JP3167298B2 - コンクリート表面研掃装置 - Google Patents

コンクリート表面研掃装置

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JP3167298B2
JP3167298B2 JP32569898A JP32569898A JP3167298B2 JP 3167298 B2 JP3167298 B2 JP 3167298B2 JP 32569898 A JP32569898 A JP 32569898A JP 32569898 A JP32569898 A JP 32569898A JP 3167298 B2 JP3167298 B2 JP 3167298B2
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信 成井
良之 妹尾
勝義 増子
洋介 野田
末利 桑田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高圧水いわゆるウ
ォータージェットによりコンクリートの表層部を斫るた
めのコンクリート表面研掃装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリート構造物に対する補修や補強
を目的としてその表面に新たなコンクリートを増し打ち
するような場合、旧コンクリートに対する新コンクリー
トの付着力を確保するために、旧コンクリートの表層部
を数mm〜数cm程度だけ薄く斫る必要が生じる場合が
ある。従来、そのようなコンクリート表層部の斫りは、
スチールショット工法、サンドブラスト工法、チッピン
グ工法によることが最も一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記工法では
いずれも作業能率が良くなく、特に雨天時には作業が不
可能であるので、上記工法に代わってコンクリートの表
層部を効率的に斫ることのできる有効な手段の開発が望
まれていた。
【0004】なお、近年、超高圧水(200Mpa程
度)の噴射いわゆるウォータージェットによりコンクリ
ートを切断する技術が開発され、その技術をコンクリー
トの表面斫りにも応用できるのではないかと考えられて
いるが、ウォータージェットによるコンクリート切断技
術をそのまま斫りに転用しても効率的にかつ斫りむらや
斫り残しなくきれいに斫ることができるものではなく、
現時点では有効な装置は実現していない。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明のコンク
リート表面研掃装置は、回転軸の先端部に放射状に回転
体を取り付けるとともに該回転体の先端部にノズルを取
り付けてなる回転ノズル機構を備え、前記回転体をコン
クリート表面に沿って回転させかつ移動させつつ、前記
回転軸および前記回転体を通して前記ノズルに高圧水を
供給することにより、該ノズルから高圧水をコンクリー
ト表面に噴射してその表層部を斫る構成の装置であっ
て、前記回転ノズル機構を複数並設し、各回転ノズル機
構の回転により各ノズルから噴射される高圧水の描く円
形の軌跡が相互にラップするように各回転ノズル機構の
相互間隔を設定するとともに、各回転ノズル機構をそれ
らの位相をずらした状態で同期させて回転させる回転駆
動機構を具備してなり、前記各回転ノズル機構における
前記回転体の先端部に前記ノズルを該回転ノズル機構の
径方向に位置をずらして複数設け、前記回転ノズル機構
の回転により各ノズルから噴射される高圧水の描く円形
の軌跡が半径の異なる同心円を描く構成とし、しかも、
前記各ノズルのうち最も外側に位置するノズルのオリフ
ィス径を他のノズルのオリフィス径よりも小さくするこ
とにより、該ノズルからの高圧水の噴射量を他のノズル
からの噴射量よりも低減させたものである。
【0006】
【0007】請求項2の発明のコンクリート表面研掃装
置は、コンクリート表面に対向配置される無底箱状のケ
ーシングを有し、該ケーシングに前記各回転ノズル機構
