JP3739654B2 - アリールスルフェニルハライドの製造法 - Google Patents

アリールスルフェニルハライドの製造法 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、医薬、特に抗ウイルス剤もしくはエイズの治療剤の原料として有用なアリールスルフェニルハライド及びその前駆体であるアリールスルフェニルアルキルの製造法に関する。
背景技術
式(IV):
Figure 0003739654
(式中、R1およびR2はそれぞれ独立してハロゲン、アルキル、アルコキシ、ニトロ、またはシアノを表わし、R3は水素または有機残基、R4は有機残基、およびR5は水素または有機残基を表わす)
で示される化合物は、薬理学的に活性な化合物であり、抗ウイルス剤またはエイズの治療剤として有用であることが知られている(WO96/10019)。
WO96/10019によると、式(IV)で示される化合物は、チオフェノールまたはジスルフィドと、4−ハロゲンイミダゾール類との縮合により得られることが開示されているが、塩基として、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の強塩基のを使用する必要があり、また室温では反応が進行しないため加温が必要とされるなど、工業的な合成には不都合がある。式(IV)で示される化合物の安定した供給を可能にするため、式(IV)で示される化合物の新しい合成ルートを確立し、特許出願した(PCT/JP97/04708)。その新しい合成ルートに応じた出発物質の1つである 式(II):
Figure 0003739654
(式中、Hal1はハロゲン、R1およびR2は前記と同意義である)
で示される化合物の簡便且つ安価な大量合成に適した製造法の確立が不可欠である。
ところで、本発明に係る式(II)で示される化合物に類似した化合物の製造法はいくつか知られている。通常最もよく用いられているアリールスルフェニルハライドの合成法は、芳香族チオール体の酸化によって得られるジスルフィド体にハロゲン化剤を作用させる方法である。芳香族チオール体からジスルフィド体を得る方法は、例えば、(Chem Ind, 501(1964), Synthesis-stuttgart(5), 378-380(1989), J. Organomet Chem 368(3), 295-302(1989), Tetrahedron Letter 31(35), 5007-5010(1990))に記載されている。また、ジスルフィド体にハロゲン化剤を作用させる方法は、例えば、(Org. Synth., II, 455,(1943))に記載されている。
また別法として、芳香族チオール体からベンジル等のスルフィド体を得、ハロゲン化剤を作用させる方法も知られている。芳香族チオール体からベンジル等のスルフィド体を得る方法は、例えば、(J. Org. Chem., 42(26), 4275(1977), Tetrahedron Letter 635,(1969), Chem. Pharm. Bull., 40(8), 1986-1989(1992))に記載されている。また、ベンジル等のスルフィド体にハロゲン化剤を作用させる方法は、例えば、(J. Org. Chem., 28, 1903(1963))に記載されている。しかしながら、これらの従来法は原料となるジスルフィド体やスルフィド体の合成に多工程を必要とし、またベンジル等の残基は一般に高価で工業的製造法には適用し難い。
また前記のジスルフィド体やスルフィド体の原料となる芳香族チオール体の製造法は、いくつか知られている。例えば、対応する市販のハライドから合成したGrignard試薬と硫黄との反応で合成される方法((Chem. Ber., 72, 594(1939))、また、対応する市販のアニリン誘導体からジアゾ中間体を経て、キサンテートとの反応と続く加水分解を経て合成される方法(Org. Synth. Coll. Vol. 3, 809(1955))、また、入手容易なフェノール誘導体からアシル化して得られるチオウレタンの熱転位と続く加水分解を経て合成される方法(J. Org. Chem., Vol. 31, 3980(1966))、更に、対応したハライド体からメチルメルカプタンの置換反応を経て得られるメチルチオ体の塩素によるクロル化と続く加水分解を経て合成される方法(特開平9−40636号公報)等が知られている。
しかしながら、いずれにしてもこれらの合成法は多工程を要するだけでなくGrignard試薬やジアゾ体など不安定な中間体を経るため、工業的な製造法として不適当であるとともに、得られるアリールスルフェニルハライドは必然的に高価にならざるを得ない等の理由で工業的製造法には適用し難かった。
また、アリールスルフェニルハライドに関する他の合成法として、ハロゲン化ベンゼンからアルキルアリールスルフィドを合成し、さらにハロゲン化試薬を反応させることによりアリールスルフェニルハライドを合成する方法が考えられる。
アルキルアリールスルフィドの合成法としては、1,2,4−トリクロロベンゼンから2,5−ジクロロフェニルアルキルスルフィドを合成する方法が開示されている(特開平6−56760)。また、Tetrahedron Letters, 1982, 23, 4629には、1,4−ジクロロベンゼンから4−クロロフェニルアルキルスルフィドを合成する方法が開示されている。
アルキルアリールスルフィドからアリールスルフェニルハライドを合成する方法としては、4−イソプロポキシフェニルイソプロピルスルフィドから4−イソプロポキシフェニルスルフェニルハライドを合成する方法が開示されている(Synthesis, 1976, 451)。
しかし、これらの文献等には、3,5位がジ置換であるハロゲン化ベンゼンを出発原料とする上記合成ルートは開示されていない。
また、3,5−ジクロロフェニルスルフェニルクロリドはJ. Org. Chem., 1980, 45, 3880・3884に記載されているが、その製造法については一言もふれられていない。
発明の開示
本発明者等は、アリールスルフェニルハライドの簡便且つ安価な大量合成に適した製造法の開発を目的として鋭意研究を重ねた結果、下記に示すように式(V)で示される化合物を塩基の存在下、式(VI)で示される化合物と反応させ、ハロゲン化剤を作用させることにより、緩和な条件下、短工程で効率良く、式(II)で示される化合物へ導くことに成功し、本発明を完成した。更に、得られた式(II)で示される化合物に式(III)で示される化合物を反応させることにより、式(IV)で示される化合物を合成した。
Figure 0003739654
(式中、Alkは分枝状アルキル、Hal1およびHal2はそれぞれ独立してハロゲン、R1およびR2はそれぞれ独立してハロゲン、アルキル、アルコキシ、ニトロ、またはシアノ、R3およびR5はそれぞれ独立して水素または有機残基、R4は有機残基である)
発明を実施するための最良の形態
本発明の好ましい態様としては、以下の態様が挙げられる。
即ち、本発明は(1)式(I):
Figure 0003739654
(式中、Alkは分枝状アルキル、R1およびR2はそれぞれ独立してハロゲン、アルキル、アルコキシ、ニトロまたはシアノを表わす)
で示される化合物にハロゲン化剤を作用させることを特徴とする式(II):
Figure 0003739654
