JPH05168546A - パワーシートのランバーサポート制御方法およびパワーシートのモータ制御装置 - Google Patents

パワーシートのランバーサポート制御方法およびパワーシートのモータ制御装置

Info

Publication number
JPH05168546A
JPH05168546A JP3356418A JP35641891A JPH05168546A JP H05168546 A JPH05168546 A JP H05168546A JP 3356418 A JP3356418 A JP 3356418A JP 35641891 A JP35641891 A JP 35641891A JP H05168546 A JPH05168546 A JP H05168546A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluctuation
lumbar
motor
control
plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3356418A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiromitsu Ogasawara
紘充 小笠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tachi S Co Ltd
Original Assignee
Tachi S Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tachi S Co Ltd filed Critical Tachi S Co Ltd
Priority to JP3356418A priority Critical patent/JPH05168546A/ja
Publication of JPH05168546A publication Critical patent/JPH05168546A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chair Legs, Seat Parts, And Backrests (AREA)
  • Seats For Vehicles (AREA)
  • Finger-Pressure Massage (AREA)
  • Apparatuses For Generation Of Mechanical Vibrations (AREA)
  • Control Of Electric Motors In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 腰椎への疲労の蓄積を十分に抑制することに
より、着座時における着座者の疲労の軽減をはかる。 【構成】 フーリェ級数による波形合成によって、1/f
ゆらぎ波形が予め作成される。そして、スイッチ手段12
のゆらぎスイッチの操作のもとでの対応する信号の発生
から所定時間だけ、1/f ゆらぎ波形の周波数成分、周期
成分に対応する駆動方向、駆動量のもとでモータM5を駆
動制御して、ランバープレート28を前後移動範囲内で前
後方向に繰り返し移動可能としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、モータの駆動制御に
より、ランバープレートの前後位置を調整し、好みの腰
椎支持力のもとで、着座者の腰椎を支持して疲労を軽減
させるパワーシートのランバーサポート制御方法および
パワーシートのモータ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、車両用シートのシートバック
に設けられ、適当な支持力のもとで着座者の腰椎を支持
することにより、着座姿勢を安定させるとともに、疲労
の軽減をはかるランバーサポート装置が知られている。
【0003】ランバーサポート装置は、たとえば、着座
者の腰椎を支持するランバープレートを備え、ランバー
プレートからの押力が、腰椎支持力として着座者の腰椎
に作用するように構成されている。
【0004】このようなランバーサポート装置におい
て、たとえば、モータの駆動制御により、ランバープレ
ートの前後位置、つまりはランバープレートからの腰椎
支持力を調整可能な、いわゆるパワーランバーサポート
が知られている。モータの駆動制御は、通常、スイッチ
操作によって行なわれ、スイッチは、たとえば、走行時
の着座姿勢において操作可能な位置に配設される。
【0005】このようなパワーランバーサポートによれ
ば、スイッチ操作に伴う、モータの駆動制御によって、
着座者の体形や好み、および、疲労の度合い等に応じ
て、ランバープレートからの腰椎支持力が任意に調整で
き、運転による疲労の軽減がはかられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、着座時にお
ける疲労の度合いの最も少ない背柱形状は、諸研究等か
ら、逆S形であるといわれている。そして、逆S形から
の背柱形状の崩れが、着座者に疲労を感じさせる大きな
要因であると考えられ、その発生のメカニズムは、筋肉
のバランスの崩れ、つまりは筋肉疲労が原因であるとい
われている。
【0007】そこで、公知の構成においては、背柱の逆
S形状を保つように、ランバープレートからの腰椎支持
力を調整することによって、着座者の疲労の軽減をはか
っている。
【0008】しかし、長時間運転の場合等においては、
運転時間の経過に伴って、筋肉が疲労しやすいため、逆
S形の背柱形状の崩れによる疲労の蓄積は避けられな
い。
【0009】そして、公知の構成においては、静止状態
のランバープレートが、一定の腰椎支持力のもとで、着
座者の腰椎を押圧しているにすぎないため、筋肉の疲労
の軽減、つまりは背柱の逆S形状の維持が十分にはかれ
ない。
【0010】この発明は、腰椎への疲労の蓄積を十分に
抑制することにより、着座時における着座者の疲労の軽
減をはかるパワーシートのランバーサポート制御方法お
よびパワーシートのモータ制御装置の提供を目的として
いる。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、この発明のパワーシートのランバーサポート制御方
法によれば、フーリェ級数による波形合成によって、1/
f ゆらぎ波形が予め作成される。そして、対応するスイ
ッチ操作のもとでの所定の信号の発生から所定時間だ
け、1/f ゆらぎ波形の周波数成分、周期成分に対応する
駆動方向、駆動量のもとで前後用モータを駆動制御し
て、ランバープレートを前後移動範囲内で前後方向に繰
り返し移動可能としている。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照しながらこの発明の実施例
について詳細に説明する。
