JP3527132B2 - 溝付き即席麺類の製造方法 - Google Patents

溝付き即席麺類の製造方法

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JP3527132B2
JP3527132B2 JP10634899A JP10634899A JP3527132B2 JP 3527132 B2 JP3527132 B2 JP 3527132B2 JP 10634899 A JP10634899 A JP 10634899A JP 10634899 A JP10634899 A JP 10634899A JP 3527132 B2 JP3527132 B2 JP 3527132B2
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聡 幸坂
守也 河村
慶久 立花
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明星食品株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溝付き即席麺類の
製造方法に関する。更に詳しくは、熱湯を用いて3〜4
分程度の簡単な調理で復元し、スープのりが良く、生麺
的な歯ごたえのある即席麺であって、溝付き生麺線を蒸
煮後に熱風を用いて膨化乾燥した即席麺類の製造方法に
関する。更に、本発明は、製麺原料に澱粉を配合し、或
いは麺質改良液を吸収付加することにより、復元性あっ
て歯ごたえや弾力のある生麺的食感食味の即席麺類と
し、或いは膨化乾燥をむらなく行ってスープのりを一層
向上させるものである。
【0002】
【従来の技術】従来、熱風等で乾燥した即席麺類は、油
揚処理乾燥麺と異なり調理復元すると生麺的な食感食味
を楽しめる特徴を有するが、他方、組織が緻密であって
熱湯での復元性が劣ることや麺へのスープのり、いわゆ
る味の馴染みが悪い欠点が有る。特に、うどんやきしめ
んの様に巾広い麺線では顕著で有る。そこで、即席麺類
の復元性を高める方法として、澱粉を添加配合した単層
麺や多層麺にする方法や、熱風で膨化乾燥する方法、又
これらを併用する方法等が用いられて来た。しかし、い
ずれも復元性、歯ごたえ、又は粘弾性のある生麺的食感
食味の点のどれかに問題があった。又、本出願人が先に
[澱粉を添加した即席乾燥麺類の製造方法]として、製
麺原料に澱粉を添加したものを熱風で膨化乾燥すること
により、これらの欠点を解消する特許出願をした(特願
平11−13152号)。
【0003】他方、麺類の復元性を高め、スープのりを
改善する技術として、例えば、特公昭59−41698
号公報に記載の方法が挙げられる。この方法は、麺生地
を成形ノズルから押し出して麺に適宜深さの切疵を刻設
することによって復元時間を短縮し、つゆのりを良くす
るものである。しかしながら、この方法では、α化して
乾燥した麺は、α化及び乾燥時に切り疵部位の仮接着の
度合に強弱の差を生じて乾燥ムラ、復元ムラを生じる。
又、スープのりも充分でない。
【0004】又、特公平7−32683号公報には、麺
線に溝をつけた押出成形型即席麺類の製造方法に関する
技術開示がなされている。この製造方法によつて得られ
る乾燥麺は、復元の際溝が閉塞状態になるので、熱風乾
燥が行われるが、スープのりの良い麺を得ることができ
ない。
【0005】そこで、本発明は、即席麺に開口した溝を
形成することと、本出願人の上記出願で開示した熱風で
膨化乾燥する方法とを併用することにより前記従来技術
の欠点を解消して本発明を完成した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、熱風等で乾
燥する従来の即席麺類の有する前記欠点を解消するため
に、麺線に溝を形成することと熱風による膨化乾燥方法
とを併用することとによって、復元性がよく、歯ごたえ
があって、生麺的な優れた食感食味を発現し、且つスー
プのりの良い即席麺類の製造方法を提供することを目的
とする。特に、本発明は、麺線に開口した溝を形成する
ことと熱風による膨化乾燥方法とを組み合わせることに
より、上記特性を有する即席麺類を製造するものであ
る。
【0007】
【発明を解決するための手段】上記目的を達成する即席
麺類の製造方法は、下記の工程からなる。(a)小麦粉
を主体とする製麺原料と水とを混線する工程、(b)得
られた混線物を麺線とし、その際麺線に溝を形成する工
程、(c)前記麺線を蒸煮処理する工程、及び(d)前
記蒸煮した麺線を搬送用ネットコンベア−で移行する
際、該搬送用ネットコンベア−の上下又は/及び左右に
複数配設した噴射口から温度100〜200℃、風速1
0〜70m/secの熱風を噴射して膨化乾燥する工
程、を含む方法である。
【0008】麺線の表面に形成する構の深さは、麺線の
厚みに対し10〜50%であり、溝の関口部の巾は、麺
線の巾に対し10〜60%である。又、前記膨化乾燥す
る前記工程(d)においては、熱風が、温度60以上〜
100℃未満、風速0.1〜40m/secで噴射され
て、予め麺線の水分を15〜32%に予備乾燥すること
も行われる。このことによっても、麺線の均一な膨化乾
燥が施され、又溝の形状が乾燥中及び復元後の麺に維持
されて復元性が向上する。この復元した麺の溝にスープ
が付着保持されるため麺とスープのなじみを一層向上さ
せることが可能となる。
【0009】更に又、前記工程(a)においては、原料
粉に澱粉を2〜50重量%配合することによって、更
に、前記工程(c)の前に麺質改良液を1〜10重量%
吸収付加することによって、より一層復元性、生麺的食
感食味を向上することが出来る。
【0010】以下本発明について詳細に説明する.
