JP3361593B2 - 塗布用組成物 - Google Patents

塗布用組成物

Info

Publication number
JP3361593B2
JP3361593B2 JP35541093A JP35541093A JP3361593B2 JP 3361593 B2 JP3361593 B2 JP 3361593B2 JP 35541093 A JP35541093 A JP 35541093A JP 35541093 A JP35541093 A JP 35541093A JP 3361593 B2 JP3361593 B2 JP 3361593B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formula
siloxane unit
group
siloxane
represented
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP35541093A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07196750A (ja
Inventor
一平 野田
正己 石川
正路 山脇
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takemoto Oil and Fat Co Ltd
Original Assignee
Takemoto Oil and Fat Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takemoto Oil and Fat Co Ltd filed Critical Takemoto Oil and Fat Co Ltd
Priority to JP35541093A priority Critical patent/JP3361593B2/ja
Publication of JPH07196750A publication Critical patent/JPH07196750A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3361593B2 publication Critical patent/JP3361593B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Graft Or Block Polymers (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気記録媒体、製版材
料、印刷材料、写真フィルム材料等として用いるプラス
チックスや高分子系複合材料等の担体素材の表面に塗布
して、該表面に優れた平滑性を付与し、同時に該担体素
材に印刷や接着等の二次加工を施す場合には該表面に印
刷インクや接着剤等を充分に密着させる水性エマルジョ
ン型の塗布用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、担体素材の表面に塗布して該表面
に平滑性を付与する塗布用組成物として、ポリシロキサ
ンブロックとポリビニルブロックとを有するポリシロキ
サン−ポリビニルブロック共重合体の水性エマルジョン
が提案されている(特開平5−209149、特開平5
−131537、英国特許公告1149935)。これ
らの従来提案では、ポリシロキサンブロックとして架橋
度の高いポリシロキサンブロック又は架橋度の極めて低
いポリシロキサンブロックを有し、またポリビニルブロ
ックとしてポリスチレンブロック、ポリアルキル(メ
タ)アクリレートブロック又はスチレンとアルキル(メ
タ)アクリレートとの共重合体ブロックを有するポリシ
ロキサン−ポリビニルブロック共重合体が開示されてい
る。
【0003】ところが、架橋度の高いポリシロキサンブ
ロックを有する従来の塗布用組成物には、担体素材の表
面に対する塗布性(塗膜形成性)及び形成塗膜の密着性
が共に不充分という欠点があり、また架橋度の極めて低
いポリシロキサンブロックを有する従来の塗布用組成物
には、担体素材の表面に対する塗布性及び形成塗膜の密
着性が良く、該表面に相応の平滑性を付与できるもの
の、該表面に印刷や接着等の二次加工を施す場合に印刷
インクや接着剤等の密着性が不充分という欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、従来の塗布用組成物では、担体素材の表面
に塗布性、密着性及び平滑性に優れた塗膜を形成し、同
時に印刷インクや接着剤等の密着性にも優れた塗膜を形
成することができない点である。
【0005】
【課題を解決するための手段】しかして本発明者らは、
上記課題を解決するべく鋭意研究した結果、a)エポキ
シ基を有する有機基で置換された炭化水素基を有するシ
ロキサン単位及びb)グリシジル(メタ)アクリレート
と炭素数1〜4のアルキル(メタ)アクリレートとを所
定割合でグラフト共重合したビニル共重合体ブロックを
有するシロキサン単位を、それぞれ所定割合で有する特
定構造のポリシロキサン−ポリビニルブロック共重合体
の水性エマルジョンが正しく好適であることを見出し
た。
【0006】すなわち本発明は、下記の第1群から選ば
れる1種又は2種以上の線状シロキサン単位と下記の第
2群から選ばれる1種又は2種以上の架橋シロキサン単
位とを主構成単位としており、該線状シロキサン単位/
該架橋シロキサン単位=99/1〜90/10(モル
比)の割合で有していて、且つ全シロキサン単位中、式
2で示されるシロキサン単位及び/又は式5で示される
シロキサン単位をこれらの合計量として0.5〜15モ
ル%、また式3で示されるシロキサン単位及び/又は式
