JP3372425B2 - 苗の根切り機 - Google Patents

苗の根切り機

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JP3372425B2
JP3372425B2 JP16148596A JP16148596A JP3372425B2 JP 3372425 B2 JP3372425 B2 JP 3372425B2 JP 16148596 A JP16148596 A JP 16148596A JP 16148596 A JP16148596 A JP 16148596A JP 3372425 B2 JP3372425 B2 JP 3372425B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、育苗箱で成育され
たマット状苗の根切り機であり、詳しくは、苗を容易に
育苗箱から取り出せるようにするために、育苗箱の苗載
置面に絡みついた根を切断させる機械に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】育苗箱でマット状苗を成育させると、箱
底に形成された水切り用孔に苗の根が絡みついて付着す
るので、育苗箱から苗を取り出すには根を引きちぎるこ
とになってかなりの労力が必要であり、とても人為作業
では賄いきれないことから、先に出願した特願平8‐8
6107号において、育苗箱に付着した苗の根を駆動切
断する機械が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】根切りされたマット状
苗は、田植機への苗補給用として畦際に運ぶ等のため
に、育苗箱から取出されて苗すくい板に載せるようにな
る。従って、前記提案技術のものでは、根切りされたマ
ット状苗を育苗箱から苗すくい板に載せる作業は、依然
として人力に頼るものであった。本発明の目的は、根切
りに加えて、苗をすくい板に載せる作業も機械化できる
ようにした根切り機を実現する点にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
〔構成〕 第1発明は、育苗箱とこれで成育されたマット状苗との
上下間に金属製の切断刃を押込んで育苗箱の苗載置面か
ら下側のマット状苗の根を駆動切断する切断装置と、根
が切断されたマット状苗を苗すくい板に載せ付け可能な
苗載置装置とを備え、前記苗載置装置は、前記切断刃と
は別体の苗すくい板を前記切断刃と伴に移動させるよう
に構成してある根切り機を構成したことが特徴である。
【0005】第2発明は、育苗箱で成育されたマット状
苗の一端を育苗箱から強制的に持上げる持上げ装置と、
その一端が持上げられたマット状苗と育苗箱との上下間
に切断刃を押込んで育苗箱の苗載置面から下側のマット
状苗の根を駆動切断する切断装置とを備え、切断装置
を、切断刃と、この切断刃を押込み移動及び引込み移動
可能な駆動機構とを備えて構成するとともに、根が切断
されたマット状苗を苗すくい板に載せ付け可能な苗載置
装置を備えてあることを特徴とする。
【0006】第3発明は、第1又は第2発明における苗
載置装置は、切断装置が苗すくい板を背負った状態の切
断刃を押出し移動可能とすることで構成されていること
を特徴とする。
【0007】第4発明は、第3発明において、切断刃が
押込み移動されるときには苗すくい板に押込み移動力を
伝達し、かつ、切断刃が引込み移動されるときには苗す
くい板に引込み移動力を伝達しないように機能する一方
向伝達機構を切断刃に備えてあることを特徴とする。
【0008】第5発明は、第4発明における一方向伝達
機構を、押込み移動方向下手側が上方に隆起するように
切断刃を部分的に切り起こして成る隆起部を、苗すくい
板を後押し可能に形成することで構成してあることが特
徴である。
【0009】第6発明は、第3〜第5発明において、切
断刃の押込み移動経路途中の左右両端夫々に、苗すくい
板を下方に押圧する向きに付勢されるガイドローラを備
えるとともに、苗すくい板後端の段付把手部の左右両端
を、ガイドローラの通過を許容するべく切欠いてあるこ
とを特徴とする。
【0010】第7発明は、第5又は第6発明において、
隆起部による後押し駆動力を受ける穴部を苗すくい板前
部の底面に形成するとともに、切断刃が引込み移動され
るときに隆起部との干渉を避ける逃げ溝を、苗すくい板
