JP3378017B2 - イミダゾール誘導体の製造法 - Google Patents

イミダゾール誘導体の製造法

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JP3378017B2
JP3378017B2 JP52981598A JP52981598A JP3378017B2 JP 3378017 B2 JP3378017 B2 JP 3378017B2 JP 52981598 A JP52981598 A JP 52981598A JP 52981598 A JP52981598 A JP 52981598A JP 3378017 B2 JP3378017 B2 JP 3378017B2
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誠 羽嶋
靖之 保積
幹雄 樺木
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Shionogi and Co Ltd
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Shionogi and Co Ltd
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    • A61P31/12Antivirals
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D233/00Heterocyclic compounds containing 1,3-diazole or hydrogenated 1,3-diazole rings, not condensed with other rings
    • C07D233/54Heterocyclic compounds containing 1,3-diazole or hydrogenated 1,3-diazole rings, not condensed with other rings having two double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • C07D233/66Heterocyclic compounds containing 1,3-diazole or hydrogenated 1,3-diazole rings, not condensed with other rings having two double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to ring carbon atoms
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、イミダゾール誘導体の製造法に関する。
背景技術 各種イミダゾール誘導体に関する医薬への応用研究
は、ここまで種々行われており、5位にアリールチオ基
を有するイミダゾール誘導体が、抗ウイルス剤またはエ
イズの治療剤として有用であることが本発明者らにより
明らかにされた。
置換チオ基を有するイミダゾール誘導体の製造法とし
ては、イミダゾール環を形成後、ハロゲン化されたイミ
ダゾール誘導体をメルカプタン/NaH/DMFと反応させる方
法が知られている(HETEROCYCLES,Vol.33,No.1,21−26
(1992)に記載)。また、イミダゾール環の−CHをハロ
ゲン化した後、塩基の存在下、ジスルフィド体と反応さ
せる方法も知られている(J.Chem.Soc.Perkin Trans.I
1139−1145(1989)、WO96/10019号に記載)。しかしな
がら、これらの方法ではイミダゾール環の−CHをハロゲ
ン化し、引き続きNaH等の強塩基を必要とするため、工
業的規模での反応に不適である。このように、これまで
は簡便かつ安価な大量合成に適した置換チオイミダゾー
ル誘導体の製造法は知られていなかった。
発明の開示 本発明者は、置換チオイミダゾール誘導体、特に5−
アリールチオイミダゾール類の製造法として、簡便かつ
安価な大量合成に適した製造法を目的として鋭意研究を
重ねた結果、下記に示すように式(I)で示されるイミ
ダゾール誘導体を、塩基の存在下、式(II)で示される
チオハライドと反応させることにより、式(III)で示
される置換チオイミダゾール誘導体へと導くことに成功
し、本発明を完成した。
即ち、本発明は式(I): (式中、R1およびR3はそれぞれ独立して水素または有機
残基であり、R2は有機残基である) で示される化合物を、塩基の存在下、式(II): R4−S−Hal (II) (式中、R4は置換されていてもよいアリールであり、Ha
lはハロゲンである) で示される化合物と反応させることを特徴とする式(II
I): (式中、R1、R2、R3およびR4は前記と同意義である)で
示される化合物の製造法を提供する。
発明を実施するための最良の形態 本発明の好ましい態様としては、式(I)中、有機残
基として置換されていてもよいアルキル、置換されてい
てもよいアルケニル、置換されていてもよいアリール、
置換されていてもよいチオアリール、置換されていても
よいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロアリ
ールアルキル、置換されていてもよいアラルキル、置換
されていてもよいアシル、置換されていてもよいカルバ
モイル、置換されていてもよいアルコキシカルボニル、
−CH=NOH、−CH=NNH2、−A−X(Aは−CH2OCH2−ま
たは−CH2O−であり、Xは置換されていてもよいアリー
ルまたは−COR5(R5は置換されていてもよいアルキル、
