JP3385867B2 - 自動車用空調装置 - Google Patents
自動車用空調装置Info
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Description
関するものである。
れているように車室内への吹出風にゆらぎを与えること
により空調のフィーリングを改善する技術が知られてい
る。
御部は図18に示すような構成になっている。ゆらぎ発
生指令手段42からゆらぎ発生指令が出力されると、ブ
ロア電圧演算手段41ではゆらぎタイミング発生手段4
3からゆらぎタイミング信号が発生する度にブロア電圧
を演算する。ゆらぎタイミング発生手段43は設定温度
や外気温度等から演算した目標温度と室内温度の偏差か
らゆらぎ時間TS(秒)を演算して、TS(秒)間隔で
ゆらぎタイミング信号を出力する。
値すなわち最低電圧と最高電圧の差のゆらぎ幅VHを演
算する。ゆらぎ最低電圧演算手段44はゆらぎ波形の最
低電圧となるVLを演算して出力する。ゆらぎパターン
記憶手段46にはゆらぎ波形の形を決定するゆらぎパタ
ーンデータPDが0から1の値で記憶されていて、出力
要求がある度に1ステップずつ出力する。たとえばサイ
ン波形を発生させる場合は図19に示すような値をセッ
トする。
ロア電圧VBを演算する。 VB=VL+VH×PD (数式1) この制御がゆらぎ時間TS(秒)間隔で繰り返される。
こうして図20のようなゆらぎ電圧波形が出力される。
ゆらぎ時間TS(秒)を変化させることによりゆらぎ波
形の周期を変更することができる。一般的に過渡期であ
る目標温度と室内温度の差が大きい時はゆらぎ時間TS
を短くしてゆらぎ波形の周期を短くして、安定期である
目標温度と室内温度の差が小さい時はゆらぎ時間TSを
長くしてゆらぎ波形の周期を長くしている。
41で演算されたブロア電圧VBの電圧をブロアモータ
14に印可する。
の構成では、ゆらぎ時間TSを調整することによりゆら
ぎ波形の周期を変化させるためゆらぎ間隔を長くした時
には結果として電圧を変化させる間隔が長くなって同じ
電圧が長く続くことになり、ゆらぎによる効果が薄れて
くるという課題があった。また電圧を変化させる間隔を
長くせずに周期を長くしようとすれば、ゆらぎパターン
データの数を増やさなければならず使用するメモリーの
量が多くなってしまうという課題があった。
り単純な階段状の波形にしたり、実車にていろいろな波
形パターンを試行錯誤して決定していた。しかし階段状
の波形やサイン波形は変化のパターンが単調なためすぐ
に飽きられてしまってゆらぎの効果がなくなってくる。
また実車にて試行錯誤して決定する方法では自然で多彩
なパターンの作成に時間がかかる上に、快適と言われる
1/fの周波数分布の傾き持たせるにはかなりの時間と
労力を必要とする。さらに精度を上げるためにはゆらぎ
パターンを記憶するメモリー容量を多くしなければなら
なかったり、マイクロコンピュータでの処理速度が長く
なる等の課題があり、もっと簡易でメモリー容量を増大
させることなく、多彩で自然でありかつ1/fの傾きを
持つゆらぎを発生させることが要求されていた。
温度で求めた目標温度と内気温度の偏差で決定している
ため室内の安定状態が同じ場合等は同じ周期のゆらぎ波
形が続くことになるが、同じ安定状態であっても乗車し
た直後とある程度時間が経過したあととでは体の熱的な
状態が違っており、同じ室内の条件であってもだんだん
と寒く感じたり、ゆらぎがきつく感じるという課題があ
った。
ものであり、風量の変化パターンが多彩でありかつ自然
で快適な1/fゆらぎを持ち、さらに周期を自由に変え
られて、長い時間経過してもフィーリングが変化しない
風量ゆらぎを、簡易にさらにプログラムの容量を増大さ
せたり、処理時間を長くさせることなく発生させる自動
車用空調装置を提供することを目的とする。
に本発明は外気温度,内気温度等の情報から前記ゆらぎ
