JPH11276105A - 湯処理をする即席麺類の製造方法 - Google Patents

湯処理をする即席麺類の製造方法

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JPH11276105A
JPH11276105A JP10086135A JP8613598A JPH11276105A JP H11276105 A JPH11276105 A JP H11276105A JP 10086135 A JP10086135 A JP 10086135A JP 8613598 A JP8613598 A JP 8613598A JP H11276105 A JPH11276105 A JP H11276105A
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篤 中西
Hiroyuki Asano
宏行 浅野
Koushiro Hatakeyama
晃子郎 畠山
Yoshihiro Matsuoka
芳宏 松岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 即席中華麺、即席和風麺、即席欧風麺、スナ
ック麺、大麦粉や米粉を主原料にした即席麺等の即席麺
類の製造方法。 【解決手段】 生麺線を60〜100℃の湯に浸漬等の
処理をし、これを蒸煮し、次ぎに蒸煮麺を水で冷却して
0〜40℃の品温にしたものを熱風等で乾燥させる方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、即席中華麺、即席
和風麺、即席欧風麺、スナック麺、大麦粉や米粉を主原
料にした即席麺等の即席麺類の製造方法において、生麺
線を60〜100℃の湯に浸漬等の処理をし、これを蒸
煮し、次ぎに蒸煮麺を水で冷却して0〜40℃の品温に
したものを熱風等で乾燥させる方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来技術】従来即席麺類は、油揚げ処理によって乾燥
した麺と、熱風等で乾燥した乾燥麺がある。これらの麺
に、調味料やかやく等の具材を添付した袋詰品と容器詰
品があって、3〜5分の簡単な調理で喫食できる便利で
保存性のある食品である。
【0003】この乾燥麺は油揚げ処理をしていないこと
から油脂含有量や麺の組織破壊が少なく調理復元して生
麺的な食感と食味を楽しめる利点を持っている。しかし
ながら製造方法に於いて、生麺線を蒸煮して熱風等で乾
燥することから蒸煮した糊化麺が付着しやすく、これが
乾燥により更に強く結着することや乾燥むらを生じ調理
でのほぐれや復元性を悪くしている。更に、乾燥工程で
は乾燥温度等の条件により乾燥収縮や過度の熱変性を生
じ、生麺的食感食味である品質に欠ける欠点を持ってい
る。これらの欠点を改良し品質の向上を図る多くの技術
が開示されている。
【0004】例えば、特公昭56−38100号公報に
は、「ノンフライ乾燥即席麺の製造方法」として麺線の
結着をなくし均一な復元性の向上を目的として、生麺線
を食用油脂の水系乳化液に浸漬して、生麺の重量に対し
て水19〜62重量%、食用油脂0.2〜5重量%、食
品用乳化剤0.01〜5重量%の各量を生麺線の内部に
含浸せしめた後蒸煮し乾燥する方法がある。
【0005】この方法では、蒸煮時に生じる麺線相互間
の結着が少なくなり喫食時に熱水による復元を均一化す
る効果がある。しかし乳化液が水温であることから、生
麺線芯部への水の浸透量が少なくて蒸煮麺のα化が充分
促進されないので生麺的品質に欠ける欠点を有する。
【0006】又、特公平2−62221号公報には、
「即席麺の製造方法」として乾燥した麺の結着がなくて
生麺と変わらない生鮮さを保持した即席麺を得る目的で
生麺線を茹で処理し、水洗後に冷凍して氷温下で解凍し
つつ乾燥する方法がある。
【0007】これは、茹で麺や冷凍麺の製法そのもので
あって、生麺的食感を得る方法として評価される。しか
し麺を完全に茹でて水洗するため工程が複雑になること
や排水処理問題等があり経済性に欠ける欠点がある。更
に、冷凍や乾燥に長時間を要した生産性が低くい欠点も
伴っている。
