
チレンアルキルアミン、ポリグリコールエーテル、p−
スチレンスルホン酸ナトリウム等があげられる。防黴
剤、防藻剤としては、一般的に農業用塩化ビニルフィル
ムに配合される種々の化合物を使用することができる。
例えば、有機窒素系化合物があげられ、具体的には、イ
ミダゾール誘導体、アニリド誘導体、尿素誘導体、アン
モニウム誘導体、トリアジン誘導体、フタルイミド誘導
体等がある。着色剤として使用可能なものとしては、例
えばフタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、
ハンザイエロー、アリザリンレーキ、酸化チタン、亜鉛
華、パーマネントレッド、キナクリドン、カーボンブラ
ック等をあげることができる。これらの着色剤も、単独
又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
チレンアルキルアミン、ポリグリコールエーテル、p−
スチレンスルホン酸ナトリウム等があげられる。防黴
剤、防藻剤としては、一般的に農業用塩化ビニルフィル
ムに配合される種々の化合物を使用することができる。
例えば、有機窒素系化合物があげられ、具体的には、イ
ミダゾール誘導体、アニリド誘導体、尿素誘導体、アン
モニウム誘導体、トリアジン誘導体、フタルイミド誘導
体等がある。着色剤として使用可能なものとしては、例
えばフタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、
ハンザイエロー、アリザリンレーキ、酸化チタン、亜鉛
華、パーマネントレッド、キナクリドン、カーボンブラ
ック等をあげることができる。これらの着色剤も、単独
又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0023】以上の各種樹脂添加物はフィルムの性質を
悪化させない範囲、通常は塩化ビニル系樹脂100重量
部に対して、5重量部以下の範囲で選ぶことができる。
塩化ビニル系樹脂に樹脂添加物を配合するには、各々必
要量秤量し、リボンブレンダー、バンバリーミキサー、
スーパーミキサーその他の従来から知られている配合
機、混合機を使用すればよい。
悪化させない範囲、通常は塩化ビニル系樹脂100重量
部に対して、5重量部以下の範囲で選ぶことができる。
塩化ビニル系樹脂に樹脂添加物を配合するには、各々必
要量秤量し、リボンブレンダー、バンバリーミキサー、
スーパーミキサーその他の従来から知られている配合
機、混合機を使用すればよい。
【0024】このようにして得られた樹脂組成物をフィ
ルム化するには、それ自体公知の方法、例えば、溶融押
出成形法(T−ダイ法、インフレーション法を含む)、
カレンダー成形法、溶液流延法等の従来から知られてい
る方法によればよい。フィルムの厚さは、0.03〜
0.3mmの範囲、好ましくは、0.05〜0.2mm
の範囲とするのが好ましい。
ルム化するには、それ自体公知の方法、例えば、溶融押
出成形法(T−ダイ法、インフレーション法を含む)、
カレンダー成形法、溶液流延法等の従来から知られてい
る方法によればよい。フィルムの厚さは、0.03〜
0.3mmの範囲、好ましくは、0.05〜0.2mm
の範囲とするのが好ましい。
【0025】本発明において塩化ビニル系樹脂繊維及び
塩化ビニリデン系樹脂繊維とは、繊維あるいは繊維から
なる糸条をいう。また、表面処理は、繊維の段階でも糸
としてから行ってもよい。本発明において塩化ビニル系
樹脂繊維に用いる塩化ビニル系樹脂としては、前述の塩
化ビニル系樹脂組成物を用いればよい。
塩化ビニリデン系樹脂繊維とは、繊維あるいは繊維から
なる糸条をいう。また、表面処理は、繊維の段階でも糸
としてから行ってもよい。本発明において塩化ビニル系
樹脂繊維に用いる塩化ビニル系樹脂としては、前述の塩
化ビニル系樹脂組成物を用いればよい。
【0026】本発明において塩化ビニリデン系樹脂繊維
に用いる塩化ビニリデン系樹脂としては、従来公知の樹
脂であり、一般に主成分の塩化ビニリデン成分が70〜
98重量%で、これと共重合し得る単量体、例えば塩化
ビニル、アクリロニトリル、アクリル酸、メタクリル酸
アルキル基の炭素数が1〜18のアクリル酸アルキルエ
ステル、アルキル基の炭素数が1〜18のアクリル酸ア
ルキルエステル、無水マレイン酸、マレイン酸、マレイ
ン酸アルキルエステル、イタコン酸、イタコン酸アルキ
ルエステル、酢酸ビニル等の不飽和単量体の少なくとも
一種が30〜2重量%である共重合体である。その中で
も、塩化ビニル、メチルアクリレート、ブチルアクリレ
ート、2−エチルヘキシルアクリレートが特に望まし
く、その中の1つを23〜5重量%と塩化ビニリデン成
分が77〜95重量%のものが、繊維状にする時の溶融
押出成形性に優れるので好適に用いられる。この塩化ビ
ニリデン系樹脂には脂肪族二塩基酸エステル、脂肪酸エ
ステル等の可塑剤、エポキシ化植物油類、縮合リン酸塩
類、ステアリン酸アルキル類等で代表される熱安定剤等
の添加剤が、総量で0.1〜10重量%添加される。そ
の他必要に応じて公知の顔料、また、炭酸カルシウム、
二酸化ケイ素、脂肪族アミド等に代表される梨地剤、滑
剤等を総量で0.01〜3重量%程度添加する場合もあ
る。
に用いる塩化ビニリデン系樹脂としては、従来公知の樹
脂であり、一般に主成分の塩化ビニリデン成分が70〜
98重量%で、これと共重合し得る単量体、例えば塩化
ビニル、アクリロニトリル、アクリル酸、メタクリル酸
アルキル基の炭素数が1〜18のアクリル酸アルキルエ
ステル、アルキル基の炭素数が1〜18のアクリル酸ア
ルキルエステル、無水マレイン酸、マレイン酸、マレイ
ン酸アルキルエステル、イタコン酸、イタコン酸アルキ
ルエステル、酢酸ビニル等の不飽和単量体の少なくとも
一種が30〜2重量%である共重合体である。その中で
も、塩化ビニル、メチルアクリレート、ブチルアクリレ
ート、2−エチルヘキシルアクリレートが特に望まし
く、その中の1つを23〜5重量%と塩化ビニリデン成
分が77〜95重量%のものが、繊維状にする時の溶融
押出成形性に優れるので好適に用いられる。この塩化ビ
ニリデン系樹脂には脂肪族二塩基酸エステル、脂肪酸エ
ステル等の可塑剤、エポキシ化植物油類、縮合リン酸塩
類、ステアリン酸アルキル類等で代表される熱安定剤等
の添加剤が、総量で0.1〜10重量%添加される。そ
の他必要に応じて公知の顔料、また、炭酸カルシウム、
二酸化ケイ素、脂肪族アミド等に代表される梨地剤、滑
剤等を総量で0.01〜3重量%程度添加する場合もあ
る。
【0027】また、上記塩化ビニリデン系樹脂にスチレ
ン成分が20〜45重量%、アクリル酸ブチル成分が5
〜40重量%、メタクリル酸メチル成分が30〜55重
量%の成分組成比のスチレン−アクリル酸ブチル−メタ