6で示されるシロキサン単位をこれらの合計量として
0.5〜5モル%、更に式3のY1で示されるビニル共
重合体ブロック及び/又は式6のY2で示されるビニル
共重合体ブロックをこれらの合計量として25〜75重
量%の割合でそれぞれ有するポリシロキサン−ポリビニ
ルブロック共重合体の水性エマルジョンから成ることを
特徴とする塗布用組成物に係る。
【0007】第1群:下記の式1で示されるシロキサン
単位、式2で示されるシロキサン単位及び式3で示され
るシロキサン単位
【式1】
【式2】
【式3】
【0008】第2群:下記の式4で示されるシロキサン
単位、式5で示されるシロキサン単位、式6で示される
シロキサン単位及び式7で示されるシロキサン単位
【式4】
【式5】
【式6】
【式7】
【0009】式1〜式6において、R1,R2,R3,R4,R
5:ケイ素原子に直結した炭素原子を有する、ラジカル
重合性を有しない炭化水素基 X1,X2:ケイ素原子に直結した炭素原子を有してお
り、エポキシ基を有する有機基で置換された、ラジカル
重合性を有しない炭化水素基 Y1,Y2:グリシジル(メタ)アクリレート/炭素数1
〜4のアルキル(メタ)アクリレート=1/99〜99
/1(重量比)の割合でグラフト共重合したビニル共重
合体ブロック Z1,Z2:ビニル共重合体ブロックY1又はY2とケイ素
原子とを連結する2価の有機基
【0010】本発明のポリシロキサン−ポリビニルブロ
ック共重合体は前記した第1群から選ばれる1種又は2
種以上の線状シロキサン単位と前記した第2群から選ば
れる1種又は2種以上の架橋シロキサン単位とを主構成
単位とするものである。式1〜式4で示されるシロキサ
ン単位において、R1〜R5はケイ素原子に直結した炭素
原子を有する、ラジカル重合性を有しない炭化水素基で
ある。かかる炭化水素基としては、メチル基、エチル
基、ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基、更にはフ
ェニル基等が挙げられるが、メチル基が好ましい。した
がって、式1で示されるシロキサン単位としては、ジメ
チルシロキサン単位、ジエチルシロキサン単位、ジブチ
ルシロキサン単位、メチル・フェニルシロキサン単位、
ジフェニルシロキサン単位等が挙げられるが、ジメチル
シロキサン単位が好ましく、また式4で示されるシロキ
サン単位としては、メチルシロキサン単位、エチルシロ
キサン単位、ブチルシロキサン単位、フェニルシロキサ
ン単位等が挙げられるが、メチルシロキサン単位が好ま
しい。
【0011】式2又は式5で示されるシロキサン単位に
おいて、X1,X2はケイ素原子に直結した炭素原子を有
しており、エポキシ基を有する有機基で置換された、ラ
ジカル重合性を有しない炭化水素基である。かかる炭化
水素基としては、1)2−グリシドキシエチル基、3−
グリシドキシプロピル基等のグリシドキシアルキル基、
2)2−(グリシジルオキシカルボニル)エチル基、2
−(グリシジルオキシカルボニル)プロピル基等の2−
(グリシジルオキシカルボニル)アルキル基、3)2−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル基等の2
−(エポキシシクロヘキシル)アルキル基等が挙げられ
るが、2−グリシドキシエチル基、3−グリシドキシプ
ロピル基が好ましい。したがって、式2で示されるシロ
キサン単位としては、3−グリシドキシプロピル・メチ
ルシロキサン単位、2−グリシドキシエチル・メチルシ
ロキサン単位が好ましく、また式5で示されるシロキサ
ン単位としては、3−グリシドキシプロピルシロキサン
単位、2−グリシドキシエチルシロキサン単位が好まし
い。
【0012】本発明のポリシロキサン−ポリビニルブロ
ック共重合体は、これを構成する全シロキサン単位中、
式2で示されるシロキサン単位を0〜15モル%の割合
で有しており、また式5で示されるシロキサン単位を0
〜10モル%の割合で有していて、これらをその合計量
として0.5〜15モル%の割合で有するものである
が、1〜10モル%の割合で有するものが好ましい。
【0013】式3又は式6で示されるシロキサン単位に
おいて、Y1及びY2はビニル共重合体ブロックであり、
これらは2価の有機基を介してケイ素原子に結合してい
る。かかるビニル共重合体ブロックはグリシジル(メ
タ)アクリレートと炭素数1〜4のアルキル(メタ)ア
クリレートとのグラフト共重合によって得られる。この
場合、(メタ)アクリレートはアクリレート又はメタク
リレートを意味し、炭素数1〜4のアルキル(メタ)ア
クリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エ
チル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリ
レート等が挙げられる。グリシジル(メタ)アクリレー
トとアルキル(メタ)アクリレートとのグラフト共重合
比率はグリシジル(メタ)アクリレート/アルキル(メ
タ)アクリレート=1/99〜99/1(重量比)とす
るが、1/99〜50/50(重量比)とするのが好ま
しく、2/98〜20/80(重量比)とするのが更に
好ましい。
【0014】式3又は式6で示されるシロキサン単位に
おいて、Z1及びZ2はビニル共重合体ブロックとケイ素
原子とを連結する2価の有機基である。かかる2価の有
機基としては、1)エチレン基、プロピレン基、ブチレ
ン基等の炭素数2〜4のアルキレン基、2)3−オキソ
−4−オキサ−1,7−ヘプタンジイル基、2−メチル
−3−オキソ−4−オキサ−1,7−ヘプタンジイル基
等が挙げられるが、エチレン基、2−メチル−3−オキ
ソ−4−オキサ−1,7−ヘプタンジイル基が好まし
い。
【0015】式3又は式6で示されるシロキサン単位