【0008】又、従来の乾燥方法は、温度80〜100
℃の熱風で20〜40分間熱風乾燥する方法がとられて
いる。その他多種多様の方法がある。例えば乾燥麺の復
元性をよくし生麺的品質の向上を図る目的で、蒸し麺を
水分20〜35%に予備乾燥し115℃で乾燥膨化する
方法や水分を10〜15%に調整して遠赤外線照射とマ
イクロ波加熱乾燥処理をする方法等が有る。いずれも一
長一短がありそれなりの効果を出しているが、乾燥麺特
有の食感食味の領域を超える事が出来なくて生麺的品質
に欠ける欠点がある。
【0009】本発明者はかかる従来の欠点を解消し、調
理した乾燥麺が滑らかで透明感があって、粘弾性と歯ご
たえのある食感食味豊かな生麺的品質を呈する即席麺類
の製造方法を研究してきた。その過程で、生麺をお湯で
調理し喫食状態にした時の澱粉粒の糊化膨潤状態に対し
て乾燥麺の糊化膨潤が低いレベルであって麺全体のα化
が不充分であることに着眼した。
【0010】すなわち、従来法によるものは乾燥前の蒸
煮麺の糊化膨潤が充分でない状態にあって、この物をい
かように乾燥しても期待する生麺的品質を発現し得ない
事を知見した。そこで澱粉粒の糊化膨潤のレベルを高く
する方法として、即席麺類の従来法に生麺線を茹でる工
程と水で冷却する工程を応用する事によって前記従来法
の欠点を解消し、生麺的品質を呈する即席麺類の製造方
法である本発明を完成した。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、油揚げ処理
乾燥方法ではなく、熱風等で乾燥する従来の即席麺類の
有する前記欠点を解消し、復元性がよく生麺的粘弾性、
歯ごたえ、食味のある即席麺類の製造方法を提供する事
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は即席麺類の製造
において、常法に従って生麺線を形成し、これを60〜
100℃の湯に浸漬、シャワー又は噴霧をする湯処理を
する。この湯処理麺を一般に用いられている方法で蒸煮
し、次いで水を用いて蒸煮麺の品温を0〜40℃に冷却
処理をする。この冷却麺を水切りし所定量を型詰め整形
し熱風乾燥することを特徴とする湯処理をする即席麺類
の製造方法である。
【0013】又、本発明において湯に浸漬、シャワー又
は噴霧処理をして、生麺線が吸収する湯の量である吸収
湯量を生麺線に対して9〜71重量%にすることや、湯
処理をする湯又は冷却する水に調味原料の成分を含ませ
ることによって麺に味付けすることができる。
【0014】更に、熱風で乾燥する際、別に設けた高圧
室より温度制御された空気、不活性ガス、又はこれらの
混合ガスからなる温度60〜150℃の熱風を、搬送用
ネットコンベアーの上下に複数配設した噴射ノズルチュ
ーブより、風速が0.1〜90m/secで噴射して乾
燥する事によって効果的に本発明を達成出来る。
【0015】以下本発明について詳細に説明する。
【0016】
【発明の実施の形態】まず、本発明がその対象とする即
席麺は、小麦粉、澱粉、小麦蛋白、食塩、調味料及び着
色料等の製麺原料を用いて、常法により混捏、複合、圧
延、切出して生麺線とし、これを蒸煮した後で乾燥する
即席中華麺、即席和風麺、即席欧風麺、スナック麺及び
大麦粉や米粉などの穀類粉を主原料にした即席麺等の即
席麺類に適用する事が出来る。
【0017】本発明における生麺線とは、常法に従って
小麦粉、そば粉、米粉等の穀物粉を主原料とし、水と必
要に応じて馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、加工澱粉、食
塩、かんすい、増粘多糖類、調味料及び着色料等の原料
を配合し、公知の製麺機械を用いて常圧又は減圧下で混
捏し麺生地とする。これを複合、圧延して麺帯とし、切
り刃等を用いて切出して生麺線を得る。生麺線の形状、
太さ等は中華麺、うどん、そば、パスタ等製品の種類と
調理復元に要する時間との関係から適宜選定できる。
又、押し出し方法等によって麺帯や生麺線を形成するこ
ともでき特に限定するものではない。
【0018】次いで、この生麺線を湯処理する。これは
本発明の復元性をよくし生麺的品質を発現する最も重要