クリル酸メチル共重合体樹脂、および/またはスチレン
成分が20〜40重量%、メタクリル酸メチル成分が6
0〜80重量%の成分組成比のスチレン−メタクリル酸
メチル共重合体樹脂を添加することが好ましい。
ン成分が20〜45重量%、アクリル酸ブチル成分が5
〜40重量%、メタクリル酸メチル成分が30〜55重
量%の成分組成比のスチレン−アクリル酸ブチル−メタ
クリル酸メチル共重合体樹脂、および/またはスチレン
成分が20〜40重量%、メタクリル酸メチル成分が6
0〜80重量%の成分組成比のスチレン−メタクリル酸
メチル共重合体樹脂を添加することが好ましい。
【0028】塩化ビニル系樹脂繊維及び/又は塩化ビニ
リデン系樹脂繊維を製造するには、これら樹脂を従来か
ら用いられる公知の方法、例えば、乾式紡糸法、溶融紡
糸法、及び湿式紡糸法等の方法によって製造すればよ
い。本発明で用いる塩化ビニル系樹脂繊維及び/又は塩
化ビニリデン系樹脂繊維の太さは、マルチフィラメント
として、600〜3000デニールの範囲であり、特
に、800〜2800デニールが好ましく、マルチフィ
ラメントの1本の太さは、10〜200デニールの範囲
であり、特に30〜190デニールの範囲が好ましい。
全体の糸の太さが600デニールに満たないと、繊維の
強度が不足して破れの伝播発生が防止できず、他方、3
000デニールを越えると繊維の強度は強くなるが、光
線透過率が低下するので好ましくない。
リデン系樹脂繊維を製造するには、これら樹脂を従来か
ら用いられる公知の方法、例えば、乾式紡糸法、溶融紡
糸法、及び湿式紡糸法等の方法によって製造すればよ
い。本発明で用いる塩化ビニル系樹脂繊維及び/又は塩
化ビニリデン系樹脂繊維の太さは、マルチフィラメント
として、600〜3000デニールの範囲であり、特
に、800〜2800デニールが好ましく、マルチフィ
ラメントの1本の太さは、10〜200デニールの範囲
であり、特に30〜190デニールの範囲が好ましい。
全体の糸の太さが600デニールに満たないと、繊維の
強度が不足して破れの伝播発生が防止できず、他方、3
000デニールを越えると繊維の強度は強くなるが、光
線透過率が低下するので好ましくない。
【0029】また、本発明で用いる塩化ビニル系樹脂繊
維及び/又は塩化ビニリデン系樹脂繊維の撚り数は、1
0〜200/mの範囲であり、特に、10〜100/m
の範囲が好ましい。撚り数が、10未満または100を
超えると初期強度及びその持続性が十分でないので好ま
しくない。
維及び/又は塩化ビニリデン系樹脂繊維の撚り数は、1
0〜200/mの範囲であり、特に、10〜100/m
の範囲が好ましい。撚り数が、10未満または100を
超えると初期強度及びその持続性が十分でないので好ま
しくない。
【0030】繊維の密度は、3〜30g/m2 が、特に
5〜25g/m2 が好ましい。3g/m2 に満たないと
破れの発生が防止できず、他方、30g/m2 越えると
光線透過率が低下するので好ましくない。
5〜25g/m2 が好ましい。3g/m2 に満たないと
破れの発生が防止できず、他方、30g/m2 越えると
光線透過率が低下するので好ましくない。
【0031】表面処理をするための油剤とは、鉱物油及
び/又はシリコーンオイルである。鉱物油としては、3
0℃での粘度が50センチストロークス以下の精製流動
パラフィン系油であればいずれでもよい。特に粘度が、
4〜20センチストロークスの範囲にあるものが好まし
い。
び/又はシリコーンオイルである。鉱物油としては、3
0℃での粘度が50センチストロークス以下の精製流動
パラフィン系油であればいずれでもよい。特に粘度が、
4〜20センチストロークスの範囲にあるものが好まし
い。
【0032】シリコーンオイルとしては、比較的低重合
度の直鎖状ないし、分岐したジオルガノポリシロキサン
を主体とする流動性油状物質である。例えば、ジメチル
シリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオ
イル、メチルフェニルシリコーンオイル、アミノ変性シ
リコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、フェ
ニル変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコー
ンオイル、高級脂肪酸変性シリコーンオイル、エポキシ
変性シリコーンオイル、ビニル基含有シリコーンオイ
ル、アルコール変性シリコーンオイル、ポリエーテル変
性シリコーンオイル、アルキル・ポリエーテル変性シリ
コーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、ポリオキ
シアルキレン変性シリコーンオイル、アルコキシシラ
ン、反応性シロキサンオリゴマー、およびこれらの構造
を持ったシリコーンエラストマー等があげられる。これ
らシリコーンオイルは、単独で用いても2種以上を併用
しても良い。
度の直鎖状ないし、分岐したジオルガノポリシロキサン
を主体とする流動性油状物質である。例えば、ジメチル
シリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオ
イル、メチルフェニルシリコーンオイル、アミノ変性シ
リコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、フェ
ニル変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコー
ンオイル、高級脂肪酸変性シリコーンオイル、エポキシ
変性シリコーンオイル、ビニル基含有シリコーンオイ
ル、アルコール変性シリコーンオイル、ポリエーテル変
性シリコーンオイル、アルキル・ポリエーテル変性シリ
コーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、ポリオキ
シアルキレン変性シリコーンオイル、アルコキシシラ
ン、反応性シロキサンオリゴマー、およびこれらの構造
を持ったシリコーンエラストマー等があげられる。これ
らシリコーンオイルは、単独で用いても2種以上を併用
しても良い。
【0033】塩化ビニル系樹脂繊維に表面処理するに
は、油剤をそのまま用いても、溶媒に溶解あるいはエマ
ルジョン化させたものを用いてもよい。溶解させる場合
の溶媒としては、アルコール類、例えばヘキサデシルア
ルコール、オクタデシルアルコール等:エステル類、例
えばジオクチルセバケート、ジラウリルフタレート、イ
ソオクチルステアレート、イソオクチルステアレート、
イソプロピルミリステート等があげられる。
は、油剤をそのまま用いても、溶媒に溶解あるいはエマ
ルジョン化させたものを用いてもよい。溶解させる場合
の溶媒としては、アルコール類、例えばヘキサデシルア