置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよ
いアリールまたは置換されていてもよいアミノ)を有す
る化合物の製造法が挙げられる。
さらに好ましくは、(1)R1が水素または置換されて
いてもよいヘテロアリールアルキルであり、R2が−A−
X(式中、Aが−CH2OCH2−または−CH2O−であり、X
が置換されていてもよいアリール、−COR5(R5が置換さ
れていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルコ
キシ、置換されていてもよいアリールまたは置換されて
いてもよいアミノ))であり、R3が置換されていてもよ
いアルキルである化合物の製造法が挙げられる。特に、
R1が置換されていてもよいピリジルメチル(特に、(ピ
リジン−4−イル)メチル)である化合物の製造法が好
ましい。同様に、R2がベンジルオキシメチル、アセチル
オキシメチル、ベンゾイルオキシメチル、メトキシカル
ボニルオキシメチルまたはカルバモイルオキシメチルで
ある化合物の製造法が好ましい。
同様に、(2)式(III)で示される好ましい化合物
として3,5−ジクロロベンゼンスルフェニルクロリドが
挙げられる。
また同様に、(3)トリエチルアミンまたはN−メチ
ルモルホリンが好ましい塩基として挙げられる。
本明細書で使用する置換基の定義は以下の通りであ
る。
有機残基としては、置換されていてもよいアルキル、
置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよ
いアリール、置換されていてもよいチオアリール、置換
されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよ
いヘテロアリールアルキル、置換されていてもよいアラ
ルキル、置換されていてもよいアシル、置換されていて
もよいカルバモイル、置換されていてもよいアルコキシ
カルボニル、−CH=NOH、−CH=NNH2、−A−X(Aは
−CH2OCH2−または−CH2O−であり、Xは置換されてい
てもよいアリールまたは−COR5(R5は置換されていても
よいアルキル、置換されていてもよいアルコキシ、置換
されていてもよいアリールまたは置換されていてもよい
アミノ))等が挙げられる。
アルキルとは、C1−C20の直鎖状もしくは分枝状のア
ルキルを意味し、例えば、メチル、エチル、n−プロピ
ル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチ
ル、n−ペンチル、i−ペンチル、n−ヘキシル、n−
ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル等が
挙げられる。特に、C1−C6の低級アルキルが好ましい。
アルコキシにおけるアルキルは前記アルキルにおける
定義と同様であり、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、
t−ブトキシ等が挙げられる。
アルケニルとは、C2−C20の直鎖状もしくは分枝状の
アルケニルを意味し、例えば、ビニル、アリル、プロペ
ニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル
等が挙げられる。特に、C2−C7の低級アルケニルが好ま
しい。
アリールとは、フェニルまたはナフチルを意味する。
置換されていてもよいアリールの具体例としては、3,5
−ジクロロフェニル、2,4−ジフルオロフェニル、3,5−
ジフルオロフェニル、3,5−ジメチルフェニル、3,5−ジ
メトキシフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、3,5−
ジ−t−ブチルフェニル、4−メトキシフェニル、4−
ベンジルフェニル、4−ヒドロキシフェニル、3,5−ジ
ニトロフェニル、3−ニトロフェニル、3,5−ジアミノ
フェニル、3−アミノフェニル等が挙げられる。
ヘテロアリールとは、ヘテロ原子(N,OまたはS)を
少なくとも1つ含む5〜7員のヘテロ環を意味し、ピリ
ジル(例えば、4−ピリジル、)、ピリミジニル(例え
ば、2−ピリミジニル)、ピリダジニル(例えば、3−
ピリダジニル)、ピラジニル(例えば、2−ピラジニ
ル)、チエニル(例えば、2−チエニル)、キノリル
(例えば、3−キノリル)、イミダゾリル(例えば、2
−イミダゾリル)、オキサゾリル(例えば、2−オキサ
ゾリル)、チアゾリル(例えば、5−チアゾリル)等が
例示され、特にピリジルが好ましい。
ヘテロアリールアルキルとは、前記アルキルに前記ヘ
テロアリールが置換したものであり、ピリジルメチル
(例えば、4−ピリジルメチル)、ピリジルエチル(例
えば、1−または2−(2−ピリジル)エチル)、ピリ
ジルプロピル(例えば、3−(2−ピリジル)プロピ
ル)、チエニルメチル(例えば、2−チエニルメチ
ル)、キノリルメチル(例えば3−キノリルメチル)、
イミダゾリルメチル(例えば、2−イミダゾリルメチ
ル)等が例示される。
アラルキルとは、前記アルキルに前記アリールが置換
したものであり、ベンジル、フェネチル(例えば、1−
フェネチル)、ナフチルメチル、ナフチルエチル(例え
ば、2−ナフチルエチル)等が例示される。
アシルとは、脂肪族または芳香族アシルを意味し、ア
セチル、プロピオニル、ピバロイル、ベンゾイル等が挙
げられる。
置換されていてもよいカルバモイルとは、以下に示す
置換基がモノ−またはジ−置換したものであり、例え
ば、N−メチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモ
イル等が挙げられる。
アルコキシカルボニルとは、例えば、メトキシカルボ
