JP3384912B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3384912B2
JP3384912B2 JP18750295A JP18750295A JP3384912B2 JP 3384912 B2 JP3384912 B2 JP 3384912B2 JP 18750295 A JP18750295 A JP 18750295A JP 18750295 A JP18750295 A JP 18750295A JP 3384912 B2 JP3384912 B2 JP 3384912B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリン
タ、ファクシミリ等の画像形成装置に関し、さらに詳し
くいえばクリーニング装置により回収したトナーをリサ
イクルするトナーリサイクル装置を有する画像形成装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的な複写機、ファクシミリ、プリン
タ等の画像形成装置において、現像装置により現像され
たトナー像を記録媒体上に転写した後、感光体に残留し
たトナーはクリーニング装置により除去され、クリーニ
ング装置内に貯留される。従来、クリーニング装置に貯
留されたトナーは回収された後に廃棄されていたが、メ
ンテナンスの手間を省くため及び資源の有功利用のため
に、クリーニング装置内のトナーを現像装置まで搬送し
て再利用するためのトナーリサイクル装置を備える画像
形成装置が提案されている。
【0003】例えば、特開昭60−41079号公報に
はトナーリサイクル装置を備えた画像形成装置(静電記
録装置)が開示されているが、この記録装置のように、
従来のトナーリサイクル装置はスクリュー等のトナー搬
送手段を備えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、画像形
成装置のトナーリサイクル装置にスクリュー、搬送ベル
トその他のトナー搬送手段を設けると、装置構成が複雑
化・大型化し、またコストが掛かるという問題が有っ
た。
【0005】本発明は、従来のトナーリサイクル装置を
備えた画像形成装置における上述の問題を解決し、簡単
な構成で低コストにトナーをリサイクルすることのでき
る画像形成装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の課題は、本発明に
より、感光体と、該感光体の周囲に配置された像形成プ
ロセス手段としての現像装置及びクリーニング装置とを
有し、前記クリーニング装置により前記感光体から回収
されたトナーを前記現像装置へと移送して再利用するた
めのトナーリサイクル装置を備えた画像形成装置におい
て、少なくとも前記現像装置,クリーニング装置、トナ
ーリサイクル装置及び感光体が一体的に回動可能に構成
され、前記少なくとも現像装置,クリーニング装置、ト
ナーリサイクル装置及び感光体の一体的回動により前記
クリーニング装置が前記現像装置よりも上方位置とな
り、該現像装置よりも上方位置にあるクリーニング装置
から前記回収トナーがその自重により前記トナーリサイ
クル装置を通って前記現像装置へと移送されることによ
り解決される。
【0007】また、前記トナーリサイクル装置と前記現
像装置との接続部にトナー貯留部を設け、前記回動によ
り移送された回収トナーが該トナー貯留部に一旦貯留さ
れ、該貯留された回収トナーが作像時に順次前記現像装
置に再補給されると有利である。
【0008】さらにトナー消費に伴う前記現像装置への
トナー補給動作を、前記少なくとも現像装置,クリーニ
ング装置及びトナーリサイクル装置を回動させた状態で
行うよう構成すると有利である。
【0009】さらに、前記少なくとも現像装置,クリー
ニング装置、トナーリサイクル装置及び感光体の回動時
に、該回動の操作力を駆動源として振動腕を介して前記
クリーニング装置または前記トナーリサイクル装置に振
動を与えると有利である。
【0010】さらに、前記少なくとも現像装置,クリー
ニング装置、トナーリサイクル装置及び感光体の回動時
に、該回動の操作力を駆動源として駆動ベルトを介して
前記クリーニング装置または前記トナーリサイクル装置
内に設けたトナー輸送手段を駆動すると有利である。
【0011】さらに、前記クリーニング装置により回収