(式中、Hal1はハロゲンを表わし、R1およびR2は前記と同様である)
で示される化合物の製造法を提供する。
(2)さらに前記の方法により式(II):
Figure 0003739654
(式中、Hal1はハロゲンを表わし、R1およびR2は前記と同様である)
で示される化合物を得、該式(II)で示される化合物に式(III):
Figure 0003739654
(式中、R3は水素または有機残基、R4は有機残基、およびR5は水素または有機残基を表わす)
で示される化合物を反応させることを特徴とする式(IV):
Figure 0003739654
(式中、R1、R2、R3、R4およびR5は前記と同意義である)
で示される化合物の製造法が挙げられる。
同様に、(3)式(V):
Alk−SH (V)
(Alkは前記と同意義である)
で示される化合物を塩基の存在下、
式(VI):
Figure 0003739654
(式中、Hal2はハロゲンを表わし、R1およびR2は前記と同意義である)
で示される化合物と反応させることを特徴とする式(I):
Figure 0003739654
(式中、Alk、R1およびR2は前記と同意義である)
で示される化合物の製造法が挙げられる。
さらに、(4)前記の方法により式(I):
Figure 0003739654
(式中、Alk、R1およびR2は前記と同意義である)
で示される化合物を得、該式(I)で示される化合物にハロゲン化剤を作用させることを特徴とする式(II):
Figure 0003739654
(式中、Hal1、R1およびR2は前記と同意義である)
で示される化合物の製造法が挙げられる。
さらに、(5)前記の方法により式(II):
Figure 0003739654
(式中、Hal1はハロゲンを表わし、R1およびR2は前記と同様である)
で示される化合物を得、該式(II)で示される化合物に式(III):
Figure 0003739654
(式中、R3、R4およびR5は前記と同意義である)
で示される化合物を反応させることを特徴とする式(IV):
Figure 0003739654
(式中、R1、R2、R3、R4およびR5は前記と同意義である)
で示される化合物の製造法が挙げられる。
また、前記(1)または(4)の製造法において、ハロゲン化剤に塩素(Cl2)を用いることが好ましい。
また、前記(3)の製造法において、相間移動触媒の存在下で反応を行うことが好ましい。さらに、相間移動触媒として4級アンモニウム塩または4級ホスホニウム塩が好ましい。
また、前記(1)または(3)の製造法において、Alkがi−プロピルまたはt−ブチルである場合が好ましい。
また、前記(1)〜(5)のいずれかの製造法において、R1およびR2がそれぞれ独立してハロゲンである場合が好ましい。
また、前記(2)または(5)の製造法において、R3が水素または置換されていてもよいヘテロアリールアルキルであり、R4が−A−X(式中、Aが−CH2OCH2−または−CH2O−であり、Xが置換されていてもよいアリールまたは−COB(Bが置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアリールまたは置換されていてもよいアミノ))であり、R5が置換されていてもよいアルキルである場合が好ましい。特に、R3が置換されていてもよいピリジルメチルである場合が好ましい。
また、本発明は、本発明の製造法の中間体である式(Ia):
Figure 0003739654
(式中、R11およびR21はそれぞれ独立してハロゲン、アルキル、ニトロまたはシアノを表わし、Alkは前記と同意義である)で示される化合物を提供する。特に、R11およびR21はそれぞれ独立してハロゲンである化合物が好ましい。
本明細書でいう有機残基としては、置換されていてもよいアルキル、置換されていてもよいアルケニル、置換されていてもよいアリール、置換されていてもよいアリールチオ、置換されていてもよいヘテロアリール、置換されていてもよいヘテロアリールアルキル、置換されていてもよいアラルキル、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよいカルバモイル、置換されていてもよいアルコキシ、置換されていてもよいアルコキシカルボニル、ハロゲン、−CH=NOH、−CH=NNH2、置換されていてもよいアラルキルオキシアルキル、置換されていてもよいアリールオキシアルキル、置換されていてもよいアシルアルキルオキシアルキル、置換されていてもよいアシルオキシアルキル、置換されていてもよいアルコキシカルボニルアルキルオキシアルキル、置換されていてもよいアルコキシカルボニルオキシアルキル、置換されていてもよいカルバモイルアルキルオキシアルキル、置換されていてもよいカルバモイルオキシアルキル等が挙げられる。
アルキルとは、単独で、または他の用語と一緒になって、C1−C20の直鎖状もしくは分枝状のアルキルを意味し、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル等が挙げられる。特に、C1−C6の低級アルキルが好ましい。
分枝状アルキルとは、C3−C8の分枝状のアルキルが挙げられ、例えば、i−プロピル、i−ブチル、t−ブチル、i−ペンチル等が挙げられる。特に、イ−プロピルまたはt−ブチルが好ましい。
アルコキシとは、単独で、または他の用語と一緒になって、アルキルオキシを意味し、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、t−ブトキシ等が挙げられる。
アルケニルとは、C2−C20の直鎖状もしくは分枝状のアルケニルを意味し、例えば、ビニル、アリル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル等が挙げられる。特に、C2−C7の低級アルケニルが好ましい。
アリールとは、単独で、または他の用語と一緒になって、芳香族炭素環式基を意味し、例えば、フェニルまたはナフチルなどが挙げられる。置換されていてもよいアリールの具体例としては、フェニル、3,5−ジクロロフェニル、2,4−ジフルオロフェニル、3,5−ジフルオロフェニル、3,5−ジメチルフェニル、3,5−ジメトキシフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、3,5−ジ−t−ブチルフェニル、4−メトキシフェニル、4−ベンジルフェニル、4−ヒドロキシフェニル、3,5−ジニトロフェニル、3−ニトロフェニル、3,5−ジアミノフェニル、3−アミノフェニル、ナフチル等が挙げられる。
アリールチオとは、例えば、フェニルチオまたはナフチルチオなどが挙げられる。
ヘテロアリールとは、単独で、または他の用語と一緒になって、ヘテロ原子(N,OまたはS)を少なくとも1つ含む5〜7員の芳香族ヘテロ環式基を意味し、ピリジル(例えば、4−ピリジル、)、ピリミジニル(例えば、2−ピリミジニル)、ピリダジニル(例えば、3−ピリダジニル)、ピラジニル(例えば、2−ピラジニル)、チエニル(例えば、2−チエニル)、キノリル(例えば、3−キノリル)、イミダゾリル(例えば、2−イミダゾリル)、オキサゾリル(例えば、2−オキサゾリル)、チアゾリル(例えば、5−チアゾリル)等が例示され、特にピリジルが好ましい。