は、ラジカル重合性を有するα,β−エチレン性不飽和
炭化水素基がケイ素原子に直結したシロキサン単位又は
該α,β−エチレン性不飽和炭化水素基を有する有機基
で置換された炭化水素基がケイ素原子に直結したシロキ
サン単位(以下、これを不飽和炭化水素基を有するシロ
キサン単位という)に対して、前記したようなビニル単
量体をグラフト共重合することによって得られる。かか
る不飽和炭化水素基を有するシロキサン単位としては、
ビニル・メチルシロキサン単位、アリル・メチルシロキ
サン単位、(メタ)アクリロイルオキシプロピル・メチ
ルシロキサン単位、(メタ)アクリロイルオキシエチル
・メチルシロキサン単位、ビニルシロキサン単位、アリ
ルシロキサン単位、(メタ)アクリロイルオキシプロピ
ルシロキサン単位、(メタ)アクリロイルオキシエチル
シロキサン単位等が挙げられる。
【0016】本発明のポリシロキサン−ポリビニルブロ
ック共重合体は、これを構成する全シロキサン単位中、
式3で示されるシロキサン単位を0〜5モル%の割合で
有しており、また式6で示されるシロキサン単位を0〜
5モル%の割合で有していて、これらをその合計量とし
て0.5〜5モル%の割合で有するものであるが、1〜
3モル%の割合で有するものが好ましい。
【0017】式7で示されるシロキサン単位はケイ素原
子に直結した有機基を有しないシロキサン単位である。
【0018】式1〜式3で示されるシロキサン単位は第
1群に属する線状シロキサン単位であり、また式4〜式
7で示されるシロキサン単位は第2群に属する架橋シロ
キサン単位である。本発明のポリシロキサン−ポリビニ
ルブロック共重合体は、第1群から選ばれる1種又は2
種以上の線状シロキサン単位と第2群から選ばれる1種
又は2種以上の架橋シロキサン単位とを主構成単位とし
ており、該線状シロキサン単位/該架橋シロキサン単位
=99/1〜90/10(モル比)の割合で有するもの
である。架橋シロキサン単位の割合が上記の範囲を超え
ると、ポリシロキサンブロックの架橋度が高くなり過ぎ
て、そのようなポリシロキサン−ポリビニルブロック共
重合体の水性エマルジョンを担体素材の表面に塗布した
場合、該表面への形成塗膜が硬くなり過ぎ、擦過や曲げ
等の物理的な力によって塗膜が容易に破壊され、剥離し
易くなる。逆に線状シロキサン単位の割合が上記の範囲
を超えると、ポリシロキサンブロックの架橋度が低くな
り過ぎて、そのようなポリシロキサン−ポリビニルブロ
ック共重合体の水性エマルジョンを担体素材の表面に塗
布した場合、該表面への塗膜形成は相応に良いが、更に
該表面に印刷や接着等の二次加工を施す場合に印刷イン
クや接着剤等の密着性が悪くなる。
【0019】本発明におけるポリシロキサン−ポリビニ
ルブロック共重合体の水性エマルジョンの製造方法とし
ては、公知の方法、例えば特開平5−209149号に
開示された方法が適用できる。この方法では、先ず加水
分解によってシラノールを形成し得る化合物(以下、シ
ラノール形成性化合物という)を水系媒体中で酸又はア
ルカリ等の加水分解触媒存在下に加水分解してシラノー
ル化合物を生成させる。次いでシラノール化合物を無機
酸又は有機酸等の縮重合触媒の存在下に縮重合してポリ
シロキサンの水性エマルジョンを生成させる。該水性エ
マルジョンの平均粒子径をより小さくしてより安定な水
性エマルジョンを生成させるために、シラノール形成性
化合物の加水分解反応系やシラノール化合物の縮重合反
応系に適宜界面活性剤を用いることができる。最後にポ
リシロキサンの水性エマルジョンにビニル単量体及びラ
ジカル重合触媒を加えてグラフト共重合を行ない、ポリ
シロキサンにビニル共重合体ブロックを導入する。かく
して所望するポリシロキサン−ポリビニルブロック共重
合体の水性エマルジョンを得る。
【0020】上記の製造方法において、シラノール形成
性化合物としては、各種のアルコキシシラン、クロルシ
ラン、ハイドロジェンシラン、アシロキシシラン、シク
ロシロキサン等が挙げられる。この場合、加水分解によ
ってシランジオールが形成されるようなシラノール形成
性化合物から式1〜式3で示されるシロキサン単位を有
するポリシロキサンが得られる。また加水分解によって
シラントリオールが形成されるようなシラノール形成性
化合物から式4〜式6で示されるシロキサン単位を有す
るポリシロキサンが得られる。更に加水分解によってシ
ランテトラオールが形成されるようなシラノール形成性
化合物より式7で示されるシロキサン単位を有するポリ
シロキサンが得られる。
【0021】式1で示されるシロキサン単位を形成する
こととなるシラノール形成性化合物としては、1)ジメ
チルジメトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン等の
ジアルキルジアルコキシシラン、2)フェニル・メチル
ジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン等のフ
ェニル基を有するジアルコキシシラン、3)オクタメチ
ルシクロテトラシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシ
ロキサン等のシクロシロキサン等が挙げられる。
【0022】式2で示されるシロキサン単位は、前記し
たように、ケイ素原子に直結した炭素原子を有してお
り、エポキシ基を有する有機基で置換された、ラジカル
重合性を有しない炭化水素基を有するシロキサン単位で
ある。かかるシロキサン単位を形成することとなるシラ
ノール形成性化合物としては、1)γ−グリシドキシプ
ロピル・メチル・ジメトキシシラン、β−グリシドキシ
エチル・メチル・ジメトキシシラン等のグリシドキシア
ルキル・メチル・ジアルコキシシラン、2)β−(グリ
シドキシカルボニル)エチル・メチル・ジメトキシシラ