【0013】図1、図2に示すように、この発明に係る
パワーシートのモータ制御装置10は、操作スイッチ12
と、中央処理ユニット14とを具備し、所定のスイッチ操
作により、対応するモータM1〜M5をそれぞれ駆動制御可
能に構成されている。
【0014】モータM1〜M5として、通常、DCギヤード
モータがそれぞれ利用できる。図1に示すように、モー
タM1〜M5は、パワーシート(たとえば、ドライバーシー
ト)16に装着された着座姿勢制御装置、たとえば、シー
トスライド装置18、シートリフター20、リクライニング
装置22、および、ランバーサポート装置24の上下機構、
前後機構の駆動源として、それぞれ設けられている。
【0015】そして、モータM1〜M5を駆動制御し、対応
する着座姿勢制御装置をそれぞれ作動させることによっ
て、シート16の前後ポジションやシートの全体的な傾斜
角度(チルト角度)、シートバック26の傾斜角度(リク
ライニング角度)、および、ランバープレート28の上下
ポジション、前後ポジション等がそれぞれ調整可能とな
っている。
【0016】なお、シートスライド装置18、シートリフ
ター20、リクライニング装置22、および、ランバーサポ
ート装置24の構成は公知であり、その構成自体はこの発
明の趣旨でないため、詳細に説明しない。
【0017】ここで、図2を見るとわかるように、たと
えば、ランバーサポート装置24の前後用モータM5を除く
モータM1〜M4は、後述するモータ制御リレーRL1 〜RL8
のリレー接点RL1a〜RL8aを介して電源、たとえば、自動
車のバッテリー(BATT)にそれぞれ接続されている。そし
て、モータ制御リレーRL1 〜RL8 に対応するリレー接点
RL1a〜RL8aの切換えによって、対応するモータM1〜M4が
それぞれ駆動制御され、シート16の前後ポジション、チ
ルト角度、シートバック26のリクライニング角度、およ
び、ランバープレート28の上下ポジションがそれぞれ調
整可能となっている。
【0018】図2に示すように、モータM1〜M5の各巻線
端末は、たとえば、リミットスイッチLS1 〜LS8 を介し
て、自動車のバッテリーにそれぞれ接続されている。リ
ミットスイッチLS1 〜LS8 として、たとえば、自動復帰
形のプッシュオフスイッチがそれぞれ利用でき、各リミ
ットスイッチは、対応する可動部材、つまりはシート1
6、シートバック26およびランバープレート28の移動限
度位置に対応する位置に、それぞれ配設されている。
【0019】このようなリミットスイッチLS1 〜LS8
は、通常時、オン状態であり、移動限度位置への可動部
材の到達に伴うオフ動作によって、対応するモータM1〜
M4へのバッテリーからの印加電圧を個別に遮断して、対
応するモータを直ちに停止可能に構成されている。
【0020】このような構成では、リミットスイッチLS
1 〜LS8 によって、可動部材、つまりはシート16、シー
トバック26およびランバープレート28の移動範囲が確実
に限定できるとともに、移動限度位置でのモータM1〜M4
の拘束等が防止される。そのため、可動部材およびその
周辺部材の破損、損傷等が防止できるとともに、拘束に
起因するモータM1〜M4の過熱、損傷等が防止でき、安全
性が確保される。
【0021】また、図1、図2を見るとわかるように、
ランバーサポート装置24の前後用モータM5は、巻線端末
にそれぞれ接続された個別のスイッチング手段30a,30b
を有するドライブ回路30を介して、バッテリーおよび中
央処理ユニット14にそれぞれ接続されている。ドライブ
回路のスイッチング手段30a,30b は、たとえば、トラン
ジスタ等の素子の組合せにより、中央処理ユニット14か
らの制御信号のもとでオン、オフ動作可能に構成されて
いる。
【0022】そして、モータM1〜M5は、たとえば、スイ
ッチ手段12によって、駆動制御可能に構成されている。
図2に示すように、スイッチ手段12は、たとえば、モー
タM1〜M5を個別にマニュアル制御する一連のマニュアル
スイッチ32〜40を備えて形成されている。
【0023】マニュアルスイッチ32〜40として、たとえ
ば、自動復帰形のシーソースイッチやスライドスイッチ
等が利用でき、各スイッチは、モータM1〜M5に対応する
スライド用スイッチ32、リフター用スイッチ34、リクラ
イニング用スイッチ36、ランバー上下用スイッチ38、ラ
ンバー前後用スイッチ40としてそれぞれ形成されてい
る。そして、マニュアルスイッチ32〜40は、中央処理ユ
ニット14にそれぞれ接続されている。
【0024】なお、図1に示すように、スイッチ手段12
は、着座者の操作可能な位置、たとえば、シート16のシ
ートクッション42のサイド等に設けられる。しかしなが
ら、着座者の操作可能な位置であれば足りるため、シー
トクッション42のサイドに限定されず、他の位置、たと
えば、コンソールボックス等にスイッチ手段12を設ける
構成としてもよい。
【0025】中央処理ユニット14は、マイクロコンピュ
ータ(マイコン)44を備えて形成され、マイコンは、記
憶されたプログラムに従って入力を処理して、適当な制
御信号を発生可能に構成されている。制御信号は、たと
えば、図1、図2を見るとわかるように、たとえば、リ
レードライバ46およびドライブ回路30に出力される。
【0026】そして、制御信号に応じたリレードライバ
46の作動によって、モータ制御リレーRL1 〜RL8 のうち
の適当なリレーの付勢、消勢が制御され、モータ制御リ
レーのうち、付勢されたリレーが、対応するリレー接点
RL1a〜RL8aをそれぞれ切換えことによって、モータM1〜
M4がそれぞれ駆動制御される。また、ドライブ回路30に
対応する制御信号が出力されると、スイッチング手段30
a,30b のオン、オフ動作によって、モータM5が駆動制御
される。
【0027】たとえば、任意のシートポジションにおい
て、スライド用スイッチ(マニュアルスイッチ)32を操
作すると、対応する信号が中央処理ユニット14に出力さ
れる。すると、中央処理ユニット14によって処理された
制御信号が、リレードライバ46に出力され、リレードラ
イバからの信号によって、たとえば、モータ制御リレー
RL1,RL2 のいずれかが付勢され、対応するリレー接点RL
1a,RL2a が切換えられる。そして、リレー接点RL1a,RL2
a の切換えによって、モータM1が、対応する方向に駆動
され、シート16が前後方向に移動して、シートの前後ポ
ジションが調整される。
【0028】なお、ここでは、リレー接点RL1aの切換え
に伴うモータM1の正転により、シート16が前進するとと
もに、リレー接点RL2aの切換えに伴うモータM1の逆転に
より、シートが後退するように構成されている。
【0029】また、リフター用スイッチ34、リクライニ
ング用スイッチ36(ともにマニュアルスイッチ)の操作
時においても、上記と同様に、対応する信号が中央処理