ヘテロアリールアルキルとは、例えば、ピリジルメチル(例えば、4−ピリジルメチル)、ピリジルエチル(例えば、1−または2−(2−ピリジル)エチル)、ピリジルプロピル(例えば、3−(2−ピリジル)プロピル)、チエニルメチル(例えば、2−チエニルメチル)、キノリルメチル(例えば3−キノリルメチル)、イミダゾリルメチル(例えば、2−イミダゾリルメチル)等が挙げられる。
アラルキルとは、単独で、または他の用語と一緒になって、アリールアルキルを意味し、ベンジル、フェネチル(例えば、1−フェネチル)、ナフチルメチル、ナフチルエチル(例えば、2−ナフチルエチル)等が挙げられる。
アシルとは、単独で、または他の用語と一緒になって、アルキルカルボニルまたはアリールカルボニルを意味し、例えば、アセチル、プロピオニル、ピバロイル、ベンゾイル等が挙げられる。
置換されていてもよいカルバモイルとは、無置換カルバモイルまたはモノ−またはジ−置換カルバモイルであり、例えば、カルバモイル、N−メチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル等が挙げられる。
アルコキシカルボニルとは、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル等が挙げられる。
ハロゲンとは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素であり、特に塩素または臭素が好ましい。
置換されていてもよいアミノとは、無置換またはモノ−またはジ−置換アミノであり、例えば、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ等が挙げられる。
アラルキルオキシアルキルとは、例えば、ベンジルオキシメチル、ベンジルオキシエチル、フェネチルオキシメチル(例えば、1−フェネチルオキシメチル)等が挙げられる。
アリールオキシアルキルとは、例えば、フェニルオキシメチル、フェニルオキシエチル、3,5−ジクロロフェニルオキシメチル等が挙げられる。
アシルアルキルオキシアルキルとは、例えば、アセチルメチルオキシメチル、アセチルメチルオキシエチル、プロピオニルエチルオキシメチル、ベンゾイルメチルオキシメチル、ベンゾイルエチルオキシメチル、ベンゾイルメチルオキシエチル等が挙げられる。
アシルオキシアルキルとは、例えば、アセチルオキシメチル、アセチルオキシエチル、ピロピオニルオキシメチル、ベンゾイルオキシメチル、ベンゾイルオキシエチル等が挙げられる。
アルコキシカルボニルアルキルオキシアルキルとは、例えば、メトキシカルボニルメチルオキシメチル、メトキシカルボニルエチルオキシメチル等が挙げられる。
アルコキシカルボニルオキシアルキルとは、例えば、メトキシカルボニルオキシメチル、メトキシカルボニルオキシエチル等が挙げられる。
置換されていてもよいカルバモイルアルキルオキシアルキルとは、例えば、カルバモイルメチルオキシメチル、カルバモイルメチルオキシエチル、カルバモイルエチルオキシメチル、N−メチルカルバモイルメチルオキシメチル、N,N−ジメチルカルバモイルメチルオキシメチル等が挙げられる。
置換されていてもよいカルバモイルオキシアルキルとは、例えば、カルバモイルオキシメチル、カルバモイルオキシエチル、N−メチルカルバモイルオキシメチル、N,N−ジメチルカルバモイルオキシメチル等が挙げられる。
上記の各基が置換されている場合のその置換基としては、アルキル(例えば、メチル、エチル)、ハロゲン(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、アシル(例えば、アセチル、ベンゾイル)、アルケニル(例えば、アリル)、シクロアルキル(例えば、シクロプロピル)、アラルキル(例えば、ベンジル)、置換されていてもよいアミノ(例えば、メチルアミノ、ジメチルアミノ)、ヒドロキシ、オキソ、アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ)、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル(例えば、メトキシカルボニル)、ニトロ、アシルオキシ(例えば、アセチルオキシ)、置換されていてもよいカルバモイル(例えば、N−メチルカルバモイル)、置換されていてもよいカルバモイルオキシ(N−エチルカルバモイルオキシ)等が挙げられる。これらは全ての可能な位置で1個以上置換しうる。また、これらの置換基が反応において支障をきたす基である場合には、その反応の前段階において、保護基を導入した後、反応後の適当な段階において脱保護すればよい。
本発明製造法の具体例を以下に示す。
Figure 0003739654
(式中、Alk、Hal1、Hal2、R1、R2、R3、R4およびR5は前記と同意義である)
(第1工程)
本工程は、式(V)で示される化合物を塩基の存在下、式(VI)で示される化合物と反応させ式(I)で示される化合物を得る工程である。
式(V)で示される化合物としては、市販品であるイソプロピルメルカプタンまたはt−ブチルメルカプタンが挙げられる。式(VI)で示される化合物は、市販されているか、もしくは通常の方法に従って製造することができる。例えば、1,3,5−トリクロロベンゼン、1,3,5−トリプロモベンゼン、1−ブロモ−3,5−ジクロロベンゼン、1,3−ジブロモ−5−クロロベンゼン、1−クロロ−3,5−ジブロモベンゼン、1−クロロ−3,5−ジメチルベンゼン、1−ブロモ−3,5−ジメトキシベンゼン、1,3−ジクロロ−5−ニトロベンゼン、1−クロロ−3,5−ジシアノベンゼン、1−クロロ−3−メチル−5−ニトロベンゼン、1−ニトロ−3,5−ジクロロベンゼン等が挙げられるが、1−ブロモ−3,5−ジクロロベンゼンまたは1,3,5−トリクロロベンゼンが好ましい。
式(V)で示される化合物はアルカリ水溶液中にガス状または液状で添加し、式(V)で示される化合物の塩の水溶液を調製して用いるか、塩基と水を仕込んだ反応系へ直接式(V)で示される化合物をガス状または液状で添加してもよい。本反応を行うに際しては、式(V)で示される化合物は、式(VI)で示される化合物に対して、通常0.5〜5当量、好ましくは1.0〜1.5当量使用する。反応温度は0℃〜200℃、好ましくは25℃〜140℃で行う。
使用する塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸アルカリ金属等を挙げることができるが、水酸化ナトリウムが好ましい。塩基の使用量は、式(V)で示される化合物に対して、通常0.5〜2当量、好ましくは1当量〜1.2当量使用する。
使用する溶媒としては、水単独または水−非水溶性有機溶媒の二相系混合溶媒又は有機溶媒単独を挙げることができる。また水単独の場合、前記のように予め式(V)で示される化合物の塩の水溶液を調製して反応に用いてもよい。非水溶性有機溶媒としては、特に限定されるものではなく、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等を挙げることができる。水−非水溶性有機溶媒からなる混合溶媒を使用する場合、水1重量部に対して非水溶性有機溶媒0.5〜5重量部、好ましくは1〜2重量部が使用される。また式(VI)で示される化合物、例えば、1,3,5−トリクロロベンゼンそのものを非水溶性有機溶媒として使用してもよい。その際には、1,3,5−トリクロロベンゼンが非水溶性であるため二相系での反応となる。この場合、相間移動触媒を添加すると反応が円滑に進行するため好適である。