【0011】
【発明の実施の形態】まず、本発明の対象とする溝付き
即席麺は、小麦粉、そば粉、小麦蛋白、食塩、アルカリ
剤、調味料及び着色料等の製麺原料を用いて、常法によ
り混練、複合(複数の麺生地の合体)、圧延、切出して
麺線として蒸煮した後に乾燥して得られたもので、中華
麺、うどん、そば、スパゲッティ等の即席麺類や、大麦
粉、米粉等の穀類粉を主原料にした即席麺類に適用する
ことができる。
【0012】本発明においては、常法に従って小麦粉、
そば粉、大麦粉等の穀類粉を主原料とし、水と、必要に
応じて食塩、かんすい、増粘多糖類、調味料及び着色料
等の原料を配合し、公知の製麺機械を用いて常圧又は減
圧下で混練し、混練物すなわち麺生地を得る。これを複
合、圧延して麺帯とするか、押出し方法を用いて麺帯と
した単層麺、あるいはこれらの麺帯を層状に重ねて多層
麺とし、切り刃やダイス等を用いて麺線を得る。麺線の
形状、太さ等は即席麺の種類と調理復元にようする時間
との関係から製麺条件を適宜選定出来る。
【0013】このとき使用する澱粉は原料粉の全量に対
し2〜50重量%であり、好ましくは4〜40重量%添
加配合される。澱粉の作用効果により復元性が高まり、
且つその物理化学的特性が生麺的食感食味を発現する。
澱粉が2重量%未満では目的とする食感食味を得る事が
出来ない。50重量%以上では麺の食味が澱粉固有の呈
味が強くなって異質なものとなり、又製麺時に麺帯剥
離、麺線の切損など製麺性が悪く良好な麺が得られな
い。使用できる澱粉の種類は、糊化温度の低い澱粉であ
って粘度の高いもの、例えば、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱
粉、甘薯澱粉、コーンスターチ等が好ましい。このほか
小麦澱粉、米澱粉、アルファ−化澱粉、アセチル化澱
粉、エーテル化及びエステル化澱粉などの澱粉を単独又
は併用して使用できる。
【0014】又、多層麺の場合も同様にして内層に澱粉
を使用することが出来る。この時外層となる麺の楊合
は、澱粉の使用量を内層での使用より少なく調整するこ
とが重要である。このようにすることによって内層部
分、特に膨化乾燥による中心層の食感食味の低下を外層
部分の麺の粘弾性、歯ごたえと対比して澱粉の添加配合
量を調整しながら改善する事が出来る。
【0015】次に、麺線表面に溝を形成する。溝は、所
定の厚みに圧延調整した麺帯を、溝入り切刃の間隙を通
すことによって麺線の長さ方向に少なくとも1本以上の
溝を形成することができる。溝の数は、麺線の表裏を含
め麺線の巾が1.5mm以下の細い物では、1〜4本、
3.0mm以上の巾の広いものでは2〜6本が好まし
い。溝の形状は三角形状、長方形状、U字形状等任意で
あるが、均一な形状の溝を安定して麺線に形成するには
三角形状が好ましい。麺線の表面に形成する溝の深さ
は、麺の厚みに対して10〜50%、好ましくは20〜
30%である。開口部の巾は、麺線の巾に対して10〜
60%であって、好ましくは20〜40%である。溝の
深さが10%より浅いと溝の形成効果が得られなく、5
0%より深いと麺線形成に支障を生じる。開口部の巾が
10%より小さいと同様に効果が得られなく、60%よ
り大きいと製麺及び食感にマイナスの作用を生じる。
【0016】溝の形成方法として溝入り切刃を用いる他
は、溝入りロールを用いて麺帯に溝を形成した後通常の
切刃で麺線にする方法等が用いられる。押出し麺におい
ては、かかる溝に対応する形状を有するダイスを用いる
ことにより溝を形成することが出来る。
【0017】次ぎに、この溝付き麺線を常法により蒸煮
処理をする。得られた蒸麺を一定量ずつ型詰めして搬送
