JP2000095976A - 抗菌性光触媒性水系塗料及び抗菌性光触媒性部材 - Google Patents
抗菌性光触媒性水系塗料及び抗菌性光触媒性部材Info
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- JP2000095976A JP2000095976A JP10285975A JP28597598A JP2000095976A JP 2000095976 A JP2000095976 A JP 2000095976A JP 10285975 A JP10285975 A JP 10285975A JP 28597598 A JP28597598 A JP 28597598A JP 2000095976 A JP2000095976 A JP 2000095976A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 抗菌効果を有し、且つ耐温水性、耐アルカリ
性に優れた抗菌性光触媒性塗料を提供することを目的と
する。 【解決手段】 本発明は、光触媒を含有する塗料が水系
であることを特徴とする抗菌性光触媒性水系塗料であ
る。
性に優れた抗菌性光触媒性塗料を提供することを目的と
する。 【解決手段】 本発明は、光触媒を含有する塗料が水系
であることを特徴とする抗菌性光触媒性水系塗料であ
る。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は抗菌、防カビ、防藻
作用を有する抗菌性光触媒性水系塗料および抗菌性光触
媒性部材に関する。
作用を有する抗菌性光触媒性水系塗料および抗菌性光触
媒性部材に関する。
【０００２】
【従来の技術】特許第２７７６２５９号に開示された抗
菌性光触媒性無機塗料はケイ素化合物、および／また
は、コロイド状シリカの組成からなる無機塗料、並び
に、抗菌剤を含有する抗菌性光触媒性無機塗料におい
て、無機塗料の重量平均分子量がポリスチレン換算で９
００以上であり、且つ、上記抗菌剤が、光触媒機能を有
する成分を含有する抗菌剤であることを特徴とする抗菌
性光触媒性無機塗料であり、光触媒機能を有する成分、
又は酸化物に金属が担持されていることを特徴とする抗
菌性光触媒性無機塗料が記載されている。
菌性光触媒性無機塗料はケイ素化合物、および／また
は、コロイド状シリカの組成からなる無機塗料、並び
に、抗菌剤を含有する抗菌性光触媒性無機塗料におい
て、無機塗料の重量平均分子量がポリスチレン換算で９
００以上であり、且つ、上記抗菌剤が、光触媒機能を有
する成分を含有する抗菌剤であることを特徴とする抗菌
性光触媒性無機塗料であり、光触媒機能を有する成分、
又は酸化物に金属が担持されていることを特徴とする抗
菌性光触媒性無機塗料が記載されている。
【０００３】
【発明の解決すべき課題】特許第２７７６２５９号に開
示された抗菌性光触媒性無機塗料は、アルコール等の非
水系の有機溶媒に分散しているが、最近は環境問題から
溶剤を使わない抗菌性光触媒性水系塗料が求められてい
る。本発明では抗菌性光触媒性水系塗料を提供すること
を目的とする。特許第２７７６２５９号に開示された抗
菌性光触媒性無機塗料は、ケイ素化合物をバインダーと
して用いるため耐温水性、耐アルカリ性に劣る欠点があ
る。本発明では耐温水性、耐アルカリ性の抗菌性光触媒
性水系塗料を提供することを目的とする。
示された抗菌性光触媒性無機塗料は、アルコール等の非
水系の有機溶媒に分散しているが、最近は環境問題から
溶剤を使わない抗菌性光触媒性水系塗料が求められてい
る。本発明では抗菌性光触媒性水系塗料を提供すること
を目的とする。特許第２７７６２５９号に開示された抗
菌性光触媒性無機塗料は、ケイ素化合物をバインダーと
