JP3379890B2 - ステッピングモータ - Google Patents

ステッピングモータ

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JP3379890B2
JP3379890B2 JP15673997A JP15673997A JP3379890B2 JP 3379890 B2 JP3379890 B2 JP 3379890B2 JP 15673997 A JP15673997 A JP 15673997A JP 15673997 A JP15673997 A JP 15673997A JP 3379890 B2 JP3379890 B2 JP 3379890B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステッピングモー
タに関する。更に詳述すると、本発明は、ステッピング
モータにおけるモータ回転軸の軸受構造の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】モータ回転軸102にリードスクリュー
部103が形成されたステッピングモータ101には、
図7に示すように、そのモータ回転軸102の一方の軸
端111がスラスト軸受104で支持される構造のもの
がある。この場合、モータ回転軸102はさらにメタル
や樹脂等からなるラジアル軸受105によりラジアル方
向に支持され、偏心して回転するのが防止されている。
なお、モータ回転軸102には、ステータ部106とわ
ずかな隙間をもって対向するようにロータマグネット1
07が固着されている。
【0003】また、このステッピングモータ101はモ
ータ回転軸102のもう一方の軸端112に当接する板
ばね108を備え、この板ばね108によりモータ回転
軸102に付勢して、モータ回転軸102の軸方向への
がたつきを防止している。さらに、衝撃などにより板ば
ね108が撓み過ぎてモータ回転軸102が外れてしま
わないようにするストッパ109が設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ステッピングモータ101では、モータ回転軸102と
ラジアル軸受105とが摺動する際に摺動ロスが発生し
ているため、ステッピングモータ101のトルクや高速
応答性を向上させるのが難しい場合がある。また、板ば
ね108をモータケース110の外側に溶接により固着
して取り付け、ステッピングモータ101の外部からモ
ータ回転軸102にスラスト与圧を与えているので、板
ばね108を取り外して分解することができず部品交換
やメンテナンスを行い難い。さらに、モータ回転軸10
2が外れてしまうのを防止するストッパ109は別部品
であるため、部品点数が多くなってしまう。
【0005】そこで、本発明は、モータ回転軸を受ける
軸受構造を改良し、部品点数を少なくすると共に付勢部
材を着脱可能とし、かつ摺動ロスを少なくしたステッピ
ングモータを提供することを目的とする。さらに、本発
明では、上記発明においてスラスト軸受を構成する軸受
体がラジアル方向にがたつくのを抑え、ノイズを抑制さ
せるとともに回転時の荷重を安定化させるようにしたス
テッピングモータを提供することをも目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、ステータ部から突出された
モータ回転軸にリードスクリュー部が形成され、モータ
回転軸の両端を2つのスラスト軸受で支持するととも
に、モータ回転軸をスラスト方向にばね付勢してなるス
テッピングモータにおいて、2つのスラスト軸受の一方
のスラスト軸受は、モータ回転軸との当接面が球面形状
とされた軸受体と、該軸受体の軸方向の移動を許容する
とともにその移動のガイドをするガイド部を備えたガイ
ド部材と、軸受体を他方のスラスト軸受に向けて複数の
ばね部材でばね付勢しながら軸受体に側圧がかかる方向
にもばね付勢する付勢板とを備えるようにしている。
【0007】したがって、モータ回転軸の軸端と、球面
形状の当接部を有する軸受体との接触面積が少なく、摺
動ロスが小さい状態でモータ回転軸が回転する。また、
モータ回転軸に軸方向への力がかかると、軸端を支持す
る軸受体はモータ回転軸と共に軸方向へ移動する。軸方
向へ移動した軸受体は、付勢板のばねにより付勢されて
いるため元の位置に戻される。さらに、軸受体は付勢板
によってラジアル方向への側圧をもかけられ、モータ回
