JP3239464B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP3239464B2
JP3239464B2 JP25434092A JP25434092A JP3239464B2 JP 3239464 B2 JP3239464 B2 JP 3239464B2 JP 25434092 A JP25434092 A JP 25434092A JP 25434092 A JP25434092 A JP 25434092A JP 3239464 B2 JP3239464 B2 JP 3239464B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内気循環モードおよび
外気導入モードのそれぞれの場合における風量制御を、
車室内乗員にとって快適なものとすることのできる車両
用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の車両用空調装置の風量制御は、例
えば内気温度、外気温度、車室内設定温度等の環境条件
から車室内への目標吹出空気温度を求め、この目標吹出
空気温度に基づいて車室内への風量を一律に求めてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の場合、
例えば車室内がかなり暑い時に車室内を急速冷房するい
わゆるクールダウン制御を行う場合、このクールダウン
制御を好む人もいれば、騒音がうるさいという理由でク
ールダウン制御を嫌う人もいる。このように従来では、
せっかくオートで風量制御を行っても、乗員が手動で風
量を変更するといった問題があった。
【0004】そこで本発明は上記問題を解決するため
に、車室内への送風を乗員にとって快適なものとし、こ
れによって乗員が風量を手動操作し直す煩わしさを抑え
ることのできる車両用空調装置を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために一端側に、車室内と導通した内気導入通路
および車室外と導通した外気導入通路がそれぞれ設けら
れ、他端側が車室内に導通した空気通路と、前記空気通
路内に空気流を発生させる送風手段と、前記内気導入通
路から前記空気通路内に内気が導入される割合と、前記
外気導入通路から前記空気通路内に外気が導入される割
合とを調節する内外気導入割合調節手段と、主に内気が
前記空気通路内に導入される状態のときに前記送風手段
が車室内へ吹き出すべき送風量の特性である内気モード
用風量特性を記憶している内気モード用風量特性記憶手
段と、主に外気が前記空気通路内に導入される状態のと
きに前記送風手段が車室内へ吹き出すべき送風量の特性
である外気モード用風量特性を記憶している外気モード
用風量特性記憶手段と、前記内外気導入割合調節手段が
外気よりも内気を多く前記空気通路内に導入していると
き、前記外気モード用風量特性よりも前記内気モード用
風量特性を多く考慮して前記送風手段を制御し、前記内
外気導入割合調節手段が内気よりも外気を多く前記空気
通路内に導入しているとき、前記内気モード用風量特性
よりも前記外気モード用風量特性を多く考慮して前記送
風手段を制御する風量制御手段と 前記送風手段から車
室内に向かって吹き出される風量を車室内乗員が手動で
調節するための風量手動調節手段と、 前記風量制御手段
によって風量制御がなされているときに前記風量手段調
節手段によって手動調節が行われた場合、前記内外気導
入割合調節手段が外気よりも内気を多く前記空気通路内
に導入しているときには前記外気モード用風量特性より
も前記内気モード用風量特性を多く学習変更し、前記内
外気導入割合調節手段が内気よりも外気を多く前記空気
通路内に導入しているときには前記内気モード用風量特
性よりも前記外気モード用風量特性を多く学習変更する
学習変更手段と を備える車両用空調装置をその要旨とす
る。
【0006】
【0007】
【作用】本発明によると、空気通路内に導入される割合
が外気よりも内気の方が多い場合、外気モード用風量特
性よりも内気モード用風量特性を多く考慮して送風手段
を制御する。また、空気通路内に導入される割合が内気
よりも外気の方が多い場合、内気モード用風量特性より
も外気モード用風量特性を多く考慮して送風手段を制御
する。こうすることによって、内気モードと外気モード
とで騒音の大きさの違いを抑えることができる。
【0008】また上記内気モード用風量特性または前
記外気モード用風量特性にて送風手段が制御されている
ときに車室内乗員が風量手動調節手段によって手動調節
した場合、前記内外気導入割合調節手段が外気よりも内
気を多く前記空気通路内に導入しているときには前記外
気モード用風量特性よりも前記内気モード用風量特性を
多く学習変更し、前記内外気導入割合調節手段が内気よ
りも外気を多く前記空気通路内に導入しているときには
前記内気モード用風量特性よりも前記外気モード用風量
特性を多く学習変更するようにした。これによって、騒
音、空調感等を考慮した上で車室内乗員が内気モードを
好む割合、および外気モードを好む割合を、上記両特性
に反映させることができ、その結果、上記両特性をより
乗員の好みに合ったものとすることができる。
【0009】
【実施例】本発明車両用空調装置の一実施例の具体的構
成を図2に示す。空調ユニット20の空気最上流側部位
には内外気切替ダンパ22aが設置されている。この内
外気切替ダンパ22aは外気導入口41と内気導入口4
2とが分かれた部分に配置され、図示しないアクチュエ
ータにより、空気通路としての空調ユニット20に導入
する空気の内気と外気の割合を選択する。その時の内外
気の割合は図示しないアクチュエータ内の内外気割合検
出器38により検出される。 ブロアモータ24とこれ
に固定されたファン23は、空調ユニット20内に空気
を吸い込んで空調ユニット20の空気下流側に送風する
ものであり、ファン23の空気下流側部位にはエバポレ
ータ25とヒータコア26が設けられている。尚、この
実施例では、ファン23およびブロアモータ24にて送
風手段を構成している。
【0010】エバポレータ25は図示しないコンプレッ
サ等と共に冷凍サイクルを構成する熱交換器であり、通
過する空気を除湿冷却する。ヒータコア26は図示しな
いエンジン冷却水が内部を循環する熱交換器であり、通
過する空気を加熱する。
【0011】ヒータコア26の空気上流側部位にはエア
ミックスダンパ22bが設けられている。エアミックス
ダンパ22bの開度は図示しないアクチュエータにより
調節され、これによってヒータコア26を通過する空気
とヒータコア26をバイパスする空気の割合とが調節さ
れ、車室内に吹き出される空気の温度がコントロールさ
れる。
【0012】空調ユニット20の空気最下流側部位に
は、空調空気をフロントガラスに向かって吹き出すため
のデフロスタ吹出口43,空調空気を前席乗員の上半身
に向かって吹き出すためのフェイス吹出口44,および
空調空気を前席乗員の足元に向かって吹き出すためのフ
ット吹出口45が設けられており、それぞれの吹出口に
はデフロスタ吹出ダンパ22c、フェイス吹出ダンパ2
2d、およびフット吹出ダンパ22eが設けられてい
る。そして、温度コントロールされた空気は、これら各
ダンパを図示しないアクチュエータにより作動させるこ
とによって、各吹出モードにて吹き出される。
【0013】車室内への送風量は、マイクロコンピュー
タ31からの出力信号に基づいてブロアモータ24を駆
動する駆動回路30にて制御される。マイクロコンピュ
ータ31は図示しない中央演算処理装置(CPU),R
OM,RAM,スタンバイRAM,I/Oポート,A/
D変換機能等を持ち、それ自体は周知のものである。
尚、この実施例では、ROMにて内気モード用風量特性
記憶手段および外気モード用風量特性記憶手段を構成し
ている。
【0014】スタンバイRAMはイグニションスイッチ
(以下、IG.と記す)オフの場合においても乗員の好
みを学習した値を記憶(バックアップ)するためのRA
Mであり、IG.がオフであってもバッテリーからI
G.を介さずに直接電源が供給される。また、バッテリ
ーより電源がはずされた状況でも短時間ならばマイクロ
コンピュータ31には電源が供給される様な図示しない
バックアップ用の電源から構成されている。
【0015】マイクロコンピュータ31には操作部37
からの出力信号が入力される。この操作部37は図示し
ない自動制御状態を設定するAUTOスイッチ、手動内
外気切換スイッチ、手動吹出モード切換スイッチ(デフ
ロスタ,フェイス,フット,バイレベル,フットデ
フ)、風量手動調節手段としての手動送風量切換スイッ
チ等から構成される。
【0016】また、マイクロコンピュータ31には、車
室内の空調に影響を及ぼす環境条件が内気温センサ3
3,外気温センサ34,日射センサ35よりそれぞれの
レベル変換回路32を介して入力され、これらはマイク
ロコンピュータ31においてA/D変換され環境条件が
読み込まれる。また乗員の好みの温度は、温度設定スイ
ッチ36より入力され、レベル変換回路32でレベル変
換され、マイクロコンピュータ31に入力される。
【0017】次に、マイクロコンピュータ31により基
本的な制御を図3に従って説明する。マイクロコンピュ
ータ31は、IG.オンと共にステップ100にて制御
を開始し、ステップ110に進み、各種変換、フラグ等
の初期値を設定する。
【0018】次のステップ150では内気温センサ3
3,外気温センサ34,および日射センサ35からのセ
ンサ信号により環境条件を入力し、温度設定スイッチ3
6および操作部37より操作スイッチの状態を入力し、
ステップ200に進む。
【0019】ステップ200ではステップ150で入力
した環境条件より車室内に吹き出す空気の目標吹出温度
(TAO)を下記数式1に従って演算する。
【0020】
【数1】TAO=KSET ×TSET −KR ×TR −KAM×
AM−KS ×TS +C ただしKSET ,KR ,KAM,KS は係数、Cは定数であ
り、TSET は設定温度、TR は内気温度、TAMは外気温
度、TS は日射量である。
【0021】次にステップ300に進み、TAOに対し
てエアミックスダンパ22bの開度が演算され、この開
度となる様に図示しないアクチュエータを駆動回路30
を介して制御し、吹出口より送られる空気が所望の温度
となるようにする。
【0022】次にステップ500に進み、内外気切換ダ
ンパ22aにより内外気の導入割合を演算する。つま
り、外気導入の比率(X(%))と内気導入の比率(1
00−X(%))を演算する。そして図示しないアクチ
ュエータを駆動回路30を介して制御する。
【0023】次にステップ400に進み、ブロアモータ
24に印加するブロア電圧を演算し、駆動回路30を介
してブロアモータ24に固定されたファン23を回転さ
せ、送風量を制御する。しかし、乗員が好む風量には乗
員によってそれぞれ違いがあり、しかも内外気モードの
状態によっても違いがある。つまり、一般的に外気モー
ド時に比べて内気モード時の方がブロアからの騒音が大
きく、この騒音の大きさを嫌う度合いが人によってそれ
ぞれ異なるということである。そこでこの実施例のステ
ップ400では、乗員のマニュアル操作によって風量が
変更されたときに、この変更を、このときの内外気モー
ドと共に、次回からの風量制御に反映させるように制御
する。これについては後で詳細に説明する。
【0024】次にステップ600に進み、吹出モードの
状態を演算しデフロスタ吹出ダンパ22c,フェイス吹
出ダンパ22d,およびフット吹出ダンパ22eを駆動
する図示しないアクチュエータを駆動回路30を介して
制御する。
【0025】次にステップ700に進み、図示しないコ
ンプレッサの制御を行う。ステップ700の処理後、ス
テップ150に戻って再び各種信号を読み込み、それに
よりステップ200でTAOを演算し、以下このTAO
とステップ150により読み込まれたスイッチの状態に
よってステップ300,500,400,600,70
0により空調の制御が繰り返される。
【0026】次にステップ400の詳細について図4,
図5,図6,及び図7に基づいて詳細に説明する。ステ
ップ400の次のステップ401では、操作部37によ
り送風量を手動で設定(変更)したかどうかが判定され
る。ここで手動設定がなければNOと判定されステップ
402に進む。F1の初期値はステップ110で0とさ
れているためステップ402ではNOと判定されステッ
プ406に進む。
【0027】送風量がオート制御の時F2=0であり、
ステップ406でNOと判定され、ステップ407に進