して用いるため耐温水性、耐アルカリ性に劣る欠点があ
る。本発明では耐温水性、耐アルカリ性の抗菌性光触媒
性水系塗料を提供することを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項１に係る
抗菌性水系光触媒性塗料は、光触媒を含有する塗料が水
系であることを特徴とする。本発明の請求項２に係る抗
菌性水系光触媒性塗料は、前記光触媒を含有する塗料が
水系がポリオルガノシロキサンとアクリルポリマーの複
合化されたものであることを特徴とする。本発明の請求
項３に係る抗菌性水系光触媒性塗料は、塗料が常温架橋
型であることを特徴とする請求項１又は２に記載の抗菌
性光触媒性水系塗料である。本発明の請求項４に係る抗
菌性光触媒性水系塗料は、前記光触媒が、酸化チタン、
酸化亜鉛、酸化錫、酸化鉄、酸化ジルコニウム、酸化タ
ングステン、酸化クロム、酸化モリブデン、酸化ルテニ
ウム、酸化ゲルマニウム、酸化鉛、酸化カドミウム、酸
化銅、酸化バナジウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸
化マンガン、酸化コバルト、酸化ロジウム、酸化レニウ
ムからなる群より選ばれる少なくとも１種であることを
特徴とする請求項１〜３に記載の抗菌性光触媒性水系塗
料である。本発明の請求項５に係る抗菌性光触媒性水系
塗料は、前記光触媒に金属が担持されていることを特徴
とする請求項１〜４に記載の抗菌性光触媒性水系塗料で
ある。本発明の請求項６に係る抗菌性光触媒性水系塗料
は、前記金属が、銀、銅、鉄、ニッケル、亜鉛、白金、
金、パラジウム、カドミウム、コバルト、ロジウム、ル
テニウムからなる群より選ばれる少なくとも１種である
ことを特徴とする請求項５に記載の抗菌性光触媒性水系
塗料である。本発明の請求項７に係る抗菌性光触媒性水
系塗料は、請求項１〜６に記載の抗菌性光触媒性水系塗
料を基材に塗布し、硬化させ抗菌性光触媒性光皮膜を形
成したことを特徴とする抗菌性光触媒性部材である。
抗菌性水系光触媒性塗料は、光触媒を含有する塗料が水
系であることを特徴とする。本発明の請求項２に係る抗
菌性水系光触媒性塗料は、前記光触媒を含有する塗料が
水系がポリオルガノシロキサンとアクリルポリマーの複
合化されたものであることを特徴とする。本発明の請求
項３に係る抗菌性水系光触媒性塗料は、塗料が常温架橋
型であることを特徴とする請求項１又は２に記載の抗菌
性光触媒性水系塗料である。本発明の請求項４に係る抗
菌性光触媒性水系塗料は、前記光触媒が、酸化チタン、
酸化亜鉛、酸化錫、酸化鉄、酸化ジルコニウム、酸化タ
ングステン、酸化クロム、酸化モリブデン、酸化ルテニ
ウム、酸化ゲルマニウム、酸化鉛、酸化カドミウム、酸
化銅、酸化バナジウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸
化マンガン、酸化コバルト、酸化ロジウム、酸化レニウ
ムからなる群より選ばれる少なくとも１種であることを
特徴とする請求項１〜３に記載の抗菌性光触媒性水系塗
料である。本発明の請求項５に係る抗菌性光触媒性水系
塗料は、前記光触媒に金属が担持されていることを特徴
とする請求項１〜４に記載の抗菌性光触媒性水系塗料で
ある。本発明の請求項６に係る抗菌性光触媒性水系塗料
は、前記金属が、銀、銅、鉄、ニッケル、亜鉛、白金、
金、パラジウム、カドミウム、コバルト、ロジウム、ル
テニウムからなる群より選ばれる少なくとも１種である
ことを特徴とする請求項５に記載の抗菌性光触媒性水系
塗料である。本発明の請求項７に係る抗菌性光触媒性水
系塗料は、請求項１〜６に記載の抗菌性光触媒性水系塗
料を基材に塗布し、硬化させ抗菌性光触媒性光皮膜を形
成したことを特徴とする抗菌性光触媒性部材である。