用ネツトコンベアーに移行する。該搬送用ネツトコンベ
アーは、その上下に複数配設した噴射ノズルチューブよ
り熱風を噴射するため、通気性を有した耐熱性のもので
あることが必要である。例えば網目は5〜10メッシュ
で、鉄、アルミ、ステンレス、黄銅製等のものであれば
よい。又該噴射ノズルチューブも同様にアルミ、ステン
レス、黄銅製等のものであればよい。ここで該噴射ノズ
ルチューブは、内径10〜20mmであって、円筒状を
なし、筒長100〜150mmのものが適当である。又
は場合によっては該ノズルチューブの先端に取外し可能
な専用ノズルを設けてもよい。
【0018】該噴射ノズルチューブより噴射される熱風
は、別に設けた高圧室で発生させ、パイプを通して移送
する際、外部より過熱蒸気による熱交換が行われ、10
0〜200℃の熱風となってノズルチューブを通過し、
その先端より、該ネットコンベア−上に載置された蒸麺
に噴射される。このとき、該噴射ノズルチューブより噴
射される熱風は風量調整用インバーターにて、その風量
調整ができるようになっている。
【0019】又、複数設けた上方位置の噴射ノズルチュ
ーブと下方位置の噴射ノズルチューブの位置関係が交互
に位置するようになっている。これは上方位置の噴射ノ
ズルチュ‐−ブより噴射される熱風が、該搬送用ネツト
コンベア−の下方位置の噴射ノズルチューブより噴射さ
れるものに相殺されることのないように、多数の噴射ノ
ズルチューブの位置関係を交互に位置せしめ、蒸麺をそ
のまま効率よく突き抜けるように工夫したものである。
かようにして麺かいの中にまで均一に膨化乾燥すること
ができるのである。熱風の噴射口は、前記のごとく上下
に複数配設する方法が最も好ましい方法であるが、左
右、又は上下と左右とを組合せることも出来る。又、噴
射口の大きさは麺塊の大きさに見合ったものであって、
所定の風速を満たすよう適宜定めることができる。
【0020】次に予備乾燥方法を用いた場合は、熱風の
温度が60以上〜100℃未満の範囲が好ましく、60
℃未満では予備乾燥不足となり、又100℃以上では乾
燥過ぎとなる。好ましくは80〜90℃の範囲がよい。
この時の熱風の風速は0.1〜40m/secの範囲が
効果的である。風速が0.lm/sec未満では予備乾
燥に要する時間が長くなり経済的でなく、又膨化乾燥後
の麺の食感に悪い物が出来る。風速が40m/secを
超えると麺かいの表面部分と中心部分とで乾燥むらがお
きて本膨化乾燥での均一な膨化が得られなくなる。かか
る条件により蒸麺の水分含有量が15〜32%、好まし
くは20〜25%の所望の予備乾燥麺を得る事が出来
る。
【0021】上記の様な予備乾燥方法が好ましいもので
あるが、通常の熱風乾燥その他の乾燥方法を選定しても
よい。重要なことは、乾燥麺の水分が15%未満では後
工程で本膨化乾燥する場合、含有水分量が不足し膨化に
よる麺組織の多孔質化が不充分となる。32%を超える
と逆に膨化発泡が進み、麺組織の多孔質化が大きく部分
的膨化むらを生じ、しっかりした歯ごたえのある麺をう
ることができない。
【0022】次に、上記予備乾燥を行った後に高温熱風
を用ぃて本膨化乾燥をする。高温熱風の温度は100〜
200℃の範囲が適当である。100℃未満では膨化が
不充分であり、200℃を超えると膨化による多孔質化
がすすみ膨化むらを生じる。好ましくは120〜150
℃の範囲がよい。この時の高温熱風の風速は10〜70
m/secの範囲が効果的である。風速が10m/se
c未満では膨化が不充分で、70m/secを超えると
蒸麺の膨化による組織の多孔質化が進み部分的膨化むら
ができるからである。乾燥時間は最終乾燥麺の水分含有
量が4〜15%の範囲において適宜選定することにより