な点である。切出した生麺線を湯の温度60〜100℃
の湯に1〜60秒間浸漬する。この時の生麺線の吸収湯
量は生麺線の重量100g当たり9〜71gであって、
生麺線の澱粉を糊化膨潤して発明のレベルにするための
必要量である。60℃未満では生麺線の水の吸収量が少
なく、又温度が低いことから、澱粉の糊化膨潤がなく良
好な品質が得られない。100℃を超える場合は設備が
複雑になることや過剰の蒸気の処理が必要となって経済
的でない。又、麺線の澱粉が過度に糊化膨潤し良好な麺
が得られない。より好ましい湯の温度は80〜98℃で
ある。80℃以上では澱粉の糊化膨潤が使用原料粉の種
類による影響が少なくより均一で安定した状態を得る事
が出来る。98℃は100℃と比較して作業性が良いた
めである。
【0019】麺線の吸収湯量は生麺100g当たり9〜
17gが良く、次の蒸煮処理と相まって復元性を高め生
麺的品質を発現するためには湯の温度と共に重要であ
る。吸収湯量が9gに満たない場合は生麺的食感が劣
り、71gを超える場合は吸収湯量が過剰であるため後
工程で麺線が結着や団子状になり乾燥不良を生じる。よ
り好ましくは15〜40gが良い。浸漬時間は湯の温度
と吸収湯量の関係から必要な時間を選定する事ができ概
1〜60秒間がこのましい。又湯処理の方法として、浸
漬が最も好ましいがシャワー又は噴霧方式を取ることに
よっても可能である。湯処理装置は公知のバケット方式
やネットコンベア上で噴霧処理する方式等適宜単独又は
組み合わせて処理する事が出来る。
【0020】又、湯に一般に調味原料として用いられて
いる肉エキス、魚貝エキス、野菜エキス、醤油、食塩、
食用油脂、乳化剤、増粘多糖類、化学調味料、香辛料、
着色量等の成分のなかから必要なものと必要量を適宜選
定し溶解あるいは分散させて含ませる。これに生麺線を
浸漬等の処理をして麺に味付けをする事ができる。この
ようにして風味豊かな特徴ある麺を得る事が出来る。
【0021】又、湯に乳化剤である蔗糖脂肪酸エステ
ル、レシチン等や乳化油脂等を選択し併用すると蒸煮麺
のほぐれがよく効果的である。
【0022】次ぎにこの湯処理麺を常法により、例えば
蒸気圧0.05〜1.00kg/cm2で10〜80秒
間蒸煮して蒸煮麺を得る、好ましくは0.1〜0.3k
g/cm2で30〜120秒間処理すると品質上好適で
ある。
【0023】次ぎに、この蒸煮麺を水を用いて冷却す
る。この処理は本発明で不可欠な構成要件の一つであ
る。蒸煮した麺線を水に浸漬するか、シャワー又は噴霧
して麺の品温を0〜40℃の範囲に冷却する。より好ま
しくは5〜15℃である。麺線を冷却することによって
麺線どうしの付着をなくしほぐれやすくする。又乾燥前
の枠詰めや整形を容易にして均一な乾燥を可能にする。
冷却手段は公知の浸漬、シャワー、噴霧装置を用いて達
成できる。これらの装置として、水をチラーにて循環冷
却するものが好ましい。加圧シャワー方式や噴霧方式の
装置も製造ラインの配置や構成により適宜選定し組み合
わせて使用出来る。又、冷却水に前記生麺線を味付けす
るのと同様にして調味原料である成分を含ませて蒸煮麺
に味付けをする事が出来る。
【0024】次ぎに、冷却した麺を常法によって水切
り、型詰め、整形する。これを公知の方法で乾燥する。
例えば、熱風の温度60〜150℃、風速0.1〜90
m/secで熱風乾燥する事が出来る。より好ましくは
70〜115℃、風速40〜80m/sec、乾燥時間
3〜30分間熱風乾燥すると水分含有率4〜15%に乾
燥する事が出来る。
【0025】このようにして得られた即席麺類は、熱湯
又は直火で3〜5分間調理することによって喫食可能な
状態に復元し生麺的な食感食味を味わう事が出来る。
【0026】次ぎに乾燥方法として、上記熱風乾燥の
他、遠赤外線加熱乾燥、高周波加熱乾燥、真空加熱乾燥
等の方法を単独又は併用することが出来る。
【0027】又熱風乾燥する際のより好ましい方法とし
て、別に設けた高圧室より温度制御された空気、不活性
ガス、又はこれらの混合ガスからなる温度60〜150
℃の熱風を搬送用ネットコンベアーの上下に複数配設し
た噴射ノズルチューブより熱風の風速が0.1〜90m
/secで噴射して乾燥する方法がある。この乾燥方法