されたトナーが所定量に達したことを検知する検知手段
を設け、該検知手段が回収トナーが所定量に達したこと
を検知した場合、作像動作を停止するとともに前記回動
を促す表示を行うよう構成すると有利である。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は、本発明の一実施例であるプリンタを示す
ものである。このプリンタ10は、後述する感光体を中
心とする作像手段等を収めたプロセスユニット11がプ
リンタ本体12に体して回動可能に設けられている。そ
して、図1(a)に示す、ユニット11を閉じた状態か
ら、図1(b)のようにユニット11を約180度回動
させることにより、装置内部を大きく開口してメンテナ
ンスを行いやすいように構成されている。また、本体1
2の上面は排紙トレイ13として構成され、プリントさ
れた用紙は排紙トレイ13上に排出される。プリンタ1
0における基本的構成及び画像形成動作については、従
来周知の電子写真方式のプリンタと同様であるので、発
明に係る部分を中心に説明する。
【0013】プロセスユニット11の主要内部構成を図
2に示す。この図において、感光体ドラム1を中心とし
て、その両側に現像装置2及びクリーニング装置4が配
設されている。現像装置2とクリーニング装置4とはト
ナーリサイクル装置5により連結される。また、現像装
置2はホッパ型トナーボトル3を備えている。なお、プ
ロセスユニット11内には、画像形成に必要な帯電器や
除電器,転写器あるいは書き込み装置等が配設されてい
るが、それらは図には省略されている。これらの各装置
及び部品等により構成されたプロセスユニット11は、
ユニット支点6を中心として一体的に回動する。
【0014】現像装置2が備えているトナーボトル3は
脱着可能となっており、そのトナーボトル装着部にはト
ナー補給ローラ2aが設けられている。このトナー補給
ローラ2aが回転することにより、トナーボトル3から
必要量のトナーが現像装置2に補給される。また、現像
装置2の上部にはトナーリサイクル装置5のトナー貯留
部5cが接続されている。
【0015】感光体ドラム1上に形成された静電潜像は
現像装置2によりトナー像として可視像化される。その
トナー像は、図示しない給紙装置より給送された記録用
紙上に転写されるが、トナー像転写後の感光体ドラム1
に残留したトナーはクリーニング装置4により回収され
る。そのクリーニング装置4の底部には、トナー輸送手
段であるトナー輸送スクリュー4aが設けられている。
クリーニング装置4により回収されたトナーは、トナー
輸送スクリュー4aによりクリーニング装置4の一方側
(スクリュー4aの軸方向の一端部側)に搬送される。
そのクリーニング装置4の一方側には、図3に示すよう
にトナーリサイクル装置5が接続され、クリーニング装
置4の一端部の下方にトナーリサイクル装置5のトナー
溜り5bが位置している。トナー輸送スクリュー4aに
より図3において右方向に搬送された回収トナーは、ク
リーニング装置4とトナーリサイクル装置5との接続口
からトナー溜り5bに落下し、そこに貯留される。
【0016】図2に示すように、トナーリサイクル装置
5は、クリーニング装置4に接続されたトナー溜り5b
と現像装置2に接続されたトナー貯留部5cとをトナー
移送管5dにより連結している。トナー移送管5dはそ
の内部に何らのトナー搬送手段も設けられておらず、単
に円筒や角筒などの中空の管として構成される。また、
トナー貯留部5cの底部、すなわち現像装置2との接続
部には回収トナー供給ローラ5aが設けられている。
【0017】次に、本実施例におけるトナーリサイクル
動作について図4を参照して説明する。なお、この図に
おいては、感光体ドラム1,現像装置2(トナーボトル
3を含む),クリーニング装置4及びトナーリサイクル
装置5の内部主要構成要素のみによりプロセスユニット
11を表している。
【0018】本実施例のプリンタにおいて画像形成が繰
り返し行われると、クリーニング装置4が感光体1から
回収したトナーはトナーリサイクル装置のトナー溜り5
bに溜められる。そして、メンテナンス時に、図4
(a)に示す通常の位置(作像可能位置)からプロセス
ユニット11を支点6を中心として図中時計回りに回動
させると、トナー溜り5bの位置が次第に高くなってゆ
く。トナー貯留部5cよりもトナー溜り5bの位置が高
くなると、トナー溜り5bに溜っていた回収トナーはト