を保持して各回転体をその内部に収容する構成としたも
のである。
【0008】請求項3の発明のコンクリート表面研掃装
置は、前記ケーシングに車輪を設けてコンクリート表面
上を走行可能としたものである。
【0009】請求項4の発明のコンクリート表面研掃装
置は、前記ケーシングの底部周縁部に、斫りガラおよび
斫りに使用された高圧水を真空吸引するスリットと、該
スリットとコンクリート表面との間をシールするシール
材とを備えた真空吸引機構を設けてなるものである。
【0010】請求項5の発明のコンクリート表面研掃装
置は、前記ケーシングをコンクリート表面に対して離接
する方向に変位せしめて前記ノズルとコンクリート表面
との間の間隔を調整するスタンドオフ調整機構を備えた
ものである。
【0011】請求項6の発明のコンクリート表面研掃装
置は、前記回転駆動機構を、単一の油圧モータと、該油
圧モータにより各回転ノズル機構を一斉にかつ位相をず
らして回転せしめる動力伝達機構とにより構成したもの
である。
【0012】請求項7の発明のコンクリート表面研掃装
置は、クレーンにより吊り上げてコンクリート壁面に対
向配置可能に構成したものである。
【0013】
【0014】
【発明の実施の形態】図1〜図3は本発明のコンクリー
ト表面研掃装置の一実施形態を示すものである。本実施
形態の研掃装置1はコンクリート舗装の路面2を対象と
してその表層部に対する斫り作業を行うものであり、図
1に示すように適宜の自走車両3に対して連結機構4に
より連結されてそれにより牽引あるいは後押しされて移
動しながら、路面2に対して高圧水を噴射してその表層
部を薄く斫る作業を行うものである。
【0015】この研掃装置1は、並設された3基の回転
ノズル機構5を備える。それぞれの回転ノズル機構5
は、回転軸6の先端部に2本の回転体7を一直線に並ぶ
ように放射状に取り付け、各回転体7の先端部に2個の
ノズル8(8aと8c、または8bと8d)を取り付け
てなるものであり、回転軸6の上部にスイベルジョイン
ト9を介して高圧水の供給ホース10が接続され、図示
しない高圧ポンプから圧送される高圧水がそのホース1
0、回転軸6内および回転体7内を通してノズル8に供
給され、それらノズル8から高圧水が路面2に対して噴
射されて斫りを行うようになっている。本実施形態にお
いては各回転ノズル機構5の直径を350mm程度とし
て全体の研掃幅を1000mm程度とすることが好適で
ある。
【0016】各回転ノズル機構5は、横長で扁平な無底
箱状のケーシング11の上面部にフレーム12を介して
保持され、それら回転ノズル機構5の各回転体7はその
ケーシング11内に収容されて高圧水や斫りガラの周囲
への飛散が防止されるようになっている。そして、各回
転体7は回転駆動機構13により同期してかつ位相がず
らされた状態で回転するようになっている。回転駆動機
構13は、図3に示すように、油圧モータ14と、スプ
ロケット15〜18およびチェーン19、20ならびに
メインシャフト21よりなる動力伝達機構22とにより
構成され、油圧モータ14を駆動するとメインシャフト
21により各回転軸6が回転し、それによって各回転体
7がケーシング11内において一斉に同速度で同方向に
水平回転するようになっている。
【0017】各回転体7が回転することに伴い各ノズル
8から噴射される高圧水は回転軸6の位置を中心とする
円形の軌跡を描くことになる。上記のように各回転体7
の先端部にそれぞれ2個のノズル8が取り付けられてい
ることから、各回転ノズル機構5は計4個のノズル8
(8a,8b,8c,8d)を有するものであるが、そ
れら4個のノズル8a〜8dの回転中心からの距離は互
いに異なるものとされており、したがってそれらのノズ
ル8a〜8dの描く軌跡は図2(ケーシング11を底面
側から見た図)に示されるように半径の異なる四重の同
心円を描くものとなって重なり合うことがなく、これに
よりそれらノズル8a〜8dにより幅の広い環状の範囲
に高圧水を噴射し得るものとなっている。
【0018】なお、各回転ノズル機構5における4個の