パターンの1ステップの分解数を演算するステップ分解
数演算手段を設けたものである。上記ステップ分解数演
算手段によって、電圧が変化する間隔を変化させたり、
メモリーに記憶させるデータ数を増やすことなくゆらぎ
電圧変化パターンの周期を変更することができる。
は、カオス性を有する時系列信号より作成したゆらぎパ
ターンを記憶したゆらぎパターン記憶手段を設けたもの
である。上記ゆらぎパターン記憶手段によって、自然で
かつ多彩なゆらぎ電圧波形が得られる。
は、ゆらぎパターン記憶手段に記憶されるカオス性を有
する時系列信号を、 Xn <0.5 Xn+1 =Xn +a1*Xn Z Xn ≧0.5 Xn+1 =b1*Xn +b2 n=0、1、2・・・・ a1、b1、b2、Z=定数 により発生させたものである。これにより、容易に1/
fゆらぎを持つゆらぎ波形を作成することができる。
ステップ分解数演算手段を、空調が開始された直後は分
解数を小さくしてゆらぎを早く変化させて、時間の経過
とともに分解数を大きくしてゆらぎをゆっくり変化させ
るようにしたものである。これにより同じような安定条
件であっても、乗車直後の体が暑くなっている時でも、
時間がたって体が冷やされてきた時でも快適なゆらぎ感
覚を与えることができる。
に空気を送風するブロアモータと、前記ブロアモータに
印可する電圧にゆらぎを発生させる指令を出力するゆら
ぎ発生指令手段と、ファンSWや外気温度,室内温度等
の情報から基準ブロア電圧を演算する基準ブロア電圧演
算手段と、ゆらぎパターンを記憶したゆらぎパターン記
憶手段と、前記基準ブロア電圧よりゆらぎ幅を演算する
ゆらぎ幅演算手段と、前記基準ブロア電圧よりゆらぎの
最低電圧を演算するゆらぎ最低電圧演算手段と、外気温
度,内気温度等の情報から前記ゆらぎパターンの1ステ
ップの分解数を演算するステップ分解数演算手段と、電
圧を変化させるゆらぎタイミング信号を発生させるゆら
ぎタイミング発生手段と、前記ゆらぎタイミング信号が
出力された時に、前記ゆらぎパターン記憶手段よりゆら
ぎパターンを入力して、前記ゆらぎ発生指令手段や前記
ゆらぎ幅演算手段、前記ゆらぎ最低電圧演算手段、ステ
ップ分解数演算手段の出力よりブロア電圧を演算するブ
ロア電圧演算手段と、前記ブロア電圧演算手段の出力に
より前記ブロアモータに電圧を印可するブロア駆動手段
を設けたものである。そしてこの構成によれば電圧が変
化する間隔を変化させたり、メモリーに記憶させるデー
タ数を増やすことなくゆらぎ電圧変化パターン周期を変
更することができる。
記憶手段に記憶されているゆらぎパターンをカオス性を
有する時系列信号より作成したもので、自然でかつ多彩
なゆらぎ電圧波形を発生することができる。
記憶手段に記憶されるカオス性を有する時系列信号を、 Xn <0.5 Xn+1 =Xn +a1*Xn Z Xn ≧0.5 Xn+1 =b1*Xn +b2 n=0、1、2・・・・ a1、b1、b2、Z=定数 により発生させるものである。そしてこの構成によれば
容易に1/fゆらぎを持つゆらぎ波形を作成することが
できる。
演算手段を、空調が開始された直後は分解数を小さくし
てゆらぎを早く変化させて、時間の経過とともに分解数
を大きくしてゆらぎをゆっくり変化させるようにしたも
ので、同じような安定条件であっても、乗車直後の体が
暑くなっている時や時間が経過して体が冷やされてきた
時でも快適なゆらぎ感覚を与えることができる。
説明する。
調装置の全体の構成を示す概略図である。通風ダクト1
0の上流端には外気を吸入する外気吸入口11と車室内
の空気を吸入する内気吸入口12が設けられており、イ
ンテークダンパ13により選択される。ブロアモータ1
4はコントロールユニット30により電圧が制御されて
おり、インテークダンパ13により選択された吸入口か
ら外気または車室内の空気を吸入する。吸入された空気
はエバポレータ15を通過する。この時、コンプレッサ
16が動作していれば空気は冷却される。エバポレータ
15を通過した空気はミックスダンパ17によりヒータ
コア18を通過して暖められる空気とヒータコアをバイ
パスする空気に分けられる。このミックスダンパ17の
開度を調節して両者の割合を変更して再び混合すること
により、車室内に吹き出される空気の温度を調節する。
温度を調節された空気はモードダンパ19によって切換
えられるベント吹出口20、ヒート吹出口21、デフ吹
出口22から車室内に吹き出される。インテークダンパ
13、ミックスダンパ17、モードダンパ19にはそれ
ぞれ駆動するために、インテークダンパ用アクチュエー
タ23、ミックスダンパ用アクチュエータ24、モード
ダンパ用アクチュエータ25が設けられている。コント
ロールユニット30はマイクロコンピュータを中心にし
て構成されており、ファンSW31、温度設定手段3
2、外気センサ33、室内センサ34、日射センサ3
5、ゆらぎモードSW36から情報を入力して、ブロア
モータ14、インテークダンパ用アクチュエータ23、
ミックスダンパ用アクチュエータ24、モードダンパ用
アクチュエータ25を制御している。
フローチャートである。まずステップ50でファンSW
31、ゆらぎモードSW36等のディジタル信号や温度
設定手段32、外気センサ33、室内センサ34、日射
センサ35等のアナログ信号を入力する。ステップ51
では吹出温度を演算してミックスダンパ17の開度を計
算してミックスダンパ用アクチュエータ24を制御して
いる。ステップ52では外気吸入口11と内気吸入口1
2のどちらから吸い込むかを演算してインテークダンパ
用アクチュエータ23を制御してインテークダンパ13
をセットしている。ステップ53では風をベント吹出口
20から風を吹き出すベントモードまたは、ベント吹出
口20とヒート吹出口21の両方から風を吹き出すバイ
レベルモードか、ヒート吹出口21から吹き出すヒート
モードかを判定してモードダンパ用アクチュエータ25
を制御してモードダンパ19をセットしている。ステッ
プ54では風量すなわちブロアモータ14に印可する電
圧を演算して、ブロアモータ14に電圧を印可する。ス
テップ55ではコンプレッサ16をONするかOFFす
るかの制御を行う。そして再びステップ50に戻り、こ
れを繰り返す。
御部の構成を示すブロック図である。従来例との相違点
はブロア電圧演算手段100にゆらぎタイミング発生手
段102から一定時間のゆらぎ時間TS(秒)間隔で出
力されることと、ステップ分解数演算手段106からス
テップ分解数STが出力されていることである。実際の
制御はコントロールユニット30の中のマイクロコンピ
ュータで処理されている。図4は風量制御部の制御のフ
ローチャートである。以下、図1と図4を参照しなが
ら、ゆらぎ電圧の発生方法について説明する。
ブロア電圧演算手段107に該当する。まずステップ2
01でファンSW31の情報により風量を自動制御する
オートモードか一定の電圧を出力するマニュアルモード
かを判定している。図5はファンSW31の外観図であ
る。オートモードであるとステップ202で温度設定手
段32、外気センサ33、室内センサ34、日射センサ
35等の情報から基準ブロア電圧VKを演算する。マニ
ュアルモードであるとステップ203でファンSW31
で設定された電圧を基準ブロア電圧VKにセットする。
たとえば「1」に設定されているとVK=3.2V、
「2」に設定されているとVK=6.2Vという具合で
ある。
ぎ発生指令手段101にあたり、ゆらぎ発生指令を判定
する。ステップ204では吹出口がベント吹出口20か
ら風を吹き出すベントモードまたは、ベント吹出口20
とヒート吹出口21の両方から風を吹き出すバイレベル
モードかどうかをチェックして、ベントモードまたはバ
イレベルモードであればステップ205でゆらぎモード
SW36の設定を調べる。ゆらぎモードに設定されてい
れば、ステップ206に進む。吹出口がベントモードま
たはバイレベルモード以外か、ゆらぎモードSW36が
ゆらぎモードでなければステップ217に進み、基準ブ
ロア電圧VKをブロア電圧VBとしてステップ216に
進む。
段102に該当する。ステップ206では前にゆらぎ電
圧を演算してからゆらぎ時間TS(秒)が経過したかど
うかを判定している。経過していなければ風量制御を終
了する。
103に該当する。ステップ207では基準ブロア電圧
VKを入力してゆらぎ最低電圧VLを演算している。図
6はゆらぎ最低電圧演算手段103の入出力特性図であ
る。基準ブロア電圧VKが低い時はゆらぎ最低電圧VL
は基準ブロア電圧VKと同じ電圧で風量を増加方向のみ
にゆらがすが、基準ブロア電圧VKが高くなってくると
ゆらぎ最低電圧VLは基準ブロア電圧VKよりも低くな
っていて減少方向にもゆらがしている。これは風量が増
えてくれば増加方向にだけゆらがしても皮膚の感覚がマ
ヒしてしまいドラフト感が得られないからである。
に該当する。ステップ208では基準ブロア電圧VKを
入力してゆらぎ幅VHを演算している。図7はゆらぎ幅
演算手段104の入出力特性図である。基準ブロア電圧
VKが高くなってくると、ゆらぎ幅VHは小さくなる。
これは風量が多い時にゆらぎ幅を大きくすると風量変化
に伴って騒音レベルが変化して耳障りになるためであ
る。
ア電圧演算手段100に該当する。ここからの制御をゆ
らぎ最低電圧VL=4.2V、ゆらぎ幅VH=3.0
V、ステップ分解数ST=3として、ゆらぎ制御が開始
された直後からの動きを図8を参照しながら説明する。
まず図8のA点の電圧を求める。ゆらぎ制御が開始され
た直後はステップ数レジスタSTRとゆらぎパターンア
ドレスADは「0」にセットされている。まずステップ
209でステップ数レジスタSTRが「0」かどうかチ
ェックする。ゆらぎ制御が開始された直後はステップ数
レジスタSTRは「0」であるので、ステップ210に
進む。ステップ210はステップ分解数演算手段106
に相当する。ここでは設定温度や外気,日射量等から求
めた目標温度と室内温度の差よりステップ分解数STを
演算している。ステップ分解数STについては後で詳し
く説明するが、過渡期である目標温度と室内温度の差が
大きい時はステップ分解数を小さくしてゆらぎ波形の周
期を短くして、安定期である目標温度と室内温度の差が
小さい時はステップ分解数を大きくしてゆらぎ波形の周
期は長くなるようにしている。ステップ211でステッ
プ分解数STをステップ数レジスタSTRに記憶する。
すなわちステップ数レジスタSTR=3となる。そして
ステップ212でゆらぎパターンアドレスADを+1す
る。これによりゆらぎパターンアドレスAD=1とな
る。ステップ213でゆらぎパターン記憶手段105か
らゆらぎパターンデータを入力する。ゆらぎパターン記
憶手段105には図9に示すように0から1の間の値が
PD(1)からPD(256)まで256データ記憶さ
れている。ステップ213でゆらぎパターンアドレスA
DとゆらぎパターンアドレスAD+1に対応するゆらぎ
パターンデータPD(AD)とPD(AD+1)を求め
る。いまはゆらぎパターンアドレスAD=1なのでPD
(1)=0.3とPD(2)=0.6となる。ステップ
214でブロア電圧VBを計算する。
+1)−PD(AD))/ST*STR VB=VL+VH*PDD したがって図8のA点の電圧は、 PDD=0.6−(0.6−0.3)/3*3=0.3 VB=4.2+3.0*0.3=5.1 (V) となる。
TRを−1とする。すなわちステップ数レジスタSTR
=2となる。
該当する。ブロア駆動手段108は通常はディジタル−
アナログ変換器とパワートランジスタ等から構成されて
おり、ブロア電圧VBをブロアモータ14に印可する。
(秒)が経過すると再びステップ207から図8のB点
に相当するブロア電圧VBを演算する。ステップ207