を使った場合を詳しく説明する。
【0028】まず冷却した麺線を一定量ずつ型詰め整形
して搬送用ネットコンベアーに移行する。この搬送用ネ
ットコンベアーは、その上下に複数配設した噴射ノズル
チューブより熱風を噴射するため通気性を有した耐熱性
のものであることが必要である。例えばそのネットの網
目は5〜10メッシュで、鉄、アルミ、ステンレス製等
のものであればよい。又噴射ノズルチューブも同様にア
ルミ、ステンレス製等のものであればよい。
【0029】ここで噴射ノズルチューブは、内径10〜
20mmであって、円筒状をなし筒長100〜150m
mのものが適当である。又は場合によってはノズルチュ
ーブの先端に取外し可能な専用ノズルを設けてもよい。
噴射ノズルチューブより噴射される熱風は、別に設けた
高圧室で発生させ、パイプを通して移送する際、外部よ
り過熱蒸気による熱交換が行われ60〜150℃の熱風
となってノズルチューブを通過し、その先端より、ネッ
トコンベアー上に載置された麺に噴射される。このと
き、噴射ノズルチューブより噴射される熱風は風量調整
用インバーターにてその風量調整ができるようになって
いる。又、複数設けた上方位置の噴射ノズルチューブと
下方位置の噴射ノズルチューブの位置関係が交互に位置
するようになっている。これは上方位置の噴射ノズルチ
ューブより噴射される熱風が、搬送用ネットコンベアー
の下方位置の噴射ノズルチューブより噴射されるものに
よって相殺されることのないように、多数の噴射ノズル
チューブの位置関係を交互に位置せしめ、乾燥する麺を
そのまま効率よく突き抜けるように工夫したものであ
る。このようにすることにより麺かいの中にまで均一に
乾燥することができるのである。
【0030】熱風の温度は60〜150℃の範囲が好ま
しく、60℃未満では乾燥時間が長くなり効率的でな
い、又150℃を超えると乾燥むらを生じる。
【0031】より好ましくは70〜115℃の範囲がよ
い。又この時の熱風の風速は0.1〜90m/secの
範囲が効果的である。風速が0.1m/sec以下では
乾燥に要する時間が長くなり経済的でなく、乾燥後の麺
のほぐれが悪い物が出来る。風速が90m/secを超
えると設備が複雑になり経済的でない。より好ましくは
40〜80m/secの範囲である。
【0032】乾燥時間は最終乾燥麺の水分含有量が4〜
15%の範囲において適宜選定することにより達成でき
る。熱風が筒長およそ125mm位の噴射ノズルチュー
ブより高速に、しかも垂直に麺かいに噴射されるため、
麺かい表面より麺かい裏面にまで急速に通過する。又、
逆に麺かい裏面からも噴射ノズルチューブより熱風を噴
射することにより、麺かい表裏を同時に乾燥することが
できる。その結果、麺かい内部に至るまで短時間で均一
に乾燥することができる。加熱する熱風に不活性ガス
(N2,He,CO2等)を単独又は空気と混合して用い
ると、麺の含有成分である色素、油脂、ビタミン類の酸
化を防止して、麺固有の風味と色調を維持し合わせてビ
タミン類等の栄養成分の損失を少なくすることができ
る。
【0033】次ぎに、上記乾燥麺を常法により調味料、
具材と共に袋やカップ等の包材で包装して即席麺類の商
品として提供される。以下本発明の実施例について説明
する。
【0034】
【実施例1】(即席中華麺)常法により小麦粉95重量
部、でん粉5重量部、かん水0.5重量部、黄色色素
0.1重量部、食塩2重量部、水35重量部を配合し、
混捏、複合、圧延して麺厚1.1mmの麺帯とし、これ
を#18丸刃で切出し生麺線とし、これを98℃の湯中
に5秒間浸漬した(吸収湯量31重量%)後で蒸煮圧
0.1kg/cm2で90秒間蒸煮し、この蒸煮麺を冷
水に45秒間浸漬して冷却麺温度を7℃にする。冷却し
た麺を水切りし140g計り取りネット状のバケットに
型詰めし、これに空気からなる温度105℃、風速70
m/secの熱風で10分間乾燥せしめ最終水分12%
の所望の即席中華麺を得た。
【0035】
【比較例1】(即席中華麺)実施例1で切出した生麺線
を常法に従って蒸煮圧0.1kg/cm2で90秒間蒸
煮し、この蒸煮麺82gをネット状のバケットに型詰め
し、これに空気からなる温度90℃で30分間乾燥せし