ノズル8a〜8dの相互間隔(それらのノズル8a〜8
dが描く四重の同心円の半径の差)は5mm程度とする
ことが好適である。また、各回転ノズル機構5に取り付
けられている4個のノズル8a〜8dのうち最も外側に
位置するノズル8aのオリフィス径を他のノズル8b〜
8cのオリフィス径よりも小さくして、そのノズル8a
からの高圧水の噴射量を他のノズル8b〜8dからの噴
射量よりも低減させることが好適である。具体的には、
外側のノズル8aのオリフィス径を0.8mm程度、内
側のノズル8b〜8dのオリフィス径を0.9mm程度
とすることが良い。
【0019】そして、本実施形態の研掃装置1では、3
基の回転ノズル機構5の相互間隔(回転軸6間の距離)
を、図2に示されるように各回転ノズル機構5における
最も外側のノズル8aの描く軌跡が互いに接するように
設定している。そのように双方のノズル8aの軌跡が接
するようにされていることから、それらノズル8aから
所定の広がりをもって噴射される高圧水の描く円形の軌
跡はわずかにラップすることになり、これにより各回転
ノズル機構5の間が隙間無く斫られて斫り残しが生じる
ことなく確実かつ十分に平坦に研掃することができるも
のとなっている。なお、双方のノズル8aからの高圧水
のラップ幅は斫り対象面の状態やオリフィス径、スタン
ドオフ(ノズルと斫り対象面との間の距離)等を考慮し
て最適に設定すれば良いが、ラップ幅があまり小さいと
斫り残しが生じることがあり、逆にラップ幅があまり大
きいと斫り過ぎとなることがあるので、ラップ幅は2.
5mm程度とすることが好適である。そして、上記のよ
うに最も外側のノズル8aのオリフィス径を他のノズル
8b〜8cのオリフィス径よりも小さくしてそのノズル
8aからの高圧水の噴射量を他のノズル8b〜8dから
の噴射量よりも低減させることで、ラップ部に対する総
噴射量が過大になることを回避してラップ部の斫り過ぎ
を有効に防止することができる。
【0020】そして、上記のように最も外側のノズル8
aの軌跡どうしが接するように各回転ノズル機構5を回
転させるために、各回転体7を同位相で回転させた場合
には回転体7の先端どうしが衝突してしまうことがあ
り、そのため、本実施形態の研掃装置1では各回転体7
の位相を90度ずつずらした状態で回転させることでそ
の衝突を回避するようにしている。なお、本実施形態で
は両側2基の回転ノズル機構5の位相ずれは180度と
なって実質的に同位相で回転することになる。
【0021】一方、上記のケーシング11は図2に示す
ようにその四隅部に車輪25を有していて、自走車両3
による牽引あるいは後押しにより路面2上を走行できる
ものとされているが、それら車輪25の取付部はシムプ
レートを適宜挟み込むことで高さ調整を行い得るスタン
ドオフ調整機構26(図1参照)を構成している。スタ
ンドオフ調整機構26は、ケーシング11全体を路面2
に対して離接する方向に変位せしめることで、その内部
に収容している回転体7のノズル8と路面2との間の間
隔すなわちスタンドオフを適正に調整するためのもので
ある。
【0022】さらに、ケーシング11の底部周縁部に
は、斫りガラおよび斫りに使用された高圧水を真空吸引
するためのスリット27と、そのスリット27の廻りに
取り付けられて路面2との間をシールして負圧を維持す
るゴム板等のシール材28を備えた真空吸引機構29が
設けられている。スリット27の要所には吸引ホース3
0が接続され、吸引ホース30は図1に示すヘッダ31
を介して図示しない真空吸引装置に接続されている。
【0023】上記構成の研掃装置1によりコンクリート
舗装の路面2を斫るには、図1に示したようにこの研掃
装置1を自走車両3により所定速度で移動させていきつ
つ、各回転ノズル機構5に対して高圧水を供給し、回転
駆動機構13により各回転体7を回転させ、ケーシング
11の周囲のスリット27から真空吸引を行えば良い。
これにより、各ノズル8から噴射される高圧水は円形
(より厳密には研掃装置1の移動により螺旋状となる)
の軌跡を描きつつ移動していくので、ケーシング11の
全幅にわたって路面2全体の表層部が隙間無く研掃さ
れ、それにより発生した斫りガラおよび斫りに使用され
た高圧水はスリット27から真空吸引されて除去されて
しまい、研掃装置1の通過後の路面2は自ずと清浄で乾
燥した状態になる。
【0024】なお、上記実施形態の研掃装置1の運転条
件は、斫り対象のコンクリート表面の状況や斫り深さに
より設定すれば良いが、上記のような通常のコンクリー
ト舗装の路面2を対象として数mm〜数cm程度の深さ
の斫りを行う場合の一例を上げれば、高圧水の水圧を8
0〜90Mpa程度、総水量を120リットル/分程度
(1基の回転ノズル機構5につき40リットル/分程
度、1個のノズル8につき10リットル/分程度)と
し、1台の高圧ポンプから3基の回転ノズル機構5に対
して均等に分岐供給すれば良い。また、各回転ノズル機
構5における回転体7の回転速度は300rpm程度、
研掃装置1の移動速度は4m/分程度とすることが良
い。スタンドオフは路面2の凹凸や傾斜の程度にもよる
が20mm程度とすることが適当である。
【0025】上記の研掃装置1は、3基の回転ノズル機
構5を並設してそれらによる研掃幅を上記で例示したよ
うに1,000mm(1m)程度とし、それを上記のよ
うに4m/分(240m/時)の速度で移動させること
により、240m2/時もの処理能力を有するものとな
り、また雨天時においても何等支障なく作業を実施でき
るものであるから、従来工法に比較してきわめて効率的
な研掃作業を行い得るものである。また、各回転ノズル
機構5により噴射される高圧水の軌跡をわずかにラップ
させており、しかも各回転体7における4個のノズル8
の位置を径方向にずらして四重の同心円を描くようにし
たから、斫り残しが生じたり斫りむらによる痕跡が円形
(螺旋形)に残るようなことを確実に防止することがで
きる。さらに、外側に位置するノズル8aのオリフィス
径を内側のノズル8b〜8cのオリフィス径よりも小さ
くしてそのノズル8aからの噴射量を低減させたから、
ラップ部の斫り過ぎを回避して十分に平坦な研掃を行う
ことができる。
【0026】以上で本発明の一実施形態について説明し
たが、本発明は上記実施形態に限定されることなく、以
下に列挙するように種々の変形、応用が可能である。
【0027】上記実施形態では3基の回転ノズル機構5
を並設したが、少なくとも2基以上の回転ノズル機構5
を並設すれば良く、4基以上を並設することも勿論可能
である。また、回転ノズル機構5を単に横一列に並設す
ることに限らず、必要であれば2列以上に並設したり、
千鳥状に配置することも可能である。
【0028】上記実施形態では各回転ノズル機構5に回
転体7を2本ずつ取り付けたが、3本あるいは4本もし
くはそれ以上の本数の回転体7を放射状に取り付けても
良い。なお、回転体7の長さ寸法は適宜で良く、それを
長くするほど研掃幅を大きくできることになるが、斫り
対象のコンクリート表面に比較的大きな凹凸や傾斜があ
るような場合には、回転体7を長くすると全体として適
正なスタンドオフが確保し得ず、全体にわたって十分な
研掃を行い得ないことが想定される。そのため、コンク
リート舗装の路面2等の通常のコンクリート構造物の表
面を対象とする場合には、上記で例示したように各回転
ノズル機構5の直径が350mm程度となるように回転
体7の長さを設定し、それを3基並設して全体の研掃幅
が1m程度とすることが現実的である。
【0029】各回転体7に取り付けるノズル8の数も上
記実施形態のように2個とすることに限らず任意であっ
て1個あるいは3個以上としても良い。ノズル8を複数
設ける場合には上記実施形態のように各ノズル8の軌跡
が重ならないようにそれらの位置を半径方向にずらすこ
とが好ましいが、そのようにすることに限定されるもの
ではない。また、上記実施形態のように外側のノズルの
オリフィス径を内側のものより小さくすることが好まし
いが、ラップ部が斫り過ぎとなる懸念がないような場合
にはそのようにすることに限るものでもない。なお、各
回転体7に複数のノズル8を設ける場合においてノズル
8の相互間隔を小さく設定する場合には、ノズルチップ
にネジが直接的に形成されているタイプ(Mタイプ)の
ものを用いることが良い。ノズルチップを袋ナットで止
める鍔付きのタイプ(Fタイプ)のものはノズル間隔が
大きくなる。
【0030】回転ノズル機構5を回転させるための回転
駆動機構13としては、上記実施形態のように単一の油
圧モータ14と動力伝達機構22によるものを採用すれ
ば構成が簡便でありかつ確実な同期運転を行い得るので
好ましいが、各回転ノズル機構5を位相をずらして回転
させることができる限りにおいて適宜の構成が考えら
れ、たとえば各回転ノズル機構5をそれぞれ独立にエア
モータや油圧モータ、電動モータ等により駆動するとと
もに、それらの位相をずらすための電気的な制御を行う
ことが考えられる。
【0031】上記実施形態のように、回転ノズル機構5
をケーシング11に保持してそのケーシング11内に回
転体7を収容することで高圧水や斫りガラの飛散を防止
する構成とすることが好ましいが、回転ノズル機構5を
安定に保持でき、かつ適切な飛散防止ができればそのよ
うな構成に限るものではない。また、ケーシング11を
車輪25により走行可能とすることに限らず、研掃装置
1全体を上記の自走車両3や適宜の重機等により適正な
スタンドオフを確保した状態で路面2から浮かせた状態
で保持しつつ移動させることも可能である。勿論、スタ
ンドオフ調節機構26の構成もたとえばアクチュエータ
によるもの等、適宜の構成が考えられる。
【0032】上記実施形態のように、斫りガラや斫りに
使用した高圧水を真空吸引するための真空吸引機構29
を設け、それにはスリット27とシール材28を備える
ことが好ましいが、ケーシング11の内部空間全体から
有効に吸引を行うことができる場合にはそのようにして
も良く、その場合にはスリット27やシール材28を省
略しても良い。また、真空吸引機構にスタンドオフ調節
機能をもたせることも可能である。
【0033】なお、本発明の研掃装置に走行駆動源を搭
載してこれ自体を自走可能なものとしたり、ノズルに高
圧水を供給するための高圧ポンプや、真空吸引のための
ブロアをも本発明の研掃装置に搭載することも不可能で
はない。
【0034】勿論、本発明の研掃装置は、上記実施形態
のようにコンクリート舗装の路面2に適用するのみなら
ず、ダム、トンネル、水路、港湾施設、空港施設、橋、
上下水道関連施設等のコンクリート構造物における床面
や壁面、天井面全般に対して適用可能である。また、コ
ンクリートの補修や補強に際して適用することに限ら
ず、単なる打継ぎや増打ちに際してのレイタンス処理、
小粒径骨材の露出、スリップ防止のための目荒らし、排
水性舗装の機能回復(目詰まり部の除去)等を目的とす
る斫り作業全般に適用できるものである。
【0035】図4は本発明の他の実施形態である研掃装
置40を示すものである。これはコンクリート造の橋脚
やダム等のコンクリート壁面41に対して斫りを行う際
に適用するもので、クレーン42により吊り上げて移動
させながら壁面41全体に対する斫りを行うように構成
されたものである。この研掃装置40は、上記実施形態
の回転ノズル機構5と同様に構成されている複数の回転
ノズル機構43を横向きにした状態でケーシング44に
対して並設し、それら回転ノズル機構43から噴射され
る高圧水の軌跡をわずかにラップさせるとともに、各回
転ノズル機構43を同期させかつ位相をずらして回転駆
動する構成とされている。また、回転ノズル機構43に
地上部からホース45により高圧水を供給し、かつ斫り
ガラおよび斫りに使用した高圧水をホース46により地
上部に導くようにしている。さらに、この研掃装置40
にはウエイト材47が搭載され、クレーン42により吊
り支持された際にそのウエイト材47によりバランスが
取られてケーシング44が自ずと壁面41に対して押し
付けられた状態で対向配置され、かつウエイト材47に
より高圧水噴射の反力が十分に確保されるようになって
いる。このような構成の研掃装置40によれば、ウォー
タージェットによる効率的かつ斫り残しや斫りむらのな
い有効な斫り作業をコンクリートの壁面41に対しても
実施することができる。
【0036】
【発明の効果】請求項1の発明のコンクリート表面研掃
装置は、複数の回転ノズル機構を並設してそれら回転ノ
ズル機構から噴射される高圧水の描く円形の軌跡を相互
にラップさせ、かつそれら回転ノズル機構を回転駆動機
構により位相をずらした状態で同期させて回転させる構
成であるから、斫り作業を広範囲にわたって効率的に行
うことができ、かつ、斫り残しや斫りむらによる痕跡が
残ることもなく、勿論、雨天時にも支障無く作業を行う
ことができ、極めて有効である。また、各回転ノズル機
構の回転体に複数のノズルを径方向に位置をずらして設
けたから、それらノズルから噴射される高圧水の描く円
形の軌跡が重なることなく同心円を描き、高圧水を広範
囲に噴射し得て斫りむらや斫り残しをより確実に防止す
ることができる。しかも、最も外側に位置するノズルの
オリフィス径を内側のノズルのオリフィス径よりも小さ
くしてそこからの噴射量を低減させることにより、双方
のノズルからの高圧水がラップするラップ部における斫
り過ぎを防止でき、十分に平坦な研掃を行うことができ
る効果がある。
【0037】
【0038】請求項2の発明は、ケーシングに各回転ノ
ズル機構を保持して各回転体をその内部に収容したの
で、ケーシングにより高圧水や斫りガラの周囲への飛散
を防止できる。
【0039】請求項3の発明は、ケーシングに車輪を設
けて走行可能としたので、自走車両等による牽引あるい
は後押しにより容易にかつ安定に移動させることができ
る。
【0040】請求項4の発明は、ケーシングの底部周縁
部に真空吸引のためのスリットとシール材を備えた真空
吸引機構を設けたので、斫りガラおよび斫りに使用され
た高圧水を確実に吸引して除去することができる。
【0041】請求項5の発明は、ノズルとコンクリート
表面との間の間隔を調整するためのスタンドオフ調整機
構をケーシングに備えたので、スタンドオフ調整を容易
にかつ確実に行うことができる。
【0042】請求項6の発明は、複数の回転ノズル機構
を駆動するための回転駆動機構を単一の油圧モータと、
各回転ノズル機構を一斉にかつ位相をずらして回転せし
める動力伝達機構とにより構成したので、簡略な構成で
確実な同期運転を行い得る。
【0043】請求項7の発明は、クレーンにより吊り上
げてコンクリート壁面に対向配置する構成であるから、
ウォータージェットによる有効な斫り作業をコンクリー
ト壁面に対しても行い得る。
【0044】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態であるコンクリート表面
研掃装置の概略構成を示す側面図である。
【図2】 同、底面図である。
【図3】 同、正面図である。
【図4】 本発明の他の実施形態であるコンクリート表
面研掃装置の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1 コンクリート表面研掃装置 2 路面(コンクリート表面) 5 回転ノズル機構 6 回転軸 7 回転体 8(8a〜8d) ノズル 11 ケーシング 13 回転駆動機構 14 油圧モータ 22 動力伝達機構 25 車輪 26 スタンドオフ調整機構 27 スリット 28 シール材 29 真空吸引機構 40 コンクリート表面研掃装置 41 壁面(コンクリート表面) 42 クレーン 43 回転ノズル機構 44 ケーシング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野田 洋介 神奈川県横浜市港北区高田町1356 ワイ エヌビー株式会社内 (72)発明者 桑田 末利 福島県西白河郡西郷村大字熊倉字屏風谷 30番地23 成井農林株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−226215(JP,A) 特開 平4−97018(JP,A) 実開 平3−130361(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B28D 1/00 B24C 3/06 B24C 5/02 B24C 5/04

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸の先端部に放射状に回転体を取り
    付けるとともに該回転体の先端部にノズルを取り付けて
    なる回転ノズル機構を備え、前記回転体をコンクリート
    表面に沿って回転させかつ移動させつつ、前記回転軸お
    よび前記回転体を通して前記ノズルに高圧水を供給する
    ことにより、該ノズルから高圧水をコンクリート表面に
    噴射してその表層部を斫る構成のコンクリート表面研掃
    装置であって、 前記回転ノズル機構を複数並設し、各回転ノズル機構の
    回転により各ノズルから噴射される高圧水の描く円形の
    軌跡が相互にラップするように各回転ノズル機構の相互
    間隔を設定するとともに、各回転ノズル機構をそれらの
    位相をずらした状態で同期させて回転させる回転駆動機
    構を具備し、 前記回転ノズル機構における前記回転体の先端部に前記
    ノズルを該回転ノズル機構の径方向に位置をずらして複
    数設け、前記回転ノズル機構の回転により各ノズルから
    噴射される高圧水の描く円形の軌跡が半径の異なる同心
    円を描く構成とし、 しかも、前記各ノズルのうち最も外側に位置するノズル
    のオリフィス径を他のノズルのオリフィス径よりも小さ
    くすることにより、該ノズルからの高圧水の噴射量を他
    のノズルからの噴射量よりも低減させた ことを特徴とす
    るコンクリート表面研掃装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のコンクリート表面研掃装
    置であって、 コンクリート表面に対向配置される無底箱状のケーシン
    グを有し、該ケーシングに前記各回転ノズル機構を保持
    して各回転体をその内部に収容する構成としたことを特
    徴とするコンクリート表面研掃装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のコンクリート表面研掃装
    置であって、 前記ケーシングに車輪を設けてコンクリート表面上を走
    行可能としたことを特徴とするコンクリート表面研掃装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載のコンクリート表
    面研掃装置であって、 前記ケーシングの底部周縁部に、斫りガラおよび斫りに
    使用された高圧水を真空吸引するスリットと、該スリッ
    トとコンクリート表面との間をシールするシール材とを
    備えた真空吸引機構を設けてなることを特徴とするコン
    クリート表面研掃装置。
  5. 【請求項5】 請求項2,3または4記載のコンクリー
    ト表面研掃装置であって、 前記ケーシングをコンクリート表面に対して離接する方
    向に変位せしめて前記ノズルとコンクリート表面との間
    の間隔を調整するスタンドオフ調整機構を備えたことを
    特徴とするコンクリート表面研掃装置。
  6. 【請求項6】 請求項1,2,3,4または5記載のコ
    ンクリート表面研掃装置であって、 前記回転駆動機構を、単一の油圧モータと、該油圧モー
    タにより各回転ノズル機構を一斉にかつ位相をずらして
    回転せしめる動力伝達機構とにより構成したことを特徴
    とするコンクリート表面研掃装置。
  7. 【請求項7】 請求項1,2,3,4,5または6記載
    のコンクリート表面研掃装置であって、クレーンにより
    吊り上げてコンクリート壁面に対向配置可能に構成して
    なることを特徴とするコンクリート表面研掃装置。
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