JP3373944B2 - 加熱調理器 - Google Patents

加熱調理器

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、着脱自在の調理盤を
備えた加熱調理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図1、図2に従来の加熱調理器を示し、
図1は加熱調理器本体の断面図を示し、図2は調理盤を
裏側から見た図である。
【0003】図において、従来の加熱調理器は、皿形の
本体1の上面に遮蔽板2が固定され該遮蔽板2の上側に
ヒータアングル3を介してヒータ4が取り付けられてい
る。そして、この上方に本体1に対して着脱自在な調理
盤5が載置される。なお、6は自動温度調節器、7はス
ペーサ、8は前記調理盤5の着脱を検出するスイッチで
ある。
【0004】前記調理盤5の裏面には一対の突起からな
る溝9が前記ヒータ4の形状に沿うように一体に形成さ
れ、該調理盤5の前記本体1セット時に、前記溝9内に
前記ヒータ4が嵌合され、前記調理盤5の位置決めがな
されように構成されている。
【0005】また、他の従来技術として、前記調理盤の
温度分布を均一化するため加熱手段としてセラミックス
パイプヒータを使用する加熱調理器が考えられている。
該セラミックスパイプヒータは他の加熱手段(例えばシ
ーズヒータ)等に比べて強度的に弱く、特に、着脱式の
調理盤を備えた加熱調理器においては、前記調理盤を本
体から取り外すと、前記セラミックスパイプヒータが外
部に露出する為、使用者が調理盤を着脱する際に不用意
に前記ヒータに衝撃を与えると、前記セラミックスパイ
プヒータを破損することから、前記ヒータの直上方にヒ
ータガードを設け保護する加熱調理器がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図1、
図2のような従来の加熱調理器によると調理盤5をヒー
タ4へセッティングする際に、前記溝9があるため使用
者はセッティングする時に調理盤5の方向を考え、更
に、調理盤の下面に設けられた溝9内に前記ヒータ4を
嵌合させる為に、前記ヒータ4と前記溝9の位置が合う
ように前記調理盤5の場所を前後、左右に微調節しなが
ら前記調理盤5のセッティング作業をしなければならな
い等、非常に煩わしい作業をしなければならなかった。
【0007】また、このような着脱式の前記調理盤5の
場合、使用者が前記調理盤5を本体1へセットする際
に、調理盤5の位置がずれていると前記調理盤5が本体
1上面に接触する恐れがあり、該本体1の上面は一般的
に樹脂部品が使用されていることから、前記本体上面が
傷損することがあった。
【0008】さらに、セラミックスパイプヒータを使用
するものにおいては、前記ヒータガードが前記セラミッ
クスパイプヒータに近接している為、調理中、非常に高
温になることから、前記ヒータガードによって使用者が
火傷をする虞れがあった。
【0009】この発明は、上記の問題点に鑑みて行った
もので、簡単な構成で調理盤を容易にセッティングでき
る加熱調理器を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、凹所とその凹
所下部に設けた加熱手段とを備えた本体ケ−スと、この
本体ケ−スの凹所に着脱自在に収納し且つ前記加熱手段
からの輻射熱により加熱される調理盤と、前記調理盤と
前記加熱手段との間に設けられ、前記加熱手段の保護を
行う、線材よりなるヒータガードと、からなるものにお
いて、前記ヒータガードの両端を、前記本体ケースと前
記調理盤の隙間から上方に向けて略L字型に折り曲げて
一体に設けた案内部を形成した。
【0011】また、前記案内部のには前記本体ケース上
面より上方に突出させて保護部を一体に形成した。
【0012】更に、前記調理盤に把手を設け、該把手に
前記保護部を上方から間隔を有して覆うひさし部を設け
た。
【0013】
【作用】本発明の調理器の構成によれば、本体ケースと
調理盤の隙間から上方にむけて一体に形成された案内部
を設けることによって、前記調理盤を前記凹所に載置す
る際に、前記案内部が調理盤の両側部に当接し、調理盤
を凹所内へ案内する。
【0014】また、前記案内部を本体ケースの上面より
上方に突出させた保護部を形成することで、誤って、前
記調理盤等が本体ケースの上面に載置されても、前記保
護部によって前記本体上面が保護される。
【0015】更に、前記調理盤の把手に形成されたひさ
し部にて、前記保護部を覆うことによって、前記保護部
が外部から容易に触れない構成となり、前記保護部に触
れることによって使用者が火傷を負うことが防止でき
る。
【0016】
【実施例】以下図3〜図9に示す本発明の実施例につき
詳細に説明する。図3は本発明の加熱調理器を示す斜視
図、図4は調理盤を取り外した状態の上面図を示す。図
において、10は、浅い皿型をした調理盤11(詳細は
後述)を有するいわゆるホットプレートタイプの加熱調
理器を示している。12は中央に前記調理盤11を着脱
自在に収納する凹所13を有する本体ケースで、左右一
対の耐熱性樹脂製把手兼用の本体部材12a、12b
と、夫々の本体部材12a、12bの対向する部分に装
着した遮熱兼用の金属板14と、該夫々の金属板14に
固定され、前記凹所13を構成する皿状の遮熱板15
と、該遮熱板15を収納し前記本体部材12a、12b