使用する相間移動触媒としてはテトラエチルアンモニウムブロミド、テトラエチルアンモニウムクロリド、テトラ−n−プロピルアンモニウムブロミド、テトラ−n−プロピルアンモニウムクロリド、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド、テトラ−n−ブチルアンモニウムクロリド、テトラ−n−ペンチルアンモニウムブロミド、テトラ−n−ペンチルアンモニウムクロリド、テトラ−n−ヘキシルアンモニウムブロミド、テトラ−n−ヘキシルアンモニウムクロリド、テトラ−n−ヘプチルアンモニウムブロミド、テトラ−n−ヘプチルアンモニウムクロリド、テトラ−n−オクチルアンモニウムブロミド、テトラ−n−オクチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド等の4級アンモニウム塩;テトラエチルホスホニウムブロミド、テトラエチルホスホニウムクロリド、テトラ−n−プロピルホスホニウムブロミド、テトラ−n−プロピルホスホニウムブロミド、テトラ−n−ブチルホスホニウムクロリド、テトラ−n−ブチルホスホニウムクロリド、テトラ−n−ペンチルホスホニウムブロミド、テトラ−n−ペンチルホスホニウムクロリド、テトラ−n−ヘキシルホスホニウムブロミド、テトラ−n−ヘキシルホスホニウムクロリド、テトラ−n−ヘプチルホスホニウムブロミド、テトラ−n−ヘプチルホスホニウムクロリド、テトラ−n−オクチルホスホニウムブロミド、テトラ−n−オクチルホスホニウムクロリド、テトラフェニルホスホニウムブロミド、テトラフェニルホスホニウムクロリド等の4級ホスホニウム塩が用いられる。好ましくは、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド、テトラ−n−ブチルアンモニウムクロリド等の4級アンモニウム塩が用いられる。触媒の使用量は式(VI)で示される化合物に対して、通常、0.01〜1.0当量である。また、これらの触媒は単独であるいは2種以上の4級アンモニウム塩であっても2種以上の4級ホスホニウム塩であってもよく、さらに4級アンモニウム塩と4級ホスホニウム塩を併用したものであってもよい。
また、有機溶媒単独中で反応を行う場合は、ヘキサメチルホスホラストリアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド等の極性溶媒を用いることができるが、好ましくは、ヘキサメチルホスホラストリアミドが用いられる。
(第2工程)
式(I)で示される化合物にハロゲン化剤を作用させ、式(II)で示される化合物を得る工程である。
ハロゲン化剤としては、塩素、塩化スルフリル、N−クロロスクシンイミド等のクロル化剤、臭素、N−ブロモスクシンイミド等のブロム化剤、またはヨウ素が挙げられるが、塩素または臭素が好ましい。ハロゲン化剤の使用量は、式(I)で示される化合物に対して、1〜10当量、好ましくは、3〜5当量である。
使用する溶媒は、特に限定されるものではなく、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン等の炭化水素類、ジクロロエタン、ジクロロメタン、クロロホルム、トリクロロメタン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン等の芳香族炭化水素類を用いることができる。溶媒を用いる場合、その使用量は、特に限定されるものではないが、通常、式(I)で示される化合物に対して、1〜100重量部が使用される。反応温度は−10℃〜50℃、好ましくは0℃〜20℃で行う。
(第3工程)
本工程は式(II)で示される化合物に式(III)で示される化合物を反応させ、式(IV)で示される化合物を得る工程である。
式(III)で示される化合物の一部のものは既知化合物であり、例えば、WO96/10019および特開平6−116242号に記載の方法に準じて製造することができる。本発明に用いる式(III)で示される化合物としては、例えば、2−ベンジルオキシメチル−4−イソプロピル−1H−イミダゾール、2−ベンジルオキシメチル−4−イソプロピル−1−(ピリジン−4−イル)メチル−1H−イミダゾール、2−アセチルオキシメチル−4−イソプロピル−1−(ピリジン−4−イル)メチル−1H−イミダゾール、2−ベンゾイルオキシメチル−4−イソプロピル−1−(ピリジン−4−イル)メチル−1H−イミダゾール、2−メトキシカルボニルオキシメチル−4−イソプロピル−1−(ピリジン−4−イル)メチル−1H−イミダゾール、2−カルバモイルオキシメチル−4−イソプロピル−1−(ピリジン−4−イル)メチル−1H−イミダゾール等が挙げられるが、2−カルバモイルオキシメチル−4−イソプロピル−1−(ピリジン−4−イル)メチル−1H−イミダゾールが好ましい。
使用される塩基としては、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジイソプロピル−N−エチルアミン、ブチルリチウム、ジアザビシクロウンデセン等が挙げられる。また、溶媒としては、アセトニトリル、トルエン、塩化メチレン、クロロホルム、ジメチルホルムアミド、ニトロメタン、ベンゼン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
本発明の反応を行うに際しては、化合物(III)に対して、塩基を0.1〜3当量、好ましくは、1〜2当量、化合物(II)を1〜3当量、好ましくは、1〜2当量使用する。反応温度は、−30℃〜60℃、好ましくは、0℃〜10℃で行う。また、化合物(III)を攪拌下、化合物(II)に加えるが、加える順序は逆でもよい。塩基は化合物(III)に予め混合しておくか、あるいは最後に加えてもよい。
以下に実施例を掲げて本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
本実施例中における略語の意味を示す。
Me メチル
Pri i−プロピル
But t−ブチル
Bn ベンジル
Ph フェニル
HMPT ヘキサメチルホスホラス トリアミド
TEA トリエチルアミン
DMF ジメチルホルムアミド
実施例1
3,5−ジクロロフェニル−i−プロピルスルフィド (2)
Figure 0003739654
A)法
4N−水酸化ナトリウム(0.8ml)にイソプロピルメルカプタン(0.33ml)を加え10分間室温で攪拌した。その中へ1,3,5−トリクロロベンゼン(1)(1.8g,10mmol)とテトラn−ブチルアンモニウムブロミド(322mg,1mmol)を加え、激しく攪拌しながら140℃の浴槽中で加熱還流を続けた。5.5時間後、反応液を氷水に注ぎ酢酸エチルで抽出、有機溶媒層を水洗した後、硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、減圧下溶媒を留去した。得られた残査を2回のシリカゲルクロマト(SiO218g使用、n−ヘキサンで溶出)に付し目的の化合物(2)(566mg)を得た。収率 85%。
IR(film)1555, 1400, 1375, 1360, 1155cm-1.
1H-NMR(CDCl3, 200MHz)δ:1.32(6H, d, J=6.4Hz), 3.42(1H, sept、J=6.4Hz), 7.15-7.25(3H,m).
B)法
無水メタノール(5ml)に水素化ナトリウム(in oil, 60%cont. 120mg,3mmol)を溶解、その中へイソプロピルメルカプタン(0.335ml)を加えて室温で10分間攪拌した。次いで、減圧下溶媒を留去して乾固した。得られたイソプロピルメルカプタンナトリウムをHMPT(2ml)に溶かし、その中へ1,3,5−トリクロロベンゼン(1)(1.8g,10mmol)を加えて80℃に加温、2.5時間攪拌を続けた。反応液を氷水に注いだ後、酢酸エチルで抽出した。有機溶媒層を水洗した後、硫酸ナトリウムで乾燥、濾過後減圧下溶媒を留去して得た残査についてシリカゲルクロマト(SiO225g,ヘキサンで溶出)を2回行なって精製し、目的の化合物(2)(475mg)を得た。収率71%。
実施例2
2−ベンジルオキシメチル−5−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−4−イソプロピル−1−(ピリジン−4−イル)メチル−1H−イミダゾール (6)
Figure 0003739654
実施例1で得た化合物(2)(221mg,1mmol)の四塩化炭素(1ml)溶液に0.7M/L−塩素の四塩化炭素溶液(5.6ml)を氷冷攪拌下に加えて、更に同温度で3.5時間攪拌を続けた。反応液の溶媒をを減圧下留去、濃縮して過剰の塩素を除いた。次いで、濃縮残査をトルエン(5ml)に溶解、氷浴中攪拌しながら化合物(5)(WO96/10019の参考例1に準じて製造した)(321mg)とN−メチルモルホリン(0.24ml)を加えて同温度下で2時間攪拌を続けた。その後、反応液を一夜室温に放置した後、炭酸水素ナトリウムを含む氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機溶媒層を水洗した後、硫酸ナトリウムで乾燥、濾過後減圧下溶媒を留去して得られた残査をシリカゲルクロマト(SiO215g使用.トルエン−酢酸エチル1:1〜酢酸エチルで溶出)に付すことにより、最初の流分から目的の化合物(6)(186mg)が得られ、又次の流分からは未反応の化合物(5)(162mg)が回収された。
化合物(6)の収率(化合物(2)に対して) 38%。
実施例3
3,5−ジクロロフェニル−t−ブチルスルフィド (4)
Figure 0003739654
A)法
4N−水酸化ナトリウム(0.8ml)に攪拌下t−ブチルメルカプタン(0.406ml)を加えて、室温で15分間攪拌した。次いでその中へテトラn−ブチルアンモニウムブロミド(322mg,1mmol)と1,3,5−トリクロロベンゼン(1)(1.8g,10mmol)を加えて140℃の浴槽中で加熱還流を続けた。6.5時間後、反応液を氷水に注ぎ酢酸エチルで抽出、有機溶媒層を水洗した後、硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、減圧下溶媒を留去した。得られた残査をシリカゲルクロマト(SiO215g使用、n−ヘキサンで溶出)に付し目的の化合物(4)(138mg)を得た。収率 19%。
IR(film)1555, 1400, 1380, 1360cm-1. 1H-NMR(CDCl3, 200MHz)δ:1.31(9H, S). 7.34-7.44(3H, m)
B)法
無水メタノール(5ml)に水素化ナトリウム(inoil、60%cont. 120mg,3mmol)を溶解、その中へt−ブチルメルカプタン(0.406ml)を加えて室温で20分間攪拌した。次いで、減圧下溶媒を留去して乾固した。得られたt−ブチルメルカプタンナトリウムをHMPT(2ml)に溶かし、その中へ1,3,5−トリクロロベンゼン(1)(1.8g,10mmol)を加えて80℃に加温、2時間50分攪拌を続けた。反応液を氷水に注いだ後、酢酸エチルで抽出した。有機溶媒層を水洗した後、硫酸ナトリウムで乾燥、濾過後減圧下溶媒を留去して得た残査についてシリカゲルクロマト(SiO215g使用,n−ヘキサンで溶出)を2回行なって精製し、目的の化合物(4)(293mg)を得た。収率 41%。
実施例4
2−ベンジルオキシメチル−5−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−4−イソプロピル−1−(ピリジン−4−イル)メチル−1H−イミダゾール (6)
Figure 0003739654
実施例3で得た化合物(4)(235mg,1mmol)の四塩化炭素(1ml)溶液に0.7M/L−塩素の四塩化炭素溶液(4.2ml)を氷冷攪拌下に加えて、更に同温度で1.5時間攪拌を続けた。反応液の溶媒を減圧下留去、濃縮して過剰の塩素を除いた。次いで、濃縮残査をトルエン(5ml)に溶解、氷浴中攪拌しながら化合物(5)(WO96/10019の参考例1に準じて製造した)(321mg,1mmol)とN−メチルモルホリン(0.24ml)を加えて同温度下1時間攪拌を続けた。その後、反応液を一夜室温に放置した後、炭酸水素ナトリウムを含む氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機溶媒層を水洗した後、硫酸ナトリウムで乾燥、濾過後減圧下溶媒を留去して、得られた残査をシリカゲルクロマト(SiO215g使用.トルエン−酢酸エチル1:1〜酢酸エチルで溶出)に付すことにより、最初の流分から目的の化合物(6)(233mg)が得られ、又次の流分からは未反応の化合物(5)(143mg)が回収された。化合物(6)の収率(化合物(4)に対して) 46%。
実施例5
2−ベンジルオキシメチル−5−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−4−イソプロピル−1H−イミダゾール (8)
Figure 0003739654
WO96/10019の参考例1で得た2−ベンジルオキシメチル−4−イソプロピル−1H−イミダゾール(7) 550mg(2.4mmol)をトリエチルアミン360mg(3.6mmol)とアセトニトリル4mlの混液に溶解した。この溶液に室温下3,5−ジクロロベンゼンスルフェニルクロリド(3)930mg(4.4mmol)を加えた。室温で30分攪拌した後、この反応混合物に水15mlを加え、さらにトルエン15mlを加え抽出した。トルエン層を分取し、これを水10mlで2回洗浄した後、減圧下濃縮した。得られた黄色油状物にイソプロピルエーテル10mlを加えて晶析し、濾過、乾燥して目的化合物(8)800mgを微黄白色の結晶として得た。収率82%。
1H-NMR(CDCl3-TMS)δppm:1.22(d, J=7.2Hz, 6H), 3.64(sept, 1H), 4.62(s, 2H), 4.67(s, 2H), 6.92(bs, 2H), 7.07(bs, 1H), 7.36(s, 5H), 9.20(b, 1H).
実施例6
2−ベンジルオキシメチル−5−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−4−イソプロピル−1−(ピリジン−4−イル)メチル−1H−イミダゾール (6)
Figure 0003739654
2−ベンジルオキシメチル−4−イソプロピル−1−(ピリジン−4−イル)−1H−イミダゾール(5) 10.0g (31.1mmol)をトルエン50mlに溶解させた。この溶液を3,5−ジクロロベンゼンスルフェニルクロリド(3) 8.0g(37.05mmol)を含むトルエン溶液24.7gの中へ氷冷下30分で滴下した。次いで、この混合物へトリエチルアミン3.5g(34.6mmol)を氷冷下1時間で滴下し、さらに同温で1.5時間攪拌した。この反応混合物に水25mlを加え混合した後、トルエン層を分取した。このトルエン層は水25mlでさらに洗浄し、各洗液水層はトルエン10mlで順次逆抽出した。トルエン層を合液し、減圧下濃縮して油状物を得、これにイソプロピルエーテル50mlをゆっくり加えて晶析し、濾過、乾燥して目的化合物(6)12.6gを微黄白色の結晶として得た。収率81.3%。
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.30(d, J=7.2Hz, 6H), 3.08-3.22(m, 1H), 4.52(s, 2H), 4.62(s, 2H)5.16(s, 2H), 6.65(d, J=1.8Hz, 2H), 6.79(d, J=6.0Hz, 2H), 7.03(t, J=1.8Hz, 1H), 7.18-7.36(m, 5H), 8.38(d, J=6.0Hz, 2H).