ユニット14に出力され、処理された制御信号が、リレー
ドライバ46に出力される。そして、リレードライバ46か
らの信号によって、たとえば、モータ制御リレーRL3〜R
L6 のいずれかが付勢され、対応するリレー接点RL3a〜R
L6aを切換えることによって、モータM2,M3 がそれぞれ
正転、逆転し、前後方向へのシート16、シートバックの
揺動により、シートのチルト角度、シートバックのリク
ライニング角度がそれぞれ調整される。
【0030】同様に、ランバー上下用スイッチ(マニュ
アルスイッチ)38を操作すると、中央処理ユニット14か
らの制御信号が、リレードライバ46に出力され、リレー
ドライバからの信号によって、たとえば、モータ制御リ
レーRL7,RL8 のいずれかが付勢される。そして、モータ
制御リレーRL7,RL8 に対応するリレー接点RL7a,RL8aの
切換えによって、モータM4が正転、逆転し、上下方向へ
のランバープレート28の移動(昇降)により、ランバー
プレートの上下ポジションが調整される。
【0031】更に、ランバー前後用スイッチ(マニュア
ルスイッチ)40を操作すると、対応する信号が中央処理
ユニット14に出力され、処理された制御信号が、ドライ
ブ回路30に出力される。そして、出力された制御信号に
応じて、ドライブ回路のスイッチング手段30a,30b のい
ずれかがオンに切換えられ、スイッチング手段のオンに
よって、モータM5が正転、逆転して、前後方向へのラン
バープレート28の移動により、ランバープレートの前後
ポジションが調整される。
【0032】なお、図1、図2を見るとわかるように、
中央処理ユニット14は、たとえば、安定化電源48を介し
てバッテリーに接続され、安定化電源によって一定化さ
れた入力電流のもとで作動可能となっている。
【0033】ここで、ランバープレート28の前後移動範
囲は、リミットスイッチLS9,LS10によって限定されてい
る。リミットスイッチLS9,LS10として、たとえば、自動
復帰形のプッシュオフスイッチがそれぞれ利用でき、各
リミットスイッチは、図2に示すように、中央処理ユニ
ット14にそれぞれ接続されている。
【0034】リミットスイッチLS9,LS10は、たとえば、
ランバープレート28の前限、後限の各ポジションを検出
可能にそれぞれ配設されている。そして、リミットスイ
ッチLS9,LS10からのオフ信号により、中央処理ユニット
14が、前限、後限の各ポジションへのランバープレート
28の到達を認識し、直ちにモータM5を停止するように構
成されている。
【0035】また、この発明のモータ制御装置10は、ラ
ンバープレート28の前後ポジションを検出可能なポジシ
ョン検出手段50を更に具備して構成されている。ポジシ
ョン検出手段50として、たとえば、ポテンショメータと
称する可変抵抗器が利用でき、ポテンショメータは、図
2に示すように、固定端50a に対する可動端50b の移動
によって、抵抗値が変動するように構成されている。ポ
テンショメータ(ポジション検出手段)の可動端50b
は、モータM5の駆動、つまりは前後方向へのランバープ
レート28の移動に伴って、固定端50a に対して移動可能
に設けられるとともに、中央処理ユニット14に電気的に
接続されている。
【0036】このような構成のポテンショメータ50にお
いては、ランバープレート28の前後移動に対応してその
検出値が変動し、検出値を基準点からのモータM5の駆動
量、つまりはランバープレートの移動距離に換算するこ
とによって、ランバープレートのポジションが認識可能
となっている。ランバープレート28の移動距離は、たと
えば、移動後限ポジションを基準点として換算される。
【0037】なお、ポジション検出手段50は、ポテンシ
ョメータとして具体化されているが、ランバープレート
28の前後ポジションを検出可能であれば足りるため、こ
れに限定されず、他の手段、たとえば、モータの回転数
からランバープレートの前後ポジションを検出可能な回
転センサ等により、ポジション検出手段を構成してもよ
い。
【0038】ここで、この発明において、モータ制御装
置10は、ランバーサポート装置24の前後用モータM5を所
定の条件のもとで自動的に駆動制御して、ランバープレ
ート28を所定時間だけ前後方向に繰り返し移動させるよ
うに構成されている。
【0039】ランバープレート28の前後移動は、いわゆ
る1/f ゆらぎ波形と称する波形に基づくモータM5の駆動
制御によって確保可能となっている。1/f ゆらぎ波形
は、たとえば、フーリェ級数による波形合成によって得
られる非周期的な変化を持つ波形であり、1/f ゆらぎ波
形のフーリェ級数は、数1に示す数式となる。
【0040】
【数1】
【0041】そして、このようなフーリェ級数により、
たとえば、図3に示すような1/f ゆらぎ波形が得られ
る。なお、図3に示す波形は、フーリェ級数により得ら
れる1/f ゆらぎ波形の一例であり、この波形に限定され
るものではない。
【0042】ところで、このような1/f ゆらぎ波形は、
図3に示すように、微少の周波数変動成分、周期成分等
を含んだ波形となっているため、得られた波形のもとで
モータM5を駆動制御しようとすると、モータの制御が高
速となり、モータM5、ランバーサポート装置24の前後機
構が容易に対応できない。
【0043】そこで、この発明においては、1/f ゆらぎ
波形から、たとえば、モータM5の駆動の対応困難な微少
の周波数変動成分、周期変動成分を除いて修正した疑似
ゆらぎ波形を形成し、疑似ゆらぎ波形により得られる振
幅、変化時間から表1、表2に示すようなタイムテーブ
ルを作成している。そして、タイムテーブルの各ステッ
プごとに数値により表現された駆動量、駆動時間のもと
でモータM5を駆動制御し、各ステップにおける駆動方
向、駆動量に応じて、図4に示すように、ランバープレ
ート28を前後方向に移動させるように、この発明のモー
タ制御装置10が構成されている。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】表1、表2、および、図4を見るとわかる
ように、疑似ゆらぎ波形の1周期、つまり、疑似ゆらぎ
波形に基づくランバープレート28のゆらぎ制御の1行程
は、たとえば、ステップ0からステップ81に細分化され
ている。
【0047】なお、表1、表2のタイムテーブルの各ス
テップにおける経過時間Tn は、ステップ0からの累積
時間を示すとともに、ポジションLn は、たとえば、モ
ータM5の駆動に伴う移動後限ポジションからのランバー
プレート28のポジションを示す。
【0048】ここで、図5に示すモータM5の概略動作図
のように、モータM5がドライブ回路30のオン、オフ動作
によって駆動制御されるため、モータM5のオン、オフ切
換え点、つまり、ランバープレート28の変曲点におい
て、ランバープレートの連続感を損なう虞れがある。そ