ナー移送管5dを通ってトナー貯留部5cへと移動を始
める。すなわち、図4(b)に示すように、ユニット1
1を約90度回動させた状態では、トナー溜り5bに溜
っていた回収トナーは、自重によりトナー貯留部5cへ
落下する。さらに、図4(c)に示すように、ユニット
11を約180度まで回動させる間には、回収トナーの
トナー貯留部5cへの落下はほとんど完了する。その
後、ユニット11を図4(d)に示すように通常位置に
戻しても、トナー貯留部5cへ移送された回収トナーは
トナー溜り5bに逆流することなく貯留される。そし
て、作像時に回収トナー供給ローラ5aが回転すること
により、回収トナー(リサイクルされたトナー)が少量
ずつ(順次)現像装置2内に供給される。
【0019】従来のトナーリサイクル機構は、クリーニ
ング装置下部と現像装置上部との間にスクリュー方式等
のトナー搬送手段を備えていた。当然、トナー搬送手段
の駆動機構等も必要であり、トナーリサイクルのための
構成が複雑・大型化するとともにコストの上昇を招いて
いた。そのうえ、トナー搬送手段におけるトナー詰まり
や不送りといった不具合も発生しやすかった。しかし、
本実施例においては、プロセスユニットを回動させるこ
とによる回収トナーの自重による落下を利用しているの
で、トナー移送管5d内にトナー搬送手段を設ける必要
がなく、又、その駆動機構も不要である。従って、トナ
ーリサイクル装置の大幅なコストダウン及び小型化を実
現することができる。
【0020】ところで、トナー貯留部5cの底部に設け
られた回収トナー供給ローラ5aを省略する(設けな
い)こともできるが、その場合には、トナー溜り5bに
溜った回収トナーがユニット11の回動時に一度にまと
めて現像装置2に戻されることになる。すると、それ以
後の画像形成において異常画像が発生する危険性が高く
なってしまう。その理由は、回収トナーの特性によるも
のである。つまり、回収トナーすなわち感光体1上に残
留して回収されたトナーというのは、感光体1に付与さ
れたトナーの内でも、用紙に転写されにくい特性を持っ
たものだけが選択的に回収されたものであると考えるこ
ともできる。又、回収トナーは紙粉等の不純物の濃度が
高くなっていることも考えられる。この様な特性の回収
トナーが一度にまとめて現像装置2に戻された場合に
は、異常画像発生の危険が高くなる。
【0021】従来のトナーリサイクル機構の場合には、
スクリュー方式等のトナー搬送手段により、回収された
トナーが順次(少量ずつ)現像装置に戻されるので、回
収トナーによる異常画像発生の危険は低かった。しか
し、本発明において回収トナーを一度にまとめて現像装
置に戻した場合には上述の危険が高くなってしまう。そ
こで、本実施例においては上述したように、トナー貯留
部5cへ移送された回収トナーを、回収トナー供給ロー
ラ5aにより少量ずつ現像装置2内に供給するように構
成している。これにより、プロセスユニット11を回動
させたときに、比較的多量の回収トナーがまとめて現像
装置2に戻されることを防ぎ、異常画像の発生を防止し
て安定した画像形成を行うことができる。
【0022】また、本実施例においては、現像装置2に
備えられたホッパ型トナーボトル3は、プリンタ装置の
手前側(図2及び4において、図面に垂直な上方向)に
引き出すことにより現像装置から取り外すようになって
いる。しかし、トナーボトル3の手前側には図示しない
ストッパ部材が回動可能に設けられており、図4(a)
の通常位置では、そのストッパ部材によりトナーボトル
3が引き出せないようになっている。そして、図4
(c)に示す状態では、図示しないストッパ部材が回動
してトナーボトル3の引き出しができるように構成され
ている。
【0023】すなわち、トナーボトル3は、プロセスユ
ニット11を約180度回動させた図4(c)に示す状
態でのみ交換可能に構成されている。そのため、画像形
成によりトナーが消費されてトナーエンドが発生すると
トナーボトル3を交換してトナー補給を行う必要が生ず
るが、そのトナーボトル3の交換のたびにプロセスユニ
ット11を回動させることになる。従って、トナーボト
ル3を交換するためにプロセスユニット11を回動させ
ると、トナー溜り5bに溜った回収トナーがトナー貯留
部5cへ移送される。これにより、トナー消費量に応じ
た(トナーボトル3の交換期間に応じた)一定期間ごと
の回収トナーの移送が行われることになる。このため、