ルコール、オクタデシルアルコール等:エステル類、例
えばジオクチルセバケート、ジラウリルフタレート、イ
ソオクチルステアレート、イソオクチルステアレート、
イソプロピルミリステート等があげられる。
【0034】本発明の油剤をエマルジョン化する場合、
公知の乳化剤を使用することができる。例えば、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル等のノニオン界面活性剤、アル
キルアンモニウム塩、アルキルベンジルアンモニウム塩
等のカチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤等を
用いることができる。乳化剤の使用量は、油剤に対して
0.1%〜20%が好ましい。0.1%未満では乳化物
が生じず、20%より多いと耐久性に悪影響を及ぼし好
ましくない。
公知の乳化剤を使用することができる。例えば、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル等のノニオン界面活性剤、アル
キルアンモニウム塩、アルキルベンジルアンモニウム塩
等のカチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤等を
用いることができる。乳化剤の使用量は、油剤に対して
0.1%〜20%が好ましい。0.1%未満では乳化物
が生じず、20%より多いと耐久性に悪影響を及ぼし好
ましくない。
【0035】また、本発明の処理剤に固体微粒子を分散
・混合しておくとフイルムとの融着を防止する効果が増
大するので好ましい。固体微粒子としては、例えばシリ
カ、アルミナ、水不溶性リチウムシリケート、炭酸カル
シウム、タルク、水酸化鉄、水酸化スズ、酸化チタン、
硫酸バリウム等の微細な粒子が用いられるが、中でもシ
リカ、炭酸カルシウム、アルミナ、タルクが好ましい。
これらは、単独で用いても併用してもよい。
・混合しておくとフイルムとの融着を防止する効果が増
大するので好ましい。固体微粒子としては、例えばシリ
カ、アルミナ、水不溶性リチウムシリケート、炭酸カル
シウム、タルク、水酸化鉄、水酸化スズ、酸化チタン、
硫酸バリウム等の微細な粒子が用いられるが、中でもシ
リカ、炭酸カルシウム、アルミナ、タルクが好ましい。
これらは、単独で用いても併用してもよい。
【0036】使用する固体微粒子の平均粒子径として
は、15μm以下、好ましくは0.01〜5μm、更に
好ましくは0.05〜3μmの範囲のものを用いること
ができる。平均粒子径が15μmを越えると、糸の外観
が白く失透する傾向がでてき、また、0.01μmに満
たないときは、処理剤の安定性に欠ける恐れがあり好ま
しくない。固体微粒子は、その配合量を油剤に対して5
%未満にすることが肝要である。
は、15μm以下、好ましくは0.01〜5μm、更に
好ましくは0.05〜3μmの範囲のものを用いること
ができる。平均粒子径が15μmを越えると、糸の外観
が白く失透する傾向がでてき、また、0.01μmに満
たないときは、処理剤の安定性に欠ける恐れがあり好ま
しくない。固体微粒子は、その配合量を油剤に対して5
%未満にすることが肝要である。
【0037】エマルジョンとして使用する場合には更
に、架橋剤を配合するのが好ましい。架橋剤としては、
フェノール樹脂、アミノ樹脂、アミン化合物、アジリジ
ン化合物、アゾ化合物、イソシアネート化合物、エポキ
シ化合物、シラン化合物等があげられるが、特にアミン
化合物、アジリジン化合物、エポキシ化合物が好適であ
る。アミン化合物としては、ジエチレントリアミン、ト
リエチレンペンタミン、ヘキサメチレンジアミン等の脂
肪族ポリアミン;3,3′−ジメチル−4,4′−ジア
ミノジシクロヘキシルメタン、イソホロンジアミン等の
脂環式アミン;4,4′−ジアミノジフェニルメタン、
m−フェニレンジアミン等の芳香族アミンが使用され
る。アジリジン化合物としては、トリス−2,4,6−
(1−アジリジニル)−1,3,5−トリアジン、トリ
メチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオ
ネート、トリス〔1−(2−メチル)アジリジニリル〕
ホスフィンオキシド、ヘキサ〔1−(2−メチル)−ジ
アリジニル〕トリホスファトリアジン等が使用される。
に、架橋剤を配合するのが好ましい。架橋剤としては、
フェノール樹脂、アミノ樹脂、アミン化合物、アジリジ
ン化合物、アゾ化合物、イソシアネート化合物、エポキ
シ化合物、シラン化合物等があげられるが、特にアミン
化合物、アジリジン化合物、エポキシ化合物が好適であ
る。アミン化合物としては、ジエチレントリアミン、ト
リエチレンペンタミン、ヘキサメチレンジアミン等の脂
肪族ポリアミン;3,3′−ジメチル−4,4′−ジア
ミノジシクロヘキシルメタン、イソホロンジアミン等の
脂環式アミン;4,4′−ジアミノジフェニルメタン、
m−フェニレンジアミン等の芳香族アミンが使用され
る。アジリジン化合物としては、トリス−2,4,6−
(1−アジリジニル)−1,3,5−トリアジン、トリ
メチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオ
ネート、トリス〔1−(2−メチル)アジリジニリル〕
ホスフィンオキシド、ヘキサ〔1−(2−メチル)−ジ
アリジニル〕トリホスファトリアジン等が使用される。
【0038】エポキシ化合物としては、ビスフェノール
A又はビスフェノールFとエピクロルヒドリンとの反応
生成物、フェノール(又は置換フェノール)とホルムア
ルデヒドとの樹脂反応生成物とエピクロルヒドリンの反
応により生成されるエポキシ化ノボラック樹脂、エピク
ロルヒドリン及び脂肪族多価アルコール例えばグリセロ
ール、1,4−ブタンジオール、ポリ(オキシプロピレ
ン)グリコール又は類似の多価アルコール成分から生成
される樹脂状反応生成物及び過酢酸を用いるエポキシ化
により得られる樹脂等が使用される。エポキシ化合物類
では、さらに三級アミン類や四級アンモニウム塩類を触
媒として併用すると好ましい。
A又はビスフェノールFとエピクロルヒドリンとの反応
生成物、フェノール(又は置換フェノール)とホルムア
ルデヒドとの樹脂反応生成物とエピクロルヒドリンの反
応により生成されるエポキシ化ノボラック樹脂、エピク
ロルヒドリン及び脂肪族多価アルコール例えばグリセロ
ール、1,4−ブタンジオール、ポリ(オキシプロピレ
ン)グリコール又は類似の多価アルコール成分から生成
される樹脂状反応生成物及び過酢酸を用いるエポキシ化
により得られる樹脂等が使用される。エポキシ化合物類
では、さらに三級アミン類や四級アンモニウム塩類を触
媒として併用すると好ましい。
【0039】これら架橋剤は、その添加量が油剤に対し
て0.1〜30重量%の範囲で使用できる。特に、0.