こで、この構成においては、ランバーサポート装置24の
前後機構に、たとえば、ばね系の弾性部材(図示しな
い)を挿入し、図5に示すランバープレートの概略動作
図のように、ランバープレート28の前後移動に連続感を
持たせる構成としている。
【0049】このような構成では、モータM5のオン、オ
フ切換え点、つまりはランバープレート28の変曲点にお
いても、ランバープレートが停止することなく、カーブ
を描くように弾性移動するため、ランバープレートの動
作に連続感が得られ、着座者に違和感、不快感等を与え
ることもない。
【0050】このような、1/f ゆらぎ波形に基づくラン
バープレート28のゆらぎ制御は、たとえば、中央処理ユ
ニット14に接続された対応するゆらぎスイッチ52の操作
により実行される。図2に示すように、ゆらぎスイッチ
52として、たとえば、自動復帰形のプッシュスイッチが
利用でき、ゆらぎスイッチは、スイッチ手段12の一部と
して形成されている。
【0051】また、ランバーサポート28のゆらぎ制御の
実行を表示し、着座者等に報知するゆらぎ表示手段54
が、モータ制御装置10に設けられている。ゆらぎ表示手
段54として、たとえば、発光ダイオード(LED) が利用で
き、図1、図2に示すように、ゆらぎ表示手段は中央処
理ユニット14に接続されている。ゆらぎ表示手段(LED)5
4 は、たとえば、ゆらぎスイッチ52の操作からランバー
プレート28のゆらぎ制御の1行程の終了までの間、点燈
または点滅するように構成されている。
【0052】このような構成では、ゆらぎ表示手段54に
よる表示によって、ランバープレート28のゆらぎ制御の
実行中が明確化されるため、ゆらぎ制御の1行程の実行
期間が容易に認識でき、ゆらぎ制御時の誤操作、着座者
の錯覚等が十分に防止できる。
【0053】更に、この発明のモータ制御装置10は、ゆ
らぎスイッチ52の操作時におけるランバープレート28の
前後ポジションを初期ポジションとしてメモリーし、ゆ
らぎ制御実行後、モータM5の駆動制御により、初期ポジ
ションに相当するポジションまで、ランバープレートを
自動的に復帰させるように構成されている。
【0054】このような構成においては、ランバープレ
ート28の初期ポジションLs が、ポテンショメータ50か
らの検出値によってメモリーされる。そして、ゆらぎ制
御の実行後、ランバープレート28の現在ポジションLと
初期ポジションLs との比較によって、ランバープレー
ト28の前後移動量を算出し、距離に対応するモータM5の
駆動量によって、ランバープレートが初期ポジションに
相当するポジションまで復帰される(図4参照)。
【0055】また、この発明においては、ランバープレ
ート28の初期ポジションLs に応じて、タイムテーブル
の各ステップごとの経過時間およびモータM5の駆動量を
それぞれ変動させている。各ステップごとの経過時間お
よびモータM5の駆動量は、たとえば、補正係数Kに基づ
いてそれぞれ補正され、補正係数Kは、前後移動範囲内
における、基準点となる移動後限ポジションからのポジ
ションの比率として表現されている。
【0056】たとえば、基準点からの移動前限ポジショ
ンをLr 、初期ポジションをLs とすると、補正係数K
は、Ls /Lf により算出される。つまり、移動前限ポ
ジションに近いポジションにおいては補正係数Kが大き
くなり、移動後限ポジションに近いポジションにおいて
は補正係数が小さくなる。
【0057】そして、このように算出された補正係数K
によって、初期ポジションに応じた経過時間およびモー
タM5の駆動量が算出されるため、経過時間およびモータ
M5の駆動量の大小が、ランバープレート28の初期ポジシ
ョンLs に比例する。そのため、ランバープレート28の
いずれの初期ポジションLs からでも、着座者に違和感
を与えないゆらぎ動作が、ゆらぎ波形との相似性のもと
で十分に確保できる。
【0058】上記のようなパワーシートのモータ制御装
置10における、ランバーサポート制御方法を図4の動作
図、表1、表2のタイムテーブルを参照しながら、図6
ないし図9に示すゆらぎ制御ルーチンのフローチャート
に沿って詳細に説明する。
【0059】図6に示すように、ゆらぎスイッチ52がオ
ンとなると(102) 、まず、タイムテーブルのステップ数
n、タイムフラグt、次ステップ到達フラグFL 、およ
び、設定時間経過フラグFt がそれぞれリセット(0) さ
れる(104) 。また、このとき、ゆらぎスイッチ52の操作
とともに発光ダイオード(LED)52 が点燈して、ランバー
プレート28のゆらぎ制御の開始が表示される(106) 。
【0060】すると、ポテンショメータ50によってラン
バープレート28の前後ポジションが検出され、初期ポジ
ションLs として、中央処理ユニット14にメモリーされ
る(108) (図4参照)。そして、ランバープレート28の
初期ポジションLsに対応する補正係数Kが算出され(11
0) 、タイムテーブルの各ステップの設定ポジションLn
が補正係数に対応して補正されるとともに、補正係数
に対応したステップ0でのポジションL0 まで、たとえ
ば、モータM5の正転に伴って、ランバープレート28が前
進される(112) 。
【0061】モータM5の駆動により、ランバープレート
28が移動すると、次に、ランバープレートが、ポジショ
ンLn 、つまりはステップ0におけるポジションL0 に
到達したか否かが判断される(114) 。ここでは、ランバ
ープレート28がポジションL0 に到達するまでNOと判
断される。そして、ポジションL0 へのランバープレー
ト28の到達により、(114) において、YESと判断され
ると、モータM5が停止し、ランバープレートのポジショ
ンが、補正係数Kに対応するステップ0でのポジション
L0 に補正される(116) (図4参照)。
【0062】図7を見るとわかるように、モータM5の停
止後、たとえば、0.2secのタイムラグが設けられるとと
もに(118) 、次ステップへの移行に伴って、ステップ数
nに1が加算される(120) 。そして、ランバープレート
28の現在ポジションL、つまりは当該ステップでの設定
ポジションLn と次ステップのランバーポジションLn+
1 とが比較される(122) 。ここでは、たとえば、ランバ
ーポジションL0 とランバーポジションL1 とが比較さ
れ、表1および図4を見るとわかるように、現在のポジ
ションL0 が次ステップのポジションL1 より後方にあ
るため、L0 <L1 、つまりはLn <Ln+1 と判断され
る。
【0063】そして、(122) において、Ln <Ln+1 と
判断されると、図8に示すように、まず、フラグFL が
セット(1) されているか否かが判断される(124) 。ここ
では、ランバープレート28がステップ0のポジションL
0 にあるため、フラグFL はリセット(0) 状態であり、