達成できる。
【0023】熱風及び高温熱風が、筒長およそ125m
m位の噴射ノズルチューブより高速に、しかも垂直に麺
かいに噴射されるため、麺かい表面より麺かい裏面にま
で急速に通過する。又、逆に麺かい裏面からも噴射ノズ
ルチューブより高温熱風を噴射することにより、麹かい
表裏を同時に膨化乾燥することができる。又、麺かいの
左右側面から高温熱風を噴射した場合も同様に膨化乾燥
することができる。その結果、麺かい内部に至るまで短
時間で均一に膨化乾燥することができる。
【0024】加熱する熱風に不活性ガス(N2、He、
CO2等)を単独又は空気と併用して用いると、麺の含
有成分である色素、油脂、ビタミン類の酸化を防止し
て、麺固有の食味と色調を維持し、合わせてビタミン類
等の栄養成分の損失を少なくする事ができる。
【0025】又、麺線を蒸煮処理する工程の前に麺線に
麺質改良液を1〜10重量%吸収付加する処理をする。
麺質改良液は、蒸煮後の麺のほぐれをよりよくする目的
で、レシチン、グリセリン脂肪酸エステル等の乳化剤、
乳化油脂等を、又製品の味のタイプに合った醤油、み
そ、食塩、香辛料等の調味料を使用することによって、
麺とスープの味の一体感を高め、スープのりを一層良く
することができる。麺質改良液に用いる材料は上記の物
の他適宜選定し、水又は温水等を用いて撹拌溶解又は分
散させて使用する。麺質改良液を吸収付加する手段は、
噴霧、滴下及び浸漬する方法により達成出来る。吸収付
加量が1重量%より少ないと効果が充分でなく、10重
量%を超えると吸収付加量が過量となって蒸煮麺の結着
を生じ、ほぐれが悪くなり、乾燥不良となって復元性、
食感食味に悪影響を生じる。この麺質改良液を吸収付加
することによって膨化乾燥の際、麺組織中の水分の蒸散
を均一ならしめ、且つ麺の膨化乾燥状態をむらなく仕上
げることが出来る。
【0026】次ぎに、上記乾燥麺を常法により調味料、
具材と共に袋やカップ等の包材に収納包装して即席麺類
の商品として提供される。以下本発明の実施例について
説明する。
【0027】
【実施例】(1)[溝の形状を変えた場合の実施例及び
比較例](即席中華麺) 実施例イ、ロ、ハ及びニにおいては、常法により、小麦
粉20Kg、澱粉5Kgの原料粉にパーム油300gを
添加混合し、これに、水8.5Kgにかん水100g、
食塩350g、チキンエキス100g及び黄色色素30
g溶解したものを添加し、混練、複合、圧延して麺帯厚
み0.92mmとし、これを溝入り切刃#10丸刃(図
1)を用いて表裏各々2本の表1に示す通りの各々大き
さの異なる溝付き麺線(図2)を切出した。これを各々
蒸煮圧0.30Kg/cm2で2分間蒸煮した後に切断
し、その60gをネット状のパケットに型詰めし、これ
に空気からなる温度140℃の熱風をネットコンベァ−
の上下に複数配設した噴射ノズルチユーブより風速45
m/secで噴射して膨化乾燥せしめ、水分8%の即席
中華麺を得た。
【0028】比較例ホ及びヘにおいては、溝の深さ及び
開口部の巾が上記実施例のそれら以下又はそれら以上の
ものであり、その他の製造条件が上記実施例と同じ場合
である。
【0029】又、比較例卜においては、溝の深さ及び開
口部の巾が上記実施例の範囲内のものであるが、従来の
熱風乾燥方法を用いて、熱風の温度90℃、風速5m/
secで乾燥し、水分8%の即席中華麺とした。
【0030】各々試料の製麺性評価及び官能検査評価を
表1に示した。表1に示す通り,本発明の溝の形状を有
する麺はいずれも熱湯3分間で復元し、スープのりが良
く、食感食味が良好であった。
【0031】
【表1】
【0032】注1、製麺性評価 良好:切り出し工程や蒸し麺のほぐし型詰めで支障がな
