JP7102073B2 - 塗材剥離装置 - Google Patents

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Description

本発明は、構造物の塗装面に液体を噴射することにより塗装面から塗材を剥離する塗材剥離装置に関する。
従来、この種の塗材剥離装置として、周縁を壁面に当てがうカバーと、このカバーの内部で壁面に高圧液を噴射するジェット機構とを備え、高圧液を噴射して塗材を剥離するものが知られている(特許文献1)。
特開平1-304270号公報
しかし、前述した従来のものは、塗装面の角部の塗材を剥離する際に、カバーの周縁が角部からはみ出ると、そのはみ出た部分から、剥離された塗材がカバーの外に飛散したり、高圧液が壁面の存在しない方に噴射されたりするという問題がある。
特に、塗材がアスベストである場合、カバーの外に飛散したアスベストを吸引した作業者が健康を害するおそれがある。
そこで、本発明は、上述した問題を解決するために創出されたものであり、構造物の塗装面の角部に対して塗材の剥離作業する際に、剥離された塗材が装置の外に飛散したり、液体が塗装面の存在しない方に噴射されたりするおそれのない塗材剥離装置を提供することを目的とする。
(請求項1に係る発明)
前述した目的を達成するため、本出願の請求項1に係る発明では、
構造物の塗装面(B)に液体を噴射することにより塗装面(B)から塗材を剥離する塗材剥離装置(2)であって、
円形の開口面(2v)を有するハウジング(2a)と、
ハウジング(2a)の内部(2t)に配置されており、所定の駆動源(200)によって回転する回転体(2i)と、
回転体(2i)に設けられており、液体を開口面(2v)から噴射する噴射孔(2j)と、
開口面(2v)の周縁(2u)の所定範囲(E)を含むように開口面(2v)の一部を覆うカバー(20)と、を備えており、
カバー(20)は、
周縁(2u)の第1部位(P1)と第2部位(P2)とを接続する線(L)と、第1部位(P1)および第2部位(P2)間の円弧(E)とによって囲まれた範囲(S)を覆い、
さらに、線(L)に沿った一端(25)から液体の噴射方向に向けて鉛直に形成された鉛直部(23)を備えるという技術的手段を有する。
(請求項に係る発明)
請求項に係る発明では、請求項1に記載の塗材剥離装置(2)において、
カバー(20)は、
円弧(E)からハウジング(2a)の外方に張り出しているという技術的手段を有する。
(請求項に係る発明)
請求項に係る発明では、請求項1または請求項2に記載の塗材剥離装置(2)において、
回転体(2i)には、複数の噴射孔(2j)が設けられており、
複数の噴射孔(2j)の一部は、回転体(2i)のうち、開口面(2v)の周縁(2u)に近い位置に設けられているという技術的手段を有する。
(請求項に係る発明)
請求項に係る発明では、請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の塗材剥離装置(2)において、
カバー(20)は、
取付部材(30)によって、ハウジング(2a)に着脱可能に取付けられているという技術的手段を有する。
(請求項に係る発明)
請求項に係る発明では、請求項に記載の塗材剥離装置(2)において、
取付部材(30)は、
ハウジング(2a)の周壁(2w)に締結するバンド(31)と、
バンド(31)とカバー(20)とを接続する接続部材(33,34)と、
バンド(31)を周壁に着脱可能に締結する締結部材(32)と、
を備えるという技術的手段を有する。
(請求項に係る発明)
請求項に係る発明では、請求項に記載の塗材剥離装置(2)において、
締結部材(32)は、
バンド(31)の周壁(2w)に対する締結力を調節するためのレバー(32c)を備えており、
レバー(32c)を第1方向に操作すると締結力が強くなってバンド(31)が周壁(2w)に固定され、レバー(32c)を第2方向に操作すると締結力が弱くなってバンド(31)が周壁(2w)に沿って移動可能となるように構成されているという技術的手段を有する。
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(請求項1に係る発明の効果)
請求項1に係る発明では、円形の開口面を有するハウジングを備えており、さらに、ハウジングの開口面の周縁の所定範囲を含むように開口面の一部を覆うカバーとを備えている。
したがって、構造物の塗装面の角部の塗材を剥離する際に、ハウジングの周縁が上記の角部からはみ出る範囲が、カバーの範囲に収まるようにすれば、剥離された塗材がハウジングの外部に飛散するおそれがない。
しかも、液体がハウジングの外部へ噴射されるおそれもない。
つまり、請求項1に係る発明を実施すれば、構造物の塗装面の角部に対して塗材の剥離作業する際に、剥離された塗材が装置の外に飛散したり、液体が塗装面の存在しない方に噴射されたりするおそれのない塗材剥離装置を提供することができる。
さらに、カバーは、ハウジングの開口面の周縁の第1部位と第2部位とを接続する線と、第1部位および第2部位間の円弧とによって囲まれた範囲を覆い、さらに、上記の線に沿った一端から液体の噴射方向に向けて鉛直に形成された鉛直部を備える。