ニル、エトキシカルボニル等が挙げられる。
ハロゲンとは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素であり、
特に塩素または臭素が好ましい。
置換されていてもよいアミノとは、以下に示す置換基
がモノ−またはジ−置換したものであり、例えば、メチ
ルアミノ、ジメチルアミノ等が挙げられる。
上記の各基が置換されている場合のその置換基として
は、アルキル(例えば、メチル、エチル)、ハロゲン
(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、アシル(例えば、ア
セチル、ベンゾイル)、アルケニル(例えば、アリ
ル)、シクロアルキル(例えば、シクロプロピル)、ア
ラルキル(例えば、ベンジル)、置換されていてもよい
アミノ(例えば、メチルアミノ、ジメチルアミノ)、ヒ
ドロキシ、オキソ、アルコキシ(例えば、メトキシ、エ
トキシ)、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル
(例えば、メトキシカルボニル)、ニトロ、アシルオキ
シ(例えば、アセチルオキシ)、置換されていてもよい
カルバモイル(例えば、N−メチルカルバモイル)、置
換されていてもよいカルバモイルオキシ(N−エチルカ
ルバモイルオキシ)等が挙げられる。これらは全ての可
能な位置で1個以上置換しうる。また、これらの置換基
が反応において支障をきたす基である場合には、その反
応の前段階において、保護基を導入した後、反応後の適
当な段階において脱保護すればよい。
本発明の出発物質である式(I)で示される化合物の
一部のものは既知化合物であり、例えば、国際特許出願
WO96/10019および特開平6−116242号に記載の方法に準
じて製造することができる。本発明に用いる式(I)で
示される化合物の具体例としては、2−ベンジルオキシ
メチル−4−イソプロピルイミダゾール、2−ベンジル
オキシメチル−4−イソプロピル−{1−(4−ピリジ
ルメチル)}イミダゾール、2−アセチルオキシメチル
−4−イソプロピル−{1−(4−ピリジルメチル)}
−イミダゾール、2−ベンゾイルオキシメチル−4−イ
ソプロピル−{1−(4−ピリジルメチル)}−イミダ
ゾール、2−メトキシカルボニルオキシメチル−4−イ
ソプロピル−{1−(4−ピリジルメチル)}−イミダ
ゾール、2−カルバモイルオキシメチル−4−イソプロ
ピル−{1−(4−ピリジルメチル)}−イミダゾール
等が挙げられる。
化合物(II)は、市販品もしくは公知の方法に従って
製造した対応するジスルフィド体(R4−S)(式中、
R4は置換されていてもよいアリールである)に塩素ガス
を反応させ製造する。ジスルフィド体としては、例え
ば、ビス(3,5−ジクロロフェニル)ジスルフィド、ビ
ス(4−クロロフェニル)ジスルフィド、ビス(2−ク
ロロフェニル)ジスルフィド、ビス(4−ニトロフェニ
ル)ジスルフィド、ビス(2−ニトロフェニル)ジスル
フィド、ビス(2,4−ジニトロフェニル)ジスルフィ
ド、ビス(4−メトキシフェニル)ジスルフィド、ビス
(4−メチルフェニル)ジスルフィド、ビス(2,4,6−
トリメチルフェニル)ジスルフィド、ジフェニルジスル
フィド等が挙げられる。化合物(II)を生成させるに際
しては、ジスルフィド(R4−S)に対して塩素を、1
〜3モル当量使用する。反応は所定量のジスルフィドを
溶解した有機溶媒(例えば、四塩化炭素、クロロホル
ム、塩化メチレン、トルエン等)中に塩素ガスを導入し
て、−30℃〜60℃で実施すればよい。
化合物(II)としては、3,5−ジクロロベンゼンスル
フェニルクロリド、4−クロロベンゼンスルフェニルク
ロリド、2−クロロベンゼンスルフェニルクロリド、4
−ニトロベンゼンスルフェニルクロリド、2−ニトロベ
ンゼンスルフェニルクロリド、2,4−ジニトロベンゼン
スルフェニルクロリド、4−メトキシベンゼンスルフェ
ニルクロリド、4−メチルベンゼンスルフェニルクロリ
ド、2,4,6−トリメチルベンゼンスルフェニルクロリド
等が挙げられる。
化合物(I)に化合物(II)を反応させる際に使用さ
れる塩基としては、トリエチルアミン、N−メチルモル
ホリン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジイ
ソプロピル−N−エチルアミン、ブチルリチウム、ジア
ザビシクロウンデセン等が挙げられる。また、溶媒とし
ては、アセトニトリル、トルエン、塩化メチレン、クロ
ロホルム、ジメチルホルムアミド、ニトロメタン、ベン
ゼン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
本発明の反応を行うに際しては、原料化合物(I)に
対して、塩基を0.1〜3当量、好ましくは、1〜2当
量、化合物(II)を1〜3当量、好ましくは、1〜2当
量使用する。反応温度は、−30℃〜60℃、好ましくは、
0℃〜10℃で行う。反応時間は、0.5〜24時間、好まし
くは、0.5〜3時間で行う。また、化合物(I)を攪拌
下、化合物(II)に加えるが、加える順序は逆でもよ
い。塩基は化合物(I)に予め混合しておくか、あるい
は最後に加えてもよい。
以下に実施例を掲げて本発明を詳しく説明するが、本
発明はこれらのみに限定されるものではない。
本実施例中における略語の意味を示す。
Me メチル Ph フェニル Bn ベンジル TEA トリエチルアミン DMF N,N−ジメチルホルムアミド 参考例1 3,5−ジクロロベンゼンスルフェニルクロリド (2) ビス(3,5−ジクロロフェニル)ジスルフィド 15.0g
(42.1mmol)を四塩化炭素60mlに溶解した。この溶液を
四塩化炭素50mlに塩素ガス9.0g(126.9mmol)を吸収さ
