JP5823272B2 - ウォータージェット治具 - Google Patents

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Description

本発明は、ウォータージェット治具に関し、特にコンクリート壁面をウォータージェットによって研掃するコンクリート壁面研掃処理装置に取り付けて用いられるウォータージェット治具に関する。
近年、コンクリートの表面に付着した汚れや有害物質等を除去したり、コンクリートの打継ぎの際に既設のコンクリートの表面を目粗ししたり、コンクリートの表面を覆って塗布された防護剤や止水剤等のコーティング剤を新たに塗布し直す際に劣化した塗膜やコンクリートの表層部分を除去したりするために、ウォータージェットによってコンクリートの壁面を研掃する方法が採用されている。
また、ウォータージェットによってコンクリートの壁面やその他の壁面を研掃する作業は、複数の圧力水の噴射孔が設けられたウォータージェットガンや、バキューム機能付きの小型のウォータージェット処理装置を使用して、人力による操作で行われていたが、人力による操作では、効率良く作業を行うことができないことから、ウォータージェット噴射ノズルを備える装置を自動制御して、コンクリートの壁面やその他の壁面の研掃作業を効率良く行えるようにした研掃装置が種々開発されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特許文献1のコンクリート表面研掃装置は、水平又は略水平に敷設されたコンクリート舗装の路面を研掃する装置であり、回転可能に設けられたウォータージェット噴射ノズルの周囲を囲んで配設されたケーシングの底部開口面の周縁部に、斫りガラおよび斫りに使用された高圧水を真空吸引するためのスリットと、スリットの廻りに取り付けられて舗装面との間をシールして負圧を維持するゴム板等のシール材とを備えた真空吸引機が設けられている。特許文献2の表面付着物の研掃装置は、焼却炉等における垂直又は略垂直に立設する壁面に高圧水を噴射して、壁の表面に付着した汚染物質を研掃して除去する装置であり、回転可能に設けられたウォータージェット噴射ノズルの周囲を囲んで配設された、正面側が開口面となった略円形の正面形状を備える中空の外周カバーの下部周壁部に、バキュームホースを接続して、ウォータージェットによって剥離された汚染物質とクリンカーの破片とを含む排水をバキュームホースによって吸引排出するようになっている。また、特許文献2の表面付着物の研掃装置は、外周カバーの正面側の開口面の周縁部に、前方に突出するミスト飛散防止ブラシが設けられており、このミスト飛散防止ブラシを壁面に密着させて、壁面と外周カバーとの間に隙間ができないようにすることで、ミストが外周カバーの外側に飛散するのを防止するようになっている。
特開2000−141354号公報 特開2005−254156号公報
特許文献2に記載の垂直又は略垂直に立設する壁面の研掃装置は、例えば焼却炉や下水施設等において、耐火煉瓦やコンクリートの表面に付着した汚染物質を除去することを目的として壁面の研掃を行なうものであり、高圧ホースを介してウォータージェット噴射ノズルに圧送される高圧水は、主に10〜100MPa程度の圧力に設定して圧送されるようになっており、高圧水の圧力を10〜100MPa程度の圧力に設定した場合には、バキュームホースとミスト飛散防止ブラシとによって、ミストが外周カバーの外部へ飛散するのを効果的に防止することが可能である。
しかしながら、垂直又は略垂直に立設する壁面に付着した汚れや有害物質等を除去するだけでなく、例えばコンクリートの表面を覆って塗布された防護剤や止水剤等のコーティング剤の劣化した塗膜や、コンクリートの表層部分を除去したりするために、高圧水の圧力を例えば100〜250MPa程度の高い圧力に設定してウォータージェットによってコンクリート壁面を研掃する場合には、特許文献2の研掃装置に設けられたバキュームホースとミスト飛散防止ブラシだけでは、ミストの飛散を十分に防止することが困難になる。また特に、吸引装置の吸引口の接続箇所であるカバー体の下部周壁部から離れた、側部や上部の周壁部においてカバー体の外部にミストが飛散しやすくなって、作業に支障を来たすことになりやすい。
本発明は、コンクリートの表面を覆って塗布された防護剤や止水剤等のコーティング剤の劣化した塗膜や、コンクリートの表層部分を高い圧力の高圧水で除去する場合でも、ウォータージェットによってコンクリート壁面を研掃する際に生じるミストがカバー体の外部へ飛散するのを効果的に防止することのできる、コンクリート壁面研掃処理装置に取り付けて用いられるウォータージェット治具を提供することを目的とする。
本発明は、垂直又は略垂直に立設するコンクリート壁面をウォータージェットによって研掃するコンクリート壁面研掃処理装置に取り付けて用いられるウォータージェット治具であって、回転可能に設けられたウォータージェット噴射ノズルと、該ウォータージェット噴射ノズルの周囲を囲んで設けられた、正面側が開口面となった略矩形の正面形状を備える中空のカバー体と、該カバー体における前記略矩形の正面形状の下辺部分の側壁部に吸引口を接続開口させて、前記カバー体の下方に配設された吸引装置とを備えており、前記カバー体における前記略矩形の正面形状の両側の側辺部分の側壁部、及び上辺部分の側壁部は、内側壁及び外側壁からなる2重壁構造を備えていて、これらの内側壁及び外側壁の各先端部には、前方に突出するブラシ部材が設けられており、前記カバー体における前記略矩形の正面形状の両側の側辺部分の側壁部、及び上辺部分の側壁部の、前記2重壁構造の間の部分に他端部を各々開口させて、一端部が前記吸引装置と接続する枝管が、複数本設けられているウォータージェット治具を提供することにより、上記目的を達成したものである。