トナー溜り5bが回収トナーで満杯になってクリーニン
グ装置4内に溢れる恐れがなく、トラブルの発生を未然
に回避することができる。また、トナー溜り5b及びト
ナー貯留部5cの容量(サイズ)を必要最小限に小型化
することもできる。なお、トナーボトルをユニット回動
時にのみ交換可能とする構成は、例えば、ユニット回動
を検知するセンサを設けて、その検知によりストッパ部
材や扉などを移動させたりロックを外すようにしたりし
てもよい。
【0024】一般に、回収トナーの量は(現像に)使用
されたトナー量に見合うと考えられる。そのため、本実
施例における、トナーボトル3を交換するためのプロセ
スユニット11の回動により回収トナーが移送されるよ
うにした構成が、トナー消費量に応じた一定期間ごとの
回収トナーの移送を行わせるためには最も適切な方法で
あると考えられる。これにより、大量枚数の連続的な
(継続的な)画像形成により回収トナー量が限度以上に
増加することによるトナー溢れなどのトラブルを確実に
防止することができる。
【0025】なお、本実施例では、プロセスユニット1
1内に、感光体1の周囲に配置される作像プロセス手段
をはじめ書き込み装置等を収納し、これらを一体的に回
動させているが、少なくとも現像装置,クリーニング装
置及びトナーリサイクル装置が一体的に回動可能に構成
されていれば発明は成立することができる。
【0026】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。この実施例は、プロセスユニット11の回動により
トナーリサイクル装置5に振動を与えて、回収トナーの
移送を円滑に行わせるようにしたものであり、基本的な
構成は前記実施例と同様であるので、異なる部分を中心
に説明を行う。
【0027】図5において、ユニット支点6と同軸上に
ローレット7が設けられている。このローレット7は、
回転しないようにプリンタ本体側に固定されたものであ
る。また、振動腕8が遊嵌支点8aにより図示しないユ
ニットケースに遊びを持って軸支されている。振動腕8
の尖端8bは、ローレット7の歯(爪)の間に位置して
いる。振動腕8の他端側にはハンマ9が設けられてい
る。ハンマ9は、トナーリサイクル装置5に固着されて
はおらず、トナーリサイクル装置5に当接した状態とな
っている。
【0028】さて、メンテナンスのためにプロセスユニ
ット11(主要構成要素のみ図示する)を回動させる
と、ユニットケースに支持された振動腕8も支点6の回
りを回動することになる。そのとき、振動腕の尖端8b
はローレット7の歯に当接して歯を乗り越えながら移動
する。この尖端8bがローレット7の歯を乗り越える度
に、ユニットケースに遊支された振動腕8が振動してハ
ンマ9がトナーリサイクル装置5を鼓動する。これによ
りトナーリサイクル装置5が振動され、回収トナーのト
ナー溜り5bからトナー貯留部5cへの移動が促進され
る。そのため、流動性の低下した回収トナーがトナー移
送管5dをはじめとしたトナーリサイクル装置5内に付
着滞留することを防いで、確実なトナーのリサイクルを
行うことができる。また、手動によるユニットケースの
回動を利用してトナーリサイクル装置5に振動を与えて
いるので、振動付与のための特別な駆動源や駆動機構を
必要とせず、コストの上昇を最小限に抑えることができ
る。
【0029】次に、本発明の第3実施例について説明す
る。この実施例は、プロセスユニット11の回動によ
り、クリーニング装置内に設けられたトナー輸送スクリ
ュー(トナー輸送手段)を駆動するようにしたものであ
り、基本的な構成は図1〜4により説明した前記実施例
と同様であるので、異なる部分を中心に説明を行う。
【0030】図6において、現像装置4に備えられたト
ナー輸送スクリュー4aの軸端にプーリ14が固接され
ている。一方、ユニット支点6と同軸上には固定歯車1
5が設けられている。この固定歯車15は回転しないよ
うにプリンタ本体側に固定されたものである。そして、
その固定歯車15に並列して歯車16,17が図示しな
いユニットケースに軸支されている。歯車16は2段歯
車になっており、内側の小径歯車に固定歯車15が噛み
合わされている。また、外側の大径歯車には歯車17が
噛み合わされている。歯車17は同軸上にプーリ18を
有しており、そのプーリ18とトナー輸送スクリュー4
aのプーリ14とに駆動ベルト19が掛け渡されてい