転軸が回転している間はガイド部材のガイド部に押さえ
付けられている。
【0008】また、請求項2記載のステッピングモータ
においては、付勢板には一方のスラスト軸受側のステー
タ部を閉鎖する平板部から切り起こされた板ばね部が形
成されている。したがって、ばね弾性を備えて軸受体に
当接するこの板ばね部が軸受体およびモータ回転軸を軸
方向へ付勢し、さらに軸受体をラジアル方向へ付勢す
る。
【0009】さらに、請求項3記載のステッピングモー
タにおいては、付勢板は軸受体の周方向において不等間
隔に配置される複数のばね部材を備えて形成されてい
る。したがって、付勢力のバランスが崩れた付勢板はラ
ジアル方向への付勢力をも備えるようになり、軸受体を
ガイド部材のガイド部に押さえ付ける。
【0010】また、請求項4記載のステッピングモータ
においては、ガイド部材を金属により形成するとともに
このガイド部材をステータ部に溶接により固着するよう
にしている。したがって、ステータ部とガイド部材とを
マンドレル状の治具を使って芯合わせをした状態での溶
接による接合を可能とする。そして、溶接によりステー
タ部に固着されたガイド部材が移動可能に設けられた軸
受体をガイドする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す
実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。
【0012】図1に、本発明のステッピングモータの一
実施形態を示す。このステッピングモータ1は、ステー
タ部2から突出したモータ回転軸3にリードスクリュー
部4が形成され、モータ回転軸3は少なくとも一方がス
ラスト軸受である2つの軸受5,6により支持されると
共に、このモータ回転軸3は軸方向にばね付勢されてい
る。本実施形態では2つの軸受5,6共にスラスト軸受
を用いており、スラスト軸受5によってモータ回転軸3
の前側軸端を、スラスト軸受6によって後側軸端をそれ
ぞれ支えている。また、一方のスラスト軸受6は、モー
タ回転軸3の当接する当接面が球面形状をなした軸受体
7と、該軸受体7の軸方向の移動を許容すると共にその
移動のガイドをするガイド部8aを備えたガイド部材8
と、軸受体7を軸方向にばね付勢する付勢板9とを有
し、ガイド部材8はステータ部2に固着されている。
【0013】ステータ部2は、第1ステータ21、第2
ステータ22、第3ステータ23、第4ステータ24の
各ステータと、各ステータが備える各極歯21a,22
a,23a,24aと、第1ステータ21と第2ステー
タ22との間に挿入されるドーナツ状のコイルボビン付
きのコイル25と、第3ステータ23と第4ステータ2
4との間に挿入されるドーナツ状のコイルボビン付きの
コイル26とを備えている。各ステータは、図1に示す
ように内径寸法dの円筒型内周面を形成している。
【0014】また、このステータ部2には、ステッピン
グモータ1を各種機器へ取り付けるための「コ」形のフ
レーム16が、モータ回転軸3のステータ部2から突出
する側に固着されている。このフレーム16にはモータ
回転軸3が貫通する軸貫通孔16aが設けられ、さらに
モータ回転軸3の前側軸端を支えるスラスト軸受5が取
付用孔16bに取り付けられている。軸貫通孔16aの
内径寸法は、後述するロータマグネット17の外径寸法
より小さく、かつモータ回転軸3の外径寸法より大きく
設定されている。
【0015】モータ回転軸3には、円筒状のロータマグ
ネット17が固着される。また、モータ回転軸3の後側
軸端には軸受体7の球面形状をした当接面例えば鋼球1
9と当接するように当接面が形成されている。この当接
面の形状は特に限定されるものではないが、例えば本実
施形態の場合は鋼球19を受けるための円錐状の円錐凹
部3bが設けられている。また、モータ回転軸3の前側
軸端にも、同様に円錐状の円錐凹部3aが設けられてい
る。
【0016】モータ回転軸3に形成されるリードスクリ
ュー部4は、従来のリードスクリューと同様であり、こ
のリードスクリュー部4に係合するスライダ31をモー
タ回転軸3の回転に伴い、軸方向へ移動させる機能を有
している。なお、モータ回転軸3の回転方向を切り替え
ることによって、スライダ31の移動方向を制御してい
る。
【0017】スラスト軸受6を構成する軸受体7は、モ
ータ回転軸3の円錐凹部3bが当接する球面形状の当接
面を備えて構成されている。この球面形状の当接面は、
特に限定されるものではないが例えば本実施形態の場