参考例1
2−アセチルオキシメチル−4−イソプロピル−1−(ピリジン−4−イル)メチル−1H−イミダゾール (10a)
Figure 0003739654
化合物(5) 20.0g(62.2mmol)を35%塩酸100mlに懸濁し、85℃に加温し、1時間攪拌した。この反応混合物を室温に冷却し、水100mlとトルエン44mlを加えて攪拌した。水層を分取し、これを30%水酸化ナトリウム水溶液で中和し、酢酸エチル30mlを加えて攪拌した。得られたスラリーを濾取し、冷水で洗浄し乾燥して2−ヒドロキシメチル−4−イソプロピル−1−(ピリジン−4−イル)−1H−イミダゾール(9)を11.7g得た。収率81.4%。
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.16(d, J=7.0Hz, 6H), 2.68-2.89(m, 1H), 4.59(s, 2H), 5.23(s, 2H), 6.51(s, 1H), 7.03(d, J=6.0Hz, 2H), 8.55(d, J=6.0Hz, 2H).
前記で得たヒドロキシ化合物(9) 3.49g(15mmol)、塩化メチレン35mlおよびトリエチルアミン1.83g(18mmol)からなる溶液に、氷冷下、塩化アセチル1.32g(17mmol)を滴下し、1時間氷冷攪拌した。反応液に水を加え分液し、塩化メチレン層を留去し、残査をシリカゲルカラムクロマトにて分離(展開液 酢酸エチル:メタノール=10:1)し、3.34gの目的化合物(10a)を得た。収率81.1%。
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.26(d, J=7.0Hz, 6H), 1.85(s, 3H), 2.88-3.05(m, 1H), 5.11(s, 2H), 5.15(s, 2H), 6.64(s, 1H), 6.95(d, J=6.0Hz, 2H), 8.59(d, J=6.0Hz, 2H).
同様にして前記で得たヒドロキシ化合物(9) 1.16g(5mmol)、塩化メチレン12ml、トリエチルアミン0.86g(8.5mmol)およびベンゾイルクロリド1.16g(8.3mmol)を用いて前記同様に反応させ、1.65gの目的化合物(10b)を得た。収率93.2%。(クロマト展開溶媒:酢酸エチル)
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.34(d, J=7.0Hz, 6H), 2.90-3.10(m, 1H), 5.29(s, 2H), 5.45(s, 2H), 6.74(s, 1H), 6.99(d, J=6.0Hz, 2H), 7.30-7.90(m, 5H), 8.55(d, J=6.0Hz, 2H).
同様にして、前記で得たヒドロキシ化合物(9) 1.16g(5mmol)、塩化メチレン12ml、トリエチルアミン0.76g(7.5mmol)およびクロロ炭酸メチル0.70g(7.4mmol)を前記と同様に反応させ、目的のメトキシカルボニルオキシ(10c)を0.40g得た。収率27.6%。
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.25(d, J=7.0Hz, 6H), 2.80-3.00(m, 1H), 3.70(s, 3H), 5.17(s, 2H), 5.18(s, 2H), 6.64(s, 1H), 6.97(d, J=6.0Hz, 2H), 8.59(d, J=6.0Hz, 2H).
実施例7
2−アセチルオキシメチル−5−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−4−イソプロピル−1−(ピリジン−4−イル)メチル−1H−イミダゾール (11)
Figure 0003739654
化合物(3) 0.97g(4.5mmol)のトルエン溶液1.88gに、氷冷下、化合物(10a) 0.87g(3.2mmol)のアセトニトリル溶液4mlを30分を要し滴下した。次いで、トリエチルアミン0.46g(4.5mmol)とアセトニトリル0.5mlの溶液を15分を要して滴下し、さらに2時間氷冷下で攪拌した。この反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣を酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗し、減圧濃縮した。この残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチルで溶出)に付して精製し、目的化合物(11)の結晶1.17gを得た。収率82%。mp133〜135℃。
1H-NMR(CDCl3-TMS)δppm:1.31(d, J=6.0Hz, 6H), 1.85(s, 3H), 3.18-3.30(m, 1H), 5.18(s, 2H), 5.19(s, 2H), 6.69(d, J=2.0Hz, 2H), 6.78(d, J=6.0Hz, 2H), 7.05(d, J=2.0Hz, 1H), 8.45(d, J=6.0Hz, 2H).
参考例2
2−ヒドロキシメチル−5−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−4−イソプロピル−1−(ピリジン−4−イル)メチル−1H−イミダゾール (12)
Figure 0003739654
実施例7で得た化合物(11) 0.35g(0.77mmol)をエタノール3.5mlに懸濁し、氷冷下、1N−水酸化ナトリウム0.82mlを加え、30分攪拌する。エタノールを減圧留去し、残渣を酢酸エチルで抽出し、水洗し、酢酸エチルを減圧留去し、化合物(12)を0.31g得た。
収率 96.9%。
参考例3
2−カルバモイルオキシメチル−4−イソプロピル−1−(ピリジン−4−イル)メチル−1H−イミダゾール (13)
Figure 0003739654
ヒドロキシ化合物(9) 15.0g(64.9mmol)をアセトニトリル150mlに懸濁し、酢酸エチル42mlに無水塩酸5.2g(142.5mmol)を吸収させた溶液を室温下滴下した。この混合物を窒素気流下0℃に冷却した後、クロロスルホニルイソシアネート22.0g(155.4mmol)を冷却下、約45分かけて滴下した。この反応混合物を同温でさらに1時間攪拌した後、水13.5mlと35%塩酸13.5mlを加えて、45℃で1時間攪拌した。次いで、室温に冷却し、20%炭酸ナトリウム水溶液を滴下し中和した。この混合物を静置し、分液した。有機層は水洗し、水層は酢酸エチルで逆抽出した。有機層を合併し、濃縮乾固した。この残渣にイソプロピルエーテル80mlを加えて、室温下1時間攪拌した。得られたスラリーを濾取し、イソプロピルエーテルで洗浄し、乾燥して目的化合物(13)を14.8g(収率83.2%)を得た。
1H-NMR(CDCl3-TMS)δppm:1.25(d, J=7.0Hz, 6H), 2.80-3.00(m, 1H), 4.95(bs, 2H), 5.10(s, 2H), 5.20(s, 2H), 6.63(s, 1H), 6.97(d, J=5.2Hz, 2H), 8.57(d, J=5.0Hz, 2H).