め水分12%の即席中華麺を得た。
【0036】
【比較例2】(即席中華麺)比較例1において生麺線
を、水900重量部、食用油脂20重量部、蔗糖脂肪酸
エステル3重量部とからなる25℃の乳化液に5秒間浸
漬して生麺線の重量に対して水を10%吸収させ、その
後同様にして蒸煮しこの蒸煮麺を155g計りとりネッ
ト状のバケットに型詰めし、これに温度105℃、風速
20m/secの熱風で乾燥して水分12%の即席中華
麺を得た。
【0037】
【実施例2〜3】、
【比較例3】(即席中華麺:湯の浸漬温度を変えた場
合) 実施例1において生麺線を浸漬する湯の温度を8
0℃、60℃、55℃に調整し各々実施例2、実施例3
及び比較例3の即席中華麺を得た。
【0038】
【実施例4〜7】(即席中華麺:湯をシャワー、噴霧又
は浸漬処理して麺の吸収湯量を変えた場合)実施例1に
おいて公知のシャワー及び噴霧機械を用いて温度95℃
の湯を生麺線にシャワー処理をし吸収湯量29重量%の
実施例4と噴霧処理をし吸収湯量11重量%の実施例5
の即席中華麺を得た。又温度60℃の湯に浸漬処理をし
吸収湯量9重量%の実施例6と温度100℃の湯に浸漬
処理をし吸収湯量71重量%の実施例7の即席中華麺を
得た。
【0039】
【比較例4〜5】(即席中華麺:湯を浸漬して麺の吸収
湯量を変えた場合)実施例1において浸漬する湯の温度
を60℃にして0.5秒間と100℃にして70秒間浸
漬し、吸収湯量7重量%と75重量%である比較例4と
比較例5の即席中華麺を得た。
【0040】
【実施例8〜10】、
【比較例6】(即席中華麺:冷却麺の温度を変えた場
合)実施例1において冷却麺の温度を0℃、15℃、4
0℃又は42℃にして実施例8〜10及び比較例6の即
席中華麺を得た。
【0041】
【実施例11〜14】、
【比較例7〜8】(即席中華麺:熱風の温度と風速を変
えた場合)実施例1において麺を乾燥する熱風の温度と
風速の組み合わせを60℃と0.1m/secにして水
分12%の乾燥麺を、70℃と40m/secにして水
分12%の乾燥麺を、115℃と80m/secにして
水分12%の乾燥麺を、150℃と90m/secにし
て水分11〜12%である実施例11〜14の即席中華
麺を得た。又、55℃と0.08m/sec、160℃
と90m/secにして各々乾燥麺の水分が11〜12
%である比較例7と比較例8の即席中華麺を得た。
【0042】
【実施例15】(スナック麺)実施例1において生麺線
を浸漬する湯を、水100重量部に対して醤油2、チキ
ンエキス3、食塩3、食用油脂3及び乳化剤0.2重量
部の配合割合で添加調整しこれを98℃に加温する。こ
の調味原料の成分を含む湯に替える他は同様にして麺が
味付けされている所望のスナック麺を得た。
【0043】
【実施例16】(即席中華麺:不活性ガスのN2を使
用)実施例1において熱風が空気の替わり不活性ガスを
使って麺を乾燥し最終水分が12%の風味、色調、ビタ
ミン類の低下が少ない所望の即席中華麺を得た。
【0044】
【実施例17】(即席うどん)常法により製麺した後、
切刃#12角、麺厚1.2mmで切出した生麺線を、1
00℃の湯中に5秒間浸漬した後で蒸煮圧0.1kg/
cm2で90秒間蒸煮し、これを水に45秒間浸漬して
冷却麺温度を7℃にする。冷却した麺を水切りし所定量
をネット状のバケットに型詰めし、温度105℃、風速
70m/secの熱風で10分間乾燥して最終水分12
%の所望の即席うどんを得た。
【0045】
【実施例18】(即席欧風麺)常法によって減圧ミキサ
ー麺帯押出し法を用いて製麺し、切刃#16丸、麺厚
1.1mmで切出した生麺線を100℃の湯中に5秒間
浸漬し、蒸煮圧0.1kg/cm2で90秒間蒸煮し、
これを冷水に45秒間浸漬して冷却麺温度を7℃にす
る。
【0046】次ぎにこの冷却麺を水切りし所定量ネット
状バケットに型詰めし、これに空気からなる温度105
℃の熱風をネットコンベアーの上下に複数配設した噴射
ノズルチューブより風速70m/secで噴射して乾燥
し、最終水分15%の所望の即席欧風麺を得た。
【0047】
【実施例19】(即席米粉麺)常法により米粉50%、
小麦粉50%を用いて製麺し、切刃#26丸、麺厚0.