ン、β−(グリシドキシカルボニル)プロピル・メチル
・ジメトキシシラン等のグリシドキシカルボニルアルキ
ル・アルキル・ジアルコキシシラン、3)2−(3,4
−エポキシシクロヘキシル)エチル・メチル・ジメトキ
シシラン、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プ
ロピル・メチル・ジメトキシシラン等の(3,4−エポ
キシシクロヘキシル)アルキル・アルキル・ジアルコキ
シシラン等が挙げられるが、グリシドキシアルキル・メ
チル・ジアルコキシシランが好ましい。
【0023】式3で示されるシロキサン単位は、前記し
たように、ビニル共重合体ブロックが2価の有機基によ
ってケイ素原子に連結されたものである。このようなシ
ロキサン単位はいずれもα,β−エチレン性不飽和炭化
水素基を有するシロキサン単位にビニル単量体をラジカ
ル開始剤存在下にグラフト共重合して得られる。かかる
α,β−エチレン性不飽和炭化水素基を有するシロキサ
ン単位を形成することとなるシラノール形成性化合物と
しては、1)β−(メタ)アクリロイルオキシエチル・
メチル・ジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイル
オキシプロピル・メチル・ジメトキシシラン等の(メ
タ)アクリロイルオキシアルキル・アルキル・ジアルコ
キシシラン、2)ビニル・メチル・ジメトキシシラン、
アリル・メチル・ジメトキシシラン等のα,β−アルケ
ニル・アルキル・ジアルコキシシラン等が挙げられる。
【0024】式4で示されるシロキサン単位を形成する
こととなるシラノール形成性化合物としては、1)メチ
ル・トリメトキシシラン、エチル・トリメトキシシラン
等のアルキル・トリアルコキシシラン、2)フェニル・
トリメトキシシラン、フェニル・トリクロルシラン等の
フェニルシラン等が挙げられる。
【0025】式5で示されるシロキサン単位は前記した
式2で示されるシロキサン単位の場合と同様の炭化水素
基を有するシロキサン単位である。かかるシロキサン単
位を形成することとなるシラノール形成性化合物として
は、1)γ−グリシドキシプロピル・トリメトキシシラ
ン、β−グリシドキシエチル・トリメトキシシラン等の
グリシドキシアルキル・トリアルコキシシラン、2)β
−(グリシドキシカルボニル)エチル・トリメトキシシ
ラン、β−(グリシドキシカルボニル)プロピル・トリ
メトキシシラン等のβ−グリシドキシカルボニルアルキ
ル・トリアルコキシシラン、3)2−(3,4−エポキ
シシクロヘキシル)エチル・トリメトキシシラン、3−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル・トリメ
トキシシラン等の(3,4−エポキシシクロヘキシル)
アルキル・トリアルコキシシラン等が挙げられるが、グ
リシドキシアルキル・トリアルコキシシランが好まし
い。
【0026】式6で示されるシロキサン単位は前記した
式3で示されるシロキサン単位の場合と同様のα,β−
エチレン性不飽和炭化水素基を有するシロキサン単位に
ビニル単量体をラジカル開始剤存在下にグラフト共重合
して得られる。かかるα,β−エチレン性不飽和炭化水
素基を有するシロキサン単位を形成することとなるシラ
ノール形成性化合物としては、1)(メタ)アクリロイ
ルオキシエチル・トリメトキシシラン、(メタ)アクリ
ロイルオキシプロピル・トリメトキシシラン等の(メ
タ)アクリロイルオキシアルキル・トリアルコキシシラ
ン、2)ビニル・トリメトキシシラン、アリル・トリメ
トキシシラン等のα,β−アルケニル・トリアルコキシ
シラン等が挙げられる。
【0027】式7で示されるシロキサン単位を形成する
こととなるシラノール形成性化合物としては、1)テト
ラエチルシリケート、テトラメチルシリケート等のテト
ラアルキルシリケート、2)ジクロルジハイドロジェン
シラン、テトラクロルシラン等のシラン化合物等が挙げ
られる。
【0028】本発明では、シラノール化合物の縮重合度
を調整し、また末端基を導入する目的で、加水分解によ
ってシランモノオールが形成されるようなシラノール形
成性化合物を適宜用いることができる。かかるシラノー
ル形成性化合物としては、1)トリメチル・メトキシシ
ラン、トリエチル・メトキシシラン、トリメチル・ハイ
ドロジェンシラン等のシラン化合物、2)ヘキサメチル
ジシロキサン、ヘキサエチルジシロキサン等のヘキサア
ルキルジシロキサン等が挙げられる。本発明はかかるシ
ラノール形成性化合物の使用割合を特に制限するもので
はないが、通常全シラノール形成性化合物に対して4モ
ル%以下の範囲で用いる。
【0029】本発明におけるポリシロキサン−ポリビニ
ルブロック共重合体の水性エマルジョンを調製するに
は、前述したように、シラノール形成性化合物を水系媒
体中で加水分解し、生成したシラノール化合物を縮重合
してポリシロキサンの水性エマルジョンを得るが、ここ
で用いる水系媒体は、水を30重量%以上、好ましくは
90重量%以上含有する均一溶媒である。水以外に併用
できる溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプ
ロパノール、アセトン、テトラヒドロフラン等の水溶性
溶媒が挙げられる。
【0030】調製したポリシロキサン中に含まれるα,
β−エチレン性不飽和炭化水素基を介して、ビニル単量
体をグラフト共重合することによりポリシロキサン−ポ
リビニルブロック共重合体の水性エマルジョンが得られ
る。
【0031】かくして得られたポリシロキサン−ポリビ
ニルブロック共重合体において、グラフト共重合したビ
ニル共重合体ブロックの割合は、25〜75重量%とす
るが、35〜65重量%とするのが好ましい。ビニル共
重合体ブロックの割合が上記した範囲よりも多いと平滑