そして、本発明のウォータージェット治具は、前記外側壁の先端部から前方に突出するブラシ部材の先端が、前記内側壁の先端部から前方に突出するブラシ部材の先端よりも前方に突出していることが好ましい。
また、本発明のウォータージェット治具は、前記外側壁の先端部から前方に突出するブラシ部材の先端は、前記内側壁の先端部から前方に突出するブラシ部材の先端よりも10〜20mm前方に突出していることが好ましい。
さらに、本発明のウォータージェット治具は、前記枝管の他端部が、前記カバー体の前記開口面とは反対側の底部において、前記2重壁構造の間の部分に開口していることが好ましい。
また、本発明のウォータージェット治具は、前記カバー体における前記略矩形の正面形状の下辺部分の側壁部には、両側の前記側辺部分の側壁部から前記吸引装置の吸引口の接続箇所に向けて各々斜めに延設する、傾斜壁が設けられており、該傾斜壁の先端部に、前方に突出するブラシ部材が設けられていることが好ましい。
本発明のコンクリート壁面のウォータージェット治具によれば、垂直又は略垂直に立設するコンクリート壁面をウォータージェットによって研掃するコンクリート壁面研掃処理装置に取り付けて用いられ、コンクリートの表面を覆って塗布された防護剤や止水剤等のコーティング剤の劣化した塗膜や、コンクリートの表層部分を、例えば100〜250MPa程度の高い圧力の高圧水で除去する場合でも、ウォータージェットによってコンクリート壁面を研掃する際に生じるミストがカバー体の外部へ飛散するのを効果的に防止することができる。
本発明の好ましい一実施形態に係るウォータージェット治具が取り付けられたコンクリート壁面研掃処理装着の構成を説明する、(a)は略示側面図、(b)はコンクリート壁面側から見た略示正面図である。 本発明の好ましい一実施形態に係るウォータージェット治具が取り付けられたコンクリート壁面研掃処理装着の構成を説明する、(a)は略示側面図、(b)はコンクリート壁面側から見た略示正面図である。 本発明の好ましい一実施形態に係るウォータージェット治具が取り付けられたコンクリート壁面研掃処理装着の側面図である。 本発明の好ましい一実施形態に係るウォータージェット治具が取り付けられたコンクリート壁面研掃処理装着の、縦方向スライドガイド部を延ばした状態の側面図である。 本発明の好ましい一実施形態に係るウォータージェット治具の要部正面図である。 図5のA−Aに沿った拡大略示断面図である。 本発明の好ましい一実施形態に係るウォータージェット治具の要部側面図である。 本発明の好ましい一実施形態に係るウォータージェット治具の要部底面図である。
本発明の好ましい一実施形態に係るウォータージェット治具10は、図1(a),(b)及び図2(a),(b)に示すように、例えば垂直又は略垂直に立設するコンクリート壁面(柱の壁面を含む)20を、ウォータージェットによって研掃するコンクリート壁面研掃処理装置13に取り付けて用いられる。本実施形態では、コンクリート壁面研掃処理装置13は、コンクリート構造物として、例えば地中に形成された大規模空間である、水道水や雨水や排水等を貯留するための貯水槽において、これの内部の垂直又は略垂直に立設する広大な面積のコンクリート壁面20に塗布された防護剤や止水剤等のコーティング剤の塗膜が、長期間の貯水槽の使用によって劣化して、新たにコーティング剤を塗布し直す必要が生じた際に、コーティング剤を塗布する作業に先立って、コンクリート壁面20をウォータージェットによって研掃して、所望の研掃状態で劣化した塗膜を効率良く除去できるようにするための装置として採用されたものである。また、本実施形態では、コンクリート壁面研掃処理装置13は、貯水槽の水平な底面に対しては、例えば道路の舗装面を研掃する公知の装置を採用して、効率良く研掃作業を行うことが可能であり、貯留槽の水平な天井面に対しては、足場の確保が容易ではなく、他の特別の装置を必要とすることから、これらを対象外として、特に、例えば5〜8m程度の相当の高さで垂直又は略垂直に立設する貯留槽のコンクリ−ト壁面20に対して、効率良く研掃作業を行えるようにするための装置として採用されたものである。
そして、本実施形態のウォータージェット治具10は、図3〜図8にも示すように、垂直又は略垂直に立設するコンクリート壁面20をウォータージェットによって研掃するコンクリート壁面研掃処理装置13に取り付けて用いられる治具であって、回転可能に設けられたウォータージェット噴射ノズル11と、ウォータージェット噴射ノズル11の周囲を囲んで設けられた、正面側が開口面となった略矩形の正面形状を備える中空のカバー体12と、カバー体12における略矩形の正面形状の下辺部分の側壁部53に吸引口51を接続して設けられた吸引装置52とを備えており(図5〜図8参照)、カバー体12における、少なくとも略矩形の正面形状の両側の側辺部分の側壁部54,54、及び上辺部分の側壁部55は、内側壁54a,55a及び外側壁54b,55bからなる2重壁構造を備えていて、これらの内側壁54a,55a及び外側壁54b,55bの各先端部には、前方に突出するブラシ部材29a,29bが設けられており(図6参照)、2重壁構造の間の部分には、一端部が吸引装置52と接続する枝管56の他端部が、補助吸引口57として開口している(図5参照)。