でゆらぎ最低電圧VL、ステップ208でゆらぎ幅VH
を演算してから、ステップ209で今度はステップ数レ
ジスタSTR=2であるのでステップ213、ステップ
214に進む。ゆらぎ最低電圧VL、ゆらぎ幅VHが同
じであったとすれば、ゆらぎパターンアドレスAD=1
なのでPD(AD)=PD(1)=0.3とPD(AD
+1)=PD(2)=0.6、ステップ分解数ST=
3、ステップ数レジスタSTR=2として演算すれば、
B点での電圧は、 PDD=0.6−(0.6−0.3)/3*2=0.4 VB=4.2+3.0*0.4=5.4 (V) となる。そしてステップ214でステップ数レジスタS
TRを−1されて、ステップ数レジスタSTR=1とな
る。
過すると再びステップ207から図8のC点に相当する
ブロア電圧VBを演算する。これもゆらぎ最低電圧V
L、ゆらぎ幅VHが同じであったとすれば、ゆらぎパタ
ーンアドレスAD=1なのでPD(AD)=PD(1)
=0.3とPD(AD+1)=PD(2)=0.6、ス
テップ分解数ST=3、ステップ数レジスタSTR=1
として演算すればC点での電圧は、 PDD=0.6−(0.6−0.3)/3*1=0.5 VB=4.2+3.0*0.5=5.7 (V) となる。そしてステップ214でステップ数レジスタS
TRが−1されて、ステップ数レジスタSTR=0とな
る。
過すると再びステップ207から図8のD点に相当する
ブロア電圧VBを演算する。今度はステップ209でス
テップ数レジスタSTR=0なのでステップ210に進
み新しいステップ分解数STが演算される。この時にた
とえばステップ分解数STが5になったとする。ゆらぎ
パターンアドレスADはステップ212で+1されるの
でゆらぎパターンアドレスAD=2となりPD(AD)
=PD(2)=0.6とPD(AD+1)=PD(3)
=0.4となる。ステップ分解数ST=5、ステップ数
レジスタSTR=5で演算すれば、D点での電圧は、 PDD=0.4−(0.6−0.4)/5*5=0.6 VB=4.2+3.0*0.6=6.0 (V) となる。同様にパターンアドレスPDが更新されるまで
演算すればE点=5.88、F点=5.76、G点=
5.64、H点=5.52、I点=5.4となる。
パターンデータの1ステップ分であるが、A点からD点
は(3×TS)秒、D点からI点までは(5×TS)秒
経過している。このことはゆらぎパターンデータにて再
現されるゆらぎ波形の周期が変更されたことになる。使
用したパターンデータは1ステップであるが、電圧はA
点〜D点で3段階、D点〜I点では5段階変化してお
り、点線で示したTSの長さを変えて波形の周期を変更
させる従来例と比較してみると、本実施例の方が多段階
に電圧が変化して忠実に波形を再現していることがわか
る。以上説明したように、ステップ分解数STを変える
ことにより、ゆらぎパターン記憶手段に記憶されている
ゆらぎ波形の周期を変更することができる。
おいて、ゆらぎパターン記憶手段105に記憶されてい
るゆらぎパターンデータPDをカオス生成式を使用して
発生させたものである。カオスとはランダム(不規則)
とパターン(規則的)の中間の状態で、比較的簡単な規
則に支配された不規則振動である。カオス性を有する波
形は繰り返しがない複雑な動きをする。しかしまったく
の無秩序な動きをするかといえばそうではなくある一定
の規則に沿って動いている。天候や風といった気象現象
もカオス性を有している。したがってこれを風量のゆら
ぎに応用すれば多彩でかつ自然なゆらぎを実現すること
ができる。
ろとあるが、本実施例はカオスを発生させるカオス生成
式として、 Xn <0.5 Xn+1 =Xn +a1*Xn Z Xn ≧0.5 Xn+1 =b1*Xn +b2 n=0、1、2・・・・ a1、b1、b2、Z=定数 の形式のものを使用した。この式の特徴はa1、b1、
b2を適当に決めてもこの式より求めた時系列データを
周波数分析すれば1/fZf定数Zに比例した傾きを持つ