性が低下し、逆に少ないと担体素材への塗膜の密着性が
劣るようになる。
【0032】ポリシロキサン−ポリビニルブロック共重
合体の水性エマルジョンを担体素材の表面に塗布してそ
の塗膜を形成し、更に該塗膜の上に印刷や接着等の二次
加工を施す場合、ポリシロキサン−ポリビニルブロック
共重合体におけるビニル共重合体ブロックの内容が該塗
膜に対する印刷インクや接着剤等の密着性に大きく関与
する。塗膜に対する印刷インクや接着剤等の密着性をよ
り良くするためには、ビニル共重合体ブロックを構成す
るビニル単量体の割合を前記したようにグリシジル(メ
タ)アクリレート/アルキル(メタ)アクリレート=1
/99〜50/50(重量比)とするのが好ましく、2
/98〜20/80(重量比)とするのが更に好ましい
のである。
【0033】またポリシロキサン−ポリビニルブロック
共重合体の水性エマルジョンを担体素材の表面へ塗布す
るに際してその塗布性や形成塗膜の密着性をより良くす
るためには、該水性エマルジョン中のポリシロキサン−
ポリビニルブロック共重合体が0.01〜0.5μmの
平均粒子径を有するものが好ましく、0.02〜0.3
μmの平均粒子径を有するものが更に好ましい。このよ
うに平均粒子径を小さくするために、ポリシロキサンを
構成するシロキサン単位として、式2で示されるシロキ
サン単位及び/又は式5で示されるシロキサン単位を全
シロキサン単位中に0.5〜15モル%含ませるのであ
る。
【0034】本発明では、水性エマルジョンに含まれる
ポリシロキサン−ポリビニルブロック共重合体の濃度は
特に限定されないが、5〜50重量%のものが製造上及
び安定性の上から有利である。かかる水性エマルジョン
を塗布用組成物として具体的に使用するに際しては、該
水性エマルジョンを適宜の濃度となるように水で希釈
し、ローラータッチ法、スプレー法等の公知の方法によ
って各種のフィルムやシート等の担体素材に塗布する。
【0035】本発明の塗布用組成物を適用する担体素材
としてはポリエステル、ナイロン及びポリプロピレンか
ら選ばれる熱可塑性樹脂のフィルム又はシートが好まし
く、ポリエステルのフィルム又はシートが特に好まし
い。この場合、ポリエステルのフィルム又はシートに、
平滑性、撥水撥油性、密着防止性、離型性、耐汚染性等
の表面特性をより高度に付与できる。本発明の塗布用組
成物を上記のような熱可塑性樹脂のフィルム又はシート
に塗布するに際しては、該塗布用組成物である水性エマ
ルジョンをこれに含まれるポリシロキサン−ポリビニル
ブロック共重合体の濃度が0.1〜10重量%、好まし
くは1〜5重量%となるように水で希釈した後、ローラ
ータッチ法、スプレー法等の公知の方法によって塗布す
る。塗布する工程は、熱可塑性樹脂のフィルム又はシー
トの製造工程において、これらの溶融押出し直後におけ
る延伸配向前の工程、一軸延伸配向後における二軸延伸
配向前の工程、又は二軸延伸配向後の工程のいずれでも
よいが、一軸延伸配向後における二軸延伸配向前の工程
が好ましく、いずれの工程で塗布する場合でも通常は、
ポリシロキサン−ポリビニルブロック共重合体として製
品である熱可塑性樹脂のフィルム又はシート1m2当た
り0.01〜0.2gとなるように塗布する。
【0036】以下、本発明の構成及び効果をより具体的
にするため実施例を挙げるが、本発明が該実施例に限定
されるというものではない。尚、各実施例において、別
に記載しない限り、部は重量部、%は重量%である。
【0037】
【実施例】
試験区分1(塗布用組成物としての水性エマルジョンの
調製) ・実施例1 オクタメチルシクロテトラシロキサン97.7g(0.
33モル)、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン4.7g(0.02モル)及びγ−メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン5.0g(0.02モル)
を混合し、これをドデシルベンゼンスルホン酸1.0g
を溶解したイオン交換水300gに加え、ホモミキサー
で分散した後、更にホモジナイザーで均一乳化して、シ
ラノール化合物の水性エマルジョンを得た。次にフラス
コにドデシルベンゼンスルホン酸10.0g、イオン交
換水217gを仕込み、よく溶解した後、温度を80〜
85℃に昇温し、これに上記シラノール化合物の水性エ
マルジョンを2時間かけて滴下した。滴下終了後、85
℃で1時間熟成した。熟成終了後、室温まで冷却し、炭
酸ナトリウムで中和して、縮重合を完結し、ポリシロキ
サンの水性エマルジョンを得た。最後に上記ポリシロキ
サンの水性エマルジョンにイオン交換水483g、過硫
酸カリウム1.5gを溶解し、これをフラスコに移し
て、フラスコ内に窒素を流しながら70℃まで加温し、
エチルアクリレート/メチルメタクリレート/グリシジ
ルメタクリレート=48/48/4(重量比)から成る
ビニル単量体混合物100gをゆっくり滴下した。滴下
終了後、3時間熟成して、ポリシロキサン−ポリビニル
ブロック共重合体の水性エマルジョンを得た。該水性エ
マルジョン中のポリシロキサン−ポリビニルブロック共
重合体の平均粒子径は0.10μm、該水性エマルジョ
ンの固形分濃度は18.0%、該水性エマルジョン中の
ポリシロキサン−ポリビニルブロック共重合体の濃度は
16.3%であった。ここで得られたポリシロキサン−
ポリビニルブロック共重合体は、第1群に属する線状シ
ロキサン単位/第2群に属する架橋シロキサン単位=9
7/3(モル%)のもので、ビニル共重合体ブロックの
含有量が50重量%のものであった。
【0038】・実施例2〜5及び比較例1,2,5〜9 表1又は表2に示したシラノール形成性化合物及びビニ
ル単量体を用い、実施例1の場合と同様にしてポリシロ