NOと判断される。すると、モータM5の正転によって、
ランバープレート28が前進される(126) 。また、このと
き、タイマー(図示しない)による時間の計測がスター
トする。
【0064】そして、ランバープレート28の現在ポジシ
ョンLが、次ステップの設定ポジションLn 、つまりは
ポジションL1 に到達したか否かが判断される(128) 。
通常、モータM5の駆動開始直後においては、ランバープ
レート28の現在ポジションLが次ステップの設定ポジシ
ョンLn への未到達状態であるため、(128) において
は、まず、NOと判断され、次に、タイマーの計測時間
が設定時間を経過したか否かが判断される(130) 。
【0065】ここで、タイマーによる計測時間は、たと
えば、前ステップの設定時間tnから次ステップの設定時
間tn+1までの経過時間とされ、(tn+1 −tn) ×Kが所定
の計測時間として設定される。そして、タイマーの計測
時間が設定時間を経過するまで、(130) において、NO
と判断され、(124) に戻される。
【0066】モータM5の正転に伴って、ランバープレー
ト28が前進し、図4のa点で示すように、ランバープレ
ートの現在ポジションがステップ1の設定ポジションL
1 に到達すると、図8の(128) において、YESと判断
され、フラグFL がセット(1) されるとともに(132) 、
モータM5が停止される(134) 。そして、次に、フラグF
t がセット(1) されているか否かが判断される(136) 。
【0067】しかし、設定時間経過前においては、フラ
グFt がリセット(0) 状態であるため、(136) におい
て、NOと判断され、(124) において、再度、フラグF
L がセット(1) されているか否かが判断される。
【0068】フラグFL のセット(1) 状態により、(12
4) において、YESと判断されると、次に、タイマー
の計測時間が設定時間を経過したか否かが判断される(1
30) 。そして、タイマーの計測時間が設定時間を経過
し、ステップ1の条件が整うと、(130) において、YE
Sと判断されて、フラグFt がセット(1) されるととも
に(138) 、モータM5の停止指令が再度発生され(134) 、
次に、(136) において、フラグFt がセット(1) されて
いるか否かが判断される。
【0069】フラグFt のセット(1) 状態により、(13
6) において、YESと判断されると、図7に示すよう
に、フラグFL 、フラグFt がともにリセット(0) され
るとともに(140) 、ステップ数nが、最大値の81に到達
したか否かが判断され(142) 、ステップ81に到達するま
でNOと判断されて、(118) に戻される。そして、(11
8) での0.2secのタイムラグの設定後、次のステップ
n、つまりはステップ2に移行し(120) 、再度、ランバ
ープレート28の現在ポジションL1 とステップ2の設定
ポジションL2 とが比較され、設定ポジションL2 に対
する現在ポジションL1 の位置関係が判断される(122)
【0070】表1および図4を見るとわかるように、ス
テップ2における設定ポジションL2 は、ステップ1に
おける設定ポジションL1 より後方にあるため、図7の
(122) においては、L1 >L2 、つまりはLn >Ln+1
と判断される。すると、次に、フラグFL がセット(1)
されているか否かが判断される(144) が、ここでは、N
Oと判断され、モータM5の逆転により、ランバープレー
ト28が後退される(146) 。
【0071】モータM5が逆転されると、まず、ランバー
プレート28がステップ2の設定ポジションL2 に到達し
たか否かが判断され(148) 、設定ポジションへの未到達
により、NOと判断されると、次に、タイマーの計測時
間が設定時間を経過したか否かが判断される(150) 。こ
こでは、タイマーの計測時間が設定時間に到達するま
で、NOと判断され、(144) に戻される。
【0072】そして、図4のb点に示すように、たとえ
ば、ランバープレート28がステップ2の設定ポジション
L2 に到達し、図7の(148) において、YESと判断さ
れると、フラグFL がセット(1) され(152) 、停止信号
のもとでモータM5が停止されるとともに(154) 、フラグ
Ft がセット(1) されているか否かが判断される(156)
。ここでは、フラグFt がリセット(0) 状態にあるた
め、NOと判断されて、(144) に戻される。
【0073】フラグFL のセット(1) 状態により、(14
4) において、YESと判断されると、(150) におい
て、タイマーの計測時間が設定時間を経過したか否かが
判断される。そして、タイマーの計測時間が設定時間を
経過し、ステップ2の条件が整うと、(150) において、
YESと判断されて、フラグFt がセット(1) されると
ともに(158) 、モータM5の停止指令が再度発生される(1
54) 。
【0074】すると、次に、(156) において、フラグF
t がセット(1) されているか否かが判断され、YESと
判断されると、フラグFL 、フラグFt がともにリセッ
ト(0) される(140) 。そして、(142) において、ステッ
プ数nが81に到達したか否かが判断され、NOと判断さ
れると、再度、(118) に戻されて、0.2secのタイムラグ
の設定後、ステップ数nのカウントアップの後(120) 、
(122) において、たとえば、現在のステップにおける設
定ポジションL2 と次ステップの設定ポジションL3 と
が比較される。
【0075】表1を見るとわかるように、ステップ2の
設定ポジションL2 とステップ3の設定ポジションL3
とを比較すると、L3 がL2 より大きいため、図7の(1
22)において、L2 <L3 、つまりはL1 <Ln+1 と判
断され、モータM5の正転により、ランバープレート28が
再度前方に移動される。
【0076】なお、現在のステップにおける設定ポジシ
ョンLn と次ステップの設定ポジションLn+1 とが一致
する場合は、図7の(122) において、Ln =Ln+1 と判
断され、フラグFL をセット(1) した後(160) 、モータ
M5に停止信号を発生させる(154) 。つまり、前後のステ
ップの設定ポジションLn 、Ln+1 が一致する場合にお
いては、モータM5は駆動せず、タイマーの計測時間が設
定時間を経過して、(150) において、YESと判断され
るまで、モータM5が停止状態に維持される。
【0077】上記のように、この発明においては、タイ
ムテーブルに沿って、ステップごとにモータM5が駆動制
御され、ランバープレート28が前後方向に繰り返し移動
される。そして、ゆらぎ制御の1行程が終了し、ステッ
プ数nが81に到達すると、図7の(142) において、YE
Sと判断され、図9を見るとわかるように、まず、0.2s