後端から穴部に亘って形成してあることが特徴である。
【0011】〔作用〕請求項1の構成によれば、切断装
置によって育苗箱に絡んだ根の切られたマット状苗は、
苗載置装置によって苗すくい板に載せ付けられるから、
苗の根切りから苗すくい板への載換え作業の双方共に機
械化できるようになる。
【0012】請求項2の構成によれば、持上げ装置によ
って育苗箱内のマット状苗の一端が捲り上げられ、切断
装置によってその捲り上げられた部分に切断刃を押し込
んで根を駆動切断できるようになる。つまり、請求項1
の構成によるものでは、前述した提案技術のように、長
手方向一端の側壁を欠如させた育苗箱が必要という制限
があるが、本請求項のものでは、側壁の上から切断刃の
挿入が行えるように機能するので、矩形の苗載置面に前
後左右の計4か所の側壁が一体化された従来の育苗箱を
使用しての根切りが行えるものになる。そして、切断装
置によって育苗箱に絡んだ根の切られたマット状苗は、
苗載置装置によって苗すくい板に載せ付けられるから、
従来の育苗箱を使用しながら苗の根切りから苗すくい板
への載換え作業の機械化が行える。
【0013】請求項3の構成によれば、苗すくい板は切
断刃と共に苗と育苗箱間に突入することになるから、根
の切断が終了したと同時に苗の載換えも終了する状態に
なるとともに、苗すくい板に載換えるための専用の駆動
源が不要にもなる。つまり、苗の根切りから苗すくい板
への載換え作業効率に優れ、かつ、駆動装置類の省略に
よる構造のシンプル化やコストダウンが可能になる。
又、苗すくい板と切断刃とは重ね合わさった状態で突入
するようになるから、苗すくい板と切断刃とは互いの座
屈強度を改善し合う相互作用が生じるようになり、より
丈夫になるとか、切断刃の板厚を薄く又は軽くしたりが
可能になる。
【0014】請求項4の構成によれば、一方向伝達機構
の機能により、切断刃を苗と育苗箱間に押込み移動させ
るときは苗すくい板と共に移動するが、切断終了後に切
断刃を引込み移動しても苗すくい板は共に移動せずにそ
のまま育苗箱に残ることになる。従って、切断終了時に
苗すくい板を育苗箱から取出す別操作を行うための構
造、及び、その取出し操作を待つことの夫々が無く、単
に切断刃を押込み及び引込み移動するだけで、苗すくい
板への載換えが完了するようになる。
【0015】請求項5の構成によれば、一方向伝達機構
を簡単で廉価に構成することができる。すなわち、押込
み移動方向下手側を隆起するように切断刃を切り起す
と、例えば、図11に示されるように、押込み移動方向
上手側は傾斜面となる。従って、切断刃を押込み移動す
れば、隆起部が苗すくい板を後押しする状態になるとと
もに、切断刃を引込み移動すれば隆起部は、その傾斜に
よって苗すくい板をやり過ごすようになるのである。
【0016】請求項6の構成によれば、以下のような作
用がある。苗すくい板を背負った切断刃を苗と育苗箱間
に押込むまでの間に、機械振動等によって苗すくい板が
切断刃から外れるおそれがあるが、押込み移動経路に下
方付勢されるガイドローラを配置することで、苗すくい
板は切断刃に押付けられるようになり、突入するまでの
間における上記外れおそれを解消するようになるのであ
る。
【0017】請求項7の構成によれば、切断刃が苗すく
い板の前部を押すことになるので、苗すくい板を後から
押す場合に比べて、苗すくい板が座屈したり捲れ上がっ
たりすることなく安定して苗と育苗箱間に突入できるよ
うになる。そして、切断刃が引込み移動するときには隆
起部は苗すくい板の逃げ溝を通るので、逃げ溝のない場
合に比べて、隆起部の乗り越えショックが軽減されると
ともに、両者の擦れによる隆起部及び苗すくい板底面の
磨滅を気にする必要も無くなる。
【0018】〔効果〕請求項1〜7のいずれに記載の根
切り機でも、育苗箱の苗の根切り作業、及び根の切断さ
れたマット状苗のすくい板への載換え作業を機械化で
き、より便利で効率良く作業できるものにし得た。
【0019】請求項2に記載の根切り機では、苗端を持
上げて切断刃を押込む工夫により、従来通りの育苗箱を
使用できる経済的な状態としながらも上記効果が得られ
る利点がある。
【0020】請求項3に記載の根切り機では、切断装置
で苗載置装置の大部分が構成される状態となり、根切り
から苗載換えまでの作業をより効率化でき、かつ、廉価
に構成できる合理的なものにできた。
