JP3709074B2 - ステッピングモータ - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はステッピングモータに係り、詳しくは当該ステッピングモータの振動並びに騒音といった点の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のステッピングモータの構成としては、図4に示すようなものが挙げられる。ここで、図4(a)は、従来のステッピングモータを示す要部断面図であり、図4(b)は、同図(a)におけるステッピングモータに用いられるスプリングワッシャーを示した図である。
同図において、上プレート21及び下プレート22にはそれぞれメタル25が圧入等によって固定されており、この上下メタル25によって回転自在に支承されたシャフト26にはマグネットホルダ23を介してリング状の界磁マグネット24が配されている。
一方、この界磁マグネット24に所定の空隙を介するようにしてステータが配され、このステータは合成樹脂製のボビン27内に納められたコイル28をそれぞれヨーク29で覆うようにして2段構成されたものである。
【0003】
また、シャフト26の一端は上下プレート21,22からなるハウジングより外方に突出されており、この突出部分には合成樹脂等からなるギヤが圧入され、モータ出力を外部へ伝達してなるものである。
このようにして構成されたステッピングモータは、ロータのスラストガタによる暴れを抑えるために、シャフト26の一端側にはワッシャー30が挿入され、他端側には下プレート22とロータとの間に図4(b)に示すような同心円からなるリング状のスプリングワッシャー31が配されており、このスプリングワッシャー31の働きによって、ロータはワッシャー30を介して上プレート21側に付勢されているものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような構成において、ステッピングモータはその構造上、上下メタル25の芯出しが難しいため、これを解決しようとするとシャフト・メタル間のクリアランスを大きく設定せざるを得ない。そのため、シャフト・メタル間の遊び(ガタ)が大きくなることになり、ロータが回転振れを起こし、騒音値を悪化させてしまう。しかも、このクリアランスに起因するメタル内径寸法は、素材の状況あるいは作業条件等によって変化し易いため、上述したように、クリアランスを大きく設定することは、ステッピングモータの特性に大きな影響を与えてしまい、結果として非常にばらつきの大きいモータになり兼ねない。
また、上記のような構成では、スラスト方向のガタ及びそれに伴う振動はスプリングワッシャー31である程度抑えることができるが、クリアランスによる径方向のガタを抑えることはできず、振動や騒音を低減させることは難しいものであった。
【0005】
そこで、本発明は、上述した問題を解決して、簡単な構成により振動あるいは騒音等を低減させることのできるステッピングモータを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明では、弾性部材を、スラスト方向での不均一な荷重を発生させるべく変形形成させ、この荷重によって、軸線に対し所定角度ずれた方向にロータを付勢させるようにして構成することで上記課題を解決してなるものであって、これにより、簡単な構成でロータのスラスト方向のガタつきだけでなく、ラジアル方向のガタつきをも抑えることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明のステッピングモータは、ハウジング内に配されたステータと、このステータに所定の空隙を介するようにして前記ハウジング内に配されたロータとを有し、該ロータを弾性部材により所定方向へ付勢させてなるステッピングモータにおいて、前記弾性部材はスラスト方向での不均一な荷重を発生させるべく変形形成され、この荷重によって、軸線に対し所定角度ずれた方向に前記ロータを付勢させてなるものである。
また、前記弾性部材は、ハウジングとロータの間でシャフトに挿入されるとともに、前記荷重の軸方向成分によりロータをスラスト方向に付勢させ、かつ径方向成分によりロータをラジアル方向に付勢させるのがよい。
また、前記弾性部材は、ハウジングに配された軸受部材とロータの間でシャフトに挿入され、前記弾性部材に形成された係合部を前記軸受部材に形成された被係合部に係合させることにより、前記弾性部材を回転規制させておくのが好適である。
【0008】
【実施例】
図1は、本発明の一実施例におけるステッピングモータの要部断面図である。
同図において、上プレート1、下プレート2でハウジングを構成し、このハウジング内にはステータ並びにステータに所定の空隙を介するようにしてロータが配されている。ロータは、合成樹脂等からなるマグネットホルダ3と、このマグネットホルダ3の外周に配されたマグネット4とを有しており、メタル5を介して回転自在に支承されたシャフト6にマグネットホルダ3を固着させている。
【0009】
一方、ステータは、合成樹脂からなるボビン、特にここでは液晶ポリマーにより形成されたボビン7内に納められたコイル8をそれぞれヨーク9で覆うようにして2段構成されている。そして、シャフト6の一端側にはワッシャー10が挿入されており、シャフト6の他端側、下プレート2のメタル5とマグネットホルダ3の間にはスプリングワッシャー11が配されている。
【0010】
ここで、スプリングワッシャー11は図2(a)に示すような形状となっている。すなわち、スプリングワッシャー11はその一部を切り欠くようにして変形形成されており、このようなスプリングワッシャー11をシャフト6に挿入し、ハウジングとロータの間においてロータを付勢させようとした場合には、図中、左半分と右半分におけるスプリングワッシャー11の荷重のかかり方が異なるため、このスプリングワッシャー11を用いると、ロータは軸線に対して所定の角度だけずれた方向、すなわち図1に示すようなF方向に付勢されることになる。