のタイムラグが設けられる(162) 。
【0078】そして、タイムラグの設定後、現在のポジ
ションLがランバープレートの初期ポジションLs より
前方にあるか否かが判断される(164) 。たとえば、図4
に示すように、現在のポジションL、つまりはステップ
81における設定ポジションL81が初期ポジションLs よ
り後方にある場合は、図9の(164) において、NOと判
断され、モータM5の正転により、ランバープレート28が
前進される(166) 。
【0079】すると、次に、現在のポジションLが初期
ポジションLs を越えたか否かが判断され(168) 、YE
Sと判断されるまで、モータM5が継続して駆動される。
そして、ランバープレート28の現在ポジションLが初期
ポジションLs を越え、(168) において、YESと判断
されると、モータM5が停止して、ランバープレートが初
期ポジションに相当するポジションまで戻されるととも
に(170) 、ゆらぎ表示手段(LED) 54が消燈されるて(17
2) 、ランバープレート28のゆらぎ制御が終了する。
【0080】また、これとは逆に、たとえば、現在のポ
ジションL、つまりはステップ81における設定ポジショ
ンL81が初期ポジションLs より前方にある場合は、L
−Ls >0となるため、図9の(164) において、YES
と判断され、モータM5の逆転により、ランバープレート
28が後退される(174) 。
【0081】すると、次に、モータM5の逆転に伴って、
現在のポジションLが初期ポジションLs を越えたか否
かが判断され(176) 、YESと判断されるまで、モータ
M5が継続して駆動される。そして、ランバープレート28
の現在ポジションLが初期ポジションLs を越え、(17
6) において、YESと判断されると、モータM5が停止
して、ランバープレートが初期ポジションに相当するポ
ジションまで戻されるとともに(178) 、ゆらぎ表示手段
(LED) 54が消燈されて(172) 、ランバープレートのゆら
ぎ動作が終了する。
【0082】上記のように、この発明のパワーシートの
ランバーサポート制御方法によれば、1/f ゆらぎ波形に
基づく周波数成分、周期成分のもとでモータM5を駆動制
御して、所定の時間だけ、ランバープレート28を前後方
向に繰り変えし移動可能としている。つまり、静止した
ランバープレートで着座者の腰椎を押圧するのみの公知
の構成と異なり、この発明によれば、ランバープレート
28による、強弱を付けた腰椎の押圧により、いわゆるマ
ッサージ効果が得られる。このような、ランバープレー
ト28によるマッサージ効果は、たとえば、筋肉に特に効
果的に作用するため、ランバープレートのゆらぎ制御を
実行することによって、筋肉疲労が緩和されるととも
に、筋肉への疲労蓄積が事前に予防できる。
【0083】そのため、疲労の度合いの最も少ないとさ
れる逆S形の背柱形状が長時間維持でき、長時間にわた
る着座者の適切な運転姿勢の確保により、着座者の快適
性、安全性等が十分に改善される。
【0084】そして、ランバープレートを単純に前後移
動させる構成と異なり、この発明によれば、1/f ゆらぎ
波形に沿ったモータM5のオン、オフ制御によって、ラン
バープレート28のゆらぎ動作を得ている。そのため、構
成を複雑化することなく、ランバープレート28のゆらぎ
制御が確保できる。
【0085】更に、この発明においては、ランバープレ
ート28を前後方向に繰り返し移動し、マッサージ効果の
もとで、疲労蓄積の事前予防等をはかっているため、着
座者に小刻みな振動を絶えず与えるバイブレーション効
果と異なり、着座者に不安感を与えることもない。
【0086】また、1/f ゆらぎ波形から微少の周波数成
分、周期成分を除いて、各ステップごとに数値により表
現したタイムテーブルにより、モータM5を駆動制御すれ
ば、モータM5の制御が高速化することもない。そのた
め、モータM5、および、ランバーサポート装置24の前後
機構の構成を複雑化することなく、ランバープレート28
のゆらぎ制御が容易に得られる。
【0087】そして、この発明のパワーシートのモータ
制御装置10によれば、上記のランバーサポート制御方法
が適切に遂行でき、前後方向へのランバープレート28の
ゆらぎ制御が確実に得られる。そのため、着座者の腰椎
の疲労軽減、疲労の蓄積の事前予防等が十分にはから
れ、安全運転が一層確実に遂行できる。
【0088】更に、実施例のように、モータM4により、
ランバープレート28の上下ポジションを調整可能な構成
とすれば、着座者の体形、好み等に応じた適切なポジシ
ョンが設定できる。そのため、着座者の体形等に拘ら
ず、ランバープレート28のゆらぎ動作による疲労の軽減
が、確実にはかられる。
【0089】ここで、実施例においては、ゆらぎ制御の
1行程の終了後、モータM5の駆動制御により、ランバー
プレート28をゆらぎ制御実行前の初期ポジションに相当
するポジションまで自動的に戻しているが、これに限定
されない。
【0090】しかしながら、ゆらぎ制御実行後にランバ
ープレート28を初期ポジションに相当するポジションま
で戻す構成では、着座者の好み、体形等に応じて予め設
定した支持力のもとで、着座者の腰椎が再び支持できる
ため、ゆらぎ制御実行後における、背柱形状の崩れが確
実に防止できる。
【0091】また、ここでは、ランバープレート28の初
期ポジションに対応して、ゆらぎ制御の1行程の所要時
間、モータM5の駆動量が変動可能となっているが、これ
に限定されない。
【0092】しかし、実施例のように、ランバープレー
ト28の初期ポジションに応じて、ゆらぎ制御の1行程の
所要時間、モータM5の駆動量等を変動させれば、初期ポ
ジションに適したランバープレートのゆらぎ制御が容易
に得られる。そのため、着座者に違和感、不快感等を与
えることもなく、着座者の快適性が一層向上される。
【0093】更に、ゆらぎ表示手段54は、発光ダイオー
ド(LED) として具体化されているが、これに限定され
ず、たとえば、他の点燈手段やブザー等の鳴動手段か
ら、ゆらぎ表示手段を構成してもよい。
【0094】また、シートスライド装置18、シートリフ
ター20、リクライニング装置22、および、ランバーサポ
ート装置24を備えたパワーシートとして、シート16が具
体化されている。しかし、少なくとも、ランバーサポー
ト装置24を備えたパワーシートであれば足りるため、他
の着座姿勢制御装置の有無は問わない。また、ドライバ
ーシートに限定されず、アシスタントシートのモータ制
御装置にこの発明を応用してもよい。
【0095】なお、実施例においては、自動車用のパワ
ーシートのモータ制御装置として具体化されている。し
かし、ランバーサポート装置を有するパワーシートであ
れば足りるため、これに限定されず、たとえば、電車、
飛行機、船舶等のシート等に、この発明のモータ制御装
置を応用してもよい。