【0021】請求項4に記載の根切り機では、切断装置
で苗載置装置が構成される状態となり、根切りから苗載
換えまでの作業を、請求項3に記載のものよりさらに効
率化でき、かつ、廉価に構成できる合理的なものにでき
た。
【0022】請求項5に記載の根切り機では、一方向伝
達機構が簡単・廉価に構成でき、機全体としてのコスト
ダウンが図れる利点がある。
【0023】請求項6に記載の根切り機では、切断刃と
苗すくい板とを確実に一体移動できて、苗の載換え作動
の信頼性に優れるようになる。
【0024】請求項7に記載の根切り機では、切断刃と
苗すくい板との確実な一体移動がより安定的に発揮され
る利点がある。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1〜図5、及び図8に、育苗
箱1を載せ付ける載置部Aと、育苗箱1内のマット状苗
の根を切断する切断部Bとを備えた苗の根切り機が示さ
れている。載置部Aは、本体枠2と脚3とに跨がって載
置フレーム4を架設して構成され、ある程度成育したマ
ット状苗Wを備えた育苗箱1が載置される。
【0026】最初に、この根切り機の概略の作用を説明
すると、先ず、図1に示すように、載置部Aにマット苗
の装填された育苗箱1を置き、それからスイッチを入れ
る等して切断部Bを作動させる。すると、ドラム12が
矢印イ方向に回転してそこに巻回された切断刃6が苗す
くい板Hを伴った状態で前進移動し始めるとともに、第
1カム16が回転して被操作レバー18を蹴り上げ、図
2に示すように、鉤状部材13が下降揺動されてマット
状苗Wの後端に突っ込まれる(引掛け機構a)。このと
き、浮上り阻止機構dが機能して四連リンク機構cのそ
のときの側面視形状が維持され、被操作レバー18を取
付けた枢支軸19は上方に逃げることがなく、確実に鉤
状部材13が苗に突入する。
【0027】それから、図3に示すように、第2カム1
7が上アーム22を蹴り下げて、四連リンク機構cをそ
の上下長さが圧縮される方向に移動させるので、鉤状部
材13が持上がり上昇して苗端を強制的に持上げて捲り
上げる(昇降機構b、及び持上げ補助機構h)。その捲
り上げられた状態において、そのマット状苗Wと苗載置
面1aとの間にすくい板Hを伴った切断刃6が突入する
ようになり(図4参照)、引き続くドラム12の回転に
よって切断刃6が育苗箱1の前端まで根を切断しながら
前進する(図5参照)。
【0028】切断刃6が育苗箱1の前端まで進む(図9
参照)と、今度はドラム12が矢印ロ方向に逆回転して
切断刃6を巻き取り移動させ、育苗箱1との根絡みが解
かれたマット状苗Wは苗すくい板Hに載置された状態で
育苗箱1に残り、切断刃6のみが戻り移動(後進)す
る。このとき、第1カム軸14に装備されたワンウェイ
クラッチ21により、ドラム軸11のみが逆回転される
とともに、引抜き促進機構e(図4参照)が機能して鉤
状部材13の姿勢が維持されてマット状苗Wが鉤状部材
13から容易に抜ける。そして、ドラム12が元の位置
まで逆回転して切断刃6が待機位置に戻るのであり、苗
すくい板Hを操作すればマット状苗Wを育苗箱1から取
り出せるのである。このとき、各機構a〜e及びhも元
の待機状態に戻るようになっている。次に、各部の構造
を説明する。
【0029】切断部Bは、図1〜図6に示すように、育
苗箱1のマット状苗Wの一端を強制的に持上げて捲る持
上げ装置5と、その一端が持上げられたマット状苗Wと
育苗箱1との上下間に切断刃6を押込んで育苗箱1の苗
載置面1aから下側のマット状苗の根を駆動切断する切
断装置7と、これら両装置5,7に動力を供給する駆動
機構8とを、本体枠2に支持して構成されている。駆動
機構8は、電動モータ9とギヤ機構10とで成り、ギヤ
機構10が後述するドラム軸11をギヤ伝動するように
してある。
【0030】切断装置7は、図10に示すように、ドラ
ム軸11を備えたドラム12に、バネ鋼等の可撓性を有
した金属製の2枚の切断刃6を並列に巻回装備して構成
されている。切断刃6は載置部Aに置かれた育苗箱1の
箱端まで十分に届く長さを有するとともに、その終端部
をドラム12に固定してある。ドラム軸11を矢印イ方
向に正回転駆動すれば、切断刃6がドラム12から巻き
解されて載置部A方向に突出移動し、ドラム軸11を矢
印ロ方向に逆回転駆動すれば切断刃6がドラム12に巻
き取られて収納される。