【０００５】
【発明の実施の形態】光触媒作用を有する酸化チタンを
含有し、常温で硬化し、密着が良く、防染コ−テイン
グ、抗菌コ−テイング等に優れる抗菌性光触媒性水系塗
料及び抗菌性光触媒性部材を得る。光触媒作用を有する
酸化チタン、ポリオルガノシロキサンとアクリルポリマ
ーとの複合化により、皮膜強度（造膜性）と耐候性、撥
水性という両ポリマーの機能を兼ね備えていることを特
徴とするシリコーンアクリルエマルジョン塗料、及び水
性溶媒（好ましくは水を主成分とする）を含有する。シ
リコーンアクリルエマルジョンには粒子径が８０〜５０
０ｎｍの乳白色の外観を有する一般の乳化重合エマルジ
ョンと、粒子径が８〜８０ｎｍで外観が半透明・青白色
のコロイダルディスパージョンがある。
含有し、常温で硬化し、密着が良く、防染コ−テイン
グ、抗菌コ−テイング等に優れる抗菌性光触媒性水系塗
料及び抗菌性光触媒性部材を得る。光触媒作用を有する
酸化チタン、ポリオルガノシロキサンとアクリルポリマ
ーとの複合化により、皮膜強度（造膜性）と耐候性、撥
水性という両ポリマーの機能を兼ね備えていることを特
徴とするシリコーンアクリルエマルジョン塗料、及び水
性溶媒（好ましくは水を主成分とする）を含有する。シ
リコーンアクリルエマルジョンには粒子径が８０〜５０
０ｎｍの乳白色の外観を有する一般の乳化重合エマルジ
ョンと、粒子径が８〜８０ｎｍで外観が半透明・青白色
のコロイダルディスパージョンがある。
【０００６】酸化チタンゾルはアナタ−ス型の結晶型を
有することが好ましく、その粒径は１〜１００ｎｍ、比
表面積は１０〜７００ｍ2／ｇ、特に３０〜５００ｍ2／
ｇを有する物が好ましい。
有することが好ましく、その粒径は１〜１００ｎｍ、比
表面積は１０〜７００ｍ2／ｇ、特に３０〜５００ｍ2／
ｇを有する物が好ましい。
【０００７】硬化剤を添加する２液型の水系塗料の場合
は硬化剤の添加を使用直前に行うのが好ましい。また該
組成物の硬化温度は０°Ｃ〜１５０°Ｃ、好ましくは１
０°Ｃ〜８０°Ｃが好ましい。
は硬化剤の添加を使用直前に行うのが好ましい。また該
組成物の硬化温度は０°Ｃ〜１５０°Ｃ、好ましくは１
０°Ｃ〜８０°Ｃが好ましい。
【０００８】酸化チタンには銀、銅、鉄、ニッケル、亜
鉛、白金、金、パラジウム、カドミウム、コバルト、ロ
ジウム、ルテニウムからなる群より選ばれる少なくとも
１種の金属または金属酸化物を添加することを特徴とす
る。光触媒粉末に金属を担持することで電荷分離が推進
され、光触媒の活性が向上するため抗菌抗かび性が向上
する。さらに望ましくは抗菌抗かび性を有する銅を担持
すると効果的である。銅担持光触媒ゾルは光触媒ゾルに
酢酸銅などを添加し、必要に応じて紫外線照射して光還
元メッキしてもよい。
鉛、白金、金、パラジウム、カドミウム、コバルト、ロ
ジウム、ルテニウムからなる群より選ばれる少なくとも
１種の金属または金属酸化物を添加することを特徴とす
る。光触媒粉末に金属を担持することで電荷分離が推進
され、光触媒の活性が向上するため抗菌抗かび性が向上
する。さらに望ましくは抗菌抗かび性を有する銅を担持
すると効果的である。銅担持光触媒ゾルは光触媒ゾルに
酢酸銅などを添加し、必要に応じて紫外線照射して光還
元メッキしてもよい。
【０００９】光触媒固形分に対する金属の担持量が６ｗ
ｔ％以上であると光触媒粒子表面が金属で覆われてしま
い酸化点が無くなってしまうため光触媒の酸化還元性能
が低下する。よって最適な金属担持量は光触媒に対して
１ｗｔ％から６ｗｔ％の範囲が抗菌抗かび性向上に最適
である。
ｔ％以上であると光触媒粒子表面が金属で覆われてしま
い酸化点が無くなってしまうため光触媒の酸化還元性能
が低下する。よって最適な金属担持量は光触媒に対して
１ｗｔ％から６ｗｔ％の範囲が抗菌抗かび性向上に最適
である。
【００１０】この金属担持光触媒と前記水系塗料とを配
合してガラスなどの無機物表面、ステンレスなどの金属
表面、ＰＥＴ、ＡＢＳ、ＦＲＰ（ガラス繊維強化プラス
チック）製成形体などの基材表面に０．１〜２００μｍ
の厚さになるように塗布または噴霧した後、１０℃〜８
０℃で常温硬化させることにより耐温水性、耐アルカリ
性、密着性、耐候性の良好な抗菌抗かび性を有する表面
を形成する。
合してガラスなどの無機物表面、ステンレスなどの金属
表面、ＰＥＴ、ＡＢＳ、ＦＲＰ（ガラス繊維強化プラス
チック）製成形体などの基材表面に０．１〜２００μｍ
の厚さになるように塗布または噴霧した後、１０℃〜８
０℃で常温硬化させることにより耐温水性、耐アルカリ
性、密着性、耐候性の良好な抗菌抗かび性を有する表面
を形成する。
【００１１】光触媒による十分な抗菌抗かび性を発揮す
るためには固形分に対して５ｗｔ％以上の光触媒添加量
が必要である。光触媒の含有量を固形分に対して８０ｗ
ｔ％以上添加すると、前記水系塗料の割合が少ないため
コーティングの密着性、耐温水性、耐アルカリ性および
耐候性が低下する。よって酸化チタンのシリコーンアク
リルエマルジョン塗料への添加量は固形分量に対して５
ｗｔ％から８０ｗｔ％が望ましい。
るためには固形分に対して５ｗｔ％以上の光触媒添加量
が必要である。光触媒の含有量を固形分に対して８０ｗ
ｔ％以上添加すると、前記水系塗料の割合が少ないため
コーティングの密着性、耐温水性、耐アルカリ性および
耐候性が低下する。よって酸化チタンのシリコーンアク
リルエマルジョン塗料への添加量は固形分量に対して５
ｗｔ％から８０ｗｔ％が望ましい。
【００１２】金属担持光触媒含有抗菌性光触媒性水系塗
料の塗装方法は、刷毛塗り、スプレー、浸漬、フローコ
ート、バーコートなど各種塗布方法が採用できる。
料の塗装方法は、刷毛塗り、スプレー、浸漬、フローコ
ート、バーコートなど各種塗布方法が採用できる。
【００１３】本発明が適用可能な基材としては浴槽、浴
室用壁材、浴室用床材、浴室用グレーチング、浴室用天
井、シャワーフック、浴槽ハンドグリップ、浴槽エプロ
ン部、浴槽排水栓、浴室用窓、浴室用窓枠、浴室窓の床
板、浴室照明器具、排水目皿、排水ピット、浴室扉、浴
室扉枠、浴室窓の桟、浴室扉の桟、すのこ、マット、石
鹸置き、手桶、浴室用鏡、風呂椅子、トランスファーボ
ード、給湯機、浴室用収納棚、浴室用手すり、風呂蓋、
浴室用タオル掛け、シャワーチェア、洗面器置き台等の
浴室用部材、ごとく、台所用キッチンバック、台所用床
材、シンク、キッチンカウンタ、排水篭、食器乾燥機、
食器洗浄器、コンロ、レンジフード、換気扇、コンロ着
火部、コンロのつまみ等の台所用部材、小便器、大便
器、便器用トラップ、便器用配管、トイレ用床材、トイ
レ用壁材、トイレ用天井、ボールタップ、止水栓、紙巻
き器、便座、昇降便座、トイレ用扉、トイレブース用
鍵、トイレ用タオル掛け、便蓋、トイレ用手すり、トイ
レ用カウンタ、フラッシュバルブ、タンク、洗浄機能付
き便座の吐水ノズル等のトイレ用部材、洗面ボウル、洗
面トラップ、洗面所用鏡、洗面用収納棚、排水栓、歯ブ
ラシ立て、洗面鏡用照明器具、洗面カウンタ、水石鹸供
給器、洗面器、口腔洗浄器、手指乾燥機、回転タオル等
の洗面用部材、洗濯槽、洗濯機蓋、洗濯機パン、脱水
槽、空調機フィルタ、タッチパネル、水栓金具、人体検
知センサーのカバー、シャワーホース、シャワー吐水
部、シーラント、目地のいずれかである。
室用壁材、浴室用床材、浴室用グレーチング、浴室用天
井、シャワーフック、浴槽ハンドグリップ、浴槽エプロ
ン部、浴槽排水栓、浴室用窓、浴室用窓枠、浴室窓の床
板、浴室照明器具、排水目皿、排水ピット、浴室扉、浴
室扉枠、浴室窓の桟、浴室扉の桟、すのこ、マット、石
鹸置き、手桶、浴室用鏡、風呂椅子、トランスファーボ
ード、給湯機、浴室用収納棚、浴室用手すり、風呂蓋、
浴室用タオル掛け、シャワーチェア、洗面器置き台等の
浴室用部材、ごとく、台所用キッチンバック、台所用床
材、シンク、キッチンカウンタ、排水篭、食器乾燥機、
食器洗浄器、コンロ、レンジフード、換気扇、コンロ着
火部、コンロのつまみ等の台所用部材、小便器、大便
器、便器用トラップ、便器用配管、トイレ用床材、トイ
レ用壁材、トイレ用天井、ボールタップ、止水栓、紙巻
き器、便座、昇降便座、トイレ用扉、トイレブース用
鍵、トイレ用タオル掛け、便蓋、トイレ用手すり、トイ
レ用カウンタ、フラッシュバルブ、タンク、洗浄機能付
き便座の吐水ノズル等のトイレ用部材、洗面ボウル、洗
面トラップ、洗面所用鏡、洗面用収納棚、排水栓、歯ブ
ラシ立て、洗面鏡用照明器具、洗面カウンタ、水石鹸供
給器、洗面器、口腔洗浄器、手指乾燥機、回転タオル等
の洗面用部材、洗濯槽、洗濯機蓋、洗濯機パン、脱水
槽、空調機フィルタ、タッチパネル、水栓金具、人体検
知センサーのカバー、シャワーホース、シャワー吐水
部、シーラント、目地のいずれかである。
【００１４】前記金属中、銀、銅、亜鉛などの抗菌金属
を添加した抗菌性光触媒性水系塗料を塗った基材表面
は、表面に付着した細菌を死滅させることができる。抗
菌金属を添加した抗菌性光触媒性水系塗料を塗った基材
表面は、黴、藻、苔のような微生物の成長を抑制する。
抗菌金属を担した光触媒は暗所でも抗菌金属の抗菌性光
触媒性が発揮されることはもちろんのこと、光触媒自体
が暗所でも抗菌性光触媒性を発揮するため、抗菌金属と
光触媒の抗菌性光触媒性が相乗効果を発揮することが期
待される。当然光りのあたる場所では光触媒活性により
有機物分解作用が付加される。従って、光の有無に関わ
らず微生物起因の部材表面の汚れ付着がより有効に抑制
されるようになる。
を添加した抗菌性光触媒性水系塗料を塗った基材表面
は、表面に付着した細菌を死滅させることができる。抗
菌金属を添加した抗菌性光触媒性水系塗料を塗った基材
表面は、黴、藻、苔のような微生物の成長を抑制する。
抗菌金属を担した光触媒は暗所でも抗菌金属の抗菌性光
触媒性が発揮されることはもちろんのこと、光触媒自体
が暗所でも抗菌性光触媒性を発揮するため、抗菌金属と
光触媒の抗菌性光触媒性が相乗効果を発揮することが期
待される。当然光りのあたる場所では光触媒活性により
有機物分解作用が付加される。従って、光の有無に関わ
らず微生物起因の部材表面の汚れ付着がより有効に抑制
されるようになる。
【００１５】
【実施例】実施例 常温硬化型の水系シリコーンアクリルエマルジョン塗料
（カネカ製、Ｗ＃０１４１、２液型アクリルシリコンエ
マルジョン主剤、固形分濃度５０ｗｔ％、ｐＨ７〜８、
平均粒子径２１５ｎｍ）１０ｇと銅担持光触媒ゾル（チ
タニア濃度１０ｗｔ％）５０ｇを１分間撹拌した。銅担
持光触媒ゾルはの調整は以下のように行った。光触媒粉
体（石原産業製、ＳＴ−２１、ＴｉＯ2含有量９５ｗｔ
％、Ｘ線粒径２０ｎｍ、非表面積５０ｍ2／ｇ、光触媒
活性３．０／ｈ）１０ｇに純水９０ｇを加えマグネティ
ックスターラーで撹拌しながら酢酸銅無水０．２８５ｇ
（０．１０ｇ銅に相当）を添加混合した。これに５０ｍ
Ｗ／ｃｍ2の紫外線照度で７５ｃｍ2の面積に１分間照射
して光還元メッキした（２２５Ｊに相当）。ＦＲＰ成形
材料であるＳＭＣ（Ｓｈｅｅｔ Ｍｏｌｄｉｎｇ Ｃｏ
ｍｐｏｕｄ、不飽和ポリエステル樹脂、充填材、ガラス
繊維からなるシート状の成形材料）の床パンサンプル
（２０ｃｍ角）を水洗、イソプロパノール脱脂後、上記
銅担持光触媒塗料を塗布した。塗布後１時間室温乾燥
（室温２８℃）すると常温硬化した。チタニア濃度が固
形分に対して５０ｗｔ％の抗菌性光触媒性塗膜が得られ
た。１時間常温乾燥後に碁盤目剥離すると１００／１０
０で全く剥離しなかった。乾燥したキムワイプで擦って
もコーティングの剥離は認められなかった。１％ＮａＯ
Ｈを滴下２４時間放置後も外観変化は認められなかっ
た。６０℃温水に２４時間浸漬後も外観変化は認められ
なかった。
（カネカ製、Ｗ＃０１４１、２液型アクリルシリコンエ
マルジョン主剤、固形分濃度５０ｗｔ％、ｐＨ７〜８、
平均粒子径２１５ｎｍ）１０ｇと銅担持光触媒ゾル（チ
タニア濃度１０ｗｔ％）５０ｇを１分間撹拌した。銅担
持光触媒ゾルはの調整は以下のように行った。光触媒粉
体（石原産業製、ＳＴ−２１、ＴｉＯ2含有量９５ｗｔ
％、Ｘ線粒径２０ｎｍ、非表面積５０ｍ2／ｇ、光触媒
活性３．０／ｈ）１０ｇに純水９０ｇを加えマグネティ
ックスターラーで撹拌しながら酢酸銅無水０．２８５ｇ
（０．１０ｇ銅に相当）を添加混合した。これに５０ｍ
Ｗ／ｃｍ2の紫外線照度で７５ｃｍ2の面積に１分間照射
して光還元メッキした（２２５Ｊに相当）。ＦＲＰ成形
材料であるＳＭＣ（Ｓｈｅｅｔ Ｍｏｌｄｉｎｇ Ｃｏ
ｍｐｏｕｄ、不飽和ポリエステル樹脂、充填材、ガラス
繊維からなるシート状の成形材料）の床パンサンプル
（２０ｃｍ角）を水洗、イソプロパノール脱脂後、上記
銅担持光触媒塗料を塗布した。塗布後１時間室温乾燥
（室温２８℃）すると常温硬化した。チタニア濃度が固
形分に対して５０ｗｔ％の抗菌性光触媒性塗膜が得られ
た。１時間常温乾燥後に碁盤目剥離すると１００／１０
０で全く剥離しなかった。乾燥したキムワイプで擦って
もコーティングの剥離は認められなかった。１％ＮａＯ
Ｈを滴下２４時間放置後も外観変化は認められなかっ
た。６０℃温水に２４時間浸漬後も外観変化は認められ
なかった。
【００１６】比較例 光触媒２次加工品（石原産業製光触媒、ＳＴ−Ｋ０３、
無機コーティング剤、固形分濃度１０％（常乾型）、チ
タニア／シリケート比５０／５０、主用途：抗菌、防
汚）１０００ｇに酢酸銅無水を７．１４ｇ添加して、マ
グネティックスターラー撹拌しながら５０ｍＷ／ｃｍ2
（３６５ｎｍ）の紫外線ランプ（セン特殊光源（株）
製、ＵＶ照射装置キュアラブ）で１時間照射して銅担持
光触媒とした。銅担持光触媒含量は固形分に対して５０
ｗｔ％に相当する。ＦＲＰ成形材料ＳＭＣ（Sheet mold
ing compound、不飽和ポリエステル樹脂、充填材、ガラ
ス繊維からなるシート状の成形材料）の床パンサンプル
（２０ｃｍ角）を水洗、イソプロパノール脱脂後、上記
銅担持光触媒塗料を塗布した。１５０℃３０分間加熱乾
燥乾燥後に碁盤目剥離すると０／１００で完全に剥離し
た。１％ＮａＯＨを滴下１時間放置後で膜は溶解した。
６０℃温水に２４時間浸漬後に喫水線下の膜は完全に剥
離した。
無機コーティング剤、固形分濃度１０％（常乾型）、チ
タニア／シリケート比５０／５０、主用途：抗菌、防
汚）１０００ｇに酢酸銅無水を７．１４ｇ添加して、マ
グネティックスターラー撹拌しながら５０ｍＷ／ｃｍ2
（３６５ｎｍ）の紫外線ランプ（セン特殊光源（株）
製、ＵＶ照射装置キュアラブ）で１時間照射して銅担持
光触媒とした。銅担持光触媒含量は固形分に対して５０
ｗｔ％に相当する。ＦＲＰ成形材料ＳＭＣ（Sheet mold
ing compound、不飽和ポリエステル樹脂、充填材、ガラ
ス繊維からなるシート状の成形材料）の床パンサンプル
（２０ｃｍ角）を水洗、イソプロパノール脱脂後、上記
銅担持光触媒塗料を塗布した。１５０℃３０分間加熱乾
燥乾燥後に碁盤目剥離すると０／１００で完全に剥離し
た。１％ＮａＯＨを滴下１時間放置後で膜は溶解した。
６０℃温水に２４時間浸漬後に喫水線下の膜は完全に剥
離した。
【００１７】
【発明の効果】本発明の抗菌性光触媒性水系塗料は溶剤