また、本実施形態では、カバー体12における略矩形の正面形状の下辺部分の側壁部53には、両側の側辺部分の側壁部54,54から吸引装置52の吸引口51の接続箇所に向けて各々斜めに延設する、傾斜壁58,58が設けられており、この傾斜壁58,58の先端部に、前方に突出するブラシ部材29dが設けられている。
本実施形態では、ウォータージェット治具10が取り付けられるコンクリート壁面研掃処理装置13は、本願出願人の出願に係る特願2010−165671号に記載のコンクリート壁面の表面研掃処理装置と同様の構成を備えている。すなわち、コンクリート壁面研掃処理装置13は、図1〜図4に示すように、ウォータージェット治具10を壁面20に沿ってスライド移動させてコンクリート壁面20の研掃を行なう研掃処理装置であって、ベースマシン14と、縦方向スライドガイド部16と、横方向スライドガイド部19と、ウォータージェット治具13とを含んで構成されている。また、ベースマシン14は、支持架台21が設置される基台部23と、基台部23を移動させる走行部22とからなり、縦方向スライドガイド部16は、支持架台21のコンクリート壁面20と対向させる部分に固定される縦方向固定ガイド部17と、縦方向固定ガイド部17に沿って縦方向に昇降可能に取り付けられる昇降ガイド部18とからなる。横方向スライドガイド部19は、ウォータージェット治具13のカバー体12の横巾の少なくとも略3倍の横方向の長さを有すると共に、昇降ガイド部18に沿って縦方向に昇降可能に取り付けられており、ウォータージェット治具10は、カバー体12を保持するカバー体支持枠24が横方向スライドガイド部19に沿ってスライドすることにより、横方向スライドガイド部19に沿って横方向に移動可能に取り付けられている。さらに、ウォータージェット噴射ノズル11をコンクリート壁面20と対向配置させたベースマシン14の各据付け位置で、縦方向固定ガイド部17に沿った昇降ガイド部18の昇降移動と、昇降ガイド部18に沿った横方向スライドガイド部19の昇降移動と、横方向スライドガイド部19に沿ったウォータージェット治具13の横方向の移動とを制御して、ウォータージェット噴射ノズル11から高圧水をコンクリート壁面20に向けて噴射させながら、ウォータージェット治具10を一定又は略一定の速度で上下左右に移動させて、少なくともカバー体12の横巾の略3倍の研掃巾で、ベースマシン14の各据付け位置においてコンクリート壁面20の下端部から上端部に至る領域の研掃作業を行なうようになっている(図1、図2参照)。
コンクリート壁面研掃処理装置13を構成するベースマシン14は、図3及び図4に示すように、例えばキャタピラ形式の走行部22と、ターンテーブルを介して走行部22に対して回動可能に設けられた基台部23とからなる、例えばバックフォーに用いるベースマシンと略同様の公知の機構を備えるものである。ベースマシン14の基台部23は、好ましくは矩形平面形状を備えている。基台部23には、例えば六面体形状に組み付けられた鋼製枠からなる支持枠体21が、基台部23の上面に取り付けられた好ましくは一対のレール部材40の上に載置されて、レール部材40に沿ってコンクリート壁面20と対向する方向X(図3参照)に進退可能に設置されている。
すなわち、支持枠体21は、これの底枠部21bから下方に突出して設けられた複数のスライド脚部41をレール部材40にスライド可能に各々係止して、当該レール部材40によって案内されるようになっている。また支持枠体21は、例えば両側の一対のレール部材40の中間部分において底枠部21bから下方に突出して設けられたジャッキ連結リブ42と連結して、基台部23の後端部に取り付けられた好ましくは油圧ジャッキ44の駆動力によって、コンクリート壁面20に対して例えば400mm程度のストロークで、コンクリート壁面20と対向する方向Xに進退スライド可能に設置されている。
支持枠体21が、基台部23に取り付けられたレール部材40に沿って進退可能に設置されていることにより、各据付け位置において、ウォータージェット治具10をコンクリート壁面20に対向させてベースマシン14を据付けた後に、ウォータージェット治具10を前進させて、カバー体12の先端の周縁ブラシ部材29a,29b,29c,29dがコンクリート壁面20に接触するように制御する操作を、精度良く容易に行うことが可能になる。
また、本実施形態では、支持枠体21のコンクリート壁面20に面して配置される前方の一対の縦枠部21aには、縦方向スライドガイド部16の縦方向固定ガイド部17の一対の縦枠部材17aが、基台部23に対して垂直に立設して、溶接接合やボルト接合等によって縦枠部21aに沿って各々接合固定されている。また、基台部23には、好ましくは支持枠体21の内部に配設されて、油圧駆動機構、コンプレッサ、バッテリー、制御装置、コントロールボックス等を備える駆動制御ユニット(図示せず)が、支持枠体21と共にコンクリート壁面20と対向する方向Xに進退スライド可能に設置されている。