く、乾燥麺の溝の形状が良好である。
【0033】不良:切り出し工程や蒸し麺のほぐし型詰
めで麺線の切れを生じる。又、乾燥麺の溝が形状不良と
なる。 注2、官能検査評価:熱湯を用いて3分間調理し、パネ
ラー10人の官能検査結果を総合して評価した。
【0034】 大変良い:◎印 良い:○印 普通:△印 悪い:×印 非常に悪い:××印 (2)[乾燥条件を変えた場合の実施例及び比較例]
(即席中華麺) 上記実施例ハと同様に製麺して得た蒸麺を60gネット
状のパケットに型詰し、表2に示す通りの各々乾燥条件
1〜19を用いて即席中華麺を得た。これらの官能検査
評価を表2に示した。表2に示す通り本発明の乾燥条件
で得た麺は、いずれも熱湯中3分間で復元し、良好な食
感食味を呈した。なお、1〜3(実)、6〜7(実)、
14〜16(実)及び18(実)は本発明の乾燥条件下
にあるものであるが、その他は本発明の乾燥条件の範囲
外のものである。
【0035】
【表2】
【0036】(3)[澱粉含有量を変えた場合の実施例
及び比較例](即席中華麺) 表3で示される各々試料の原料配合比率で添加配合した
原料粉25Kg当たり、常法により水8.7Kgを使用
する他は実施例表1のハと同様にして最終水分8〜9%
の即席中華麺を得た。各々試料の製麺性評価及び官能検
査評価を表3に示した。
【0037】表3の実施例ロ、ハ、ニ、ホ及びへは、澱
粉の配合比率%が2〜50重量%のものであり、比較例
イ及び卜は、澱粉の配合比率%が本発明の範囲外の1重
量%及び60重量%の場合である。その官能検査評価
は、比較例のものが粘弾性、歯ごたえ及び食味において
劣っているのが明らかである。
【0038】
【表3】
【0039】注1、製麺性評価 良好:麺帯の圧延時表面剥離や切れがなく、切り出し工
程や蒸し麺のほぐし型詰め等製麺に支障が無いこと。
【0040】概良好:表面剥離はあるが、製麺には支障
が無いこと。 不良:麺帯の表面剥離や切れがあり、麺線切り出し等製
麺に支障を生じる。 注2、官能検査評価:熱湯を用いて3分間調理し、パネ
ラー10人の官能検査結果を総合して評価した。
【0041】 大変良い:◎印 良い:○印 普通:△印 悪い:×印 非常に悪い:××印 (4)[麺質改良液の吸収付加量を変えた場合の実施例
及び比較例](即席中華麺) 実施例表1のハと同様に製麺して得た溝付き麺線に、チ
キンペースト30g、パーム油200g及び乳化剤2g
を水768gに溶解、分散した麺質改良液を表4で示さ
れる各々試料の吸収付加量になるよう噴霧処理を施す他
は、実施例表1のハと同様にして最終水分8〜9%の即
席中華麺を得た。又、各々試料の製麺性評価及び官能検
査評価を表4に示した。表4に示す通り実施例は製麺
性、官能検査評価いずれも良好であった。
【0042】
【表4】
【0043】(5)[澱粉の種類及び原料粉を替えた場
合の各種即席麺の実施例] 表5の原料配合比率に準じ、各々実施例表1のハと同様
にして製麺し各種即席麺を得た。表5に示す通り製麺
性、官能検査評価いずれも良好であった。なお、本発明
の実施例表1のハによる溝付き膨化乾燥麺の断面の組織
的構造を図(倍率:×40)で示すと図3となる。本発
明の即席麺は、図4に示される従来の溝付き熱風乾燥麺
である即席麺と比較すると、本発明の組織はその表面部
及び芯部において均一に多孔性のものであって、組織の
多孔性が大きく異なることがわかる。又、表裏各々2本
の溝の形成によって麺線の溝の形状が明瞭であるととも
に、溝の形成によって麺線の形状が保持されているのが
明らかである。
【0044】
【表5】
【0045】
【発明の効果】以上の結果より、本発明は、膨化乾燥す