み、図5に示す内気モード、外気モードそれぞれの目標
吹出温度TAOに対するブロア電圧特性に従ってブロア
電圧VF が決定される。具体的には、図5に示す各特性
と上記ステップ200にて求めたTAOとからVFRS
REC を求め、このVFRS ,VREC と上記ステップ50
0で求めた外気導入の比率(×)とから、下記数式2に
従ってVF が決定される。
【0028】
【数2】 ところで、図5に示すブロア電圧特性は内気モード、外
気モードのそれぞれの場合において、最も一般的な人が
好む風量を示す特性であり、この特性はそれぞれROM
に記憶されている。
【0029】ここで、最も一般的な人が外気モード時に
好むブロア電圧特性であるVFRS について図6を用いて
説明する。図6におけるTAOは横軸左方向に沿って低
くなる。TAO≦T1では最大冷房状態となりブロア電
圧はVH となる。この状態は内気温度が設定温度よりも
かなり高く急速冷房状態を意味する。
【0030】TAOがT1より除々に上がり、内気温度
が設定温度に近づいてくるT3になるまで、プロア電圧
FRS は除々に低下する。内気温度が設定温度に近い状
態であるT3≦TAO<T5ではブロア電圧VFRS はL
O であるVL となる。TAOがT5より除々に高くなる
とブロア電圧VFRS は徐々に上昇する。
【0031】TAO≧T7ではVFRS =VH となる。こ
の状態は内気温度が設定温度よりもかなり低く、最大暖
房状態であることを意味する。このTAOにおけるブロ
ア電圧特性は、TAOを図中T1〜T7により8分割
し、例えばT1に対するブロア電圧V1といった具合に
プロットされる7つの点(T1,V1)、(T2,V
2)、(T3,V3)、(T4,V4)、(T5,V
5)、(T6,V6)、及び(T7,V7)のそれぞれ
を結んだ線として構成され、この7点はROMに予め記
憶されている。
【0032】また、最も一般的な人が内気モード時に好
むブロア電圧特性であるVREC についても、VFRS の場
合と同様に、7つの点(T1,V1)、(T2,V
2)、(T3,V3)、(T4,V4)、(T5,V
5)、(T6,V6)、及び(T7,V7)のそれぞれ
を結んだ線として構成され,この7点はROMに予め記
憶されている。
【0033】次にステップ411(図4)では、上記ス
テップ407で算出したブロア電圧VF を駆動30を介
してブロアモータ24に印加する。その後ステップ41
2に進み、ステップ400のサブルーチンを抜け、図3
のステップ600に進む。尚、この実施例では、ステッ
プ411にて風量制御手段を構成している。
【0034】次に操作部37により送風量を手動で設定
(変更)した場合はステップ401でYesと判定さ
れ、ステップ408に進む。ステップ408では、学習
要求フラグF1と風量の手動設定状態を示すフラグF2
とをセットし、手動設定後の時間を示すためのカウンタ
CNT1をクリアする。CNT1は図示しないタイマ割
込により所定時間毎、例えば0.1秒毎に常にインクリ
メントされている。
【0035】ステップ409では、その時のTAOの値
をCTAOとして記憶し、その後ステップ406へ進
む。ステップ406ではステップ408にてF2=1に
セットされているためYesと判定されてステップ41
0に進み、ブロア電圧VF を手動設定されたブロア電圧
M に変更する。その後ステップ411に進み、手動設
定されたブロア電圧VM となる様にブロアモータ24の
印加電圧を制御し、サブルーチンを抜け、図3のステッ
プ600に進む。
【0036】次にサブルーチン400がコールされた時
に乗員が風量を手動設定中であれば、前述した様にステ
ップ401,408,409,406,410,41
1,412の順で制御を行ってサブルーチンを抜け、手
動設定したブロア電圧となるようにブロアモータ24の
印加電圧を制御する。しかし、手動設定が完了するとス
テップ401にてNoと判定されてステップ402に進
む。
【0037】ステップ402では前述した様にステップ
408にてF1=1にセットされているため、Yesと
判定されてステップ403に進む。CNT1はステップ
408にて0にクリアされ前述した様に常時、0.1秒
毎にインクリメントされているため、手動設定完了直後