る。
【0031】さて、メンテナンスのためにプロセスユニ
ット11(主要構成要素のみ図示する)を回動させる
と、ユニットケースに支持された歯車16,17及び駆
動ベルト19等も支点6の回りを一体的に回動すること
になる。そのとき、固定歯車15は回転しないので、こ
れに噛み合わされている歯車16が回転され、さらに歯
車17,プーリ18,駆動ベルト19及びプーリ14を
介してトナー輸送スクリュー4aが図中反時計回りに回
転駆動される。この場合、歯車列のギヤ比により歯車1
7の回転は増速され、プロセスユニット11の回動速度
よりもかなり速い速度でトナー輸送スクリュー4aが回
転する。これにより、クリーニング装置4が感光体ドラ
ム1から回収したトナーは、クリーニング装置4内で一
端部側に搬送され、トナー溜り5bへと落下する。トナ
ー溜り5bに落下した回収トナーがトナー移送管5dを
通ってトナー貯留部5cへ移送されることは前記実施例
と同様である。
【0032】現像装置4に備えられたトナー輸送スクリ
ュー4aは、現像装置4が回収した少量のトナーを現像
装置4の一端部側(感光体ドラム1の軸方向の一端部)
に輸送することが主機能であるので、それほど大きな輸
送力は必要ではなく、プロセスユニット11の回動を利
用した駆動力で充分である。本実施例においては、ユニ
ット11の回動を利用した駆動機構以外にトナー輸送ス
クリュー4aを駆動するための機構は設けられておら
ず、コストを低下させることができる。
【0033】なお、クリーニング装置4の下部までをト
ナーリサイクル装置5として、トナー輸送スクリュー4
aを、そのトナーリサイクル装置5内に設けられたトナ
ー輸送手段としても良い。すなわち、トナーリサイクル
装置5内に設けられたトナー輸送手段をプロセスユニッ
トの回動を利用して駆動してもよい。
【0034】ところで、書き込み装置等に故障が生じた
場合で、本来なら現像されるべきでない用紙と用紙の間
に対応する感光体の部分にトナーが付与されることがあ
る。その場合、感光体に付与されたトナーは用紙に転写
されることなくクリーニング装置により回収されるの
で、トナー回収量が増大することになる。しかも、プリ
ントされた用紙上に異常として現れないことも多く、故
障発生に気付くことが遅れる場合もあり、故障が生じた
まま連続してプリントが行われる恐れもある。この様な
場合には、クリーニング装置によるトナー回収量が増大
して、プロセスユニット回動による回収トナーのリサイ
クルを行う前に回収トナー溢れが発生する恐れがある。
そこで、回収トナーの満杯を検知して回収トナー溢れを
防止することを本発明の第4の実施例として提案する。
その実施例について以下に説明するが、基本的な構成は
図1〜4により説明した前記実施例と同様であるので、
異なる部分を中心に説明を行う。図7において、クリー
ニング装置4に連設されるトナー溜り5b内に検知素子
21が設けられている。この検知素子21は上下方向に
移動可能に支持され、トナー溜り5b内の回収トナーが
増えてくると、その粉圧を受けて上昇するようになって
いる。そして、検知素子21の先端突起部はトナー溜り
5bの外部に(上方に)突出している。トナー溜り5b
の上面には発光素子22及び受光素子23から成るフォ
トインタラプタが配設されており、検知素子21が上昇
した場合には発光素子22と受光素子23の間に検知素
子21の先端突起部が入り込むように構成されている。
これにより、回収トナーがトナー溜り5b内に満杯とな
った場合には、検知素子21の先端突起部が発光素子2
2から出る光を遮蔽し、回収トナーの満杯を検出するこ
とができる。
【0035】そして、その回収トナーの満杯を検出した
場合、本実施例では、プリンタの作像動作(画像形成)
を停止させる。それと共に、プリンタ本体の図示しない
操作パネル上に設けられている表示手段20に、図8に
示すような警告表示を行いプロセスユニットの回動を促
す。これにより、装置停止により警告表示に気付いたユ
ーザがプロセスユニットを回動させてやれば、回収トナ
ーのリサイクルが行われ、回収トナー溢れを回避するこ
とができる。
【0036】本実施例における、回収トナーの満杯検出
とそれによる作像停止及び警告表示の制御を図9にフロ
ーチャートにより示した。このフローチャートにおい
て、ステップ1(以下、ステップをSと略記する)で回
収トナーの満杯を検知したか否かを判断する。回収トナ