る際、麺線に形成した溝が麺の乾燥表面積を広くし、且
つ麺線内部の乾燥を促進するので、膨化麺の組織が均一
な多孔質を得ることができて、巾の広い麺や太い麺にお
いても復元性が良く、歯ごたえ、粘弾性のある生麺的な
食感食味を得ることができる。
【0046】又、形成した溝は、その上下、左右に複数
配設した噴射口より熱風を噴射して膨化乾燥されるの
で、乾燥後の溝の形状が安定した麺を得ることができ、
調理後もその形状を残す事ができる。このためスープが
この溝の中に付着保持され、スープと麺が一体となって
良好な食味を得る事が出来る。
【0047】更に、製麺原料に澱粉を配合すると澱粉が
糊化膨潤して粘弾性を高め、歯ごたえ、弾力性のある生
麺的食感食味が一層向上する。更に又、麺質改良液を吸
収付加すると膨化乾燥状態をむらなく仕上げる事が出来
るうえ、更に麺とスープの馴染みをよくすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の類線に溝を形成する溝入り切刃を示
す図である。
【図2】 本発明の麹線の一例を示す図である。
【図3】 本発明による膨化乾燥麺の断面の組織的構造
を示した実施例表1のハの図である(倍率:×40)。
【図4】 従来の溝付き熱風乾燥麺の断面の図である
(倍率:×40)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/16 - 1/162

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溝付き即席麺類の製造方法において、 (a) 澱粉を2〜50重量%配合した小麦粉を主体とする
    製麺原料と水とを混練する工程、 (b) 得られた混練物を麺線とし、その際、麺線の表面
    に、麺線の厚みに対し深さ10〜50%、開口部の巾が
    麺線の巾に対し10〜60%であるに溝を形成する工
    程、 (c) 前記麺線を蒸煮処理する工程、 (d) 前記蒸煮した麺線を搬送用ネットコンベアーで移行
    する際、該搬送用ネットコンベアーの上下又は左右に複
    数配設した噴射口にて温度100〜200℃、風速10
    〜70m/secの熱風を噴射して膨化乾燥する工程を含む
    方法。
  2. 【請求項2】前記工程(d)において、熱風を温度60
    以上〜100℃未満、風速0.1〜40 m/sec で噴射し
    て、予め水分を15〜32%に予備乾燥する請求項1に
    記載の方法。
  3. 【請求項3】溝付き即席麺類の製造方法において、 (a) 澱粉を2〜50重量%配合した小麦粉を主体とする
    製麺原料と水とを混練する工程、 (b) 得られた混練物を麺線とし、その際、麺線の表面
    に、麺線の厚みに対し深さ10〜50%、開口部の巾が
    麺線の巾に対し10〜60%であるに溝を形成する工
    程、 (c) 溝付き麺線に麺改質液を1〜10重量%吸収付加す
    る工程、 (d) 前記麺線を蒸煮処理する工程、 (e) 前記蒸煮した麺線を搬送用ネットコンベアーで移行
    する際、該搬送用ネットコンベアーの上下又は左右に複
    数配設した噴射口にて温度100〜200℃、風速10
    〜70m/secの熱風を噴射して膨化乾燥する工程を含む
    方法。
  4. 【請求項4】前記工程(e)において、熱風を温度60
    以上〜100℃未満、風速0.1〜40 m/sec で噴射し
    て、予め水分を15〜32%に予備乾燥する請求項3に
    記載の方法。
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