せた溶液中に−10℃を維持しながら滴下した。同温で約
20分間熟成した後、乾燥した窒素ガスを導入して、過剰
の塩素を追い出し、さらに減圧濃縮して目的化合物
(2)18.6g(定量的)を赤色の油状物質として得た。1 H−NMR(CDCl3−TMS)δppm:7.32(t,J=1.8Hz,1H),
7.43(d,J=1.8Hz,2H) 参考例2 3,5−ジクロロベンゼンスルフェニルクロリド (2) ビス(3,5−ジクロロフェニル)ジスルフィド30.0g
(84.2mmol)をトルエン90mlに溶解した。この溶液に塩
素ガス11.9g(167.8mmol)を氷冷下、約1時間かけて導
入した。この後、乾燥した窒素ガスを同温下でバブリン
グし、過剰の塩素を押し出し、目的化合物(2)のトル
エン溶液を得た(生成率99.7%)。
実施例1 2−ベンジルオキシメチル−5−(3,5−ジクロロフェ
ニルチオ)−4−イソプロピル−1H−イミダゾール
(3) WO96/10019の参考例1で得た2−ベンジルオキシメチ
ル−4−イソプロピル−1H−イミダゾール(1) 550m
g(2.4mmol)をトリエチルアミン360mg(3.6mmol)とア
セトニトリル4mlの混液に溶解した。この溶液に室温下
3,5−ジクロロベンゼンスルフェニルクロリド(2) 9
30mg(4.4mmol)を加えた。室温で30分攪拌した後、こ
の反応混合物に水15mlを加え、さらにトルエン15mlを加
え抽出した。トルエン層を分取し、これを水10mlで2回
洗浄した後、減圧下濃縮した。得られた黄色油状物にイ
ソプロピルエーテル10mlを加えて晶析し、濾過、乾燥し
て目的化合物(3)800mgを微黄白色の結晶として得
た。収率82%。1 H−NMR(CDCl3−TMS)δppm:1.22(d,J=7.2Hz,6H),
3.64(sept,1H),4.62(s,2H),4.67(s,2H),6.92(b
s,2H),7.07(bs,1H),7.36(s,5H),9.2(b,1H). 実施例2 2−ベンジルオキシメチル−5−(3,5−ジクロロフェ
ニルチオ)−4−イソプロピル−1−(ピリジン−4−
イル)メチル−1H−イミダゾール (5) 2−ベンジルオキシメチル−4−イソプロピル−1−
(ピリジン−4−イル)−1H−イミダゾール(4) 1
0.0g(31.1mmol)をトルエン50mlに溶解させた。この溶
液を3,5−ジクロロベンゼンスルフェニルクロリド
(2) 8.0g(37.05mmol)を含むトルエン溶液24.7gの
中へ氷冷下30分で滴下した。次いで、この混合物へトリ
エチルアミン3.5g(34.6mmol)を氷冷下1時間で滴下
し、さらに同温で1.5時間攪拌した。この反応混合物に
水25mlを加え混合した後、トルエン層を分取した。この
トルエン層は水25mlでさらに洗浄し、各洗液水層はトル
エン10mlで順次逆抽出した。トルエン層を合液し、減圧
下濃縮して油状物を得、これにイソプロピルエーテル50
mlをゆっくり加えて晶析し、濾過、乾燥して目的化合物
(5) 12.6gを微黄白色の結晶として得た。収率81.3
%。1 H−NMR(CDCl3)δppm:1.30(d,J=7.2Hz,6H),3.08−
3.22(m,1H),4.52(s,2H),4.62(s,2H)5.16(s,2
H),6.55(d,J=1.8Hz,2H),6.79(d,J=6Hz,2H),7.03
(t,J=1.8Hz,1H),7.18−7.36(m,5H),8.38(d,J=6H
z,2H). 参考例3 2−アセチルオキシメチル−4−イソプロピル−1−
(ピリジン−4−イル)メチル−1H−イミダゾール
(7a) 化合物(4) 20.0g(62.2mmol)を35%塩酸100mlに
懸濁し、85℃に加温し、1時間攪拌した。この反応混合
物を室温に冷却し、水100mlとトルエン44mlを加えて攪
拌した。水層を分取し、これを30%水酸化ナトリウム水
溶液で中和し、酢酸エチル30mlを加えて攪拌した。得ら
れたスラリーを濾取し、冷水で洗浄し乾燥して2−ヒド
ロキシメチル−4−イソプロピル−1−(ピリジン−4
−イル)−1H−イミダゾール(6)を11.7g得た。収率8
1.4%。1 H−NMR(CDCl3)δppm:1.16(d,J=7Hz,6H),2.68−2.
89(m,1H),4.59(s,2H),5.23(s,2H),6.51(s,1H),
7.03(d,J=6Hz,2H),8.55(d,J=6Hz,2H). 前記で得たヒドロキシ化合物(6) 3.49g(15mmo
l)、塩化メチレン35mlおよびトリエチルアミン1.83g
(18mmol)からなる溶液に、氷冷下、塩化アセチル1.32
g(17mmol)を滴下し、1時間氷冷攪拌した。反応液に
水を加え分液し、塩化メチレン層を留去し、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトにて分離(展開液 酢酸エチル:
メタノール=10:1)し、3.34gの目的化合物(7a)を得
た。収率81.1%。1 H−NMR(CDCl3)δppm:1.26(d,J=7Hz,6H),1.85(s,
3H),2.88−3.05(m,1H),5.11(s,2H),5.15(s,2H),
6.64(s,1H),6.95(d,J=6Hz,2H),8.59(d,J=6Hz,2
H). 同様にして前記で得たヒドロキシ化合物(6) 1.16
g(5mmol)、塩化メチレン12ml、トリエチルアミン0.86
g(8.5mmol)およびベンゾイルクロリド1.16g(8.3mmo
l)を用いて前記同様に反応させ、1.65gの目的化合物
(7b)を得た。収率93.2%。(クロマト展開溶媒:酢酸
エチル)1 H−NMR(CDCl3)δppm:1.34(d,J=7Hz,6H),2.90−3.