を含まないため環境に優しく、施工の場合にも作業しや
すいメリットがある。前記塗料がポリオルガノシロキサ
ンとアクリルポリマーとの複合化により、皮膜強度（造
膜性）と耐候性、撥水性という両ポリマーの機能を兼ね
備えている。したがって前記抗菌性光触媒性水系塗料を
塗った基材表面は耐温水性、耐アルカリ性、密着性に優
れる。前記光触媒に抗菌金属を担持することにより前記
抗菌性光触媒性水系塗料を塗った表面を有する抗菌性光
触媒性部材表面は光の有無に関わらず抗菌性光触媒性を
発揮する。
を含まないため環境に優しく、施工の場合にも作業しや
すいメリットがある。前記塗料がポリオルガノシロキサ
ンとアクリルポリマーとの複合化により、皮膜強度（造
膜性）と耐候性、撥水性という両ポリマーの機能を兼ね
備えている。したがって前記抗菌性光触媒性水系塗料を
塗った基材表面は耐温水性、耐アルカリ性、密着性に優
れる。前記光触媒に抗菌金属を担持することにより前記
抗菌性光触媒性水系塗料を塗った表面を有する抗菌性光
触媒性部材表面は光の有無に関わらず抗菌性光触媒性を
発揮する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｃ０９Ｄ 183/04 Ｃ０９Ｄ 183/04
Claims (7)
- 【請求項１】 光触媒を含有する塗料が水系であること
を特徴とする抗菌性光触媒性水系塗料。 - 【請求項２】 前記光触媒を含有する塗料がポリオルガ
ノシロキサンとアクリルポリマーの複合化されたもので
あることを特徴とする請求項１に記載の抗菌性光触媒性
水系塗料。 - 【請求項３】 前記光触媒を含有する塗料が常温架橋型
であることを特徴とする請求項１又は２に記載の抗菌性
光触媒性水系塗料。 - 【請求項４】 前記光触媒が、酸化チタン、酸化亜
鉛、酸化錫、酸化鉄、酸化ジルコニウム、酸化タングス
テン、酸化クロム、酸化モリブデン、酸化ルテニウム、
酸化ゲルマニウム、酸化鉛、酸化カドミウム、酸化銅、
酸化バナジウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化マン
ガン、酸化コバルト、酸化ロジウム、酸化レニウムから
なる群より選ばれる少なくとも１種であることを特徴と
する請求項１〜３に記載の抗菌性光触媒性水系塗料。 - 【請求項５】 前記光触媒に金属が担持されているこ
とを特徴とする請求項１〜４に記載の抗菌性光触媒性水
系塗料。 - 【請求項６】 前記金属が、銀、銅、鉄、ニッケル、亜
鉛、白金、金、パラジウム、カドミウム、コバルト、ロ
ジウム、ルテニウムからなる群より選ばれる少なくとも
１種であることを特徴とする請求項５に記載の抗菌性光
触媒性水系塗料。 - 【請求項７】請求項１〜６に記載の抗菌性光触媒性水系
塗料を基材に塗布し、硬化させ抗菌性光触媒性光皮膜を
形成したことを特徴とする抗菌性光触媒性部材。
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| JP10285975A JP2000095976A (ja) | 1998-09-22 | 1998-09-22 | 抗菌性光触媒性水系塗料及び抗菌性光触媒性部材 |
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| JP10285975A JP2000095976A (ja) | 1998-09-22 | 1998-09-22 | 抗菌性光触媒性水系塗料及び抗菌性光触媒性部材 |
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ID=17698404
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