合、鋼球19の球面によって構成されていて、軸受体7
はモータ回転軸3の円錐凹部3bが当接する1個の鋼球
19と、この鋼球19を収納する鋼球保持体20とを備
えている。
【0018】鋼球保持体20は、図2に示すように、鋼
球19を収納するための円柱状の円形凹部20aと、軸
受体7が回転するのを防止するためラジアル方向に突出
し等間隔に配置される3つの回転阻止突起部20bと、
後述する付勢板9の板ばね部9aが余計に撓むのを防止
するために軸方向後側に突出して設けられる移動制限突
起部20cとを備える。さらに、円形凹部20aの周囲
にはこの円形凹部20aを囲繞する円形凸部20dが設
けられ、モータ回転軸3の軸端がラジアル方向に外れる
のを防止すると共に、円形凹部20aに溜められた油が
飛散したり乾いたりしてしまうのを防止している。鋼球
保持体20の外径寸法は、後述するモータ回転軸3の芯
合わせを行いやすいようにステータ部2の内周面の内径
寸法dと等しく形成されている。この鋼球保持体20と
しては軽量化や鋼球19およびガイド部材8との間での
摺動性を良くするという面から樹脂成形品を用いること
が好ましいが、これに限られず、場合によっては例えば
金属製のものを用いるようにすることもできる。
【0019】スラスト軸受6を構成するガイド部材8
は、図3に示すように円形状の板体であり、その中央に
は軸受体7の軸方向への移動を許容すると共にその移動
のガイドをするガイド部8aが形成されている。ガイド
部8aの内径寸法はこのガイド部8aに嵌め合わされる
鋼球保持体20の外径寸法と等しく、さらに本実施形態
ではステータ部2に形成される円筒形内周面の内径寸法
dと等しい。また、このガイド部8aには、後述する付
勢板9の板ばね部9aとガイド部8aとが当接するのを
防止する逃がし部10が、周方向等間隔に3箇所に設け
られている。逃がし部10の形状は特に限定されるもの
ではないが、例えば本実施形態の場合はラジアル方向に
延びる切欠き部10aと、この切欠き部10aの外周側
に設けられる傾斜部10bとが形成されている。また、
ガイド部材8の周縁には後述する付勢板9のフック9b
が引っかけられて係合されるフランジ部8bが、フック
9bを収納可能な大きさに周方向等間隔に4箇所設けら
れている。このフランジ部8bの縁部分においては、フ
ック9bを着脱し易くするように面取り処理がされてい
る。本実施形態においては金属製のガイド部材8をステ
ータ部2の後側所定位置に溶接により固着して設けてい
る。
【0020】付勢板9は、ガイド部材8に後側から取り
付けられて軸受体7を軸方向にばね付勢している。この
付勢板9には、図1および図4に示すように常に軸受体
7に当接してこの軸受体7を付勢する板ばね部9aが設
けられている。この板ばね部9aの数や形状は特に限定
されるものではないが、例えば本実施形態の場合は3つ
の板ばね部9aが、外周から中央部に向かうに従って切
り起こし量が大きくなるように付勢板9から切り起こさ
れて形成されている。ただしこれに限られることはな
く、板ばね部9aの形状を中央部から外周に向けて切り
起こすようにしてもよいし、あるいは付勢板9に別部材
の板を取り付けて板ばね部9aを形成するようにしても
よい。また、図示するように、本実施形態の板ばね部9
aは板ばね部9a以外の平板部9cが付勢板9の中央部
で繋がった形状となるように切り起こされて形成されて
いる。そして、ガイド部材8が軸方向後側に移動して付
勢板9に当接したときに、この平板部9cが鋼球保持体
20の移動を制限し、この鋼球保持体20やモータ回転
軸3が後側に突き抜けないようにしている。すなわち、
付勢板9の平板部9cは、鋼球保持体20やモータ回転
軸3の軸方向への移動量を規制するストッパとしての役
割を果たしている。なお、本実施形態では上述した移動
制限突起部20cが平板部9cに当接することにより軸
受体7の移動量を制限するようにしているため、この軸
受体7を付勢している板ばね部9aも移動制限突起部2
0cの高さ以上に撓むことがない。したがって、板ばね
部9aが疲労するのと、撓んだ板ばね部9aが付勢板9
の表面に貼られたラベルのシール面に貼り付くのとを防
止している。
【0021】さらに、この付勢板9の周縁には、ガイド
部材8のフランジ部8bと係合し、付勢板9をガイド部
材8に固定して取り付けるための係合部となるフック9
bが周方向等間隔に4つ設けられている。フック9bの
根元には適度な丸みを設けて弾性を備えさせるようにし