ーが満杯になっていなければこの制御は終了する。一
方、回収トナーが満杯になった場合には、S2に進んで
プリンタの作像動作を禁止(停止)する。そして、S3
で、プロセスユニットの回動を促すメッセージの表示を
行ってこの制御を終了する。
【0037】もし、回収トナーが満杯になった後も引き
続き作像動作が行われた場合には、回収トナーがトナー
溜り5b内に充満しクリーニング装置内まで溢れる恐れ
がある。しかし、本実施例においては、前述のフォトイ
ンタラプタ及び検知素子21により回収トナーの満杯を
検知して作像動作を停止するので、回収トナーが溢れる
ことはない。また、回収トナーが満杯になったことを知
らせる警告表示を行うので、その表示に促されてユーザ
がプロセスユニットを回動させることにより、回収トナ
ーのリサイクルを機能させてトナー溢れを防ぐことがで
きる。よって、トナー回収量の増大するような装置故障
が発生した場合でもトナー溢れを防ぐことができる。
【0038】なお、回収トナーの満杯が繰り返し検知さ
れるような場合には、プロセスユニットの回動を促すメ
ッセージに代えて、クリーニング装置またはトナーリサ
イクル装置の故障を知らせるメッセージを表示するよう
にしても良い。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像形成
装置によれば、少なくとも現像装置,クリーニング装
置、トナーリサイクル装置及び感光体を一体的に回動さ
せることにより、その回動時に回収トナーの自重による
落下を利用して回収トナーを現像装置へと移送するの
で、トナー搬送手段を設ける必要がなく、又、その駆動
機構も不要である。従って、トナーリサイクル装置の大
幅なコストダウン及び小型化を実現することができる。
【0040】請求項2の構成により、トナーリサイクル
装置と前記現像装置との接続部にトナー貯留部を設け、
このトナー貯留部に一旦貯留された回収トナーが作像時
に順次(少量ずつ)現像装置に再補給されるので、回収
トナーがまとめて現像装置に戻されることを防ぎ、異常
画像の発生を防止して安定した画像形成を行うことがで
きる。
【0041】請求項3の構成により、トナー消費に伴う
現像装置へのトナー補給動作を、少なくとも現像装置,
クリーニング装置及びトナーリサイクル装置を回動させ
た状態で行うよう構成したので、トナー消費量に応じた
(トナー容器の交換期間に応じた)一定期間ごとの回収
トナーの移送が行われることになり、回収トナーが溢れ
る恐れがなく、トラブルの発生を未然に回避することが
できる。
【0042】請求項4の構成により、少なくとも現像装
置,クリーニング装置、トナーリサイクル装置及び感光
体の回動時に、その回動操作力を駆動源として振動腕を
介してクリーニング装置またはトナーリサイクル装置に
振動を与えるので、回収トナーがトナーリサイクル装置
内に付着滞留することを防いで、確実なトナーのリサイ
クルを行うことができる。また、回動を利用して振動を
与えるので、振動付与のための特別な駆動源や駆動機構
を必要とせず、コストの上昇を最小限に抑えることがで
きる。
【0043】請求項5の構成により、少なくとも現像装
置,クリーニング装置、トナーリサイクル装置及び感光
体の回動時に、その回動操作力を駆動源として駆動ベル
トを介してクリーニング装置またはトナーリサイクル装
置内に設けたトナー輸送手段を駆動するので、特別な駆
動源や駆動機構を必要とせずにクリーニング装置または
トナーリサイクル装置内の回収トナーを輸送することが
できる。
【0044】請求項6の構成により、クリーニング装置
により回収されたトナーが所定量に達したことを検知す
る検知手段を設け、その検知手段が回収トナーが所定量
に達したことを検知した場合に作像動作を停止するとと
もに前記回動を促す表示を行うよう構成したので、装置
破損等の不具合を防止するとともにトナー溢れを防ぐこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるプリンタを示す斜視図
であり、(a)はプロセスユニットを閉じた状態を、
(b)はプロセスユニットを開いた状態を示す。
【図2】そのプリンタのプロセスユニットの主要内部構
成を示す正面図である。
【図3】そのプロセスユニットの、クリーニング装置と
トナーリサイクル装置の結合部付近を示す部分断面図で
ある。
【図4】図1に示したプリンタにおけるトナーリサイク