【0031】図10、図11に示すように、切断刃6は
極めて薄い(t=0.5 )バネ鋼を左右に2枚並列配置し
て構成されるとともに、その先端部付近に、押込み移動
方向下手側が上方に隆起するように切断刃6を部分的に
切り起こして成る隆起部6Rが左右に形成されている。
つまり、隆起部6Rは、後側の傾斜面6aと前側の押圧
部6bとを有した爪状を呈している。
【0032】又、図1〜図6に示すように、切断刃6の
押込み移動経路途中となるドラム12直前の左右両端夫
々に、苗すくい板Hを下方に押圧する向きに付勢される
上ガイドローラ40と、その下方に位置固定の下ガイド
ローラ41とを配置してある。上ガイドローラ40は、
その回動軸に作用する引張りバネ42で下方の固定ロー
ラ41に向けて押圧付勢されており、苗すくい板Hが切
断刃6から上方に外れ移動するのを防止するものであ
る。
【0033】一方、苗すくい板Hにおける長手方向先端
の左右には、切断刃6の隆起部6Rを係入させるための
つめ穴43が形成されるとともに、切断刃6が引込み移
動されるときに隆起部6Rとの干渉を避ける逃げ溝44
を、つめ穴43から苗すくい板H後端に亘って連続形成
してある。又、苗すくい板H後端の段付把手部45の左
右両端を、ガイドローラ40の通過を許容するべく切欠
いてあり、切断刃6の押込み完了時に苗すくい板Hがガ
イドローラ40を越して進むことが可能になっている。
【0034】以上により、図1に示すように、苗すくい
板Hの先端をドラム12に載せ付けた状態でドラム12
の正回転をスタートすれば、隆起部6Rがつめ穴43に
係入して苗すくい板Hを背負った一体状態で押込み移動
され、上下のガイドローラ40,41の上下間を押し広
げて通過してから、捲り上げられた苗と育苗箱1との間
に突入する(図2、図3参照)。そして、根を切断しな
がら育苗箱1の前端まで切断刃6が到達すると、その時
点で苗すくい板Hにマット状苗Wが載せ換えられたこと
になるから、苗すくい板Hを伴って切断刃6が移動する
構造を採る切断装置7が苗載置装置Cを兼ねたものとな
っている(図4、図5参照)。
【0035】そして、切断刃6を引込み移動させるとき
には、図11に示すように、隆起部6Rと苗すくい板H
と干渉しないので切断刃6のみ戻るようになる。従っ
て、隆起部6Rとつめ穴43とによって、切断刃6が押
込み移動されるときには苗すくい板Hに押込み移動力を
伝達し、かつ、切断刃6が引込み移動されるときには苗
すくい板Hに引込み移動力を伝達しないように機能する
一方向伝達機構iが構成されている。
【0036】持上げ装置5は、図6、図7に示すよう
に、本体枠2の左右の一方(載置部Aを機械としての前
とすれば左側)の外側に、引掛け機構a、昇降機構b、
姿勢維持機構f、及び持上げ補助機構hとを配置し、他
方(載置部Aを機械としての前とすれば右側)の外側
に、浮上がり阻止機構dと引抜き促進機構eとを配置し
て構成されている。
【0037】図6に示すように、ドラム軸11の上に第
1カム16を取付けた第1カム軸14が、かつ、第1カ
ム軸14の上に第2カム17を取付けた第2カム軸15
が夫々配置され、各軸11,14,15はギヤ連動され
ており、切断装置7から第1及び第2カム16,17に
動力伝達する伝動機構gが構成されている。第2カム軸
15前方の四連リンク機構cは、支点X1 回りに揺動自
在な上アーム22と支点X2 回りに揺動自在な下アーム
23と、これら上下のアーム22,23先端部どうしに
亘って枢支連結される可動レバー24とで構成されてい
る。下アーム23と可動レバー24とを枢支連結し、か
つ、これら下アーム23と可動レバー24のいずれにも
相対回動自在な枢支軸19を設け、この枢支軸19に複
数の鉤状部材13と被操作レバー18とを一体的に取付
けてある。
【0038】引掛け機構aは、第1カム16が被操作レ
バー18に蹴り上げ接当して鉤状部材13が下降揺動す
る方向に枢支軸19を回動させる構造によって構成され
ている。昇降機構bは、第2カム17が上アーム22の
根元端に蹴り下げ接当して可動レバー24を持上げ移動
させる構造によって構成されている。つまり、引掛け機
構aによって、軸心が固定された状態の枢支軸19を中
心にして鉤状部材13が下降揺動し、昇降機構bによっ
て四連リンク機構cがその上下長さが縮小する方向に移
動することで鉤状部材13が上方に持上げ移動される。
【0039】又、本体枠2の後方上部の支点X3 で枢支
された作用レバー37と被操作レバー18先端とを連結
リンク38で連結するとももに、作用レバー37の長手
方向中間部に接当可能なローラ39を第2カム17に取
付けて持上げ補助機構hが構成されている。これは、第
2カム17が上アーム22を下方に押すときにはローラ
39も作用レバー37を押すようになり、昇降機構bに
よって鉤状部材13を平行的に上昇させると同時に枢支
軸19をさらに矢印ハ方向に若干回動させる。その結
果、鉤状部材13のふらつきが防止されるだけでなく、
苗Wにより深く突き刺し揺動されながら上昇する複合移
動となり、確実に苗を持ち上げて捲るように機能する。
【0040】浮上り阻止機構dは、図7に示すように、
第1カム軸14に取付けられた第3カム25と、支点X
1 回りに揺動自在な上右アーム26とで構成されてい
る。つまり、引掛け機構aの作動中は、第1カム軸14
を中心とする第3カム25の円弧面25aと、上右アー
ム26の根元側突出端26aとが接当することにより、
四連リンク機構cの、すなわち、枢支軸19の上方移動
が阻止されている。従って、鉤状部材13が下降揺動す
る際に枢支軸19が上に逃げて苗Wにうまく突入できな
いということがなく、確実に突込み作動できるように工
夫されている。
【0041】引抜き促進機構eは、第2カム軸15に取
付けた第4カム27と枢支軸19に取付けた規制アーム
28とで構成されている。つまり、ドラム12を逆回転
しての切断刃6巻き取りの前には、鉤状部材13を上方
に持上げてマット状苗Wと分離させておくことが必要で
あるから、切断刃6が終端まで突入移動される状態付近
においては、苗すくい板Hに載せられたマット状苗Wの
上方で浮いた状態にある鉤状部材13が、切断刃6を巻
き取り移動する間にはその宙に浮いた状態の鉤状部材1
3が落ちてこないようにする。すなわち、枢支軸19が
矢印ハ方向に回動しないように維持する機能が発揮さ
れ、自重落下して鉤状部材13がマット状苗Wに突入す
ることなく、円滑に切断刃6を巻き取れるのである。
【0042】又、ワンウェイクラッチ21が装備された
第1カム軸14が、ドラム12の逆回転時に連れ回りし
て所定の待機位置(スタート位置)からズレるのを防止
する姿勢維持機構fが設けてある。図6に示すように、
第1カム軸14から偏位させた係止ピン29を第1カム
16の側面にボルト止めし、第1カム軸14後方上方位
置にて本体枠2にボルト止めされたブラケット31と係
止ピン29とに亘って引張りバネ32を架設するととも
に、第1カム16が逆回転(矢印ニ方向)しないよう
に、リターンバネ33によって戻り揺動付勢される爪ア
ーム34と、第1カム16に形成されたな切欠き35
(爪アーム34先端に係合可能である)とから成るラチ
ェット機構36を設けて姿勢維持機構fが構成されてい
る。
【0043】すなわち、図1、図6に示すように、ラチ
ェット機構36が係合作動して、被操作レバー18のす
ぐ下に第1カム16の突片16aが位置するスタート開
始状態においては、係止ピン29が第1カム軸14の下
方に位置しており、切欠き35が爪アーム34先端に付
勢接当される状態に第1カム16が付勢維持されてい
る。従って、ワンウェイクラッチ21の存在にも拘らず
にドラム12の逆回転で第1カム軸14が連れ回りしよ
うとすることが確実に阻止され、次にドラム12を正方
向に回転しての作動開始時には第1カム16が、すなわ
ち、持上げ装置5が正規のスタート位置に整えられるの
である。
【0044】図12に示すように、育苗箱1の苗載置面
1aは、その箱長手方向の両端部分(端から約100m
m)の水抜き孔1bを省略して平坦な面としてあり、水
抜き孔1bへの根の絡み付が起きないようにしてある。
これにより、鉤状部材13による苗端の持ち上げ移動が
容易に行えるようになる。
【0045】〔別実施形態〕図13に示すように、一端
が開放可能な育苗箱1を使用することにより、切断装置
7と苗載置装置Cを備え、持上げ装置5を持たない根切
り機を構成しても良い。又、切断装置の全長が長くはな
るが、切断刃6を可撓性を有しない剛体構造の直線刃に
構成し、ラック&ピニオン構造や油圧シリンダ等で直線
駆動させるように構成された根切り機でも良い。この場
合、隆起部6Rで苗すくい板Hの後端を押すようにすれ
ば、つめ穴43や逃げ溝44等が不要になる。
【0046】隆起部6Rは、図14に示すように、苗す
くい板Hの板厚を抱え込む状態に屈曲した切り起しとし
ても良い。この場合でも、切断刃6が引込み移動すると
きには傾斜面6aによって苗すくい板Hをやり過ごせる
のであるが、つめ穴43の後方側縁43aを、その下側
ほど押込み移動方向上手側に寄る傾斜縁に形成しておけ
ば好都合である。
【図面の簡単な説明】
【図1】待機状態にある根切り機の側面図
【図2】鉤状部材が苗に突入した状態にある根切り機の
側面図
【図3】苗端が捲り上げられた状態にある根切り機の側
面図
【図4】切断刃が深く進入した状態にある根切り機の側
面図
【図5】切断刃が大部分戻り移動した状態にある根切り
機の側面図
【図6】切断部の構造を示す枠左側部分の側面図
【図7】切断部の構造を示す枠右側部分の側面図
【図8】待機状態にある根切り機の平面図
【図9】切断刃が終端まで進入した状態にある根切り機
の平面図
【図10】切断刃とすくい板との関係を示す斜視図
【図11】切断刃とすくい板との係合構造を示す断面側
面図
【図12】育苗箱の斜視図
【図13】側壁開閉型育苗箱の斜視図
【図14】切断刃とすくい板との別係合構造を示す断面
図
【符号の説明】
5 持上げ装置 6 切断刃 7 切断装置 8 駆動機構 40 ガイドローラ 43 穴部 44 逃げ溝 45 把手部 C 苗載置装置 H 苗すくい板 i 一方向伝達機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01G 9/00 A01C 1/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 育苗箱とこれで成育されたマット状苗と
    の上下間に金属製の切断刃を押込んで育苗箱の苗載置面
    から下側のマット状苗の根を駆動切断する切断装置と、
    根が切断されたマット状苗を苗すくい板に載せ付け可能
    な苗載置装置とを備え、前記苗載置装置は、前記切断刃
    とは別体の苗すくい板を前記切断刃と伴に移動させるよ
    うに構成してある苗の根切り機。
  2. 【請求項2】 育苗箱で成育されたマット状苗の一端を
    育苗箱から強制的に持上げる持上げ装置と、その一端が
    持上げられたマット状苗と育苗箱との上下間に切断刃を
    押込んで育苗箱の苗載置面から下側のマット状苗の根を
    駆動切断する切断装置とを備え、 前記切断装置を、切断刃と、この切断刃を押込み移動及
    び引込み移動可能な駆動機構とを備えて構成するととも
    に、根が切断されたマット状苗を苗すくい板に載せ付け
    可能な苗載置装置を備えてある苗の根切り機。
  3. 【請求項3】 前記苗載置装置は、前記切断装置が前記
    苗すくい板を背負った状態の前記切断刃を押出し移動可
    能とすることで構成されている請求項1又は2に記載の
    苗の根切り機。
  4. 【請求項4】 前記切断刃が押込み移動されるときには
    前記苗すくい板に押込み移動力を伝達し、かつ、前記切
    断刃が引込み移動されるときには前記苗すくい板に引込
    み移動力を伝達しないように機能する一方向伝達機構を
    備えてある請求項3に記載の苗の根切り機。
  5. 【請求項5】 前記一方向伝達機構は、押込み移動方向
    下手側が上方に隆起するように前記切断刃を部分的に切
    り起こして成る隆起部を、前記苗すくい板を後押し可能
    に形成することで構成されている請求項4に記載の苗の
    根切り機。
  6. 【請求項6】 前記切断刃の押込み移動経路途中の左右
    両端夫々に、苗すくい板を下方に押圧する向きに付勢さ
    れるガイドローラを備えるとともに、苗すくい板後端の
    段付把手部の左右両端を、前記ガイドローラの通過を許
    容するべく切欠いてある請求項3〜5のいずれか一つに
    記載の苗の根切り機。
  7. 【請求項7】 前記隆起部による後押し駆動力を受ける
    穴部を前記苗すくい板前部の底面に形成するとともに、
    前記切断刃が引込み移動されるときに前記隆起部との干
    渉を避ける逃げ溝を、前記苗すくい板における前記穴部
    から苗すくい板後端に亘って形成してある請求項5又は
    6に記載の苗の根切り機。
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