実施例8
2−カルバモイルオキシメチル−5−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−4−イソプロピル−1−(ピリジン−4−イル)メチル−1H−イミダゾール (14)
Figure 0003739654
化合物(13) 250mg(0.91mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド4mlに溶解し、窒素気流下−30℃に冷却した。この溶液に化合物(3)77mg(0.36mmol)を含むトルエン溶液150mgとトリエチルアミン36mg(0.36mmol)を含むトルエン溶液150mgを交互にそれぞれ4回添加した後、さらに化合物(3)を77mg(0.36mmol)含むトルエン溶液150mgを添加した。この反応混合物を−30℃で30分攪拌した後、酢酸エチルと重曹水を加えて目的化合物(14)を酢酸エチル層に抽出した。この酢酸エチル層に希塩酸を加え、目的化合物を水層に転溶し、次いで、この水層に酢酸エチルと重曹水を加えて中性とし、再度酢酸エチル層に抽出した。この抽出液を無水硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下濃縮して油状物を得た。この油状物にメタノール0.9mlを加え、均一溶液とした後、水0.7mlを室温下約1〜2分で滴下し、晶析させた。室温で30分、さらに氷冷下で30分攪拌した後、濾取し、50%メタノール水で洗浄し、乾燥して目的化合物(14)250mgを白色結晶として得た。収率61%。
mp88℃(dec)。
1H-NMR(CDCl3-TMS)δppm:1.32(d, J=6.9Hz, 6H), 3.17(sept, 1H), 4.53(b, 2H), 5.21(s, 2H), 5.27(s, 2H), 6.69(d, J=1.6Hz, 2H), 6.82(d, J=5.2Hz, 2H), 7.06(t, J=1.6Hz, 1H), 8.46(b, 2H).
元素分析(C20H20Cl2N4O2S・0.5H2O)
計算値(%):C, 52.16:H, 4.61:N, 12.17:S, 6.96:Cl, 15.42
実験値(%):C, 52.45:H, 4.72:N, 11.73:S, 7.08:Cl, 14.81
化合物14の2HCl塩:mp214−222℃(dec)
参考例4
2,2−ジクロロ−3−メチルブチルアルデヒド (16)
Figure 0003739654
イソバレルアルデヒド(15)192g(2.23mol)をN,N−ジメチルホルムアミド230mlに混合し、塩素316g(4.46mol)を60℃以下で導入した。反応液を冷却し、水384mlを加えて混合した後、分液した。有機層を重曹水350gで洗浄し、各水層をトルエン115mlで逆抽した。有機層を合併して目的化合物(16)のトルエン溶液440gを得た(収率:75%)。
1H-NMR(CDCl3-TMS)δppm:1.15(d, J=6.6Hz, 6H), 2.56(sept, J=6.6Hz, 1H), 9.24(s, 1H).
1,4−ジベンジルオキシ−2−ブテン (18)
Figure 0003739654
48%水酸化ナトリウム127.8gにテトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド3.3g(10mmol)を加え、60℃まで加熱した。この溶液に2−ブテン−1,4−ジオール(17)30.0g(340mmol)を加えた後、塩化ベンジル94.8g(743mmol)を80±15℃で滴下し、同温でさらに2時間反応した。この反応液を冷却し、水90mlを加えて混合した後、分液した。有機層に硫酸酸性の食塩水を加え混合した後、重曹水で中和し分液した。次いで有機層に酢酸エチルを加え、減圧下濃縮して、目的化合物(18)の油状物質104.5g(定量的)を得た。
1H-NMR(CDCl3-TMS)δppm:4.05(d, J=3.8Hz, 2H), 4.48(s, 2H), 5.78(m, 2H), 7.31(m, 10H).
ベンジルオキシアセトアルデヒド (19)
Figure 0003739654
前記で得られた1,4−ジベンジルオキシ−2−ブテン(18)の油状物質104.5g(340mmol)にメタノール1458mlを加え、窒素気流下−60℃まで冷却した。この溶液にオゾンを約−60℃で原料が消失するまで導入した後、窒素を導通して過剰オゾンを追い出した。次いで、トリフェニルホスフィン107.2g(409mmol)の酢酸エチル溶液550mlを約−60℃で滴下して反応中間体を還元した。反応液を室温まで加熱し、溶媒を減圧下留去して燐化合物と目的化合物(19)を含む油状の混合物321.6g(定量的)を得た。
2−ベンジルオキシメチル−4−イソプロピル−1H−イミダゾール (7)
Figure 0003739654
前記(II)で得られたベンジルオキシアセトアルデヒド(19)の油状物質268g(0.57mol相当)と前記(I)で得られた2,2−ジクロロ−3−メチルブチルアルデヒド(16)の抽出液183g(0.70mol相当)をアセトニトリル276mlに混合した。これに25%アンモニア水692g(10.2mol)を加え、約45℃で8時間反応した。反応液にトルエン213mlを加えて混合し分液して、目的化合物(7)の抽出液725g(収率70%)を得た。化合物(7)は必要に応じ、ヘキサンから結晶として単離できる。
1H-NMR(CDCl3-TMS)δppm:1.23(d, J=6.8Hz, 6H), 2.88(sept, J=6.8Hz, 1H), 4.51(s, 2H), 4.58(s, 2H), 6.65(d, J=1Hz, 1H), 7.1〜7.4(m, 5H).
4−クロロメチルピリジン塩酸塩 (21)
Figure 0003739654
4−ヒドロキシメチルピリジン(20)54.4g(0.50mol)をアセトニトリル202mlに溶解した。これを塩化チオニル65.3g(0.55mol)とアセトニトリル109mlの混合液に50℃以下で滴下し、さらに同温で1時間反応した後、室温まで冷却して目的化合物(21)のスラリー(定量的)を得た。
1H-NMR(DMSO-TMS)δppm:5.09(s, 2H), 8.09(d, J=6.6Hz, 2H), 8.94(d, J=6.6Hz, 2H).