【0096】上述した実施例は、この発明を説明するた
めのものであり、この発明を何等限定するものでなく、
この発明の技術範囲内で変形、改造等の施されたものも
全てこの発明に包含されることはいうまでもない。
【0097】
【発明の効果】上記のように、この発明に係るパワーシ
ートのランバーサポート制御方法によれば、1/f ゆらぎ
波形に基づくランバープレートのゆらぎ制御のもとで、
所定の時間だけ、着座者の腰椎が繰り返し押圧されるた
め、筋肉疲労が緩和されるとともに、筋肉への疲労蓄積
が事前に予防できる。そのため、疲労の度合いの最も少
ないとされる逆S形の背柱形状が長時間維持でき、長時
間にわたる着座者の適切な運転姿勢の確保により、着座
者の快適性、安全性等が十分に改善される。
【0098】そして、1/f ゆらぎ波形に沿った前後用モ
ータのオン、オフ制御によって、ランバープレートのゆ
らぎ動作を得ている。そのため、構成を複雑化すること
なく、ランバープレートのゆらぎ制御が確保できる。
【0099】また、1/f ゆらぎ波形から微少の周波数成
分、周期成分を除いて、各ステップごとに数値により表
現したタイムテーブルにより、前後用モータを駆動制御
すれば、前後用モータの制御が高速化することもなく、
前後用モータおよびランバーサポート装置の前後機構の
構成の複雑化が、十分に防止される。
【0100】そして、ゆらぎ制御実行後にランバープレ
ートを初期ポジションに相当するポジションまで戻す構
成では、着座者の好み、体形等に応じて予め設定した支
持力のもとで、着座者の腰椎が再び支持できるため、ゆ
らぎ制御実行後における、背柱形状の崩れが確実に防止
できる。
【0101】更に、ランバープレートの初期ポジション
に応じて、ゆらぎ制御の1行程の所要時間、前後用モー
タの駆動量等を変動させれば、初期ポジションに適した
ランバープレートのゆらぎ制御が容易に得られる。その
ため、着座者に違和感、不快感等を与えることもなく、
着座者の快適性が一層向上される。
【0102】そして、この発明のパワーシートのモータ
制御装置によれば、上記のランバーサポート制御方法が
適切に遂行でき、前後方向へのランバープレートのゆら
ぎ制御が確実に得られる。そのため、着座者の腰椎の疲
労軽減、疲労の蓄積の事前予防等が十分にはかられ、安
全運転が一層確実に遂行できる。
【0103】また、ランバープレートのゆらぎ制御の実
行を報知するゆらぎ表示手段を設ければ、ゆらぎ制御の
実行期間が明確化されるため、スイッチ手段の誤操作、
ランバープレートの動作状態の誤認識、および、着座者
の錯覚等が十分に防止できる。
【0104】更に、上下用モータにより、ランバープレ
ートの上下ポジションを調整可能な構成とすれば、着座
者の体形、好み等に応じた適切なポジションが設定でき
る。そのため、着座者の体形等の拘らず、ランバープレ
ートのゆらぎ制御による疲労の軽減等が、確実にはから
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るパワーシートのモータ制御装置
の概略のブロック図である。
【図2】パワーシートのモータ制御装置の、中央処理ユ
ニットを中心とした詳細なブロック図である。
【図3】1/f ゆらぎ波形の一例を示す波形図である。
【図4】ゆらぎ制御における、ランバープレートの概略
動作図である。
【図5】ゆらぎ制御における、前後用モータ、ランバー
プレートの概略動作図である。
【図6】この発明のパワーシートのランバーサポート制
御方法における、ゆらぎ制御ルーチンのフローチャート
である。
【図7】この発明のパワーシートのランバーサポート制
御方法における、ゆらぎ制御ルーチンのフローチャート
である。
【図8】この発明のパワーシートのランバーサポート制
御方法における、ゆらぎ制御ルーチンのフローチャート
である。
【図9】この発明のパワーシートのランバーサポート制
御方法における、ゆらぎ制御ルーチンのフローチャート
である。
【符号の説明】
10 パワーシートのモータ制御装置 12 操作スイッチ 14 中央処理ユニット 16 シート(パワーシート) 24 ランバーサポート装置 28 ランバープレート 30 ドライブ回路 38 ランバー上下用スイッチ(マニュアルスイッチ) 40 ランバー前後用スイッチ(マニュアルスイッチ) 42 マイクロコンピュータ(マイコン) 50 ポジション検出手段(ポテンショメータ) 52 ゆらぎスイッチ 54 ゆらぎ表示手段(発光ダイオード)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前後用モータの駆動制御により、着座者
    の腰椎を支持するランバープレートの、少なくとも前後
    ポジションを調整可能とするパワーシートのランバーサ
    ポート制御方法において、 フーリェ級数による波形合成によって、1/f ゆらぎ波形
    を予め作成し、対応するスイッチ操作のもとでの所定の
    信号の発生から所定時間だけ、1/f ゆらぎ波形の周波数
    成分、周期成分に対応する駆動時間、駆動量のもとで前
    後用モータを駆動制御して、ランバープレートを前後移
    動範囲内で前後方向に繰り返し移動可能としたことを特
    徴とするパワーシートのランバーサポート制御方法。
  2. 【請求項2】 1/f ゆらぎ波形から微少の周波数変動成
    分、微少の周期変動成分を除いた疑似ゆらぎ波形を形成
    し、疑似ゆらぎ波形から前後用モータの駆動時間、駆動
    量を算出して所定のステップごとのタイムテーブルを作
    成し、タイムテーブルの各ステップにおける、前後用モ
    ータの駆動時間、駆動量に沿ったモータの駆動制御によ
    って、1行程のランバープレートのゆらぎ制御を実行可
    能とする請求項1記載のパワーシートのランバーサポー
    ト制御方法。
  3. 【請求項3】 ゆらぎ制御実行前のランバープレートの
    前後ポジションを検出するとともに、初期ポジションと
    してメモリーし、 ゆらぎ制御実行後、ランバープレートの現在ポジション
    とメモリーされた初期ポジションとを比較して、前後用
    モータの駆動制御により、ランバープレートを初期ポジ
    ションに相当するポジションまで自動復帰させる請求項
    1または2記載のパワーシートのランバーサポート制御
    方法。
  4. 【請求項4】 ゆらぎ制御実行前のランバープレートの
    前後ポジションにより、ゆらぎ制御の1行程の所要時間
    およびランバープレートの前後移動量をそれぞれ変動さ
    せる請求項1ないし3のいずれか記載のパワーシートの
    ランバーサポート制御方法。
  5. 【請求項5】 着座者の腰椎を支持するランバープレー
    トを前後方向に移動させる前後用モータと、 前後用モータの駆動をマニュアル制御して、ランバープ