10(m,1H),5.29(s,2H),5.45(s,2H),6.74(s,1H),
6.99(d,J=6Hz,2H),7.30−7.90(m,5H),8.55(d,J=
6Hz,2H). 同様にして、前記で得たヒドロキシ化合物(6) 1.
16g(5mmol)、塩化メチレン12ml、トリメチルアミン0.
76g(7.5mmol)およびクロロ炭酸メチル0.70g(7.4mmo
l)を前記と同様に反応させ、目的のメトキシカルボニ
ルオキシ(7c)を0.40g得た。収率27.6%。1 H−NMR(CDCl3)δppm:1.25(d,J=7Hz,6H),2.80−3.
00(m,1H),3.70(s,3H),5.17(s,2H),5.18(s,2H),
6.64(s,1H),6.97(d,J=6Hz,2H),8.59(d,J=6Hz,2
H). 実施例3 2−アセチルオキシメチル−5−(3,5−ジクロロフェ
ニルチオ)−4−イソプロピル−1−(ピリジン−4−
イル)メチル−1H−イミダゾール (8) 化合物(2) 0.97g(4.5mmol)のトルエン溶液1.88
gに、氷冷下、化合物(7a) 0.87g(3.2mmol)のアセ
トニトリル溶液4mlを30分を要し滴下した。次いで、ト
リエチルアミン0.46g(4.5mmol)とアセトニトリル0.5m
lの溶液を15分を要して滴下し、さらに2時間氷冷下で
攪拌した。この反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残
渣を酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗し、減圧濃縮
した。この残渣をシリカゲル/酢酸エチルによるカラム
クロマトグラフィーに付して精製し、目的化合物(8)
の結晶1.17gを得た。収率82%。mp133〜135℃。1 H−NMR(CDCl3−TMS)d ppm:1.31(d,J=6Hz,6H),1.8
5(s,3H),3.18−3.30(m,1H),5.18(s,2H),5.19(s,
2H)6.69(d,J=2Hz,2H),6.78(d,J=6Hz,2H),7.05
(d,J=2Hz,1H),8.45(d,J=6Hz,2H). 参考例4 2−ヒドロキシメチル−5−(3,5−ジクロロフェニル
チオ)−4−イソプロピル−1−(ピリジン−4−イ
ル)メチル−1H−イミダゾール (9) 実施例3で得た化合物(8) 0.35g(0.77mmol)を
エタノール3.5mlに懸濁し、氷冷下、1N−水酸化ナトリ
ウム0.82mlを加え、30分攪拌する。エタノールを減圧留
去し、残渣を酢酸エチルで抽出し、水洗いし、酢酸エチ
ルを減圧留去し、化合物(9)を0.31g得た。
収率 96.9%。
参考例5 2−カルバモイルオキシメチル−4−イソプロピル−1
−(ピリジン−4−イル)メチル−1H−イミダゾール
(10) ヒドロキシ化合物(6) 15.0g(64.9mmol)をアセ
トニトリル150mlに懸濁し、酢酸エチル42mlに無水塩酸
5.2g(142.5mmol)を吸収させた溶液を室温下滴下し
た。この混合物を窒素気流下0℃に冷却した後、クロロ
スルホニルイソシアネート22.0g(155.4mmol)を冷却
下、約45分かけて滴下した。この反応混合物を同温でさ
らに1時間攪拌した後、水13.5mlと35%塩酸13.5mlを加
えて、45℃で1時間攪拌した。次いで、室温に冷却し、
20%炭酸ナトリウム水溶液を滴下し中和した。この混合
物を静置し、分液した。有機層は水洗し、水層は酢酸エ
チルで逆抽出した。有機層を合併し、濃縮乾固した。こ
の残渣にイソプロピルエーテル80mlを加えて、室温下1
時間攪拌した。得られたスラリーを濾取し、イソプロピ
ルエーテルで洗浄し、乾燥して目的化合物(10)を14.8
g(収率83.2%)を得た。1 H−NMR(CDCl3−TMS)δppm:1.25(d,J=7Hz,6H),2.8
0−3.00(m,1H),4.95(bs,2H),5.10(s,2H),5.20
(s,2H),6.63(s,1H),6.97(d,J=5.2Hz,2H),8.57
(d,J=5Hz,2H). 実施例4 2−カルバモイルオキシメチル−5−(3,5−ジクロロ
フェニルチオ)−4−イソプロピル−1−(ピリジン−
4−イル)メチル−1H−イミダゾール (11) 化合物(10) 250mg(0.91mmol)をN,N−ジメチルホ