【0011】
このようにして、ロータが付勢されると、この付勢力Fは径方向に作用する力Fx成分及び軸線方向に作用する力Fy成分に分解して働くことになり、Fy成分によりロータをスラスト方向に付勢させ、またFx成分によりロータをラジアル方向に付勢させることが可能となる。これによって、新規に部材を追加することなく、また煩わしい作業を必要とせず、簡単な構成でスラスト方向と共にラジアル方向の振れを抑えることができる。
【0012】
また、スプリングワッシャーの形状については、図2(b)のように構成することもできる。
すなわち、同図に示すように、スプリングワッシャー12は全体としては円形状をなしているが、その外周に対してシャフト6が挿入される内孔12aが偏心して穿設されているために、前述したスプリングワッシャー11と同様に、図中の左半分と右半分とではロータに作用する荷重が異なるものである。
このようにスプリングワッシャーを変形形成した場合にも、ロータに対しては軸線から所定角度ずれた方向に付勢力が働くことになり、ロータのスラスト方向及びラジアル方向にそれぞれ作用する成分によって、ロータのガタつきを防止することができる。
【0013】
また、上記したスプリングワッシャーでは、スプリングワッシャー自体がロータと共に回転してしまう恐れがあり、その場合にはスプリングワッシャーとメタルとが摺動してしまうことから、耐久(摩耗)的に問題が生じると同時にそこで発生する騒音も大きくなり兼ねない。
そこで、スプリングワッシャーを保持するメタルを図3(a)のように構成し、そのメタルに対してスプリングワッシャーを図3(b)のように形成することができる。
すなわち、メタル15には周方向に2ヶ所の凹溝15aが設けられており、このメタル15上に配されるスプリングワッシャー13は、一部が切り欠かれるようにして形成されており、それと同時にメタル15に対応してスプリングワッシャー13の外周には2ヶ所の突起13aが設けられている。
【0014】
このような構成であれば、ハウジングに配されたメタル15の凹溝15aにスプリングワッシャー13の突起13aを係合させて配置することができ、この両者の係合関係によって、ロータが回転したときにもスプリングワッシャー13が一緒に回転してしまうことはない。また、前述と同様にスプリングワッシャー13は変形形成されているため、ロータには軸線に対して所定方向にずれた付勢力が作用し、ロータをスラスト方向並びにラジアル方向へ付勢させることができる。
【0015】
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において適宜変更して実施可能である。例えば、スプリングワッシャーの形状は、本実施例以外にもロータに対して不均一な荷重を発生させるものであればよいのは勿論である。
【0016】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、弾性部材を、スラスト方向での不均一な荷重を発生させるべく変形形成させ、この荷重によって、軸線に対し所定角度ずれた方向にロータを付勢させるように構成したので、新たに部材を追加することなく、また煩わしい作業を必要とせず、簡単な構成でスラスト方向と共にラジアル方向の振れを抑えることができ、振動や騒音を著しく低減したステッピングモータを提供することができる。
【0017】
また、弾性部材に形成された係合部を軸受部材に形成された被係合部に係合させることにより、弾性部材を回転規制させるようにしたので、弾性部材の摩耗を抑え、それと同時に弾性部材と軸受部材との摺動による騒音の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるステッピングモータの要部断面図である。
【図2】本発明におけるスプリングワッシャーの一例を示した図である。
【図3】本発明の他の一実施例における、(a)軸受の構成を示した図であり、(b)スプリングワッシャーの構成を示した図である。
【図4】従来における、(a)ステッピングモータの要部断面図であり、(b)スプリングワッシャーの構成を示した図である。
【符号の説明】
1,21‥‥上プレート
2,22‥‥下プレート
4,24‥‥マグネット
5,15,25‥‥メタル
6,26‥‥シャフト
8,28‥‥コイル
11,12,13,31‥‥スプリングワッシャー
13a‥‥突起
15a‥‥凹溝
Claims (2)
- ハウジング内に配されたステータと、このステータに所定の空隙を介するようにして前記ハウジング内に配されたロータとを有し、該ロータを弾性部材により所定方向へ付勢させてなるステッピングモータにおいて、前記弾性部材はロータの回転軸が挿通される挿通孔を有するワッシャ状を成し、挿通孔部が外形に対しロータ付勢方向へ突となるとともに外形の一部が切り欠かれ、その切り欠かれている側の付勢力がその反対側の付勢力より小となっていることを特徴とするステッピングモータ。
- ハウジング内に配されたステータと、このステータに所定の空隙を介するようにして前記ハウジング内に配されたロータとを有し、該ロータを弾性部材により所定方向へ付勢させてなるステッピングモータにおいて、前記弾性部材はロータの回転軸が挿通される挿通孔を有するワッシャ状を成し、挿通孔が外形に対し中心から変位した位置に配されるとともに挿通孔部が外形に対しロータ付勢方向へ突となり、挿通孔が変位した側の付勢力がその反対側の付勢力より小となっていることを特徴とするステッピングモータ。
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- 1998-05-12 JP JP14649598A patent/JP3709074B2/ja not_active Expired - Fee Related
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