縦方向スライドガイド部16は、支持枠体21の縦枠部21aに沿って固定された一対の縦枠部材17aを含む縦方向固定ガイド部17と、縦長矩形の枠形状の昇降ガイド部18とからなる。縦方向固定ガイド部17は、上述のように支持枠体21の一対の縦枠部21aに支持固定されて、縦枠部材17aが垂直に立設するように取り付けられる。昇降ガイド部18は、例えばチェーンやスプロケットからなる公知の移動駆動機構を介して、縦方向固定ガイド部17に昇降可能に取り付けられる。昇降ガイド部18は、その両側の一対の縦枠部材18aを縦方向固定ガイド部17の両側の一対の縦枠部材17aに沿わせるようにして、当該一対の縦枠部材17aをガイドとして上下にスライド移動することができるようになっている。また、昇降ガイド部18の縦枠部材18aには、横方向スライドガイド部19を上下方向にスライド可能に案内する縦方向案内レール18bが取り付けられている。
横方向スライドガイド部19は、図1及び図2にも示すように、横長矩形の枠形状のフレーム部材からなり、上述のように、ウォータージェット治具10のカバー体12の横巾の略3倍の横方向の長さを有している。横方向スライドガイド部19は、水平又は略水平に延設させた状態で、その中央部分の背面側が、昇降ガイド部18の一対の縦枠部材18aに取り付けられた縦方向案内レール18bに跨って上下にスライド移動可能に接合されることにより、その両側部を昇降ガイド部18の外側に張り出させた状態で、昇降ガイド部18に取り付けられる。横方向スライドガイド部19は、例えばチェーン50aやスプロケット50bからなる公知の移動駆動機構により牽引されて、一対の縦枠部材18aの縦方向案内レール18bにガイド治具をガイドさせながら、昇降ガイドフレーム18に対して上下にスライド移動することができるようになっている。また、横方向スライドガイド部19には、ウォータージェット治具10の左右方向への移動を案内する横方向案内レール(図示せず)が取り付けられており、この横方向案内レールに沿ってウォータージェット治具10を左右方向へ走行移動させることができるようになっている。
これらよって、ウォータージェット治具10をコンクリート壁面20と対向配置させたベースマシン14の各据付け位置で、図3及び図4に示すように、縦方向固定ガイド部17に沿った昇降ガイド部18の昇降移動と、昇降ガイド部18に沿った横方向スライドガイド部19の昇降移動とを制御して、コンクリート壁面20の下端部と上端部との間で、ウォータージェット治具10を上下方向に容易にスライド移動させることが可能になる。また、図1(b)及び図2(b)に示すように、横方向スライドガイド部19に沿ったウォータージェット治具10の横方向の移動を制御して、少なくともカバー体12の横巾の略3倍の研掃巾で、ウォータージェット治具13を左右方向に容易にスライド移動させることが可能になる。
ウォータージェット治具10は、本実施形態では、図3〜図7に示すように、回転可能に設けられたウォータージェット噴射ノズル11と、ウォータージェット噴射ノズル11の周囲を囲んで設けられた、正面側が開口面となった略矩形の正面形状を備える中空のカバー体12と、カバー体12における略矩形の正面形状の下辺部分の側壁部53に吸引口51を接続して設けられた吸引装置52とを備えている(図5参照)。ウォータージェット治具10は、さらに、カバー体12と一体として設けられたカバー体支持枠24と、横方向スライドガイド部19の横枠部材にスライド可能に取り付けられるスライド基部25と、スライド基部25に対してカバー体支持枠24を進退可能に位置決めする位置決め間隔調整機構26とを含んで構成される(図3、図4参照)。
ウォータージェット噴射ノズル11は、例えばコンクリート面や舗装面の研掃を行う際に使用される公知のノズル部材である。本実施形態では、ウォータージェット噴射ノズル11は、図5に示すように、カバー体12に一対設けられた、例えばエアモータや電動モータからの駆動力によって回転する回転シャフト11aの先端から、放射方向に延設して、各回転シャフト11aに複数本設けられている。ウォータージェット噴射ノズル11は、各回転シャフト11aの回転によって回転しながら、高圧水供給装置(図示せず)から高圧ホースを介して圧送される例えば100〜250MPa程度に加圧された高圧水を、先端の噴射口からコンクリート壁面20に向けて噴射することで、コンクリート壁面20を研掃する。また回転シャフト11aは、カバー体12の開口面に対して進退可能に構成されており、これによって、ウォータージェット噴射ノズル11とコンクリート壁面20との間の間隔を適宜調整できるようになっている。
カバー体12は、本実施形態では、例えばステンレス板によって形成された、正面側が開口面となった扁平な中空の略六面体形状の函体であり、例えば縦巾470mm程度、横巾720mm程度の大きさの横長矩形の正面形状を有すると共に、例えば100mm程度の奥行きを有している。カバー体12の内側には、上述のように、一対の回転シャフト11aに回転可能に支持されて、例えば各々4本のウォータージェット噴射ノズル11が、好ましくはその長さを異ならせた状態で、周方向に90°の等角度ピッチで回転シャフト11aを中心とする放射方向に延設して設けられている。また、カバー体12は、カバー体支持枠24に一体として取り付けられており、位置決め間隔調整機構26を構成するエアシリンダー27によって(図3参照)、カバー体支持枠24と共に、コンクリート壁面10に対して例えば位置決めされた位置から前後方向に75mmづつ、合計150mm程度のストロークで弾性的に進退移動することができるようになっている。
そして、本実施形態では、図5〜図8に示すように、カバー体12における、少なくとも略矩形の正面形状の両側の側辺部分の側壁部54,54、及び上辺部分の側壁部55は、内側壁54a,55a及び外側壁54b,55bからなる2重壁構造を備えていて、これらの内側壁54a,55a及び外側壁54b,55bの各先端部には、前方に突出するブラシ部材29a,29bが設けられており、2重壁構造の間の部分には、一端部が吸引装置52と接続する枝管56の他端部が、補助吸引口57として開口している。
本実施形態では、カバー体12は、図5に示すように、ウォータージェット噴射ノズル11を回転可能に支持する一対の回転シャフト11aが前方に突出する、略矩形形状の底板壁59を備えるカバー体本体部12aと、カバー体本体部12aの左右の側辺部及び上辺部に沿った略コの字形の正面形状を備えるカバー体枠部12bとからなる。カバー体本体部12aとカバー体枠部12bとは、図6にも示すように、接合ボルト60を介して一体として接合されている。
カバー体本体部12aは、略矩形形状の底板壁59の両側の側縁部から、側辺部内側壁54a,54aを前面側に立設させると共に、上縁部から、上辺部内側壁55aを前面側に立設させている。略矩形形状の底板壁59の下辺部分は、図5に示すように、その中央部分を下方に向けて扁平な略倒立等脚台形状に突出させた形状を備えており、この略倒立等脚台形状の下方突出部分59aを含んだ底板壁59の下縁部には、前面側に立設させて、カバー体12の下辺部分の側壁部53を構成する下辺部側壁61が設けられている。この下辺部側壁61における、下方突出部分59aの略倒立等脚台形状の頂辺部に配置された頂部側壁部61aに、吸引装置52の吸引口51が接続されて開口している。
カバー体枠部12bは、カバー体本体部12aの両側の側辺部内側壁54a,54a及び上辺部内側壁55aが連続する形状に沿った、略コの字形の正面形状を備える接合プレート62と、接合プレート62の外側に間隔をおいて配置された、略コの字形に連続する、両側の側辺部分の側辺部外側壁54b,54b及び上辺部分の上辺部外側壁55bとを、カバー体12の開口面とは反対側の底部を構成する略コの字形の正面形状を備える底板63によって連結した、断面略コの字形状の枠体として形成される(図6参照)。カバー体枠部12bは、接合プレート62をカバー体本体部12aの側辺部内側壁54a,54a及び上辺部内側壁55aに外側から重ね合わせて、接合ボルト60を用いて側辺部内側壁54a,54aや上辺部内側壁55aに接合することで、カバー体本体部12aに一体として取り付けられる。
また、本実施形態では、カバー体枠部12bの底板63は、両側の側辺部分の中央部及び上辺部分の中央部の3箇所において、外側に向けて扁平な略等脚台形状に突出させた外方突出部分63aを備えており、当該外方突出部分63aにおいて、側辺部外側壁54b,54bや上辺部外側壁55bは、略等脚台形状の縁部に沿った外殻形状で立設している(図5参照)。本実施形態では、外方突出部分63aが設けられた、カバー体枠部12bの底板63における両側の側辺部分の中央部及び上辺部分の中央部の3箇所に、後述する吸引装置52と接続した枝管56の他端部の補助吸引口57が開口している。なお、本実施形態では、略コの字形の正面形状を備えるカバー体枠部12bの両端の妻部には、妻板64が立設配置されていて、当該妻部における側辺部外側壁54b,54bと接合プレート62(側辺部内側壁54a,54a)との間の間隔部分を閉塞している。
さらに、本実施形態では、カバー体12における略矩形の正面形状の下辺部分の側壁部53には、両側の側辺部分の側壁部54,54から、吸引装置52の吸引口51が接続された頂部側壁部61aに向けて各々斜めに延設する、傾斜壁58,58が設けられている。傾斜壁58,58は、一端部を両側の側壁部53の下端部分に近接配置すると共に、他端部をカバー体本体部12aの下辺部側壁61の傾斜側壁部61bの上端部分に重ね合わせるように配置することで、当該下辺部側壁61の傾斜側壁部61bと共に、吸引装置52の吸引口51の接続箇所である下辺部側壁61の頂部側壁部61aに向けて、各々斜めに延設して設けられている。
そして、本実施形態では、カバー体12の下辺部分の側壁部53や両側の側辺部分の側壁部54,54や上辺部分の側壁部55には、カバー体12の周囲を囲うようにして、例えば合成樹脂製や金属製の多数の線材からなるブラシ部材29a,29b,29c,29dが、下辺部側壁61や内側壁54a,55aや外側壁54b,55bや傾斜壁58,58の先端部から前方に突出させて設けられている。また特に、内側壁54a,55aと外側壁54b,55bとからなる2重壁構造を備える両側の側辺部分の側壁部54,54、及び上辺部分の側壁部55では、これらの内側壁54a,55a及び外側壁54b,55bの各先端部から前方に突出して、内側ブラシ部材29a及び外側ブラシ部材29bが2重壁構造となるように各々設けられている。
すなわち、内側ブラシ部材29aは、図6に示すように、例えばカバー体本体部12aの両側の側辺部内側壁54a,54a及び上辺部内側壁55aの内側に重ねるようにして、内側ブラシ部材29aを挟み込んだ状態で保持する挟込み金物65aを配置すると共に、カバー体枠部12bをカバー体本体部12aに取り付ける際に用いる接合ボルト60を、挟込み金物65aを貫通させて締め付けることによって、側辺部内側壁54a,54aや上辺部内側壁55aの内側に取り付けられる。本実施形態では、内側ブラシ部材29aは、好ましくはナイロン66からなるφ0.5mmの多数の線材を用いて形成され、側辺部内側壁54a,54a及び上辺部内側壁55aに沿って例えば15mm程度の幅で連続すると共に、これらの先端部から20mm程度の突出高さで前方に突出させた状態で取り付けられている。
外側ブラシ部材29bは、例えばカバー体枠部12bによる両側の側辺部外側壁54b,54b及び上辺部外側壁55bの外側に重ねるようにして、外側ブラシ部材29bを挟み込んだ状態で保持する挟込み金物65bを配置する共に、挟込み金物65bを貫通させて締付ボルト66を締め付けることによって、側辺部外側壁54b,54b及び上辺部外側壁55bの外側に取り付けられる。本実施形態では、外側ブラシ部材29bは、好ましくはナイロン66からなるφ0.3mmの多数の線材を用いて形成され、側辺部外側壁54b,54b及び上辺部内側壁55bに沿って例えば15mm程度の幅で連続すると共に、これらの先端部から30〜40mm程度の突出高さで前方に突出させた状態で取り付けられている。これによって、本実施形態では、外側ブラシ部材29bの先端は、側辺部内側壁54a,54aや上辺部内側壁55aの先端部から前方に突出する内側ブラシ部材29aの先端よりも、好ましくは10〜20mm程度の突出高さhで前方に突出することになる。
下辺部ブラシ部材29cは、内側ブラシ部材29aと同様に、例えばカバー体本体部12aの下辺部側壁61の頂部側壁部61aを除いた傾斜側壁部61bを含む部分の内側に重ねるようにして、下辺部ブラシ部材29cを挟み込んだ状態で保持する挟込み金物65cを配置すると共に、挟込み金物65cを貫通させて締付ボルト66を締め付けることによって、下辺部側壁61の内側に取り付けられる。本実施形態では、下辺部ブラシ部材29cは、好ましくはナイロン66からなるφ0.5mmの多数の線材を用いて形成され、頂部側壁部61aを除いた下辺部側壁61に沿って例えば15mm程度の幅で連続すると共に、これの先端部から20mm程度の突出高さで前方に突出させた状態で取り付けられている。
傾斜部ブラシ部材29dは、例えばカバー体本体部12aの両側の傾斜壁58,58の外側に重ねるようにして、傾斜部ブラシ部材29dを挟み込んだ状態で保持する挟込み金物65dを配置すると共に、挟込み金物65dを貫通させて締付ボルト66を締め付けることによって、傾斜壁58,58の外側に取り付けられる。本実施形態では、傾斜部ブラシ部材29dは、好ましくはナイロン66からなるφ0.5mmの多数の線材を用いて形成され、傾斜壁58,58に沿って例えば15mm程度の幅で連続すると共に、これの先端部から20mm程度の突出高さで前方に突出させた状態で取り付けられている。
本実施形態では、吸引装置52は、粉塵やミスト等を吸引可能な公知のバキューム装置であって、吸引配管67の上端の吸引口51をカバー体12の下辺部分の側壁部53を構成する下辺部側壁61の頂部側壁部61aに接続開口させて、カバー体12の下方に配設されている。吸引装置52の下流側には、排出配管68が接続しており、吸引装置52によって吸引された、ウォータージェットによるコンクリート壁面20の研掃時に生じる研掃屑や粉塵、ミスト等を、後方に設置した処置装置(図示せず。)に向けて排出できるようになっている。また、吸引装置52の背面側の側面部には、図6及び図7にも示すように、複数の接続ソケット69aが突出して設けられており、これらの接続ソケット69aに一端部が装着されることで、複数(本実施形態では3本)の枝管56が、吸引装置52に接続されている。
枝管56は、例えば内径が35mm程度の大きさの、可撓性を備える耐圧管からなる。枝管56は、一端部を吸引装置52に設けられた接続ソケット69aに各々装着すると共に、他端部を、カバー体枠部12bの底板63の、外方突出部分63aが設けられた部分の背面側に突出して設けられた接続ソケット69bに各々装着することで、ウォータージェット治具10に取り付けられている。これによって、枝管56の他端部は、補助吸引口57として、カバー体枠部12bの両側の側辺部分の中央部及び上辺部分の中央部の3箇所において、外方突出部分63aが設けられた部分の底板63に開口する。またこれによって、枝管56は、これの他端部を、カバー体12における略矩形の正面形状の両側の側辺部分の側壁部54,54、及び上辺部分の側壁部55において、内側壁54a,55aと外側壁54b,55bとからなる2重壁構造の間の部分に各々開口させて、複数本(本実施形態では3本)設けられることになる。
本実施形態では、カバー体を保持するカバー体支持枠24は、図3及び図4に示すように、例えば山形鋼や角形パイプ部材を組み付けて、略六面体の立体骨組形状に形成される枠体である。カバー体支持枠24には、コンクリート壁面20と対向して配置される部分に、上述のように内側にウォータージェット噴射ノズル11が取り付けられたカバー体12が、これの開口面を前方に向けて配置した状態で接合固定される。これによって、カバー体12は、カバー体支持枠24によって強固に支持されて、これと一体となって上下左右及び前後に移動することになる。
また、本実施形態では、カバー体支持枠24の上部及び下部には、これの上方及び下方に突出して接合固定された車輪支持ブラケットに支持されて、上部車輪31a及び下部車輪31bが、カバー体12を挟んだ上方及び下方に配置されて、各々一対設けられている。上部車輪31a及び下部車輪31bは、コンクリート壁面20への近接方向先端が、コンクリート壁面20と対向するカバー体12の開口面の周囲に配設された上述のブラシ部材29a,29b,29c,29dの先端と、面一又は略面一に配置されるように取り付けられる。上部車輪31a及び下部車輪31bは、回転可能なキャスター機構を備えており、ウォータージェット治具10の前後左右の移動に追随して車輪31a、31bの方向を変えることで、ウォータージェット治具10をコンクリート壁面20に沿って安定した状態でスムーズにスライド移動させることができるようになっている。
さらに、本実施形態では、カバー体支持枠24には、スライド基部25に対してカバー体支持枠24を、位置決めされた位置から所定のストロークで弾性的に進退可能に連結接続する位置決め間隔調整機構26が設けられている。位置決め間隔調整機構26は、本実施形態では、スライドガイド28とエアシリンダー27とによって構成される。
エアシリンダー27は、例えば圧縮空気の作用によってピストンロッドを伸縮可能な公知のシリンダーである。エアシリンダー27は、スライドガイド28の内側に配置されて一対取り付けられる。エアシリンダー27が設けられていることで、スライドガイド28によってガイドさせつつ、カバー体12を装着したカバー体支持枠24を、コンクリート壁面20に対して位置決めされた位置から弾性的に前後に進退させることができるようになっている。またこれによって、コンクリート壁面20に傾斜や凹凸がある場合でも、好ましくはカバー体12の先端のブラシ部材29a,29b,29c,29dをコンクリート壁面20に接触させた状態を保持しつつ、ウォータージェット噴射ノズル11をカバー体12の内部に備えるウォータージェット治具10を、コンクリート壁面20の傾斜や凹凸に追随させながら、コンクリート壁面20に沿って上下左右にスライド移動させることができるようになっている。
そして、上述の構成を備える本実施形態のウォータージェット治具10によれば、コンクリートの表面を覆って塗布された防護剤や止水剤等のコーティング剤の劣化した塗膜や、コンクリートの表層部分を、例えば100〜250MPa程度の高い圧力の高圧水で除去する場合でも、ウォータージェットによってコンクリート壁面20を研掃する際に生じるミストがカバー体12の外部へ飛散するのを効果的に防止することが可能になる。
すなわち、本実施形態によれば、ウォータージェット治具10は、ウォータージェット噴射ノズル11の周囲を囲むカバー体12の下辺部分の側壁部53に吸引口51を接続して設けられた吸引装置52を備えており、且つカバー体12における少なくとも両側の側辺部分の側壁部54,54、及び上辺部分の側壁部55は、内側壁54a,55a及び外側壁54b,55bからなる2重壁構造を備えていて、これらの内側壁54a,55a及び外側壁54b,55bの各先端部には、前方に突出するブラシ部材29a,29bが設けられていると共に、2重壁構造の間の部分には、一端部が吸引装置52と接続する枝管56の他端部が、補助吸引口57として開口している。
したがって、内側壁54a,55aや外側壁54b,55bの先端部から前方に突出するブラシ部材29a,29bや、下辺部側壁61や傾斜壁58,58の先端部から前方に突出するブラシ部材29c,29dの先端を、コンクリート壁面20に当接させた状態で、ウォータージェット噴射ノズル11からウォータージェットを噴射しながらコンクリート壁面20を研掃する際に、ブラシ部材29a,29b,29c,29dの突出する先端部を介して、外部からの空気をカバー体12に取り込みつつ、カバー体12の内部おいて下辺部分の側壁部53に開口する吸引装置52の吸引口51に向う空気の流れを効率良く生じさせて、研掃によって生じた研掃屑や粉塵等を、ミストと共に効果的に吸引排出することが可能になる。
また、研掃時に生じたミストが、吸引口51から離れた部分である、カバー体12の両側の側辺部分の側壁部54,54や上辺部分の側壁部55から外部へ飛散しようとしても、カバー体12の側辺部分の側壁部54,54や上辺部分の側壁部55は、先端部からブラシ部材29a,29bが前方に各々突出する、内側壁54a,55aと外側壁54b,55bとからなる2重壁構造を備えており、且つ2重壁構造の間の部分には、枝管56の他端部が補助吸引口57として開口しているので、内側壁54a,55aの外側にミストが漏れ出たとしても、漏れ出たミストがさらに外側に流出するのを外側壁54b,55bによって遮断すると共に、漏れ出たミストを補助吸引口57から枝管56を介して吸引装置52によって吸引排出することが可能になり、これによって高い圧力の高圧水によるウォータージェットによりコンクリート壁面20を研掃する場合でも、ミストがカバー体12の外部へ飛散するのを効果的に防止することが可能になる。
さらに、本実施形態によれば、側辺部外側壁54b,54bや上辺部外側壁55bの先端部から前方に突出する外側ブラシ部材29bの先端は、側辺部内側壁54a,54aや上辺部内側壁55aの先端部から前方に突出する内側ブラシ部材29aの先端よりも、好ましくは10〜20mm程度の突出高さhで前方に突出しているので、外側ブラシ部材29bの先端が、内側ブラシ部材29aの先端よりも強くコンクリート壁面20に押し当てられることになって、ミストがカバー体12の外部へ飛散するのをさらに効果的に防止することが可能になる。
さらにまた、本実施形態によれば、カバー体12における略矩形の正面形状の下辺部分の側壁部53には、両側の側辺部分の側壁部54,54から吸引装置52の吸引口51の接続箇所に向けて各々斜めに延設する、傾斜壁58,58が設けられているので、この傾斜壁58,58を介して、研掃されて下方に落下する研掃屑や粉塵等を、傾斜壁58,58に沿って吸引口51に向けて案内することにより、これらの研掃屑や粉塵等を、吸引装置52によってスムーズに吸引排出することが可能になる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば枝管の他端部は、側辺部分の側壁部や上辺部分の側壁部の2重壁構造の間の部分において、カバー体の開口面とは反対側の底部に開口している必要は必ずしもなく、2重壁構造の外側壁等に開口させることもできる。他端部が2重壁構造の間の部分に開口する枝管は、両側の側辺部分の側壁部及び上辺部分の側壁部に各々配置されて、3本設けられている必要は必ずしもなく、1本又は2本、或いは4本以上設けられていても良い。
また、カバー体の下辺部分の側壁部に、側辺部分の側壁部から吸引装置の吸引口の接続箇所に向けて斜めに延設する傾斜壁を設ける必要は必ずしも無い。カバー体の下辺部分の側壁部を構成する、下辺部側壁と傾斜壁との間の部分に枝管の他端部を補助吸引口として開口させて、これらの間の部分からもミストを吸引するようにすることもできる。
10 ウォータージェット治具
11 ウォータージェット噴射ノズル
12 カバー体
12a カバー体本体部
12b カバー体枠部
13 コンクリート壁面研掃処理装置
14 ベースマシン
20 コンクリート壁面
24 カバー体支持枠
29a,29b,29c,29d ブラシ部材
51 吸引口
52 吸引装置
53 カバー体の下辺部分の側壁部
54 カバー体の側辺部分の側壁部
54a 側辺部内側壁
54b 側辺部外側壁
55 カバー体の上辺部分の側壁部
55a 上辺部内側壁
55b 上辺部外側壁
56 枝管
57 補助吸引口
58 傾斜壁
59 底板壁
61 下辺部側壁
62 接合プレート
63 カバー体支持枠の底板
65a,65b,65c,65d 挟込みプレート

Claims (5)

  1. 垂直又は略垂直に立設するコンクリート壁面をウォータージェットによって研掃するコンクリート壁面研掃処理装置に取り付けて用いられるウォータージェット治具であって、
    回転可能に設けられたウォータージェット噴射ノズルと、該ウォータージェット噴射ノズルの周囲を囲んで設けられた、正面側が開口面となった略矩形の正面形状を備える中空のカバー体と、該カバー体における前記略矩形の正面形状の下辺部分の側壁部に吸引口を接続開口させて、前記カバー体の下方に配設された吸引装置とを備えており、
    前記カバー体における前記略矩形の正面形状の両側の側辺部分の側壁部、及び上辺部分の側壁部は、内側壁及び外側壁からなる2重壁構造を備えていて、これらの内側壁及び外側壁の各先端部には、前方に突出するブラシ部材が設けられており、
    前記カバー体における前記略矩形の正面形状の両側の側辺部分の側壁部、及び上辺部分の側壁部の、前記2重壁構造の間の部分に他端部を各々開口させて、一端部が前記吸引装置と接続する枝管が、複数本設けられているウォータージェット治具。
  2. 前記外側壁の先端部から前方に突出するブラシ部材の先端は、前記内側壁の先端部から前方に突出するブラシ部材の先端よりも前方に突出している請求項1記載のウォータージェット治具。
  3. 前記外側壁の先端部から前方に突出するブラシ部材の先端は、前記内側壁の先端部から前方に突出するブラシ部材の先端よりも10〜20mm前方に突出している請求項2記載のウォータージェット治具。
  4. 前記枝管の他端部は、前記カバー体の前記開口面とは反対側の底部において、前記2重壁構造の間の部分に開口している請求項1〜3のいずれか1項の記載のウォータージェット治具。
  5. 前記カバー体における前記略矩形の正面形状の下辺部分の側壁部には、両側の前記側辺部分の側壁部から前記吸引装置の吸引口の接続箇所に向けて各々斜めに延設する、傾斜壁が設けられており、該傾斜壁の先端部に、前方に突出するブラシ部材が設けられている請求項1〜4のいずれか1項記載のウォータージェット治具。
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