JP3370575B2 - 辷り防止用下敷ネット - Google Patents

辷り防止用下敷ネット

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JP3370575B2
JP3370575B2 JP26241297A JP26241297A JP3370575B2 JP 3370575 B2 JP3370575 B2 JP 3370575B2 JP 26241297 A JP26241297 A JP 26241297A JP 26241297 A JP26241297 A JP 26241297A JP 3370575 B2 JP3370575 B2 JP 3370575B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、辷り防止用下敷ネ
ットに関するものである。更に詳しく述べるならば、本
発明は、例えば自動車のトランク部又は荷台などに収容
される物品を載置する際に、その辷りを防止するための
下敷ネットに関するものである。本発明の辷り防止用下
敷ネットは、カールが少なく、平坦な載置面を形成し得
るものである。
【0002】
【従来の技術】辷り防止用下敷ネットとして、繊維糸条
よりなるネット状基布の前記糸条表面を発泡弾性重合体
によって被覆したもの(特開昭48−65735号公
報)が知られている。このような辷り止めネット材料
を、所望形状・寸法に裁断し、その周縁部にゴム材料に
よる縁取りを施したものが市販され、実用されている。
【0003】このような従来の辷り防止用ネットにおい
て、所望形状・寸法に裁断された辷り止めネット部材の
周縁部に、縁取部材を配置し、それを結着(例えば縫
合)するとき、縁取部材に若干の張力が作用し、このた
め縁取部材が伸長することは実際上避けることができな
い。このように伸長された縁取部材は、その伸長弾性に
よって収縮し、その結果ネット部材にカールを生ずると
いう不都合を生ずる。このようなカールの発生は、得ら
れる製品が平坦な物品載置面を形成することを阻害し、
物品載置時のカール部に皺を生じ、荷重により皺部が破
損し易く、またその外観を損ずるという問題点を生じて
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、カールを生
ずることがなく、又は少なく、皺部を生ずることなく平
坦で外観のよい載置面を形成し耐久性の高い辷り防止用
下敷ネットを提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の辷り防止用下敷
ネットは、繊維糸条よりなるネット状基布と、前記繊維
糸条を被覆し、かつ発泡弾性重合体から形成された被覆
層とからなる辷り止めネット部材、及び前記ネット部材
の周縁部に、その表裏両面及び側縁面を取り囲んで結着
された縁取部材とを有し、前記縁取部材が、天然ゴム、
合成ゴム、又は合成樹脂からなる成形体であり、前記縁
取部材の内側面と、前記ネット部材の周縁部の少なくと
も1面との間に、少なくとも1枚の芯材テープが結着さ
れている、ことを特徴とするものである。本発明の辷り
防止用下敷ネットにおいて、前記芯材テープの伸長度が
前記縁取部材の伸長度よりも低いことが好ましい。上記
本発明の辷り防止用下敷ネットにおいて、前記芯材テー
プは繊維性編織布、不織布、天然ゴム、合成ゴム、合成
樹脂及びこれらの複合物から選ばれた少なくとも1種を
主成分として含むものであることが好ましい。上記本発
明の辷り防止用下敷ネットにおいて、前記芯材テープ
と、前記ネット部材の周縁部とが縫糸により縫合されて
いてもよい。上記本発明の辷り防止用下敷ネットにおい
て、前記芯材テープと、前記ネット部材の周縁部とが、
接着剤により接着されていてもよい。上記本発明の辷り
防止用下敷ネットにおいて、前記芯材テープと、前記ネ
ット部材の周縁部とが、熱融着又は高周波融着されてい
てもよい。上記本発明の辷り防止用下敷ネットにおい
て、前記縁取部材は、前記ネット部材の周縁部と前記芯
材テープとの結着部に、縫糸により縫合されていてもよ
い。上記本発明の辷り防止用下敷ネットにおいて、前記
縁取部材は、前記ネット部材の周縁部と前記芯材テープ
との結着部に、接着剤により接着されていてもよい。上
記本発明の辷り防止用下敷ネットにおいて、前記縁取部
材及び前記ネット部材の周縁部と前記芯材テープとの結
着部が、熱融着又は高周波融着されていてもよい。上記
本発明の辷り防止用下敷ネットにおいて、前記芯材テー
プが、前記ネット部材の周縁部の形状に対応する形状・
寸法に成形又は裁断されていることが好ましい。本発明
の辷り防止用下敷ネットにおいて、前記縁取部材形成用
合成樹脂は、塩化ビニル樹脂及びウレタン樹脂から選ば
れることが好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の辷り防止用下敷ネット
は、繊維糸条よりなるネット状基布と、この基布の繊維
糸条の周面を被覆している発泡弾性重合体被覆層とから
なる辷り止めネット部材と、このネット部材の周縁部の
表裏両面及び側縁面を取り囲んで結着された縁取部材
と、この縁取部材の内側面と、ネット部材の周縁部の少
なくとも1面との間に、結着された少なくとも1枚の芯
材テープとを有するものである。
【0007】本発明に用いられるネット状基布は、ネッ
ト状(粗目)織物又は編物であって、構成糸条の間に空
隙部を形成しているものである。ネット状基布を構成す
る糸条には、所望発泡弾性重合体被覆層の形成、並びに
芯材テープ及び縁取部材との結着(縫合、接着剤接着、
或いは熱又は高周波融着)に支障がない限り制限はな
く、例えば融点を示さないセルロース繊維、例えば、木
綿、麻、レーヨン、及びキュプラ、高融点の無機繊維、
例えば、ガラス繊維、及び金属繊維、比較的高い融点を
有する合成繊維、例えばポリエステル繊維、アラミド繊
維、或いは、融点を示さない合成繊維、例えばビニロン
(水不溶性化されたポリビニルアルコール)繊維など、
或いはこれらの2種以上の混用物からなるものが用いら
れる。糸条の形状には、格別の限定はなく、紡績糸、マ
ルチフィラメントヤーン、モノフィラメントヤーン、ス
プリットヤーン、テープヤーンなどのいずれであっても
よい。これらの糸条のなかで本発明に有用なネット状基
布の経糸及び緯糸としては、100〜5000デニール
のポリエチレンテレフタレート マルチフィラメントヤ
ーン(融点=約260℃)及びビニロンマルチフィラメ
ントヤーン(約220〜230℃で熱分解)などがすぐ
れた強度を有しているので好ましく使用される。
【0008】本発明のネット状基布に用いられる織物状
布帛の組織にも、格別の限定はなく、例えば、平織粗
布、もじり織粗布及びからみ織粗布などのいずれであっ
てもよいが、これらの組織を構成する糸条は、互いに隣
り合う糸条との間に、発泡弾性重合体被覆層を形成する
のに十分な間隙があり、かつ、この被覆層の形成後にお
いても、それらの間に所望の空隙が形成されていること
が好ましく、例えば、糸条の間の間隙は0.5〜15mm
であることが好ましく、1.0〜10mmであることが、
より好ましい。また糸条間に形成される空隙の面積は、
0.25〜225mm2 であることが好ましく、1〜10
0mm2 であることがより好ましい。また、本発明に用い
られるネット状基布の目付は40〜500g/m2 であ
ることが好ましい。
【0009】本発明の辷り止めネット部材において、ネ
ット状基布を構成する糸条は、この糸条の融点又は熱分
解温度よりも少なくとも5℃、好ましくは10〜20℃
低い融点を有する発泡弾性重合体により被覆され、これ
らの糸条は、それらの交差点において前記重合体層によ
って互いに包み込まれて一体的に接着されているものが
好ましい。重合体層の融点と、糸条の融点又は分解温度
との差が5℃より小さいときは、熱縫合時糸条の収縮、
溶融、劣化等を惹起するなどの不都合を生ずる。上記重
合体としては一般に250℃以下の融点を有する熱可塑
性重合体、例えば合成ゴム、ポリ塩化ビニル、ポリウレ
タン又はエチレン−酢酸ビニル共重合体などが用いられ
る。ネット状基布は重合体被覆された糸条を用いて製織
しても良く、この場合は製織の前後何れかにおいて発泡
処理を行えば良い。
【0010】本発明のネット状基布の糸条周面に形成さ
れる重合体層は、発泡重合体よりなる多孔質弾性層であ
る。このような発泡弾性重合体層は、辷り止めネット部
材を軽量化し、柔軟屈曲性を高め、嵩高感を与えること
ができる。従って同一重量の重合体を糸条に被覆した場
合、被覆された糸条の見掛け太さは、発泡弾性被覆層の
形成によって著しく太くなる。発泡弾性重合体層の重量
は、それが熱縫合に十分な量である限り格別の限定はな
いが一般にネット状基布重量に対し50%以上であるこ
とが好ましく、70〜200%であることが更に好まし
い。
【0011】上述のような重合体層を形成するには、基
布を、重合体及び発泡剤を含有する溶液又はエマルジョ
ン中に浸漬し、これを所望の程度に絞り、乾燥し、必要
に応じ熱処理すればよい。重合体溶液又はエマルジョン
を基布に含浸させるには、上記の他に、スプレー法、コ
ーティング法、或いはブラシング法などを用いてもよ
い。また、上記重合体溶液又はエマルジョンは、当該重
合体及び発泡剤以外に、難燃化剤(例えば三酸化アンチ
モニー)、着色顔料、酸化防止剤、紫外線吸収剤、その
他の添加剤を含んでいてもよい。発泡剤としては、通常
上記重合体とともに用いられているものから任意に選択
することができる。例えばアゾ−ビスホルムアミドなど
が用いられる。
【0012】本発明に用いられる辷り止めネット部材に
おいて、発泡弾性重合体層内の気泡は、連続気泡であっ
てもよいし、独立気泡であってもよい。また、これらが
混在していてもよい。発泡弾性重合体層の気孔率には特
に限定はなく、必要に応じて任意に設定できる。また気
孔のサイズについても特に限定はないが、微細なもので
あることが好ましい。更に、気孔は、発泡弾性重合体層
の全部にわたって分布していてもよいし、或いはその一
部分のみに分布していてもよい。
【0013】図1には、本発明に用いられる辷り止めネ
ット部材の一例の一部被覆層剥離平面図が示されてい
る。図1の辷り止めネット部材1において、ネット状基
布2は、経糸3及び緯糸4からなり、これら経緯糸3,
4の周面には、発泡弾性重合体被覆層5が形成されてお
り、この被覆層5中には多数の気泡6が形成されてい
る。また経緯糸3,4の交差点は、発泡弾性重合体被覆
層により包み込まれているから、これら経緯糸3,4
に、ほつれや目寄りを生ずることがないが、発泡弾性重
合体被覆層は、弾性のある柔軟なものであるから、負荷
に応じて容易に変形(圧縮、回復)することができる。
上記のような構成を有する辷り止めネット部材が床面上
に置かれ、その上に物品が載置されると、発泡弾性重合
体被覆層は、物品の重さにより変形して、その床面及び
物品との接触面積を増大させ、ネット状部材の両表面は
物品及び床面に軽く粘着し、或いは、これらの間の摩擦
係数を増大し、その辷りを防止することができる。
【0014】本発明の下敷ネットにおいて、前記ネット
部材の周縁部(好ましくは、幅5〜10mm)に少なくと
も1枚の芯材テープが結着されさらに、このネット部材
の周縁部と芯材テープの結着部に、その表裏両面及び側
縁面をとりかこむ縁取部材が結着される。本発明に用い
られる芯材テープは、伸長しにくいものであって、好ま
しくは、縁取部材の伸長度よりも伸長度の少ないもの、
より好ましくは、この縁取部材結着時の負荷張力に対し
て伸長量は実質的にゼロであることが好ましい。このよ
うに伸長しにくい芯材テープは、例えば、繊維性編織
布、不織布、天然ゴム、合成ゴム、合成樹脂及びこれら
の複合物などから形成されていることが好ましい。そし
て天然ゴム、合成ゴム、合成樹脂には伸びを抑える目的
で充填剤を含有すること、発泡物であることが好まし
い。
【0015】芯材テープは、ネット部材の周縁部に添付
されこれと結着される。さらに、この結着部の表裏両面
及び側縁面をとりかこむように縁取部材が配置され結着
される。この縁取部材は、天然ゴム、合成ゴム、合成樹
脂から成形されたものであり、各種ゴム、塩化ビニル樹
脂、ウレタン樹脂などから成形されたものであってもよ
い。
【0016】図2には、本発明の下敷ネットの周縁部の
断面構造の一例が示されている。図2において、ネット
部材の周縁部11の一面上に、それに沿って芯材テープ
12が添付され、縫糸13により縫合される。この縫合
の際、ネット部材の周縁部11上に載置された芯材テー
プ12に対し、その添付位置を確保するための不可避的
張力が付加されるが、芯材テープ12は実質的に伸長し
ないから、それと結着されたネット部材の周縁部11も
実質的に伸長しない。このため、縫合後に、伸長力が解
除されても、芯材テープ12及びネット部材の周縁部1
1が収縮することがなく、従って、カールを生ずること
がない。
【0017】図2においては、ネット部材の周縁部11
と芯材テープ12とは縫糸13により縫合結着されてい
るが、この縫合結着の代りに、接着剤による接着、或い
は熱融着又は高周波融着を施してもよい。接着剤接着に
用いられる接着剤は、発泡弾性重合体被覆層を形成して
いる重合体の組成、及び芯材テープ12を形成している
重合体の組成に応じて、それらの重合体に対して通常使
用されている接着剤、例えば合成ゴム接着剤、アクリル
系樹脂接着剤、ウレタン系樹脂接着剤、エポキシ系樹脂
接着剤その他公知の接着剤などから適宜に選択すること
ができる。また、熱融着、及び高周波融着の条件も、前
記重合体の組成に応じて、芯材テープ12の伸長を伴わ
ない条件を適宜設定すればよい。
【0018】図2において、ネット部材の周縁部11と
芯材テープ12との接着部に、その表裏両面及び側縁面
をとりかこむように、コ字形断面形状に成形された縁取
部材14を取りつけ、縫糸15によりこれらを一体に縫
合する。この縫合操作において、縁取部材14が伸長さ
れ、縫糸縫合後に、この伸長力が解除されたときでも、
縁取部材14に結着された芯材テープ12が、縁取部材
14の収縮に抵抗し、その収縮を阻止するから、得られ
る下敷ネットに、カールを生ずることはない(又は少な
い)。また、縁取部材14はコ字形断面形状に成形され
たものである。
【0019】上記縁取部材の結着において、縫糸による
縫合の代りに、接着剤による接着、或いは熱融着又は高
周波融着を施してもよい。これらの条件は、前記芯材テ
ープの場合と同様に適宜選択することができる。
【0020】図3には、本発明の下敷ネットの周縁部の
断面構造の他の例が示されている。図3において、ネッ
ト部材の周縁部11の表裏両面に芯材テープ12が添付
され、接着剤層16により接着されており、さらに、1
対の芯材テープ12と、縁取部材14の内側面とは、接
着剤17により接着されている。このような周縁結着構
造の形成において、先ず、ネット部材の周縁部11に芯
材テープ12を接着し、次にこれに縁取部材14を接着
してもよい。或いは、縁取部材14の内側面に予じめ芯
材テープ12を接着して、縁取部材14を伸長しにくい
ものにし、これをネット部材の周縁部11に接着しても
よい。図3の結着構成において接着剤接着の代りに、熱
融着又は高周波融着を施してもよいし、或いは、縫合に
よる縫合を施してもよい。
【0021】本発明の下敷ネットは、その用途に応じ
て、適宜の形状・寸法を有することができる。例えば、
その形状は、矩形、正方形、円形、楕円形などのいずれ
であってもよい。芯材テープは、下敷シートの所望形状
に応じて、所望の形状に成形又は裁断しておくことが好
ましい。例えば、図4(A)に示されているように、直
線状テープの形状、又は図4(B)に示されているよう
なL字形(角をまるめたもの)、又は図4(C)に示さ
れているような円弧状に、成形又は裁断しておき、これ
らを適宜組み合わせて所望周縁形状に適合させることが
好ましい。縁取部材は、伸長(変形)可能な材料で形成
しておけば、これを下敷シートの所望形状に変形させ
て、これをネット部材の周縁部に組み合わせることがで
きる。
【0022】
【実施例】本発明を下記実施例により更に説明する。実施例1 (1)ネット部材の調製 ポリエステル紡績糸(20S/2)を、経緯ともに約1
00本/mの密度で製織して得られた目付60g/m2
の平織布を基布とした。このネット状基布を下記組成の
樹脂ペーストゾルで含浸した。 塩化ビニルペースト(ゼオン#121,日本ゼオン製) 100部 DOP(ジー−2−エチル−ヘキシル−フタレート) 100 炭酸カルシウム(ライトンA−5) 30 ステアリン酸のCd−Ba塩 2.7 アゾ−ビス−ホルムアミド(セルマイクC,三協化成製) 6.0 ポリビニル メチルエーテル(PVM−40,BASF製) 8.0 ────────────────────────────────── 計 246.7 含浸された基布をマングルを絞って含浸量を約260g
/m2 に調節した。次にこの含浸基布を195℃で1分
間加熱し、含浸樹脂層を発泡固着させた。このネット部
材から長さ90cm、幅70cmの矩形ネットを裁断し、そ
の四隅部を丸めた。
【0023】(2)芯材テープの作製 ポリエチレン樹脂発泡体(商標ベルポーレン、マルト化
成社製)を用いて、幅7mm、厚さ1mmの直線テープ及
び、前記矩形ネットの四隅部に対応する形状のL字形
(角をまとめたもの)テープ(幅、厚さ、上記と同じ)
4個を作製した。 (3)縁取部材の作製 塩化ビニル樹脂によりコ字形断面形状(高さ4mm、厚さ
2mm、上下伸び出し部の幅10mm、厚さ1mm)を有す
る、縁取部材を成形した。 (4)下敷ネットの作製 前記ネット部材の周縁部の一面上に、前記芯材テープを
添付し、ビニロン縫糸(20番)により縫合した。この
縫合体周縁部を、上記縁取部材に、さし込み、ビニロン
縫糸(20番)により縫合した。得られた下敷ネットに
は、実質上カールの形成は認められなかった。
【0024】比較例1 実施例1と同様にして下敷ネットを作製した。但し、芯
材テープを用いなかった。得られた下敷ネットには、カ
ールが発生し、特に四隅部のカールが顕著であった。
【0025】実施例2 実施例1と同様にして下敷ネットを作製した。但し、芯
材テープを、半硬質塩化ビニル樹脂を用いて作製した。
得られた下敷ネットにカールの発生は認められなかっ
た。また芯材テープとして綿帆布、及び厚手のビニロン
不織布をテープ状に裁断して使用したが、得られた下敷
ネットにカールの発生は認められなかった。
【0026】
【発明の効果】本発明により、カールの発生がなく平坦
な載置面を形成し、外観が良好で耐久性の高い辷り防止
用下敷ネットを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の辷り防止用下敷ネットのネッ
ト部材の構成を示す一部被覆層剥離平面説明図。
【図2】図2は、本発明の辷り防止用下敷ネットの周縁
部の構成の一例を示す断面説明図。
【図3】図3は、本発明の辷り防止用下敷ネットの周縁
部の構成の他の例を示す断面説明図。
【図4】図4(A),(B)及び(C)は、本発明の辷
り防止用下敷ネットに用いられる芯材テープの形状例を
示す平面説明図。
【符号の説明】
1…辷り止めネット部材 2…ネット状基布 3…経糸 4…緯糸 5…発泡弾性重合体被覆層 6…気泡 11…ネット部材の周縁部 12…芯材テープ 13,15…縫糸 14…縁取部材 16,17…接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47G 27/00

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維糸条よりなるネット状基布と、前記
    繊維糸条を被覆し、かつ発泡弾性重合体から形成された
    被覆層とからなる辷り止めネット部材、及び前記ネット
    部材の周縁部に、その表裏両面及び側縁面を取り囲んで
    結着された縁取部材とを有し、 前記縁取部材が天然ゴム、合成ゴム、又は合成樹脂から
    なる成形体であり、 前記縁取部材の内側面と、前記ネット部材の周縁部の少
    なくとも1面との間に、少なくとも1枚の芯材テープが
    結着されていることを特徴とする辷り防止用下敷ネッ
    ト。
  2. 【請求項2】 前記芯材テープの伸長度が、前記縁取部
    材の伸長度より低い、請求項1に記載の辷り防止用下敷
    ネット。
  3. 【請求項3】 前記芯材テープが、繊維性編織布、不織
    布、天然ゴム、合成ゴム、合成樹脂及びこれらの複合物
    から選ばれた少なくとも1種を主成分として含むもので
    ある、請求項1又は2に記載の辷り防止用下敷ネット。
  4. 【請求項4】 前記芯材テープと、前記ネット部材の周
    縁部とが、縫糸により縫合されている、請求項1に記載
    の辷り防止用下敷ネット。
  5. 【請求項5】 前記芯材テープと、前記ネット部材の周
    縁部とが、接着剤により接着されている、請求項1に記
    載の辷り防止用下敷ネット。
  6. 【請求項6】 前記芯材テープと、前記ネット部材の周
    縁部とが、熱融着又は高周波融着されている、請求項1
    に記載の辷り防止用下敷ネット。
  7. 【請求項7】 前記縁取部材が、前記ネット部材の周縁
    部と前記芯材テープとの結着部に、縫糸により縫合され
    ている、請求項1に記載の辷り防止用下敷ネット。
  8. 【請求項8】 前記縁取部材が、前記ネット部材の周縁
    部と前記芯材テープとの結着部に、接着剤により接着さ
    れている、請求項1に記載の辷り防止用下敷ネット。
  9. 【請求項9】 前記縁取部材及び前記ネット部材の周縁
    部と前記芯材テープとの結着部が、熱融着又は高周波融
    着されている、請求項1に記載の辷り防止用下敷ネッ
    ト。
  10. 【請求項10】 前記芯材テープが、前記ネット部材の
    周縁部の形状に対応する形状・寸法に成形又は裁断され
    ている、請求項1に記載の辷り防止用下敷ネット。
  11. 【請求項11】 前記縁取部材形成用合成樹脂が、塩化
    ビニル樹脂及びウレタン樹脂から選択される、請求項1
    に記載の辷り防止用下敷ネット。
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