ている。なお、この付勢板9の後側表面には例えばこの
ステッピングモータ1の定格等を表示するラベルが貼ら
れる場合がある。
【0022】もう一方のスラスト軸受5は、上述したス
ラスト軸受6の軸受体7と同様の構成であり、モータ回
転軸3の円錐凹部3aが当接する1個の鋼球19と、こ
の鋼球19を収納する鋼球保持体20とを備える軸受体
18からなる。軸受体18は、フレーム16の取付用孔
16bの内径寸法より大きな鍔5aを備えてフレーム1
6に取り付けられているので、軸方向に外れることがな
い。なお、スラスト軸受5を、スラスト軸受6と同様に
軸方向に移動可能でかつモータ回転軸3を軸方向に付勢
するように構成しても勿論構わない。
【0023】以上のように構成されたステッピングモー
タ1によると、モータ回転軸3は2つの軸受5,6によ
り支持されると共に、軸端と当接する軸受体7,18の
当接面を鋼球19の表面からなる球面形状としているの
で、モータ回転軸3をラジアル方向に支持するためのラ
ジアル軸受をなくし、モータ回転軸3とラジアル軸受の
間に発生していた摺動ロスをなくすことができる。した
がって、モータ回転軸3を回転させスライダ31を移動
させる際のトルクや高速応答性の向上が図られている。
【0024】また、モータ回転軸3を軸端で受け支える
軸受体7は軸方向へ移動可能であり、さらにモータ回転
軸3は付勢板9の板ばね部9aにより軸方向へ付勢され
ているため、モータ回転軸3にスラスト荷重がかかった
ときに軸受体7が軸方向に移動してこのスラスト荷重を
吸収する。さらに、軸受体7に設けられた移動制限突起
部20cが付勢板9の平板部9cと当接し、軸受体7の
軸方向への移動量を制限しているため、ステッピングモ
ータ1に従来のストッパを取り付ける必要がない。
【0025】また、本実施形態のステッピングモータ1
では、フランジ部8bにフック9bを係合させるように
して付勢板9をガイド部材8に取り付けるようにしてい
るので、この付勢板9をガイド部材8から着脱するのが
容易であり、付勢板9や軸受体7を取り外してステッピ
ングモータ1の部品交換やメンテナンスを行うことがで
きる。また、ガイド部材8にフランジ部8bを設けてい
るので、モータケース本体に穴をあけて凹部を設ける必
要がない。
【0026】さらに、ガイド部材8には逃がし部10を
設けて板ばね9aをガイド部材8と接触させないように
鋼球保持体20に当接させているので、スペーサを設け
たり板ばね部9aを絞り形状としたりせずに、スラスト
軸受6に付勢することができる。
【0027】また、本実施形態のステッピングモータ1
では金属製のガイド部材8を用いているので、ステータ
部2とガイド部材8とをマンドレル状の治具を使って芯
合わせをした状態での溶接による接合を可能とする。こ
れにより、このガイド部材8を溶接により簡単にステー
タ部2に固着することができ、ガイド部材8を取り付け
る際の手間やコストを減少させることができる。ここ
で、本実施形態においては軸受体7の鋼球保持体20の
外径寸法およびガイド部8aの内径寸法をステータ部2
の円筒形内周面の内径寸法dと等しくなるように形成し
ているので、例えば外径寸法がdである芯合わせ用筒体
の一部をステータ部2に挿入し、ガイド部材8をこの筒
体の挿入されてない部分に嵌合させた状態でステータ部
2に溶接するようにすれば、ステッピングモータ1の中
心軸とガイド部材8の中心とを容易に一致させることが
できる。ただし、これらの径寸法はステータ部2の内径
寸法dと必ずしも等しいものでなくても構わず、その場
合にもガイド部材8やステータ部2を治具等を用いて芯
合わせをすることが勿論可能である。
【0028】さらに、このステッピングモータ1におい
ては、モータ回転軸3等のロータ部をステータ部2に差
し込んでからスラスト軸受6を取り付けるようにしてお
り、このロータ部をステータ部2の後側から差し込むよ
うにして取り付けることができる。したがって、後側か
らロータ部を取り付けることができると共に、フレーム
16がないステッピングモータ1に関しても、ステッピ
ングモータ1が取り付けられる部材にスラスト軸受5を
モータ回転軸3の中心軸の延長上に位置するように設け
て、ステッピングモータ1を組み付けることができる。
【0029】以上、ステッピングモータ1におけるモー
タ回転軸3の軸受構造の改良についてここまで説明し
た。さらに以下では、付勢板9の板ばね部9aの形状に
ついて別の実施形態を説明する。
【0030】上述した実施形態では、外周から中央部に