2−ベンジルオキシメチル−4−イソプロピル−1−(ピリジン−4−イル)メチル−1H−イミダゾール・二硝酸塩 (22)
Figure 0003739654
前記(III)で得られた2−ベンジルオキシメチル−4−イソプロピル−1H−イミダゾール(7)の抽出液725g(0.40mol相当)を硫酸水で中和し、次いで前記(IV)で得られた4−クロロメチルピリジン塩酸塩(21)(0.50mol相当)のスラリーと水を加え混合した後、水酸化ナトリウム水溶液を加えてアルカリ性とした。混合液を分液し、水層をトルエン65mlで逆抽して有機層を合併した。この有機層を約830mlまで濃縮し、水酸化ナトリウム62.6gを加えて約40℃で5時間反応した。反応液を水226mlと混合した後、分液し、水層をトルエン65mlで逆抽出し有機層を合併した。この有機層に20%硫酸水348gを加え目的物を水層に抽出し分液した。有機層を水65mlで逆抽し水層を合併した。これに酢酸エチル130mlと20%水酸化ナトリウム282gを加え目的物を有機層に抽出し分液した。有機層を10%食塩水で洗浄した後、各水層を酢酸エチル65mlで逆抽出し有機層を合併した。これを濃縮乾固した後、酢酸エチル523mlとメタノール131mlを加えて溶解し、濃硝酸82.9(0.89mol)を加えて晶析し、ろ過、乾燥して目的物(22)161.3gを微黄白色の結晶として得た。
収率90%。mp155℃(dec)。
目的物(22)の遊離体は必要に応じてイソプロピルエーテルから結晶として単離できる。
1H-NMR(CD3OD-TMS)δppm:1.34(d, J=7.0Hz, 6H), 3.08(sept, J=7.0Hz, 1H), 4.86(s, 2H), 4.89(s, 2H), 5.78(s, 2H), 7.16(m, 2H), 7.28(m, 2H), 7.49(d, J=1.0Hz, 1H), 7.74(d, J=6.8Hz, 2H), 8.67(d, J=6.8Hz, 2H).
2−ベンジルオキシメチル−5−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−4−イソプロピル−1−(ピリジン−4−イル)メチル−1H−イミダゾール (6)
Figure 0003739654
2−ベンジルオキシメチル−4−イソプロピル−1−(ピリジン−4−イル)メチル−1H−イミダゾール・二硝酸塩(22)13.9g(31mmol)をトルエン50mlと水12mlに懸濁し、30%水酸化ナトリウム溶液を加えて中和した。トルエン層を水40mlで洗浄した後、濃縮乾固し、次いでトルエン50mlに溶解させた。この溶液を3,5−ジクロロベンゼンスルフェニルクロリド(3)7.9g(37mmol)を含むトルエン溶液24.7gの中へ氷冷下30分で滴下した。次いで、この混合物へトリエチルアミン3.5g(34mmol)を氷冷下1時間で滴下し、さらに同温で2.5時間攪拌した。この反応混合物に水25mlを加え混合した後、トルエン層を分取した。このトルエン層は水25mlでさらに洗浄し、各洗液水層はトルエン10mlで順次逆抽出した。トルエン層を合液し、減圧下濃縮して油状物を得、これにイソプロピルエーテル50mlをゆっくり加えて晶析し、濾過、乾燥して目的化合物(6)13.0gを微黄白色の結晶として得た。収率 84%。
1H-NMR(CDCl3)δppm:1.30(d, J=7.2Hz, 6H), 3.08-3.22(m, 1H), 4.52(s, 2H), 4.62(s, 2H), 5.16(s, 2H), 6.65(d, J=1.8Hz, 2H), 6.79(d, J=6.0Hz, 2H), 7.03(t, J=1.8Hz, 1H), 7.18-7.36(m, 5H), 8.38(d, J=6.0Hz, 2H).
2−ヒドロキシメチル−5−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−4−イソプロピル−1−(ピリジン−4−イル)メチル−1H−イミダゾール (12)
Figure 0003739654
化合物(6)に濃塩酸50mlを加え、90℃、2時間加温した後、冷却し、水50mlとトルエン20mlを加え混合した。水層を分取し、30%水酸化ナトリウムを滴下し、中和した後、酢酸エチル50mlを加えて、化合物(12)を抽出した。酢酸エチル層は水30mlで水洗いし、水層は順次、酢酸エチル20mlで抽出した。酢酸エチル層を合液し、減圧下濃縮して油状物を得、これにイソプロピルエーテル50mlをゆっくり加えて、晶析させた。このスラリーを室温下、30分間攪拌し、濾過し、イソプロピルエーテル30mlで洗浄し、乾燥して化合物(12)の白色結晶10.4gを得た。
化合物(22)からの収率:82%
2−カルバモイルオキシメチル−5−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−4−イソプロピル−1−(ピリジン−4−イル)メチル−1H−イミダゾール(14)
Figure 0003739654
ヒドロキシ化合物(12)2.00g(4.9mmol)を酢酸エチル20mlに懸濁し、窒素気流下−30℃に冷却した。クロロスルホニルイソシアネート1.66g(11.4mmol)を窒素気流下−30℃で30分かけて滴下し、さらに同温で1時間攪拌した。この反応混合物に水2mlを滴下し、0℃に加温した後、さらに35%塩酸2mlとメタノール4mlを加えて40℃で1時間攪拌した。この混合物を室温で冷却し、20%炭酸ナトリウム水溶液を滴下し、中和した。有機層を分取し、水洗いした後、濃縮乾固した。この残渣にメタノール6mlを加え、溶解した後、室温下で水6mlを加えて晶析させた。このスラリーを濾過し、50%メタノール水6mlで洗浄し、乾燥して化合物(14)を2.06g(収率 93.2%)を得た。
1H-NMR(CDCl3-TMS)δppm:1.32(d, J=6.9Hz, 6H), 3.17(sept, 1H), 4.53(b, 2H), 5.21(s, 2H), 5.27(s, 2H), 6.69(d, J=1.6Hz, 2H), 6.82(d, J=5.2Hz, 2H), 7.06(t, J=1.6Hz, 1H), 8.46(b, 2H).
元素分析(C20H20Cl2N4O2S・0.5H2O)
計算値(%):C, 52.16:H, 4.61:N, 12.17:S, 6.96:Cl, 15.42
実験値(%):C, 52.45:H, 4.72:N, 11.73:S, 7.08:Cl, 14.81
化合物14の2HCl塩:mp214−222℃(dec)
産業上の利用可能性
本発明は、医薬、特に抗ウイルス剤もしくはエイズの治療剤の原料として有用なアリールスルフェニルハライド及びその前駆体であるアリールスルフェニルアルキルの簡便かつ安価な大量合成に適した製造法を提供する。

Claims (3)

  1. 式(I):
    Figure 0003739654
    (式中、Alkはt−ブチル、R1およびR2クロルを表わす)
    で示される化合物にハロゲン化剤を作用させ、式(II):
    Figure 0003739654
    (式中、Hal1はハロゲンを表わし、R1およびR2は前記と同様である)
    で示される化合物を得、該式(II)で示される化合物に式(III):
    Figure 0003739654
    (式中、R 3 は水素または有機残基、R 4 は有機残基、およびR 5 は水素または有機残基を表わす)
    で示される化合物を反応させることを特徴とする式(IV):
    Figure 0003739654
    (式中、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 およびR 5 は前記と同意義である)
    で示される化合物の製造法。
  2. ハロゲン化剤が塩素である請求項記載の製造法。
  3. 式(I):
    Figure 0003739654
    (式中、Alkはt−ブチル、R1およびR2クロルを表わす)
    で示される化合物。
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