JP3378070B2 - 熱切断加工用パイプ支持装置 - Google Patents

熱切断加工用パイプ支持装置

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JP3378070B2
JP3378070B2 JP00525594A JP525594A JP3378070B2 JP 3378070 B2 JP3378070 B2 JP 3378070B2 JP 00525594 A JP00525594 A JP 00525594A JP 525594 A JP525594 A JP 525594A JP 3378070 B2 JP3378070 B2 JP 3378070B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば熱切断加工装
置としての例えばレーザ加工機でパイプを回転させてパ
イプの外周に孔明けなどの切断加工を行う際にパイプを
支持せしめる熱切断加工用パイプ支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ベース上に加工すべきパイプを支
持すると共にパイプを回転させる回転自在な回転支持部
材を設け、前記ベースの上方にパイプを切断するレーザ
加工ヘッドを設け、前記回転支持部材に対向したベース
上にパイプを支えるパイプ支持装置を設けたレーザ加工
機が知られている。
【0003】このレーザ加工機においてパイプを支える
パイプ支持装置としては例えば実開平1−153875
号公報に示されているように、ベース上に支持部材が埋
め込まれており、この支持部材に上下方向へ移動自在な
ロッドが上下方向へ延伸して設けられている。しかもこ
のロッドの上端には二股状の支持プレートが取付けられ
ていると共にこの各支持プレートには加工すべきパイプ
を支える複数の回転自在なフリーベアリングが装着され
ている。
【0004】したがって、加工すべきパイプの一端を複
数のフリーベアリングで支持せしめた状態でパイプを回
転させながらレーザ加工ヘッドからのレーザビームでパ
イプに孔明けなどのレーザ加工が行われるようになって
いる。
【0005】また、別のパイプ支持装置としては、特開
昭63−273584号公報に示されているように、接
近離反自在な左右の芯出し部材が設けられ、この各芯出
し部材の上部に形成された傾斜面に加工すへきパイプを
支持せしめてレーザ加工ヘッドからレーザビームを照射
して孔明けなどのレーザ加工が行われるようになってい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来のパイプ支持装置のうちの前者によるパイプ支持装置
では、パイプの径が変わるごとにパイプの中心が回転支
持部材の中心に合うようロッドを上下方向に移動させな
ければならない。また、各フリーベアリングが固定され
ていると、パイプの径が大きくなるにつれてパイプの支
持が不安定となるために、各フリーベアリングの突出量
をパイプの径が変わる毎に調整しなければならない。し
かも、その調整は作業者が左右両方別々に行なうために
パイプの中心が回転支持部材の中心に合うように芯出し
するのが非常に大変である。
【0007】また、後者によるパイプ支持装置では、パ
イプの径が大きくなるにつれて左右の芯出し部材を離反
せしめる必要がある。そのためには左右の芯出し部材を
支持する支持フレームが大きくなり、パイプ支持装置が
大型化になってしまうという問題があった。
【0008】この発明の目的は、加工すべきパイプの径
が変ってもパイプの芯出しを簡単に行うようにすると共
にパイプの径が大きくなっても装置自体を大型化するこ
となくコンパクト化にした熱切断加工用パイプ支持装置
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明の熱切断加工用パイプ支持装置は、ベース
プレート上に回転自在な左右の回転軸を設け、この各回
転軸に同期して揺動自在なアーム部材の下部を支承する
とともに各アーム部材の上部に加工すべきパイプを支持
せしめる回転可能なワーク支持部材を設けてなり、前記
各回転軸に互いに連結された伝達部材を設けると共に前
記回転軸の一方に減速装置を介して駆動回転軸を設け、
この駆動回転軸に操作ハンドルを設けてなること、前記
左右の回転軸を支持フレームを介してベースプレート上
に設け、前記支持フレームの上面に目盛りを設けるとと
もに前記アーム部材に指針用の溝を設けてなること、前
記操作ハンドルにストッパ部材を設けてなること、ま
た、前記減速装置がウォーム,ウォームホイールよりな
るものである。
【0010】
【0011】
【作用】以上のような熱切断加工用パイプ支持装置とす
ることにより、加工すべきパイプの径が変ってもパイプ
の芯出しを簡単に行うことができる。また、パイプの径
が大きくなっても装置自体を大型化することなくコンパ
クトにすることができる。
【0012】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基いて詳細
に説明する。
【0013】図6を参照するに、熱切断加工装置として
のレーザ加工機1におけるベース3はU字形状の断面を
有しており、両端側の側壁5R,5Lおよび溝7からな
っている。その側壁5RのX軸方向(図6において左右
方向)の上面には第1案内面9が設けられており、側壁