向かって切り起こすように板ばね部9aが形成され軸受
体7を他方のスラスト軸受5に向けてばね付勢するよう
にした付勢板9を備えたステッピングモータ1を説明し
たが、以下のように、軸受体7を他方のスラスト軸受5
に向けてばね付勢しながら軸受体7に側圧がかかる方向
にもばね付勢する付勢板9′を備えたものとすることも
できる。例えば、図5および図6に示す付勢板9′には
一方のスラスト軸受6側のステータ部2を閉鎖する平板
部9c′から切り起こされた板ばね部9a′が形成され
ている。この場合の板ばね部9a′は1つ形成されてい
るのみであって、例えば上述の実施形態のように3つあ
るいはその他複数の板ばね部9a,…,9aが付勢板9
に周方向等間隔に形成されている場合と比較すると付勢
力のバランスが崩れたものとされている。しかしなが
ら、これによって生じる付勢力のラジアル方向への分力
が軸受体7にかかる側圧となってラジアル方向にも付勢
し、ガイド部8aに押し付けるようにしている。軸受体
7の鋼球保持体20は、その外形寸法がステータ部2の
内部寸法dと等しくなるように形成されガイド部8aと
密接するように設けられているのものだが、成形時にお
ける誤差等によって隙間が生じることが起こり得るた
め、上述のように軸受体7をガイド部8aに押し付ける
ことによってロータ部回転時にこの軸受体7がラジアル
方向へがたつくのを抑制するようにしている。したがっ
て、このように故意に付勢力のバランスを崩すように形
成された付勢板9′を用いることによって、軸受体7の
がたつきを抑制し、軸受体7とガイド部材8との間に発
生することのあるノイズを減少させあるいはロータ部回
転時におけるステッピングモータ1の荷重の安定化を図
ることができる。しかも、このような付勢板9′は構造
が簡単であるため生産性の向上も図ることができる。
【0031】また、さらなる別の実施形態として、付勢
板9は軸受体7の周方向において不等間隔に配置される
複数のばね部材を備えて形成されているものでもよい。
図示していないが、複数のばね部材を不等間隔に配置す
ることによりラジアル方向への分力が生じ、上述の場合
と同様に軸受体7のがたつきを抑制するようにすること
ができる。あるいは、ばね部材が等間隔に配置されたも
のであっても個々の太さや長さを変えることによってラ
ジアル方向への分力を生じさせるようにしたものでもよ
い。ばね部材は例えば付勢板9から切り起こされた板ば
ね部9aであるがこれに限られることはなく、例えば付
勢板9に後から取り付けられる別部材のばねを使用して
も勿論構わない。また、このばね部材としては金属製以
外のものを使用することも可能であり、例えば樹脂製あ
るいはそれ以外のものを用いるようにすることもでき
る。
【0032】なお、上述の実施形態は本発明の好適な実
施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発
明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能で
ある。例えば、本実施形態においてはステッピングモー
タの構造についての説明を行ったが、本発明の構造をス
テッピングモータ以外の一般のモータに利用することは
勿論可能である。
【0033】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、請求項
1記載の発明のステッピングモータでは、2つのスラス
ト軸受の一方のスラスト軸受は、モータ回転軸との当接
面が球面形状とされた軸受体と、該軸受体の軸方向の移
動を許容するとともにその移動のガイドをするガイド部
を備えたガイド部材と、軸受体を他方のスラスト軸受に
向けて付勢しながら軸受体に側圧がかかる方向にも付勢
する付勢板とを備えるようにしているので、モータ回転
軸の偏心量が少なくされている。これにより、モータ回
転軸をラジアル方向に支持するラジアル軸受をなくし、
モータ回転軸とラジアル軸受の間に発生していた摺動ロ
スをなくすことができるとともに、球面形状とした当接
面によりモータ回転軸が回転する際の摺動ロスをより少
なくしてトルクや高速応答性を向上させることができ
る。しかも、付勢板の付勢力により軸受体をラジアル方
向へも付勢してガイド部材のガイド部に押さえ付け、軸
受体のがたつきを抑制しているためロータ回転時のノイ
ズが減少され、荷重の安定化が図られている。
【0034】さらに、請求項2記載の発明のステッピン
グモータでは、付勢板には一方のスラスト軸受側のステ
ータ部を閉鎖する平板部から切り起こされた板ばね部が
形成されているので、ばね弾性を備える板ばね部を軸受
体に当接させてこの軸受体およびモータ回転軸を軸方向
へ付勢し、さらに軸受体をラジアル方向に付勢すること
ができる。しかも、この付勢板は構造が簡単でありなが
ら、モータ回転軸が抜け外れてしまうのを防止するスト
ッパの役目をも備えたものとすることができる。
【0035】さらに、請求項3記載の発明のステッピン
グモータでは、付勢板は軸受体の周方向において不等間
隔に配置される複数のばね部材を備えて形成されている
ので、付勢力のバランスが崩され、付勢板は軸受体をラ
ジアル方向へも付勢してガイド部材のガイド部に押さえ
付ける。これにより、軸受体のがたつきを抑制し、ロー
タ回転時のノイズを減少させて荷重の安定化を図ること
ができる。
【0036】また、請求項4記載の発明のステッピング
モータでは、ガイド部材を金属により形成するとともに
このガイド部材をステータ部に溶接により固着している
ので、ガイド部材をステータ部に簡単に取り付けること
ができ、取り付けにかかるコストを少なくすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のステッピングモータの一実施形態を示
す縦断面図である。
【図2】軸受体の鋼球保持体を示す図であり、(A)は
縦断面図、(B)は側面図である。
【図3】ガイド部材を示す図であり、(A)はIII−III
線による縦断面図、(B)は側面図である。
【図4】付勢板を示す図であり、(A)は縦断面図、
(B)は側面図である。
【図5】本発明のステッピングモータの別の実施形態を
示す側面図である。
【図6】本発明のステッピングモータの別の実施形態を
示す付勢板の縦断面図である。
【図7】従来のステッピングモータを示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 ステッピングモータ 2 ステータ部 3 モータ回転軸 4 リードスクリュー部 5 (他方の)スラスト軸受 6 (一方の)スラスト軸受 7 軸受体 8 ガイド部材 8a ガイド部 9 付勢板 9a 板ばね部 9c 平板部 19 鋼球(当接面)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H02K 7/08 H02K 7/08 Z (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 37/00 H02K 7/00 H02K 5/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステータ部から突出されたモータ回転軸
    にリードスクリュー部が形成され、前記モータ回転軸の
    両端を2つのスラスト軸受で支持するとともに、前記モ
    ータ回転軸をスラスト方向にばね付勢してなるステッピ
    ングモータにおいて、前記2つのスラスト軸受の一方の
    スラスト軸受は、前記モータ回転軸との当接面が球面形
    状とされた軸受体と、該軸受体の軸方向の移動を許容す
    るとともにその移動のガイドをするガイド部を備えたガ
    イド部材と、前記軸受体を他方のスラスト軸受に向けて
    複数のばね部材でばね付勢しながら前記軸受体に側圧が
    かかる方向にもばね付勢する付勢板とを備えたことを特
    徴とするステッピングモータ。
  2. 【請求項2】 前記付勢板には前記一方のスラスト軸受
    側の前記ステータ部を閉鎖する平板部から切り起こされ
    た板ばね部が形成されていることを特徴とする請求項1
    記載のステッピングモータ。
  3. 【請求項3】 前記付勢板は前記軸受体の周方向におい
    て不等間隔に配置される複数のばね部材を備えて形成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載のステッピング
    モータ。
  4. 【請求項4】 前記ガイド部材を金属により形成すると
    ともにこのガイド部材を前記ステータ部に溶接により固
    着することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記
    載のステッピングモータ。
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