はCNT1<C1(C1は定数であり、ここではC1=
50とする)であるためNoと判定されステップ406
に進む。ステップ406ではステップ408にて手動設
定フラグF2=1にセットされているためYesと判定
され、その後ステップ410,411,412の順で制
御を行ってサブルーチンを抜け、手動設定したブロア電
圧となるようにブロアモータ24の印加電圧を制御す
る。手動設定完了後5秒以内は上述したステップ40
0,401,402,403,406,410,41
1,412のそれぞれの制御を繰り返し実行する。
【0038】しかる後、手動設定完了後5(=0.1×
50)秒以上経過するとCNT1≧C1(=50)とな
りステップ403でYesと判定され、ステップ404
に進み学習要求フラグF1をリセットする。そしてステ
ップ405にて、手動設定された値と、そのときの内外
気導入割合とに基づいて、外気モード、内気モードそれ
ぞれのブロア電圧算出マップ(図5)を変更(学習)す
る。この変更方法は後で詳細に説明する。次にステップ
406,410,411,412の順で制御を行った
後、サブルーチンを抜ける。尚、この実施例では、ステ
ップ405にて学習変更手段を構成している。
【0039】以上により、乗員が送風量を自分の好みの
量に手動設定した場合は、手動設定完了後所定時間(こ
こでは5秒)経過後に、オート時のブロア電圧特性(図
5)を、外気モード、内気モードそれぞれのブロア電圧
特性に関して乗員の好みを反映した特性に変更する。こ
れによって、乗員の、風量に対する好み、および騒音の
大きさを考慮した上での内外気モードの好みを反映でき
る。
【0040】しかる後、乗員が操作部37のAUTOス
イッチを操作するとステップ150(図3)において手
動設定フラグF2はリセットされ、送風量もオートでブ
ロア電圧が制御される。つまりステップ406(図4)
でNoと判定され、ステップ407で学習後のブロア電
圧特性によりブロア電圧VF を算出し、ブロア電圧がそ
のVF となる様にブロアモータ24の印加電圧を制御す
る。
【0041】従って、乗員が自分の好みに合わせて送風
量を変更するたびにステップ405でその好みを学習
し、オート作動時には好みを学習し取り入れた後のブロ
ア電圧特性によりブロア電圧VF が算出され、ブロア電
圧がそのVF となる様にブロアモータ24の印加電圧を
制御する。
【0042】ここで、送風量の手動設定完了後所定時間
経過した場合に限ってステップ405で学習させる理由
は、乗員が手動設定しているときの学習、誤って手動設
定してしまった場合の学習、および乗員が短時間の送風
量の変動を好んだ場合の学習等を避けるためである。
【0043】次に、ステップ405における学習方法に
ついて、図6及び図7に従って詳細に説明する。ここで
は外気モード時のブロア電圧特性(VFRS )の学習方法
について述べる。
【0044】前述した様に最も一般的な人が外気モード
時に好むブロア電圧特性は、図6においては実線で、図
7においては破線でそれぞれ示され、その7点(T1
1)、(T2 ,V2 )、(T3 ,V3 )、(T4 ,V
4 )、(T5 ,V5 )、(T 6 ,V6 )、(T7
7 )はROM上に記憶されている。ここでTAOはT
1〜T7 により8分割されているが、手動設定完了直後
のTAOはステップ409にてCTAOとして記憶され
ているため、このCTAOの値がCTAO≦T1 の場
合、T1 <CTAO<T7 の場合、及びCTAO≧T7
の場合のそれぞれの場合について説明する。
【0045】CTAO≦T1 の場合、例えばCTAOが
図7のA点のときに乗員がブロア電圧VA の送風量を手
動設定すると、ROM上に記憶されているブロア電圧V
1 は学習され、下記数式3に従ってV1 Nに変更され
る。
【0046】
【数3】V1 N=V1 +α(VA −V1 )X/100 ここでαは定数であり、例えばα=0.3とすると図示
の様に1回の変更で乗員の好みを3割程度取り込み、少
しづつ乗員の好みを反映したブロア電圧特性に変更して
いく。また、X/100は、手動変更された時点での外
気導入割合であり、例えばX=80とすると、乗員が音
の大きさを考慮した上で外気モードを好んでいることを
8割程度取り込む。残りの2割については、後述するよ
うに、乗員が音の大きさを考慮した上で内気モードを好
んでいるということで、乗員の好みを2割程度取り込ん
で、内気モード時のブロア電圧特性(VREC )を変更す
る。
【0047】T1 <CTAO<T7 の場合は、例えばC
TAOがT4 ≦CTAO<T5 である図7のB点のとき
に乗員がブロア電圧VB の送風量を手段設定とすると、
4及びV5 は学習され、下記数式4及び数式5に従っ
てV4 N及びV5 Nに変更される。
【0048】
【数4】
【0049】
【数5】 即ち、CTAOがT1 からT7 の間のどこの区間である
かを検索し、そのときのCTAOがTn ≦CTAO<T
n+1(n=1〜6)であったときに、その区間に対応
する2つのブロア電圧Vn及びVn+1を下記数式6及
び7に従って学習する。
【0050】
【数6】
【0051】
【数7】 CTAO≧T7 の場合、例えばCTAOが図7のC点の
ときに乗員がブロア電圧VC の送風量を手動設定すると
7 は学習され、下記数式8に従ってV7 N変更され
る。
【0052】
【数8】V7 N=V7 +α(VC −V7 )X/100 以上の説明の様に、外気導入割合がX(%)のときに、
音の大きさを考慮したうえでの自分が好む風量を乗員が
手動設定する度に、スタンバイRAMに学習された内容
1 N,V2 N,V3 N,V4 N,V5 N,V6 N,及
びV7 Nを取り込み、それらの値を乗員の好みを反映し
た値に更新して記憶する。このサイクルが繰り返される
ことにより更新された外気モード時のブロア電圧特性
(VFRS )は乗員の個性に合致したものになる。
【0053】内気モード時のブロア電圧特性(VFRC
についても、外気モード時のブロア電圧特性(VFRS
の場合と同様に学習される。この場合、上記数式3ない
し数式8のX/100を(100−X)/100をに置
き換えれば良い。この式により、内気導入割合が(10
0−X)%のときに、音の大きさを考慮した上での自分
が好む風量を乗員が手動設定する度に、内気モード時の
ブロア電圧特性(VRE C )は乗員の個性に合致したもの
になる。
【0054】以上述べたように、上記実施例では、内気
モード時および外気モード時のそれぞれの場合において
乗員にとって快適となる風量特性を持っているので、内
外気モードの切り替え時に発生する騒音の変化等を抑え
ることができる。
【0055】また、上記実施例では、上記内気モード用
風量特性および外気モード用風量特性を、乗員の手動操
作量に応じて学習変更可能としたので、上記両特性をよ
り乗員にとって快適なものとすることができる。
【0056】尚、上記実施例では、CTAOがTn≦C
TAO<Tn+1のときVnNとVn+1Nのみ学習し
値を更新したが、Vn−1NとVn+2N、あるいはさ
らに広くその値を更新し学習する様にしても良い。
【0057】上記実施例では、学習した内容をIG.オ
フ時にも記憶するためスタンバイRAMをもちいたが、
スタンバイRAMを用いずに不揮発性メモリを用いても
良い。この場合もIG.オフ時、さらにバッテリーから
の電源の供給が停止しても学習した内容は保存される。
【0058】また、上記実施例では目標吹出温度を7つ
の点において8分割したが、さらに細かく分割(例えば
200分割)しても良いし、粗く分割(例えば4分割)
しても良い。
【0059】また、上記実施例ではTAOを全温度範囲
で分割し、それぞれに対応するすべてのブロア電圧にお
いて学習してブロア電圧特性を変更したが、一部の温度
範囲においてのみ学習する様にしても良い。
【0060】また、上記実施例では、図5に示す内気モ
ード用風量特性、および外気モード用風量特性を、それ
ぞれ内気導入割合が100%のとき、外気導入割合が1
00%のときとして設定したが、必ずしもそれぞれ10
0%の導入割合である必要は無く、例えば約90%で設
定しても良い。
【0061】
【発明の効果】以上述べたように本発明では、内気モー
ド用風量特性および外気モード用風量特性を設け、空気
通路内に導入される割合が外気よりも内気の方が多い場
合、外気モード用風量特性よりも内気モード用風量特性
を多く考慮して送風手段を制御し、空気通路内に導入さ
れる割合が内気よりも外気の方が多い場合、内気モード
用風量特性よりも外気モード用風量特性を多く考慮して
送風手段を制御しているので、そのときの内外気導入割
にあった送風制御を行うことができ、車室内乗員にと
って快適な送風制御を行うことができる。また上記両特
性を乗員の手動調節に応じて学習変更可能とし、空気通
路内に導入される割合が外気よりも内気の方が多い場
合、外気モード用風量特性よりも内気モード用風量特性
を多く学習変更し、空気通路内に導入される割合が内気
よりも外気の方が多い場合、内気モード用風量特性より
も外気モード用風量特性を多く学習変更するようにし
ので、上記両特性を乗員の好みに合ったものとすること
ができ、これによってより快適な送風制御を行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクレーム対応図である。
【図2】本発明の一実施例の通風系および制御系を示す
全体図である。
【図3】上記実施例のマイコンが行う制御の流れを示し
たフローチャートである。
【図4】図3のステップ400中の制御処理を詳細に示
すフローチャートである。
【図5】上記実施例における内気モード用風量特性およ
び外気モード用風量特性を示す特性図である。
【図6】上記外気モード用風量特性を示す特性図であ
る。
【図7】図6に示す特性図を学習変更したあとの特性図
である。
【符号の説明】
20 空気通路としての空調ユニット 22a 内外気導入割合調節手段しての内外気切換ダン
パ 23 送風手段としてのファン 24 送風手段としてのブロアモータ ステップ405 学習変更手段 ステップ411 風量制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−185523(JP,A) 特開 平4−243617(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端側に、車室内と導通した内気導入通
    路および車室外と導通した外気導入通路がそれぞれ設け
    られ、他端側が車室内に導通した空気通路と、 前記空気通路内に空気流を発生させる送風手段と、 前記内気導入通路から前記空気通路内に内気が導入され
    る割合と、前記外気導入通路から前記空気通路内に外気
    が導入される割合とを調節する内外気導入割合調節手段
    と、主に内 気が前記空気通路内に導入される状態のときに前
    記送風手段が車室内へ吹き出すべき送風量の特性である
    内気モード用風量特性を記憶している内気モード用風量
    特性記憶手段と、主に外 気が前記空気通路内に導入される状態のときに前
    記送風手段が車室内へ吹き出すべき送風量の特性である
    外気モード用風量特性を記憶している外気モード用風量
    特性記憶手段と、 前記内外気導入割合調節手段が外気よりも内気を多く前
    記空気通路内に導入しているとき、前記外気モード用風
    量特性よりも前記内気モード用風量特性を多く考慮して
    前記送風手段を制御し、前記内外気導入割合調節手段が
    内気よりも外気を多く前記空気通路内に導入していると
    き、前記内気モード用風量特性よりも前記外気モード用
    風量特性を多く考慮して前記送風手段を制御する風量制
    御手段と 前記送風手段から車室内に向かって吹き出される風量を
    車室内乗員が手動で調節するための風量手動調節手段
    と、 前記風量制御手段によって風量制御がなされているとき
    に前記風量手段調節手段によって手動調節が行われた場
    合、前記内外気導入割合調節手段が外気よりも内気を多
    く前記空気通路内に導入しているときには前記外気モー
    ド用風量特性よりも前記内気モード用風量特性を多く学
    習変更し、前記内外気導入割合調節手段が内気よりも外
    気を多く前記空気通路内に導入しているときには前記内
    気モード用風量特性よりも前記外気モード用風量特性を
    多く学習変更する学習変更手段とを備えることを 特徴と
    する車両用空調装置。
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