ル動作を説明するための、プロセスユニットの状態図で
あり、(a)は平常時を、(b)はユニットを約90度
回動させた状態を、(c)はユニットを約180度回動
させた状態を、(d)はユニットを元に戻した状態を夫
々示す。
【図5】本発明の第2実施例における、プロセスユニッ
トの主要内部構成を示す正面図である。
【図6】本発明の第3実施例における、プロセスユニッ
トの主要内部構成を示す正面図である。
【図7】本発明の第4実施例における、プロセスユニッ
トの主要内部構成を示す正面図である。
【図8】その実施例における、警告表示手段と表示の一
例を示す平面図である。
【図9】その実施例における、トナー満杯検知の制御を
示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 感光体ドラム 2 現像装置 3 トナーボトル 4 クリーニング装置 4a トナー輸送スクリュー 5 トナーリサイクル装置 5a 回収トナー供給ローラ 5b トナー溜り 5c トナー貯留部 5d トナー移送管 6 ユニット支点 7 ローレット 8 振動腕 9 ハンマ 10 プリンタ 11 プロセスユニット 19 駆動ベルト 21 検知素子 22 発光素子 23 受光素子

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光体と、該感光体の周囲に配置された
    像形成プロセス手段としての現像装置及びクリーニング
    装置とを有し、前記クリーニング装置により前記感光体
    から回収されたトナーを前記現像装置へと移送して再利
    用するためのトナーリサイクル装置を備えた画像形成装
    置において、 少なくとも前記現像装置,クリーニング装置、トナーリ
    サイクル装置及び感光体が一体的に回動可能に構成さ
    れ、 前記少なくとも現像装置,クリーニング装置、トナーリ
    サイクル装置及び感光体の一体的回動により前記クリー
    ニング装置が前記現像装置よりも上方位置となり、該現
    像装置よりも上方位置にあるクリーニング装置から前記
    回収トナーがその自重により前記トナーリサイクル装置
    を通って前記現像装置へと移送されることを特徴とする
    画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記トナーリサイクル装置と前記現像装
    置との接続部にトナー貯留部を設け、前記回動により移
    送された回収トナーが該トナー貯留部に一旦貯留され、
    該貯留された回収トナーが作像時に順次前記現像装置に
    再補給されることを特徴とする、請求項1に記載の画像
    形成装置。
  3. 【請求項3】 トナー消費に伴う前記現像装置へのトナ
    ー補給動作を、前記少なくとも現像装置,クリーニング
    装置及びトナーリサイクル装置を回動させた状態で行う
    よう構成したことを特徴とする、請求項1に記載の画像
    形成装置。
  4. 【請求項4】 前記少なくとも現像装置,クリーニング
    装置、トナーリサイクル装置及び感光体の回動時に、該
    回動の操作力を駆動源として振動腕を介して前記クリー
    ニング装置または前記トナーリサイクル装置に振動を与
    えることを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装
    置。
  5. 【請求項5】 前記少なくとも現像装置,クリーニング
    装置、トナーリサイクル装置及び感光体の回動時に、該
    回動の操作力を駆動源として駆動ベルトを介して前記ク
    リーニング装置または前記トナーリサイクル装置内に設
    けたトナー輸送手段を駆動することを特徴とする、請求
    項1に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記クリーニング装置により回収された
    トナーが所定量に達したことを検知する検知手段を設
    け、該検知手段が回収トナーが所定量に達したことを検
    知した場合、作像動作を停止するとともに前記回動を促
    す表示を行うよう構成したことを特徴とする、請求項1
    に記載の画像形成装置。
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