80mmで切出した生米粉麺線を実施例1において、不
活性ガス(N2)の熱風を用いる以外は同様にして、最
終水分が12%の風味、色調、ビタミン類等の低下が少
ない所望の即席米粉麺を得た。
【0048】上記実施例1〜16及び実施例19より得
た乾燥麺は4分間の熱湯調理をした結果実施例14に於
いて若干の復元むらがあったものの喫食可能な状態に復
元することができた。
【0049】又、実施例17の即席うどんの太物や実施
例18の押出した即席欧風麺も5分間で復元することが
でき即席性を有する物であった。
【0050】又、官能検査の結果では麺表面が滑らか
で、透明感があって、生麺的な粘弾性、歯ごたえに富ん
だ食感と食味を有し、生麺的品質が良好であった。
【0051】更に又、実施例16及び実施例19による
不活性ガスを使用した乾燥麺は、麺の風味、つやのある
外観を呈し良好であった。
【0052】これに対し比較例1の乾燥麺は、復元後の
澱粉の糊化膨潤が小さく粘弾性など生麺的品質に欠けて
いた。比較例2の麺は、乳化液の効果があって乾燥麺の
結着が少なくほぐれがよかったが生麺的品質に欠けてい
た。
【0053】比較例3の麺は、浸漬する水の温度が低い
ため澱粉の糊化膨潤が低いレベルであって麺の透明感が
なく歯ごたえが悪く生麺的品質に欠けていた。
【0054】比較例4の麺は、比較例1よりは麺の表面
側が生麺的傾向を呈していたが透明感がなく麺全体の歯
ごたえも充分でなかった。
【0055】比較例5の麺は澱粉の過度膨潤によって麺
のほぐれ、歯ごたえが悪く食味不良であった。
【0056】比較例6の麺は冷却不足であって麺のほぐ
れが悪く乾燥むらを起こし復元むらがあった。
【0057】比較例7の麺は調理するとほぐれが悪くむ
らがあった。
【0058】比較例8の麺は乾燥むらと麺の復元むらが
あり、乾燥温度と熱風の風速が高く麺が若干膨化するた
め麺の透明感がなく粘弾性と歯ごたえに欠けていた。
【0059】これらの比較結果を表1及び表2に記載し
た。
【0060】
【表1】
【0061】
【表2】
【0062】
【発明の効果】以上の結果より、本発明は、生麺線を温
度60〜100℃の湯処理をするため蒸煮麺のでん粉を
高いレベルに糊化膨潤することができて麺全体のα化を
充分促進できる。又蒸煮麺を水で冷却するのでめんのほ
ぐれ、整形が容易になり均一な乾燥や調理時のほぐれを
よくする効果がある。又、α化が充分であることから麺
の復元性がよく、調理時間を短くすることや麺線の太い
ものをつくることができる。
【0063】しかも、復元した麺は、茹でたての生麺の
様に表面が滑らかで、透明感があり、粘弾性、歯ごた
え、食味のある即席麺類を得ることができるのである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 即席麺類の製造において、常法により製
    麺された生麺線を60〜100℃の湯に浸漬、シャワー
    及び/又は噴霧をする湯処理をし、これを蒸煮した後で
    蒸煮麺の品温を0〜40℃に水で冷却処理をし、次いで
    熱風乾燥することを特徴とする湯処理をする即席麺類の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 湯処理をした麺線の吸収湯量が9〜71
    重量%であることを特徴とする請求項1記載の湯処理を
    する即席麺類の製造方法。
  3. 【請求項3】 湯処理をする湯又は冷却処理をする水に
    調味原料の成分を含ませ、麺に味付けすることを特徴と
    する請求項1又は2記載の湯処理をする即席麺類の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 熱風で乾燥する際、別に設けた高圧室よ
    り温度制御された空気、不活性ガス、又はこれらの混合
    ガスからなる温度60〜150℃の熱風を、搬送用ネッ
    トコンベアーの上下に複数配設した噴射ノズルチューブ
    より、風速が0.1〜90m/secで噴射して乾燥す
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1
    つに記載の湯処理をする即席麺類の製造方法。
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