したがって、上記の鉛直部を塗装面の角部と直交する壁面に当接させた状態で、当該塗材剥離装置をスライドさせれば、ハウジングと塗装面との間に隙間が形成されない状態で塗装面の角部の剥離作業を行うことができる。
(請求項に係る発明の効果)
請求項に係る発明では、カバーは、円弧からハウジングの外方に張り出しているため、カバーによって覆われている範囲と角部との間に隙間が形成された場合であっても、その隙間を通じて噴射され、塗装面で跳ね返った液体が作業者に届くことを阻止することができる。
(請求項に係る発明の効果)
請求項に係る発明のように、複数の噴射孔の一部が、回転体のうち、開口面の周縁に近い位置に設けられている場合は、開口面が塗装面の角部からはみ出し、そのはみ出した部分に隙間が形成された際に、その隙間を通じて塗材が装置の外部に飛散したり、液体が噴射されたりする可能性が高くなる。
しかし、請求項1または請求項2に記載の塗材剥離装置は、上記の隙間を覆うカバーを備えるため、その隙間を通じて塗材が装置の外部に飛散したり、液体が噴射されたりするおそれがない。
(請求項に係る発明の効果)
請求項に係る発明では、カバーは、取付部材によって、ハウジングに着脱可能に取付けられているため、角部以外の平面な塗装面を作業する際に、カバーを取り外すことができる。
(請求項に係る発明の効果)
請求項に係る発明では、取付部材は、ハウジングの周壁に締結するバンドと、バンドとカバーとを接続する接続部材と、バンドを周壁に着脱可能に締結する締結部材と、を備えるため、締結部材を使ってバンドをハウジングの周壁に締結することにより、カバーを所定の位置に取付けることができる。
(請求項に係る発明の効果)
請求項に係る発明では、締結部材は、バンドのハウジングの周壁に対する締結力を調節するためのレバーを備えており、レバーを第1方向に操作すると締結力が強くなってバンドがハウジングの周壁に固定され、レバーを第2方向に操作すると締結力が弱くなってバンドがハウジングの周壁に沿って移動可能となるように構成されている。
つまり、レバーを操作するだけで、ハウジングの周壁に対するカバーの位置を容易に変更することができる。
したがって、作業中に塗装面の角部の位置や向きが変わった場合であっても、レバーを操作することにより、容易にカバーの位置を変えることができるため、塗材の剥離作業効率を高めることができる。
本発明の実施形態に係る塗材剥離装置の平面図である。 図1に示す塗材剥離装置の底面図である。 図1に示す塗材剥離装置の斜視図である。 図1に示す塗材剥離装置に備えられたカバーおよび取付部材の背面斜視図である。 (a)は塗材剥離装置が塗装面に塗装された塗材を剥離する様子を模式的に示す説明図であり、(b)は、カバーと角部との位置関係を模式的に示す説明図である。 剥離塗材回収システムの構成を模式的に示す説明図である。
[塗材剥離装置の構造]
本発明の実施形態に係る塗材剥離装置の構造について、図を参照しつつ説明する。
なお、以下の説明では、塗装面から剥離された粉状の塗材およびコンクリート粉などから成る物を剥離粉と称する。
図1に示すように、塗材剥離装置2は、ハウジング2aと、給液用接続パイプ2bと、排水用接続パイプ2cと、ハンドル2dと、操作レバー2e,2eと、カバー20と、4個の部材2fとを備える。また、図2に示すように、塗材剥離装置2は、4個の球体コロ2gと、4個の球体コロ受け2mと、回転軸部材2hと、回転体2iと、6個の噴射孔2jと、ブラシ2kとを備える。
ハウジング2aは、周壁の高さが低い有底の筒状、換言すると、底の浅い鍋状に形成されており、横断面が円板に形成されている。図1に示すように、ハウジング2aの正面には、給液ホース64(図5)を接続するための給液用接続パイプ2bが取付けられている。図2および図3に示すように、ハウジング2aは、円環状の周壁2wを備えており、その周壁2wにより囲まれた内部空間2tの中央には、回転体2iが配置されている。回転体2iの中心は、ハウジング2aに取付けられた回転軸部材2hに回転自在に軸支されている。本実施形態では、回転体2iは、細長い板状に形成されている。
回転体2iには、高圧液を噴射する6個の噴射孔2jが開口形成されている。回転体2iの一端から回転中心までの範囲には、3個の噴射孔2jが形成されており、回転体2iの他端から回転中心までの範囲には、3個の噴射孔2jが形成されている。また、6個の噴射孔2jのうちの2つは、回転体2iのうち、ハウジング2aの開口面2vの周縁2uに最も近い位置にそれぞれ設けられている。また、各噴射孔2jは、回転中心から半径方向に対してオフセットした方向に配置されている。さらに、図2に示すように、塗材剥離装置2を背面から見た場合に、回転体2iが水平姿勢になっているとき、回転中心から右側に配置された3個の噴射孔2jは半径方向から上方へオフセットしており、回転中心から左側に配置された3個の噴射孔2jは半径方向から下方へオフセットしている。このように、3個を1組とする噴射孔群は、回転中心に対して、それぞれ上下にオフセットされているため、各噴射孔2jから噴射される高圧液の反作用により、回転体2iが回転軸部材2hを回転中心にして高速回転する。つまり、回転体2iは、高圧液供給装置200(図5(a),図6)から、給液用接続パイプ2bを通じて供給された高圧液を駆動源として高速回転する。
また、ハウジング2aの周壁2wの下側(図面において下方)には、排出ホース63(図5(a),図6)を接続するための排水用接続パイプ2cが取付けられている。排水用接続パイプ2cの一端は、ハウジング2aの周壁2wの内壁面に開口しており、各噴射孔2jから構造物の塗装面Bに噴射された水と、その噴射により塗装面Bから剥離された塗材などが混合した混合水は、排水用接続パイプ2cから排出ホース63を介して濾過槽400(図5(a),図6)へ送出される。
ハウジング2aの正面には、塗材剥離装置2を使用する作業者が手で掴むためのハンドル2dが固定されている。ハンドル2dは、ハウジング2aの上下方向の中心線に対して線対称に形成されており、左右にそれぞれ配置されたハの字部分2d1と、各ハの字部分2d1の上端同士を連結するように形成された連結部分2d2とを有する。作業者は、左手で左側のハの字部分2d1を掴み、右手で右側のハの字部分2d1を掴んで塗材の剥離作業を行う。
また、各ハの字部分2d1の背面には、操作レバー2eがそれぞれ設けられている。各操作レバー2eの上端は、ハの字部分2d1の上端近傍にそれぞれ回動可能に軸支されている。また、各操作レバー2eとハの字部分2d1との間には、引いた操作レバー2eを元の位置へ戻すためのバネなどの弾性部材が介在されている。各操作レバー2eと各ハの字部分2d1との間には、それぞれエアスイッチ(図示省略)が介在されており、各エアスイッチ間は、チューブ2sによって接続されている。また、各エアスイッチは、チューブ2rを介して高圧液供給装置200(図5)と接続されている。高圧液供給装置200は、各チューブ2rを通じて送出される空気の空気圧に基づいて、各操作レバー2eが操作されたか否かを判定する。そして、両方の操作レバー2eを引くと、各エアスイッチが開動作し、チューブ2sを介して各チューブ2r間が連通し、高圧液供給装置200が動作し、各噴射孔2jから高圧液が噴射される。また、引いた両方または片方の操作レバー2eを離し、一方または両方のエアスイッチが閉動作すると、各チューブ2r間が非連通状態となり、高圧液供給装置200の動作が停止し、高圧液の噴射が停止する。
図2に示すように、ハウジング2aの周壁2wの外面には、4個の球体コロ2gが配置されている。各球体コロ2gは、塗材剥離装置2を構造物の塗装面Bにて摺動させるときの摩擦抵抗を軽減する役割をする。本実施形態では、球体コロ2gは、ハウジング2aの周壁2wの外面をハウジング2aの中心を基準にして90度で四等分する位置に配置されている。各球体コロ2gは、それぞれ球体コロ受け2mによって支持されており、各球体コロ受け2mは、ハウジング2aの周壁2wの表面外周から張り出した部材2fにそれぞれ取付けられている。
図2に示すように、ハウジング2aの周壁2wの先端の全周からは、ブラシ2kが起立している。ブラシ2kを構成する多くの毛は合成樹脂により形成されている。ブラシ2kは、作業時に塗装面Bに当接することにより、ハウジング2aの内部空間2tとハウジング2aの外部とを遮蔽し、塗材の剥離に使用した水や剥離された塗材などがハウジング2aの外部に飛散しないようにする役割をしている。また、ブラシ2kは、作業時における周壁2wの先端と、塗装面Bとの摩擦を小さくし、塗材剥離装置2が塗装面Bを滑らかに移動させる役割をしている。
(カバーの構造)
カバー20は、カバー本体21と、第1鉛直部23と、第2鉛直部24と、取付部材30(図4)とを備えている。カバー本体21は、上下方向に長い板状に形成されている。図2に示すように、カバー本体21は、ハウジング2aの開口面2vの周縁2uの第1部位P1と第2部位P2とを接続する直線Lと、第1部位P1および第2部位P2間の円弧Eとによって囲まれた範囲Sを覆っている。つまり、カバー本体21は、ハウジング2aの開口面2vの周縁2uを構成する円弧Eを含むように開口面2vの一部を覆っている。
カバー本体21が覆う範囲Sの面積を広くすると、高圧液の噴射範囲が狭くなり、塗材の剥離作業効率が低下する。また、範囲Sの面積を狭くすると、ハウジング2aが塗装面の角部からはみ出た際に、ハウジング2aと角部との間に隙間が形成され易い。このため、範囲Sは、作業効率と、隙間の出来やすさとを勘案して決定する。
回転体2iが回転したときに、6個の噴射孔2jのうち、周縁2uに最も近い位置にそれぞれ設けられた噴射孔2jが範囲Sを通過すると、その噴射孔2jから噴射された高圧液は、カバー本体21の正面側の板面によって反射される。また、カバー本体21は、円弧Eに対応する周縁2uからハウジング2aの外方に張り出している。
第1鉛直部23は、カバー本体21の長手方向の両端のうち、直線Lに沿った一端25から液体の噴射方向に向けて鉛直に形成されている。本実施形態では、第1鉛直部23は、上下方向に長い板状に形成されている。また、第1鉛直部23は、板状部材からカバー20を形成する際に、その板状部材を上記の一端25から折曲げることにより形成されている。第2鉛直部22は、カバー本体21の長手方向の両端のうち、一端25と対向する他端24から液体の噴射方向と逆方向(作業者の方向)に向けて鉛直に形成されている。本実施形態では、第2鉛直部22は、上下方向に長い長方形の板状に形成されている。また、第2鉛直部22は、板状部材からカバー20を形成する際に、その板状部材を上記の他端24から折曲げることにより形成されている。
なお、第1部位P1と第2部位P2とを接続する線は、完全な直線でなくても良いし、円弧でも良い。また、カバー本体21の形状は、範囲Sの形状に応じて変更することができる。また、第2鉛直部22は長方形でなくても良く、背面を向く長手端縁は円弧状でも良い。
図4に示すように、カバー20は、取付部材30に取付けられており、その取付部材30によってハウジング2aに着脱可能に取付けられている。取付部材30は、ハウジング2aの周壁2wの外周に締結するバンド31と、このバンド31とカバー20とを接続するボルト33,33およびナット34,34(図1)と、バンド31をハウジング2aの周壁2wに着脱可能に締結する締結部材32とを備えている。締結部材32は、バンド固定部32a,32aと、連結部材32bと、レバー32cとを備えている。バンド31の両端には、バンド固定部32aがそれぞれ固定されており、各バンド固定部32aは、連結部材32bによって連結されている。レバー32cは、一方のバンド固定部32aに回動可能に軸支されており、そのレバー32cの基端には、連結部材32bの一端が挿通されている。起立状態のレバー32cを倒すと、バンド固定部32a間の間隔が狭まり、バンド31の径が小さくなり、バンド31の締結力が大きくなる。
カバー本体21の長手方向の両端近傍には、ボルト33がそれぞれ挿通されている。バンド31の外周面のうち、カバー本体21に挿通されたボルト33と対応する箇所には、ボルト33を挿通するための固定部材(図示せず)がそれぞれ突出している。各ボルト33は、それぞれ上記の固定部材に挿通されており、その各ボルト33には、ナット34がそれぞれ締結されている(図1)。つまり、カバー本体21は、上記の各固定部材、各ボルト33および各ナット34によってバンド31に固定されている。このため、カバー本体21における各ボルト33の挿通位置によって、カバー本体21がハウジング2aの開口面2vを覆う範囲Sが決定される(図2)。なお、各ボルト33および各ナット34が本発明の接続部材の一例である。
[カバーの使用方法]
図4は、ハウジング2aの周壁2wに締結する前の取付部材30を示している。この状態では、レバー32cが起立しており、バンド固定部32a間に形成された隙間が広くなっており、バンド31をハウジング2aの周壁2wに装着可能になっている。先ず、バンド31をハウジング2aの周壁2wに装着し、カバー本体21が所望の位置に達するまでバンド31を周壁2wに沿って回す。また、バンド31は、周壁2wの周方向と直交する方向に移動させることもできる。そして、カバー本体21が所望の位置に達したら、レバー32cを倒し、バンド31をハウジング2aの周壁2wに締結する。
そして、図5に示すように、ハウジング2aのブラシ2kを塗装面Bのうち、角部の塗装面B1に当接させるとともに、カバー20の第1鉛直部23のうち、内側の板面23aを塗装面B1と直交する壁面Cに当接させる。続いて、各操作レバー2e(図1)を引くと、高圧液供給装置200から供給された高圧液が各噴射孔2jから噴射され、回転体2iが高速回転し、各噴射孔2jから噴射された高圧液によって、角部の塗装面B1から塗材が剥離される。
そして、第1鉛直部23の内側の板面23aが壁面Cに当接した状態で、塗材剥離装置2を上下方向(矢印F1で示す方向)に移動させると、その移動経路に沿って角部の塗装面B1から塗材が剥離される。図中、ハッチングを施した領域Gは、塗材が剥離された領域を示す。このとき、ハウジング2aの範囲S(図2)に相当する部分が、角部から側方(図では右方)にはみ出ているが、その範囲Sはカバー本体21によって覆われているため、塗装面B1から剥離された塗材などの剥離粉がハウジング2aから外部に飛散するおそれがない。しかも、各噴射孔2jから噴射された高圧液が、ハウジング2aと塗装面B1との隙間を通じて意図しない方向へ噴射されるおそれもない。さらに、カバー本体21の内側の板面23aを壁面Cに密着させた状態で塗材剥離装置2を上下に移動させることにより、カバー本体21と壁面Cとの間に隙間が形成されないように作業を行うことができる。また、カバー本体21が、ガイドの役割をするため、塗材剥離装置2を塗装面B1に沿って正確に移動させることができる。
また、塗装面Bと水平に直交する角部C1に沿って作業を行う場合は、バンド31を緩めてカバー20を反時計回りに90度回し、カバー本体21が角部C1と平行になるように調節する。このように調節すれば、塗材剥離装置2を反時計回りに90度回した姿勢で作業する必要がないため、作業を行い易いし、無理な姿勢の作業によって疲労が増大するおそれもない。
[剥離塗材回収システムの構成]
次に、剥離塗材回収システムの構成について図6を参照しつつ説明する。
剥離塗材回収システム1は、塗材剥離装置2,2と、高圧液供給装置200と、給液ホース64,64と、排出ホース63,63と、濾過槽400と、底板410と、濾過塗材収容体500と、吸引ホース601と、減圧装置600と、排水ホース701と、グラウトポンプ700と、排水ホース702と、濾過装置800と、中和装置900とを備える。なお、図6では、2台の塗材剥離装置2を示すが、塗材の剥離作業の効率を高めるために、3台、4台あるいはそれ以上の台数の塗材剥離装置2を用いる場合がある。
高圧液供給装置200は、作業現場の水道などの給水源300から給水された水を取り入れ、その取り入れた水を各給液ホース64を介して各塗材剥離装置2へ供給する。また、高圧液供給装置200には、給水源300から取り入れた水を貯留するタンク(図示せず)が備えられており、そのタンクには、剥離粉の飛散を防止するためのポリマーなどの飛散防止剤を添加することができる。
(濾過槽)
濾過槽400は直方体の箱状に形成されている。濾過槽400の天板401には、各排出ホース63の出口を接続するための接続口406,406が開口形成されている。また、天板401には、吸引ホース601の入口を接続するための接続口407が開口形成されている。濾過槽400の底部には、濾過塗材収容体500を載置するための底板410が設けられている。底板410は、枠状に形成されており、その上面は網目状に形成されている。その網目状に形成された上面に濾過塗材収容体500が載置される。また、底板410の四片には、通水用の切欠部がそれぞれ切欠き形成されている。各側板404(図では一方のみが図示されている)には、濾過塗材収容体500を係止するための係止部材(図示せず)が2個ずつ固定されている。
また、濾過槽400の側板403には、排水ホース701の入口を接続するための排水口408が開口形成されている。排水口408は、濾過槽400に貯留した滲出水を排水するためのものであり、底部に近く、かつ、濾過塗材収容体500が載置されている底板410の上面よりも低い位置に形成されている。天板401は開閉可能に構成されており、濾過槽400に対して濾過塗材収容体500を出し入れすることができるようになっている。濾過槽400を構成する各板は金属製である。本実施形態の濾過槽400は、大型で重量があるため、トラックなどの車両の荷台に載せて作業現場へ運ぶ。
(濾過塗材収容体)
濾過塗材収容体500は、各排出ホース63の出口方向に配置されている。濾過塗材収容体500は、各排出ホース63から送出される混合水に含まれる剥離粉などのゴミRを濾過し、その濾過されたゴミRを蓄積しながら収容する形状に形成されている。本実施形態では、濾過塗材収容体500は、上面が開口した直方体の袋状に形成されている。濾過塗材収容体500は、合成樹脂製繊維を編んで形成されている。濾過塗材収容体500の各面は、合成樹脂製繊維の編み目が形成されており、透水性を有する。つまり、その編み目部分から混合水の水分が滲出し、ゴミRが濾過され、蓄積されるように形成されている。このように、各塗材剥離装置2から送出される混合水に含まれるゴミRは、濾過塗材収容体500によって濾過される。
濾過塗材収容体500には、濾過槽400の係止部材に係止するための固定用ベルトと、吊り上げ用ベルトとが備えられており、濾過塗材収容体500に蓄積されたゴミRが所定量に達したときに、クレーンまたはフォークリフトなどの吊り上げ装置を使用し、濾過塗材収容体500を吊り上げ用ベルトを使って吊り上げ、濾過槽400の外部へ搬出する。本実施形態では、濾過塗材収容体500として、通称、フレコン(株式会社ナシヨナルマリンプラスチツクの登録商標で、フレキシブルコンテナバッグの略称)と呼ばれるもののうち、ポリプロピレン製またはポリエチレン製の繊維を編んで形成された、透水性に優れるとともに軽量かつ強度が高く、容量の大きい(たとえば、1000リットル)ものを用いる。
(減圧装置)
濾過槽400には、濾過槽400の内部の空気を吸引することにより高真空にする減圧装置600が、吸引ホース601を介して接続されている。減圧装置600は、濾過槽400の内部の空気を吸引して濾過槽400の内部を真空にすることにより、排出ホース63,63を介して各塗材剥離装置2の各内部空間2tに負圧を発生させるための装置である。このように、濾過槽400の内部が高真空になることにより、排出ホース63を介して塗材剥離装置2のハウジング2aの内部空間2t(図2)が負圧状態になり、内部空間2tの中で対流している混合水が排出ホース63を介して濾過槽400へ排出される。本実施形態では、減圧装置600としてバキュームコレクターを用いる。
(グラウトポンプ)
また、濾過槽400には、濾過塗材収容体500から滲出して濾過槽400の底部に貯留した滲出水を濾過槽400から濾過装置800へ排水するグラウトポンプ700が、排水ホース701を介して接続されている。濾過塗材収容体500は、濾過槽400の底板410の上面に載置されているため、濾過槽400に貯留した滲出水の水面WSが底板410の上面よりも高くなると、濾過塗材収容体500が浸水するので、ゴミRの水切りが不十分になる。そして、ゴミRが水分を含むと、濾過塗材収容体500の重量が増加するので、濾過塗材収容体500を吊り上げる際に大きな動力が必要になる。このため、グラウトポンプ700は、濾過槽400における滲出水の水位が底板410の上面よりも低い水位を維持することができるように動作する。
一方、濾過槽400の内部は、減圧装置600によって所定の真空圧になるため、濾過槽400に貯留した滲出水を排出するポンプには、その真空圧に打ち勝って滲出水を排出することができる性能が必要になる。
そこで、本願発明者は、様々なポンプを用いて試行錯誤を繰り返した結果、建築現場においてコンクリートやモルタルなどの原料を作業場所へ送り出すためのグラウトポンプが排水装置に適していることを見出した。つまり、グラウトポンプの原料注入側を濾過槽400の排水口408に接続し、原料吐出側を濾過装置800に接続することにより、濾過槽400の内部を目標の真空圧に維持しながら、濾過槽400に貯留した滲出水を濾過装置800へ排水することに成功した。
グラウトポンプは、チューブをローターで押し潰し、チューブ内の液状体を直接しごき出す構造であるため、供給する液状体を貯留している槽の真空圧が大きくても、チューブ内の液状体を確実に送り出すことができるからである。このため、グラウトポンプ700としてグラウトポンプを使用することにより、濾過槽400の内部が-93kPa以下の高真空圧であっても、濾過槽400に貯留した滲出水を排水することができる。しかも、グラウトポンプには弁構造が存在しないため、濾過槽400に貯留した滲出水に混入している切削粉Asやコンクリート粒などが弁に詰まって排水できなくなってしまうおそれもない。さらに、グラウトポンプは、弁構造を有する他の排水ポンプと異なり、外気と連通していないため、濾過槽400の内部の真空圧を維持することができるため、濾過槽400に貯留した滲出水の水位を一定に保つことができ、かつ、塗材剥離装置2の内部空間2tの負圧を一定に保つことができる。
(水処理装置)
濾過装置800および中和装置900から構成される水処理装置は、グラウトポンプ700から排水された滲出水を処理し、環境基準に適合した水に改質するための装置である。各塗材剥離装置2から濾過槽400へ送出された混合水は、濾過塗材収容体500により、ある程度の大きさの剥離粉などのゴミRが濾過されるが、濾過塗材収容体500の網目を通過した微細なゴミなどの不純物が、濾過塗材収容体500から滲出した滲出水と混じる。また、コンクリート粒などを含んだ混合水は、pH9以上のアルカリ性であるため、濾過槽400の底部に貯留する滲出水は、自然環境へ排出することができる基準、つまり、環境基準に適合していない。
そこで、濾過装置800は、グラウトポンプ700から排水された滲出水を濾過し、その濾過水を中和装置900へ排出する。本実施形態では、濾過装置800は、100μmメッシュの濾過フィルターを有する濾過容器と、50μmメッシュの濾過フィルターを有す濾過容器と、0.2μmメッシュの濾過フィルターを有する濾過容器とを備える。たとえば、各濾過フィルターとして、ポリプロピレン製糸巻きタイプの不純物濾過フィルターを用いることができる。
グラウトポンプ700から排水された滲出水は、上記の各濾過容器を順次通過し、濾過槽400において濾過できなかった0.2μmを超えるゴミなどの不純物が濾過される。つまり、アスベストなどの塗材が含有された混合水を検出限界値以下に濾過することができる。
また、中和処理槽901は、濾過装置800から排水された水を攪拌し、炭酸ガスボンベ902から注入された炭酸ガスによって水を中和する。中和処理槽901は、pH検出器と、pH指示計と、pH記録計とを備える。中和処理槽901は、濾過装置800から排出された水を環境基準のpH5.8~8.6に中和処理した後に排水する。
[剥離塗材回収システム1の使用方法]
次に、剥離塗材回収システム1の使用方法について図を参照して説明する。
ここでは、構造物としてコンクリート壁面を例に挙げ、その壁面に塗装された塗材を剥離する作業を例に挙げて説明する。また、コンクリート壁面の塗装面Bには、吹付けアスベスト、石綿含有吹付けロックウール、石綿含有保温材、石綿含有耐火被覆材、石綿含有断熱材など、アスベスト(石綿)またはアスベストを含有した塗材が塗装されているものとする。
最初に、切削除去作業を行う前に、塗装面Bに塗膜軟化剤(剥離剤)を塗布しておき、塗材が容易に剥離されるように準備しておくことが、作業効率を高める上で望ましい。
図6に示す剥離塗材回収システム1は、作業現場またはその近辺に配置されており、高圧液供給装置200は、作業現場の水道や水貯留タンクなどの給水源300に接続されている。高圧液供給装置200、減圧装置600、グラウトポンプ700および中和装置900を駆動する。高圧液供給装置200が駆動すると、給水源300から取り入れた水が各給液ホース64を介して各塗材剥離装置2へ供給される。また、減圧装置600が駆動すると、濾過槽400内の空気が、吸引ホース601を介して吸引され、濾過槽400の内部が高真空状態になり、排出ホース63を介して各塗材剥離装置2の内部空間2t(図2)が負圧状態になる。
各塗材剥離装置2から排出された混合水は、排水用接続パイプ2cから排出ホース63を介して濾過槽400へ排出される。濾過槽400の内部に排出された混合水は、濾過塗材収容体500に排出され、混合水に含まれる剥離粉やコンクリート粒などのゴミRは、濾過塗材収容体500によって濾過され、濾過塗材収容体500に蓄積される。また、濾過塗材収容体500の編み目から滲出した滲出水は、底板410の網目状部分から底部に落下し、貯留される。
排水口408は、底部に近い位置であって、かつ、底板410の上面よりも低い位置に形成されているため、底部に貯留した滲出水は、グラウトポンプ700の吸引力により、排水口408から排水される。
ここで、濾過槽400の内部が所定の真空圧になっても、グラウトポンプ700は、その真空圧に打ち勝つほど吸引力が高いため、底部に貯留した滲出水を排水することができるので、滲出水によって濾過槽400が満杯になることがない。
したがって、濾過槽400が滲出水で満杯になる毎に切削除去作業を中断し、濾過槽400を交換したり、減圧装置600を停止して濾過槽400に貯留された滲出水を排水する必要がない。
つまり、各塗材剥離装置2が使用する液体量に関係なく、塗材の剥離作業を連続して行うことができるため、塗材の剥離作業効率を高めることができる。
さらに、濾過塗材収容体500から滲出した滲出水の水位が、濾過塗材収容体500が載置されている底板410の上面よりも低い水位に維持されるため、濾過塗材収容体500が濾過槽400に貯留された滲出水に浸水するおそれがない。また、濾過塗材収容体500は、底板410の上面に設けられた網目状部分の上に載置されているため、濾過塗材収容体500に蓄積されているゴミRの水切りを行うことができる。
したがって、濾過塗材収容体500に蓄積されるゴミRの水切りを効率良く行うことができるため、ゴミRが蓄積された濾過塗材収容体500の重量を軽くすることができるので、濾過塗材収容体500を濾過槽400から取出す際の労力を軽減することができる。
グラウトポンプ700により排水された滲出水は、濾過装置800へ送出され、100μmメッシュの濾過フィルター、50μmメッシュの濾過フィルター、0.2μmメッシュの濾過フィルターを順次通過し、最終的には0.2μmを超える不純物が濾過され、中和処理槽901へ排出される。中和処理槽901に貯留されたpH8を超える滲出水(アルカリ水)は、炭酸ガスボンベ902から注入される二酸化炭素によってpH5.8~8.6に中和される。そして、中和処理槽901に備えられたpH指示計の数値が、環境基準に適合した数値になっていることを確認し、中和処理槽901の排水コックを開け、作業現場の排水溝などを通じて自然環境へ排水する。
そして、塗材剥離装置2による塗材の剥離作業が継続し、濾過塗材収容体500に蓄積されたゴミRが所定量(たとえば、満杯)になった時点で切削除去作業を中断する。続いて、濾過槽400の天板401を開け、クレーンまたはフォークリフトなどの作業車両を用いて、濾過塗材収容体500を吊り上げ、トラックなどの荷台に積み込む。この積み込んだ濾過塗材収容体500は、そのまま産業廃棄物として処分することもできるし、中身のゴミRを捨てて再利用することもできる。したがって、塗材の切削除去作業および切削除去された塗材の回収作業の効率を高めることができる。
引き続き、塗材の切削除去作業を行う場合は、中身が空の新しい濾過塗材収容体500を底板410の網目状部材の上に載置し、各固定用ベルトの係止部を各係止部材に係止する。そして、天板401を閉じ、前述した作業手順により、塗材の剥離作業を再開する。
[実施形態の効果]
(1)上述した実施形態の塗材剥離装置2は、円形の開口面2vを有するハウジング2aを備えており、さらに、開口面2vの周縁2uの第1部位P1と第2部位P2とを接続する直線Lと、第1部位P1および第2部位P2間の円弧Eとによって囲まれた範囲Sを覆うカバー20を備えている。
したがって、構造物の角部の塗装面B1を作業する際に、ハウジング2aのうち、上記の範囲Sが角部からはみ出た場合であっても、ハウジング2aと塗装面Bとの間に隙間が形成されないため、剥離された塗材がハウジング2aの外部に飛散するおそれがない。
しかも、高圧液がハウジングの外部へ噴射されるおそれもない。
つまり、上述した実施形態の塗材剥離装置2を実施すれば、構造物の角部の塗装面B1を作業する際に、剥離された塗材が装置の外に飛散したり、高圧液が塗装面の存在しない方に噴射されたりするおそれのない塗材剥離装置を提供することができる。
(2)さらに、カバー20は、直線Lに沿った一端から高圧液の噴射方向に向けて鉛直に形成された第1鉛直部23を備えるため、その第1鉛直部23を角部の塗装面B1と直交する壁面Cに当接させることにより、カバー20によって覆われている範囲と角部との間に隙間が形成されないようにすることができる。
したがって、剥離された塗材が上記の隙間から漏れたり、高圧液が上記の隙間から噴射されたりするおそれがない。
しかも、上記の第1鉛直部23を壁面Cに当接させた状態で、当該塗材剥離装置2をスライドさせれば、上記の隙間が形成されないように作業を行うことができる。
(3)さらに、カバー20のカバー本体21は、円弧Eからハウジング2aの外方に張り出しているため、カバー20によって覆われている範囲と角部との間に隙間が形成された場合であっても、角部の塗装面B1で跳ね返った液体が作業者に届くことを阻止することができる。
(4)さらに、カバー20は、取付部材30によって、ハウジング2aに着脱可能に取付けられているため、角部以外の平面な塗装面を作業する際に、カバー20を取り外すことができる。
(5)さらに、取付部材30は、ハウジング2aの周壁2wに締結するバンド31と、バンド31とカバー20とを接続するボルト33およびナット34と、バンド31を周壁2wに着脱可能に締結する締結部材32と、を備えるため、締結部材32を使ってバンド31をハウジング2aの周壁2wに締結することにより、カバー20を所定の位置に取付けることができる。
(6)さらに、締結部材32は、バンド31のハウジング2aの周壁2wに対する締結力を調節するためのレバー32cを備えており、レバー32cをバンド31の方に倒すと締結力が強くなってバンド31がハウジング2aの周壁2wに固定され、レバー32cを起立させると締結力が弱くなってバンド31がハウジング2aの周壁2wに沿って移動可能となるように構成されている。
つまり、レバーを32c操作するだけで、ハウジング2aの周壁2wに対するカバー20の位置を容易に変更することができる。
したがって、作業中に塗装面Bの角部の位置や向きが変わった場合であっても、レバー32cを操作することにより、容易にカバー20の位置を変えることができるため、塗材の剥離作業効率を高めることができる。
(7)さらに、前述した剥離塗材回収システム1を実施すれば、構造物の塗装面Bに塗装された塗材の剥離作業効率を高めることができる。
しかも、剥離粉が装置の外に飛散しないようにすることができるため、塗材剥離装置2を使う作業者や、その周囲に居る者が、剥離粉を吸引して健康を害するおそれがない。
(8)さらに、剥離塗材回収システム1を実施すれば、濾過槽400に貯留した滲出水が、底板410の上面を超えないように制御されるため、濾過塗材収容体500から出た滲出水を底板410の上面以下の水位となるように貯留することができる。
したがって、濾過塗材収容体500に収容されたゴミRから水分を充分に抜くことができるため、ゴミRが収容された濾過塗材収容体500の重量を軽くすることができるので、濾過槽400から濾過塗材収容体500を取り出す作業や、その取り出した濾過塗材収容体500の運搬作業に掛かる負荷を軽減することができる。
(9)さらに、剥離塗材回収システム1を実施すれば、塗材剥離装置2、減圧装置600およびグラウトポンプ700がそれぞれ稼働している状態において、濾過槽400内を目標の真空圧に制御することができる。
グラウトポンプ700は、他のポンプと異なり、弁構造を備えず、ポンプ内部とポンプ外部とが連通しない構造であるため、作動したときにグラウトポンプ700を介して濾過槽内に外気が浸入するおそれがないので、濾過槽400内を目標の真空圧に制御することができる。
しかも、グラウトポンプ700は、弁構造を備えないため、濾過塗材収容体500からの滲出水に塗材などの不純物が含まれていても、その不純物が弁に詰まってしまい、作動しなくなるおそれもない。
1 除去塗材回収システム
2 塗材剥離装置
2a ハウジング
2i 回転体
2j 噴射孔
2t 内部空間
2u 周縁
2v 開口面
2w 周壁
20 カバー
23 第1鉛直部
25 一端
30 取付部材
31 バンド
32 締結部材
32c レバー
33 ボルト
34 ナット
200 高圧液供給装置
400 濾過槽
B 塗装面
L 直線
E 円弧
P1 第1部位
P2 第2部位

Claims (6)

  1. 構造物の塗装面に液体を噴射することにより塗装面から塗材を剥離する塗材剥離装置であって、
    円形の開口面を有するハウジングと、
    前記ハウジングの内部に配置されており、所定の駆動源によって回転する回転体と、
    前記回転体に設けられており、液体を前記開口面から噴射する噴射孔と、
    前記開口面の周縁の所定範囲を含むように前記開口面の一部を覆うカバーと、
    を備えており、
    前記カバーは、
    前記周縁の第1部位と第2部位とを接続する線と、前記第1部位および第2部位間の円弧とによって囲まれた範囲を覆い、
    さらに、前記線に沿った一端から前記液体の噴射方向に向けて鉛直に形成された鉛直部を備えることを特徴とする塗材剥離装置。
  2. 前記カバーは、
    前記円弧から前記ハウジングの外方に張り出していることを特徴とする請求項1に記載の塗材剥離装置。
  3. 前記回転体には、複数の前記噴射孔が設けられており、
    前記複数の噴射孔の一部は、前記回転体のうち、前記開口面の周縁に近い位置に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の塗材剥離装置。
  4. 前記カバーは、
    取付部材によって、前記ハウジングに着脱可能に取付けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の塗材剥離装置。
  5. 前記取付部材は、
    前記ハウジングの周壁に締結するバンドと、
    前記バンドと前記カバーとを接続する接続部材と、
    前記バンドを前記周壁に着脱可能に締結する締結部材と、
    を備えることを特徴とする請求項4に記載の塗材剥離装置。
  6. 前記締結部材は、
    前記バンドの前記周壁に対する締結力を調節するためのレバーを備えており、
    前記レバーを第1方向に操作すると前記締結力が強くなって前記バンドが前記周壁に固定され、前記レバーを第2方向に操作すると前記締結力が弱くなって前記バンドが前記周壁に沿って移動可能となるように構成されていることを特徴とする請求項5に記載の塗材剥離装置。
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