キサン−ポリビニルブロック共重合体の水性エマルジョ
ンを得た。
【0039】・比較例3,4 表2に示したシラノール形成性化合物を用い、実施例1
の場合と同様にしてポリシロキサン−ポリビニルブロッ
ク共重合体の水性エマルジョンを得た。
【0040】各例の水性エマルジョンの調製に用いたシ
ラノール形成性化合物及びビニル単量体の種類及び使用
量を表1又は表2に示した。また該水性エマルジョンに
含まれるポリシロキサン−ポリビニルブロック共重合体
又はポリシロキサンの内容及びその平均粒子径を表3及
び表4にまとめて示した。尚、平均粒子径は次のように
して測定したものである。
【0041】平均粒子径:各例で調製した水性エマルジ
ョンを、動的光散乱法により、電気泳動光散乱光度計
(ELS−800、大塚電子社製)を用いて測定した。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】表1及び表2において、 使用量:グラム、かっこ内はモル a−1〜g−1の頭記号a〜gはそれぞれ式1〜式7で
示されるシロキサン単位を形成することとなるシラノー
ル形成性化合物であることを示す a−1:オクタメチルシクロテトラシロキサン b−1:グリシドキシエチル・メチル・ジメトキシシラ
ン c−1:ビニル・メチル・ジメトキシシラン d−1:メチル・トリメトキシシラン e−1:γ−グリシドキシプロピル・トリメトキシシラ
ン f−1:γ−メタクリロキシプロピル・トリメトキシシ
ラン g−1:テトラエチルシリケート h−1:トリメチル・メトキシシラン
【0045】
【表3】
【0046】
【表4】
【0047】表3及び表4において、 A−1〜F−1の頭記号A〜Fはそれぞれ式1〜式7で
示されるシロキサン単位であることを示す A−1:ジメチルシロキサン単位 B−1:β−グリシドキシエチル・メチルシロキサン単
位 C−1:ビニルシロキサン単位にグリシジルメタクリレ
ート/メチルメタクリレート/エチルアクリレート=4
/48/48(重量比)がグラフト共重合したシロキサ
ン単位 D−1:メチルシロキサン単位 E−1:γ−グリシドキシプロピルシロキサン単位 F−1:γ−メタクリロキシプロピルシロキサン単位に
グリシジルメタクリレート/メチルメタクリレート/エ
チルアクリレート=4/48/48(重量比)がグラフ
ト共重合したシロキサン単位 F−2:γ−メタクリロキシプロピルシロキサン単位に
グリシジルメタクリレート/ブチルアクリレート=10
/90(重量比)がグラフト共重合したシロキサン単位 F−3:メタクリロキシプロピルシロキサン単位にグリ
シジルメタクリレート/メチルメタクリレート/エチル
アクリレート=7/29/29(重量比)がグラフト共
重合したシロキサン単位 F−4:メタクリロキシプロピルシロキサン単位にグリ
シジルメタクリレート/エチルアクリレート=36/2
05(重量比)がグラフト共重合したシロキサン単位 F−5:γ−メタクリロキシプロピルシロキサン単位に
スチレンがグラフト共重合したシロキサン単位 F−6:γ−メタクリロキシプロピルシロキサン単位に
エチルアクリレート/メチルメタクリレート=50/5
0(重量比)がグラフト共重合したシロキサン単位 F−7:γ−メタクリロキシプロピルシロキサン単位に
メチルメタクリレートがグラフト共重合したシロキサン
単位 G−1:SiO2単位
【0048】試験区分2(塗布用組成物としての水性エ
マルジョンの評価) 25℃のオルソクロロフェノール中で測定した極限粘度
が0.62の、無機質フィラーをまったく含まないポリ
エチレンテレフタレートを、エクストルーダーで口金か
ら押出し、これを40℃に冷却したドラム上で静電印加
を行ないながら厚さ152μmの押出しフィルムとし、
続いて93℃に加熱した金属ロール上で長手方向へ3.
6倍に延伸して、一軸延伸フィルムを得た。次に上記一
軸延伸フィルムがテンターに至る直前の位置で、該一軸
延伸フィルムの片面上に、試験区分1で調製した水性エ
マルジョンを3本ロールから成るコーターヘッドから均
一塗布した。この際の塗布量は上記一軸延伸フィルム1
2当たり固形分として約2.3gとした(該塗布量
は、下記二軸延伸フィルムでは1m2当たり固形分とし
て約0.0129gに相当する)。最後に片面塗布した
一軸延伸フィルムをテンター内に導き、101℃で横方
向へ3.5倍に延伸し、更に225℃で6.3秒間熱固
定して、二軸延伸フィルムを得た(片面塗布後のフィル
ムが加熱を受けた時間は合計で11秒間である)。該二
軸延伸フィルムは9.8kgのテンションでしわが発生す
ることなく巻き取ることができた。また該二軸延伸フィ
ルムを1/2インチ幅にマイクロスリットし、500mg
巻きのテープ52本を製造したが、この間、そのマイク
ロスリット化は何の問題もなく良好に行なうことができ
た。試験区分1で調製した水性エマルジョンの二軸延伸
フィルムに対する塗布性、塗膜の密着性、平滑性、塗膜
に対する印刷インク等の密着性を表5にまとめて示し
た。これらは次のように測定又は評価したものである。
【0049】塗布性:一軸延伸フィルムの片面上に水性
エマルジョンを塗布したときの該水性エマルジョンの濡
れ状態及び二軸延伸フィルムに形成されている塗膜の均
一性を肉眼観察し、下記の基準で評価した。 ○:斑がまったく認められない △:わずかに斑が認められる ×:著しく斑が認められる
【0050】塗膜密着性:塗膜に幅18mmのニチバン社
製セロハンテープを5cmの長さに貼り、この上に3kgの
手動式荷重ロールで一定の荷重を与えた後、フィルムを
固定してセロハンテープを90゜剥離する方法により下
記の基準で評価した。 ○:塗膜がセロハンテープ側に10%未満剥離する △:塗膜がセロハンテープ側に10〜50%剥離する ×:塗膜がセロハンテープ側に50%以上剥離する
【0051】平滑性:二軸延伸フィルムを23℃×65
%RHの雰囲気で調湿し、同条件下で梨地表面のステン
レス板に対する摩擦係数(μd)を摩擦係数測定機(東
洋精機社製のTR型、荷重200g、速度300mm/
分)で測定して、平滑性の指標とした。
【0052】塗膜に対する密着性: a.感熱転写材の感熱インクの密着性 塗膜に熱溶融性転写インク(カーボンブラック20重量
部+パラフィンワックス40重量部+カルナバワックス
30重量部+エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂10重量
部)を2g/mm2の塗布量でホットメルトコートし、感
熱転写材を得た。得られた感熱転写材を手揉みしてイン
ク層の剥離の有無を肉眼観察し、下記の基準で評価し
た。 ○:剥離しない △:50%未満の部分が剥離する ×:50%以上の部分が剥離する
【0053】b.ゼラチン塗料の密着性 塗膜に以下のようなゼラチン塗料(写真用ゼラチン10
重量部+サボニン1重量部+蒸留水539重量部)を2
g/mm2の塗布量でコートした。得られたフィルムを手
揉みして塗料の剥離の有無を肉眼観察し、下記の基準で
評価した。 ○:剥離しない △:50%未満の部分が剥離する ×:50%以上の部分が剥離する
【0054】
【表5】
【0055】
【発明の効果】既に明らかなように、以上説明した本発
明には、担体素材の表面に塗布性、密着性及び平滑性に
優れた塗膜を形成でき、しかも印刷インクや接着剤等の
密着性にも優れた塗膜を形成できるという効果がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−291925(JP,A) 特開 平3−126735(JP,A) 特開 平4−261454(JP,A) 特開 平4−348117(JP,A) 特開 平4−363373(JP,A) 特開 平5−209149(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 283/12 C09D 151/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の第1群から選ばれる1種又は2種
    以上の線状シロキサン単位と下記の第2群から選ばれる
    1種又は2種以上の架橋シロキサン単位とを主構成単位
    としており、該線状シロキサン単位/該架橋シロキサン
    単位=99/1〜90/10(モル比)の割合で有して
    いて、且つ全シロキサン単位中、式2で示されるシロキ
    サン単位及び/又は式5で示されるシロキサン単位をこ
    れらの合計量として0.5〜15モル%、また式3で示
    されるシロキサン単位及び/又は式6で示されるシロキ
    サン単位をこれらの合計量として0.5〜5モル%、更
    に式3のY1で示されるビニル共重合体ブロック及び/
    又は式6のY2で示されるビニル共重合体ブロックをこ
    れらの合計量として25〜75重量%の割合でそれぞれ
    有するポリシロキサン−ポリビニルブロック共重合体の
    水性エマルジョンから成ることを特徴とする塗布用組成
    物。 第1群:下記の式1で示されるシロキサン単位、式2で
    示されるシロキサン単位及び式3で示されるシロキサン
    単位 【式1】 【式2】 【式3】 第2群:下記の式4で示されるシロキサン単位、式5で
    示されるシロキサン単位、式6で示されるシロキサン単
    位及び式7で示されるシロキサン単位 【式4】 【式5】 【式6】 【式7】 [式1〜式6において、 R1,R2,R3,R4,R5:ケイ素原子に直結した炭素原子
    を有する、ラジカル重合性を有しない炭化水素基 X1,X2:ケイ素原子に直結した炭素原子を有してお
    り、エポキシ基を有する有機基で置換された、ラジカル
    重合性を有しない炭化水素基 Y1,Y2:グリシジル(メタ)アクリレート/炭素数1
    〜4のアルキル(メタ)アクリレート=1/99〜99
    /1(重量比)の割合でグラフト共重合したビニル共重
    合体ブロック Z1,Z2:ビニル共重合体ブロックY1又はY2とケイ素
    原子とを連結する2価の有機基]
  2. 【請求項2】 式3のY1及び式6のY2がグリシジル
    (メタ)アクリレート/炭素数1〜4のアルキル(メ
    タ)アクリレート=1/99〜50/50(重量比)の
    割合でラジカル重合したビニル共重合体ブロックである
    請求項1記載の塗布用組成物。
  3. 【請求項3】 水性エマルジョン中のポリシロキサン−
    ポリビニルブロック共重合体が0.01〜0.5μmの
    平均粒子径を有するものである請求項1又は2記載の塗
    布用組成物。
JP35541093A 1993-12-29 1993-12-29 塗布用組成物 Expired - Fee Related JP3361593B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35541093A JP3361593B2 (ja) 1993-12-29 1993-12-29 塗布用組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35541093A JP3361593B2 (ja) 1993-12-29 1993-12-29 塗布用組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07196750A JPH07196750A (ja) 1995-08-01
JP3361593B2 true JP3361593B2 (ja) 2003-01-07

Family

ID=18443783

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35541093A Expired - Fee Related JP3361593B2 (ja) 1993-12-29 1993-12-29 塗布用組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3361593B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3387633B2 (ja) * 1994-06-16 2003-03-17 三菱レイヨン株式会社 塗料用エマルジョンの製造方法
JP3448353B2 (ja) * 1994-06-16 2003-09-22 三菱レイヨン株式会社 塗料用樹脂組成物およびその製造方法
JP3820635B2 (ja) * 1996-07-26 2006-09-13 大日本インキ化学工業株式会社 水性樹脂分散体ないしは水性樹脂溶液の製造法
JP3796826B2 (ja) * 1996-07-30 2006-07-12 大日本インキ化学工業株式会社 水性樹脂分散体ないしは水性樹脂溶液の製造法
US5973068A (en) * 1996-11-07 1999-10-26 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Silicone resin-containing emulsion composition, method for making same, and article having a cured film of same
JP3414251B2 (ja) * 1998-03-13 2003-06-09 信越化学工業株式会社 シリコーン樹脂含有エマルジョン組成物及びその製造方法並びに該組成物の硬化被膜を有する物品
JP2000095976A (ja) * 1998-09-22 2000-04-04 Toto Ltd 抗菌性光触媒性水系塗料及び抗菌性光触媒性部材

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0826160B2 (ja) * 1987-05-25 1996-03-13 日本油脂株式会社 高分子材料用表面改質剤
JP2685600B2 (ja) * 1989-10-12 1997-12-03 日信化学工業株式会社 ポリ塩化ビニル用水性表面処理剤
JP2934328B2 (ja) * 1991-02-15 1999-08-16 ジェイエスアール株式会社 ポリオルガノシロキサン系エマルジョン
JPH04363373A (ja) * 1991-06-10 1992-12-16 Idemitsu Kosan Co Ltd 被覆用樹脂組成物
JPH04348117A (ja) * 1991-07-17 1992-12-03 Mitsubishi Rayon Co Ltd ポリオルガノシロキサン系グラフト共重合体
JPH05209149A (ja) * 1991-11-07 1993-08-20 Takemoto Oil & Fat Co Ltd 塗布用組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07196750A (ja) 1995-08-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1095953B1 (en) Silicone-grafted vinyl copolymer emulsion composition
TWI707891B (zh) 剝離片用輕剝離添加劑及剝離片用有機聚矽氧烷組成物以及剝離片
JP2653693B2 (ja) シリコーン剥離層含有複合構造体
US4288497A (en) Silicone-coated article and process for production thereof
US5089336A (en) General purpose siloxane release coatings
KR102582880B1 (ko) 박리지 또는 박리 필름용 실리콘 조성물, 박리지 및 박리 필름
JPH02103264A (ja) 紫外線硬化性シロキサン組成物
KR20000035770A (ko) 도료 물질
JPH05209149A (ja) 塗布用組成物
JPH08301954A (ja) 硬化性剥離剤組成物
JP2009233953A (ja) 生分解性離型フィルム、およびこれを用いた接着フィルム
JP2002256035A (ja) ビニル系共重合体エマルジョンおよび塗料添加剤
US5405691A (en) Coating agents
JP3361593B2 (ja) 塗布用組成物
JPH08269293A (ja) 硬化性剥離剤組成物
JP2017114949A (ja) ハードコート塗膜
JPH07119363B2 (ja) 離型紙用組成物
JP2009012317A (ja) 剥離フィルムおよびその製造方法
US5075349A (en) Novel radiation-curable polymeric composition containing a diorganopolysiloxane with (meth)acryloxy end groups
JPH02208310A (ja) 表面改質組成物
JP2006291121A (ja) 離型剤および離型剤の塗工方法
JP2698509B2 (ja) 剥離紙用オルガノポリシロキサン組成物
JPH11199853A (ja) 光硬化性剥離剤およびそれを用いたセパレータ
JP2000044688A (ja) アクリル官能性オルガノポリシロキサン及び放射線硬化性組成物
JP2019018153A (ja) コーティング材の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071018

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081018

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091018

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091018

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091018

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101018

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101018

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111018

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111018

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121018

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121018

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131018

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131018

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees