JP3368553B2 - はつり装置 - Google Patents

はつり装置

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JP3368553B2
JP3368553B2 JP19332897A JP19332897A JP3368553B2 JP 3368553 B2 JP3368553 B2 JP 3368553B2 JP 19332897 A JP19332897 A JP 19332897A JP 19332897 A JP19332897 A JP 19332897A JP 3368553 B2 JP3368553 B2 JP 3368553B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば高架道路等
の破損コンクリートを除去するのに用いられるはつり装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高架道路や橋梁においては、年月の経過
に従って、いわゆる塩害や触雪剤の害等によってコンク
リート部に損傷が生じてしまう。このような損傷が生じ
た部分については、損傷した部分のコンクリートを研
(はつ)ることによって除去し、新たにコンクリートに
よる補修を行っている。
【0003】近年、このような斫(はつ)り作業に、例
えば2000〜2500kgf/cm2 程度の超高圧水が利用
されている。即ち、超高圧噴射水の楔効果によってコン
クリートの斫りを行うものである。
【0004】超高圧水噴射装置としては、超高圧水発生
装置から高圧ホースを介して送られてくる高圧水を噴射
するノズルを備えたウォータージェット銃が従来から一
般的に用いられている。
【0005】作業者は、噴射ノズルの噴射口を斫り部に
向けて超高圧水を噴射し、ウォータージェット銃の位置
および噴射口の向きを調節することによって所望の領域
に関して斫り処理を行える。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、狭隘な
箇所に斫り処理の必要な領域がある場合、上記の如き従
来のウォータージェット銃による斫り作業は困難であ
り、場所によっては全く作業不可能な場合もあった。例
えば、高架道路や道路橋等の橋脚の台部と、この台部上
の橋桁端部のとの間は15〜20cm程度しかなく、且つ奥行
きが100cm もあるところもあり、このような支承部周辺
等の非常に狭隘なところでは充分な斫り作業が出来なか
った。
【0007】さらに、上記のようなウォータージェット
銃による斫りは、作業者による手持ち作業であるため、
効率が著しく悪いだけでなく、作業近辺に生じる粉塵も
作業者にとって大きな問題である。
【0008】本発明は、上記間題点に鑑み、従来は困難
であった狭隘な部分の斫り作業が簡便に行えると共に、
作業者の負担が軽減され得るようなはつり装置の提供を
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項lに記載の発明に係るはつり装置では、高圧
水を被処理面に向けて噴射することにより被処理面のは
つり処理を行うための噴射ノズルを一つ以上備えたノズ
ルヘッドと、このノズルヘッドが先端部に設けられ、水
平方向に配されて、高圧水発生装置から供給される高圧
水を前記ノズルヘッドヘ導くシャフト部と、該シャフト
部をその軸方向にスライドさせることによって、前記
ズルヘッドの位置を少なくとも前記シャフト部の軸方向
へ移動させる移動手段と、を備え、前記ノズルヘッド
は、そこから噴射される高圧水が前記シャフト部の軸方
向に対してほぼ直交する方向へ噴射されるものであり、
前記移動手段によりノズルヘッドを移動させることによ
り、前記シャフト部とほぼ平行な位置にある被処理面の
はつり処理を行うはつり装置であって、前記シャフト部
を軸回転させることによりノズルヘッドごと軸回転させ
て高圧水の噴射方向を変える噴射角可変手段を更に備
え、該噴射角可変手段は、前記シャフト部の軸回転を、
所定角度範囲内での揺動回動と360度の連続回転との
いずれかに選択的に切り変え可能であることを特徴とす
ものである。
【0010】また、請求項2に記載の発明に係るはつり
装置では、請求項1に記載のはつり装置において、前記
移動手段は、前記ノズルヘッドの位置を前記被処理面に
対して任意の距離にあるほぼ平行な平面内で移動させる
ことができるものである。
【0011】
【0012】
【0013】また、請求項に記載の発明に係るはつり
装置では、請求項1に記載したはつり装置において、前
記移動手段は、前記ノズルヘッドの前記シャフト軸方向
への移動距離を調整する移動距離制御手段を備えたもの
である。
【0014】本発明のはつり装置によれば、装置本体の
大きさに関係なく、ノズルヘッドを少なくともシャフト
の軸方向に移動させられる移動手段によって、その移動
方向を適宜設定するだけでノズルヘッドを狭隘な場所で
も奥まで挿入することができる。従って、従来は困難で
あった狭隘な場所での高圧水噴射による斫りも簡便に且
つ充分に行うことができる。
【0015】例えば、道路橋の桁端部における橋脚台上
の橋桁下面領域のコンクリート斫り作業を行う場合、ま
ず、橋桁下における所定場所の橋脚壁際近くにおいて先
端部にノズルヘッドが取り付けられたシャフトを支承部
周辺の高さ、即ち橋桁下面付近にくるようにはつり装置
を位置決めし、ノズルヘッドが狭い橋脚台と橋桁との間
を奥に向かって挿入されるように、移動手段によってシ
ャフトの軸方向にノズルヘッドを移動させる。
【0016】ノズルヘッドの向きをその噴射口が上方を
向くように予め調節しておけば、所望の斫り位置までノ
ズルヘッドが来た時点で高圧水の供給を始めれば、噴射
口から高圧水か橋桁下面に噴射され、斫り処理が行え
る。一方、橋脚台面側の斫り処理を行う場合は、噴射口
が下方を向くようにノズルヘッドの向きを予め調節して
おけばよい。
【0017】また、高圧水の噴射を続けながら、移動手
段によるシャフト軸方向へのノズルヘッドの移動を行え
ば、その移動方向(橋脚台と橋桁下面との間の奥行き方
向)に沿って連続的な斫り処理が行える。
【0018】なお、ノズルヘッドの移動手段は、シャフ
トに対してノズルヘッドのみが移動できるようなスライ
ドあるいは伸縮部材を介したものでも、シャフト部ごと
移動させることによりノズルヘッドの位置を変更する構
成のものでも良い。また、本発明の移動手段を、ノズル
ヘッドの位置を鉛直方向に移動させることができるもの
とすれば、ノズルヘッドの高さ方向の位置決めもこの移
動手段によって容易に行える。
【0019】また、請求項2に記載した如く、移動手段
がノズルヘッド位置を被処理面に対して任意の距離にあ
るほぼ平行な平面内で移動させられるものとすれば、被
処理面に対して噴射水による斫り効果が発揮できる距離
を維持しつつ、ノズルヘッドをシャフト軸方向だけでな
くその直交方向にも移動できる。例えば、上記橋桁にお
ける斫り作業の際には前記奥行き方向だけでなく橋桁幅
方向にも良好で均一な斫り処理を行いながらノズルヘッ
ドを移動させることができる。
【0020】このようなノズルヘッドの被処理面に対し
てほぼ平行な平面内での移動手段は、ノズルヘッドのみ
の移動に限らず、シャフト部ごとの移動でも良い。例え
ば、装置本体を走行させるものが簡便である。このと
き、装置本体の走行移動を行いながら高圧水噴射を続け
れば、走行方向(橋桁の幅方向)に沿った連続的な斫り
処理が行える。
【0021】以上のように、本発明のはつり装置によれ
ば、従来は不可能であった狭隘な場所の斫りも簡便に行
えるだけでなく、斫り作業工程を、作業者は実際の斫り
箇所から離れた位置で装置を操作することによって自動
的に進めることができるため、従来のように、作業者へ
の粉塵等の被害は生じにくく、安全に作業できる。
【0022】なお、本発明の噴射ノズルはシャフト部の
軸方向に対してほぼ直交する方向に高圧水を噴射するも
のであるが、噴射水の楔効果を高めるには、被処理面に
対して直交方向で当たる(入射角が90度)よりもいく
らか傾斜していることが望ましい。例えば、被処理面に
対する直交方向から傾斜角5度以上25度以下(入射角
65度以上85度以下)程度の範囲内で高圧水が噴射す
るものが好ましい。
【0023】なお、噴射ノズルを複数設け、各噴射ノズ
ルの高圧水噴射軸方向がシャフト軸方向において互いに
交差する場合には、噴射水どうしが衝突することのない
ように、各ノズルの噴射軸方向がシャフトの周方向にお
いて互いにずれるように設定すれば良い。
【0024】また本発明においては、噴射角可変手段を
さらに備えることによってノズルヘッドから噴射される
高圧水の噴射方向を変えることができれば、同一ノズル
ヘッド位置において広範囲に亘って高圧水を噴射し、斫
り処理を行うことができる。
【0025】この噴射角可変手段は、シャフト部を軸回
転させてノズルヘッドごと軸回転させることによって噴
射方向を変えるものである。例えば、シャフト部を36
0度軸回転させれば全周方向について高圧水噴射が行え
る。これによって、上下被処理面および左右被処理面な
どノズル周りを同一工程で一度に斫り処理できる。
【0026】また、上下面のみなど所望の領域だけの噴
射で全周に亘る噴射を必要としない場合には、前記所望
の領域に相当する部分に開口を形成したカバーをヘッド
の回転を妨げない状態で取り付ければ良い。例えば、上
部と下部とに開口領域を持つカバーをノズルヘッドに取
り付けてヘッドを回転させながら高圧水噴射を行えば、
同時に上面側及び下面側の領域を連続的に、且つカバー
の開口幅(奥行き方向に対して直行方向)に相当する噴
射幅をもって斫り処理できる。
【0027】また、作業場所によっては、上面側のみあ
るいは下面側のみの処理を要求される場合があるが、シ
ャフト部に伴うノズルヘッドの軸回転を噴射角可変手段
で調整することにより噴射ノズルの向きを任意の方向に
設定することができるので、例えば被斫り領域が上面側
である場合は上方ヘノズルを向かせ、下面側を斫り処理
したい場合は下方へノズルを向かせるよう設定すること
ができる。
【0028】この時、噴射角可変手段を高圧水噴射中に
ある角度範囲内での軸回転を連続的に行うものとすれ
ば、ノズルヘッドを連続的に揺動させることができ、そ
の揺動方向(前記奥行き方向に対して直行する幅方向)
において単位時間当たりの高圧水噴射領域が広くなるた
め、同ノズルヘッド位置においてより広い範囲の斫り処
理が行える。この場合、前述のようにカバーを用いるこ
となく簡便な構成で所望の処理幅が得られる。
【0029】さらに、請求項に記載したように、移動
手段にノズルヘッドのシャフト軸方向への移動距離を調
整する移動距離制御手段を備えれば、ノズルヘッドの移
動を必要な範囲内に制御することができ、目的の被処理
面以外の領域に無駄に高圧水を噴射したり、移動方向に
直面する壁等にノズルヘッド1が衝突するようなことが
避けら、効率の良い斫り処理作業が行える。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施の形態と
して、先端部にノズルヘッドが設けられたシャフト部が
その軸方向にスライドされることによってノズルヘッド
の位置が移動されるスライド装置を備えた研り装置を図
lに示す。
【0031】本実施形態による斫り装置の移動手段で
は、スライド装置5においてシャフト部3をその軸方向
にスライドさせることによってノズルヘッド1が同方向
へ移動されると共に、スライド装置5ごと上昇または下
降させる一対の昇降用油圧リフター6によってノズルヘ
ッド1の鉛直方向への移動が行われるものである。
【0032】さらに、本実施形態の移動手段において
は、両油圧リフター6の下部に車輪7をそれぞれ設け、
シャフト部3のスライド装置5および上記昇降用油圧リ
フター6を含む装置本体ごとシャフトに対して直交方向
に走行移動させるものとした。この走行移動によって、
ノズルヘッド1をシャフト軸に対する水平面内で軸と直
交する方向に移動させることができる。
【0033】車輪走行は、走行手段としては最も簡便な
もののひとつであるが、単に足場地面上を装置下部に備
え付けた車輪で走行させるだけでは、斫り作業が進むに
従って生じるコンクリートの削片等が足場上に散乱し、
車輪走行を困難にすると共に、装置の走行移動が妨げら
れてしまう恐れがある。
【0034】そこで、本実施形態においては、予め走行
方向に沿って足場地面上にレール8を載置し、そのレー
ル8上を車輪走行させる構成とすることによって、足場
上の散乱物の影響を回避するものとした。なお、レール
8は、その頂部に散乱物が堆積しないような断面三角形
状のものを用いた。
【0035】シャフト部3の先端部には、図4の部分側
面図に示すような2つの高圧水噴射ノズル2を有するノ
ズルヘッド1が備えられている。本実施形態では、2つ
のノズル2がそれぞれ被処理面に対する直交方向からシ
ャフト軸方向に沿って外方へ傾斜角θ=20度程度の噴
射軸方向を持つものとした。なお、互いの噴射方向がシ
ャフト軸方向において交差する場合は、図5に示すよう
に、噴射水どうしが衝突することのないように、噴射軸
方向が互いにシャフトの周方向でずれるように各ノズル
22を位相Lをもって配置すれば良い。
【0036】またシャフト部3の他端部には、高圧ノズ
ルユニット4を介して超高圧ホースHが取り付けられて
おり、斫り作業の際には、外部の高圧水発生装置10か
ら供給される高圧水が、超高圧ホースHから高圧ノズル
ユニット4、シャフト部3内を通ってノズルヘッド1へ
導かれ、噴射ノズル2から被処理面に向かって噴射され
る。
【0037】シャフト部3を含むスライド装置5の構成
は以下の通りである。即ち、高圧ノズルユニット4が減
速機付電動モータ〈不図示)の駆動制御によってシャフ
ト軸と平行なガイド軸4aに沿って移動し、これに伴っ
てシャフト部3およびノズルヘッド1がシャフト軸方向
に移動する。
【0038】ここで、シャフト軸4aと平行に配設され
たスライド軸5aの両端部に締めて固定される一対のリ
ミットスイッチ(S1,S2)を設けた。これらリミッ
トスイッチ(S1,S2)は、高圧ノズルユニット4の
ガイド軸4aに沿った移動を制御するものであり、高圧
ユニット4の下部両端に備えられた一対のドッグ(D
1,D2)がそれぞれのリミットスイッチ(S1,S
2)に当接してスイッチを押した時点で電動モータの駆
動が切り換わり、移動方向が逆転する。
【0039】さらに、図6(a)に示すように、スライ
ド軸5aの前進側には、中空管5xがスライド軸5aと
ほぼ平行に保持されており、この中空管5x内には検知
用バー5yが摺動可能に且つ一端が前進側リミットスイ
ッチS1を押圧可能に貫挿されている。一方、前進側の
ドックD1には、その前面に長方形の検知用板Dxが軸
直行方向に回動可能にネジDyによって固定されてい
る。
【0040】この検知用板Dxが図6(b)に示すよう
に長手方向が鉛直方向と一致する状態でネジ止めした場
合、高圧ノズルユニット4が前進していくと、これに伴
って前進する前進側ドックD1前面の検知用板Dxの下
部が検知用バー5yの他端に当接してこれを押し、検知
用バー5xの一端が前進側リミットスイッチS1を押す
ことによって電動モータの駆動が切り換わり、高圧ノズ
ルユニット4の前進が止まり後退が始まる。
【0041】従って、一端が前進側リミットスイッチS
1に当接している際の検知用バー5yの他端から後退側
リミットスイッチS2位置の間が高圧ノズルユニット4
の移動範囲となる。よってこの移動範囲は、検知用バー
5yの長さを適宜変えることによって変更することがで
きる。即ち、この検知用バー5yの長さを適宜選択する
ことによって、ノズルヘッド1の前進を必要な位置まで
に制御することができる。
【0042】そこで、ノズルヘッド1の位置がスライド
装置5に最も近接している初期位置から目的の最終端位
置までの必要距離、例えば被処理面の手前の処理スター
ト位置から奥行き方向の終端位置までの必要な距離分だ
け移動するように、ノズルヘッド1の必要最大移動距離
に応じた高圧ノズルユニット4移動範囲を後退側リミッ
トスイッチS2位置と検知用バー5yの他端位置とで決
定し、相当する長さの検知用バー5yを中空管5xに貫
挿設置しておけば良い。
【0043】以上のように、本実施形態においては、一
対のリミットスイッチ (S1,S2)と一対のドッグ (D
1,D2)および前進側ドックD1にネジDyによって回
動可能に固定される検知用板Dxと、中空管5xおよび
検知用バー5yとでヘッドノズルのための移動距離制御
手段が構成される。
【0044】この移動距離制御手段により、必要以上に
ノズルヘッド1が移動して目的の被処理面以外の領域に
無駄に高圧水を噴射したり、移動方向に直面する壁等に
ノズルヘッド1が衝突するようなことは避けられる。な
お、検知用バー5yは、各種長さのものを用意しておき
所望のものを選択して用いる構成としても、検知用バー
5y自身が伸縮可能で適宜所望の長さに固定できる構成
としても良い。
【0045】また、高圧ノズルユニット4をスライド軸
5aの先端まで前進させてノズルヘッド1の移動範囲を
最大に設定したい場合には、図7(b)に示すように、
検知用板Dxをその長手方向が軸直行方向に一致する状
態で固定し、検知用バー5yの他端に触れないようにし
ておけば、直接、前進側ドックD1が前進側リミットス
イッチS1に当接して押すまで(図6(a))、高圧ノ
ズルユニット4及びノズルヘッド1は前進することがで
きる。
【0046】また、高圧ノズルユニット4には、図2
(a)の部分拡大図に示すように、油圧モータ11が高
圧ノズルユニット4に対してその回転運動と無関係とな
る位置に取り付けられており、この油圧モータ11によ
って回転される円盤12とシャフト部3外周を締め付け
て固定されたリング部材14と、両者を繋ぐロッドエン
ド13によってクランク機構が構成されている。
【0047】従って、Y方向からの矢視図(b)に示す
ように、円盤12の回転連動はロッドエンド13を介し
てリング部材14へ伝達され、リング部材14はシャフ
ト部3の軸を中心にして所定の角度範囲内で回動する。
シャフト部3はリング部材14に伴って軸心回動し、そ
の先端部のノズルヘッド1は、シャフト部3の回動に応
じて揺動する。このように上記クランク機構が噴射角可
変手段として働く。
【0048】当初の設定において予め噴射ノズル2が上
向きになる状態でシャフト部3にりシグ部材14を固定
すれば、高圧水は上向きに噴射され、上被処理面に対し
て前記ノズルヘッド1の揺動によって広げられた領域を
もって斫り処理が行われる。逆に被処理面が下方である
場合は、当初の設定において噴射ノズル2が下向きにな
る状態でシャフト部3にリング部材14を固定すれば良
い。
【0049】また、限定された範囲内での回転(揺動〉
ではなくノズルヘッド1を回転させて全周に亘って高圧
水を噴射させたい場合には、例えば図2(a)中点線で
示したように油圧モータ11の取り付け変更を行う方法
によって実現できる。即ち、まず予め高圧ノズルユニッ
ト4中の管軸16の外周にギア15を固定しておき、前
記円盤12、ロッドエンド13およびリング部材14を
取り外し、ギア15に回転運動を伝達できる位置に油圧
モータ11を付け変える。油圧モータ12の駆動で回転
されるギア15によって管軸16が軸心回転し、それに
伴って管軸16先端に固定されているシャフト部3も軸
心回転する。
【0050】なお、本斫り装置による斫り処理作業は、
スライド装置5の減速機付電動モータ及び電源、油圧リ
フター6、高圧ノズルユニット1の油圧モータ11、高
圧水発生装置10等の各駆動系につなげられた制御操作
盤において、作業者の遠隔操作で制御される。
【0051】以上のような構成を持つ斫り装置によっ
て、支承部付近の橋脚台部に対向する橋桁下面X(被処
理面)のコンクリート部分に対して斫り処理を行う場合
の動作を以下に示す。
【0052】まず橋桁下の足場面上に装置走行用のレー
ル8を設置するが、ここでは足場台9を用いる。この足
場台9は、上面部を表面が均一であると共に載置された
レール8がズレ難いもので構成する。例えば、レール8
に対する係止部を設けても良い。この足場台9上に、各
車輪7間隔に応じた間隔を持って被処理面Xの奥行き方
向と直交する方向(道路橋桁の幅方向)に伸びるように
レール8を載置する。ただし橋桁が道路に対して角度を
もって斜めにかけられている場合には、レール8と橋桁
の距離が一定になるよう平行にレール8を載置する。レ
ール8の間隔は、図3に示すような所定の長さを持つレ
ール8間嵌挿部材20を用いて常時一定に設定すること
ができる。
【0053】また、高圧ノズルユニット4に、油圧モー
タ11と共に円盤12、ロッドエンド13、リング部材
14を取り付け、斫り装置作動時にノズルヘッド1が被
処理面Xに沿って(ほぼ平行に〉移動する際に噴射ノズ
ル2が被処理面Xに対向し、高圧水が上方へ噴射される
状態でシャフト部3にリング部材14を締め付け固定す
る。
【0054】また、ノズルヘッド1およびシャフト部
3、高圧ノズルユニット4の移動範囲が被処理面Xの処
理方向である奥行き距離に対応するように、相当する長
さの検知用バー5yを中空管5x内に貫挿しておく。
【0055】以上のような設定が終了したら、レ−ル8
上にそれぞれ対応する車輪7が嵌合された状態で装置本
体を設置する。装置本体をレール8上で走行させてノズ
ルヘッド1及びシャフト部3の走行方向における位置が
目的の被処理面X付近にくるように位置決めする。次
に、操作盤から油圧リフター6を駆動制御して、ノズル
ヘッド1の高さ位置が被処理面Xに対して所定のノズル
噴射距離になるまでスライド装置5を上昇させる。
【0056】なお、コンクリート構造表面には若干のう
ねりが生じていることがあり、被処理面は必ずしも水平
ではない。そこで、このような被処理面に対して斫り効
果が発揮できる一定距離を維持しながらノズルヘッド1
が移動できるように、スライド装置5の上部にアジャス
トストッパAを備え付け、橋桁下面に接着させる。これ
により、ノズルヘッド1は、被処理面に対して所定距離
をもってほぼ平行な平面内で移動でき、均一で良好な斫
り処理ができる。さらに、アジャストストッパAによる
固定で装置の振動が小さく抑えられるという効果もあ
る。
【0057】スライド装置5の高さ方向の位置決めが終
了したら、被処理面Xの手前側の斫り処理を始めたい位
置に対向するノズルヘッド1位置を初期位置として、斫
り作業を開始する。即ち、操作盤から、高圧水発生装置
10からの高圧水の供給を始めると同時に、油圧モータ
11を駆動させて上記クランク機構を介してシャフト部
3及びノズルヘッド1の揺動を開始すると共に、減速機
付電動モータを駆動させて高圧ノズルユニット4のガイ
ド軸4aに沿った移動を開始させる。
【0058】ノズルヘッド3は、噴射ノズル2から高圧
水を上方向に噴射しながら揺動しつつシャフト部3の軸
方向へ所定速度で移動する。これによって、被処理面X
に対して支承部付近の橋脚台面と橋桁下面との狭隘な間
の奥行き方向に向かって高圧水噴射による斫り処理が進
められる。このとき、斫り範囲は、ノズルヘッド1の揺
動に応じた広い幅で進み、従来にない効率の良い処理速
度となる。例えば、斫り深さ30〜50mmで1.5m
2 /hrという高効率の作業速度が可能である。
【0059】ノズルヘッド1の奥行き方向の移動が進ん
で目的の終端部付近に来ると、進行側ドックD1の検知
用板Dxが検知用バー5yの他端に到達し、これを軸方
向に摺動させることによって検知用バー5yの先端が前
進側リミットスイッチS1を押圧する。これによって、
電動モータの駆動が切り換えられ、高圧ノズルユニット
4の前進を止めてノズルヘッド1のそれ以上の奥行き側
の移動が制限されると共に後退が開始される。
【0060】後退側ドックD2が後退側リミットスイッ
チS2に達し押圧すると、また電動モータの駆動が切り
換えられ、再び前進が開始される。このような高圧水噴
射及び揺動しながらのノズルヘッド1の往復移動(前進
後退)によって所定領域の斫り処理が終了したら、装置
本体を走行させてノズルヘッド1位置を奥行きに対する
幅方向にずらし、再び電動モータを駆動させて、ノズル
ヘッド1を往復移動させ、前回の斫り処理領域と隣り合
った領域に対して斫り処理を行う。
【0061】以上の操作を繰り返すことによって、被処
理面X全域に対する斫り処理が高い効率で行える。
【0062】
【発明の効果】本発明は以上説明したとおり、従来に比
べて作業者への負担を大幅に軽減しながらも、従来は不
可能であった狭隘な部分への高圧水噴射による斫り処理
を容易に行うことができるという効果がある。
【0063】また、ノズルヘッドの移動手段の構成によ
っては、斫り位置の決定をより簡便にできると共に、斫
り処理速度を効率良く制御できる。
【0064】さらに、噴射角可変手段によって、単位時
間当たりの斫り処理範囲を広く設定でき、作業効率の向
上をさらに高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による斫り装置を示す概
略構成図である。
【図2】図1の斫り装置の高圧ノズルユニット付近の部
分拡大図であり、(a)は側面部分断面図、(b)は
(a)中Yで示した矢視正面図である。
【図3】図lの斫り装置の車輪走行用レールの配設方法
を示す説明図である。
【図4】図1の斫り装置のノズルヘッドの部分拡大側面
図である。
【図5】図1とは別のタイプのノズルヘッドの一例を示
す模式図であり、(a)は上方から見た平面図、(b)は
側面図、(c)は正面図である。
【図6】図1の斫り装置のスライド装置の構成を説明す
る部分拡大図であり、(a)は側面図、(b)は前進側
ドックの構成を示す部分正面図である。
【図7】図6と異なる状態のスライド装置の構成を説明
する部分拡大図であり、(a)は前進側部分側面図、
(b)は前進側ドックの構成を示す部分正面図である。
【符号の説明】
1:ノズルヘッド 2:噴射ノズル 3:シャフト部 4:高圧ノズルユニット 4a:ガイド軸 D1:前進側ドック D2:後退側ドック Dx:検知用板 Dy:ネジ A:アジャストストッパ 5:スライド装置 5a:スライド軸 5x:中空管 5y:検知用バー S1:前進側リミットスイッチ S2:後退側リミットスイッチ 6:油圧リフタ− 7:車輪 8:レール 9:足場台 10:高圧水発生装置 H:超高圧ホース 11:油圧モータ 12:円盤 13:ロッドエンド 14:リング部材 15:ギア 16:管軸 20:レール8間嵌挿部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−28892(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E01C 23/08 E01C 23/12 B05B 3/18 B24C 3/12 B28D 1/00 E21D 9/10 E01D 21/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧水を被処理面に向けて噴射すること
    により被処理面のはつり処理を行うための噴射ノズルを
    一つ以上備えたノズルヘッドと、 このノズルヘッドが先端部に設けられ、水平方向に配さ
    れて、高圧水発生装置から供給される高圧水を前記ノズ
    ルヘッドヘ導くシャフト部と、該シャフト部をその軸方向にスライドさせることによっ
    て、前記 ノズルヘッドの位置を少なくとも前記シャフト
    部の軸方向へ移動させる移動手段と、を備え、 前記ノズルヘッドは、そこから噴射される高圧水が前記
    シャフト部の軸方向に対してほぼ直交する方向へ噴射さ
    れるものであり、 前記移動手段によりノズルヘッドを移動させることによ
    り、前記シャフト部とほぼ平行な位置にある被処理面の
    はつり処理を行うはつり装置であって、 前記シャフト部を軸回転させることによりノズルヘッド
    ごと軸回転させて高圧水の噴射方向を変える噴射角可変
    手段を更に備え、該噴射角可変手段は、前記シャフト部
    の軸回転を、所定角度範囲内での揺動回動と360度の
    連続回転とのいずれかに選択的に切り変え可能である
    とを特徴とするはつり装置。
  2. 【請求項2】 前記移動手段は、前記ノズルヘッドの位
    置を前記被処理面に対して任意の距離にあるほぼ平行な
    平面内で移動させることができるものであることを特徴
    とする請求項1に記載のはつり装置。
  3. 【請求項3】 前記移動手段は、前記ノズルヘッドの前
    記シャフト軸方向への移動距離を調整する移動距離制御
    手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のはつり
    装置。
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