5LのX軸方向には案内溝11が形成されている。
【0014】前記第1案内面9と案内溝11に沿ってX
軸方向へ移動自在な門型形状のX軸キャレッジ13が設
けられている。そのX軸キャレッジ13は図示省略の駆
動モータとボールねじなどによってX軸方向へ移動され
るようになっている。
【0015】X軸キャレッジ13の上面にはY軸方向
(図6において前後方向)へ沿って第2案内面15が設
けられており、その第2案内面15に沿って移動自在な
Y軸キャレッジ17が設けられている。そのY軸キャレ
ッジ17の先端(図6において右端)の下部には、Z軸
方向(図6において上下方向)へ移動自在なレーザ加工
ヘッド19が設けられている。なお、Y軸キャレッジ1
7およびレーザ加工ヘッド19はそれぞれ図示省略の駆
動モータとボールねじなどでY軸方向およびZ軸方向へ
移動されるようになっている。
【0016】前記ベース3の溝7における例えばX軸方
向のほぼ中央部には、加工すべき丸パイプや角パイプな
どのパイプWを支持する回転支持部材21が設けられて
いる。この回転支持部材21は前記パイプWをクランプ
するチャック23と図示省略の回転駆動部などからなっ
ている。この回転駆動部によりパイプWが必要に応じて
回転されるようになっている。
【0017】上記構成により、回転支持部材21のチャ
ック23で加工すべきパイプWをクランプし、そのパイ
プWの加工すべき個所の位置にX軸キャレッジ15,Y
軸キャレッジ17を移動せしめて位置決めすると共に、
レーザ加工ヘッド19をZ軸方向に位置決め調整され
る。さらに、図示省略のレーザ発振器から発せられたレ
ーサビームをレーザ加工ヘッド19から加工すべきパイ
プWの加工個所へ向けて照射することによって、例えば
切断あるは孔加工など所定の加工が行なわれる。その
際、加工すべきパイプWは必要に応じて回転支持部材2
1の回転駆動により回転されることになる。
【0018】前記溝7におけるベース3上の右端部には
前記回転支持部材21に対向したパイプ支持装置25が
設けられている。より詳細には図1〜図5を参照する
に、前記溝7上にはパイプ支持装置25の一部であるベ
ースプレート27が複数のボルト29で取付けられてい
る。
【0019】前記ベースプレート27上には支持フレー
ム31,33が複数のボルト35で立設した状態に取付
けられている。支持フレーム31,33には左右の回転
自在な回転軸37L,37Rが支承されていると共に、
支持フレーム31と33との間における回転軸37L,
37Rにはそれぞれ伝達部材として好ましくは平歯車3
9L,39Rが装着されている。しかも、この平歯車3
9Lと39Rとは噛合されている。
【0020】前記回転軸37L,37Rのうちの一方例
えば回転軸37Rには減速装置として好ましくはウォー
ムホイール41が装着されている。また、前記ベースプ
レート27上には支持ブロック43L,43Rが複数の
ボルト45で取付けられている。支持ブロック43L,
43Rには回転自在な駆動回転軸47が支承されている
と共にこの駆動回転軸47には前記ウォームホイール4
1に噛合したウォーム49が装着されている。なお、前
記回転軸37L,37R、平歯車39L,39R、ウォ
ームホイール41、駆動回転軸47およびウォーム49
なとはベースプレート27上に設けられた駆動ボックス
51内に収納されているものである。
【0021】前記駆動回転軸47の図2において右側に
は操作ハンドル53のボス53Aが連結されている。操
作ハンドル53には操作用の把手53Bが備えられてい
る。また前記ボス53Aにはストッパ部材として好まし
くはストッパボルト55が設けられている。
【0022】上記構成により、操作ハンドル53の把手
53Bを操作者が手で握り操作ハンドル53を回転させ
ると駆動回転軸47が回転される。この駆動回転軸47
の回転によりウォーム49,ウォームホイール41を介
して回転軸37Rが回転されることになる。回転軸37
Rの回転により平歯車39R,39Lが同期して回転さ
れるから回転軸37Lも回転されることになる。したが
って、回転軸37L,37Rが同期して回転されること
となる。
【0023】前記回転軸37L,37Rにはアーム部材
57L,57Rの下部が装着されていると共に、アーム
部材57L,57Rの上部には回転自在なワーク支持部
材として好ましくはローラ59L,59Rがナット61
で取付けられている。前記アーム部材57L,57Rに
は指針用の溝63が上下方向へ形成されている。また、
前記支持フレーム33の上面には図2に示されているよ
うに目盛り65が形成されている。
【0024】上記構成により、回転軸37L,37Rが
それぞれ相反する方向へ回動されることによりアーム部
材57R,57Lが接近したり、あるいは離反する方向
へ揺動してローラ59L,59Rが図1において実線の
位置で示されているように接触状態と、2点鎖線の位置
で示されているように最も離れた状態との間で開閉され
ることになる。
【0025】したがって、ローラ59L,59Rが接触
した状態がパイプWの径が一番小さい状態でパイプWが
ローラ59L,59Rに支持されている。図1において
2点鎖線で示した複数の半円がローラ59L,59Rに
載乗可能なパイプWの径であり、このパイプWの径が変
化しても各種のパイプWの芯は常に同じ位置を維持して
ローラ59L,59R上に支持されることになる。
【0026】以上の説明より操作ハンドル53を操作し