ルムアミド4mlに溶解し、窒素気流下−30℃に冷却し
た。この溶液に化合物(2)77mg(0.36mmol)を含むト
ルエン溶液150mgとトリエチルアミン36mg(0.36mmol)
を含むトルエン溶液150mgを交互にそれぞれ4回添加し
た後、さらに化合物(2)を77mg(0.36mmol)含むトル
エン溶液150mgを添加した。この反応混合物を−30℃で3
0分攪拌した後、酢酸エチルと重曹水を加えて目的化合
物(11)を酢酸エチル層に抽出した。この酢酸エチル層
に希塩酸を加え、目的化合物を水層に転溶し、次いで、
この水層に酢酸エチルと重曹水を加えて中性とし、再度
酢酸エチル層に抽出した。この抽出液を無水硫酸ナトリ
ウムで脱水し、減圧下濃縮して油状物を得た。この油状
物にメタノール0.9mlを加え、均一溶液とした後、水0.7
mlを室温下約1〜2分で滴下し、晶析させた。室温で30
分、さらに氷冷下で30分攪拌した後、濾取し、50%メタ
ノール水で洗浄し、乾燥して目的化合物(11)250mgを
白色結晶として得た。収率61%。
mp88℃(dec)。1 H−NMR(CDCl3−TMS)δppm:1.32(d,J=6.9Hz,6H),
3.17(sept,1H),4.53(b,2H),5.21(s,2H),5.27(s,
2H),6.69(d,J=1.6Hz,2H),6.82(d,J=5.2Hz,2H),
7.06(t,J=1.6Hz,1H),8.46(b,2H). 元素分析(C20H20Cl2N4O2S・0.5H2O) 計算値(%):C,52.16;H,4.61:N,12.17:S,6.96:Cl,15.4
2 実験値(%):C,52.45:H,4.72:N,11.73:S,7.08:Cl,14.8
1 化合物11の2HCl塩:mp214−222℃(dec) 参考例6 (I) 2,2−ジクロロ−3−メチルブチルアルデヒド
(13) イソバレルアルデヒド(12)192g(2.23mol)をN,N−
ジメチルホルムアミド230mlに混合し、塩素316g(4.46m
ol)を60℃以下で導入した。反応液を冷却し、水384ml
を加えて混合した後、分液した。有機層を重曹水350gで
洗浄し、各水層をトルエン115mlで逆抽した。有機層を
合併して目的化合物(13)のトルエン溶液440gを得た
(収率:75%)。
N−NMR(CDCl3−TMS)δppm:1.15(d,6.6Hz,6H),2.56
(sept,6.6Hz,1H),9.24(s,1H). (II) 1,4−ジベンジルオキシ−2−ブテン (15) 48%水酸化ナトリウム127.8gにテトラ−n−ブチルア
ンモニウムブロミド3.3g(10mmol)を加え、60℃まで加
熱した。この溶液に2−ブテン−1,4−ジオール(14)3
0.0g(340mmol)を加えた後、塩化ベンジル94.8g(743m
mol)を80±15℃で滴下し、同温でさらに2時間反応し
た。この反応液を冷却し、水90mlを加えて混合した後、
分液した。有機層に硫酸酸性の食塩水を加え混合した
後、重曹水で中和し分液した。次いで有機層に酢酸エチ
ルを加え、減圧下濃縮して、目的化合物(15)の油状物
質104.5g(定量的)を得た。
H−NMR(CDCl3−TMS)δppm:4.05(d,3.8Hz,2H),4.48
(s,2H),5.78(m,2H),7.31(m,10H). ベンジルオキシアセトアルデヒド (16) 前記で得られた1,4−ジベンジルオキシ−2−ブテン
(15)の油状物質104.5g(340mmol)にメタノール1458m
lを加え、窒素気流下−60℃まで冷却した。この溶液に
オゾンを約−60℃で原料が消失するまで導入した後、窒
素を導通して過剰オゾンを追い出した。次いで、トリフ
ェニルホスフィン107.2g(409mmol)の酢酸エチル溶液5
50mlを約−60℃で滴下して反応中間体を還元した。反応
液を室温まで加熱し、溶媒を減圧下留去して燐化合物と
目的化合物(16)を含む油状の混合物321.6g(定量的)
を得た。
(III) 2−ベンジルオキシメチル−4−イソプロピ
ル−1H−イミダゾール (17) 前記(II)で得られたベンジルオキシアセトアルデヒ
ド(16)の油状物質268g(0.57mol相当)と前記(I)
で得られた2,2−ジクロロ−3−メチルブチルアルデヒ
ド(13)の抽出液183g(0.70mol相当)をアセトニトリ
ル276mlに混合した。これに25%アンモニア水692g(10.