5〜10重量%の範囲が好ましい。また、必要に応じて
更に液状分散媒が配合される。かかる液状分散媒として
は、水を含む親水性ないし水混合性溶媒が含まれ、水;
メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルア
ルコール等の一価アルコール類;エチレングリコール、
ジエチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール
類;ベンジルアルコール等の環式アルコール類;セロソ
ルブアセテート類;ケトン類等があげられる。
て0.1〜30重量%の範囲で使用できる。特に、0.
5〜10重量%の範囲が好ましい。また、必要に応じて
更に液状分散媒が配合される。かかる液状分散媒として
は、水を含む親水性ないし水混合性溶媒が含まれ、水;
メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルア
ルコール等の一価アルコール類;エチレングリコール、
ジエチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール
類;ベンジルアルコール等の環式アルコール類;セロソ
ルブアセテート類;ケトン類等があげられる。
【0040】更に、油剤からなる表面処理剤には、必要
に応じて、膠着防止剤、帯電防止剤等の添加剤を混合す
ることができる。膠着防止剤としては、金属石鹸を用い
ればよく、例えばステアリン酸アルミニウム、ステアリ
ン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等があげられ、特
にステアリン酸マグネシウムが好ましい。これらの添加
量は、油剤重量に対して5%以下が好ましい。
に応じて、膠着防止剤、帯電防止剤等の添加剤を混合す
ることができる。膠着防止剤としては、金属石鹸を用い
ればよく、例えばステアリン酸アルミニウム、ステアリ
ン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等があげられ、特
にステアリン酸マグネシウムが好ましい。これらの添加
量は、油剤重量に対して5%以下が好ましい。
【0041】油剤を塩化ビニル系樹脂繊維に表面処理す
る方法としては、ロールコート法、グラビアコート法、
リバースコート法、ディップコート法等それ自体公知の
如何なる塗布方法によってもよい。
る方法としては、ロールコート法、グラビアコート法、
リバースコート法、ディップコート法等それ自体公知の
如何なる塗布方法によってもよい。
【0042】塗布した油剤エマルジョンを乾燥する場合
の乾燥方法は、例えば、自然乾燥法、熱風乾燥法、赤外
線乾燥法等の強制乾燥法が採用できる。強制乾燥すると
きの加熱温度は、塗布する樹脂によって決定されるが、
50〜250℃、好ましくは70〜200℃の範囲であ
る。表面処理剤の塩化ビニル系樹脂繊維及び塩化ビニル
系樹脂繊維への付着量は、樹脂繊維重量に対し0.5〜
30%、特に2〜20%の範囲が好ましい。塩化ビニル
系樹脂繊維への付着量が0.5%より少ないと、耐久性
が充分に優れたものとならず、一方、30%より多い
と、繊維が強直になりすぎ、繊維を挟着したフィルムの
初期物性が低下するので好ましくない。
の乾燥方法は、例えば、自然乾燥法、熱風乾燥法、赤外
線乾燥法等の強制乾燥法が採用できる。強制乾燥すると
きの加熱温度は、塗布する樹脂によって決定されるが、
50〜250℃、好ましくは70〜200℃の範囲であ
る。表面処理剤の塩化ビニル系樹脂繊維及び塩化ビニル
系樹脂繊維への付着量は、樹脂繊維重量に対し0.5〜
30%、特に2〜20%の範囲が好ましい。塩化ビニル
系樹脂繊維への付着量が0.5%より少ないと、耐久性
が充分に優れたものとならず、一方、30%より多い
と、繊維が強直になりすぎ、繊維を挟着したフィルムの
初期物性が低下するので好ましくない。
【0043】このように表面処理を施した塩化ビニル系
樹脂繊維及び/又は塩化ビニリデン系樹脂繊維を、塩化
ビニル系樹脂フィルムに挟着する際の繊維の配置は、直
線状、各種形状の格子状、特公昭40−25191号公
報に記載のようなランダム状のいずれにしてもよい。繊
維とフィルムを挟着する方法としては、従来から知られ
ている公知の方法を採用すればよい。例えば、上記によ
り作成したフィルムを繊維両面に加熱圧着する方法、又
は、接着剤を介して挟着する方法、又は、樹脂組成物を
押出し機で押出しながら、未だ溶融状態にあるフィルム
を繊維の両面に同時に、或いは片面ずつラミネートして
押圧する方法等がある。
樹脂繊維及び/又は塩化ビニリデン系樹脂繊維を、塩化
ビニル系樹脂フィルムに挟着する際の繊維の配置は、直
線状、各種形状の格子状、特公昭40−25191号公
報に記載のようなランダム状のいずれにしてもよい。繊
維とフィルムを挟着する方法としては、従来から知られ
ている公知の方法を採用すればよい。例えば、上記によ
り作成したフィルムを繊維両面に加熱圧着する方法、又
は、接着剤を介して挟着する方法、又は、樹脂組成物を
押出し機で押出しながら、未だ溶融状態にあるフィルム
を繊維の両面に同時に、或いは片面ずつラミネートして
押圧する方法等がある。
【0044】更に耐久性を向上させるために、本発明に
係る農業用塩化ビニル系樹脂フィルムの片面又は両面上
に、アクリル系樹脂被膜を形成することが好ましい。こ
の樹脂被膜の形成は、塩化ビニル系樹脂繊維及び/又は
塩化ビニリデン系樹脂繊維を挟着する前に行うのが好ま
しい。
係る農業用塩化ビニル系樹脂フィルムの片面又は両面上
に、アクリル系樹脂被膜を形成することが好ましい。こ
の樹脂被膜の形成は、塩化ビニル系樹脂繊維及び/又は
塩化ビニリデン系樹脂繊維を挟着する前に行うのが好ま
しい。
【0045】使用するアクリル系樹脂としては、ヒドロ
キシアルキル(メタ)アクリレート5〜40重量%、分
子内に1個もしくは2個以上のカルボキシル基を含む
α,β−不飽和カルボン酸0〜20重量%及びこれらと
共重合可能な他のビニル系単量体とを共重合して得られ
る重合体が好ましい。
キシアルキル(メタ)アクリレート5〜40重量%、分
子内に1個もしくは2個以上のカルボキシル基を含む
α,β−不飽和カルボン酸0〜20重量%及びこれらと
共重合可能な他のビニル系単量体とを共重合して得られ
る重合体が好ましい。
【0046】ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート
としては、ヒドロキシメチルアクリレート、ヒドロキシ
メチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレ
ート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒド
ロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピル
メタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒド
ロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシブチルメタ
クリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−
ヒドロキシブチルメタクリレート、2−ヒドロキシペン
チルアクリレート、2−ヒドロキシペンチルメタクリレ
ート、6−ヒドロキシヘキシルアクリレート、6−ヒド
ロキシヘキシルメタクリレート等があげられる。
としては、ヒドロキシメチルアクリレート、ヒドロキシ
メチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレ
ート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒド
ロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピル
メタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒド
ロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシブチルメタ
クリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−
ヒドロキシブチルメタクリレート、2−ヒドロキシペン
チルアクリレート、2−ヒドロキシペンチルメタクリレ
ート、6−ヒドロキシヘキシルアクリレート、6−ヒド
ロキシヘキシルメタクリレート等があげられる。
【0047】これらヒドロキシアルキル(メタ)アクリ
レート化合物は、得られるアクリル系樹脂が有機溶媒に
溶け易く、アクリル系樹脂と基体塩化ビニル系樹脂フイ
ルムとの密着性を向上し、更には、フイルム表面にしみ
出してくる可塑剤の移行性を抑制する作用に大きく寄与
する成分である。このヒドロキシアルキル(メタ)アク
リレートのアクリル系樹脂中で占める割合が、5重量%
より少ない場合は、有機溶媒との溶解性、基体フイルム
との密着性及び耐久性向上効果を充分に発揮し得ず、他
方、40重量%より多い場合には、コスト高となりコス
ト上昇に較べて得られる効果は大きくないので好ましく
ない。
レート化合物は、得られるアクリル系樹脂が有機溶媒に
溶け易く、アクリル系樹脂と基体塩化ビニル系樹脂フイ
ルムとの密着性を向上し、更には、フイルム表面にしみ
出してくる可塑剤の移行性を抑制する作用に大きく寄与
する成分である。このヒドロキシアルキル(メタ)アク
リレートのアクリル系樹脂中で占める割合が、5重量%
より少ない場合は、有機溶媒との溶解性、基体フイルム
との密着性及び耐久性向上効果を充分に発揮し得ず、他
方、40重量%より多い場合には、コスト高となりコス
ト上昇に較べて得られる効果は大きくないので好ましく
ない。
【0048】分子内に1個もしくは2個以上のカルボキ
シル基を含むα,β−不飽和カルボン酸としては、アク
リル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水
マレイン酸、アコニット酸、フマル酸、クロトン酸、イ
タコン酸等があげられる。これら化合物を、前記ヒドロ
キシアルキル(メタ)アクリレートと併用すると、アク
リル樹脂と基体フイルムとの密着性及び耐久性が向上す
る。これらの使用量は、0.5〜20重量%が好まし
い。これ以上であると、フィルムが水分で潤れていると
きにフイルム同志が付着し合う性質(湿潤時のブロッキ
ング性)が強化されるので、好ましくない。
シル基を含むα,β−不飽和カルボン酸としては、アク
リル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水
マレイン酸、アコニット酸、フマル酸、クロトン酸、イ
タコン酸等があげられる。これら化合物を、前記ヒドロ
キシアルキル(メタ)アクリレートと併用すると、アク
リル樹脂と基体フイルムとの密着性及び耐久性が向上す
る。これらの使用量は、0.5〜20重量%が好まし
い。これ以上であると、フィルムが水分で潤れていると
きにフイルム同志が付着し合う性質(湿潤時のブロッキ
ング性)が強化されるので、好ましくない。
【0049】前記ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレ
ート及びα,β−不飽和カルボン酸と共重合可能な他の
ビニル系単量体としては、(メタ)アクリル酸アルキル
エステル又は、これとアルケニルベンゼンとの混合物が
あげられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルとし
ては、例えばアクリル酸メチルエステル、アクリル酸エ
チルエステル、アクリル酸−n−プロピルエステル、ア
クリル酸イソプロピルエステル、アクリル酸−n−ブチ
ルエステル、アクリル酸−2−エチルヘキシルエステ
ル、アクリル酸デシルエステル、メタクリル酸メチルエ
ステル、メタクリル酸エチルエステル、メタクリル酸−
n−プロピルエステル、メタクリル酸イソプロピルエス
テル、メタクリル酸−n−ブチルエステル、メタクリル
酸−2−エチルヘキシルエステル、メタクリル酸デシル
エステル等があげられ、一般には、アルキル基の炭素数
が1〜20個のアクリル酸アルキルエステル及び/又は
アルキル基の炭素数が1〜20個のメタクリル酸のアル
キルエステルが使用される。
ート及びα,β−不飽和カルボン酸と共重合可能な他の
ビニル系単量体としては、(メタ)アクリル酸アルキル
エステル又は、これとアルケニルベンゼンとの混合物が
あげられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルとし
ては、例えばアクリル酸メチルエステル、アクリル酸エ
チルエステル、アクリル酸−n−プロピルエステル、ア
クリル酸イソプロピルエステル、アクリル酸−n−ブチ
ルエステル、アクリル酸−2−エチルヘキシルエステ
ル、アクリル酸デシルエステル、メタクリル酸メチルエ
ステル、メタクリル酸エチルエステル、メタクリル酸−
n−プロピルエステル、メタクリル酸イソプロピルエス
テル、メタクリル酸−n−ブチルエステル、メタクリル
酸−2−エチルヘキシルエステル、メタクリル酸デシル
エステル等があげられ、一般には、アルキル基の炭素数
が1〜20個のアクリル酸アルキルエステル及び/又は
アルキル基の炭素数が1〜20個のメタクリル酸のアル
キルエステルが使用される。
【0050】本発明で用いられるアルケニルベンゼンと
しては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニル
トルエン等があげられる。このようなアルケニルベンゼ
ンと、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの混合物
からなる単量体を用いる場合には、α,β−エチレン性
不飽和カルボン酸の使用量によっても異なるが、通常
(メタ)アクリル酸アルキルエステルの使用割合を10
重量%以上とするのがよい。
しては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニル
トルエン等があげられる。このようなアルケニルベンゼ
ンと、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの混合物
からなる単量体を用いる場合には、α,β−エチレン性
不飽和カルボン酸の使用量によっても異なるが、通常
(メタ)アクリル酸アルキルエステルの使用割合を10
重量%以上とするのがよい。
【0051】特に、本発明のアクリル系樹脂は上記のよ
うな(メタ)アクリル酸アルキルエステル、これとアル
ケニルベンゼンの混合物からなる単量体を、40〜60
重量%含有するものが好ましい。かかるアクリル系樹脂
を、基体塩化ビニル系樹脂フイルムに表面処理するとき
に、フイルムとの密着性等を改善する目的で、アクリル
系樹脂と相溶性のある他樹脂を混合することが可能であ
る。他樹脂としては、フッ化ビニリデン系樹脂、パーフ
ルオロアルキル基を側鎖にもつアクリル樹脂、セルロー
スアセテートブチレート樹脂、シリコン樹脂等が特に効
果的である。
うな(メタ)アクリル酸アルキルエステル、これとアル
ケニルベンゼンの混合物からなる単量体を、40〜60
重量%含有するものが好ましい。かかるアクリル系樹脂
を、基体塩化ビニル系樹脂フイルムに表面処理するとき
に、フイルムとの密着性等を改善する目的で、アクリル
系樹脂と相溶性のある他樹脂を混合することが可能であ
る。他樹脂としては、フッ化ビニリデン系樹脂、パーフ
ルオロアルキル基を側鎖にもつアクリル樹脂、セルロー
スアセテートブチレート樹脂、シリコン樹脂等が特に効
果的である。
【0052】アクリル系樹脂を重合するには、各単量体
を所定量組合せて有機溶媒とともに重合缶に仕込み、重
合開始剤、必要に応じて分子量調節剤を加えて、攪拌し
つつ加熱すればよい。
を所定量組合せて有機溶媒とともに重合缶に仕込み、重
合開始剤、必要に応じて分子量調節剤を加えて、攪拌し
つつ加熱すればよい。
【0053】塩化ビニル系樹脂フィルムの片面又は両面
に形成するアクリル系樹脂の被膜は、アクリル系樹脂を
前述の有機溶媒に溶解して塗布するのがよい。塩化ビニ
ル系樹脂フィルム表面上に、前記アクリル系樹脂の被膜
を形成するには、アクリル系樹脂を有機溶媒に溶解し、
スプレイコート法、ロールコート法、グラビアコート
法、リバースコート法、ディップコート法等のほか、ス
クリーン印刷法、フレキソ印刷法等のそれ自体公知の各
種塗布方法によって塗布し、乾燥するのがよい。利用で
きる乾燥方法は、例えば熱風乾燥法、赤外線乾燥法、遠
赤外線乾燥法などである。乾燥温度は、前記有機溶媒を
飛散させる温度、すなわち、アクリル系樹脂を溶解して
いる有機溶媒の沸点以上とするのがよい。乾燥時間は、
短い方がよい。従って、有機溶媒の沸点以上の温度で、
できるだけ短時間に乾燥するのがよい。
に形成するアクリル系樹脂の被膜は、アクリル系樹脂を
前述の有機溶媒に溶解して塗布するのがよい。塩化ビニ
ル系樹脂フィルム表面上に、前記アクリル系樹脂の被膜
を形成するには、アクリル系樹脂を有機溶媒に溶解し、
スプレイコート法、ロールコート法、グラビアコート
法、リバースコート法、ディップコート法等のほか、ス
クリーン印刷法、フレキソ印刷法等のそれ自体公知の各
種塗布方法によって塗布し、乾燥するのがよい。利用で
きる乾燥方法は、例えば熱風乾燥法、赤外線乾燥法、遠
赤外線乾燥法などである。乾燥温度は、前記有機溶媒を
飛散させる温度、すなわち、アクリル系樹脂を溶解して
いる有機溶媒の沸点以上とするのがよい。乾燥時間は、
短い方がよい。従って、有機溶媒の沸点以上の温度で、
できるだけ短時間に乾燥するのがよい。
【0054】基体フィルムの表面に形成するアクリル系
樹脂被膜の厚さは、基体フィルムの厚さにもよるが、
0.5〜10μmの範囲から選ぶ。10μmより厚いと
きは、基体フィルムと被膜とでは屈曲性に差があるため
に、被膜が基体フィルムから剥離する等の現象がおこり
易く、また、被膜に亀裂が入って基体フィルムの強度を
低下させるという現象がおこり、好ましくない。0.5
μmより薄いときは、基体フィルムの耐久性を向上させ
る効果を発揮しないので、好ましくない。被膜の厚さ
は、上記範囲内で、基体フィルムの厚さに比例させるの
がよい。
樹脂被膜の厚さは、基体フィルムの厚さにもよるが、
0.5〜10μmの範囲から選ぶ。10μmより厚いと
きは、基体フィルムと被膜とでは屈曲性に差があるため
に、被膜が基体フィルムから剥離する等の現象がおこり
易く、また、被膜に亀裂が入って基体フィルムの強度を
低下させるという現象がおこり、好ましくない。0.5
μmより薄いときは、基体フィルムの耐久性を向上させ
る効果を発揮しないので、好ましくない。被膜の厚さ
は、上記範囲内で、基体フィルムの厚さに比例させるの
がよい。
【0055】本発明に係る農業用塩化ビニル系樹脂フィ
ルムを、実際に使用するにあたっては、被膜が片面のみ
に形成されているときは、この被膜の設けられた側をハ
ウス又はトンネルの外側となるようにして展張するのが
よい。
ルムを、実際に使用するにあたっては、被膜が片面のみ
に形成されているときは、この被膜の設けられた側をハ
ウス又はトンネルの外側となるようにして展張するのが
よい。
【0056】
【発明の効果】本発明の農業用塩化ビニル系樹脂フィル
ムは、物性低下や外観変化等がなく耐久性に優れること
から、ハウス(温室)用、トンネル用等の被覆用のほ
か、ハウスのサイド、天窓、戸口、妻部等の部分にも使
用することができ、農業用被覆材としての利用価値は極
めて大きい。
ムは、物性低下や外観変化等がなく耐久性に優れること
から、ハウス(温室)用、トンネル用等の被覆用のほ
か、ハウスのサイド、天窓、戸口、妻部等の部分にも使
用することができ、農業用被覆材としての利用価値は極
めて大きい。
【0057】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する
が、本発明はその要旨を超えない限り、以下の例に限定
されるものではない。 実施例1〜3、比較例1〜4 (1)塩化ビニル系樹脂フィルムの製造 ポリ塩化ビニル(重合度=1300) 100重量部 ジオクチルフタレート 45重量部 トリクレジルホスフェート 5重量部 エポキシ樹脂(商品名「EP−828」) 1.5重量部 Ba−Zn系液状安定剤 1重量部 ステアリン酸バリウム 0.2重量部 ステアリン酸亜鉛 0.4重量部 ソルビタンモノパルミテート 1.5重量部 βジケトン化合物(ジベンゾイルメタン) 0.1重量部 ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤 0.04重量部 (商品名「TINUVIN−P」) フッ素系界面活性剤 0.2重量部 (商品名「ユニダインDS−401」) 以上の樹脂原料、樹脂添加物を秤量し、これらをスーパ
ーミキサーで10分間撹拌混合したのち、165℃に加
温したロール上で混練し、L型カレンダー装置によっ
て、厚さ0.10mmの透明な塩化ビニル系樹脂フィル
ムを製造した。
が、本発明はその要旨を超えない限り、以下の例に限定
されるものではない。 実施例1〜3、比較例1〜4 (1)塩化ビニル系樹脂フィルムの製造 ポリ塩化ビニル(重合度=1300) 100重量部 ジオクチルフタレート 45重量部 トリクレジルホスフェート 5重量部 エポキシ樹脂(商品名「EP−828」) 1.5重量部 Ba−Zn系液状安定剤 1重量部 ステアリン酸バリウム 0.2重量部 ステアリン酸亜鉛 0.4重量部 ソルビタンモノパルミテート 1.5重量部 βジケトン化合物(ジベンゾイルメタン) 0.1重量部 ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤 0.04重量部 (商品名「TINUVIN−P」) フッ素系界面活性剤 0.2重量部 (商品名「ユニダインDS−401」) 以上の樹脂原料、樹脂添加物を秤量し、これらをスーパ
ーミキサーで10分間撹拌混合したのち、165℃に加
温したロール上で混練し、L型カレンダー装置によっ
て、厚さ0.10mmの透明な塩化ビニル系樹脂フィル
ムを製造した。
【0058】(2)被膜の形成
重合缶に、イソプロピルアルコール150重量部、2−
ヒドロキシエチルメタクリレート20重量部、アクリル
酸10重量部、メチルメタクリレート40重量部及びエ
チルメタクリレート30重量部を加え、ベンゾイルパー
オキサイド0.5重量部加えて、窒素ガス気流下、80
℃で10時間重合反応を行なった。得られた共重合体溶
液に、イソプロピルアルコールを加えて、固形分を20
重量%に調節して、被覆用樹脂とした。上記(1)で製
造した基体フィルムの片面に、上記被覆用樹脂をグラビ
アコート法によって塗布したのち、150℃に温度調節
した温風乾燥炉内に10秒間滞留させ、溶媒を飛散さ
せ、厚さ約2μmの被膜を形成した。
ヒドロキシエチルメタクリレート20重量部、アクリル
酸10重量部、メチルメタクリレート40重量部及びエ
チルメタクリレート30重量部を加え、ベンゾイルパー
オキサイド0.5重量部加えて、窒素ガス気流下、80
℃で10時間重合反応を行なった。得られた共重合体溶
液に、イソプロピルアルコールを加えて、固形分を20
重量%に調節して、被覆用樹脂とした。上記(1)で製
造した基体フィルムの片面に、上記被覆用樹脂をグラビ
アコート法によって塗布したのち、150℃に温度調節
した温風乾燥炉内に10秒間滞留させ、溶媒を飛散さ
せ、厚さ約2μmの被膜を形成した。
【0059】(3)表面処理
第1表に示した種類の繊維に同表に示した種類の表面処
理剤を、ロールコート法により処理し、エマルジョンの
場合は90℃の温風中に1分間滞留し、繊維に表面処理
を施した。
理剤を、ロールコート法により処理し、エマルジョンの
場合は90℃の温風中に1分間滞留し、繊維に表面処理
を施した。
【0060】(4)農業用フィルムの製造
表面処理を施した繊維を2枚の塩化ビニル系樹脂フィル
ム(アクリル系樹脂被膜を形成したフィルムの場合は、
被膜を形成していないフィルム面同士)の間に、繊維間
隔3cmにて格子状に配置し、150℃の加熱条件で、
ラミネーターによって熱接着し、農業用フィルムを作成
した。
ム(アクリル系樹脂被膜を形成したフィルムの場合は、
被膜を形成していないフィルム面同士)の間に、繊維間
隔3cmにて格子状に配置し、150℃の加熱条件で、
ラミネーターによって熱接着し、農業用フィルムを作成
した。
【0061】(5)フィルムの評価
得られた各フィルムの引張試験及び、屋外暴露後の衝撃
試験評価を行った。結果を第1表に示した。
試験評価を行った。結果を第1表に示した。
【0062】(引張試験)幅10mm及び、長さ150
mmの中央部に40mmの標線を付ける。その標線間
に、引張り方向に対し水平に糸が1本入るように試験片
を準備し、JISK6772に準拠し、破断強度を測定
した。
mmの中央部に40mmの標線を付ける。その標線間
に、引張り方向に対し水平に糸が1本入るように試験片
を準備し、JISK6772に準拠し、破断強度を測定
した。
【0063】(屋外暴露後の衝撃試験)試験フィルムを
南面45度の密閉型ハウスに屋外曝露した。暴露後のフ
ィルムの衝撃強度を東洋精機(株)製パンクチュアーテ
スタにより測定し、下記式により強度残率を算出した。
測定温度は、−5℃である。但し、ダートが糸にあたる
様にフイルムをセットした。 強度残率(%)=(屋外曝露後の強度)÷(屋外曝露前
の強度)×100 尚、屋外曝露は、降灰地区の試験圃場に、H8.6〜H
9.8まで試験した。
南面45度の密閉型ハウスに屋外曝露した。暴露後のフ
ィルムの衝撃強度を東洋精機(株)製パンクチュアーテ
スタにより測定し、下記式により強度残率を算出した。
測定温度は、−5℃である。但し、ダートが糸にあたる
様にフイルムをセットした。 強度残率(%)=(屋外曝露後の強度)÷(屋外曝露前
の強度)×100 尚、屋外曝露は、降灰地区の試験圃場に、H8.6〜H
9.8まで試験した。
【0064】
【表1】
【0065】第1表中の注は以下のものを意味する。
*1)1:塩化ビニル系樹脂繊維
2:塩化ビニリデン系樹脂繊維
*2)鉱物油:13センチストロークスの精製流動パラ
フィン系油 TSF451:東芝シリコーン(株)製 ジメチルシリ
コーンオイル
フィン系油 TSF451:東芝シリコーン(株)製 ジメチルシリ
コーンオイル
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 大山 加奈子
愛知県名古屋市中村区岩塚町大池2番地
三菱化学エムケーブイ株式会社名古屋
事業所内
(56)参考文献 特開 平9−154412(JP,A)
特開 平9−201920(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
A01G 9/14
A01G 13/02
Claims (5)
- 【請求項1】 塩化ビニル系樹脂フィルム2枚の間に、
塩化ビニル系樹脂繊維及び/又は塩化ビニリデン系樹脂
繊維からなる糸条群を挟着してなる農業用塩化ビニル系
樹脂フィルムにおいて、繊維が、1本の太さ10〜20
0デニールのフィラメントを600〜3000デニール
のマルチフィラメントとし、撚り数が10〜200/m
であり、且つ、油剤で表面処理されてることを特徴とし
てなる農業用塩化ビニル系樹脂フィルム。 - 【請求項2】 請求項1記載の農業用塩化ビニル系樹脂
フィルムの片面又は両面に、アクリル系樹脂被膜が形成
されてなる農業用塩化ビニル系樹脂フィルム。 - 【請求項3】 塩化ビニル系樹脂フィルムの表面に形成
されるアクリル系樹脂被膜が、ヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレート化合物5〜40重量%、分子内に1個
もしくは2個以上のカルボキシル基を含むα,β不飽和
カルボン酸0〜20重量%、及びこれらと共重合可能な
他のビニル系単量体とを共重合して得られる重合体であ
る請求項2記載の農業用塩化ビニル系樹脂フィルム。 - 【請求項4】 油剤に、固体微粒子を含有させてなる、
請求項1ないし請求項3のいずれかの項に記載の農業用
塩化ビニル系樹脂フィルム。 - 【請求項5】 油剤の付着量が、塩化ビニル系樹脂繊維
重量に対し、0.2〜30%である請求項1ないし請求
項4のいずれかの項に記載の農業用塩化ビニル系樹脂フ
ィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34613897A JP3414232B2 (ja) | 1997-12-16 | 1997-12-16 | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34613897A JP3414232B2 (ja) | 1997-12-16 | 1997-12-16 | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11168989A JPH11168989A (ja) | 1999-06-29 |
JP3414232B2 true JP3414232B2 (ja) | 2003-06-09 |
Family
ID=18381390
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34613897A Expired - Fee Related JP3414232B2 (ja) | 1997-12-16 | 1997-12-16 | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3414232B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4480226B2 (ja) * | 2000-05-18 | 2010-06-16 | シーアイ化成株式会社 | 防曇持続性の合成樹脂製農業用フイルム |
-
1997
- 1997-12-16 JP JP34613897A patent/JP3414232B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11168989A (ja) | 1999-06-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3414232B2 (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JP3918395B2 (ja) | 農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム | |
JP3240934B2 (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JP3240933B2 (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JP3129201B2 (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JP2001226550A (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JP3094889B2 (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JP4503159B2 (ja) | 農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム | |
JP3094885B2 (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JP3094887B2 (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JP3675277B2 (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JP4319745B2 (ja) | 農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム | |
JP3387246B2 (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JP3671736B2 (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JPH09216316A (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JP2001239628A (ja) | 農業用合成樹脂フィルム | |
JP2003180169A (ja) | 農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム | |
JP5764729B1 (ja) | 農業用フィルム | |
JP2001220480A (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JP2001016996A (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JP2003299416A (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JP2001269065A (ja) | 農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム | |
JP2001224257A (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム | |
JPH09123364A (ja) | 農業用ポリエチレンテレフタレートフィルム | |
JP2001224259A (ja) | 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090404 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |