JP3361733B2 - 多色麺類の製造方法 - Google Patents

多色麺類の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中華麺、うどん、
そば、スパゲッティ等の即席麺類であって着色材料を使
用した色調の異なった複数の麺帯を作り、この異色の麺
帯を2層以上重ね合わせて麺線とし、次いで蒸煮した後
乾燥が油揚げ処理以外の方法で膨化乾燥する即席麺であ
る多色麺類の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、即席麺類において麺線の着色方法
は消極的な手法が取られてきた。かっては水に溶解しや
すく耐熱性等の物理化学的に安定な合成着色料が専ら使
用されていたが、消費者の合成添加物に対する安全性へ
の不安感の高まりからほとんど天然着色料を使うように
成ってきた。しかも使用量はわずかに着色が認められる
程度の微量であって、天然着色料の内、安定性と安全性
の高い黄色系のクロシン等わずかな物に限られている。
【0003】従って麺の色は、主原料である小麦粉の品
質に左右される事から、使用する小麦粉は灰分の少ない
色調の良い特等粉や1級粉に限定される。製品の色合い
はそれなりに市場の認知を得てきた。
【0004】ここでの問題点は、上質の小麦粉を使う事
によるコスト高に成る事、着色材料を大量に使用する技
術が未解決であること、使用する着色材料の種類が限ら
れているのが現実であり、しかも麺線の着色は1色のみ
であり2色以上の多色の即席麺類の技術開示も開発商品
の上市もみられない。
【0005】一方多色麺の先行技術は、うどん、そば等
の乾麺類や生麺類の麺線に2色以上の多色麺を作る技術
として特開昭58−71851(多色麺類の製造方
法)、特開平1−112957(多色合わせ麺の製造方
法)、特開平2−154657(異色麺材による積層麺
の製造方法)等の技術が開示されている。これらの技術
が即席麺類の物と異なるのは、その製麺工程に於いて蒸
煮処理をしない事、又乾燥方法は低い温度で長い時間乾
燥をして製品とする点にあり、出来た麺の食感や色調等
品質が即席麺と全く異なるものである。
【0006】上述の公知技術を用いて着色材料を添加
し、常法により異色の麺生地を少なくとも2層以上重ね
合わせて麺線を形成し、蒸煮処理をし、90℃40分間
熱風乾燥した多色麺の色調は明るさとさえがなく飴状の
くすんだ色合いとなり、個々の着色材料の呈する色の区
別ができない欠点があった。
【0007】即席麺類の製麺において、麺線に着色する
場合の欠点をまとめると、 1.蒸煮工程で麺線をα−化処理する際、小麦粉等原料
由来のカロチノイド系色素等が発色する。中華麺の様に
かん水を使用すると発色度がさらに強くなる。2.蒸煮
麺線は澱粉の糊化、蛋白の熱変性を受け麺の組織が緻密
になって光の表面反射や、透過吸収が多くなり透明感が
強く出る。 3.着色材料が天然の材料であれば熱による変色が加わ
る。 4.乾燥条件は乾麺類と異なり高温となる為熱による変
色と乾燥収縮が加わる。
【0008】このように1〜4の着色に及ぼす要因が総
合して最終製品の麺線の色となる。使用着色材料の色合
いと比較すると明るさやあざやかさが低下して、見た目
が食欲の起きない色調となる欠点があった。
【0009】近年、消費者の健康志向から、麺の原材料
として着色の目的もかねてホウレン草、緑茶、クロレ
ラ、トマトの粉末等を添加使用するように成ってきた。
このような天然着色材料を用い積極的に着色しても美味
に映る色調の良い多色麺類の製麺技術の開発が望まれて
いる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる問題
点について鋭意研究した結果即席麺類の製造方法に於い
て、着色材料を用いて1本の麺に2色以上着色せしめた
多色麺類の製造方法を提供する事を目的とするものであ
【0011】
【発明が解決するための手段】本発明は、常法により着
色材料を添加した色調の異なった複数の麺帯を作り、こ
の異色の麺帯を2層以上重ね合わせて麺線とし、次いで
蒸煮した後麺線の膨化度が0.95〜1.60倍と成る
ように油揚げ乾燥以外の方法で膨化乾燥する多色麺類の
製造方法に関するものであり、又、前記膨化乾燥に10
0℃〜200℃高温熱風を用い、熱風の風速を1〜70
m/secで膨化乾燥をする多色麺類の製造方法を提供
し、更に前記該蒸煮麺を搬送用ネットコンベアーで移行
する際、別に設けた高圧室より温度制御された空気、不
活性ガス、又はこれらの混合ガスからなる100〜20
0℃の高温熱風を該搬送用ネットコンベアーの上下に複
数配設した噴射ノズルチューブより高速噴射することに
より、ごく短時間で膨化乾燥することができる多色麺の
製造方法を提供するものであり、更に又、前記該蒸煮麺
をを予め高温熱風により水分を15〜32%に調整して
おくことを特徴とする多色麺の製造方法を提供するもの
である。
【0012】高温熱風の成分としては、空気、不活性ガ
ス(N2,He、CO2等)、又はこれらの混合ガスが用
いられ、特に、高温熱風として不活性ガスを含有する混
合ガスを使用した場合には、麺の含有成分である色素、
油脂、ビタミン類の酸化を防止して麺固有の色調、風味
を維持し、合わせてビタミン類等の栄養成分の破壊も防
止する事ができる。以下、本発明について詳細に説明す
る。
【0013】
【発明の実施の形態】まず常法により小麦粉、澱粉等の
原材料に着色材料である緑色をした野菜粉末を配合し、
かん水、卵白、食塩、肉エキス、調味料等を水に溶解し
た練水を添加してミキサーで混捏、複合、圧延し緑色の
麺帯を得る。次に同様にして着色材料である黄色のパン
プキンパウダーを配合し黄色の麺帯を得る。この2枚の
麺帯を複合、圧延し所望の麺帯厚とした後切刃で麺線と
する。当該麺線を蒸煮処理して蒸し麺を得る。次に規定
量を枠詰整形し100〜200℃の高温熱風を用いて風
速1〜70mで1〜30分間麺を膨化乾燥して本発明で
ある麺線の膨化度が0.95〜1.60倍の2色に着色
した多色麺を得る。
【0014】使用する製麺の原材料は一般に即席麺類の
製造に用いられているものであれば特に限定はされな
い。着色材料としては、食品添加物であるクロシン、β
−カロチン、モナスカス等の着色料やスピナパウダー、
パンプキンパウダー、トマトパウダー、クロレラ等有色
の野菜や海草や動物等の乾燥物やペースト状等有色の食
品材料が使用できる。ラーメン、うどん、そば、パス
タ、健康志向麺等商品の目的に応じて選定し、所望の色
調となるよう適宜使用量を調整することができる。
【0015】又麺線が3色以上の着色麺を製造する場
合、各々異なった着色材料を使い上述の様に常法により
着色麺帯を作り、これらを重ね合わせて圧延し切出して
麺線とした後蒸煮処理して3色又はそれ以上の多色に着
色した蒸麺を得る。
【0016】これら2色以上の蒸麺を適宜枠詰め整形し
次の乾燥処理をする。乾燥は100〜200℃の熱風を
用いて処理する。膨化度が0.95〜1.60倍となる
ように熱風の温度や風速や乾燥時間等を調整し膨化乾燥
する。
【0017】膨化度が0.95未満では麺の色調の区別
ができない。1.60を超えると膨化が過度となり色調
が白ぽくなって使った着色材料の色調と大きく異なる。
又麺の組織が破壊され食感不良麺となる。
【0018】乾燥方法としては、本出願人が既に開示し
た特開平9−51773による方法が好ましい。当該方
法によると蒸煮麺を一定量ずつ型詰めして搬送用コンベ
アーに移行する。該搬送用ネットコンベアーは、その上
下に複数配設した噴射ノズルチューブより高温熱風を噴
射するため通気性を有した耐熱性のものであることが必
要である。例えば網目は5〜10メッシュで、鉄、アル
ミ、ステンレス、黄銅製等のものであればよい。又該噴
射ノズルチューブも同様にアルミ、ステンレス、黄銅製
等のものであればよい。
【0019】ここで該噴射ノズルチューブは、内径10
〜20mmであって、円筒状をなし筒長100〜150
mmのものが適当で有る。又は場合によっては該ノズル
チューブの先端に取り外し可能な専用ノズルを設けても
よい。該噴射ノズルチューブより噴射される高温熱風
は、別に設けた高圧室で発生させ、パイプを通して移送
する際、外部より加熱蒸気による熱交換が行われ100
〜200℃の高温熱風となってノズルチューブを通過
し、その先端より、該ネットコンベアー上に載置された
蒸麺に噴射される。このとき、該噴射ノズルチューブよ
り噴射される高温熱風は風量調整用インバーターにてそ
の風量調整ができるようになっている。又、複数設けた
上方位置の噴射ノズルチューブと下方位置の噴射ノズル
チューブの位置関係が交互に位置するようになってい
る。これは上方位置の噴射ノズルチューブより噴射され
る高温熱風が、該搬送用ネットコンベアーの下方位置の
噴射ノズルチューブより噴射されるものに相殺されるこ
とのないように、多数の噴射ノズルチューブの位置関係
を交互に位置せしめ、該蒸麺をそのまま効率よく突き抜
けるように工夫したものである。かようにして麺かいの
中にまで均一に膨化することができるのである。
【0020】高温熱風の温度は100〜200℃の範囲
が適当である。100℃未満では、膨化せず、又、20
0℃以上になると麺が焦げる傾向があり、短時間で処理
するため、該麺かいの中心部まで充分に膨化することが
できない。好ましくは135〜155℃の範囲がよい。
このときの高温熱風の風速は、1〜70m/secの範
囲が効果的である。風速1m/sec以下では膨化が不
充分で、70m/sec以上では、膨化度合いが大きく
成りすぎて、フカフカとした食感不良の麺となる。かか
る条件により所望の膨化麺を得ることができる。
【0021】一方該蒸麺に、高温熱風を噴射する前に、
予め予備乾燥として温度100〜120℃の熱風を、該
噴射ノズルより風速1〜40m/sec、好ましくは1
0〜30m/secの範囲で噴射して、水分を15〜3
2%に調整しておけば、急激に大きな空洞を生じるよう
な膨化現象を防止することができて、麺線の太い概ね切
刃#10以下のものに特に効果がある。予備乾燥の温度
が100℃以下では麺全体が収縮する傾向があり、その
後の工程、即ち膨化条件に悪影響を及ぼすことになる。
又120℃以上では、その後の膨化が不均一に成りやす
く食感に及ぼす影響も大きい。このとき、風速も1m/
sec以下では、乾燥速度が緩慢となり、前述の如く麺
全体が収縮する傾向があり、40m/sec以上では、
予備乾燥としての効果がなくなり、膨化度が大きく麺に
空洞が出来る恐れがある。又、予備乾燥として水分調整
が15%以下では、その後の膨化が起こりにくく後工程
の本膨化乾燥での乾燥が不均一になり、逆に32%以上
では大きな空洞を生じるような膨化現象を防止する効果
が少なくなる。
【0022】高温熱風が、筒長およそ125mm位の噴
射ノズルチューブより高速に、しかも垂直に麺塊に噴射
されるため、麺かい表面より麺塊裏面にまで急速に通過
する。又、逆に麺塊裏面からも噴射ノズルチューブより
高温熱風を噴射することにより、麺塊表裏を同時に急速
乾燥することができる。その結果、麺塊内部に至るまで
単時間で均一に膨化することができる。
【0023】更に、膨化乾燥方法としては公知であるマ
イクロ波加熱乾燥方法、加熱蒸気による乾燥方法、遠赤
外線乾燥方法、凍結真空乾燥方法又はこれらの組み合わ
せによる方法等が使用できる。重要なことは麺線の膨化
度を0.95〜1.60倍に成るよう膨化乾燥すること
でありその手段を限定するものではない。以下、本発明
の実施例について説明する。
【0024】
【実施例1】 2色の即席中華麺 常法により緑色の麺帯1を作る。小麦粉700g、馬鈴
薯澱粉300g、野菜粉末(スピナパウダー)6gの原
料粉とパーム食用油10mlを添加混合し、これに水3
60mlにかん水4g、調味料3g、食塩20g、クチ
ナシ緑色素1gを溶解した練込液を添加し、混捏、複合
圧延して厚みが5mmの緑色の麺帯を得る。
【0025】次に黄色の着色材料を用いて麺帯2を作
る。原料粉にパンプキンパウダー6gを添加し、練込液
にクチナシ黄色素4gを用いて麺帯1と同様にして厚み
5mmの黄色の麺帯を作る。次に麺帯1と2を複合、圧
延し切刃#16角刃で厚み0.90m/mの麺線とし、
これを蒸気圧0.40kg/cm2下で2分間蒸煮後8
0〜85gの蒸煮麺をネット状のバケットに型詰めし、
これに空気からなる145℃の高温熱風を風速45m/
secで3分間膨化乾燥せしめ水分5%で膨化度1.2
0の所望の即席中華麺である2色の多色麺を得た。
【0026】
【実施例2】 2色の即席中華麺 実施例1において高温熱風の温度を125℃、風速を2
5m/secで5分間乾燥する他は同様にして膨化度
0.95の多色麺を得た。
【0027】
【実施例3】 2色の即席中華麺 実施例1において高温熱風の温度を160℃、風速を7
0m/secで乾燥時間3分間の他は同様にして膨化度
1.60の多色麺を得た。
【0028】
【実施例4】 2色の即席中華麺 実施例1で得た2色に着色した蒸煮麺を麺重80〜85
gのものをネット状のバケットに型詰めし、これに空気
からなる110℃の高温熱風を風速25m/secであ
てることにより予備乾燥をし、その水分を20%程度に
調整した後、これに空気からなる150℃の高温熱風を
噴射ノズルチューブより風速30m/secで150秒
間噴射して膨化せしめ、最終水分5%の所望の2色の即
席中華麺を得た。
【0029】
【実施例5】 2色の即席中華麺 実施例1の蒸麺を麺重80〜85gのものをネット状の
バケットに型詰めし、これに空気と不活性ガスとの混合
ガス(空気5%:不活性ガス95%)からなる110℃
の高温熱風を風速25m/secであてることにより予
備乾燥をし、その水分を20%程度に調整した後、これ
に空気と不活性ガスとの混合ガス(空気5%:不活性ガ
ス95%)からなる150℃の高温熱風を噴射ノズルチ
ューブより風速30m/secで150秒間噴射して膨
化せしめ、最終水分5%の色調、風味、ビタミン類等の
低下が比較的少ない所望の即席中華麺を得た。
【0030】
【実施例6】 2色の即席中華麺 実施例1の蒸麺を麺重80g〜85gのものをネット状
のバケットに型詰めし、これに不活性ガス(N2)から
なる110℃の高温熱風を風速25m/secで当てる
ことにより予備乾燥をし、その水分を20%程度に調整
した後、これに不活性ガス(N2)からなる150℃の
高温熱風を噴射ノズルチューブより風速30m/sec
で150秒間噴射して膨化せしめ、最終水分5%の色
調、風味、ビタミン類等の低下が少ない所望の即席中華
麺を得た。
【0031】
【実施例7】 2色の即席うどん 実施例1の練込液からかん水を除き、その他同様にして
得た麺帯を切刃#12角、麺厚1.2mmで切出し、2
分間蒸煮後、麺重82gのものをバケットに型詰めし、
噴射ノズルチューブより110℃の高温熱風空気を風速
30m/secで、35秒間当てることにより予備乾燥
し、その水分を18%位に調整した後、140℃の高温
熱風空気を噴射ノズルチューブより風速30m/sec
で1分間噴射し、最終水分12%の所望の即席うどんを
得た。
【0032】
【実施例8】 パスタ風ヌードル 実施例1の練込液からかん水を除き,その他同様にして
得た麺帯を切刃#16丸、麺厚1.1mmで切出し、そ
れを2分間蒸煮後、麺重80gのものをネット状のバケ
ットに型詰めし、120℃の高温熱風空気を風速30m
/secで、予備乾燥をして水分18〜20%位に調整
した後、150℃の高温熱風空気を噴射ノズルチューブ
より風速30m/secで150秒間噴射した最終水分
10〜11%の所望の即席パスタ風ヌードルを得た。
【0033】
【実施例9】 2色の即席中華麺(マイクロ波加熱乾燥
方法) 実施例1で作製した蒸煮麺80gをプラスチック製バケ
ットに型詰めし、温度90℃風速7.5m/secの熱
風で水分を約24%に調整した後、周波数2450MH
z、出力1Kwのマイクロ波で50秒間膨化乾燥して水
分6%の所望の2色の即席中華麺を得た。
【0034】
【実施例10】 2色の即席中華麺(凍結真空乾燥方
法) 実施例1で作製した蒸煮麺80gを−10℃で10分間
予備凍結した後、ー15℃で15時間緩慢凍結し、その
後プレート温度50℃真空度0.1トールの条件下で1
5時間真空乾燥して膨化度約1.0の水分5%の所望の
2色の即席中華麺を得た。
【0035】
【比較例】 2色の即席中華麺 乾燥の温度を90℃乾燥時間を40分として熱風乾燥す
る他は、実施例1と同様にして膨化度0.8の2色の即
席中華麺を得た。
【0036】上記実施例1、2、3及び比較例(従来の
熱風乾燥麺)の膨化度及び乾燥麺の色調を数値化し表1
に示した。表に示すごとく比較例の麺は乾燥収縮し、透
明感があるものの麺の色調は緑色と黄色の識別ができな
くて、両者の混色である黄緑色を呈し、各々の色の明
度、彩度を比較すると見劣りするものであった。
【0037】本発明である実施例1、2、3の2色の即
席中華麺はいずれも色調の区別がはっきりつき、調理後
においても明度、彩度の低下がなく識別できてその色合
いを楽しむこと出来た。実施例4、5、6、7、8、
9、10の麺においても同様の効果があった。
【0038】
【表1】
【0039】又、実施例1、2、3、4、8、9、10
より得た乾燥麺は、熱湯中では3分で喫食可能な状態に
復元することができた。又、実施例7による太物でも4
分で復元可能となる即席性を有するものであった。又、
官能検査の結果では麺表面が滑らかで、しかも麺からの
溶出がほとんどなく、弾力性に富んだ食感を有し、良好
であった。更に又、実施例5及び実施例6による不活性
ガスを使用して膨化乾燥した麺は、麺の風味、つやのあ
る外観を呈し良好であった。
【0040】
【発明の効果】着色材料を添加した麺線は、蒸煮処理す
ることによって糊化、熱変性を受けて小麦粉等原材料の
発色と合まって、表面が滑らかで透明感のある緻密な組
織を形成する。この蒸し麺は熱風乾燥によって、更に乾
燥収縮する。2色以上の色付き麺帯を合わせてできる乾
燥麺の色は、その3属性(色相、彩度、明度)の内色相
が用いた着色材料と大きく異なり混合色となる現象があ
った。これは、麺線内への光の透過度が高いために互い
の色が影響し合って混合されてしまう欠点があるからで
ある。
【0041】そこで本発明は、蒸煮処理した多色の麺線
を膨化乾燥して多孔質な組織を形成せしめ、光が有す
る、反射、屈折の基本的特性を利用し、光が麺の表面の
微細な凹凸で起こす拡散反射光を増大させ透過度を弱め
ることによって前述の欠点を解決した。
【0042】この発明の効果をJIS Z 8721に
規定する色の3属性で比較対比すると、色の色相が単一
色の場合とくらべても差がなく、色の明るさを表す明
度、色の鮮やかさを表す彩度を損なうことなく、2色以
上の色彩豊かな麺線を得ることができるのである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 兼島 幹治 神奈川県相模原市古淵2−3−7 T& T第2ビル307 (56)参考文献 特開 昭60−141246(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/16 - 1/164

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常法により着色材料を添加した色調の異
    なった複数の麺帯を作り、この異色の麺帯を2層以上重
    ね合わせて麺線とし、次いで蒸煮した後麺線の膨化度が
    0.95〜1.60倍と成るように油揚乾燥以外の方法
    で膨化乾燥することを特徴とする多色麺類の製造方法。
  2. 【請求項2】 膨化乾燥の高温熱風の温度が100℃〜
    200℃であって、風速が1〜70m/secである請
    求項1記載の多色麺類の製造方法。
  3. 【請求項3】 麺線を蒸煮した後、該蒸煮麺を搬送用ネ
    ットコンベアーで移行する際、別に設けた高圧室より温
    度制御された空気、不活性ガス、又はこれらの混合ガス
    からなる100〜200℃の高温熱風を該搬送用ネット
    コンベアーの上下に複数配設した噴射ノズルチューブよ
    り高速噴射して、麺類を膨化乾燥することを特徴とする
    請求項1記載の多色麺類の製造方法。
  4. 【請求項4】 噴射ノズルチューブの風速が1〜70m
    /secである請求項3記載の多色麺類の製造方法。
  5. 【請求項5】 常法により製麺された麺線を蒸煮した
    後、噴射ノズルチューブより高温熱風を噴射して、予め
    水分を15〜32%に調整しておくことを特徴とする請
    求項3記載の多色麺類の製造方法。
  6. 【請求項6】 高温熱風の温度が100〜120℃であ
    る請求項5記載の多色麺類の製造方法。
  7. 【請求項7】 高温熱風の風速が1〜40m/secで
    ある請求項5記載の多色麺類の製造方法。
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