ことである。したがってこの時系列データから求めた電
圧波形は1/f X の傾きを持ち、電圧と風量にも比例関
係があるので風量も1/fY の傾きを持つことになる。
このYの値を1になるようにZの値を調整するととも
に、a1、b1、b2と初期値のX0 を変えることによ
りカオス性を持ったさまざまなパターンの1/fゆらぎ
を発生させることができる。
をもつ時系列データを求めてみる。まず、初期値すなわ
ちn=0の時のX0 =0.3として計算を開始すれば、
X0は0.5より小さいので数式2に代入すると、X1
=0.5711となる。これがゆらぎパターンデータの
一番目のPD(1)となる。同じくn=1ではX1は
0.5より大きいので数式3に代入して、X2=0.1
423になる。このようにしてX1からX256までの
時系列データを作成すると、図10のようになる。これ
をゆらぎパターンデータPD(1)〜PD(256)と
して256個メモリに記憶してゆらぎパターン記憶手段
105を構成している。
説明した手法でブロアで電圧を求めたものが図11であ
る。条件はゆらぎ最低電圧VL=4.2、ゆらぎ幅VH
=3、ステップ分解数ST=2、ゆらぎ時間TS=2
(秒)である。データは256個メモリーに記憶してあ
るため、1サイクルで約17分のゆらぎ電圧を発生する
ことができる。約17分経過すると、また最初から同じ
波形を出力する。ステップ分解数STを変えることによ
り、ゆらぎ波形の形は同じままでゆらぎの周期だけを変
えることができる。たとえばステップ分解数ST=3と
すれば、1サイクルに要する時間は約25分と長くな
る。
させて、運転席の顔周辺の風量変化を測定して周波数分
析した結果が図12である。特に突出した周波数成分が
ないということは、同じような繰り返しのパターンがな
いということである。さらに、傾きが1/fになってい
ることがわかる。
してするかといえば、カオス性のない乱数の時系列デー
タと比較してみればよくわかる。図13は乱数で発生さ
せた時系列データであるが、これはカオスではない。な
ぜかというと乱数で発生させたものには規則性がないか
らである。このことを証明するには1次元写像を書いて
みればわかる。1次元写像とは横軸をn番目のデータ、
縦軸をn+1番目のデータとしてプロットしたものであ
る。時系列データに何らかの規則性があればこの1次元
写像は一定の軌跡を描く。図14は図10に示す本実施
例の時系列データの1次元写像であり、図15は図13
に示す乱数の時系列データの1次元写像である。これを
見れば本実施例の場合は一定の軌跡を描きn番目のデー
タとn+1番目のデータに関連性があることがわかる
が、乱数はn番目のデータとn+1番目のデータに関連
性がない。このことから、乱数で発生させた図13の波
形はカオスではないといえる。
とくに数式2,数式3を使用して発生させた時系列デー
タをゆらぎパターンとして記憶させて発生させた風量ゆ
らぎは、同じパターンを繰り返すことなく多彩でかつ自
然であり、周波数分析をした時に1/fの傾きをもつゆ
らぎを持つことになる。
おいて、ステップ分解数演算手段106で設定温度や外
気,日射量等から求めた目標温度と室内温度の差より演
算されるステップ分解数STをたとえ室内の安定条件が
変化しなくても、空調開始からの経過時間に応じてだん
だんと多くしていきゆらぎ波形の周期を長くするように
したものである。
段106での制御のフローチャートである。まずステッ
プ301で基本ステップ分解数STKを演算する。この
基本ステップ分解数STKは設定温度や外気,日射量等
から求めた目標温度と室内温度の差より演算されるステ
ップ分解数である。つぎにステップ302で空調を開始
してからの時間を測定して、補正定数THを求める。図
17は経過時間と補正定数THの相関図である。ステッ
プ303では基本ステップ分解数STKと補正定数TH
を乗算した値をステップ分解数STとする。
室内温度も変化なく基本ステップ分解数がSTK=2の
ままであっても、1時間経過したら補正定数TH=2と
なってゆらぎ波形の周期は2倍になってゆっくりと変化
している。一方、体の方もこの間に冷やされて周期の早
いゆらぎは必要になっていないためちょうどよいゆらぎ
のフィーリングを維持することができる。
1に記載の発明は、外気温度,内気温度等の情報から前
記ゆらぎパターンの1ステップの分解数を演算するステ
ップ分解数演算手段を設けたもので、この構成によれば
ステップ分解数STを変えるだけでゆらぎパターン記憶
手段に記憶されている波形の周期を変えることができ
る。したがって、電圧が変化する時間を長くしたり、メ
モリーに記憶したデータ数を増やすことなくゆらぎ波形
の周期を変更することができるという効果を奏する。
る時系列信号より作成したゆらぎパターンを記憶したゆ
らぎパターン記憶手段を設けたもので、この構成によれ
ばカオス性を有する風量ゆらぎパターンを簡単に発生で
きるため、自然でかつ多彩な風量ゆらぎが実現できる。
記憶手段に記憶されるカオス性を有する時系列信号を、 Xn <0.5 Xn+1 =Xn +a1*Xn Z Xn ≧0.5 Xn+1 =b1*Xn +b2 n=0、1、2・・・・ a1、b1、b2、Z=定数 により発生させるもので、この構成によれば1/fゆら
ぎを簡単に作るという効果を奏する。
演算手段を空調が開始された直後は分解数を小さくして
ゆらぎを早く変化させて、時間の経過とともに分解数を
大きくしてゆらぎをゆっくり変化させるようにしたもの
で、たとえ車室内が同じような安定条件であっても乗車
直後の体が暑くなっている時や時間がたって体が冷やさ
れてきた時でも快適なゆらぎ感覚を与えるという効果を
奏する。
制御部のブロック図
す概略図
ーチャート
のフローチャート
性図
ーブルの説明図
段のフローチャート
ロック図
テーブルの説明図
Claims (4)
- 【請求項1】車室内に空気を送風するブロアモータと、
前記ブロアモータに印可する電圧にゆらぎを発生させる
指令を出力するゆらぎ発生指令手段と、ファンSWや外
気温度,室内温度等の情報から基準ブロア電圧を演算す
る基準ブロア電圧演算手段と、ゆらぎパターンを記憶し
たゆらぎパターン記憶手段と、前記基準ブロア電圧より
ゆらぎ幅を演算するゆらぎ幅演算手段と、前記基準ブロ
ア電圧よりゆらぎの最低電圧を演算するゆらぎ最低電圧
演算手段と、外気温度,内気温度等の情報から前記ゆら
ぎパターンの1ステップの分解数を演算するステップ分
解数演算手段と、電圧を変化させるゆらぎタイミング信
号を発生させるゆらぎタイミング発生手段と、前記ゆら
ぎタイミング信号が出力された時に、前記ゆらぎパター
ン記憶手段よりゆらぎパターンを入力して、前記ゆらぎ
発生指令手段と前記ゆらぎ幅演算手段と、前記ゆらぎ最
低電圧演算手段と、ステップ分解数演算手段との出力よ
りブロア電圧を演算するブロア電圧演算手段と、前記ブ
ロア電圧演算手段の出力により前記ブロアモータに電圧
を印可するブロア駆動手段を設けた自動車用空調装置。 - 【請求項2】ゆらぎパターン記憶手段に記憶されている
ゆらぎパターンをカオス性を有する時系列信号より作成
した請求項1記載の自動車用空調装置。 - 【請求項3】ゆらぎパターン記憶手段に記憶されるカオ
ス性を有する時系列信号を、 Xn <0.5 Xn+1 =Xn +a1*Xn Z Xn ≧0.5 Xn+1 =b1*Xn +b2 n=0、1、2・・・・ a1、b1、b2、Z=定数 により発生させる請求項2記載の自動車用空調装置。 - 【請求項4】ステップ分解数演算手段を、空調が開始さ
れた直後は分解数を小さくしてゆらぎを早く変化させ
て、時間の経過とともに分解数を大きくしてゆらぎをゆ
っくり変化させるようにした請求項1記載の自動車用空
調装置。
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