間に橋設されたカバー16とから構成されている。
【0017】17は加熱手段としてのセラミックスパイ
プヒータで、前記凹所13内にあって、両端部をヒータ
アングル18を介して前記遮熱板15に支持され、前記
本体部材12a、12bに並設されると共に、間隔をあ
けて複数本設けられている。
【0018】11は銅やアルミニウム等の金属製の厚肉
体で形成された調理盤で、図5に示すように、中央部に
方形をした調理用凹部19を有し、その周縁部には一段
上方に突出したリブ状の防油堤20が一体に形成されい
る。そして、前記調理盤11の左右両端部には、該調理
盤11の着脱時に使用する把手穴21、後述する湾曲部
を収納するひさし部22及び、後述する突片23とが一
体に設けられた把手となる側板24がビス25によって
固定されている。そして、この調理盤11を前記凹所1
3内に収納したとき、前記セラミックスパイプヒータ1
7と所定の間隔を有するようになっている。
【0019】図6は図4のC−C断面を示す要部断面図
で、前記側板24は図に示すように、前記調理盤11の
縁部に設けられた防油堤20に上方から覆いかぶさるよ
うに設けられ、前記防油堤20を内設する空洞26を有
し、該空洞26の前記凹部19側の内壁と前記防油堤2
0との間に隙間Dを設けてある。これによって、前記調
理盤11と前記側板24の接合面に調理物からの油脂分
が侵入した場合でも、侵入した油脂類が毛細管現象で前
記防油堤20を乗り越えることがなくなり、油脂類が前
記調理盤11の外部に滴下することを防止することがで
きる。
【0020】27は前記遮熱板15内の中央に配置さ
れ、前記調理盤11の凹所13設置時に前記調理盤11
の裏面に当接する自動温度調節器で、該自動温度調節器
によって前記調理盤11の温度コントロールが行われ
る。
【0021】前記調理盤11の側部に隣接する一方の本
体部材12aには、後述する検出手段28や前記自動温
度調節器27の検出温度をもとに前記セラミックスパイ
プヒータ17のオン、オフや温度調節等を行う図示しな
い制御部が配置されている。そして、前記本体部材12
aの上面には、設定温度ボタン等を備えた操作パネル部
29が設けられている。
【0022】30はヒータガードで、前記セラミックス
パイプヒータ17と調理盤11の間に配置されている。
該ヒータガード30は、前記ヒータアングル18に橋設
され、前記セラミックスパイプヒータ17と並設された
金属製の第1線材30aと、該第1線材30aの上部に
溶接固定され、前記セラミックスパイプヒータ17と略
直交する第2線材30bとで略網目状に形成されてい
る。そして、該第2線材30bの本体部材12a、12
b側の端部は、前記調理盤11と前記本体部材12a、
12bの隙間から前記金属板14に沿って略L字型に立
ち上げることで案内部36を形成し、該案内部36の上
端部を前記本体部材12a、12bの上端から上方に突
出させて略U字状に湾曲させることで保護部31を形成
し、さらに該保護部31を前記調理盤11のセット時に
前記側板24の前記ひさし部22にて覆うように構成さ
れている。
【0023】これらヒータガード30により、使用者が
誤って前記調理盤11を前記セラミックスパイプヒータ
17上に落下させた場合でも、前記ヒータガード30
が、前記調理盤11が前記セラミックスパイプヒータ1
7へ直接衝突することから保護するよう働くと同時に、
前記第1線材30aを前記セラミックスパイプヒータ1
7の直上方に並設させることで、前記セラミックスパイ
プヒータ17から放射される赤外線が、前記セラミック
スパイプヒータ17の真上面に集中して照射されること
を防ぎ、赤外線を分散させることによって前記調理盤1
1の温度分布を均一化する働きをする。
【0024】また、前記第2線材30bを本体部材12
a,12bと前記調理盤との隙間から略L字型に折り曲
げた案内部36によって、前記調理盤11を前記凹所1
3内に載置する時、前記案内部が前記調理盤の側部に当
接し、前記調理盤を前記凹所13内へ案内する。
【0025】また、前記保護部31は前記本体部材12
a、12bより上方に突出させることで、使用者が誤っ
て前記調理盤11を前記本体部材12a、12b上に載
置しても、前記保護部31が前記調理盤11の前記本体
部材12a、12b上面への接触を防ぐようになり、前
記本体部材12a、12bの熱による変形や、衝突によ
る破損から保護する。
【0026】更に、前記第2線材30bは前記セラミッ
クスパイプヒータ17に近接されている為、前記セラミ
ックスパイプヒータ17から発生される熱によって加熱
され高温となる、そして、前記第2部材30bの熱は第
2線材30bに一体に形成されている保護部31にも伝
わり、同様に高温となるが、前記ひさし部22にて覆う
ことによって、使用中に外部から前記保護部31を容易
に触れない構成となり、使用者が保護部31に触れて火
傷を負うことを防止することができる。
【0027】次に、図7〜図9は前記調理盤11の前記
凹所13へのセット状態を示す要部拡大図を示し、32
a,32b・・は前記金属板14の一部を略水平に前記
凹所13側へ切り起こした支持片で、前記調理盤11の
凹所13内へのセット時に前記調理盤11の四隅を下方
から支持するように構成されている。23は突片で前記
側板24の下部に突出して一体に形成されている。前記