2mol)を加え、約45℃で8時間反応した。反応液にトル
エン213mlを加えて混合し、分液して、目的化合物(1
7)の抽出液725g(収率70%)を得た。化合物(17)は
必要に応じ、ヘキサンから結晶として単離できる。
H−NMR(CDCl3−TMS)δppm:1.23(d,6.8Hz,6H),2.88
(sept,6.8Hz,1H),4.51(s,2H),4.58(s,2H),6.65
(d,1Hz,1H),7.1−7.4(m,5H). (IV) 4−クロロメチルピリジン塩酸塩 (19) 4−ヒドロキシメチルピリジン(18)54.4g(0.50mo
l)をアセトニトリル202mlに溶解した。これを塩化チオ
ニル65.3g(0.55mol)とアセトニトリル109mlの混合液
に50℃以下で滴下し、さらに同温で1時間反応した後、
室温まで冷却して目的化合物(19)のスラリー(定量
的)を得た。
H−NMR(DMSO−TMS)δppm:5.09(s,2H),8.09(d,6.6
Hz,2H),8.94(d,6.6Hz,2H). (V)2−ベンジルオキシメチル−4−イソプロピル−
1−(ピリジン−4−イル)メチル−1H−イミダゾール
・二硝酸塩 (20) 前記(III)で得られた2−ベンジルオキシメチル−
4−イソプロピル−1H−イミダゾール(17)の抽出液72
5g(0.40mol相当)を硫酸水で中和し、次いで前記(I
V)で得られた4−クロロメチルピリジン塩酸塩(19)
(0.50mol相当)のスラリーと水を加え混合した後、水
酸化ナトリウム水溶液を加えてアルカリ性とした。混合
液を分液し、水層をトルエン65mlで逆抽して有機層を合
併した。この有機層を約830mlまで濃縮し、水酸化ナト
リウム62.6gを加えて約40℃で5時間反応した。反応液
を水226mlと混合した後、分液し、水層をトルエン65ml
で逆抽出し有機層を合併した。この有機層に20%硫酸水
348gを加え目的物を水層に抽出し分液した。有機層を水
65mlで逆抽し水層を合併した。これに酢酸エチル130ml
と20%水酸化ナトリウム282gを加え目的物を有機層に抽
出し分液した。有機層を10%食塩水で洗浄した後、各水
層を酢酸エチル65mで逆抽出し有機層を合併した。これ
を濃縮乾固した後、酢酸エチル523mlとメタノール131ml
を加えて溶解し、濃硝酸82.9(0.89mol)を加えて晶析
し、ろ過、乾燥して目的物(20)161.3gを微黄白色の結
晶として得た。
収率90%。mp155℃(dec)。
目的物(20)の遊離体は必要に応じてイソプロピルエ
ーテルから結晶として単離できる。
H−NMR(CD30D−TMS)δppm:1.34(d,7.0Hz,6H),3.08
(sept,7.0Hz,1H),4.86(s,2H),4.89(s,2H),5.78
(s,2H),7.16(m,2H),7.28(m,2H),7.49(d,1.0Hz,1
H),7.74(d,6.8Hz,2H),8.67(d,6.8Hz,2H). 2−ベンジルオキシメチル−5−(3,5−ジクロロフェ
ニルチオ)−4−イソプロピル−1−(ピリジン−4−
イル)メチル−1H−イミダゾール (5) 2−ベンジルオキシメチル−4−イソプロピル−1−
(ピリジン−4−イル)−1H−イミダゾール・二硝酸塩
(20)13.9g(31mmol)をトルエン50mlと水12mlに懸濁
し、30%水酸化ナトリウム溶液を加えて中和した。トル
エン層を水40mlで洗浄した後、濃縮乾固し、次いでトル
エン50mlに溶解させた。この溶液を3,5−ジクロロベン
ゼンスルフェニルクロリド(2)7.9g(37mmol)を含む
トルエン溶液24.7gの中へ氷冷下30分で滴下した。次い
で、この混合物へトリエチルアミン3.5g(34mmol)を氷
冷下1時間で滴下し、さらに同温で2.5時間攪拌した。
この反応混合物に水25mlを加え混合した後、トルエン層
を分取した。このトルエン層は水25mlでさらに洗浄し、
各洗液水層はトルエン10mlで順次逆抽出した。トルエン
層を合液し、減圧下濃縮して油状物を得、これにイソプ
ロピルエーテル50mlをゆっくり加えて晶析し、濾過、乾
燥して目的化合物(5)13.0gを微黄白色の結晶として
得た。収率 84%。1 H−NMR(CDCl3)δppm:1.30(d,J=7.2Hz,6H),3.08−
3.22(m,1H),4.52(s,2H),4.62(s,2H)5.16(s,2
H),6.65(d,J=1.8Hz,2H),6.79(d,J=6Hz,2H),7.03
(t,J=1.8Hz,1H),7.18−7.36(m,5H),8.38(d,J=6H
z,2H). 2−ヒドロキシメチル−5−(3,5−ジクロロフェニル
チオ)−4−イソプロピル−1−(ピリジン−4−イ
ル)メチル−1H−イミダゾール (9) 化合物(5)に濃塩酸50mlを加え、90℃、2時間加温
した後、冷却し、水50mlとトルエン20mlを加え混合し
た。水層を分取し、30%水酸化ナトリウムを滴下し、中
和した後、酢酸エチル50mlを加えて、化合物(9)を抽
出した。酢酸エチル層は水30mlで水洗いし、水層は順
次、酢酸エチル20mlで抽出した。酢酸エチル層を合液
し、減圧下濃縮して油状物を得、これにイソプロピルエ
ーテル50mlをゆっくり加えて、晶析させた。このスラリ
ーを室温下、30分間攪拌し、濾過し、イソプロピルエー
テル30mlで洗浄し、乾燥して化合物(9)の白色結晶1
0.4gを得た。
化合物(20)からの収率:82% 2−カルバモイルオキシメチル−5−(3,5−ジクロロ
フェニルチオ)−4−イソプロピル−1−(ピリジン−
4−イル)メチル−1H−イミダゾール (11) ヒドロキシ化合物(9)2.00g(4.9mmol)を酢酸エチ