て駆動回転軸47を回転させると、ウォーム49、ウォ
ームホイール41を介して回転軸37Rが回転され、さ
らに平歯車39R,39Lを介して回転軸37Lも同期
して回転されるから、アーム部材57L,57Rが揺動
してローラ59L,59Rが開閉される。この開閉の回
動量によって各種パイプWの径を自動的に調整させるこ
とができる。この各種パイプWの径が変化してもパイプ
Wの中心は常に同じ位置に維持されるため、パイプWの
芯ずれを起すことなく、簡単に芯出しの調整を行うこと
ができる。しかも、アーム部材57L,57Rの揺動に
よりローラ59L,59R上にパイプWを支持せしめる
構成であるから、パイプ支持装置25自体をコンパクト
化にすることができる。
【0027】また、支持フレーム33の上面に形成され
た目盛り65とアーム部材57Rに形成された指針用の
溝63とによって、各種パイプWのおおよその外径がわ
かるので調整がし易いものである。
【0028】駆動回転軸47の回転がウォーム49、ウ
ォームホイール41により減速されるのでアーム部材5
7Lと57Rとの開閉量(回動量)の微調整を行うこと
ができる。操作ハンドル53のボス53Aにはストッパ
ボルト55が設けられているので、操作ハンドル53に
よる駆動回転軸47が回転して所望の回転量になったと
きに、ストッパボルト55を締付けることにより変動し
ないように固定させるこができる。
【0029】なお、この発明は、前述した実施例に限定
されることなく、適宜な変更を行うことにより、その他
の態様で実施し得るものである。本実施例ではワーク支
持部としてローラ55を用いた例で説明したがフリーベ
アリングでも対応可能である。またアーム部材57L,
57Rを伸ばせば、さらに大口径のパイプも支持させる
ことが可能である。
【0030】
【発明の効果】以上のごとき実施例の説明より理解され
るように、この発明によれば、加工すべきパイプの径が
変ってもパイプの芯ずれを起すことなく芯出しを簡単に
行うことができると共に、パイプの径が大きくなっても
装置自体を大型化することなくコンパクト化させること
ができる。
【0031】操作ハンドルを操作するだけで自動的にア
ーム部材の開閉を自動的に行うことができると共に、ウ
ォーム、ウォームホイールの減速装置を用いたことによ
りアーム部材の開閉量の調整がし易く、かつ微調整でき
る。支持フレームに目盛りを、アーム部材に指針用の溝
を設けたことにより、パイプのおおよその外径がわかる
ので調整がし易い。
【0032】操作ハンドルにストッパ部材を設けたこと
により駆動回転軸の回転量を変動させることなく固定さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の主要部を示し、熱切断加工用パイプ
支持装置の拡大側面図である。
【図2】図1における平面図である。
【図3】図1におけるIII矢視図である。
【図4】図1におけるIV矢視図である。
【図5】図4におけるV矢視図である。
【図6】この発明を実施する一実施例のレーザ加工機の
斜視図である。
【符号の説明】
1 レーザ加工機 7 溝 19 レーザ加工ヘッド 21 回転支持部材 25 パイプ支持装置 27 ベースプレート 31,33 支持フレーム 37L,37R 回転軸 39L,39R 平歯車 41 ウォームホイール 47 駆動回転軸 49 ウォーム 53 操作ハンドル 55 ストッパボルト(ストッパ部材) 57L,57R アーム部材 59L,59R ローラ(ワーク支持部材) 63 溝 65 目盛り
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 7/00 B23K 26/10 B23K 37/047 - 37/053 B23K 101:06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースプレート上に回転自在な左右の回
    転軸を設け、この各回転軸に同期して揺動自在なアーム
    部材の下部を支承すると共に、各アーム部材の上部に加
    工すべきパイプを支持する回転可能なワーク支持部材を
    設けてなり、前記各回転軸に互いに連結された伝達部材
    を設けると共に前記回転軸の一方に減速装置を介して駆
    動回転軸を設け、この駆動回転軸に操作ハンドルを設け
    てなることを特徴とする熱切断加工用パイプ支持装置
  2. 【請求項2】 ベースプレート上に回転自在な左右の回
    転軸を設け、この各回転軸に同期して揺動自在なアーム
    部材の下部を支承すると共に、各アーム部材の上部に加
    工すべきパイプを支持する回転可能なワーク支持部材を
    設けてなり、前記左右の回転軸を、支持フレームを介し
    てベースプレート上に設け、前記支持フレームの上面に
    目盛りを設けると共に前記アーム部材に指針用の溝を設
    けてなることを特徴とする熱切断加工用パイプ支持装
  3. 【請求項3】 前記操作ハンドルにストッパ部材を設け
    てなることを特徴とする請求項1記載の熱切断加工用パ
    イプ支持装置。
  4. 【請求項4】 前記減速装置がウォーム,ウォームホイ
    ールであることを特徴とする請求項1記載の熱切断加工
    用パイプ支持装置。
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