突片23は、前記調理盤11の下方四隅に位置し、前記
本体ケース12の凹所13内に設置した際に、前記支持
片32a,32b・・の側部に当接するように構成され
ている、これによって、前記調理盤11を床へ載置する
際には前記突片23が脚となり、前記凹所13内にセッ
トした時には前記突片23が前記支持片32a,32b
・・に当接し、前記調理盤11の位置決めとして前後方
向への移動を制限するように作用するまた、前記側板2
4の前記突片23に近接した下部には該突片23よりも
若干短いピン33が前記調理盤11の下面より下方に突
出して一体に設けられ、該ピン33に対応する前記本体
部材12a側の支持片32b、及び、前記支持片32b
と対角の位置にある支持片32cには、該ピン33が挿
通される挿通孔34が設けられている。そして、前記支
持片32bの下方には、前記ピン33の前記挿通孔34
への挿通によって作動し、前記調理盤11の前記凹所1
3内への着脱の有無を検出する検出手段28が設けられ
ている。該検出手段28はマイクロスイッチからなり、
作動片35を介して操作されるように構成されている、
そして、該作動片35の一端を前記支持片32bの挿通
孔34の下部に設置し、前記調理盤11が前記支持片3
2a,32b・・に載置されることにより前記ピン33
によって作動片35が下方に押圧され、これによって前
記検出手段28がオン状態となり、前記セラミックスパ
イプヒータ17への通電がなされる。前記調理盤11が
前記凹所13から取り出された際は、前記ピン33が前
記挿通孔34から引き抜かれることによって前記作動片
35が前記検出手段28のバネ力より初期位置にもど
り、前記検出手段28の接点をオフさせる。これによっ
て、前記セラミックスパイプヒータ17への通電が遮断
され、使用者の安全が保たれるようになっている。
【0028】上述のように、検出手段の作動片を前記支
持片に形成された挿通孔の下方に位置させることで、外
部から容易に作動片が操作できないようになり、使用者
による誤使用を防止することができる。
【0029】また、前記突片を前記ピンよりも突出させ
ることで、前記調理盤を床に設置したときに、前記ピン
が床面に接触することを防止でき、これによって前記ピ
ンの破損を防ぐことができ、前記検出手段の作動不良が
なくなる。
【0030】
【発明の効果】この発明によれば、前記本体ケースと前
記調理盤の隙間から上方にむけて一体に形成された案内
部を設けることによって、前記調理盤を前記凹所に載置
する際に、前記案内部が調理盤の両側部に当接し、調理
盤を凹所内へ案内するようになり、調理盤のセッティン
グが容易に行えるようになる。
【0031】また、前記案内部を本体ケースの上面より
上方に突出させた保護部を形成することで、誤って、前
記調理盤等が本体ケースの上面に載置されても、前記保
護部によって前記本体上面が保護される。
【0032】更に、前記調理盤の把手に形成されたひさ
し部にて、前記保護部を覆うことによって、前記保護部
が外部から容易に触れない構成となり、前記保護部に触
れることによって使用者が火傷を負うことが防止でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の加熱調理器を示す断面図。
【図2】図1の調理盤の裏面から見た図。
【図3】本発明の一実施例の加熱調理器を示す斜視図。
【図4】図3の調理盤を取り外した上面図。
【図5】調理盤の分解斜視図。
【図6】図4のC−C断面を示す要部断面図。
【図7】支持片の要部拡大図。
【図8】検出手段の拡大図。
【図9】調理盤をセットした状態を示す要部拡大図。
【符号の説明】
11 調理盤 12 本体ケース 13 凹所 17 加熱手段(セラミックスパイプヒータ) 22 ひさし部 24 把手 30 ヒータガード 31 保護部 36 案内部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭63−162205(JP,U) 実開 昭62−192331(JP,U) 実開 昭62−104730(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47J 37/06 F24C 7/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】凹所とその凹所下部に設けた加熱手段とを
    備えた本体ケ−スと、この本体ケ−スの凹所に着脱自在
    に収納し且つ前記加熱手段からの輻射熱により加熱され
    る調理盤と、前記調理盤と前記加熱手段との間に設けら
    れ、前記加熱手段の保護を行う、線材よりなるヒータガ
    ードと、からなるものにおいて、前記ヒータガードの両
    端を、前記本体ケースと前記調理盤の隙間から上方に向
    けて略L字型に折り曲げて一体に設けた案内部を形成し
    たことを特徴とする加熱調理器。
  2. 【請求項2】前記案内部のには前記本体ケース上面より
    上方に突出させて保護部を一体に形成したことを特徴と
    する請求項1記載の加熱調理器。
  3. 【請求項3】前記調理盤に把手を設け、該把手に前記保
    護部を上方から間隔を有して覆うひさし部を設けたこと
    を特徴とする請求項2記載の加熱調理器。
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