ル20mlに懸濁し、窒素気流下−30℃に冷却した。クロロ
スルホニルイソシアネート1.66g(11.4mmol)を窒素気
流下−30℃で30分かけて滴下し、さらに同温で1時間攪
拌した。この反応混合物に水2mlを滴下し、0℃に加温
した後、さらに35%塩酸2mlとメタノール4mlを加えて40
℃で1時間攪拌した。この混合物を室温で冷却し、20%
炭酸ナトリウム水溶液を滴下し、中和した。有機層を分
取し、水洗いした後、濃縮乾固した。この残渣にメタノ
ール6mlを加え、溶解した後、室温下で水6mlを加えて晶
析させた。このスラリーを濾過し、50%メタノール水6m
lで洗浄し、乾燥して化合物(11)を2.06g(収率 93.2
%)を得た。1 H−NMR(CDCl3−TMS)δppm:1.32(d,J=6.9Hz,6H),
3.17(sept,1H),4.53(b,2H),5.21(s,2H),5.27(s,
2H),6.69(d,J=1.6Hz,2H),6.82(d,J=5.2Hz,2H),
7.06(t,J=1.6Hz,1H),8.46(b,2H). 元素分析(C20H20Cl2N4O2S・0.5H2O) 計算値(%):C,52.16:H,4.61:N,12.17:S,6.96:Cl,15.4
2 実験値(%):C,52.45:H,4.72:N,11.73:S,7.08:Cl,14.8
1 化合物11の2HCl塩:mp214−222℃(dec) 実施例5〜6 上記実施例と同様にして、以下の化合物を合成し、反
応条件を設定した。
産業上の利用可能性 本発明は、抗ウイルス剤またはエイズ治療剤として有
用なイミダゾール誘導体(III)を簡便かつ安価な大量
合成に適した製造法を提供する。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 233/84 C07D 401/06 CA(STN)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I): (式中、R1は水素、置換されていてもよいアルキル、置
    換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよい
    アリール、置換されていてもよいチオアリール、置換さ
    れていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよい
    ヘテロアリールアルキル、置換されていてもよいアラル
    キル、置換されていてもよいアシル、置換されていても
    よいカルバモイル、置換されていてもよいアルコキシカ
    ルボニル、−CH=NOH、−CH=NNH2または−A−X(A
    は−CH2OCH2−または−CH2O−であり、Xは置換されて
    いてもよいアリールまたは−COR5(R5は置換されていて
    もよいアルキル、置換されていてもよいアルコキシ、置
    換されていてもよいアリールまたは置換されていてもよ
    いアミノ))であり、R2は有機残基であり、R3は水素ま
    たは有機残基である) で示される化合物を、塩基の存在下、式(II): R4−S−Hal (II) (式中、R4は置換されていてもよいアリールであり、Ha
    lはハロゲンである) で示される化合物と反応させることを特徴とする式(II
    I): (式中、R1、R2、R3およびR4は前記と同意義である)で
    示される化合物の製造法。
  2. 【請求項2】該有機残基が置換されていてもよいアルキ
    ル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていて
    もよいアリール、置換されていてもよいチオアリール、
    置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていて
    もよいヘテロアリールアルキル、置換されていてもよい
    アラルキル、置換されていてもよいアシル、置換されて
    いてもよいカルバモイル、置換されていてもよいアルコ
    キシカルボニル、−CH=NOH、−CH=NNH2、−A−X
    (Aは−CH2OCH2−または−CH2O−であり、Xは置換さ
    れていてもよいアリールまたは−COR5(R5は置換されて
    いてもよいアルキル、置換されていてもよいアルコキ
    シ、置換されていてもよいアリールまたは置換されてい
    てもよいアミノ)である請求の範囲第1項記載の製造
    法。
  3. 【請求項3】R1が水素または置換されていてもよいヘテ
    ロアリールアルキルであり、R2が−A−X(式中、Aが
    −CH2OCH2−または−CH2O−であり、Xが置換されてい
    てもよいアリールまたは−COR5(R5が置換されていても
    よいアルキル、置換されていてもよいアルコキシ、置換
    されていてもよいアリールまたは置換されていてもよい
    アミノ))であり、R3が置換されていてもよいアルキル
    である請求の範囲第1項または第2項記載の製造法。
  4. 【請求項4】R1が置換されていてもよいピリジルメチル
    である請求の範囲第1項〜第3項のいずれかに記載の製
    造法。
  5. 【請求項5】式(II)で示される化合物が3,5−ジクロ
    ロベンゼンスルフェニルクロリドである請求の範囲第1
    項〜第4項のいずれかに記載の製造法。
  6. 【請求項6】該塩基がトリエチルアミンまたはN−メチ
    ルモルホリンである請求の範囲第1項〜第5項のいずれ
    かに記載の製造法。
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