    レートの前後ポジションを調整する前後用スイッチと、 ランバープレートのゆらぎ制御を実行するゆらぎスイッ
    チと、 オン、オフ動作により、前後用モータの駆動、停止を制
    御するドライブ回路と、 ランバープレートの前後ポジションを検出するポジショ
    ン検出手段と、 入力された情報を所定のプログラムに従って処理して、
    対応するモータを駆動制御する中央処理ユニットと、 を少なくとも具備し、1/f ゆらぎ波形の周波数成分、周
    期成分に対応する駆動時間、駆動量のもとで前後用モー
    タを駆動制御して、ゆらぎスイッチの操作から所定時間
    だけ、ランバープレートを前後移動範囲内で前後方向に
    繰り返し移動させるパワーシートのモータ制御装置。
  6. 【請求項6】 ゆらぎスイッチの操作からゆらぎ制御の
    1工程の終了までを表示し、着座者にゆらぎ制御の実行
    中を報知するゆらぎ表示手段を更に具備する請求項5記
    載のパワーシートのモータ制御装置。
  7. 【請求項7】 ランバープレートを上下方向に移動させ
    る上下用モータと、 上下用モータの駆動をマニュアル制御して、ランバープ
    レートの上下ポジションを調整する上下用スイッチと、 を更に具備する請求項5または6記載のパワーシートの
    モータ制御装置。
JP3356418A 1991-12-24 1991-12-24 パワーシートのランバーサポート制御方法およびパワーシートのモータ制御装置 Pending JPH05168546A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3356418A JPH05168546A (ja) 1991-12-24 1991-12-24 パワーシートのランバーサポート制御方法およびパワーシートのモータ制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3356418A JPH05168546A (ja) 1991-12-24 1991-12-24 パワーシートのランバーサポート制御方法およびパワーシートのモータ制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05168546A true JPH05168546A (ja) 1993-07-02

Family

ID=18448917

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3356418A Pending JPH05168546A (ja) 1991-12-24 1991-12-24 パワーシートのランバーサポート制御方法およびパワーシートのモータ制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05168546A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1071822A (ja) * 1996-08-30 1998-03-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd 自動車用空調装置
JP2005145454A (ja) * 2003-10-23 2005-06-09 Brose Fahrzeugteile Gmbh & Co Kg Coburg ランバー・サポート、ランバー・サポート用の制御装置、および自動車のランバー・サポートの制御方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1071822A (ja) * 1996-08-30 1998-03-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd 自動車用空調装置
JP2005145454A (ja) * 2003-10-23 2005-06-09 Brose Fahrzeugteile Gmbh & Co Kg Coburg ランバー・サポート、ランバー・サポート用の制御装置、および自動車のランバー・サポートの制御方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5243267A (en) Method for controlling a lumbar support device in a powered seat and motor control device provided therein in association therewith
US11247584B2 (en) Adjustable vehicle seat
JP4420410B2 (ja) マッサージ機
CN114590177A (zh) 车辆座椅
US5455494A (en) Method for controlling a lumbar support device in a powered seat and motor control device provided therein in association therewith
JP2015020558A (ja) シート装置
JPH05168546A (ja) パワーシートのランバーサポート制御方法およびパワーシートのモータ制御装置
CN111448098A (zh) 车辆座椅控制装置
JPH05168545A (ja) パワーシートのランバーサポート制御方法およびパワーシートのモータ制御装置
CN110356287B (zh) 车辆座椅调节方法、装置、车辆座椅和车辆
JP2013244886A (ja) 車両用シート
JPH03189244A (ja) パワーシートのモータ制御方法およびモータ制御装置
JPH05317138A (ja) パワーシートのランバーサポート制御方法およびパワーシートのモータ制御装置
JP2020131914A (ja) シート装置及び該シート装置の制御方法
JP5297051B2 (ja) 車両用シート装置および車両用シート装置の制御方法
JPH06141948A (ja) パワーシートのランバーサポート制御方法およびパワーシートのモータ制御装置
JPH0591936A (ja) シ−ト装置
CN110356288B (zh) 触发开关、位置调节装置和可驱动装置
JP6108619B2 (ja) シート装置
JP2941443B2 (ja) パワーシートのモータ制御方法およびモータ制御装置
JPH06217847A (ja) ランバーサポート装置付パワーシートのモータ制御方法およびモータ制御装置
CN115179821B (zh) 汽车座椅的控制方法、控制器、系统和存储介质
JPH05146343A (ja) シ−ト装置
JPH05116563A (ja) パワーシートのモータ制御方法およびモータ制御装置
JPH0591934A (ja) シ−ト装置